JP4095480B2 - 振動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は振動制御装置に係り、特に構造体上に形成されたリニアモータ可動子等の可動部が駆動する振動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にリニアモータ可動子等の可動部は、ステージの位置決めなどに用いられており、加工サイズの微細化の要求に伴い、高い位置決め精度が求められている。このステージの載置される構造体は、精密な性能を達成する場合、床からの振動を除振するために除振手段を介して床に固定されているため、非常に不安定な状態であり、可動部が駆動力を受けて駆動する際には、駆動方向に対して反対の方向に駆動力と同じ大きさの反力が生じる。この反力が存在した状態では、構造体が振動し、その振動がステージに伝わるために、ステージの位置決めを精度良く行うことができない。したがって、ステージの位置決めを精度良く行うためには、反力を打ち消すための反力処理を行う必要がある。
【0003】
図1は、従来の振動制御装置の概略図を示したものである。図1に示すように、振動制御装置10は、大略すると駆動装置17と、制御装置20と、積分補償器25とにより構成されている。駆動装置17は、大略するとアクチュエータ11と、ターゲット15と、変位センサー16と、加速度センサー19と、底板18とにより構成されている。
【0004】
アクチュエータ11は、一対のリニアモータ12,13を有しており、各リニアモータ12,13は、永久磁石を有するリニアモータ可動子12a,13aと、コイルを有するリニアモータ固定子12b,13bからなり、リニアモータ可動子12a,13aは連結板14を介して形成されている。リニアモータ可動子12a,13aは、所定の位置まで移動して、ターゲット15の位置決めを行うためのものである。ターゲット15は、リニアモータ可動子12aに形成されている。変位センサー16は、ターゲット15の検出面を計測し、位置補償器22に計測結果を出力する。加速度センサー19は、リニアモータ固定子12b,13bを支持する底板18に取り付けられており、構造体や床の振動を計測し、積分補償器25に計測結果を出力する。
【0005】
制御装置20は、大略すると位置補償器22と、電流アンプ21と、誘導電圧演算器26と、ゲイン補償器24とにより構成されている。制御装置20は、積分補償器25に入力された振動値と、変位センサー16からの変位値とに基づいて、適当な演算処理を行い、電流アンプ21を励磁し、リニアモータ固定子12b,13bのコイルに電流を通すことによって、リニアモータ可動子12a,13aを所定の場所に定位させる(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−9494号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の振動制御装置は、位置決めを行う際に使用するリニアモータ可動子12a,13aを、反力処理する際に用いているため、リニアモータ可動子12a,13aの駆動の影響を受けて、十分な反力処理を行うことができず、構造体の振動を十分に抑制させることができないため、精度良く位置決めを行うことができないという問題があった。また、従来の振動制御装置は、変位センサー16、加速度センサー19、誘導電圧演算器26及び積分補償器25が必要であるため、振動制御装置のコストが高くなると共に、装置自体が大きくなるという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、可動部が駆動した際に発生する反力に対しての反力処理を簡易的な構成で行い、構造体の振動を十分に抑制し、可動部の位置決めを精度良く行うことのできる振動制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の一観点によれば、構造体上に形成された可動部が駆動することにより発生する反力で生じる振動を抑制する振動制御装置であって、前記反力を打ち消す方向に、前記構造体に対して力を加えることのできる反力処理アクチュエータと、制御手段とを含んだ反力処理手段と、前記反力処理アクチュエータと接続されたゲイン補償器とを設け、前記反力処理アクチュエータの固定側は、支持部材を介して床に固定し、前記構造体は除振手段を介して床に係合しており、前記制御手段は、駆動命令のみに基づき、駆動信号を生成すると共に、前記ゲイン補償器及び前記可動部に対して、同一の前記駆動信号を出力し、前記反力処理アクチュエータは、前記ゲイン補償器により取得される前記駆動信号に比例した信号に基づいて制御され、前記反力処理アクチュエータの駆動方向は、前記可動部の駆動方向と同じであることを特徴とする振動制御装置により、解決できる。
【0011】
本発明によれば、構造体に対して反力を打ち消す方向に力を加えることのできる反力処理手段を設けることにより、可動部の駆動に影響されること無く、反力処理を行うことができる。また、制御手段は、駆動命令のみに基づき、駆動信号を生成すると共に、反力処理アクチュエータと接続されたゲイン補償器と、可動部とに対して、同一の駆動信号を出力し、反力処理アクチュエータは、ゲイン補償器により取得される駆動信号に比例した信号に基づいて制御されるため、従来の複数のセンサーに基づいて制御を行っていた場合と比較して反力処理手段の構成を簡略化できる。
【0012】
また、前記構造体の重量は、前記可動部の重量よりも大きくてもよい。
【0013】
また、構造体の重量を可動部の重量よりも大きくすることにより、反力を打ち消すために必要な力を小さな加速度で生み出すことができる。
【0016】
また、前記反力処理アクチュエータは、リニアモータ固定子と、リニアモータ可動子とを有し、前記可動部の鉛直方向に位置すると共に、前記可動部が駆動する際に力の加わる前記可動部の第1の位置から前記可動部の重心までの鉛直方向の第1の距離と、鉛直方向に対して直交すると共に、前記可動部の前記第1の位置を通過する面の鉛直方向に配置され、前記リニアモータ固定子により前記リニアモータ可動子を駆動させた際に力の加わる前記リニアモータ可動子の第2の位置から前記第1の位置を通過する面までの鉛直方向の第2の距離とを等しくしてもよい。
【0017】
これにより、第1の位置に働くモーメントと第2の位置に働くモーメントとを相殺することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図2は、本発明の実施例である振動制御装置の概略図を示したものであり、図3は、図2に示したI方向からの反力処理アクチュエータの概略図である。図2に示したY1,Y2方向は鉛直方向を示しており、X1,X2方向はY1,Y2方向に直交する方向を示している。図2を参照して、本発明の実施例である振動制御装置30の構成について説明する。図2に示すように、振動制御装置30は、大略すると可動装置41と、支持部材36と、反力処理アクチュエータ42と、制御手段43と、ゲイン補償器44とにより構成されている。
【0019】
始めに、図2を参照して、可動装置41の構成について説明する。可動装置41は、大略すると除振手段32A,32Bと、ベース33と、駆動ステージ35とにより構成されている。構造体であるベース33は、突起部34を設けており、床31上に除振手段32A,32Bを介して固定されている。除振手段32Aは、床からのY1,Y2方向の振動を除振するためのものであり、除振手段32Bは床からのX1,X2方向の振動を除振するためのものである。除振手段32A,32Bは、ばねとダッシュポットの組み合わせによるパッシブ除振機能を持ったパッシブ除振装置である。このパッシブ除振装置は、板状、コイル状のバネ材によるバネとダッシュポットの組み合わせ、または空気バネとダッシュポットの組み合わせ、ゴム材単独等さまざまな形態がある。
【0020】
ベース33上には、図示していないリニアモータを備えた可動部である駆動ステージ35がX1,X2方向に移動可能な状態で形成されている。同図中に示した35Aは、可動部である駆動ステージ35の重心(以下、重心35A)の位置を示しており、第1の位置である35Bは可動部である駆動ステージ35を駆動させた際に力が加わる位置(以下、位置35B)を示している。また、同図中に示した第1の距離であるH1は、重心35Aから位置35Bまでの鉛直方向(Y1,Y2方向)に対しての距離(以下、距離H1)を示している。
【0021】
反力処理手段は、反力処理アクチュエータ42と、制御手段43と、ゲイン補償器44とにより構成されている。始めに、図2乃至3を参照して、反力処理アクチュエータ42について説明する。なお、同図中に示した第2の位置である38Bは、リニアモータ固定子37のコイルに通電してリニアモータ可動子38を駆動させた際に力が加わる位置(以下、位置38B)を示しており、第2の距離であるH2は、位置38Bから位置35Bまでの鉛直方向に対しての距離(以下、距離H2)を示している。反力処理アクチュエータ42は、大略するとリニアモータ固定子37と、リニアモータ可動子38とにより構成されている。反力処理アクチュエータ42は、駆動ステージ35が駆動した際に、ベース33を駆動方向に直接押して、駆動方向とは反対の方向に発生する反力を打ち消けして、構造体の振動を抑制するためのものである。リニアモータ固定子37は、床31と一体に形成された支持部材36の図2中の上方に形成されている。リニアモータ可動子38は、リニアモータ固定子37に対して駆動可能な状態で、リニアモータ固定子37に形成されている。また、リニアモータ固定子37及びリニアモータ可動子38は、位置38Bから位置35Bまでの鉛直方向(Y1,Y2方向)に対しての距離H2が、距離H1と等しくなる位置に形成されている。
【0022】
反力を打ち消すためには、駆動ステージ35のモーメント(以下、M1)と、ベース33のモーメント(以下、M2)とが互いに相殺すれば良い。ここで、距離H2が距離H1と等しくなる構成において、駆動ステージ35を駆動させた際の駆動ステージ35のモーメント(以下、M1)と、ベース33のモーメント(以下、M2)との関係について説明する。なお、図2中に示した33Aは構造体であるベース33の重心(以下、重心33A)を示しており、H3は位置35Bから重心33Aまでの鉛直方向(Y1,Y2方向)の距離(以下、距離H3)を示している。同図中の左側の方向に働く力を正の値とし、同図中の右側の方向に働く力を負の値とする。F1は駆動ステージ35が駆動した際に発生する駆動力(以下、駆動力F1)、−F1は駆動ステージ35が駆動した際に発生する反力(以下、反力―F1)、F2は反力処理アクチュエータ42による反力処理を行うための駆動力(以下、反力処理用駆動力F2)を示している。
【0023】
下記式(1)に駆動ステージ35のモーメント(以下、モーメントM1)、下記式(2)にベース33のモーメント(以下、モーメントM2)をそれぞれ示す。
【0024】
M1=F1*H1 ・・・(1)
M2=―F1*H3+F2(H2+H3)・・・(2)
駆動ステージ35は、駆動ステージ35が駆動する際の駆動力F1の影響を受けるため、モーメントM1は上記式(1)で表される。ベース33は、駆動ステージ35が駆動した際に発生する反力−F1と、反力処理アクチュエータ42による反力処理用駆動力F2との影響を受けるため、モーメントM2は上記式(2)で表される。反力処理用駆動力F2は、駆動力F1と同じ大きさの力をベース33に加えるため、F1=F2の関係が成り立つ。したがって、上記式(2)のF2にF1を代入することにより、上記式(2)は下記式(3)のように表すことができる。
【0025】
M2=F1*H2 ・・・(3)
反力−F1を反力処理するためには、モーメントM1とモーメントM2とが互いに相殺しあえば良く、下記式(4)に示した関係が成り立てば良い。つまり、上記式(1)から上記式(2)を引き算した結果が0であれば、反力−F1を反力処理することができる。
【0026】
M1―M2=0 ・・・(4)
上記式(4)に上記式(1)及び上記式(2)を代入すると、下記式(5)となり、H1=H2の場合に反力−F1を反力処理することができるということが分かる。
【0027】
F1*(H1―H2)=0 ・・・(5)
したがって、先に述べたように、H1=H2の関係が成り立つような鉛直方向(Y1,Y2方向)の位置に反力処理アクチュエータ42を形成することにより、駆動ステージ35が駆動する際に発生する反力−F1を反力処理アクチュエータ42により反力処理することができる。
【0028】
下記式(6)は、力を表わす式である。Fは力、mは質量(重さ)、aは加速度をそれぞれ表わしている。
【0029】
F=ma ・・・(6)
また、一般的に振動制御装置30のベース33の重さは、駆動ステージ35の重さと比較してかなり重い。上記式(6)からFが一定の場合、mが大きければ大きいほど必要となる加速度aは小さくて良い。したがって、反力処理アクチュエータ42はベース33に小さな加速度を印加することにより、反力−F1の反力処理を行い、ベース33の振動を抑制することができる。
【0030】
次に、図2を参照して、制御手段43について説明をする。制御手段43は、駆動ステージ35とゲイン補償器44とに同一の駆動信号を出力可能な状態で接続されている。制御手段43は、駆動命令のみに基づき、駆動信号を生成して、反力処理アクチュエータ42及び駆動ステージ35に対して同一の駆動信号を出力し、反力処理アクチュエータ42及び駆動ステージ35の駆動に関する制御を行うためのものである。ゲイン補償器44は、制御手段43からの駆動信号を補償するためのものであり、補償された駆動信号はリニアモータ固定子37に出力され、リニアモータ固定子37は補償された駆動信号に基づいて、リニアモータ可動子38を駆動させる。
【0031】
このように、駆動命令のみに基づいて駆動信号を生成する制御手段43を設けることにより、図1に示した従来の振動制御装置では必要な変位センサー16、加速度センサー19、誘導電圧演算器26及び積分補償器25を設ける必要がなくなるため、振動制御装置30の構成を従来の振動制御装置と比較して簡略化することができる。したがって、振動制御装置30の大きさを従来の振動制御装置よりも小さくすることができる。
【0032】
以上、説明したように、駆動ステージ35の駆動方向に、ベース33を直接押して反力処理を行う反力処理アクチュエータ42を、H1=H2となる鉛直方向(Y1,Y2方向)の位置に設けることにより、駆動ステージ35が駆動した際に発生する反力―F1を、駆動ステージ35の影響を受けることなく、反力処理アクチュエータ42により構造体の振動を十分に抑制して、駆動ステージ35の位置決めを精度良く行うことができる。
【0033】
(振動の評価)
次に、本発明者が振動制御装置30を用いて行った振動の評価結果について説明する。図4は、駆動ステージが駆動及び停止した際のベースを基準にした場合の駆動ステージの位置を示した図である。同図中に示した曲線Dは、先に説明した距離H1と距離H2との差が70mmに構成された振動制御装置30を用いて、ベース33を基準にした場合の駆動ステージ35の位置を示したものである。同図中に示した曲線Eは、先に説明した距離H1と距離H2とが等しく構成された振動制御装置30を用いて、ベース33を基準にした場合の駆動ステージ35の位置を示したものである。なお、図4に示したT1は、駆動ステージ35が駆動している間の時間帯(以下、時間帯T1)、T2は駆動ステージ35が停止した時間(以下、時間T2)、T3は駆動ステージ35が停止後の時間帯(以下、時間帯T3)を示している。また、駆動ステージ35の位置は、駆動ステージ35の進行方向を正の値で表示し、駆動ステージ35の進行方向とは逆の方向を負の値で示している。
【0034】
図4に示すように、距離H1と距離H2と間に差がある場合には、時間帯T3において、曲線Dに示すように駆動ステージ35の位置は、ベース33に対して正の値や負の値になっていることから、ベース33に振動が発生していることが分かる。一方、距離H1と距離H2とが等しい本実施例の構成の場合には、時間帯T3において、曲線Eに示すように駆動ステージ35の位置は、ベース33に対して振動することなく0で定位していることが分かる。したがって、ベース33の振動が十分に抑制されていることが分かる。
【0035】
上記評価から、先の実施例で述べたように、ベース33を直接押して反力処理を行う反力処理アクチュエータ42を、H1=H2となる鉛直方向(Y1,Y2方向)の位置に設けることにより、ベース33の振動を抑制して、駆動ステージ35を精度良く所定の位置に定位させることができる。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。なお、本実施例では、駆動ステージ35として図2中のX1,X2方向に移動可能なものについての説明を行ったが、X1,X2方向と同一平面内でX1,X2方向に垂直な方向またはY1,Y2方向に駆動する駆動ステージを有する振動制御装置に、本実施例で説明した反力処理手段を用いても本実施例と同様の効果を得ることができる。また、反力処理アクチュエータ42は、リニアモータに限らず、空気圧や油圧のリングまたはその他モータを使用する機構を用いても良い。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、構造体に対して反力を打ち消す方向に力を加えることのできる反力処理手段を設けることにより、可動部の駆動に影響されること無く、反力処理を行うことができる。また、制御手段は、駆動命令のみに基づき、駆動信号を生成すると共に、反力処理アクチュエータと接続されたゲイン補償器と、可動部とに対して、同一の駆動信号を出力し、反力処理アクチュエータは、ゲイン補償器により取得される駆動信号に比例した信号に基づいて制御されるため、従来の複数のセンサーに基づいて制御を行っていた場合と比較して反力処理手段の構成を簡略化できる。
【0038】
また、構造体の重量を可動部の重量よりも大きくすることにより、反力を打ち消すために必要な力を小さな加速度で生み出すことができる。
【0040】
また、前記反力処理アクチュエータは、リニアモータ固定子と、リニアモータ可動子とを有し、前記可動部の鉛直方向に位置すると共に、前記可動部が駆動する際に力の加わる前記可動部の第1の位置から前記可動部の重心までの鉛直方向の第1の距離と、鉛直方向に対して直交すると共に、前記可動部の前記第1の位置を通過する面の鉛直方向に配置され、前記リニアモータ固定子により前記リニアモータ可動子を駆動させた際に力の加わる前記リニアモータ可動子の第2の位置から前記第1の位置を通過する面までの鉛直方向の第2の距離とを等しくすることにより、第1の位置に働くモーメントと第2の位置に働くモーメントとを相殺することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の振動制御装置の概略図である。
【図2】本発明の実施例である振動制御装置の概略図である。
【図3】図2に示したI方向からの反力処理アクチュエータの概略図である。
【図4】駆動ステージが駆動及び停止した際のベースを基準にした駆動ステージの位置を示した図である。
【符号の説明】
10 振動制御装置
11 アクチュエータ
12、13 リニアモータ
12a、13a リニアモータ可動子
12b、13b リニアモータ固定子
14 連結板
15 ターゲット
16 変位センサー
17 駆動装置
18 底板
19 加速度センサー
20 制御装置
21 電流アンプ
22 位置補償器
24 ゲイン補償器
25 積分補償器
26 誘導電圧演算器
31 床
32A,32B 除振手段
33 ベース
33A、35A 重心
35 駆動ステージ
35B、38B 位置
36 支持部材
37 リニアモータ固定子
38 リニアモータ可動子
41 可動装置
42 反力処理アクチュエータ
43 制御手段
44 ゲイン補償器
Claims (3)
- 構造体上に形成された可動部が駆動することにより発生する反力で生じる振動を抑制する振動制御装置であって、
前記反力を打ち消す方向に、前記構造体に対して力を加えることのできる反力処理アクチュエータと、制御手段とを含んだ反力処理手段と、前記反力処理アクチュエータと接続されたゲイン補償器とを設け、
前記反力処理アクチュエータの固定側は、支持部材を介して床に固定し、
前記構造体は除振手段を介して床に係合しており、
前記制御手段は、駆動命令のみに基づき、駆動信号を生成すると共に、前記ゲイン補償器及び前記可動部に対して、同一の前記駆動信号を出力し、
前記反力処理アクチュエータは、前記ゲイン補償器により取得される前記駆動信号に比例した信号に基づいて制御され、
前記反力処理アクチュエータの駆動方向は、前記可動部の駆動方向と同じであることを特徴とする振動制御装置。 - 前記構造体の重量は、前記可動部の重量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の振動制御装置。
- 前記反力処理アクチュエータは、リニアモータ固定子と、リニアモータ可動子とを有し、
前記可動部の鉛直方向に位置すると共に、前記可動部が駆動する際に力の加わる前記可動部の第1の位置から前記可動部の重心までの鉛直方向の第1の距離と、
鉛直方向に対して直交すると共に、前記可動部の前記第1の位置を通過する面の鉛直方向に配置され、前記リニアモータ固定子により前記リニアモータ可動子を駆動させた際に力の加わる前記リニアモータ可動子の第2の位置から前記第1の位置を通過する面までの鉛直方向の第2の距離とを等しくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動制御装置。
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