JP2010084813A - 真空断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】芯材のずれを防止して、しわの発生を回避した真空断熱材の製造方法を提供する。
【解決手段】熱融着性樹脂からなるシート状物10に、前記複数の芯材20を所定間隔で載置する工程と、少なくとも前記シート状物を加熱してシート状物に前記芯材を固定する工程と、得られたシート状物の上下に前記2枚のガスバリア性フィルム30を積層する工程と、各芯材の外周に、所定の開口部を形成するように前記2枚のガスバリア性フィルムとシート状物とを熱融着する工程と、前記開口部から前記芯材を減圧し、および前記開口部を密封する工程とからなる。シワが発生せず、真空断熱効果を長期に亘り維持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の芯材が一定間隔で配置され、減圧密封されてなる真空断熱材およびその製造に関し、より詳細には、芯材をポリオレフィン系樹脂からなるシート状物の上に熱融着によって固着させ、この芯材が固定されたシート状物を2枚のガスバリア性フィルムで挟み、減圧および密封することでなる真空断熱材であって、複数の芯材の位置のずれが防止され、皴などの発生が回避された真空断熱材およびその製造方法に関する。
近年、地球温暖化防止のため、温室効果ガスの削減が推進されている。省エネルギー化を達成するため、住宅の外壁等に、発泡ウレタンやグラスウールなどの断熱材が挿入され、住宅内と外気との熱移動を遮断して冷暖房にかかるエネルギーを削減している。
従来から、多孔質構造の芯材をアルミ箔ラミネートフィルムで覆って内部を減圧および封止した真空断熱材がある。例えば、非通気性のフィルムの縁部を接合して形成された袋状外装体と、この外装体内に互いに所定間隔を存して配置された複数個の充填体と、充填体を1単位の気密部として区分するシール部とを備えた真空断熱パネルがある(特許文献1)。真空断熱パネルは、外装体内の真空度が十分に高いときは高い断熱性能を発揮するが、真空度が劣化すると断熱性能が次第に低下し、このようなガスの侵入箇所は主として外装体を構成するフィルムの接合部分端面であることに鑑みてなされたものである。接合部分端面を少なくするために芯材を複数配列し、各単位気密部を、互いにシール部を介して隣接した状態とし、単位気密部を構成するフィルムの接合部のうち外気と接する部分の長さを、1個の外装体内に1個の充填体を収容して構成される真空断熱パネルに比して相対的に短くすることで解決するものである。この真空断熱パネル1は、2枚のシート状フィルム3の3辺部を予め熱圧着することにより外装体2を一辺部に開口部を有した状態の袋状に形成し、その内部に上記開口部を介して3個の充填体4を収容し、次いで、外装体2内の空気を、排気口として機能する上記開口部を通じて排気して、内部の空気圧力を0.5Torr以下に下げ、この状態で、外装体2の前記開口部を熱圧着により封止すると共に、外装体2における充填体4の各間に位置した部分を熱圧着することによって前記シール部2aを形成して製造している。
また、上記方法は、複数個の芯材が自重のみでラミネートフィルム上に固定されているので、真空排気時に芯材が所定位置から移動し、所望の真空断熱材を得ることは困難であることに鑑みて、予めガスバリア性フィルムの熱溶着層と前記芯材とを前記芯材の一表面で固着する工程を含む方法もある(特許文献2)。芯材7をラミネートフィルム8の上に加熱加圧等の手段で固着させた後、芯材7を固定したラミネートフィルム8から三辺シールの袋を形成し、袋の内部を減圧し、所定圧力に到達した後の袋の開口部をシールする、というものである。この真空断熱材6は、芯材7がラミネートフィルム8の上に固着されているので、真空断熱材の製造時に芯材の位置固定がされており、芯材の位置ずれがなく容易に真空断熱材を製造しうる、という。また、真空断熱材が、複数の芯材を個別に減圧密封して構成されたものであれば、芯材間で折り曲げることができ、真空断熱材の適用性が高まる。また、異なる形状の芯材が共存したものであれば、様々な形状の芯材の組み合わせが可能となり、芯材の間に位置する折曲線を自由に設計することができ、適用性の高い真空断熱材を製造することができる、という。
また、複数の芯材を減圧密封する方法として、複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧してなる真空断熱材において、前記芯材と前記フィルムのどちらか一方の面との間に、シート部材を備えたことを特徴とする真空断熱材もある(特許文献3)。芯材をフィルムのどちらか一方の面とシール部材とで挟み込み、芯材と芯材との間の前記フィルムとシート部材とを熱溶着することで、複数の芯材を所定位置に固定することができ、真空断熱材の製造が容易となる、という。特許文献3には、シール部材として、有機不織布を使用し、有機不織布を備える芯材の表面に有機バインダーを含ませ、有機バインダーの接着作用により芯材と有機不織布との固着を容易とする方法も開示されている。
なお、前記特許文献2、特許文献3で使用する芯材は、芯材空隙率が90%前後の多孔体を板状に加工したものであり、乾式シリカ、湿式シリカ、パーライト等を主成分とする無機系、有機系およびこれらの混合物からなる粉体や、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等の連続気泡体からなる発泡体や、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール等の無機繊維が例示されている。
無機繊維からなる芯材は柔軟性に欠けるが、前記したように、複数個の芯材からなる真空断熱材であれば、芯材間で折り曲げることができるため、湾曲した個所への応用が可能となる。また、異なる形状の芯材を共存させることで、芯材の間に位置する折曲線を自由に設計することができ、また、断熱率の向上を求める個所へのより具体的な応用が可能となる。
特開平7−98090号公報 特開2006−77792号公報 特開2006−118633号公報
しかしながら、前記特許文献2記載の方法は、複数の芯材を外装フィルムのシーラント面上に加熱、加圧で固着させるものであるが、無機繊維からなる芯材は、シーラント面との密着が弱いため、固着後にもう一枚の外装フィルムをシーラント面を対面させて3方シールする際、及び真空封止作業中に位置がずれる場合がある。位置のずれを補正しながら真空封止することは容易でなく、生産効率低下の一因となっている。
また、特許文献3記載の方法は、複数の芯材を外装フィルム上に固定する方法であるが、総厚み100μm程度の外装フィルムの上に芯材を置き、その芯材を被覆するように未延伸のシート部材を被せ、芯材と芯材との間のシート部材と外装フィルムとを熱融着させて芯材の周りを固定するため、溶着後に外装フィルムがたわみやすい。上記方法で外装袋を製造した後に真空封止機で封止すると、そのたわみのために真空断熱パネルの側面に皴が入る場合がある。このような皺の発生は、外観を損なうばかりでなく、皺によってガスバリア性フィルムを構成するアルミニウム箔に亀裂が発生しやすく、亀裂部から外気が侵入して真空度が低下し、断熱効果が大きく低減する一因となる。
また、真空断熱材の熱伝導率は、それを構成する固体の熱伝導率、気体の熱伝導率、輻射による熱伝導率、対流による熱伝導率の総和となる。芯材を構成する無機繊維などの材料や真空度が同じであれば、固体の熱伝導率を低く維持するためには、熱伝導率を向上させる接着剤などは、使用しないことが好ましい。
そこで本発明は、芯材間で折り曲げることができるように複数の芯材をガスバリア性フィルムによって個別に減圧密封してなる真空断熱材であって、芯材を減圧密封するガスバリア性フィルムに皺のない真空断熱材を提供することを目的とする。
また、本発明は、高度の真空度を維持できるように、別個の接着剤などを使用せずに芯材がガスバリア性フィルム内に固定された、真空断熱材を提供することを目的とする。
本発明者は、真空断熱材における芯材の固定方法について詳細に検討した結果、予め芯材を固定したシート状物を調製し、これを2枚のガスバリア性フィルムで挟むと、ガスバリア性フィルムと芯材との熱融着部を形成することなく芯材を固定できるため、ガスバリア性フィルムの皺の発生を効率的に抑制できること、この際、シート状物として熱融着性樹脂からなる不織布を使用すると、接着剤を使用することなくシート状物に芯材を安定的に固定しうること、このような芯材を固定したシート状物は、容易に2枚のガスバリア性フィルム間に挟みこめるため、インラインでの真空断熱材の製造が可能となることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材であって、
前記芯材が、熱融着性樹脂からなるシート状物に前記熱融着性樹脂の熱融着によって固定され、
各芯材の周囲が前記シート状物と共に密封されて複数の芯材がそれぞれ独立した空間内にあることを特徴とする真空断熱材を提供するものである。
また、本発明は、複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材の製造方法であって、
熱融着性樹脂からなるシート状物に、前記複数の芯材を所定間隔で載置する工程と、
少なくとも前記シート状物を加熱してシート状物に前記芯材を固定する工程と、
得られたシート状物の上下に前記2枚のガスバリア性フィルムを積層する工程と、
各芯材の外周に、所定の開口部を形成するように前記2枚のガスバリア性フィルムとシート状物とを熱融着する工程と、
前記開口部から前記芯材を減圧し、および前記開口部を密封する工程とからなる、真空断熱材の製造方法を提供するものである。
本発明の真空断熱材によれば、複数の芯材が、熱融着性樹脂からなるシート状物に前記熱融着性樹脂の熱融着によって固定されているため、ガスバリア性フィルムと芯材との熱融着が不要であり、2枚のガスバリア性フィルムを熱融着によって減圧密封しても、ガスバリア性フィルムに皺を発生させることがない。このため、皺によって発生するガスバリア性フィルムを構成するガスバリア層の破損が回避され、真空を維持でき、長期に亘り優れた断熱性を確保することができる。
本発明の真空断熱材によれば、複数の芯材の周囲が密封され、2枚のガスバリア性フィルムによる密封個所が、芯材の厚みの略中央であるため、芯材間で容易に折り曲げることができる。このため、曲面への断熱材の適用が容易である。また、複数の芯材が、それぞれ独立した空間内にあるため、たとえある減圧密封個所の真空が破壊された場合でも、他の減圧密封個所によって真空断熱効果を確保することができる。
本発明の真空断熱材の製造方法によれば、複数の芯材が、熱融着性樹脂からなるシート状物に前記熱融着性樹脂の熱融着によって固定されているため、ガスバリア性フィルムによる減圧密封の際に、芯材の位置合わせを容易に行うことができ、生産効率に優れる。
また、熱融着性樹脂からなるシート状物を加熱することで芯材を確実に固定することができるため、他の接着剤などの使用を回避することができる。
更に、本発明の真空断熱材の製造方法によれば、予め芯材を固定した熱融着性樹脂からなるシート状物を使用することで、ガスバリア性フィルムの積層を連続的に行うことができるため、インラインによって真空断熱材を製造することができ、製造効率を向上させることができる。
本発明の第一は、複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材であって、前記芯材が、熱融着性樹脂からなるシート状物に前記熱融着性樹脂の熱融着によって固定され、各芯材の周囲が前記シート状物と共に密封されて複数の芯材がそれぞれ独立した空間内にあることを特徴とする真空断熱材である。前記シート状物は、ポリオレフィン系樹脂からなる不織布であることが好ましく、前記2枚のガスバリア性フィルムと前記シート状物とによる密封個所が、前記芯材の厚みの略中央であることが好ましい。本発明の好適な態様の一例を示す図1を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
(1)真空断熱材
本発明の真空断熱材(100)の好適な態様の平面図を図1に、図1のA−A’線の断面図を図2に示す。本発明の真空断熱材は、図2の断面図に示すように、ガスバリア性フィルム(30)によって、複数の芯材(20)が個別に減圧密封されたものである。複数の芯材(20)が熱融着性樹脂からなるシート状物(10)の上に所定間隔で固定され、この芯材(20)が前記シート状物(10)と共に2枚のガスバリア性フィルム(30)で減圧密封されている。芯材(20)は、前記シート状物(10)の熱融着によって固定されている。図2において、符号15は、芯材と熱融着性樹脂からなるシート状物との熱融着部分である。なお、前記ガスバリア性フィルムは、最内層(31)が熱融着層であり、いずれかの層にガスバリア性層(33)が積層されている。なお、図2では、内層から外層に向かって、最内層(31)、ガスバリア層(33)に次いで、基材層(35)として基材フィルムが積層された態様を示す。
本発明の真空断熱材(100)は、芯材(20)の上下に積層された2枚のガスバリア性フィルム(30)の対向する最内層(31)を熱融着することで、各芯材(20)を個別に減圧密封するものであり、符号40は、各芯材と芯材との間の熱融着部を示す。上記したように、本発明では、複数の芯材(20)が前記シート状物(10)に固定されているため、前記熱融着部(40)は、熱融着性樹脂からなるシート状物(10)を中央にして、その上下にガスバリア性フィルム(30)を積層した三層を加熱によって熱融着して形成したものとなる。
なお、本発明の真空断熱材において、各減圧密封個所における芯材(20)の減圧は、0.1〜10Paであることが好ましく、より好ましくは1〜5Paである。
本発明の真空断熱材(100)は、複数の芯材(20)を2枚のガスバリア性フィルム(30)によって個別に減圧密封したものであるが、芯材(20)の形状は用途に応じて適宜選択することができ、芯材(20)と芯材(20)との熱融着部(40)の幅やその形状なども、用途に応じて適宜選択することができる。前記図1は、方形の芯材を整列してなる真空断熱材の1態様を示すものである。また、図3に、直角二等辺三角形を整列させてなる真空断熱材の1態様を示す。また、図4に、長尺の真空断熱材であって、真空断熱材の反物幅と略同じ長さの長方形の芯材を連続的に減圧密封してなる真空断熱材を示す。これらの形態は、長尺の真空断熱材をロール状に巻き取って保存することができ、使用時には、現場で必要量を切断して使用することができるため、好適である。なお、これらは例示であり、本発明の真空断熱材の使用個所の形状などに対応して適宜選択することができる。
(2)熱融着性樹脂からなるシート状物
本発明で使用する前記シート状物(10)は、加熱によって芯材(20)を固定することができ、かつ前記ガスバリア性フィルム(30)と共に前記熱融着部(40)を形成できる必要がある。
シート状物(10)を構成する熱融着性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂である。
上記したように、シート状物(10)は、加熱によってシート状物(10)と芯材(20)とが融着できるものであれば、平滑なフィルムのほか、不織布、平滑なフィルムに円形、方形、多角形、不定形の貫通孔が形成されたものであってもよい。しかしながら、不織布であれば、芯材(20)との摩擦抵抗が大きいためシート状物(10)と芯材(20)との移動が少なく、シート状物(10)の熱融着によって安定して芯材(20)を固定し、かつ固定された芯材(20)の移動を効率的に防止することができる。
ここに「不織布」とは、繊維シート、ウェブ又はバットで、繊維が一方向またはランダムに配向しており、交流、及び/又は融着、及び/又は接着によって繊維間が結合されたものである。通常、フリースを形成し、次いでフリースを結合して調製される。フリース形成法としては、15〜100mm程度の比較的短い繊維を機械的にくし削りながら、または空気流を利用してランダムに薄いシート状に形成する乾式法、6mm以下のごく短い繊維を水と混ぜ合わせ、紙のように漉いて形成する湿式法、熱可塑性高分子を溶融させ、連続した長繊維状に吐出しながら形成するスパンボンド法やメルトブロー法、その他がある。本発明では、使用する繊維が、前記した熱融着性樹脂からなるものであれば、上記いずれの方法であってもよい。また、フリース結合法としては、熱で溶融させて繊維を結合させるサーマルボンド法、接着剤中に含浸または接着剤を吹き付けて繊維を結合させるケミカルボンド法、かえしのある針を突き刺して機械的に繊維を結合させるニードルパンチ法、高圧水流を使用し繊維を絡み合わせるスパンレース法、ガイドベルト上で形成した繊維に、一定方向からニードルパンチを加えて結合するステッチボンド法、加熱蒸気を吹き付けて繊維を結合させるスチームジェット法などがあり、いずれであってもよい。例えば、ポリプロピレンなどの溶解温度の低い樹脂のチップを加熱・溶融し、ノズルから押し出して直接紡糸し、溶出されるエンドレスの長繊維をベルトコンベアの上で何本も重ね合わせてウェブを形成し、次いで、ウェブを熱ロールで熱溶着して、不織布を製造することができる。
本発明で使用する不織布は、これらの単層である場合に限定されず、異なる不織布を2枚以上積層したものであってもよい。
本発明の真空断熱材に使用する不織布は、厚さ0.1〜0.5mmであることが好ましく、目付けは15〜100g/m2であることが好ましい。この範囲であれば、芯材(20)を固定することができ、真空断熱材の製造工程での機械的強度を維持でき、かつ断熱性を低下させることがない。
本発明で使用する不織布としては、市販品であってもよい。例えば、出光ユニテック株式会社、商品名「ストラテックLL」などがある。
(3)芯材
本発明の真空断熱材で使用する芯材は、芯材空隙率が50%以上、より好ましくは90%以上の多孔質であり、熱伝導度の低い材質を広く使用することができる。
このような芯材を構成する物質としては、粉体、発泡体、繊維などがある。粉体としては、無機系、有機系のいずれでもよく、乾式シリカ、湿式シリカ、導電性粉体、パーライト等がある。乾式シリカと導電性粉体との混合物は、真空断熱材の内圧上昇に伴う断熱性能の劣化が小さいため、内圧上昇が生じる温度範囲で使用する際に有利である。更に、酸化チタンや酸化アルミニウムやインジウムドープ酸化錫等の赤外線吸収率が小さい物質を輻射抑制材として添加すると、芯材の赤外線吸収率を小さくすることができる。また、発泡体としては、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等があり、これらの中でも連続気泡を形成する発泡体を好ましく使用することができる。更に、繊維体としては、無機系、有機系があり、断熱性能の観点から無機繊維を好適に使用することができる。このような無機繊維としては、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール等がある。熱伝導率が低く、粉体よりも取り扱いが容易である。
本発明で使用する芯材としては、これらを単独で使用する場合に限定されず、2種以上を混合した複合材であってもよい。本発明は、芯材の固定に上記シート状物を使用する点に特徴があり、したがって、芯材としては断熱真空材として使用される芯材をいずれも好適に使用することができる。
本発明の真空断熱材は、上記シート状物を使用することで、インラインで製造することができ、よって長尺ものの製造が可能である。使用する芯材の形状や厚さも、従来と同様の形状や厚さのほか、このようなインラインで製造する際に好適な形状やサイズを更に選択することができる。
(4)ガスバリア性フィルム
本発明で使用するガスバリア性フィルムとしては、最内層に熱融着層を有し、少なくともガスバリア層が積層された積層フィルムである。ガスバリア層に更に基材層が積層されるものであってもよい。
基材層としては、ガスバリア性フィルムの外層を構成するものである。例えば、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。基材フィルムは、上記樹脂の未延伸フィルムや一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムなどのいずれのものでも使用することができる。基材フィルムの膜厚としては、6〜2000μm位、より好ましくは、9〜100μm位が望ましい。
また、ガスバリア層としては、前記基材層に、金属、金属酸化物、酸化珪素などを化学気相成長法や物理蒸着法などによって蒸着してなる蒸着層や、このような蒸着層にさらにポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有するするガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜を設けたものが例示される。更に、アルミニウム箔などの金属箔をガスバリア層として使用することもできる。金属箔の厚さは、一般には、5〜9μmである。また、ガスバリア層として、従来公知のガスバリア性フィルムを使用してもよい。このようなガスバリア性フィルムとしては、市販品を使用することもでき、例えば、大日本印刷株式会社製の商品名「IB−PET」や、東レフィルム加工株式会社、商品名「バリアロックス1011」などを好適に使用することができる。特に、IB−PETは、ガスバリア性に優れ、かつ可撓性、機械的強度に優れるため、たとえガスバリア性フィルム(30)に皺が発生したした場合でも、ガスバリア性フィルム(30)への亀裂の発生を回避し、真空断熱効果を長く維持することができる。
熱融着層は、最内層を構成し、芯材の周囲を減圧密封して真空断熱材を製造する際に、熱融着によって密封できる。熱融着層を構成する樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂である。
熱融着層は、フィルムを積層するものでも、塗膜を積層するものであってもよい。熱融着層の厚さは、一般には、20〜100μmである。
前記基材層、ガスバリア層、熱融着層は、ラミネート用接着剤などによって積層され、または押出し溶融法などによって積層されたものを使用することができる。ガスバリア性フィルムの厚さに限定はないが、一般には9〜100μmである。
(5)真空断熱材の製造方法
上記真空断熱材の製造方法に限定はないが、以下の方法で効率的に製造することができる。すなわち、複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材の製造方法であって、熱融着性樹脂からなるシート状物(10)に、前記複数の芯材(20)を所定間隔で載置する工程と、少なくとも前記シート状物(10)を加熱してシート状物に前記芯材(20)を固定する工程と、得られたシート状物の上下に前記2枚のガスバリア性フィルム(30)を積層する工程と、各芯材(20)の外周に、所定の開口部を形成するように前記2枚のガスバリア性フィルム(30)とシート状物(10)とを熱融着する工程と、前記開口部から前記芯材(20)を減圧し、および前記開口部を密封する工程とからなる製造方法である。
本発明では、2枚のガスバリア性フィルム(30)間の所定位置に芯材(20)を確実に配置するため、予め、前記複数の芯材(20)が所定間隔で載置された熱融着性樹脂からなるシート状物(10)を調製する。使用する芯材(20)の形状や厚さは、求める真空断熱材の形状に応じて適宜選択することができる。また、前記シート状物(10)のサイズも、製造する真空断熱材(100)の形状や製造方法などに応じて適宜選択することができる。前記シート状物(10)に、所定間隔で芯材(20)を複数個載置する際には、芯材(20)の厚みと芯材(20)間の熱融着幅とを考慮して芯材(20)と芯材(20)との間隔を特定する。
例えば、図1に示す、正方形の芯材を減圧密封した真空断熱材を製造する場合では、図5に示すように、所定間隔に芯材(20)を載置する凹部が形成された載置台(71)にシート状物(10)を敷き、この上の上記凹部に芯材(20)を載置する。
次いで、芯材(20)を載置した前記シート状物(10)を加熱装置(72)で加熱する。前記シート状物(10)は、熱可塑性樹脂からなるため、その溶融温度以上に加熱すると溶融を開始し、芯材(20)とシート状物との接触部分がその後の冷却によって固化するため、シート状物に芯材(20)を固定することができる。このような加熱は、従来公知の加熱加圧装置などによるプレス加工で行うことができ、加熱温度や加熱時間はシート状物(10)を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度に応じて、適宜選択することができる。一般には、90〜130℃、1〜5秒で十分である。
なお、加熱は、シート状物(10)と芯材(20)とを固定できればよく、全体を加熱する必要はない。例えば、前記図5の載置台(71)を使用した場合に示すように、芯材(20)の底部のみを加熱して、シート状物(10)と芯材(20)とを固定してもよい。また、図5と相違して、芯材(20)の上下面を加熱してシート状物(10)と熱融着によって固定させてもよい。
次いで、得られたシート状物の上下に前記2枚のガスバリア性フィルム(30)を積層する。例えば、予め芯材用の凹部が形成された一対の回転式熱融着台(75)の間に前記芯材(20)を固定したシート状物(10)を導入し、更にシート状物(10)の上下にから前記ガスバリア性フィルム(30)を導入し、積層する。この際、ガスバリア性フィルムは、熱融着層(31)が互いに対向するように積層する。
次いで、ガスバリア性フィルム(30)、前記シート状物(10)、芯材(20)およびガスバリア性フィルム(30)がこの順に積層された積層体の、前記芯材(20)の外周を、一対の回転式熱融着台(75)で三方シールする。
なお、使用するガスバリア性フィルム(30)は、前記芯材(20)を固定したシート状物(10)を上下から挟みこみ、その後、各芯材(20)の外周を前記した一対の回転式熱融着台(75)によって三方シールできればよく、その形状やサイズは問わない。したがって、図6の平面図に示すように、破線で示すシート状物(10)のサイズよりもガスバリア性フィルム(30)が大きい場合であってもよい。この場合、シート状物(10)の端部の熱融着層には、シート状物(10)が積層されない個所が存在しうる。図7は、前記図6に示す積層体について、芯材(20)の外周を三方シールした態様の一例を示す平面図であり、各芯材(20)の外周に開口部(50)が形成されている。
次いで、これを真空チャンバー(80)などに挿入し、前記開口部(50)から芯材(20)周辺を脱気し、開口部(50)を密封する。減圧の程度は、求める真空断熱材の熱伝導率などにより適宜選択することができる。好ましくは、1〜5Paである。これにより、本発明の真空断熱材を製造することができる。シート状物(10)とガスバリア性フィルム(30)とが同サイズである場合の真空断熱材(100)の横断面図は図2に示されるが、前記図6に示すように、シート状物(10)の幅がガスバリア性フィルム(30)の幅よりも短い場合には、図8に示すように、真空断熱材(100)の両端部にシート状物(10)が存在しない態様となる。これにより熱融着層を薄くすることができる。本発明では、いずれでもよい。
本発明の製造方法は、各工程をバッチ式で製造してもよく、前記シート状物(10)やガスバリア性フィルム(30)をロール状に巻き取った原反を使用し、連続的に製造することもできる。
本発明の製造方法によれば、芯材(20)が前記シート状物(10)に固定されているため、このシート状物を2枚のガスバリア性フィルム(30)の間に挟むだけで、容易かつ確実に芯材(20)を2枚のガスバリア性フィルム(30)の間の求める位置に配置することができる。しかも、シート状物(10)と芯材(20)との固定は、加熱押圧のみで連続的に行うことができる。したがって、連続的に供給される、芯材(20)が固定されたシート状物(10)の上下から、2枚のガスバリア性フィルム(30)を積層することで、ガスバリア性フィルム(30)間の所定位置に芯材(20)を確実に配置することができる。その後、芯材(20)の外周を三方シールし、減圧後に密封すれば、連続的に真空断熱材を製造することができる。これは、長尺であるため、熱融着部で所定の長さに切断すればよい。
次に、具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
目付け1.25kg/m2のグラスウールを、縦100mm、横100mmの正方形にカットして芯材とした。
ポリエチレンスパンボンド不織布(目付け100g/m2、厚さ0.6mm、幅760mm、長さ760mm)のシート状物の上に、上記芯材を、前記シート状物の先端から30mm、側端から30mmの位置に載置し、次いで、芯材と芯材との間隔を20mmとして、幅方向に6列、長さ方向に6列、合計36個を載置した。
次いで、36個の芯材を載せたシート状物を、加熱加圧装置にてプレス加工し、ポリエチレンスパンボンド不織布と芯材とを固定した。
上記シート状物の上下からガスバリア性フィルムを積層した。なお、ガスバリア性フィルムは、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートに酸化珪素を蒸着してなるガスバリア性層(大日本印刷株式会社製、商品名「IB−PET」)/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)であり、ポリエチレンフィルム層が前記シート状物に対向するように、ガスバリア性フィルムを積層した。
次いで、製袋機によって、芯材の外周の一方を開口部とし、残り三方のガスバリア性フィルムおよびシート状物とをシールした。
次いで、これを真空封止機に装着し、内部圧力3Paに減圧した状態で前記開口部を密封し、真空断熱材を製造した。得られた真空断熱材の芯材の部分の厚さは、5mmであった。
得られた真空断熱材の外観と熱伝導率を測定した。
なお、熱伝導率は、JIS A1412−3 熱流計法により、英弘精機製、熱伝導率測定装置HC−074を使用して行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
目付け1.25kg/m2のグラスウールを、縦700mm、横150mmの長方形にカットして芯材とした。
ポリエチレンスパンボンド不織布(目付け100g/m2、厚さ0.6mm、幅750mm、長さ760mm)のシート状物の上に、上記芯材を、前記シート状物の先端から30mm、側端から30mmの位置に、芯材の長手方向がシート状物の流れ方向と一致するように載置し、次いで、芯材と芯材との間隔を30mmとして、幅方向に6列、長さ方向に1列、合計6個を載置した。
次いで、6個の芯材を載せたシート状物を、加熱加圧装置にてプレス加工し、ポリエチレンスパンボンド不織布と芯材とを固定した。
上記シート状物の上下からガスバリア性フィルムを積層した。なお、ガスバリア性フィルムは、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートに酸化珪素を蒸着してなるガスバリア性層(大日本印刷株式会社製、商品名「IB−PET」)/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)であり、ポリエチレンフィルム層が前記シート状物に対向するように、ガスバリア性フィルムを積層した。
次いで、製袋機によって、芯材の外周の一方を開口部とし、残り三方のガスバリア性フィルムおよびシート状物とをシールした。
次いで、これを真空封止機に装着し、内部圧力3Paに減圧した状態で前記開口部を密封し、真空断熱材を製造した。得られた真空断熱材の芯材の部分の厚さは、5mmであった。
得られた真空断熱材について、実施例1と同様に、外観と熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ガスバリア性フィルムとして、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ7μmのアルミニウム箔/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して真空断熱材を得た。
得られた真空断熱材について、実施例1と同様に、外観と熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様に、目付け1.25kg/m2のグラスウールを、縦100mm、横100mmの正方形にカットして芯材とした。
実施例1と同様に、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートに酸化珪素を蒸着してなるガスバリア性層(大日本印刷株式会社製、商品名「IB−PET」)/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)をガスバリア性フィルムとして使用し、これを幅760mm、長さ760mmに切断したものを2枚用意した。
前記ガスバリア性フィルムのポリエチレンフィルム側に、上記芯材を、前記ガスバリア性フィルムの先端から30mm、側端から30mmの位置に載置し、次いで、芯材と芯材との間隔を20mmとして、幅方向に6列、長さ方向に6列、合計36個を載置した。
次いで、36個の芯材を載せたガスバリア性フィルムを、加熱加圧装置にてプレス加工し、ガスバリア性フィルムと芯材とを固定した。
次いで、上記ガスバリア性フィルムの上方から、ポリエチレンフィルムが芯材に対向するようにガスバリア性フィルムを積層した。
次いで、製袋機によって、芯材の外周の一方を開口部とし、残り三方のガスバリア性フィルムをシールした。
次いで、これを真空封止機に装着し、内部圧力3Paに減圧した状態で前記開口部を密封し、真空断熱材を製造した。得られた真空断熱材の芯材の部分の厚さは、5mmであった。
得られた真空断熱材について、実施例1と同様に、外観と熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様に、目付け1.25kg/m2のグラスウールを、縦100mm、横100mmの正方形にカットして芯材とした。
実施例1と同様に、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートに酸化珪素を蒸着してなるガスバリア性層(大日本印刷株式会社製、商品名「IB−PET」)/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)をガスバリア性フィルムとして使用し、これを幅760mm、長さ760mmに切断したものを2枚用意した。
前記ガスバリア性フィルムのポリエチレンフィルム側に、上記芯材を、前記ガスバリア性フィルムの先端から30mm、側端から30mmの位置に載置し、次いで、芯材と芯材との間隔を20mmとして、幅方向に6列、長さ方向に6行、合計36個を載置した。
次いで、実施例1と同様に、ポリエチレンスパンボンド不織布(目付け100g/m2、厚さ0.6mm、幅760mm、長さ760mm)を用意し、前記芯材の上に積層した。
次いで、36個の芯材とポリエチレンスパンボンド不織布とを積層したガスバリア性フィルムを加熱加圧装置に装着し、ガスバリア性フィルムとポリエチレンスパンボンド不織布との、前記芯材の各行間を幅5mmでプレス加工し、芯材を固定した。
次いで、ポリエチレンスパンボンド不織布の上方からガスバリア性フィルムを、ポリエスエルフィルム層が芯材と対向するようにして積層した。
次いで、製袋機によって、芯材の外周の一方を開口部とし、残り三方のガスバリア性フィルムおよびポリエチレンスパンボンド不織布とをシールした。
次いで、これを真空封止機に装着し、内部圧力3Paに減圧した状態で前記開口部を密封し、真空断熱材を製造した。得られた真空断熱材の芯材の部分の厚さは、5mmであった。
得られた真空断熱材について、実施例1と同様に、外観と熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
ガスバリア性フィルムとして、厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルム/接着剤/厚さ7μmのアルミニウム箔/接着剤/厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム/接着剤/厚さ50μmのポリエチレンフィルム)を使用した以外は、比較例2と同様に操作して真空断熱材を得た。
得られた真空断熱材について、実施例1と同様に、外観と熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
比較例3の真空断熱材は、シワによりアルミニウム箔にクラックが入り、真空度が劣化して熱伝導率も上昇した。
Figure 2010084813
以上の様に、本実施形態における真空断熱パネルは、芯材がポリエチレン不織布に強固に固着されているために、真空封止工程においてその位置がずれる事がなく、所望の位置関係のパネルを製造する事が可能である。また、芯材が外装袋に直接接着していないので、真空封止によりパネル側面に皴が入りにくいという効果も得られる。
図1は、本発明の真空断熱材(100)の好適な態様の平面図である。 図2は、図1のA−A’線の断面図である。 図3は、直角二等辺三角形を整列させてなる本発明の真空断熱材の1態様を示す平面図である。 図4は、長尺の真空断熱材であって、真空断熱材の反物幅と略同じ長さの長方形の芯材を連続的に減圧密封してなる本発明の真空断熱材を示す平面図である。 図5は、本発明の真空断熱材の製造工程を説明する図である。 図6は、シート状物(10)よりもガスバリア性フィルム(30)が大きい場合を説明する図である 図7は、図6に示す積層体について、芯材(20)の外周を三方シールした態様の一例を示す平面図であり、各芯材(20)の外周に開口部(50)が形成されている。 図8は、図6で示すシート状物がガスバリア性フィルムよりも小さい場合の真空断熱材の断面を説明する図であり、真空断熱材(100)の両端部にシート状物(10)が存在しない態様を示すものである。
符号の説明
10 ・・・熱融着性樹脂からなるシート状物、
20・・・芯材、
30・・・ガスバリア性フィルム、
31・・・熱融着層、
33・・・ガスバリア層、
40・・・熱融着層、
50・・・開口部、
100・・・真空断熱材、
71・・・載置台、
72・・・芯材の加熱部、
75・・・熱融着台、
80・・・真空チャンバー

Claims (6)

  1. 複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材であって、
    前記芯材が、熱融着性樹脂からなるシート状物に前記熱融着性樹脂の熱融着によって固定され、
    各芯材の周囲が前記シート状物と共に密封されて複数の芯材がそれぞれ独立した空間内にあることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記シート状物が、ポリオレフィン系樹脂からなる不織布である、請求項1記載の真空断熱材。
  3. 前記2枚のガスバリア性フィルムと前記シート状物とによる密封が、前記芯材の厚みの略中央で行われていることを特徴とする、請求項1または2記載の真空断熱材。
  4. 複数の芯材が、最内層に熱融着層を有する2枚のガスバリア性フィルムで減圧密封されてなる真空断熱材の製造方法であって、
    熱融着性樹脂からなるシート状物に、前記複数の芯材を所定間隔で載置する工程と、
    少なくとも前記シート状物を加熱してシート状物に前記芯材を固定する工程と、
    得られたシート状物の上下に前記2枚のガスバリア性フィルムを積層する工程と、
    各芯材の外周に、所定の開口部を形成するように前記2枚のガスバリア性フィルムとシート状物とを熱融着する工程と、
    前記開口部から前記芯材を減圧し、および前記開口部を密封する工程とからなる、真空断熱材の製造方法。
  5. 前記シート状物が、不織布からなることを特徴とする、請求項4記載の真空断熱材の製造方法。
  6. 前記ガスバリア性フィルムの熱融着層を構成する熱融着性樹脂と、前記シート状物を構成する熱融着性樹脂とが同一樹脂であることを特徴とする請求項4または5に記載の真空断熱材の製造方法。
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