JP4093554B2 - 車間距離制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライバーが設定した自車の車頭時間および自車の車速から算出した目標車間距離を維持しながら先行車に追従走行するための車間距離制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5には従来の目標車間距離設定手段が示される。目標車間距離はドライバーがスイッチ操作で選択した自車の車頭時間と、そのときの自車の車速とを乗算することにより算出される。車頭時間とは、自車が現在の車速で走行を続けたときに現在の先行車の位置に達するまでの時間であり、例えば「L」(長)、「M」(中)、「S」(短)の3種類のうちの何れかを選択可能である。従って、図6から明らかなように、車速が100km/hのとき、車頭時間が「L」であれば目標車間距離は70mとなり、車頭時間が「M」であれば目標車間距離は50mとなり、車頭時間が「S」であれば目標車間距離は40mとなる。尚、何れの車頭時間を選択した場合でも、目標車間距離は下限値(例えば10m)以下にならないように制限される。
【0003】
ところで、自車の車頭時間を連続的に変化させることができず、上述したように離散的に設定された複数の車頭時間の何れかを選択する場合、自車の車頭時間を変更した瞬間に目標車間距離が急変するため、それに応じて車両が急減速したり急加速したりする可能性がある。そこで、車頭時間に車速を乗算して算出した目標車間距離にレートリミッタ(図5参照)を作用させることで、目標車間距離を緩やかに変化させるものが提案されている(例えば、下記特許文献参照)。
【0004】
図7および図8はレートリミッタの作用を示すもので、図7は車速80km/hでの追従走行中に自車の車頭時間を「S」から「L」に変更した場合に対応し、目標車間距離を時間t1に亘ってゆっくりと変化させることで、実際の車間距離をゆっくりと目標車間距離に収束させており、また図8は車速80km/hでの追従走行中に自車の車頭時間を「L」から「S」に変更した場合に対応し、目標車間距離を時間t2に亘ってゆっくりと変化させることで、実際の車間距離をゆっくりと目標車間距離に収束させている。
【0005】
尚、図7の目標車間距離を増加させる場合には、時間t1を長めに設定して車間距離の時間変化率を3m/secに制限しており、これにより車輪ブレーキが作動するような急減速を回避しながら、ドライバーが自車の車頭時間を切り替えた後の変化を体感できるようにしている。また図8の目標車間距離を減少させる場合には、時間t2を短めに設定して目標車間距離の時間変化率を6m/secに制限しており、これによりトランスミッションがシフトダウンするような急加速を回避しながら、ドライバーが自車の車頭時間を切り替えた後の変化を体感できるようにしている。
【0006】
【特許文献】
特開2001−1789号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
先行車が存在しないときには予め設定された車速で定車速走行を行い、先行車が存在するときには予め設定された車間距離で先行車に追従する定車間距離走行を行うアダプティブ・クルーズ・コントロール装置(以下ACC装置という)は周知である。かかるACC装置を搭載した車両が先行車に続いて交差点等で停止した状態から、先行車の発進に追従して発進した後にドライバーがスイッチを操作してACC装置による車間距離制御が開始されたような場合に、発進直後は目標車間距離に対して実車間距離が短いために、先行車との車間距離を目標車間距離まで広げようとして自動減速が行われることになる。このように、先行車の発進に追従して発進する度に自動減速が行われると、発進後のスムーズな加速が阻害されてドライバーが違和感を覚える問題がある。
【0008】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ドライバーのスイッチ操作により先行車に対する車間距離制御を行う車間距離制御装置において、先行車の発進に追従して発進した際に不必要な自動減速が行われるのを防止して発進後のスムーズな加速を可能にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、自車の予想軌跡上に存在する移動体を先行車として判定する先行車判定手段と、先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、離散的に設定された複数の車頭時間のうち何れか一つをドライバーのスイッチ操作により選択して自車の車頭時間として設定する車頭時間設定手段と、自車の車速を検出する車速検出手段と、自車の車頭時間および自車の車速に基づいてゼロよりも大きい目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、先行車との車間距離を目標車間距離に維持するように自車の目標車速を決定する目標車速決定手段と、目標車速に基づいて自車の加減速を制御する加減速制御手段と、を備えた車間距離制御装置において、先行車との車間距離が目標車間距離設定手段で設定された前記目標車間距離未満であるか否かを判定する接近状態判定手段と、自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあるか否かを判定する所定時間判定手段と、目標車間距離の単位時間あたりの変化率を所定値以下に制限可能な変化率制限手段とを備え、所定時間判定手段により自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあると判定され、かつ接近状態判定手段により先行車との車間距離が目標車間距離設定手段で設定された前記目標車間距離未満であると判定されると、目標車間距離設定手段が、目標車間距離を車間距離検出手段により検出された車間距離に変更すると共に、接近状態判定手段が、変化率制限手段の機能を一時的に停止させて、目標車間距離のステップ状の変化を許可し、先行車の発進に追従して発進した際に不必要な自動減速が行われるのを防止可能としたことを特徴とする車間距離制御装置が提案される。
【0010】
本発明において、「車頭時間」とは自車が現在の車速で走行を続けたときに現在の先行車の位置に達するまでの時間をいう。
【0011】
上記構成によれば、所定時間判定手段により自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあると判定され、かつ接近状態判定手段により先行車との車間距離が、自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定されたゼロよりも大きい目標車間距離未満であると判定されると、目標車間距離設定手段が前記目標車間距離を車間距離検出手段により検出された実際の車間距離に変更するので、自車が先行車に続いて発進してドライバーのスイッチ操作による車間距離制御を開始した直後に、目標車間距離と実際の車間距離との差が大きいために自動減速が行われるのを防止し、発進後のスムーズな加速を可能にしてドライバーの違和感を解消することができる。また、目標車間距離設定手段が目標車間距離を車間距離検出手段により検出された車間距離に変更した際に、目標車間距離の単位時間あたりの変化率を所定値以下に制限可能な変化率制限手段の機能を一時的に停止させるので、目標車間距離を実際の車間距離にステップ状に速やかに変更して不必要な自動減速が行われるのを確実に防止することができる。
【0012】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、所定時間判定手段は、セットスイッチあるいはリジュームスイッチが操作されたときに、自車が車間距離制御を開始したと判定することを特徴とする車間距離制御装置が提案される。
【0013】
上記構成によれば、セットスイッチあるいはリジュームスイッチの操作に基づいて車間距離制御が開始されたことを判定するので、車間距離制御の開始を的確に判定することができる。
【0014】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、接近状態判定手段は先行車が減速中か否かを更に判定し、接近状態判定手段により先行車が減速中であると判定された場合に、目標車間距離設定手段は、自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定されたゼロよりも大きい目標車間距離を自車の目標車間距離とすることを特徴とする車間距離制御装置が提案される。
【0015】
上記構成によれば、接近状態判定手段により先行車が減速中であると判定されると、実際の車間距離ではなく自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定された目標車間距離を用いて車間距離制御を行うので、先行車の減速に応じて自車を速やかに減速して車間距離が極端に短くなるのを防止することができる。
【0016】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、車間距離検出手段により検出された車間距離が10m以下である場合に、目標車間距離を10mとすることを特徴とする車間距離制御装置が提案される。
【0017】
上記構成によれば、実際の車間距離が10m以下になると、その10mを目標車間距離にして車間距離制御を行うので、目標車間距離が極端に短くなるのを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すもので、図1は車間距離制御装置の制御系のブロック図、図2は接近状態判定手段および所定時間判定手段を持たない場合の作用を説明するタイムチャート、図3は接近状態判定手段および所定時間判定手段を持つ場合の作用を説明するタイムチャート、図4は車間距離制御装置の作用を説明するフローチャートである。
【0020】
図1に示すように、車間距離制御装置の電子制御ユニットUは、先行車判定手段M1と、車間距離検出手段M2と、相対速度検出手段M3と、目標車間距離設定手段M4と、目標車速決定手段M5と、加減速制御手段M6と、変化率制限手段M7と、接近状態判定手段M8と、所定時間判定手段M9とを備えており、先行車判定手段M1にはレーザーレーダーやミリ波レーダーのようなレーダー装置11と、自車のヨーレートを検出するヨーレート検出手段12とが接続され、目標車間距離設定手段M4には車頭時間を設定する車頭時間設定手段13と、自車の車速を検出する車速検出手段14とが接続され、加減速制御手段M6には車輪ブレーキの作動を制御するブレーキアクチュエータ15と、エンジンのスロットルバルブの開度を制御するスロットルアクチュエータ16とが接続され、加減速制御手段M6および所定時間判定手段M9にはACC装置のセットスイッチ17およびリジュームスイッチ18が接続される。
【0021】
尚、セットスイッチ17はそのときの車速を設定車速としてACC装置の作動開始を指令するものであり、リジュームスイッチ18は一旦中断されたACC装置の作動を再開する際に前回の設定車速までの加速を指令するものである。
【0022】
先行車判定手段M1は、レーダー装置11で検知した自車の前方に存在する物体の距離、方向および相対速度と、ヨーレート検出手段で検出したヨーレートから算出した自車の予想軌跡とに基づいて、自車の予想軌跡上に存在する移動体を先行車として判定する。車間距離検出手段M2は自車と先行車との車間距離を検出し、相対速度検出手段M3は自車と先行車との相対速度を検出する。
【0023】
目標車間距離設定手段M4は、車頭時間設定手段13で設定した自車の車頭時間と、車速検出手段14で検出した自車の車速とに基づいて自車と先行車との目標車間距離を設定する。車頭時間は、ドライバーのスイッチ操作により「L」(長)、「M」(中)、「S」(短)の何れかを設定可能である。目標車速決定手段M5は、目標車間距離設定手段M4で設定した目標車間距離と、車間距離検出手段M2で検出した実際の車間距離とを比較し、それに相対速度検出手段M3で検出した相対速度を加味して自車の目標車速を決定する。
【0024】
加減速制御手段M6は、目標車速が自車の現在の車速よりも低ければブレーキアクチュエータ15を介して車輪ブレーキを作動させ、あるいはスロットルアクチュエータ16を介してスロットルバルブを閉弁制御することで自車を目標車速まで減速する。また目標車速が自車の現在の車速よりも高ければスロットルアクチュエータ16を介してスロットルバルブを開弁制御することで自車を目標車速まで増速する。
【0025】
変化率制限手段M7は前記レートリミッタに相当するもので、目標車間距離設定手段M4によって目標車間距離が切り替えられたとき、その目標車間距離が急変するのを防止してゆっくりと変化させる。接近状態判定手段M8は、先行車との車間距離、先行車との相対速度および目標車間距離設定手段M4で設定した目標車間距離に基づいて自車の先行車に対する接近状態を判定し、その判定結果に基づいて目標車間距離設定手段M4で設定した目標車間距離を強制的に変化させるとともに、変化率制限手段M7の機能を一時的にキャンセルする。
【0026】
所定時間判定手段M9は、ドライバーによりセットスイッチ17が操作されて車間距離制御が開始された時点から、あるいはドライバーによりリジュームスイッチ18が操作されて車間距離制御が再開された時点から所定時間(実施例では5秒)が経過したか否かを判定する。
【0027】
次に、車間距離制御装置が、接近状態判定手段M8および所定時間判定手段M9を備えていないと仮定した場合の発進時の作用を、図2のタイムチャートに基づいて説明する。
【0028】
交差点等で先に発進した先行車に続いて自車が発進し、その直後のa位置でドライバーがセットスイッチ17あるいはリジュームスイッチ18を操作して車間距離制御を開始したとする。その時点で目標車間距離設定手段M4により設定された目標車間距離は30mであるのに対し、車間距離検出手段M2で検出された実際の車間距離は15mであることで、b位置で加減速制御手段M6がスロットルアクチュエータ16を介してスロットル開度を減少させるため、c位置において自車の車速が低下してしまう。このようにドライバーが望まない減速が実行されると、ドライバーが違和感を覚えるだけでなく、減速によって自車が先行車から引き離され、d位置において実際の車間距離が目標車間距離に対して20mも大きくなってしまう問題がある。
【0029】
一方、図3の例は、接近状態判定手段M8および所定時間判定手段M9を備えた本実施例の車両の発進時の作用を示すものである。
【0030】
交差点等で先に発進した先行車に続いて自車が発進し、その直後にe位置でドライバーがセットスイッチ17あるいはリジュームスイッチ18を操作して車間距離制御を開始したとする。その瞬間に、f位置で目標車間距離設定手段M4が目標車間距離を実際の車間距離までステップ状に減少させるため、実際の車間距離と目標車間距離との差がなくなって加減速制御手段M6によるスロットル開度の減少制御が実行されず、g位置における自車の車速の低下は発生しない。これにより、車両の発進直後に自動減速が実行されてドライバーが違和感を覚えるのを確実に回避することができる。
【0031】
尚、目標車間距離設定手段M4が目標車間距離をステップ状に変化させると、本来ならば変化率制限手段M7が目標車間距離の時間変化率を制限するが、接近状態判定手段M8が変化率制限手段M7の機能を一時的にキャンセルすることで、目標車間距離のステップ状の変化が許可される。
【0032】
その後目標車間距離は、車頭時間設定手段13で設定した車頭時間および車速検出手段14で検出した車速から算出した本来の目標車間距離に戻され、かつ変化率制限手段M7の機能のキャンセルが解除される。その結果、変化率制限手段M7によって目標車間距離はゆっくりと増加し、実際の車間距離が目標車間距離に速やかに追従することで、h位置における目標車間距離と実際の車間距離との差は大幅に減少して精度の良い車間距離制御が可能になる。
【0033】
上記作用を図4のフローチャートに基づいて更に説明する。
【0034】
先ずステップS1でセットスイッチ17あるいはリジュームスイッチ18の操作による車間距離制御の開始から5秒以内でなければ、ステップS2で内部スイッチ、つまり目標車間距離設定手段M4に設けられた車頭時間を強制的に切り替える仮想的なスイッチを、ドライバーが操作した車頭時間設定手段13の設定どうりに切り替える。
【0035】
前記ステップS1で車間距離制御の開始から5秒以内であるとき、ステップS3で実際の車間距離が目標車間距離以上であるか、あるいは先行車が減速中であると判定されれば、ステップS4で前記内部スイッチをドライバーが操作した車頭時間設定手段13の設定どうりに切り替える。
【0036】
前記ステップS3で実際の車間距離が目標車間距離未満であり、かつ先行車が減速中でなければ、ステップS5で前記内部スイッチをドライバーが操作した車頭時間設定手段13の設定に関わらずに現在の実際の車間距離に切り替え、続くステップS6で変化率制限手段M7の作動をキャンセルする。
【0037】
尚、前記ステップS3で実際の車間距離が目標車間距離以上である場合に、ステップS4で自車の車頭時間および自車の車速から算出した本来の目標車間距離をそのまま採用するのは、実際の車間距離が目標車間距離以上であれば、車両は自動増速されて自動減速されることがないからである。また前記ステップS3で先行車が減速中である場合に、ステップS4で自車の車頭時間および自車の車速から算出した本来の目標車間距離をそのまま採用するのは、自車の急激な減速を許容しないと減速中の先行車との車間距離が極端に短くなる虞があるからである。
【0038】
更に、前記ステップS5で実際の車間距離が10m以下である場合には、その10mを目標車間距離として採用する。その理由は、目標車間距離が10m以下になると、自車が先行車に接近し過ぎる虞があるからである。
【0039】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、所定時間判定手段により自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあると判定され、かつ接近状態判定手段により先行車との車間距離が、自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定されたゼロよりも大きい目標車間距離未満であると判定されると、目標車間距離設定手段が前記目標車間距離を車間距離検出手段により検出された実際の車間距離に変更するので、自車が先行車に続いて発進してドライバーのスイッチ操作による車間距離制御を開始した直後に、目標車間距離と実際の車間距離との差が大きいために自動減速が行われるのを防止し、発進後のスムーズな加速を可能にしてドライバーの違和感を解消することができる。また、目標車間距離設定手段が目標車間距離を車間距離検出手段により検出された車間距離に変更した際に、目標車間距離の単位時間あたりの変化率を所定値以下に制限可能な変化率制限手段の機能を一時的に停止させるので、目標車間距離を実際の車間距離にステップ状に速やかに変更して不必要な自動減速が行われるのを確実に防止することができる。
【0041】
また請求項2に記載された発明によれば、セットスイッチあるいはリジュームスイッチの操作に基づいて車間距離制御が開始されたことを判定するので、車間距離制御の開始を的確に判定することができる。
【0042】
また請求項3に記載された発明によれば、接近状態判定手段により先行車が減速中であると判定されると、実際の車間距離ではなく自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定されたゼロよりも大きい目標車間距離を用いて車間距離制御を行うので、先行車の減速に応じて自車を速やかに減速して車間距離が極端に短くなるのを防止することができる。
【0043】
また請求項4に記載された発明によれば、実際の車間距離が10m以下になると、その10mを目標車間距離にして車間距離制御を行うので、目標車間距離が極端に短くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車間距離制御装置の制御系のブロック図
【図2】 接近状態判定手段および所定時間判定手段を持たない場合の作用を説明するタイムチャート
【図3】 接近状態判定手段および所定時間判定手段を持つ場合の作用を説明するタイムチャート
【図4】 車間距離制御装置の作用を説明するフローチャート
【図5】 従来の目標車間距離設定部の構造を示す図
【図6】 車頭時間に応じた車速および目標車間距離の関係を示すグラフ
【図7】 車頭時間を「S」から「L」に変更した場合の作用を説明する図
【図8】 車頭時間を「L」から「S」に変更した場合の作用を説明する図
【符号の説明】
M1 先行車判定手段
M2 車間距離検出手段
M3 相対速度検出手段
M4 目標車間距離設定手段
M5 目標車速決定手段
M6 加減速制御手段
M7 変化率制限手段
M8 接近状態判定手段
M9 所定時間判定手段
13 車頭時間設定手段
14 車速検出手段
17 セットスイッチ
18 リジュームスイッチ
Claims (4)
- 自車の予想軌跡上に存在する移動体を先行車として判定する先行車判定手段(M1)と、
先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段(M2)と、
離散的に設定された複数の車頭時間のうち何れか一つをドライバーのスイッチ操作により選択して自車の車頭時間として設定する車頭時間設定手段(13)と、
自車の車速を検出する車速検出手段(14)と、
自車の車頭時間および自車の車速に基づいてゼロよりも大きい目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段(M4)と、
先行車との車間距離を目標車間距離に維持するように自車の目標車速を決定する目標車速決定手段(M5)と、
目標車速に基づいて自車の加減速を制御する加減速制御手段(M6)と、
を備えた車間距離制御装置において、
先行車との車間距離が目標車間距離設定手段(M4)で設定された前記目標車間距離未満であるか否かを判定する接近状態判定手段(M8)と、
自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあるか否かを判定する所定時間判定手段(M9)と、
目標車間距離の単位時間あたりの変化率を所定値以下に制限可能な変化率制限手段(M7)とを備え、
所定時間判定手段(M9)により自車がドライバーのスイッチ操作による車間距離制御開始後所定時間内にあると判定され、かつ接近状態判定手段(M8)により先行車との車間距離が目標車間距離設定手段(M4)で設定された前記目標車間距離未満であると判定されると、目標車間距離設定手段(M4)が、目標車間距離を車間距離検出手段(M2)により検出された車間距離に変更すると共に、接近状態判定手段(M8)が変化率制限手段(M7)の機能を一時的に停止させて目標車間距離のステップ状の変化を許可し、先行車の発進に追従して発進した際に不必要な自動減速が行われるのを防止可能としたことを特徴とする車間距離制御装置。 - 所定時間判定手段(M9)は、セットスイッチ(17)あるいはリジュームスイッチ(18)が操作されたときに、自車が車間距離制御を開始したと判定することを特徴とする、請求項1に記載の車間距離制御装置。
- 接近状態判定手段(M8)は先行車が減速中か否かを更に判定し、接近状態判定手段(M8)により先行車が減速中であると判定された場合に、目標車間距離設定手段(M4)は、自車の車頭時間および自車の車速に基づいて設定されたゼロよりも大きい目標車間距離を自車の目標車間距離とすることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車間距離制御装置。
- 車間距離検出手段(M2)により検出された車間距離が10m以下である場合に、目標車間距離を10mとすることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車間距離制御装置。
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