JP4096324B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタシリンダに係り、特に自動車組立の際のブレーキ液真空充填時の作業を良好にするタンデムマスタシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カーメーカでの新車組立において、ブレーキ装置へのブレーキ液の充填作業には、エア抜きと呼ばれる作業が必要であった。これは、ブレーキ装置の液圧系統にブレーキ液を注入した後、液圧系統内に残留した空気を除去する作業である。しかし、このエア抜き作業には手数と時間がかかるため、近年は真空充填という方法でブレーキ液を充填するのが一般的である。
【0003】
これは、ブレーキ装置の各部品を組み付けた後にまず真空ポンプを用いてブレーキ装置の液圧系統内を真空状態にし、その後、マスタシリンダのリザーバからブレーキ液を充填する方法である。
【0004】
ここで、図6を用いて、従来のタンデムマスタシリンダの構成についてまず説明する。
【0005】
図6は従来のタンデムマスタシリンダの縦断面図である。ここで、1はシリンダ本体であり、シリンダ本体1には有底の円筒状のシリンダ孔1Aが開口形成されている。シリンダ孔1Aには、プライマリピストン2とセカンダリピストン3とがシリンダ孔1A内を移動可能に直列に嵌装されている。セカンダリピストン3はプライマリピストン2に対して、シリンダ孔1Aの底側に配置されている。
【0006】
プライマリピストン2には、シリンダ孔1Aの開放側から底側へ、プライマリプレッシャカップ保持部2bとプライマリピストンフランジ部2aとからなる2つのフランジ部が順次設けられており、セカンダリピストン3には、シリンダ孔1Aの開口側から底側へ、セカンダリプレッシャカップ保持部3bとセカンダリピストンフランジ部3aとからなる2つのフランジ部が順次設けられている。
【0007】
シリンダ孔1Aの内部は、セカンダリピストンフランジ部3aに保持されたセカンダリピストンカップ8によりシリンダ孔1Aの底部側に画成されたセカンダリ圧力室10と、セカンダリピストンカップ8とセカンダリプレッシャカップ保持部3bに保持されたセカンダリプレッシャカップ15とにより画成されたセカンダリ補給室11と、セカンダリプレッシャカップ15とプライマリピストンフランジ部2aに保持されたプライマリピストンカップ9とにより画成されたプライマリ圧力室12と、プライマリピストンカップ9とプライマリプレッシャカップ保持部2bとにより画成されたプライマリ補給室13とに区画されている。プライマリピストンフランジ部2aの外周面2aaおよびセカンダリピストンフランジ部3aの外周面3aaとシリンダ孔1Aの内周面1aとの間にはそれぞれ微小な隙間がある。
【0008】
セカンダリピストンカップ8はその外周リップ部をシリンダ孔1Aの内周面1aに当接させて嵌装されていることにより、マスタシリンダが作動状態のときにセカンダリ圧力室10からセカンダリ補給室11へのブレーキ液の洩れを防止している。また、プライマリピストンカップ9はその外周リップ部をシリンダ孔1Aの内周面1aに当接させて嵌装されていることにより、マスタシリンダが作動状態のときにプライマリ圧力室12からプライマリ補給室13へのブレーキ液の洩れを防止している。なお、プライマリ圧力室12からセカンダリ補給室11へのブレーキ液の洩れは、セカンダリプレッシャカップ15により防止されており、プライマリ補給室13からシリンダ本体1の開口部へのブレーキ液の洩れは、プライマリプレッシャカップ18により防止されている。
【0009】
シリンダ本体1にはリザーバ14が装着されており、マスタシリンダが非作動状態のときに、該リザーバ14内部が、シリンダ孔1A内のセカンダリ圧力室10、セカンダリ補給室11、プライマリ圧力室12、プライマリ補給室13に連通するように、シリンダ本体1の周壁部にはそれぞれセカンダリサプライポート4、プライマリサプライポート5、セカンダリリリーフポート6、プライマリリリーフポート7が穿孔されている。
【0010】
次に、上記構成からなる従来のタンデムマスタシリンダにおけるブレーキ液真空充填時のブレーキ液の流れについて、説明する。
【0011】
ブレーキ装置の液圧系統が真空の状態でリザーバ14にブレーキ液を注入すると、ブレーキ液は、セカンダリサプライポート4およびプライマリサプライポート5から、セカンダリ補給室11とプライマリ補給室13にそれぞれ流入する。この時、セカンダリリリーフポート6およびプライマリリリーフポート7からそれぞれセカンダリ圧力室10およびプライマリ圧力室12にもブレーキ液が流入するが、ポート径がセカンダリサプライポート4およびプライマリサプライポート5に較べて小さいため、リザーバ14からの流入量はセカンダリ補給室11およびプライマリ補給室13に較べるとごく僅かである。そして、ブレーキ液は、セカンダリ補給室11とプライマリ補給室13内部に充填されると、そこからそれぞれセカンダリピストンフランジ部3aの外周面3aaとシリンダ孔1Aの内周面1aとの隙間およびプライマリピストンフランジ部2aの外周面2aaとシリンダ孔1Aの内周面1aとの隙間を通過し、セカンダリピストンカップ8とプライマリピストンカップ9を液圧で変形させて通過し、それぞれセカンダリ圧力室10とプライマリ圧力室12へ流入する。その後、ブレーキ液はセカンダリ圧力室10とプライマリ圧力室12からそれぞれセカンダリ側吐出口16とプライマリ側吐出口17とを通ってブレーキ装置の液圧系統全体に充填される。
【0012】
上記の真空充填によれば、予め液圧系統内の空気を除去しているため、液圧系統内に空気が残留せず、エア抜き作業が不要となる。しかし、プライマリサプライポート5のポート径とセカンダリサプライポート4のポート径とは略等しいため、リザーバ14からそれぞれプライマリサプライポート5およびセカンダリサプライポート4を通ってプライマリ補給室13とセカンダリ補給室11とに流入するブレーキ液の時間当たりの流入量は略等しいのに対し、例えば、セカンダリ補給室11の容積がプライマリ補給室13の容積よりも少ない場合には、セカンダリ補給室11のブレーキ液の充填がプライマリ補給室13のブレーキ液の充填よりも早く完了し、セカンダリ圧力室10の方がプライマリ圧力室12よりも早くブレーキ液の流入が始まる。
【0013】
これに対し、セカンダリピストンフランジ部3aとプライマリピストンフランジ部4aのそれぞれの外周面のピストン軸方向の長さは略等しいため両方のピストンフランジ部外周面2aaおよび3aaとシリンダ孔1Aの内周面1aとの隙間とにより生じるオリフィス効果は略等しくなり、セカンダリ補給室11からセカンダリピストンフランジ部3aとシリンダ本体1の隙間を通過してセカンダリ圧力室10へ流入するブレーキ液の時間当たりの流入量とプライマリ補給室13からプライマリピストンフランジ部4aとシリンダ本体1の隙間を通過してプライマリ圧力室12へ流入するブレーキ液の時間当たりの流入量は略等しくなる。このため、セカンダリ圧力室10の容積とプライマリ圧力室12の容積が略同じであっても、早くブレーキ液の流入が始まったセカンダリ圧力室10の方がプライマリ圧力室12よりも早くブレーキ液の充填が完了することになる。
【0014】
また、セカンダリ補給室11の容積とプライマリ補給室13の容積が略同じであっても、セカンダリ圧力室10の容積がプライマリ圧力室12の容積よりも少ない場合には、同様にセカンダリ圧力室10の方がプライマリ圧力室12よりも早くブレーキ液の充填が完了する。
【0015】
このようにセカンダリ圧力室10の方がプライマリ圧力室12よりも早くブレーキ液の充填が完了した場合、セカンダリ圧力室10内の液圧がセカンダリピストン3をプライマリ圧力室12側へ移動させ、セカンダリピストンカップ8がセカンダリサプライポート4を通過することにより損傷を受ける可能性が有り、またセカンダリプレッシャカップ15がプライマリ側吐出口17を通過することにより損傷を受ける可能性があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術に鑑み、ブレーキ装置のブレーキ液真空充填において、セカンダリ補給室の容積がプライマリ補給室の容積よりも少ない場合や、セカンダリ圧力室の容積がプライマリ圧力室の容積より少ない場合においても、タンデムマスタシリンダのセカンダリ圧力室の方がプライマリ圧力室よりも早くブレーキ液の充填が完了しセカンダリピストンがプライマリ圧力室の方に移動することによるセカンダリピストンカップおよびセカンダリプレッシャカップの損傷を防止することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さを、第4のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さより短くし、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成したことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面または第2のフランジ部と第4のフランジ部のそれぞれの外周面に、ピストンの軸方向に1つまたは複数の溝または切り欠きを、数または形状を違えて設け、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成したことを特徴とする。
【0019】
【実施の形態】
本発明の第1の実施例について、図1を用いて説明する。この第1の実施例は、セカンダリピストンフランジ部23aのピストン軸方向のフランジ部長さよりもプライマリピストンフランジ部22aのピストン軸方向のフランジ部長さを短くしたものである。なお、他の構成は略図6と同じであるので、説明を省略する。
【0020】
ブレーキ装置の液圧系統を真空状態にした後、リザーバ14からブレーキ液を注入すると、ブレーキ液は、セカンダリサプライポート4およびプライマリサプライポート5から、セカンダリ補給室11とプライマリ補給室13にそれぞれ流入する。この時、セカンダリリリーフポート6およびプライマリリリーフポート7からそれぞれセカンダリ圧力室10およびプライマリ圧力室12にもブレーキ液が流入するが、ポート径がセカンダリサプライポート4およびプライマリサプライポート7と比較して小さいため流入量はごく僅かである。セカンダリ補給室11とプライマリ補給室13にそれぞれブレーキ液が充填されると、次にブレーキ液は、セカンダリ補給室11とプライマリ補給室13とからそれぞれセカンダリピストンフランジ部23aとシリンダ本体1との隙間、およびプライマリピストンフランジ部22aとシリンダ本体1のと隙間を通過し、セカンダリピストンカップ8とプライマリピストンカップ9を液圧で変形させて通過し、それぞれセカンダリ圧力室10とプライマリ圧力室12へ流入する。
【0021】
この時、セカンダリピストンフランジ部23aよりもプライマリピストンフランジ部22aの方がピストン軸方向のフランジ部長さが短いので、セカンダリピストンフランジ部外周面23aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間よりもプライマリピストンフランジ部外周面22aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間の方がオリフィス効果が少なく、ブレーキ液が通過しやすい。このため、セカンダリ圧力室10へのブレーキ液の流入量よりもプライマリ圧力室12へのブレーキ液の流入量の方が多くなり、ブレーキ液のセカンダリ圧力室10への充填がプライマリ圧力室への充填よりも早く完了することを防止できる。また、セカンダリピストンフランジ部23aよりもプライマリピストンフランジ部22aの方がピストン軸方向のフランジ部長さが短いので、マスタシリンダへの組付け時に、プライマリピストンとセカンダリピストンの区別が容易になり、誤組付けを防止できる。
【0022】
次に、本発明の第2の実施例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施例のプライマリピストンフランジ部42aおよびセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向断面形状を表したもので、それぞれ図6の2aおよび3aに相当する。本実施例のマスタシリンダのその他の構成は図6と略同様であるので説明を省略する。本実施例においては、プライマリ側のピストンフランジ部42aの内周側の軸方向長さはセカンダリ側のピストンフランジ部43aの内周側の軸方向長さと同じであるのに対し、外周側はプライマリ側の軸方向のカップシールと反対側の平面と外周面とにより構成される角部分をセカンダリ側のそれよりも比較的大きく面取り加工することにより、プライマリピストンフランジ部42aの外周面のピストン軸方向の長さをセカンダリピストンフランジ部43aの外周面のピストン軸方向の長さより短くしている。
【0023】
プライマリピストンフランジ部42aの外周面42aaはセカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaに比べて大きく面取り加工が施されているため、プライマリピストンフランジ部42aとセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向のフランジ部長さ(DとC)は同じであるにもかかわらず、プライマリピストンフランジ部42aの外周面42aaのピストン軸方向の長さBはセカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaのピストン軸方向の長さAより短くなり、セカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間よりもプライマリピストンフランジ部42aの外周面42aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間の方がオリフィス効果が少なく、ブレーキ液が通過しやすいため、ブレーキ液の真空充填時のセカンダリ圧力室10へのブレーキ液の流入量よりもプライマリ圧力室12へのブレーキ液の流入量の方が多くなり、ブレーキ液のセカンダリ圧力室10への充填がプライマリ圧力室への充填よりも早く完了することを防止できる。また、プライマリピストンフランジ部42aとセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向のフランジ部長さは同じであるため、ピストンの加工は従来の工程の面取り加工を変更するだけでよく、実施が容易である。
【0024】
なお、第2の実施例では平面の面取り加工としたが、これに限るものではなく、図3に示す第3の実施例のような形状でもよい。第3の実施例は、図2のプライマリピストンフランジ部42aのピストン軸方向断面形状を62aとしたものであるが、プライマリピストンフランジ部62aの面取りはこのように曲面の面取り加工でも同様の効果がある。
【0025】
次に、参考技術について、図4を用いて説明する。図4は、本参考技術のプライマリピストンフランジ部72aおよびセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向断面形状を表したもので、それぞれ図6の2aおよび3aに相当する。本参考技術のマスタシリンダのその他の構成は図6と略同様であるので説明を省略する。本参考技術においては、プライマリ側のピストンフランジ部72aの内周側の軸方向長さはセカンダリ側のピストンフランジ部43aの内周側の軸方向長さと同じであるのに対し、外周側はプライマリ側のピストンフランジ部72aの外周面にフランジ円周方向に溝を設けることにより、プライマリピストンフランジ部72aの外周面のピストン軸方向の長さをセカンダリピストンフランジ部43aの外周面のピストン軸方向の長さより短くしている。
【0026】
プライマリピストンフランジ部72aの外周面72aaには円周方向に溝が設けられているため、プライマリピストンフランジ部72aとセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向のフランジ部長さ(D”’とC)は同じであるにもかかわらず、プライマリピストンフランジ部72aの外周面72aaのピストン軸方向の長さE1+E2はセカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaのピストン軸方向の長さAより短くなり、セカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaとシシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間よりもプライマリピストンフランジ部72aの外周面72aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間の方がオリフィス効果が少なく、ブレーキ液が通過しやすいため、ブレーキ液の真空充填時のセカンダリ圧力室10へのブレーキ液の流入量よりもプライマリ圧力室12へのブレーキ液の流入量の方が多くなり、ブレーキ液のセカンダリ圧力室10への充填がプライマリ圧力室への充填よりも早く完了することを防止できる。また、プライマリピストンフランジ部72aとセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向のフランジ部長さは同じであるため、ピストンの加工は従来の工程に溝切削加工を追加するだけでよく、実施が容易である。また、マスタシリンダへの組付け時に、ピストンフランジ部の外周面の形状の違いでプライマリピストンとセカンダリピストンの区別が容易になり、誤組付けを防止できる。なお、本参考技術では溝は片方のピストンフランジ部にしか設けていないが、これに限るものではなく、両方にその数や形状を違えて設けることによって、プライマリピストンフランジ部72aの外周面のピストン軸方向の長さをセカンダリピストンフランジ部43aの外周面のピストン軸方向の長さより短くして、ブレーキ液の流通性に差を持たせてもよい。また、溝は図4のものに限らず、深さや断面積や断面形状や数が変わってもよい。
【0027】
次に、本発明の第の実施例について、図5を用いて説明する。図5は、本実施例のプライマリピストンフランジ部82aおよびセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向断面形状を表したもので、それぞれ図6の2aおよび3aに相当する。本実施例のマスタシリンダのその他の構成は図6と略同様であるのでその説明は省略する。プライマリピストンフランジ部82aの外周面82aaには、ピストン軸方向にプライマリ側の軸方向のカップシールと反対側から1本もしくは複数本の溝が長さ方向途中まで延びて設けられているため、プライマリピストンフランジ部82aとセカンダリピストンフランジ部43aの内周側のピストン軸方向のフランジ部長さ(D”とC)は同じであるにもかかわらず、外周側はピストン軸方向に溝を形成した部分がこの溝の長さ分だけ溝を形成しない部分に対してピストン軸方向長さが短くなっているため、この溝を形成した部分は溝を形成していない部分よりもブレーキ液の流通性が良好になっており、全体として流通抵抗が小さくなっている。
【0028】
このため、セカンダリピストンフランジ部43aの外周面43aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間よりもプライマリピストンフランジ部82aaとシリンダ孔1Aの内周面1aの隙間の方がオリフィス効果が少なく(流通抵抗が小さく)、ブレーキ液が通過しやすくなり、ブレーキ液の真空充填時のセカンダリ圧力室10へのブレーキ液の流入量よりもプライマリ圧力室12へのブレーキ液の流入量の方が多くなり、ブレーキ液のセカンダリ圧力室10への充填がプライマリ圧力室への充填よりも早く完了することを防止できる。また、プライマリピストンフランジ部82aとセカンダリピストンフランジ部43aのピストン軸方向のフランジ部長さは従来通り同じであっても、ピストンの加工は従来の工程に溝切削加工を付加するだけでよく、実施が容易である。また、マスタシリンダへの組付け時に、ピストンフランジ部の外周面の形状の違いでプライマリピストンとセカンダリピストンの区別が容易になり、誤組付けを防止できる。なお、本実施例では溝は片方のピストンフランジ部にしか設けていないが、これに限るものではなく、両方にその数や大きさや形状を違えて設けることによってブレーキ液の流通性に差を持たせてもよい。また、溝は図5のものに限らず、深さや断面積や断面形状や数が変わってもよく、また切り欠きの形状でもよい。なお、本実施例においては、ピストンフランジ部の外周側のピストン軸方向のフランジ部の長さの違いは無関係となる。
【0029】
そして、いずれの実施例においても、ピストンフランジ部のカップシール側は流通抵抗を小さくするための溝や面取り加工等を施していないので、カップシールがシリンダ孔1Aとピストンフランジ部外周面との隙間に噛み込むことを防止できる。
【0030】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さを、第4のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さより短くし、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成し、プライマリピストンフランジ部の外周面のブレーキ液の流通性をセカンダリピストンフランジ部の外周面より良好にしたことにより、タンデムマスタシリンダのセカンダリ圧力室の方がプライマリ圧力室よりも早くブレーキ液の充填が完了しセカンダリピストンがプライマリ圧力室の方に移動することによるセカンダリピストンカップおよびセカンダリプレッシャカップの損傷を防止することができる。
【0031】
また、有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面または第2のフランジ部と第4のフランジ部のそれぞれの外周面に、ピストンの軸方向に1つまたは複数の溝または切り欠きを、数または形状を違えて設け、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成したことにより、上記と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のタンデムマスタシリンダの軸方向縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例のタンデムマスタシリンダのプライマリピストンフランジ部とセカンダリピストンフランジ部のピストン軸方向断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例のタンデムマスタシリンダのプライマリピストンフランジ部とセカンダリピストンフランジ部のピストン軸方向断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例のタンデムマスタシリンダのプライマリピストンフランジ部とセカンダリピストンフランジ部のピストン軸方向断面図である。
【図5】本発明の第5の実施例のタンデムマスタシリンダのプライマリピストンフランジ部とセカンダリピストンフランジ部のピストン軸方向断面図である。
【図6】従来の技術によるタンデムマスタシリンダの軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ本体
1A シリンダ孔
1a シリンダ孔の内周面
2 プライマリピストン
2a プライマリピストンフランジ部
2aa プライマリピストンフランジ部の外周面
2b プライマリプレッシャカップ保持部
3 セカンダリピストン
3a セカンダリピストンフランジ部
3aa セカンダリピストンフランジ部の外周面
3b セカンダリプレッシャカップ保持部
4 セカンダリサプライポート
5 プライマリサプライポート
6 セカンダリリリーフポート
7 プライマリリリーフポート
8 セカンダリピストンカップ
9 プライマリピストンカップ
10 セカンダリ圧力室
11 セカンダリ補給室
12 プライマリ圧力室
13 プライマリ補給室
14 リザーバ
15 セカンダリプレッシャカップ
16 セカンダリ側吐出口
17 プライマリ側吐出口
22a プライマリピストンフランジ部
22aaプライマリピストンフランジ部外周面
23a セカンダリピストンフランジ部
23aaセカンダリピストンフランジ部外周面
42a プライマリピストンフランジ部
42aaプライマリピストンフランジ部外周面
43a セカンダリピストンフランジ部
43aaセカンダリピストンフランジ部外周面
62a プライマリピストンフランジ部
62aaプライマリピストンフランジ部外周面
72a プライマリピストンフランジ部
72aaプライマリピストンフランジ部外周面
82a プライマリピストンフランジ部
82aaプライマリピストンフランジ部外周面

Claims (2)

  1. 有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さを、第4のフランジ部の外周面のピストン軸方向の長さより短くし、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成したことを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 有底のシリンダ孔が形成されたシリンダ本体と、シリンダ孔内をそれぞれ軸方向に移動可能に、シリンダ孔の開放側から底側へ順次配置されたプライマリピストン及びセカンダリピストンと、プライマリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第1のフランジ部及び第2のフランジ部と、セカンダリピストンにシリンダ孔開放側から底側へ順次設けられた第3のフランジ部及び第4のフランジ部とを備え、シリンダ孔内を、第4のフランジ部に保持された第4のシール部材によってセカンダリピストンのシリンダ孔底側に画成された第2の液圧発生室と、第4のシール部材と第3のフランジ部に保持された第3のシール部材によって画成された第2の補給室と、第3のシール部材と第2のフランジ部に保持された第2のシール部材との間に画成された第1の液圧発生室と、第2のシール部材と第1のフランジ部に保持された第1のシール部材との間に画成された第1の補給室とに区画してなり、前記第2の補給室の容積が前記第1の補給室の容積よりも少ないか、または、前記第2の液圧発生室の容積が前記第1の液圧発生室の容積よりも少ないマスタシリンダにおいて、第2のフランジ部の外周面または第2のフランジ部と第4のフランジ部のそれぞれの外周面に、ピストンの軸方向に1つまたは複数の溝または切り欠きを、数または形状を違えて設け、第2のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗を第4のフランジ部とシリンダ孔内周との隙間のブレーキ液の流通抵抗よりも小さく構成したことを特徴とするマスタシリンダ。
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