JP4095813B2 - 清水クーラ一体形冷却排気マニホールド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの冷却装置における清水クーラ一体形冷却排気マニホールドに関する。より詳しくは、船舶などに搭載される清水クーラ一体形冷却排気マニホールド構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は、従来の船舶に搭載されるエンジンの清水クーラ一体形冷却排気マニホールドの構成を示す図である。図17に示すごとく、従来、清水クーラ14と排気マニホールド3を一体的に構成した清水クーラ一体形清水冷却排気マニホールドでは、サーモスタット20が排気マニホールド3の上流に位置し、サーモスタット20が閉じている時は、排気マニホールド3において、水衣部(ウォータジャケット部)に冷却水が供給されない止水状態になる。エンジン1に構成されたシリンダヘッドの冷却水経路は、サーモスタット20に接続されており、このサーモスタット20を介して冷却水が冷却水ポンプである清水ポンプ4に導入される。サーモスタット20には、さらに、排気マニホールド3の水衣部の冷却水経路に接続している。排気マニホールド3の冷却水経路は清水クーラ14に接続されており、冷却水がこの清水クーラ14により冷却されるものである。そして、清水クーラ14を介した冷却水は清水ポンプ4に導入される構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成において、冷却水である清水の温度が低い状態(サーモスタットを閉じた)状態では排気マニホールド3の水衣部が止水状態にある。この状態からエンジンを急加速させると排気ガス通路の温度が上昇し、排気通路近傍の清水のみが急加熱される。このため、排気マニホールド3における冷却能が低下するため排気ガス通路の温度は急上昇し、排気マニホールド3の水衣部外筒との熱膨張差が大きくなる。その結果として排気ガス通路に応力が発生する可能性がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決すべく、本発明は次のような手段を用いる。
請求項1においては、排気マニホールド(3)内に清水クーラ(14)を一体的に構成した清水クーラ一体形冷却排気マニホールドであって、該排気マニホールド(3)内の上部に、排気経路(41)と、排気管冷却部(43)とを前後方向に構成し、該排気マニホールド(3)の下部に、清水クーラ(14)を平行に配置構成し、該排気経路(41)にはエンジン(1)の排気導入口(42)を連通し、冷却後に後部の排気管接続部(23)に排出し、該排気マニホールド(3)のエンジン(1)側側面に、該排気管冷却部(43)へのエンジン(1)からの冷却水導入口(44)を開口し、冷却水を排気管冷却部(43)に導入し、該排気管冷却部(43)の冷却水下流側に、サーモスタット取付部(24)と冷却水の低温時経路(45)を設け、該サーモスタット取付部(24)に、前記清水クーラ(14)か又は清水ポンプ(4)かの、どちらかへの接続を切り換えるサーモスタット(20)を取り付け、排気マニホールド(3)の排気管冷却部(43)を、該サーモスタット(20)の開閉に関わらず、常時通水状態としたものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記清水クーラ(14)と平行に低温時経路(45)を構成し、排気マニホールド(3)の前部にサーモスタット取付部(24)を設けてサーモスタット(20)を付設し、
前記排気マニホールド(3)の前面に、冷却水の出入り口となる3つの開口部(31・32・33)を開口し、該上部開口部(31)には低温時経路(45)を連通し、下部の一方の開口部(32)は清水クーラ(14)と連通し、下部の他方の開口部(33)は清水クーラ(14)からの冷却水戻し経路(48)と連通したものである。
【0006】
請求項3においては、請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記接続配管体(21)には、5つの開口部(51・52・53・54・55)を設け、第一開口部(51)は、前記排気マニホールド(3)の上部開口部(31)に接続し、第二開口部(52)は、接続配管体(21)と清水ポンプ(4)とを接続する配管を接続し、第三開口部(53)は排気マニホールド(3)の下部の他方の開口部(33)に接続し、第四開口部(54)は排気マニホールド(3)の下部の一方の開口部(32)に接続し、第五開口部(55)は第四開口部(54)と連通し、該第五開口部(55)には、前記サーモスタット(20)と接続する配管(22)の一端を接続し、該第2開口部(52)は第一開口部(51)および第三開口部(53)と連通したものである。
【0007】
請求項4においては、請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記排気マニホールド(3)を通過した冷却水が、前記サーモスタット(20)の開閉に関わらず、前記接続配管体(21)にて合流して、同一の接続配管を介して清水ポンプ(4)に供給されるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図1はエンジンに配設された冷却水供給口と排気マニホールドの構成を示す図、図2は第1実施例における冷却水経路を示す図、図3は第2実施例の冷却水経路の構成を示す図、図4は第3実施例の冷却水経路の構成を示す図である。図5は排気マニホールドの全体構成を示す図、図6は清水クーラの構成を示す斜視図である。図7は排気マニホールドの水衣部を示す側面図、図8は排気マニホールドの正面図、図9は排気マニホールドの側面断面図、図10は排気マニホールドの平面断面図、図11は図7におけるA−A階段線断面図、図12は図7におけるB−B階段線断面図、図13は図7におけるC−C階段線断面図である。そして、図14は接続配管の正面図、図15は接続配管の後面図、図16は接続配管の側面断面図である。
【0009】
[全体構成]
図1を用いて、本発明が適応されるエンジンの構成について説明する。エンジン一側面には、クランク軸に接続されたフライホイールが配設されており、該フライホイールと一体的に回動するプーリが配設されている。このプーリには、清水ポンプ4のプーリなどとともに、ベルトが巻架されている。そして、このベルトを介して、清水ポンプ4にエンジン1の駆動力が伝達されるものである。
【0010】
エンジン1には、複数個のピストンを内装したシリンダが構成されている。シリンダは、シリンダブロックおよびシリンダヘッドにより構成されているものである。シリンダブロックおよびシリンダヘッドには、エンジン1を冷却するための冷却水経路が構成されている。冷却水の給水口2は、エンジン1の上部に構成されている。
【0011】
エンジン1の上部には排気マニホールド3が接続されている。排気マニホールド3はエンジン1の側部に取り付けられており、排気マニホールド3内に構成した排気経路に、エンジン1の排気ポートが接続されている。これにより、エンジン1の排気ガスが排気マニホールド3を介して排出されることとなる。
【0012】
排気マニホールド3には排気マニホールド3を冷却するための冷却水経路が構成されるとともに、冷却水を冷却するための清水クーラが構成されている。そして、エンジン1には、冷却水ポンプである清水ポンプ4が取り付けられている。清水ポンプ4は冷却水を循環させるものであり、清水クーラ14により冷却された冷却水をエンジン1の冷却水経路に供給するものである。
【0013】
[実施例1]
次に、本発明の第1実施例における冷却水経路の構成について、図2を用いて説明する。エンジン1を冷却し、エンジン1の冷却水経路より排出された冷却水が排気マニホールド3内に導入される。排気マニホールド3内には、排気マニホールド3の水衣部である排気管冷却部43、清水クーラ14が配設されている。排気管冷却部43はサーモスタット20に接続されている。サーモスタット20には、清水クーラ14に接続する冷却水経路と、清水ポンプ4に接続する冷却水経路とが接続されている。清水ポンプ4は冷却水を循環させるポンプであり、清水クーラ14は冷却水を冷却するための装置である。船舶に搭載される清水クーラの例としては、船外の水もしくは海水が導入され、エンジンの冷却水経路を循環する水と熱交換を行うことにより、冷却水の熱を外部に排出するものが知られている。
【0014】
サーモスタット20は排出側において、冷却水の温度により、接続される一方の経路を選択するものである。そして、本実施例において、冷却水温度が設定温度より低い場合には、サーモスタット20を介した冷却水は、直接清水ポンプ4に供給される。冷却水温度が設定温度より高い場合には、清水クーラ14に接続する冷却水経路が開かれ、冷却水が清水クーラ14に供給される。清水クーラ14を通り冷却された冷却水は、清水ポンプ4に導入される。清水ポンプ4に導入された冷却水は、エンジン1の冷却水経路に供給され、エンジン1の冷却を行うものである。
【0015】
サーモスタット20を、排気管冷却部43出口と清水クーラ14入口の間に設置し、排気管冷却部43と清水クーラ14とを別経路にすることにより、排気マニホールド3の水衣部である排気管冷却部43を常時通水可能に構成するものである。これにより、冷態急加速状態でも排気マニホールド3の排気管冷却部43は通水冷却されるため、排気ガス通路の温度上昇を抑制でき、排気ガス通路と水衣部外筒の熱膨張差を抑制できるので、熱応力を抑制できるものである。そして、排気マニホールド3にかかる負荷を軽減でき、耐久性を向上できるものである。
【0016】
[実施例2]
次に、図3を用いて、第2実施例について説明する。エンジン1を冷却し、エンジン1の冷却水経路より排出された冷却水が排気マニホールド3内に導入される。排気マニホールド3内には、排気マニホールド3の水衣部である排気管冷却部43、清水クーラ14が配設されている。排気管冷却部43はサーモスタット20に接続されている。サーモスタット20には、清水クーラ14に接続する冷却水経路と、清水ポンプ4に接続する冷却水経路とが接続されている。清水ポンプ4は冷却水を循環させるポンプであり、清水クーラ14は冷却水を冷却するための装置である。船舶に搭載される清水クーラの例としては、船外の水もしくは海水が導入され、エンジンの冷却水経路を循環する水と熱交換を行うことにより、冷却水の熱を外部に排出するものが知られている。
【0017】
サーモスタット20は排出側において、冷却水の温度により、接続される一方の経路を選択するものである。そして、本実施例において、冷却水温度が設定温度より低い場合には、サーモスタット20を介した冷却水は、直接清水ポンプ4に供給される。冷却水温度が設定温度より高い場合には、清水クーラ14に接続する冷却水経路が開かれ、冷却水が清水クーラ14に供給される。清水クーラ14を通り冷却された冷却水は、清水ポンプ4に導入される。清水ポンプ4に導入された冷却水は、エンジン1の冷却水経路に供給され、エンジン1の冷却を行うものである。
【0018】
さらに、第2実施例においては、排気マニホールド3内に長手方向に貫通する冷却水通路を構成するものである。すなわち、図3に示すごとく、清水クーラ14より清水ポンプ4へと戻る配管の一部を排気マニホールド3内に構成するものである。これにより、部品点数の削減を行うことができ、水漏れなどに対する耐久性を向上できる。そして、冷却水通路を排気マニホールド3において一体化することにより、エンジン冷却装置をコンパクトな構成とすることができる。
【0019】
[実施例3]
次に、第3実施例について、図4を用いて説明する。エンジン1を冷却し、エンジン1の冷却水経路より排出された冷却水が排気マニホールド3内に導入される。排気マニホールド3内には、排気マニホールド3の水衣部である排気管冷却部43、清水クーラ14が配設されている。排気管冷却部43はサーモスタット20に接続されている。サーモスタット20には、清水クーラ14に接続する冷却水経路と、清水ポンプ4に接続する冷却水経路とが接続されている。清水ポンプ4は冷却水を循環させるポンプであり、清水クーラ14は冷却水を冷却するための装置である。船舶に搭載される清水クーラの例としては、船外の水もしくは海水が導入され、エンジンの冷却水経路を循環する水と熱交換を行うことにより、冷却水の熱を外部に排出するものが知られている。
【0020】
サーモスタット20は排出側において、冷却水の温度により、接続される一方の経路を選択するものである。そして、本実施例において、冷却水温度が設定温度より低い場合には、サーモスタット20を介した冷却水は、直接清水ポンプ4に供給される。冷却水温度が設定温度より高い場合には、清水クーラ14に接続する冷却水経路が開かれ、冷却水が清水クーラ14に供給される。清水クーラ14を通り冷却された冷却水は、清水ポンプ4に導入される。清水ポンプ4に導入された冷却水は、エンジン1の冷却水経路に供給され、エンジン1の冷却を行うものである。
【0021】
さらに、第3実施例においては、サーモスタット20を排気マニホールド3内に設置し、排気マニホールド3の水衣部である排気管冷却部43の冷却水出口と、清水クーラ14の清水出口とを一つにすることにより、排気マニホールド3からの清水出口および清水ポンプ4の冷却水入口をそれぞれ一つにするものである。これにより、部品点数の削減を行うことができ、水漏れなどに対する耐久性を向上できる。そして、清水ポンプ4の構造を簡易化することができる。
【0022】
[冷却装置]
次に、図5および図6を用いて、エンジン1の冷却装置の構成について説明する。冷却装置は、排気マニホールド3と清水クーラ14と接続配管体21とにより構成されている。排気マニホールド3はエンジン1より排出される排気ガスを排気管へと導くものであり、排気マニホールド3内部にはエンジンの排気ポートに接続した排気経路が構成されている。排気管経路に導入された排気ガスは、排気マニホールド後部に構成された排気管接続部23を介して排気管へと排出される。さらに、排気マニホールド3には冷却水経路となる水衣部が構成されており、水衣部により排気経路を冷却するものである。
【0023】
排気マニホールド3の内部は、内壁により区切られており、冷却水経路が構成されるものである。排気マニホールド3の前部には、接続配管体21が取り付けられており、排気マニホールド3の冷却水経路に接続配管体21が接続している。そして、排気マニホールド3の下部には清水クーラ14が構成されており、冷却水を導入して冷却水の熱を放出させるものである。冷却水クーラ14は図6に示すごとく、複数の細管15・15・・・により構成されている。この細管15内には海水等が外部より導入される構成となっている。細管15の一端より導入された外部の水は、他端より排出される。細管15中途部には、仕切り板16が配設されており、清水クーラ14における冷却水経路長を長くとるように構成されている。なお、清水クーラ14の外筒は、排気マニホールド3の下部により構成されるものである。排気マニホールド3の前部側面には、サーモスタット20が配設されており、サーモスタット20と接続配管体21とが配管22により接続されている。
【0024】
[排気マニホールド]
次に、排気マニホールド3の構成について、図7から図13を用いて、詳しく説明する。排気マニホールド3の前側部には、サーモスタット取付部24が構成されており、後部には排気管接続部23が構成されている。また、排気マニホールド3上部には給水口取付部25が設けられており、給水口取付部25に給水口2が配設される構成となっている。排気マニホールド3は側面視前後方向に長い長方形に構成されており、下内部に清水クーラ14を内装するものである。清水クーラ14を配設する下部は、外側に突出した形状となっている。そして、排気マニホールド3の前面には、図8に示すごとく、冷却水の出入り口となる開口部31・32・33が構成されている。排気マニホールド3の前面には接続配管体21が接続されるものである。冷却水は、前記開口部を介して接続配管体21もしくは排気マニホールド3内に導入されるものである。
【0025】
上部開口部31は、低温度時に冷却水が排気マニホールド3より排出される経路となる。冷却水の水温が設定温度より低い場合に、サーモスタット20を介した冷却水が、上部開口部31を介して排出されるものである。この場合には、冷却水が清水クーラ14を介すことなく、清水ポンプ4に戻されるものである。下部の一方の開口部32は、高温時に冷却水が清水クーラ14へ導入される経路となる。冷却水の水温が設定温度より高い場合に、サーモスタット20を介した冷却水が、下部の一方の開口部32を介して清水クーラ4に導入される。この場合には、冷却水は清水クーラ14において冷却され、下部の他方の開口部33を介して、清水ポンプ4に戻されるものである。清水クーラ14に冷却水が導入される場合には、サーモスタット20、配管22および接続配管体21を介して、冷却水が下部の一方の開口部32に導入される。
【0026】
排気マニホールド3内には、排気経路41、排気管冷却部43、低温時経路45、冷却水戻し経路48、清水クーラ14の配設部が構成されている。排気経路41にはエンジン1の排気ポートに接続する排気導入口42が設けられており、この排気導入口42より排気ガスが排気経路41内に導入される。そして、排気管接続部23を介して排気マニホールド3より排出される。排気経路41は隔壁により冷却水経路と隔離されており、排気管冷却部43内に満たされた冷却水により冷却される構成となっている。
【0027】
排気マニホールド3のエンジン1側の側面には、冷却水導入口44が設けられている。エンジン1の冷却水経路を介した冷却水が、冷却水導入口44より排気マニホールド3内の排気管冷却部43に導入されるものである。排気管冷却部43は低温時経路43とサーモスタット20を介して接続されており、サーモスタット20が低温時に排気管冷却部43と低温時経路45とを接続する構成となっている。これにより、排気管冷却部43の冷却水が低温時経路45を介して清水ポンプ4にもどされる。低温時経路45は上部開口部31に接続しており、低温時経路45に導入された冷却水は上部開口部31を通り清水ポンプ4に導入されるものである。
【0028】
下部の一方の開口部32より導入された冷却水は清水クーラ入口46を介して、清水クーラ14に導入される。そして、冷却水は清水クーラ14において、排気マニホールド3の前部より後方に向けて流れ、出口47より排出される。出口47は冷却水戻し経路48に接続されており、清水クーラ14を介した冷却水が冷却水戻し経路48に導入される。冷却水戻し経路48において、冷却水は前方に流れ、下部の他方の開口部33を介して清水ポンプ14へと供給される。
【0029】
[接続配管]
次に、接続配管体21の構成について、図14から図16を用いて説明する。接続配管体21には、開口部51・52・53・54・55が設けられている。接続配管体21において、第二開口部52は第一開口部51および第三開口部53と連通しており、第五開口部55は第四開口部54と連通した構成となっている。そして、第一開口部51は、排気マニホールド3の上部開口部31に接続するものであり、第三開口部53は排気マニホールド3の下部の他方の開口部33に接続するものである。また、第四開口部54は排気マニホールド3の下部の一方の開口部32に接続するものである。開口部55には、サーモスタット20と接続配管体21を接続する配管22の一端が接続される。開口部52には、接続配管体21と清水ポンプ4とを接続する配管が接続されるものである。
【0030】
接続配管体21において、排気マニホールド3より清水クーラ14を介すことなく、清水ポンプ4に導入される冷却水は、第一開口部51より導入され、第二開口部52より排出される。清水クーラ14に供給される冷却水は、第五開口部55より導入され、第四開口部54より排出される。そして、再び第三開口部53より導入され、第二開口部52より排出される。排気マニホールド3および接続配管体21を組み合わせることにより、双方を簡便な構成としながら、冷却水経路において排気マニホールド3を常に通水状態にすることができるものである。さらに、サーモスタット20と清水ポンプ4とを接続する冷却水経路の一部を排気マニホールド3および接続配管体21により構成することで、配管構成を簡便にできる。これにより、エンジン冷却装置の耐久性を向上できる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載のごとく、排気マニホールド(3)内に清水クーラ(14)を一体的に構成した清水クーラ一体形冷却排気マニホールドであって、該排気マニホールド(3)内の上部に、排気経路(41)と、排気管冷却部(43)とを前後方向に構成し、該排気マニホールド(3)の下部に、清水クーラ(14)を平行に配置構成し、該排気経路(41)にはエンジン(1)の排気導入口(42)を連通し、冷却後に後部の排気管接続部(23)に排出し、該排気マニホールド(3)のエンジン(1)側側面に、該排気管冷却部(43)へのエンジン(1)からの冷却水導入口(44)を開口し、冷却水を排気管冷却部(43)に導入し、該排気管冷却部(43)の冷却水下流側に、サーモスタット取付部(24)と冷却水の低温時経路(45)を設け、該サーモスタット取付部(24)に、前記清水クーラ(14)か又は清水ポンプ(4)かの、どちらかへの接続を切り換えるサーモスタット(20)を取り付け、排気マニホールド(3)の排気管冷却部(43)を、該サーモスタット(20)の開閉に関わらず、常時通水状態としたので、急激な排気ガスの温度上昇に対応することができ、排気マニホールドにかかる熱応力を抑制できる。これにより、排気マニホールドの一部に過大な負荷がかかることがなく、排気マニホールドの耐久性を向上できる
【0032】
請求項2に記載のごとく、請求項1記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記清水クーラ(14)と平行に低温時経路(45)を構成し、排気マニホールド(3)の前部にサーモスタット取付部(24)を設けてサーモスタット(20)を付設し、前記排気マニホールド(3)の前面に、冷却水の出入り口となる3つの開口部(31・32・33)を開口し、該上部開口部(31)には低温時経路(45)を連通し、下部の一方の開口部(32)は清水クーラ(14)と連通し、下部の他方の開口部(33)は清水クーラ(14)からの冷却水戻し経路(48)と連通したので、配管経路を短くでき、エンジン冷却装置の耐久性を向上できる。部品点数を少なく構成でき、エンジンの冷却装置の組み立てが簡単になる。そして、必要となる冷却水量を減少でき、エンジンの軽量化を図ることが出来る。さらにエンジン冷却装置をコンパクトに構成でき、振動に対する耐久性を向上できる。
【0033】
請求項3に記載のごとく、請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記排気マニホールド(3)の前部に接続配管体(21)を付設し、該接続配管体(21)には、5つの開口部(51・52・53・54・55)を設け、第一開口部(51)は、前記排気マニホールド(3)の上部開口部(31)に接続し、第二開口部(52)は、接続配管体(21)と清水ポンプ(4)とを接続する配管を接続し、第三開口部(53)は排気マニホールド(3)の下部の他方の開口部(33)に接続し、第四開口部(54)は排気マニホールド(3)の下部の一方の開口部(32)に接続し、第五開口部(55)は第四開口部(54)と連通し、該第五開口部(55)には、前記サーモスタット(20)と接続する配管(22)の一端を接続し、該第2開口部(52)は第一開口部(51)および第三開口部(53)と連通したので、接続配管体(21)を設けることにより、配管経路を短くでき、清水クーラにより冷やされた後に冷却水ポンプに導入されるまでの時間を短くでき、エンジン冷却装置の対応可能な熱量を大きくすることができる。エンジン冷却装置の耐久性を向上できる。そして、必要となる冷却水量を減少でき、冷却水ポンプにかかる冷却水の慣性力を小さくすることができる。これにより、冷却水ポンプにかかる負荷を軽減できるとともに、エンジンの軽量化を図ることが出来る。さらにエンジン冷却装置をコンパクトに構成でき、振動に対する耐久性を向上できる。
【0034】
請求項4に記載のごとく、請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記排気マニホールド(3)を通過した冷却水が、前記サーモスタット(20)の開閉に関わらず、前記接続配管体(21)にて合流して、同一の接続配管を介して清水ポンプ(4)に供給されるので、部品点数を少なくでき、組み立てにかかる労力を軽減できる。そして、配管経路を簡便に構成することができる。また、配管経路を短くでき、冷却水量を少なくできる。これによりエンジンの冷却効率を向上できるとともに、エンジン冷却装置の耐久性を向上できる。さらにエンジン冷却装置を冷却水を含めて、軽量かつコンパクトに構成でき、振動に対する耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンに配設された冷却水供給口と排気マニホールドおよび冷却水ポンプの構成を示す図。
【図2】 第1実施例における冷却水経路を示す図。
【図3】 第2実施例の冷却水経路の構成を示す図。
【図4】 第3実施例の冷却水経路の構成を示す図。
【図5】 排気マニホールドの全体構成を示す図。
【図6】 清水クーラの構成を示す斜視図。
【図7】 排気マニホールドの水衣部を示す側面図。
【図8】 排気マニホールドの正面図。
【図9】 排気マニホールドの側面断面図。
【図10】 排気マニホールドの平面断面図。
【図11】 図9におけるA−A階段線断面図。
【図12】 図9におけるB−B階段線断面図。
【図13】 図9におけるC−C階段線断面図。
【図14】 接続配管の正面図。
【図15】 接続配管の後面図。
【図16】 接続配管の側面断面図。
【図17】 従来の船舶に搭載されるエンジンの冷却装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 給水口
3 排気マニホールド
4 清水ポンプ
14 清水クーラ
20 サーモスタット
21 接続配管体
31 上部開口部
32 下部の一方の開口部
33 下部の他方の開口部
43 排気管冷却部
51 第一開口部
52 第二開口部
53 第三開口部
54 第四開口部
55 第五開口部
Claims (4)
- 排気マニホールド(3)内に清水クーラ(14)を一体的に構成した清水クーラ一体形冷却排気マニホールドであって、該排気マニホールド(3)内の上部に、排気経路(41)と、排気管冷却部(43)とを前後方向に構成し、該排気マニホールド(3)の下部に、清水クーラ(14)を平行に配置構成し、該排気経路(41)にはエンジン(1)の排気導入口(42)を連通し、冷却後に後部の排気管接続部(23)に排出し、該排気マニホールド(3)のエンジン(1)側側面に、該排気管冷却部(43)へのエンジン(1)からの冷却水導入口(44)を開口し、冷却水を排気管冷却部(43)に導入し、該排気管冷却部(43)の冷却水下流側に、サーモスタット取付部(24)と冷却水の低温時経路(45)を設け、該サーモスタット取付部(24)に、前記清水クーラ(14)か又は清水ポンプ(4)かの、どちらかへの接続を切り換えるサーモスタット(20)を取り付け、排気マニホールド(3)の排気管冷却部(43)を、該サーモスタット(20)の開閉に関わらず、常時通水状態としたことを特徴とする清水クーラ一体形冷却排気マニホールド。
- 請求項1記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記清水クーラ(14)と平行に低温時経路(45)を構成し、排気マニホールド(3)の前部にサーモスタット取付部(24)を設けてサーモスタット(20)を付設し、前記排気マニホールド(3)の前面に、冷却水の出入り口となる3つの開口部(31・32・33)を開口し、該上部開口部(31)には低温時経路(45)を連通し、下部の一方の開口部(32)は清水クーラ(14)と連通し、下部の他方の開口部(33)は清水クーラ(14)からの冷却水戻し経路(48)と連通したことを特徴とする清水クーラ一体形冷却排気マニホールド。
- 請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記排気マニホールド(3)の前部に接続配管体(21)を付設し、該接続配管体(21)には、5つの開口部(51・52・53・54・55)を設け、第一開口部(51)は、前記排気マニホールド(3)の上部開口部(31)に接続し、第二開口部(52)は、接続配管体(21)と清水ポンプ(4)とを接続する配管を接続し、第三開口部(53)は排気マニホールド(3)の下部の他方の開口部(33)に接続し、第四開口部(54)は排気マニホールド(3)の下部の一方の開口部(32)に接続し、第五開口部(55)は第四開口部(54)と連通し、該第五開口部(55)には、前記サーモスタット(20)と接続する配管(22)の一端を接続し、該第2開口部(52)は第一開口部(51)および第三開口部(53)と連通したことを特徴とする清水クーラ一体形冷却排気マニホールド。
- 請求項2記載の清水クーラ一体形冷却排気マニホールドにおいて、前記排気マニホールド(3)を通過した冷却水が、前記サーモスタット(20)の開閉に関わらず、前記接続配管体(21)にて合流して、同一の接続配管を介して清水ポンプ(4)に供給されることを特徴とする清水クーラ一体形冷却排気マニホールド。
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