JP4093349B2 - 化学カイロのシール型、シール装置及びシール方法並びに化学カイロ - Google Patents

化学カイロのシール型、シール装置及びシール方法並びに化学カイロ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気と反応して発熱する発熱剤、活性炭、食塩等の酸化助剤、保水剤等からなる発熱組成物を包材を用いて収容状態としてシールする化学カイロのシール型、シール装置及びシール方法、並びに、これらによりシールされた化学カイロに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気と反応して発熱する発熱剤の代表例である鉄粉、水、保水剤及び酸化助剤等からなる発熱組成物は、点火を必要とせず空気と接触するだけで簡便に発熱すため、このような発熱組成物を通気性を有するフィルム等の包材で収容し、シール型によりシールすることによって製造されている。
この化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部は、シール型によりシールされる際に、非常に切れやすく、発熱組成物の漏れ等、発熱不良の原因となっていた。
これに対して、特許第2799061号公報には、シール面の発熱組成物側を無模様として、反対側に模様を設けた回転式ヒートシールバーを用い、化学カイロのシール部において外周側に模様を、発熱組成物側を無模様にしてシールする方法が提案されている。
しかしながら、前記公報に開示されるようなシール型も、発熱組成物側の端部が角張っており、やはり包材が切れてしまうという問題があった。この問題は、シールする速度を上げた場合に、特に、顕著な問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部において、包材が切れることがないシール型、シール装置及びシール方法並びにこれらによりシールされた化学カイロを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するべく、本発明の化学カイロのシール方法は、請求項1に記載の通り、少なくとも一部に通気性を有する包材により、発熱組成物を収容してシールする化学カイロのシール方法であって、前記発熱組成物を収容した包材を、前記シール型のシール面の発熱組成物側の端部に隣接させてアールを設けたシール型によりシールする化学カイロのシール方法であって、第一のシール型でシールし、次いで、第二のシール型で、第一のシール型より狭いシール幅で重ねてシールするとともに、前記第一及び第二のシール型を用い、最初に第一のシール型によりシール部に発熱組成物側から外方へ空気を抜く排気用溝を残してシールし、その後、第二のシール型により前記排気用溝をシールすることを特徴とする。
また、請求項2記載の化学カイロは、請求項1に記載の化学カイロのシール方法によってシールされたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のシール型は、少なくとも一部に通気性を有する包材を折り畳むか、或いは、重ね合わせて、発熱組成物を収容してシールするものである。
前記シール型としては、ヒートシール、圧着シール、熱圧着シール等用として、棒状のシールバーやロール状のシールロールを使用することができる。また、シール方式としては、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、角底シール型、ガゼット型、テトラパック型、スタンドパウチ型等が挙げられる。
そして、本発明では、図1に示すように、このようなシール型1のシール面2の発熱組成物6側の端部に隣接させてアールrを設けることにより、化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部において包材の切れを確実になくすことができるものである。このアールrの形状としては、曲率半径を0.1〜5.0mmの範囲とすることが好ましく、0.3〜3.0mmがより好ましく、0.5〜2.0mmが更に好ましい。
【0006】
前記シール面の断面形状は、化学カイロを前送りする際に滑りを少なくするために、凹凸状に形成して模様を設けることが好ましい。この模様は、必ずしも、シール面の全てに設ける必要はなく、発熱組成物側にのみ設けて残りを無模様にしたり、これとは反対に、発熱組成物側を無模様にして残りを模様にするようにしてもよい。
前記断面形状の凹凹間又は凸凸間の距離(以下、ピッチという。)は、シールできれば如何なる長さでもよいが、0.4〜2.0mmが好ましい。0.4mm未満又は2.0mm超えとすると、化学カイロを製造ラインにおいて送る際に、適当な摩擦を生じさせるような凹凸が形成されないからである。この点を鑑みれば、ピッチは、0.5〜1.5mmがより好ましく、0.6〜1.2mmが更に好ましく、0.6〜1.0mmがより更に好ましい。
また、凹凸の高さは、シール部に支障が生じない高さであれば制限されるものではないが、0.05mm〜1.0mmが好ましく、0.1mm〜0.6mがより好ましく、0.1〜0.3mmが更に好ましい。
更に、凹凸の角部によって、包材にピンホールが生じないようにするために、凹凸の角部にアールを設けることが好ましい。該アールは如何なるものでもよいが、好ましくは、曲率半径として、0.1〜0.5mmが好ましく、0.1〜0.3mmがより好ましく、0.1〜0.2mmが更に好ましい。
【0007】
前記発熱組成物を収容する通気性を有する包材としては、例えば、不織布、多孔質フィルム、穿孔した非通気性のシート又はこれらを積層したもの等が挙げられるが、耐水紙等の難通気性包材であってもよい。尚、前記多孔質フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン又はそれらを柔軟に改質したプラスチック類及びゴム類等からなる微細気孔を有する熱可塑性のものが一例として挙げられる。また、前記非通気性のシートとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ポリエステル等のプラスチックフィルムやプラスチックフィルムにSiO2等の無機酸化物を蒸着したものやこれらの積層物等が挙げられる。
前記包材の厚さは、化学カイロとして使用するのに破れたりしない程度の強度があれば、特に制限されるものではないが、通常は、10μm〜500μmが好ましく、20μm〜300μmがより好ましく、20μm〜200μmが更に好ましく、30μm〜100μmがより更に好ましい。
【0008】
前記通気性を有する包材は、シール材を塗布したり、溶融積層したり、又はラミネートすることによりシールすることができる。
前記シール材は、通気性を阻害することがないように、前記シール材を構成する樹脂を網目又は散点状等にして設けるか、シール部のみに設けるようにする。シール部のみにシール材を設ける場合、その幅は、シール性を高めるためには広ければ広いほどよいが、通常0.5〜30mmが好ましく、0.5〜20mmがより好ましく、3〜15mmが更に好ましく、5〜10mmがより更に好ましい。
また、シール材の厚さは、1〜500μmが好ましく、5〜100μmがより好ましく、5〜50μmが更に好ましい。また、溶融積層する場合には、1〜100μmが好ましく、ラミネートする場合には、15〜500μmが好ましい。
【0009】
シール材の材料としては、ヒートシールを行う場合には、シール材の構成樹脂が包材の構成樹脂より相対的に融点が低くなるように構成する必要がある。従って、シール材としては、低融点でシール性があれば如何なるものでもよいが、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、エチレン−1−ブテンランダム共重合体(EBM)、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重含体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はその加水分解物、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂等が一例として挙げられる。尚、触媒を使用して重合した樹脂としては、チーグラー触媒や、メタロセン触媒を使用して重合した樹脂等が有用である。また、圧着シールの場合は、シール材としては、重なった包材を圧着できるものであればよく、エマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型等如何なるものでもよく、例えば、酢酸ビニル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルアセタール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、セルロース系粘着剤、クロロプレン(ネオプレン)系粘着剤、ニトリルゴム系粘着剤、ポリサルファイド系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤、スチレンエラストマー系粘着剤(例えば、SIS、SBS、SEBS(SBSの水素添加タイプ)、SIPS(SISの水素添加タイブ等))等が挙げられるが、これらの中でも、特に、常温でも圧着することができるホットメルト系粘着剤が好ましい。尚、粘着シール材の軟化点は60℃以上が好ましく、スチレンエラストマー系粘着剤(例えば、SIS、SBS、SEBS(SBSの水素添加タイプ)、SIPS(SISの水素添加タイプ)等)や、ポリオレフィン系粘着剤(例えば、APAO(アモルファスポリアルファオレフィン:エチレン・プロピレン・アルファオレフィン(炭素原子数が4〜10等)等))が一例として挙げられる。
【0010】
発熱組成物としては、通常化学カイロに使用されている、空気と接触して発熱する発熱組成物であればいかなるものでもよく、その一例として、鉄粉、食塩等の酸化促進剤、水、活性炭及び必要に応じて木粉、バーミキュライト、吸水性ポリマー、硫黄化合物等の水素発生抑制剤の混合物を挙げることができる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明が実施例によって制限されるものではない。
図2(a)は、本発明のシール型の一実施例を示すもので、図中1で示されるシールロールは、シール面2と、シール面2の端部に隣接させたアール3とを備えるものである。
図示の例では、シール面2の端部に隣接させたアール3は、0.3mmの曲率半径を有している。このアール3により、シールの際に、化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部において、シール切れや皺の発生を防ぐことができる。
また、シール面2の断面形状が凹凸となるように凸凸間のピッチが0.6mmの斜格子状の模様が幅14mmにわたって設けられている。このため、シールの際に、シールロール1を回転させて、化学カイロの包材を前送りしても滑ることない。
尚、本実施例では、シール型として回転式のシールロール1を使用したが、図2(b)に示すような棒状のシールバー4を使用してもよい。
また、シール型のシール面の模様は、断面形状が凹凸状であれば特に制限されるものではなく、例えば、図3に示すように(a)直交格子状、(b)平行縦線状、(c)平行横線状、(d)千鳥状、(e)斜交格子状、(f)破断斜線状、(g)斜め積みレンガ状、(h)散点状等、その模様は任意に選択できる。
【0012】
次に、本発明の他の実施例である化学カイロのシール型、シール装置及びシール方法について説明する。
図4は、本発明の化学カイロのシール方法を説明するための説明図であって、図中5は、発熱組成物6を投入するためのホッパ、7は通気性を有する包材、8は非通気性の包材、9は包材7、8をロールから供給するためのガイド、10、10はシールロールを示す。
【0013】
前記通気性を有する包材7は、図5にその断面を示すように、坪量40g/m2、厚さ1.4mmのナイロン製不織布7a、厚さ0.03mmのSIS系通気性粘着シール材7b及び厚さ0.07mmの多孔質ポリエチレンフィルム7cを積層した構造をしており、本実施例では、この構造の包材を幅9.5cmに巻回したものを、シールロール10、10に供給するようにした。また、非通気性包材8は、図6にその断面を示すように、厚さ0.035mmのメタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンからなるシール材8a、厚さ0.015mmのポリエチレン製の非通気性フィルム8b、厚さ0.06mmのアクリル系の貼着材8c及び厚さ0.06mmのPETコート製の離型紙8dを積層した構造をしており、前記通気性を有する包材7と同様に幅9.5cmに巻回したものをシールロール10、10に供給するようにした。
【0014】
ホッパ5から供給される発熱組成物6は、化学カイロ一個につき、鉄粉6.0g、食塩6.0g、水14.0g、活性炭6.0g及び保水剤8.0gを配合したものを使用した。この組成については、化学カイロとしての必要な温度が得られるのであれば、特に制限されるものでなく、必要に応じて保水剤、高分子吸水剤等を添加してもよい。
【0015】
本実施例において、シール型は、図7に拡大斜視図、図8に断面図を示すように、直径124mm、軸方向長さ105mmの円筒形状のシールロール10を2個1対として使用した。シールロール10の外周面には、シールロール10、10が当接する際に、発熱組成物6が収容できるように、深さ5mmの空間部11、11が2つ設けられており、シールロール10、10が1回転する間に2つの化学カイロをシールできるようにした。そして、前記空間部11、11以外のシールロール10、10の外周面をシール面12とした。詳細には、シールロール10の両端面からそれぞれ幅6mmの部分と、前記空間部11、11の間の幅16mmの部分とをシール面12とした。
そして、本実施例では、図8に示すように、シール面12の発熱組成物6を収容する側の端部に隣接させて、曲率半径2mm(r1)のアール12aを設け、更に、空間部11の底部にも曲率半径3mm(r2)のアール11aを設けるようにした。
【0016】
また、図9に断面図を示すように、シールロール10のシール面12の断面形状は高さ(H)0.135mmの凹凸状に形成して模様13を設け、図10に示すように凹凸の角部13aにも、曲率半径0.1〜0.15mmのアール(r3)を設けるようにした。
【0017】
上記構成により、図4に示すように、シールロール10、10が回転すると、ホッパ5から供給される発熱組成物6は、ガイド9、9を介して送られる通気性を有する包材7と非通気性の包材8との間に挟持され、シールロール10、10に設けられた空間部11、11に徐々に収容されることになる。このとき、シールロール10、10に設けられたシール面12、12により、発熱組成物6の外周部がシールされ、化学カイロ14がシール部15により連接された状態で、シールロール10、10から排出される。その後、図11に示すように、連接された化学カイロ14間のシール部15の中央15cで裁断し、図12に示すように化学カイロ14を得ることができるものである。
このように、シールロール10、10のシール面12の発熱組成物を収容する側の端部に隣接させてアール12aを設けることにより、シールされた化学カイロ14のシール部15の発熱組成物側の端部15aにおいて切れはなく、発熱組成物が漏れることがなかった。また、本実施例では、空間部11の底部にもアール11aを設けることにしたので、包材が損傷することがなかった。
【0018】
尚、本実施例では、シール面12aの全てに凹凸の模様を設けるようにしたが、この模様を設ける範囲は化学カイロを搬送する際に滑ることがなければ必ずしもシール面12aの全てに設ける必要はなく、図13(a)に示すように、シール面16の外周側16oのみに凹凸の模様を設け、内周側16iには模様を設けないようにしたもの、或いは、同図(b)に示すように、シール面16の外周側16oに模様を設けず、内周側16iに模様を設けるようにしたものであってもよい。
【0019】
また、本実施例では、1対の同一のシールロール10、10によってシールすることにしたが、図15にその断面図を示すように一方のシールロール10のシール面12に圧接する部分に、ゴム等の弾性部材18を備えたシールロール19を用いてシールするようにしてもよい。この場合、弾性部材18とシールロール19との隙間に、囲い板20を設けるようにすれば、弾性部材18がシールの際に変形しても、シールロール19の接線方向への弾性部材18の変形を抑えることができ、化学カイロのシール部に皺がよることがない。
【0020】
次に、本発明の化学カイロのシール装置について、他の実施例について説明する。
図15に示すように、シール装置22はシート状の通気性を有する包材23及び非通気性の包材24を搬送するガイド25、25、シール型として1対の回転シールロール26、26、発熱組成物を回転シールロール26、26に供給するための供給手段27及び1対の裁断ロール29、29により構成されている。
通気性を有する包材23及び非通気性の包材24の内面側には、それぞれ、図略の低温溶融性のフィルムシートが積層されており、本実施例では、回転シールロール26、26によってこのフィルムを溶融させて通気性を有する包材23と非通気性の包材24とをシールするようにしたものである。
回転シールロール26、26には、発熱組成物が充填できるように空間部30、30が設けられており、前記空間部30の周部には、幅14mmのシール面31が設けられ、シール面31の発熱組成物側となる端部31aに隣接させて、曲率半径1mmのアールが設けられている。また、シール面31の断面形状は凹凸状に形成され模様が設けられている。
【0021】
上記の構成により、本実施例のシール装置22は、通気性を有する包材23と非通気性の包材24とをガイド25、25を介して回転シールロール26、26に送り、回転シールロール26、26の空間部30、30に供給手段27から供給された発熱組成物を収容してシールする。
次に、シール部によって連接された状態の化学カイロ35は、裁断ロール29、29に送られ、カッター34によって、シール部中央を裁断して化学カイロ35を得るものである。
このように、本実施例のシール装置では、回転シールロール26、26のシール面31の発熱組成物側の端部に隣接させて設けられたアール31a、31aにより、発熱組成物側の端部はシール切れすることがない。
【0022】
尚、本実施例では、軸方向にカッター34を有する裁断ロール29、29により裁断しているが、図16に示すように、カッターの形状を化学カイロ35の外形に合わせたパンチカッターを使用して裁断するようにしてもよい。この装置では、包材39、40をエアシリンダー装置41で駆動されるパンチカッター42とダイス43の問を通過するように配置し、所望のタイミングでエアシリンダー装置41を作動させ、パンチカッター42をダイス43の方へ移動させ、化学カイロ35を裁断するものである。
尚、包材23と包材24とは、低温溶融性シール層を溶融して接着したが、粘着シール材によりシールすることも可能である。
【0023】
上述した実施例においては、化学カイロのシールを一度で行うものについて説明したが、次に複数回に分けてシールするものについて説明する。
図17に示す例では、異なる幅のシール面46、47をそれぞれ備えた、図17(a)に示す第一のシール型48と図17(b)に示す第二のシール型49とにより、化学カイロをシールするものである。
まず、第一のシール型48により、同図(c)に示すように包材に挟持された発熱組成物50の周囲がシールされシール部51が形成される。次に、第二のシール型49により、同図(d)に示すようにシール部51の上からシール部51よりも幅を狭くしてシール部51の外周側をシールするシール部52が形成される。このようにして重ねてシールすることにより、シールの強度を高めることができる。
尚、重ねてシールするシール部については必ずしも全周とする必要はなく、強度を高める必要がある部分のみ重ねてシールするものであってもよく、例えば、図18に示すように、化学カイロ53の上下端部54、55のみ重ねてシール部を形成するようにしてもよい。
【0024】
また、シールを複数回に分ける場合、図19(a)に示すように第一のシール型56に空気排出溝57を設けるようにすれば、第一のシール型56によってシールされる際に、空気を抜くことができる。尚、この場合、空気排出溝57によってシールされなかった部分は、図19(b)に示すように第二のシール型58によってシールされる。また、シール型56において、空気排出溝57を形成する箇所は特に制限されるものでない。
【0025】
次に、本発明のより具体的な実施例を比較例を用いて説明する。
(実施例1)
多孔質ポリエチレンフィルムにナイロン製不織布を積層したシート(ブレスロン 日東電工製)を通気性を有する包材として、メタロセン触媒使用のポリエチレンから形成されるシール層、ポリエチレンフィルム及び粘着剤層を積層した粘着剤付非通気性フィルムを非通気性包材として使用した。
前記通気性を有する包材と非通気性の包材とを、各一枚(縦13cm×横9.5cmの長方形状)用意して、通気性を有する包材の多孔質ポリエチレン層と非通気性包材のシール層との間に鉄粉30g、活性炭3g、食塩3g、保水剤4g及び水14gからなる発熱組成物を挟み込み、シール型によって四辺を発熱組成物が収容状態となるようにヒートシールして化学カイロを作成した。
本実施例のシール型は、前記包材の四辺をシールできるように、幅10mmのシール面を備え、シール面の断面形状は、ピッチ0.6mm、高さ0.14mmの凹凸状に形成して格子状模様を設け、シール面の発熱組成物側の端部に隣接させて曲率半径0.3mmのアールを設けた。
【0026】
(実施例2)
実施例1のシール面のうち発熱組成物側から幅2mmを無模様として、残りを斜格子状の模様とした以外は、前記実施例1と同様にして化学カイロを作成した。
【0027】
(実施例3)
実施例1のピッチを0.8mmにした以外は、前記実施例1と同様にして化学カイロを作成した。
【0028】
(比較例1)
幅10mmのシール面を備え、シール面の発熱組成物側の端部に隣接したアールを設けることなく、角状に形成した以外は、前記実施例1と同様のシール型を用いて化学カイロを作成した。
【0029】
(比較例2)
幅10mmのシール面を備え、シール面の発熱組成物側の端部に隣接したアールを設けることなく、角状に形成した以外は、前記実施例2と同様のシール型を用いて化学カイロを作成した。
【0030】
(比較例3)
シール面全面を無模様とした以外は、比較例1と同様のシール型を用いて化学カイロを作成した。
【0031】
実施例1、実施例2及び比較例1乃至3の発熱体は、表1の通りであった。
尚、表1中、「エッジ切れ」とは、化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部に切れを生じることをいう。同表中の値は、化学カイロ10個をシールした時にエッジ切れを起こした化学カイロの個数を示すものである。
【0032】
【表1】
Figure 0004093349
【0033】
表1から分かるように、比較例1乃至3の化学カイロのシール部においてエッジ切れが見られ、発熱組成物の漏れが多く見られた。更に、得られた化学カイロのシ一ル部の発熱組成物側との境界線は直線状でなかった。
これに対して、実施例1乃至3の化学カイロのシール部の発熱組成物側の端部では、包材の切れもなく、化学カイロとしての発熱の性能にも問題がなかった。
【0034】
【発明の効果】
このように本発明によれば、化学カイロの発熱組成物側の端部で包材が切れることがなく、しかも、シールされた化学カイロの発熱組成物側の端部は直線状となり、極めて優れた外観を有するものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシール型を説明するための断面図
【図2】 a、b共に、本発明の実施例であるシール型を説明するための説明図
【図3】 本発明の実施例であるシール型のシール面の模様を説明するための説明図
【図4】 本発明の実施例であるシール型、シール装置及びシール方法を説明するための説明図
【図5】 図4の通気性を有する包材を説明するための断面図
【図6】 図4の非通気性の包材を説明するための断面図
【図7】 図4のシール型を説明するための斜視図
【図8】 同A−A断面図
【図9】 図8の拡大図
【図10】 図9の拡大図
【図11】 本発明の実施例であるシール方法によってシールされた化学カイロの裁断方法を説明するための説明図
【図12】 本発明の実施例であるシール方法によってシールされた化学カイロを説明するための説明図
【図13】 a、b共に、本発明の実施例であるシール型の変形例を説明するための説明図
【図14】 本発明の実施例であるシール型の変形例を説明するための説明図
【図15】 本発明の実施例であるシール装置を説明するための説明図
【図16】 本発明の実施例のシール方法における裁断方法を説明するための図
【図17】 a乃至dは、いずれも本発明の実施例であるシール型及びシール方法を説明するための説明図
【図18】 本発明の実施例であるシール方法を説明するための説明図
【図19】 本発明の実施例であるシール型の変形例を説明するための説明図
【符号の説明】
1 シールロール
2 シール面
3 アール
4 シールバー
5 ホッパ
6 発熱組成物
7 通気性を有する包材
8 非通気性の包材
9 ガイド
10 シール型
11 空間部
12 シール面
13 模様
13a 模様の角部
14 化学カイロ
15 カイロのシール部
15c シール部中央
16 シール面
16o シール面外周
16i シール面内周
17 シール面
17a シール面端部
18 弾性部材
19 シールロール
20 囲い板
21 パッド
22 シール装置
23 通気性を有する包材
24 非通気性の包材
25 ガイド
26 回転シールロール
27 発熱組成物を供給するための手段
29 裁断ロール
30 空間部
31 シール面
34 カッター
35 化学カイロ
36 化学カイロのシール部
39 包材
40 包材
41 エアシリンダー装置
42 パンチカッター
43 ダイス
44 シールロール
45 シールロール
46 シール面
47 シール面
48 第一のシールロール
49 第二のシールロール
50 発熱組成物
51 シール部
52 シール部
53 化学カイロ
54 化学カイロの上下端部
55 化学カイロの上下端部
56 第一のシール型
57 空気排出溝
58 第二のシール型

Claims (2)

  1. 少なくとも一部に通気性を有する包材により、発熱組成物を収容してシールする化学カイロのシール方法であって、前記発熱組成物を収容した包材を、前記シール型のシール面の発熱組成物側の端部に隣接させてアールを設けたシール型によりシールする化学カイロのシール方法であって、最初に第一のシール型でシールし、次いで、第二のシール型で、第一のシール型より狭いシール幅で重ねてシールするとともに、前記第一及び第二のシール型を用い、最初に第一のシール型によりシール部に発熱組成物側から外方へ空気を抜く排気用溝を残してシールし、その後、第二のシール型により前記排気用溝をシールすることを特徴とする化学カイロのシール方法。
  2. 請求項1に記載の化学カイロのシール方法によってシールされたことを特徴とする化学カイロ。
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