JP4092046B2 - 浴槽水浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、浴槽の水を捨てないで長期間に渡って使用できるように、浴槽水を循環させる循環用流路の途中にろ過槽を組み込んだ各種の24時間ふろ装置が提案されている。このような装置では、ろ過槽や循環用流路内に繁殖する雑菌等を死滅させるために、ヒーター等で65℃程度の高温に加熱した湯をろ過槽等に通して熱殺菌するようになっている。
【0003】
たとえば、循環用流路の途中にバイパス路と切替弁を設けることでろ過槽を含みかつ浴槽を迂回した小規模な環状経路が形成できるようにし、浴槽水の一部をこの環状経路内で循環させつつ沸かし上げて熱殺菌処理が行われる。また通常は、浴槽水の水温および熱殺菌処理中の水温の双方を環状経路に設けた1つのサーミスタで検知したり、浴槽水温用と熱殺菌用のサーミスタを別々に設け、それぞれ独立に水温を検知するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
浴槽水温は実際の水温が設定温度に対してある程度の誤差があっても大きな問題にならないが、熱殺菌中は、目標温度よりも低い水温では十分な殺菌ができず、目標温度よりもある程度以上高くなると今度は各種の周辺樹脂部材の耐熱温度を越えてしまうので、水温を目標温度に対して数℃の範囲に保つ必要がある。
【0005】
しかしながら、従来のように熱殺菌中の水温を1つのサーミスタで検知するものでは、このサーミスタが、断線などの完全な故障でなく、検知した水温の誤差がゴミの付着などによって許容範囲を越えるような故障が起きた場合には、故障として認識されず、誤差のある水温に基づいて熱殺菌処理が行われるので、熱殺菌中の水温を適切に制御することができなくなるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、水温の検知誤差が許容値を越えるような故障が発生しても適切な温度管理の下で熱殺菌処理を行うことのできる浴槽水浄化装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽(200)内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置(1)において、
前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽(110)を経由して前記浴槽(200)内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽(200)を経由しない環状経路、前記浴槽(200)を経由する前記ろ過用経路の全、給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で前記浴槽(200)に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で浴槽(200)外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段(251)と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段(74、75、76)であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも1つが前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定する故障判定手段(252)とを備え、
前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
前記給湯用流路は、前記水温検知手段(75)の配置された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽(200)内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
前記故障判定手段(252)は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の水温検出の可否を対象とした故障状況を判定し、
前記故障状況の判定後に前記熱殺菌処理実行手段(251)は前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記故障状況の判定結果から使用可能な前記水温検知手段を用いて行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置(1)。
【0008】
[2]給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽(200)内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置(1)において、
前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽(110)を経由して前記浴槽(200)内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽(200)を経由しない環状経路、前記浴槽(200)を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で前記浴槽(200)に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で浴槽(200)外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段(251)と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段(74、75、76)であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも2つが前記ろ過槽(110)の入口の上流側と前記ろ過槽(110)の入口の下流側に分けて配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定する故障判定手段(252)とを備え、
前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
前記給湯用流路は、前記水温検知手段(75)の配設された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽(200)内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
前記故障判定手段(252)は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段(74、75、76)の水温検出の可否ないし水温検出が可能な場合に検出温度誤差が補正の限界を越えているか否かを対象とした故障状況を判定するものであり、
前記熱殺菌処理実行手段(251)は、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順であって水温検出が可能な水温検知手段(74、75、76)のうち使用する前記水温検知手段が異なるものを複数種類有し、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順を前記故障判定手段(252)による前記各水温検知手段(74、75、76)の故障状況の判定結果から水温検出可能で検出温度誤差が補正の限界を越えていない水温検知手段を使用するものに切り替えるものであり、前記故障状況の判定後に前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記切り替えた制御手順に従って行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置(1)。
【0009】
[3]給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽(200)内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置(1)において、
前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽(110)を経由して前記浴槽(200)内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽(200)を経由しない環状経路、前記浴槽(200)を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で前記浴槽(200)に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で浴槽(200)外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段(251)と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段(74、75、76)であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも1つが前記ろ過槽(110)の入口の上流側または前記ろ過槽(110)の入口の下流側に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定する故障判定手段(252)とを備え、
前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
前記給湯用流路は、前記水温検知手段(75)の配置された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽(200)内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
前記故障判定手段(252)は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定し、
前記故障状況の判定後に前記熱殺菌処理実行手段(251)は、前記故障判定手段(252)によって判定された水温検知手段(74、75、76)の故障状況が水温を検出するがその誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段(74、75、76)の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段(74、75、76)の検出した水温に基づいて補正した値を前記熱殺菌処理の制御に用いて前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置(1)。
【0010】
[4]給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽(200)内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置(1)において、
前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽(110)を経由して前記浴槽(200)内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽(200)を経由しない環状経路、前記浴槽(200)を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で前記浴槽(200)に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で浴槽(200)外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段(251)と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段(74、75、76)であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも2つが前記ろ過槽(110)の入口の上流側と前記ろ過槽(110)の入口の下流側に分けて配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定する故障判定手段(252)とを備え、
前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
前記給湯用流路は、前記水温検知手段(75)の配設された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽(200)内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
前記故障判定手段(252)は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段(74、75、76)の水温検知の可否ないし水温検出が可の場合に検知温度誤差が補正の限界を越えているか否かを対象とした故障状況を判定するものであり、
前記熱殺菌処理実行手段(251)は、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順であって水温検出が可能な水温検知手段のうち使用する前記水温検知手段が異なるものを複数種類有し、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順を前記故障判定手段(252)による前記各水温検知手段(74、75、76)の故障状況の判定結果から水温検出可能で検出温度誤差が補正可能な限界を越えていない水温検知手段を使用するものに切り替えるものであり、前記故障状況の判定後に前記故障判定手段(252)によって判定された水温検知手段(74、75、76)の故障状況が水温を検出するがその誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段(74、75、76)の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段(74、75、76)の検出した水温に基づいて補正した値を前記熱殺菌処理の制御に用いて前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記切り替えた制御手順に従って行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段(75)を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置(1)。
【0011】
[5]故障のある水温検知手段(76)の補正量が予め定めた限界補正量を越えるときは、異常の発生を報知し、かつ以後の熱殺菌処理を中止することを特徴とする[3]または[4]に記載の浴槽水浄化装置。
【0012】
[6]前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出する前記水温検知手段を、前記ろ過槽(110)の入口の上流側での水温を検知するものと前記ろ過槽(110)の入口の下流側での水温を検知するものとに分けて配置したことを特徴とする[1]に記載の浴槽水浄化装置。
【0013】
[7]前記水温検知手段(74、75、76)を少なくとも3個配置し、
前記故障判定手段(252)は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況の下で少なくとも3個の水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温どうしの一致状況に基づいてそれら水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]または[6]に記載の浴槽水浄化装置。
【0015】
]前記少なくとも3個の水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温の中でいずれの2つの水温も一致しないとき、所定の警告を使用者に通知するとともに、以後、熱殺菌処理の実行を中止することを特徴とする[7]に記載の浴槽水浄化装置(1)
【0017】
]前記熱殺菌処理の開始前に前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]または[8]に記載の浴槽水浄化装置(1)
【0018】
[10]前記ろ過槽(110)の入口の上流側の水温と前記ろ過槽(110)の入口の下流側の水温とを監視し、これらがほぼ一致したとき前記熱殺菌用経路内の水温が略均一であるものと判定することを特徴とする[]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
[11]前記水温検知手段(74、76)を、前記ろ過槽(110)の入口の上流側と下流側とで前記ろ過槽(110)を挟み込むように配置し、
熱殺菌処理の開始後に前記加熱手段によって加熱した水が前記水温検知手段(74、76)の双方で所定温度に達したことにより、前記熱殺菌用経路内の水温が熱殺菌可能な温度まで上昇したことを確認して、熱殺菌処理を所定時間継続させるためのタイマーを始動することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[7]、[8]、[9]または[10]に記載の浴槽浄化装置(1)。
[12]前記浴槽(200)内の水を前記ろ過用経路に循環させてろ過する通常ろ過運転が、前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出する前記水温検知手段(75)が配設された前記給湯用流路の部分の温度と、前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出する前記水温検知手段(74,76)が配設された前記熱殺菌用経路の部分と、の温度を一定にするための運転を兼ねることを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]または[11]に記載の浴槽浄化装置(1)。
[13]前記水温検知手段(74、75、76)を全て前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出するものにし、
前記熱殺菌処理の実行中の温度管理において前記加熱手段による前記熱殺菌用経路内を流れる湯水の加熱を行っていないときに前記水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]または[12]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
[14]前記水温検知手段(74、76)の故障状況が、水温を検出するが、その誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段(74、76)の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段(74、75、76)の検出した水温に基づいて補正し、その後は、この補正後の水温と他の水温検知手段(74、75、76)の検知する水温との一致状況に基づいて前記各水温検知手段(74、75、76)の故障状況をさらに判定することを特徴とする[13]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
[15]前記加熱手段は、燃焼ガスを燃料とするバーナであることを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]または[14]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
[16]前記加熱手段は、前記給湯用流路および前記給湯用流路とは異なる経路を共通に加熱する一缶水路型熱交換器であることを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]、[14]または[15]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
[17]前記給湯用流路および前記給湯用流路とは異なる経路を共通に加熱する一缶水路型熱交換器を備えたことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]、[14]または[15]に記載の浴槽水浄化装置(1)。
【0019】
前記本発明は次のように作用する。
通常のろ過運転は、ろ過槽(110)を経由して浴槽(200)内の水を循環させるためのろ過用経路を通じて実行される。熱殺菌処理実行手段(251)は、ろ過用経路のうち前記浴槽(200)を経由しない環状経路、前記浴槽(200)を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で前記浴槽(200)に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層(110)経由で浴槽(200)外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う。水温検知手段(74、75、76)は、熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出するものであり、これらの中の少なくとも1つは給湯用流路に配置されて熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出するようになっており、少なくとも1つは熱殺菌用経路の湯水の温度を直接的に検出するようになっている。
【0020】
故障判定手段(252)は、上述の通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温を比較することで少なくとも熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の故障状況を判定する。
【0021】
このように、通水経路内がほぼ一定水温になっている状態で各水温検知手段の検知する水温を比較してこれら水温検知手段の故障状況を判定するので、水温自体が不明でも故障のある水温検知手段(74、75、76)を選別でき、かつ温度誤差を生じるような故障も見い出すことができる。
【0022】
なお、通水経路は、熱殺菌用経路そのものであっても良いし、熱殺菌用経路の一部あるいは全部に含むものであってもよい。たとえば、熱殺菌用経路を通った湯水が最終的に浴槽に注湯されたり、排水されるような経路であってもよい。熱殺菌処理時に熱殺菌用経路を通す湯水は、熱殺菌の可能な温度まで昇温された湯であってもよいし、昇温中等の水であってもよい。さらに水温検知手段の故障を検出する際に通水経路に通す湯水は、低温の水でも湯でもよい。
【0023】
熱殺菌処理実行手段(251)は、熱殺菌処理を実行する際の制御手順であって水温検出が可能な水温検知手段(74、75、76)のうち使用する水温検知手(74、75、76)が異なるものを複数種類有しており、熱殺菌処理を実行する際の制御手順を各水温検知手段(74、75、76)の故障状況に応じて切り替えるようになっている。
【0024】
このように熱殺菌処理に使用可能な水温検知手段(74、75、76)を複数設けたので、いずれかに故障が生じても、熱殺菌処理を実行することができる。
【0025】
またろ過槽(110)の入口の上流側と下流側に分けて水温検知手段(74、75、76)を配置したものでは、これら双方の水温検知手段(74、75、76)を同時使用することで、熱殺菌用経路内の水温を適切に制御することができる。
【0026】
すなわち、湯水の熱がろ過槽(110)に入ってから当該ろ過槽(110)の温度が均一になるまでにはある程度長い時間を要する。これはろ過槽(110)中のろ材が保有熱量をもっているためである。このため、ろ過槽(110)の入口の上流側に配置した水温検知手段(74、75、76)のみでは、熱殺菌用環状経路内の水がほぼ均一な温度になったか否かを的確に判定できない。
【0027】
一方、ろ過槽(110)の下流側に配置した水温検知手段(74、75、76)で検知される温度に基づいて加熱手段のオンオフ等を制御すると、ろ過槽(110)の入口側での湯温を的確に制御できず、許容温度を越える高温の水がろ過槽(110)等に流入する可能性がある。そこで、水温検知手段(74、75、76)を複数配置する際に、ろ過槽(110)の入口の上流側と下流側に分けて配置しておけば、これらを同時併用することで、ろ過槽(110)の入口の上流側と下流側とでの水温の一致やろ過槽(110)の入口側での水温をそれぞれ的確に検知できるので、熱殺菌処理を適切に行うことができる。
【0028】
さらに、上述したように、ろ過槽(110)の入口の上流側と下流側とでは、水温変化の状況が相違するので、双方の水温検知手段(74、75、76)を用いる場合といずれかの水温検知手段(74、75、76)が故障している場合とで熱殺菌処理の制御手順を変更することにより、その時点で使用可能な水温検知手段(74、75、76)を用いてより適切な熱殺菌処理を行うことができる。なお、ろ過槽(110)の入口の下流側には、ろ過槽(110)の内部も含まれる。
【0029】
また熱殺菌処理実行手段(251)は、水温検知手段(74、75、76)の故障状況が、水温を検出するがその誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段(74、75、76)の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段(74、75、76)の検出した水温に基づいて補正した値を熱殺菌処理の制御に用いる。
【0030】
たとえば、ゴミの付着によって検出温度が実際の水温に比べて一定の割合で低く出るような故障が生じた場合、熱殺菌用経路を含む通水経路内の水温を均一な状態にして正常な水温検知手段(74、75、76)の検出した水温と比較すれば故障のある水温検出手段の誤差の大きさを把握できるので、これに基づいてその誤差を補正する。つまり3℃低く検出される故障が起きた場合には、以後は、故障のある水温検出手段の検知した水温に3℃を加えて補正した値を熱殺菌処理の制御に用いる。
【0031】
このように故障のある水温検知手段(74、75、76)の検出する水温を補正して用いるので、いずれかの水温検出手段に故障が生じても、制御手順を変更することなく的確な熱殺菌処理を継続することができる。
【0032】
さらに制御手順を切り替えることと、故障のある水温検知手段(74、75、76)の検出した水温を補正して用いることを併用してもよい。たとえば、故障が断線の場合や誤差が大きすぎる場合など補正できないときには、故障のある水温検知手段(74、75、76)を用いない制御手順を選択し、補正可能な故障の場合には、補正後の値を用いる制御手順を選択して熱殺菌処理を実行する等である。またろ過層の入口の上流側と下流側のいずれの水温検知手段(74、75、76)が故障したかに応じて制御手順を変更してもよい。
【0033】
なおろ過槽(110)の入口の上流側と下流側とに水温検知手段(74、75、76)を分けて配置すれば、ゴミの付着などによる故障がこれらに同時期に生じる可能性が少なくなる。
【0034】
水温検知手段(74、75、76)を少なくとも3個配置したものでは、故障判定手段(252)は、通水経路内がほぼ一定水温になっている状況の下で少なくとも3個の水温検知手段(74、75、76)によって検知された水温どうしの一致状況に基づいてそれら水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定する。すなわち、3個が全部同じ温度であれば、3個とも正常と判定し、1つだけが他と一定以上異なる水温を検知している場合には、異なる水温を検知しているものに故障が生じていると判定する。
【0035】
このように水温が均一な状況下で、少なくとも3個の水温検出手段の検知する水温を比較し、多数決の原理に従って故障の有無を判定するので、水温自体が不明でも故障のある水温検知手段(74、75、76)を選別でき、かつ故障のある水温検知手段(74、75、76)が検出する水温の誤差の大きさも同時に把握することができる。また3個の水温を比較するので、温度誤差が許容値を越えるような故障の発生を見い出すことができる。
【0036】
1つの水温検知手段(74、76)に故障があると判定されたとき、当該故障のある水温検知手段(74、76)の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段(74、75、76)の検出した水温に基づいて補正し、その後は、この補正後の水温と他の水温検知手段の検知する水温との一致状況に基づいて各水温検知手段(74、75、76)の故障状況をさらに判定する。
【0037】
たとえば、A、B、Cの3つの水温検出手段の検出する水温を比較した結果、Aに故障が生じたことが判定されると、以後は、Aの検知する水温を補正した温度aとBおよびCの検知する水温とを比較することで、BやCに新たな故障が起きていないかを判定する。
【0038】
また、故障のある水温検知手段(76)の検知する水温を補正して用いる場合に、その補正量が予め定めた限界補正量を越えるときには、もはや適正な補正を行うことができないので、不適切な水温で熱殺菌処理が行われることを回避するために、以後の熱殺菌処理を中止している。
【0039】
なお、熱殺菌処理の実行中であっても加熱手段による加熱を行っていないときなど熱殺菌用経路内を流れる湯水が受熱していないときには、熱殺菌用経路内の水温がほぼ均一な状態になり得るので、このタイミングで水温検知手段(74、75、76)の故障状況の判定を行っても良い。もちろん、熱殺菌処理の開始前、すなわち、熱殺菌のための加熱等を行う前に、水温検知手段(74、75、76)の故障状況を判定してもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】
各図は、本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、本実施の形態にかかる浴槽水浄化装置10は、浴槽200に湯を注湯し、この湯を浄化して保温する24時間風呂機能と、台所や浴室などに設けた水栓にお湯を供給する給湯機能とを備えたものである。
【0041】
浴槽水浄化装置10は、浴槽200の水を浄化や追い焚きのために循環させる循環用流路50と、給水を加熱して出湯するための給湯流路30とを有している。給湯流路30および循環用流路50は共にバーナ11の上方に配置された共通の熱交換器12を経由しており、いわゆる一缶二水路型になっている。バーナ11の下方には、燃焼ファン14が配置されている。給排気は、燃焼ファン14によって燃焼室の下方から給気を送風することによって強制的に行われ、排気は燃焼室の上部から排出されるようになっている。
【0042】
バーナ11は、燃焼面Aとこれよりも大きな燃焼面Bとに分割されている。バーナ11の燃焼面Aの近傍には、図示していない点火装置が設けてある。またバーナ11へ供給される燃焼ガスは、ガス電磁弁16、18、元ガス電磁弁17によってオンオフ制御される。このガス電磁弁16、18によって燃焼面Aと燃焼面Bの双方同時、燃焼面Aのみ、燃焼面Bのみの3種類に燃焼面を切り替え得るようになっている。なお、バーナ11に供給する燃焼ガスのガス量は、ガス比例弁19によって調整される。
【0043】
給湯流路30は、熱交換器12のフィンプレートから受熱する配管部分である給湯系受熱管31と、一端が給湯系受熱管31の入側に接続され、他端側が給水の供給元に通じる給水管32と、給湯系受熱管31の出側から延びる給湯管33とから構成されている。給水管32の途中には、通水量を検知するための水量センサ34が設けてある。
【0044】
給湯管33のうち給湯系受熱管31の出側には、給湯流路30を通じて出湯される湯量を調整するための水量制御弁37があり、その下流には、給湯確認用の水量センサ38が取り付けられている。
【0045】
給水管32のうち熱交換器12の入側近傍箇所と給湯管33のうち熱交換器12の出側と水量制御弁37との間の所定箇所との間には、熱交換器12を迂回させて給水管32からの給水を給湯管33に直接流し込むための固定バイパス路40が設けてある。また、給水管32のうち水量センサ34より給水の流入側の所定箇所と給湯管33のうち水量制御弁37と水量センサ38の間の所定箇所との間には、熱交換器12を迂回させて給水管32からの給水を給湯管33に流し込むための可変バイパス路41が設けてある。この可変バイパス路41の途中には、給湯管33に流し込む水量を調整するための水量制御弁42が取り付けてある。
【0046】
循環用流路50は、熱交換器12のフィンプレートから受熱する配管部分である循環系受熱管51と、循環系受熱管51の入側と浴槽200に設けた吸入口201との間を接続する追い焚き戻り管52と、循環系受熱管51の出側と浴槽200に設けた吐出口202との間を接続する追い焚き往き管53とから構成されている。
【0047】
追い焚き往き管53のうち循環系受熱管51の出側近傍の所定箇所54には、可変バイパス路41の合流箇所43と水量センサ38との間で給湯管33から分岐した連絡管44が合流している。連絡管44の途中には、当該連絡管44を閉鎖するか開通させるかを切り替えるための注湯切替弁45が設けてある。注湯切替弁45を開くことで、給湯系受熱管31で加熱された湯が連絡管44を通じて合流箇所54から循環用流路50内へ流れ込み、循環用流路50を通じて浴槽200へ注湯できるようになっている。
【0048】
追い焚き往き管53の途中には、管内の通水を確認するための流水センサ55が設けてある。追い焚き戻り管52の途中には、第1電動三方弁60と、循環ポンプ70と、電動五方弁80と、第2電動三方弁90と、逆止弁72と、流水センサ73とが吸入口201から熱交換器12の入側に向けて上述の順で配置されている。また流水センサ73には、管内の水温を検知するための出側サーミスタ74が組み込まれている。また給湯系受熱管31の入側近傍には、比較用サーミスタ75が設けてある。比較用サーミスタ75の取付け箇所では、給水管32と追い焚き往き管53とが接した状態になっている。したがって、比較用サーミスタ75は、給湯流路30内の水が停留している状態では、追い焚き往き管53側の水温を間接的に検知することが可能になっている。
【0049】
第1電動三方弁60は、第1接続口61と、第2接続口62と、第3接続口63とを有している。また電動五方弁80は、第4接続口81から第8接続口85の5つの接続口を有し、第2電動三方弁90は、第9接続口91と、第10接続口92と、第11接続口93とを備えている。追い焚き戻り管52は、浴槽200内の吸入口201から第1電動三方弁60の第1接続口61に入り、第1電動三方弁60の第2接続口62から循環ポンプ70を経由して電動五方弁80の第4接続口81に接続されている。さらに、電動五方弁80の第5接続口82から第2電動三方弁90の第9接続口91へと接続され、第2電動三方弁90の第11接続口93から逆止弁72、流水センサ73を通じて循環系受熱管51の入側に通じている。第1電動三方弁60の第2接続口62から循環ポンプ70に至る途中には、当該部分の配管内の水温を検知するための入側サーミスタ76が取り付けてある。
【0050】
第1電動三方弁60の第3接続口63には、追い焚き往き管53のうち吐出口202と流水センサ55との間から分岐した第1バイパス路101が接続されている。また第2電動三方弁90の第2接続口92には、追い焚き往き管53のうち流水センサ55と合流箇所54との間の所定箇所から分岐した第2バイパス路102が接続されている。電動五方弁80の有する第6接続口83はろ過槽110の順方向入側112と接続され、電動五方弁80の第7接続口84には、排水管78が接続されている。電動五方弁80の第8接続口85は、紫外線殺菌灯79を介してろ過槽110の順方向出側111に接続されている。
【0051】
ろ過槽110の内部には、ろ材が格納してあり、順方向入側112から流入した水は、ろ材を通過する際にゴミ等が除去されて浄化され、順方向出側111から排出される。循環ポンプ70は、第1電動三方弁60の第2接続口62側から電動五方弁80の第4接続口81側に向かって管内の水を送り出すようになっている。
【0052】
第1電動三方弁60は、第1接続口61と第2接続口62とが連通される浴槽経由状態と、第2接続口62と第3接続口63とが連通される浴槽迂回状態とに少なくとも電動で切り替え可能になっている。第2電動三方弁90は、第9接続口91と第10接続口92とを連通させた熱交迂回状態と、第9接続口91と第11接続口93と連通させた熱交経由状態とに少なくとも電動で切り替え可能になっている。
【0053】
また電動五方弁80は、第4接続口81を第5接続口82から第8接続口85のうちのいずれかと連通させるとともに第4接続口81と連通していない残り3つの接続口のうちのいずれか2つの接続口同士の間を連通される連通状態と、いずれの接続口81〜85同士も連通させずに各接続口81〜85を閉鎖する閉鎖状態とに電動で切り替え可能になっている。
【0054】
また追い焚き往き管53のうち流水センサ55よりも吐出口202側の所定箇所には、浴槽200の水位を検出するための圧力センサ56が取り付けてある。
【0055】
浴槽水浄化装置10は、給湯動作、注湯動作、追い焚き動作、ろ過動作、熱殺菌処理など各種の動作を制御するための制御部250を備えている。制御部250は、CPU(中央処理装置)と、ROM(リード・オンリ・メモリ)とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を主要部とする回路で構成されており、熱殺菌実行部251と、故障判定部252としての各機能を果たすようになっている。
【0056】
このうち、熱殺菌実行部251は、バーナ11の燃焼状態、循環ポンプ70の駆動状態、各弁60、80、90の切り替え等を制御して、熱殺菌処理を実行するものである。故障判定部252は、出側サーミスタ74、比較用サーミスタ75、入側サーミスタ76が正常に水温を検知しているか否かを判定する機能を果たすものである。
【0057】
制御部250には、各種の弁60、80、90やガス電磁弁16〜19のほか、循環ポンプ70、流水センサ55、73、出側サーミスタ74、比較用サーミスタ75、入側サーミスタ76など各種の制御部品やセンサ類が簡略図示した配線255によって電気的に接続されている。また制御部250には、出湯温度の設定や、風呂の追い焚き指示等を受け付けるためのリモコン260が配線256を通じて接続されている。このリモコン260は浴室、台所等に設置されるものである。
【0058】
リモコン260は、風呂の設定温度等を変更するための各種スイッチから成る操作部261と、現時点での設定温度や各種の動作状態などを表示するための表示部262と、サーミスタに故障が生じたことや交換を促すための警告を表示したり警報を鳴らすなどを行う警告表示部263とを有している。
【0059】
次に作用を説明する。
まず、通常ろ過運転について説明する。通常ろ過運転は、浴槽200内の水をろ過槽110を経由するように循環用流路50を循環させて浄化する運転モードである。通常ろ過運転では、第1電動三方弁60は、第1接続口61と第2接続口62とが連通し、第3接続口63の閉塞された浴槽経由状態に設定される。また電動五方弁80は、第4接続口81と第6接続口83が連通し、かつ第8接続口85と第5接続口82の連通する状態に設定される。
【0060】
第2電動三方弁90は、循環中の浴槽水を加熱しながら浄化する場合には、第9接続口91と第11接続口93とが連通する熱交経由状態に設定され、保温すべき設定温度に達し、さらに加熱する必要のない場合は、第9接続口91と第10接続口92とが連通する熱交迂回状態に設定される。
【0061】
図2は、通常ろ過運転時における浴槽水の通水経路を示している。熱交換器12で加熱する場合は、図中の矢印301〜313で示す経路で浴槽水が循環する。非加熱の場合は、上記の経路のままでも良いが、給湯動作が開始されると、給湯系受熱管31とともに循環系受熱管51も同時に加熱され、浴槽水を設定保温温度に維持することができなくなったり、給湯動作がないときに熱交換器12での放熱により水温が低下するので、これらを避けるために第2電動三方弁90を熱交迂回状態に設定し、図中の矢印320の側に浴槽水を流すようになっている。
【0062】
図3は、熱殺菌処理時に循環ポンプによって送り出された水の流れる経路を示している。熱殺菌処理時において、電動五方弁80は、通常ろ過運転の場合と同じ状態に設定される。第1電動三方弁60は第3接続口63と第2接続口62とが連通する浴槽迂回状態に設定され、第2電動三方弁90は、熱交経由状態に設定される。
【0063】
この状態で循環ポンプ70を駆動すると、当該循環ポンプ70によって送り出された水は、矢印350〜360で示すような経路を循環するように流れる。熱殺菌処理は、バーナー11を適宜燃焼させることによって、環状経路内の水を約65℃に加熱した状態を維持しつつ、数分間、この環状経路内で湯を循環させるものである。
【0064】
まず、熱殺菌処理中の温度管理を入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)に基づいて行う場合について説明する。図4、図5は、浴槽水浄化装置10が熱殺菌処理を実行する際の動作の流れを示している。通常ろ過運転中(ステップS401)に熱殺菌処理の実行タイミングが到来して熱殺菌指令が出ると(ステップS402;Y)、以下の熱殺菌処理が実行される。熱殺菌指令は、たとえば、毎日、午前3時など予め指定された時刻が到来したときに、図示しないタイマ部から発令される。
【0065】
熱殺菌指令が発令されると、熱殺菌実行部251は、一旦、循環ポンプ70を停止して(ステップS403)、図2の矢印301〜308〜313で示すような熱交経由状態で浴槽内の水が循環するように第1電動三方弁60、第2電動三方弁90、電動五方弁80をそれぞれ切り替える(ステップS404)。そして循環ポンプ70をオンにして、この経路301〜308〜313内で水を循環させる(ステップS405)。なお、このとき、バーナ11はオフにしてあり、しばらく循環させることで経路内の水温がほぼ均一になる。
【0066】
次に、故障判定部252は、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)と出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)の一致状況を比較する。この比較は、入側サーミスタ76、比較用サーミスタ75、出側サーミスタ74の各箇所において、つまり熱殺菌用経路内で水温が均一になった状態で行う必要がある。
【0067】
なお、熱殺菌指令が発令される直前まで通常ろ過運転が行われているので、経路301〜320〜313の部分については水温がほぼ均一と考えられる。このため、第2電動三方弁90の第11接続口93から熱交換器12、流水センサ55を経由して吐出口202に至るまでの経路内の水が入れ替る程度の時間だけ循環ポンプ70を駆動すれば、熱殺菌用経路301〜308〜313の各部における水温がほぼ均一になる。また水温の比較は、10秒程度の期間中の平均値を複数回採取しさらにそれらの平均値を採用し、瞬時値を用いないようになっている。なお、水温の比較は、所定時間後に1回行うようにしてもよい。
【0068】
入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)と出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)との差が予め定めた許容値の範囲内(約1℃)でほぼ一致していれば(ステップS406;Y)、これら全てのサーミスタが正常に動作しているものと判定する。一方、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)とがほぼ一致し入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)だけが先の2つから許容値を越えて異なる場合には(ステップS406;N、S407;Y)、入側サーミスタ76に故障が生じたものと判定する。
【0069】
なお、ここで検出される故障は、断線など全く温度変化を検知できなくなるような故障ではなく、一応温度は検知するがゴミの付着などにより許容範囲を越える温度誤差が現われる場合を想定している。断線などの故障は、別途の処理で検出される。
【0070】
入側サーミスタ76に故障が生じている場合は(ステップS407;Y)、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)との温度差(X)を求め(ステップS408)、さらにこれに温度計数αを乗じた値(αX)を求め、以後の処理では、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)に(αX)を加えた値(補正後のTin)をもともとのTinの代わりに用いる(ステップS409)。またリモコン260の警告表示部263に入側サーミスタ76に故障のある旨のエラー表示を行い、その交換を促す(ステップS410)。
【0071】
入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)とがほぼ一致し出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)だけが先の2つから許容値を越えて異なる場合には(ステップS411;Y)、出側サーミスタ74に故障が生じたものと判定する。
【0072】
出側サーミスタ74に故障が生じている場合は(ステップS411;Y)、以後の処理において比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)で出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)を置き換えて用いる(ステップS412)。またリモコン260の警告表示部263に出側サーミスタ74に故障のある旨のエラー表示を行う(ステップS413)。
【0073】
入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)と出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)とがほぼ一致し比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)だけが先の2つから許容値を越えて異なる場合には(ステップS414;Y)、比較用サーミスタ75に故障が生じたものと判定する。
【0074】
比較用サーミスタ75に故障が生じている場合は(ステップS414;Y)、他のもので温度補正することはせず、リモコン260の警告表示部263に比較用サーミスタ75に故障のある旨のエラー表示を行う(ステップS415)。比較用サーミスタ75は、給湯動作が停止している間に追い炊き動作を行った場合でも、給湯系受熱管31内で沸騰が生じないように温度管理するために用いられる。このため、比較用サーミスタ75他のサーミスタで補正すると沸騰防止処理を行えなくなるので、補正行為は行わない。しかし、沸騰防止のための検出温度は、多少余裕をもって設計されているため、エラー表示はするものの、熱殺菌処理は継続する。
【0075】
入側サーミスタ76、比較用サーミスタ75、入側サーミスタ76の検出する温度がいずれも一致しない場合には(ステップS414;N)、リモコン260にサーミスタの異常表示と(ステップS416)と熱殺菌処理が実行不可能であることを表示する(ステップS417)。なお、入側サーミスタ76、比較用サーミスタ75、出側サーミスタ74の検出する温度がいずれも一致しないとき(ステップS414;N)、より確実な判定を行うためにまず1回目はサーミスタ異常フラグをセットし(ステップS418)、再度入側サーミスタ76、比較用サーミスタ75、出側サーミスタ74の検出する温度の一致状況を再度検査する(ステップS415;N)。そして、2回目の検査においても再び水温がいずれも一致しないとき(ステップS414;N、ステップS415;Y)、はじめてサーミスタ異常を表示するようになっている。
【0076】
故障がない場合(ステップS406;Y)あるいは故障のあるものの水温を補正したり置き換える等を行った場合には、熱殺菌処理の実行に移る。まず循環ポンプ70を停止し(ステップS420)、図3の矢印350〜360で示す熱殺菌用経路が形成されるように第1電動三方弁60、電動五方弁80および第2電動三方弁90を切り替える(ステップS421)。
【0077】
熱殺菌処理実行部251は、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)に基づいて燃焼を直ちに停止する「Tin瞬時OFF温度」を、48℃から70℃に変更する(ステップS422)。通常の入浴時には48℃を安全基準としてTin瞬時OFF温度にその温度を設定しているが、熱殺菌中は、入側サーミスタ76のある箇所を約65℃の湯が流れるので、Tin瞬時OFF温度を70℃に変更している。
【0078】
熱殺菌実行部251は、その後、循環ポンプ70をオンにし(ステップS501)、さらに燃焼ファン14を駆動して燃焼室内をプリパージする等の風呂燃焼初期動作を行う(図5、ステップS502)。そして、バーナ11の燃焼面Bだけをその最小燃焼量で燃焼させる(ステップS503)。なお実際には、点火装置が燃焼面Aの側に設けて有るので、全面着火確認後、すぐに燃焼面Aへのガス供給を停止することで、燃焼面Bの単独燃焼が開始される。
【0079】
最小燃焼量での燃焼面Bの単独燃焼は、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)が予め定めた急速立上げ終了基準温度(68℃)に到達するまで行われる(ステップS504)。68℃に到達すると燃焼を一旦停止させる(ステップS505)。この68℃という温度は、ろ過槽110など周辺部材の耐熱温度よりやや低い温度である。
【0080】
このように熱殺菌用経路内の水温が熱殺菌の可能な温度まで上昇すると熱殺菌タイマをスタートさせる(ステップS506)。
【0081】
熱殺菌中は、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)(補正されている場合には補正後の温度)が熱殺菌可能な基準温度範囲の下限温度(64℃)まで下がったとき(ステップS507;Y)、バーナ11の燃焼面Aを最小燃焼量で燃焼させる(ステップS508)。そして、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)が68℃に達すると(ステップS509;Y)、燃焼を停止させる(ステップS510)。このように64℃から68℃の範囲に水温を維持しつつ熱殺菌を継続する。
【0082】
熱殺菌タイマによって10分が計時されると(ステップS511;Y)、熱殺菌タイマをリセットするとともに、Tin瞬時OFF温度を48℃に戻し、熱殺菌処理を終了する(ステップS512)。その後、循環ポンプ70を停止し(ステップS513)、図2の矢印301〜320〜313に示すように熱交迂回状態に経路を切り替え(ステップS514)、循環ポンプ70をオンにして通常ろ過運転を再開する(図4、ステップS410)。
【0083】
このように、管内がほぼ均一な水温になっている状態で3つのサーミスタ74〜76の検知する温度を比較し、多数決の原理に従って故障のあるサーミスタを判定するので、断線などの完全な異常でなく、検出する温度の誤差が増えるような故障であっても、それを見出して補正等を行うことができる。
【0084】
また、温度は一応検知するがゴミの付着などによってその検知温度の誤差が許容値を越えるような故障が入側サーミスタ76に生じた場合に、他の有効なサーミスタ74、75の温度に基づいて入側サーミスタ76の検知する水温を補正するので、かかる故障が生じた後においても適切な温度で熱殺菌処理を実行することができる。
【0085】
また通常ろ過運転中であってバーナ11によって加熱を行っていない状態では、入側サーミスタ76が浴槽水温を検知し監視するために用いられる。このため入側サーミスタ76の検出する温度誤差が上述のように補正されれば、通常ろ過運転時における湯温の管理をも的確に行うことができる。
【0086】
なお入側サーミスタ76に温度誤差が増大する故障が生じると、入側サーミスタ76の交換を促すエラー動作(表示および警報)を行うとともに、残る正常な出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)と補正後のTinの3つを比較することで、新たな故障の発生等を引き続き監視するようになっている。そして、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)と比較用サーミスタ75の検知する水温(Tcom)と補正後のTinとを比較した結果に基づいて、Tinの補正量がさらに変更されたり、他のサーミスタの故障が新たに検出される。
【0087】
このようにして、故障を検知した後も、補正後の値を利用して引き続き3つのサーミスタによる故障監視を継続するが、たとえば、補正量が予め定めた限界補正量を越えたときには、もはや適正な補正ができなくなるので、不適切な水温で熱殺菌処理が行われることを回避するために、そのような状態になった以後、熱殺菌処理を中止するようになっている。
【0088】
次に、入側サーミスタ76と出側サーミスタ74の双方を併用して熱殺菌処理を行う場合について説明する。図4に示した部分までの処理は、入側サーミスタ76のみを用いる場合と同様である。入側サーミスタ76と出側サーミスタ74の双方を併用して熱殺菌処理を行う場合には、ステップS422の後、図6に示す処理が行われる。
【0089】
熱殺菌実行部251は、循環ポンプ70をオンにし(ステップS601)、さらに燃焼ファン14を駆動して燃焼室内をプリパージする等の風呂燃焼初期動作を行う(図6、ステップS602)。そして、バーナ11の燃焼面Bだけをその最小燃焼量で燃焼させる(ステップS603)。なお実際には、点火装置が燃焼面Aの側に設けて有るので、全面着火確認後、すぐに燃焼面Aへのガス供給を停止することで、燃焼面Bの単独燃焼が開始される。
【0090】
最小燃焼量での燃焼面Bの単独燃焼は、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)が予め定めた急速立上げ終了基準温度(68℃)に到達するまで行われる(ステップS604)。68℃に到達すると燃焼を一旦停止させる(ステップS605)。この段階では、ろ過槽110の入側では、水温が68℃付近まで上昇しているが、ろ過槽110の内部や出側では、まだ水温が低い状態になっている。
【0091】
そこで、ろ過槽110の入側に配置された入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)とろ過槽110の出側に配置された出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)の双方が65℃になるまで、今度は、燃焼面Aを燃焼させて徐々に、すなわちろ過槽110の入側で68℃を越えると燃焼を停止し、64℃以下になると再度A面での燃焼を開始することを繰り返して昇温する(ステップS606〜ステップS610)。
【0092】
こうして熱殺菌用経路内の水温が熱殺菌の可能な温度まで上昇すると熱殺菌タイマをスタートさせる(ステップS611)。なお、ステップS611以降の処理は、図5に示したもののステップS506以降と同一であり、その説明を省略する。
【0093】
このように、入側サーミスタ76と出側サーミスタ74を併用してろ過槽110を含めて熱殺菌用経路内の水温がほぼ65℃に均一化されてから熱殺菌タイマをスタートさせるので、熱殺菌処理時間を厳格に管理することができる。なお、出側サーミスタ74に故障が生じた場合には、比較用サーミスタ75の検知した水温TcomでToutを代用している。
【0094】
次に、出側サーミスタ74を用いて熱殺菌処理の温度管理を行う場合について説明する。図4の部分については同一のためその説明を省略する。出側サーミスタ74を用いて熱殺菌処理の温度管理を行う場合には、ステップS422の後、図7に示す処理が行われる。
【0095】
熱殺菌実行部251は、循環ポンプ70をオンにし(ステップS701)、さらに燃焼ファン14を駆動して燃焼室内をプリパージする等の風呂燃焼初期動作を行う(図7、ステップS702)。そして、バーナ11の燃焼面Bだけをその最小燃焼量で燃焼させる(ステップS703)。なお実際には、点火装置が燃焼面Aの側に設けて有るので、全面着火確認後、すぐに燃焼面Aへのガス供給を停止することで、燃焼面Bの単独燃焼が開始される。
【0096】
最小燃焼量での燃焼面Bの単独燃焼は、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)が予め定めた立ち上げ終了温度(59℃)に到達するまで行われる(ステップS704)。図5など入側サーミスタ76を用いる場合には、この温度は68℃であったが、ろ過槽110の出側に配置された出側サーミスタ74を用いる場合には、ろ過槽110を通る間における水温の低下を考慮して(熱殺菌開始当初はろ過槽110内が冷えているので)、59℃に設定してある。この59℃という温度は、ろ過槽110の入側が68℃に達する時点における出側の温度として実験等によって予め求めたものである。
【0097】
この状態では、まだろ過槽110内などは、熱殺菌に必要な65℃まで昇温していないので、燃焼面Aだけを最小燃焼量で固定時間(5秒)燃焼させることを0.1秒等の間隔を開けて間欠的に3回繰り返す(ステップS705〜ステップS707)。これにより、概ね、熱殺菌用経路内が65℃まで昇温する。なお、間欠的な燃焼を繰り返す回数や1回当たりの燃焼時間は実験等によって定めたものである。たとえば1回当たりの燃焼時間は、ろ過槽110の入側で水温が68℃を越えないように設定したものである。
【0098】
このように熱殺菌用経路内の水温が熱殺菌の可能な温度まで上昇すると熱殺菌タイマをスタートさせる(ステップS708)。熱殺菌中は、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)(Tcomで代用されている場合もある)が熱殺菌可能な基準温度範囲の下限温度(64℃)まで下がったとき(ステップS709;Y)、バーナ11の燃焼面Aを最小燃焼量で5秒間燃焼させる(ステップS710)。その後、燃焼を停止させた状態で25秒間、循環ポンプ70のみを駆動し、熱殺菌用経路内の水温の均一化を図る(ステップS711)。ただしこの間は、出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)によるフィードバック制御は行わない。つまり燃焼停止後の25秒間は、64℃以下になっても再度の点火は行わない。こうして64℃以下に降下しないように湯温が保持される。
【0099】
熱殺菌タイマの計時値が10分に達すると(ステップS712;Y)、熱殺菌タイマをリセットするとともに、Tin瞬時OFF温度を48℃に戻し熱殺菌処理を終了する(ステップS713)。その後、循環ポンプ70を停止し(ステップS714)、図2の矢印301〜320〜313に示すように熱交迂回状態に経路を切り替え(ステップS715)、循環ポンプ70をオンにして(ステップS716)、通常ろ過運転に戻る(図4、ステップS410)。
【0100】
このように、ろ過槽110の出側に配置した出側サーミスタ74を用いる場合には、ろ過槽110の熱保留量や入側の湯温が出側に伝わるまでの時間遅れを考慮した制御が行われる。
【0101】
図8は、図7と同じ手順の制御において水温センサとして入側サーミスタ76を用いる場合を示している。すなわち、ステップS704をステップS804に置き換え、ステップS709をステップS809で置き換え、ステップS711をステップS811で置き換えている。
【0102】
ろ過槽110の出側に位置する出側サーミスタ74の代わりにろ過槽110の入側に位置する入側サーミスタ76を用いるので、当初の燃焼面Bでの加熱を入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)が68℃になるまで行っている。熱殺菌処理中は、水温が熱殺菌可能な基準温度範囲の下限温度まで下がったことを検知すればよいので、ろ過槽110の出側と入側で水温に差がない。そこで、ステップS809ではステップS709の場合と同様に64℃と比較している。
【0103】
またステップS711では、ろ過槽110の出側で水温を測定するので、ろ過槽110を水が通過する時間を考慮して25秒間待つようになっているが、図8の場合には、ろ過槽110の入側に配置した入側サーミスタ76を用いるので待ち時間を入れる必要はない。しかし、処理手順の共通化を図るために、あえてステップS811を残し、その待ち時間を極わずかな時間(0.1秒)に設定している。
【0104】
入側サーミスタ76を用いて図8のような制御で当初から熱殺菌処理を行っておけば、入側サーミスタ76に断線が起こったり補正の限界を越える故障が生じた場合に、処理内容を少し変更するだけで出側サーミスタ74を用いた図7の制御に移行することができる。たとえば、少しのゴミの付着によって生じた入側サーミスタ76の温度誤差が補正できる許容範囲内であれば、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)を補正して図8の処理を行う。そして、入側サーミスタ76へのゴミの付着量が増加して補正可能な限界を越えた場合には、出側サーミスタ74を用いた図7に示す制御に切り替える等である。
【0105】
図9に示す制御は、図7のものに比べて、入側サーミスタ76と出側サーミスタ74の検出温度が一致したことを確認してから熱殺菌タイマをスタートさせる点(ステップS907を付加している点)で相違する。また、図7の制御では、熱殺菌中に水温が熱殺菌可能な基準温度範囲の下限温度(64℃)まで下がったとき、バーナ11(燃焼面A)を最小燃焼量で5秒間燃焼させた後、水温の均一化を図るための時間として固定的に25秒待つようにしたが、図9の制御では、入側サーミスタ76の検知する水温(Tin)と出側サーミスタ74の検知する水温(Tout)を実際に比較し、これが一致するまで待ち(ステップS913)、確実に混ざったことを確認するようになっている。
【0106】
このように入側サーミスタ76のみ、あるいは入側サーミスタ76と出側サーミスタ74の双方を併用することで各種の制御手順で熱殺菌処理を行うことができる。そして、いずれの場合においても、水温検知に使用すべきサーミスタに故障が生じた場合には、それが検知する温度を補正したり(入側サーミスタ76の場合)、他のサーミスタの検知する温度で代用する(出側サーミスタ74の場合)ことで、同一の制御手順で熱殺菌処理を継続することができる。
【0107】
次に、水温検知用のサーミスタの故障に応じて積極的に制御手順を変更する場合について説明する。図8に示したものでは、後々、出側サーミスタ74で熱殺菌処理の温度制御を行うことを想定してはじめから図7とほぼ同一の手順の制御を採用していた。これは、多少の処理内容を変更しているが、ろ過槽110の出側のサーミスタを基本とした制御自体を変更するものでない。
【0108】
これに対し、たとえば、入側サーミスタ76が正常であるかその故障が補正可能なものである間は、図5または図6に示した制御、つまり、ろ過槽110の入側に配置されたサーミスタを基本とした制御を行い、入側サーミスタ76が断線等によって使用できなくなったり、故障状況が補正の限界を越えた後は、図7に示すろ過槽110の出側に配置したサーミスタを基本とした制御に切り替えるような制御を行うようにしてもよい。なお、入側サーミスタ76は、先に説明したようにろ過運転中に浴槽水温度を監視するために使用するので、これが使用できなくなったときは、加熱しない期間中も、第2電動三方弁90を第9接続口91と第10接続口92とが連通する熱交経由状態に設定して、出側サーミスタ74で浴槽水温度を監視することが好ましい。
【0109】
このように水温を検知するサーミスタの故障状況に応じて制御手順を変更することで、その時点での機器の故障状況に応じて最適な制御で熱殺菌処理を実行することができる。
【0110】
以上説明した実施の形態では、比較用サーミスタ75を沸騰防止を監視するためのサーミスタで代用したが、出側サーミスタ74と入側サーミスタ76の検知する水温の双方を直接的、あるいは間接的に検知可能であれば、他の箇所に比較用サーミスタを別途設けてもよい。たとえば、熱殺菌用経路内であれば、どの箇所に比較用サーミスタを配置してもよい。
【0111】
また比較用のサーミスタやろ過槽110の出側に設けるサーミスタは、それらにゴミが付着することをできるだけ避けるために、通常ろ過運転では水が流れない箇所に設けるとよい。
【0112】
実施の形態では、熱殺菌での加熱を開始する前に入側サーミスタ76、出側サーミスタ74、比較用サーミスタ75の検知する水温を比較してこれらの故障状況を判定したが、熱殺菌処理中であってバーナ11の燃焼を行っていないとき(湯水が受熱していないとき)に水温を検知して故障状況の判定を行っても良い。より具体的には、バーナ11の燃焼を停止した後、ろ過槽110の出側と入側とで(全ての熱殺菌用経路内で)水温が一致するまで待機してから水温を測定してもよい。
【0113】
なお、熱殺菌処理中に故障状況の判定を行った結果、サーミスタに故障のあることが判明したときには、その時点から補正を行ってもよいし、次回の熱殺菌処理から補正等を有効にしてもよい。また補正の限界を越える故障の場合には、その時点で熱殺菌処理を中止しても良いし、今回の熱殺菌処理はとりあえず実行し、次回以後の熱殺菌処理の実行を中止するようにしても良い。いずれにせよ、故障を検出した場合には、エラー表示や警告表示を行うことが望ましい。
【0114】
このほか実施の形態では、3個のサーミスタを用いる場合を説明したが、熱殺菌用経路内を流れる水の温度を直接あるいは間接に検知し得る箇所に4個以上のサーミスタを配置して、これらの検知する水温を比較して故障状況を判定するようにしてもよい。
【0115】
また、実施の形態では、浴槽を経由しない環状経路を熱殺菌用経路としたが、これに限定されるものではない。たとえば、浴槽を含めた循環系であっても良いし、給湯側からの湯をろ過槽経由で浴槽に排出するような経路、あるいは浴槽外に排出経路等であってもよい。さらに、サーミスタの故障を検出する際の通水経路も実施の形態で示したものに限定されない。たとえば、給湯側からの湯を熱殺菌用経路の一部または全部を経由して浴槽に排出するような経路、あるいは浴槽外に排出するような経路等であってもよい。
【0116】
なお、湯水の吐出口は、浴槽内に配置されたものに限らず、カランから湯を落とし込むようなものであってもよい。また実施の形態では、初期立上げの当初だけ燃焼面Bを燃焼させ、以後は燃焼面積の小さい燃焼面Aを燃焼させたが、当初から燃焼面Aで加熱してもよいし、当初だけ全面燃焼させてもよい。
【0117】
このほか、実施の形態では一缶二水路型の給湯と追い焚きを行うことのできるろ過機能付き一缶多水路型給湯機の例を示したが、これに限定されず、暖房経路をさらに加え、給湯と追い焚きと暖房の各流路を共通の熱交換器で加熱する一缶多水路型の熱交換器を備えたものや、多缶多水路側、たとえば二缶二水路型や、二缶三水路型等のものであっても本願は有効である。なお、バーナへ供給する燃料はガス以外に石油等であってもかまわない。また、石油等ではガンタイプバーナのようなバーナレスタイプなどでもよい。もちろん、浴槽水浄化装置として、給湯機能などを具備しない風呂専用の装置であってもよい。
【0118】
【発明の効果】
本発明にかかる浴槽水浄化装置によれば、熱殺菌処理に使用可能な水温検出手段を複数設けたので、いずれかに故障が生じても、熱殺菌処理を実行することができる。またろ過槽の入口の上流側と下流側に分けて水温検知手段を配置しているので、これら双方の水温検知手段を同時使用すれば、熱殺菌用経路内の水温を適切に制御することができる。またろ過槽の入口の上流側と下流側に分けてあるので、ゴミの付着等による故障が同時期に発生する可能性が低い。
【0119】
さらに、ろ過槽の入口の上流側と下流側とでは水温の変化に時間差があるなど温度変化の状況が相違するので、どの水温検知手段が故障しているか等の故障状況に応じて熱殺菌処理の制御手順を変更することで、その時点で使用可能な水温検知手段を用いてより適切な熱殺菌処理を行うことができる。
【0120】
また少なくとも3個の水温検知手段の検知する水温の一致状況によって故障の有無を判定するので、ゴミが付着した場合のように水温を一応検出するが温度誤差が大きくなるような故障が起きた場合でも、そのような故障の発生を確実に見出すことができ、温度補正する等の対策を施すことで、適切な温度管理の元で熱殺菌処理を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が通常ろ過運転を行う際の通水経路を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を行う際の通水経路を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順のうちサーミスタの故障判定などを含む共通な前半部分を示す流れ図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順の後半部分であって入側サーミスタに基づいて水温制御を行う場合を示す流れ図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順の後半部分であって入側サーミスタと出側サーミスタの双方を用いて水温制御を行う場合を示す流れ図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順の後半部分であって出側サーミスタに基づいて水温制御を行う場合を示す流れ図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順の後半部分であって入側サーミスタを用いる場合と同様の制御手順で出側サーミスタを用いる場合を示す流れ図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る浴槽水浄化装置が熱殺菌処理を実行する際の制御手順の後半部分であって入側サーミスタと出側サーミスタの検出温度が一致したことを確認してから熱殺菌タイマをスタートさせる場合を示す流れ図である。
【符号の説明】
10…浴槽水浄化装置
11…バーナ
12…熱交換器
14…燃焼ファン
16、17、18…ガス電磁弁
19…ガス比例弁
30…給湯流路
31…給湯系受熱管
32…給水管
33…給湯管
34、38…水量センサ
37、42…水量制御弁
40、41…バイパス路
44…連絡管
45…注湯切替弁
50…循環用流路
51…循環系受熱管
52…追い焚き戻り管
53…追い焚き往き管
55、73…流水センサ
60…第1電動三方弁
61〜63…第1、第2、第3接続口
70…循環ポンプ
72…逆止弁
74…出側サーミスタ
75…比較用サーミスタ
76…入側サーミスタ
79…紫外線殺菌灯
80…電動五方弁
81〜85…第4、第5、第6、第7、第8接続口
90…第2電動三方弁
91〜93…第9、第10、第11接続口
110…ろ過槽
200…浴槽
250…制御部
251…熱殺菌実行部
252…故障判定部
260…リモコン
261…操作部
262…表示部
263…警告表示部

Claims (17)

  1. 給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置において、
    前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽を経由して前記浴槽内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽を経由しない環状経路、前記浴槽を経由する前記ろ過用経路の全、給湯側からの湯を前記ろ過層経由で前記浴槽に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層経由で浴槽外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも1つが前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段の故障状況を判定する故障判定手段とを備え、
    前記給湯用流路に配置された水温検知手段の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
    前記給湯用流路は、前記水温検知手段の配置された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
    前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
    前記故障判定手段は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の水温検出の可否を対象とした故障状況を判定し、
    前記故障状況の判定後に前記熱殺菌処理実行手段は前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記故障状況の判定結果から使用可能な前記水温検知手段を用いて行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置。
  2. 給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置において、
    前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽を経由して前記浴槽内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽を経由しない環状経路、前記浴槽を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層経由で前記浴槽に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層経由で浴槽外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも2つが前記ろ過槽の入口の上流側と前記ろ過槽の入口の下流側に分けて配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段の故障状況を判定する故障判定手段とを備え、
    前記給湯用流路に配置された水温検知手段の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
    前記給湯用流路は、前記水温検知手段の配設された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
    前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
    前記故障判定手段は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の水温検出の可否ないし水温検出が可能な場合に検出温度誤差が補正の限界を越えているか否かを対象とした故障状況を判定するものであり、
    前記熱殺菌処理実行手段は、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順であって水温検出が可能な水温検知手段のうち使用する前記水温検知手段が異なるものを複数種類有し、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順を前記故障判定手段による前記各水温検知手段の故障状況の判定結果から水温検出可能で検出温度誤差が補正の限界を越えていない水温検知手段を使用するものに切り替えるものであり、前記故障状況の判定後に前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記切り替えた制御手順に従って行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置。
  3. 給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置において、
    前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽を経由して前記浴槽内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽を経由しない環状経路、前記浴槽を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層経由で前記浴槽に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層経由で浴槽外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも1つが前記ろ過槽の入口の上流側または前記ろ過槽の入口の下流側に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段の故障状況を判定する故障判定手段とを備え、
    前記給湯用流路に配置された水温検知手段の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
    前記給湯用流路は、前記水温検知手段の配置された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
    前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
    前記故障判定手段は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の故障状況を判定し、
    前記故障状況の判定後に前記熱殺菌処理実行手段は、前記故障判定手段によって判定された水温検知手段の故障状況が水温を検出するがその誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段の検出した水温に基づいて補正した値を前記熱殺菌処理の制御に用いて前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置。
  4. 給湯用流路と、前記給湯用流路とは異なる経路とを備え、前記給湯用流路とは異なる経路に浴槽内の水を循環させて浄化する浴槽水浄化装置において、
    前記給湯用流路を流れる水および該給湯用流路とは異なる経路を流れる水を加熱可能な加熱手段と、前記給湯用経路とは異なる経路のうちろ過槽を経由して前記浴槽内の水を循環させるためのろ過用経路と、前記ろ過用経路のうち前記浴槽を経由しない環状経路、前記浴槽を経由する前記ろ過用経路の全部、給湯側からの湯を前記ろ過層経由で前記浴槽に排出する経路、および給湯側からの湯を前記ろ過層経由で浴槽外に排出する経路の少なくとも一つを経路とする熱殺菌用経路と、該熱殺菌用経路に湯水を通して熱殺菌処理を行う熱殺菌処理実行手段と、前記熱殺菌用経路の少なくとも一部を含む通水経路を流れる湯水の温度を検出する複数の水温検知手段であってその中の少なくとも1つが前記給湯用流路に配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出し、少なくとも2つが前記ろ過槽の入口の上流側と前記ろ過槽の入口の下流側に分けて配置されて前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出するものと、前記水温検知手段の故障状況を判定する故障判定手段とを備え、
    前記給湯用流路に配置された水温検知手段の取付け位置は、前記給湯用流路内での沸騰防止を監視可能な位置であり、
    前記給湯用流路は、前記水温検知手段の配設された部分が前記熱殺菌用経路に接しており、
    前記故障状況の判定を行う前に前記加熱手段をオフにし、且つ前記給湯用流路内の水が停留している状態で前記浴槽内の水を前記通水経路内で循環させて前記通水経路内の水温をほぼ均一にし、
    前記故障判定手段は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況下で各水温検知手段によって検知された水温を比較することで少なくとも前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出する水温検知手段の水温検出の可否ないし水温検出が可の場合に検出温度誤差が補正の限界を越えているか否かを対象とした故障状況を判定するものであり、
    前記熱殺菌処理実行手段は、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順であって水温検出が可能な水温検知手段のうち使用する前記水温検知手段が異なるものを複数種類有し、前記熱殺菌処理を実行する際の制御手順を前記故障判定手段による前記各水温検知手段の故障状況の判定結果から水温検出可能で検出温度誤差が補正可能な限界を越えていない水温検知手段を使用するものに切り替えるものであり、前記故障状況の判定後に前記故障判定手段によって判定された水温検知手段の故障状況が水温を検出するがその誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段の検出した水温に基づいて補正した値を前記熱殺菌処理の制御に用いて前記加熱手段で前記熱殺菌用経路を流れる水を加熱する熱殺菌処理を前記切り替えた制御手順に従って行い、前記熱殺菌処理中は、前記給湯用流路に配置された水温検知手段を用いて前記給湯用流路内で沸騰が生じないように前記加熱手段を制御して温度管理することを特徴とする浴槽水浄化装置。
  5. 故障のある水温検知手段の補正量が予め定めた限界補正量を越えるときは、異常の発生を報知し、かつ以後の熱殺菌処理を中止することを特徴とする請求項3または4に記載の浴槽水浄化装置。
  6. 前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出する前記水温検知手段を、前記ろ過槽の入口の上流側での水温を検知するものと前記ろ過槽の入口の下流側での水温を検知するものとに分けて配置したことを特徴とする請求項1に記載の浴槽水浄化装置。
  7. 前記水温検知手段を少なくとも3個配置し、
    前記故障判定手段は、前記通水経路内がほぼ一定水温になっている状況の下で少なくとも3個の水温検知手段によって検知された水温どうしの一致状況に基づいてそれら水温検知手段の故障状況を判定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の浴槽水浄化装置。
  8. 前記少なくとも3個の水温検知手段によって検知された水温の中でいずれの2つの水温も一致しないとき、所定の警告を使用者に通知するとともに、以後、熱殺菌処理の実行を中止することを特徴とする請求項7に記載の浴槽水浄化装置。
  9. 前記熱殺菌処理の開始前に前記水温検知手段の故障状況を判定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の浴槽水浄化装置。
  10. 前記ろ過槽の入口の上流側の水温と前記ろ過槽の入口の下流側の水温とを監視し、これらがほぼ一致したとき前記熱殺菌用経路内の水温が略均一であるものと判定することを特徴とする請求項に記載の浴槽水浄化装置。
  11. 前記水温検知手段を、前記ろ過槽の入口の上流側と下流側とで前記ろ過槽を挟み込むように配置し、
    熱殺菌処理の開始後に前記加熱手段によって加熱した水が前記水温検知手段の双方で所定温度に達したことにより、前記熱殺菌用経路内の水温が熱殺菌可能な温度まで上昇したことを確認して、熱殺菌処理を所定時間継続させるためのタイマーを始動することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、7、8、9または10に記載の浴槽浄化装置。
  12. 前記浴槽内の水を前記ろ過用経路に循環させてろ過する通常ろ過運転が、前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を間接的に検出する前記水温検知手段が配設された前記給湯用流路の部分の温度と、前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的に検出する前記水温検知手段が配設された前記熱殺菌用経路の部分と、の温度を一定にするための運転を兼ねることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11に記載の浴槽水浄化装置。
  13. 前記水温検知手段を全て前記熱殺菌用経路を流れる湯水の温度を直接的あるいは間接的に検出するものにし、
    前記熱殺菌処理の実行中の温度管理において前記加熱手段による前記熱殺菌用経路内を流れる湯水の加熱を行っていないときに前記水温検知手段の故障状況を判定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載の浴槽水浄化装置。
  14. 前記水温検知手段の故障状況が、水温を検出するが、その誤差が所定の許容範囲を越えるものであるとき、当該故障のある水温検知手段の検出する水温を故障が起きていない他の水温検知手段の検出した水温に基づいて補正し、その後は、この補正後の水温と他の水温検知手段の検知する水温との一致状況に基づいて前記各水温検知手段の故障状況をさらに判定することを特徴とする請求項13に記載の浴槽水浄化装置。
  15. 前記加熱手段は、燃焼ガスを燃料とするバーナであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14に記載の浴槽水浄化装置。
  16. 前記加熱手段は、前記給湯用流路および前記給湯用流路とは異なる経路を共通に加熱する一缶水路型熱交換器であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載の浴槽水浄化装置。
  17. 前記給湯用流路および前記給湯用流路とは異なる経路を共通に加熱する一缶水路型熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載の浴槽水浄化装置。
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