JP3611396B2 - 大能力給湯装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯湯槽を備えた大能力給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅、大浴場を備えた独身寮や銭湯、大規模住宅、レストラン等には一時的に大容量の湯が使用されるときに、その大容量給湯負荷に耐え得る大能力給湯装置が備えられている。
【0003】
図4にはこの種の一般的な大能力給湯装置のシステムが示されている。同図において、貯湯槽1の底部側には電動開閉弁2を介して給水管3が接続されており、この給水管3には前記電動開閉弁2の上流側と下流側とを結ぶバイパス管路4が接続されており、このバイパス管路4には逆止弁5が介設されている。また、給水管3と貯湯槽1の上部側との間は複数の加温循環系6a〜6dが並列状態に接続されている。この各加温循環系6a〜6dは入側の弁7と、温水循環ポンプ8と、逆止弁10と、内部に熱交換器を備えたガス燃焼式の給湯器11と、出側の弁12とを備えている(弁7,12は修理点検時に閉じられるもので、常時は開状態を維持している)。
【0004】
前記貯湯槽1は貯湯槽1の下部側の湯水の温度を検出する下部側温度センサ14と、貯湯槽1の上部側の湯水温度を検出する上部側温度センサ15を備えており、これらの温度センサ14,15の検出信号は制御装置16に加えられている。この制御装置16は、例えば、下部側温度センサ14によって検出された検出温度が予め設定した設定温度よりも低いときに、第1系列の加温循環系6aを駆動制御し、下部側温度センサ14と上部側温度センサ15によって検出される検出温度が予め設定した設定温度よりも低いときには全系列の加温循環系6a〜6dを駆動制御するようになっている。この各加温循環系の駆動制御は、温水循環ポンプ8を駆動して給湯器11の燃焼運転を行い、入側の弁7側から吸引される湯又は水を給湯器11で加熱し、この加熱によって作り出した湯を温水供給管13を介して貯湯槽1の上部側に供給するものである。
【0005】
貯湯槽1の上部側には給湯管17が接続され、この給湯管17の先端側は台所、浴室等の所望の場所に導かれ、水栓24を開けることにより貯湯槽1内の湯の給湯が水道圧によって行われる。この給湯管17には逆止弁20と、この逆止弁20をバイパスするバイパス通路21が設けられ、バイパス通路21には、流水スイッチ22と給湯循環ポンプ18とが設けられている。この給湯循環ポンプ18を駆動することにより、貯湯槽1内の湯は給湯管17、およびバイパス通路21から戻り管25を通して貯湯槽1の上部に戻されるようになっており、図4に示す装置では、給湯管17、バイパス通路21、戻り管25により、貯湯槽1内の湯を貯湯槽1の上部側から各給湯先へ供給する給湯循環管路23が形成されている。
【0006】
そして、水栓24が閉められて湯の使用がされていないときに、この給湯循環管路23内に常に湯を循環させて、配管の長さが例えば50〜100 mといったように長い給湯循環管路23の管内での湯の冷えを防止し、水栓24が開けられたときには、給湯管17を介して設定温度の湯を直ちに出湯できる態勢が整えられている。なお、図中、26はこの給湯管17から戻り管25を経て循環する給湯循環管路23内の湯温を検出する給湯循環温度センサである。
【0007】
この種の大能力給湯装置において、まず、貯湯槽1が空の状態で、湯を貯えるときには、給水管3から電動開閉弁2を通して水が貯湯槽1の下部から入り込む。そして、水位が下部側温度センサ14に至ったときに下部側温度センサ14によって水の温度が検出され、また、水位が上部側温度センサ15に至ったときには上部側温度センサ15によって水の温度が検出される。これらの各検出温度は設定温度よりも低いので、貯湯槽1が満水になったときに、制御装置16により全系列の加温循環系6a〜6dが駆動され、同時に電動開閉弁2が閉じられる結果、貯湯槽1からの水がバイパス管路4を通って全系列の加温循環系6a〜6dの給湯器11によって加熱される。
【0008】
この加熱された湯は温水供給管13を通して貯湯槽1内に供給され、貯湯槽1内に湯が貯えられて行き、温度の高い湯は低い湯に比べ比重が小さいので、貯湯槽1の上部に溜まり、温度の低い水は貯湯槽1の下部に溜まる。そして、高温部と低温部との境界は湯の割合が増して行くに従い下方に移動し、この境界が下部側温度センサ14の下方位置となったときに貯湯槽1の始用開始状態となり、全系列の加温循環系6a〜6dの運転が停止状態となる。
【0009】
この状態で、給湯管17の水栓24が開けられて湯が使用されると、その使用分の水量が給水管3から電動開閉弁2を通って貯湯槽1の下側から供給され、高温部と低温部の境界は徐々に上昇して行き、下部側温度センサ14に至ると、下部側温度センサ14の検出温度が設定温度よりも低くなるので、第1系列の加温循環系6aが駆動され、給水管3から供給される水と貯湯槽1の下部側からバイパス管路4を通して引き抜かれる水は第1系列の加温循環系6aの給湯器11で加熱されて温水供給管13から貯湯槽1内に供給される。
【0010】
このように給湯の負荷分だけ加温循環系6aを通して湯が貯湯槽1内に補充されるが、給湯負荷容量が非常に大きくなると、第1系列の加温循環系6aの給湯能力が追いつかず、貯湯槽1内の水の割合が徐々に増加し、高温部と低温部との境界はこれに応じて上昇して行く。そして、その境界が上部側温度センサ15に至ると、上部側温度センサ15の検出温度が設定温度よりも低くなるので、制御装置16は全系列の加温循環系6a〜6dを駆動し、同時に電動開閉弁2が閉じられ、これら各加温循環系6a〜6dで作り出された湯を温水供給管13を通して貯湯槽1の上部側から供給し、給湯管17から水が混じったぬるい湯が出ないようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような大能力給湯装置においては、前記のように、水栓24が閉められて湯の使用がされていないときに、給湯循環ポンプ18を駆動させて給湯循環管路23内の湯を循環させることにより、管内での湯の冷えを防止しているが、給湯循環ポンプ18が故障してしまうと、給湯循環管路23内の湯の循環を行えず、前記管内での湯の冷えを防止できなくなってしまい、水栓24を開けたときに冷えた湯が出湯されてしまう。
【0012】
そこで、従来は、制御装置16によって流水スイッチ22のオン・オフ信号を取り込み、流水スイッチ22によって給湯循環管路23内の湯の流れが検知されれば、給湯循環管路23内の湯の循環が正常に行われていると判断し、一方、流水スイッチ22によって給湯循環管路23内の湯の流れが検知されないときには、給湯循環管路23内の湯の循環が行われていないと判断して制御装置16に給湯循環ポンプ18の故障信号を加え、例えば制御装置16やリモコン35に設けられている表示部に給湯循環ポンプ18の異常表示を行い、同時にリモコン35の異常警報ランプが点滅して給湯装置の利用者に報知していた。
【0013】
しかしながら、上記のように、流水スイッチ22によって給湯循環ポンプ18の故障を検出する従来の方法によれば、流水スイッチ22が故障したときには、給湯循環ポンプ18の故障判断を正確に行うことができないといった問題があった。
【0014】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、たとえ給湯循環管路に設けた流水スイッチが故障しても給湯循環管路に設けた給湯循環ポンプの故障判断を的確に行い、故障対処を行うことができる大能力給湯装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成により課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明は、貯湯槽を備え、該貯湯槽には該貯湯槽の湯を循環加熱する加温循環系が接続され、また、貯湯槽内の湯を該貯湯槽上部側から各給湯先へ供給する給湯循環管路が設けられており、該給湯循環管路には該給湯循環管路内の湯を循環させる給湯循環ポンプと、給湯循環管路内の湯温を検出する給湯循環温度センサとが設けられている大能力給湯装置であって、前記給湯循環温度センサによって検出される給湯循環検出温度が予め定められた循環開始温度以下となったときには前記給湯循環ポンプを駆動させて給湯循環管路内の湯を循環させ、前記給湯循環検出温度が予め定められた循環停止温度以上となったときには前記給湯循環ポンプを停止させるポンプ駆動制御手段と、前記加温循環系が停止している状態で前記給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となってから予め定められた基準時間以上たったときの前記給湯循環検出温度を求め、該給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低い予め定められたポンプ故障判断基準温度以下になったときにはその回数をカウントしてこのカウント値が予め与えられた基準回数に達したときには前記給湯循環ポンプの故障と判断する給湯循環ポンプ故障判断部とが設けられていることを特徴として構成されている。
【0016】
上記構成の本発明において、貯湯槽に接続された給湯循環管路内の湯温が給湯循環温度センサによって検出される。そして、この給湯循環温度センサによる給湯循環検出温度が予め定められた循環開始温度以下となったときには、ポンプ駆動制御手段によって給湯循環ポンプが駆動させられ、給湯循環管路内の湯の循環が貯湯槽を介して行われる。また、前記給湯循環検出温度が予め定められた循環停止温度以上となったときには、前記ポンプ駆動制御手段によって給湯循環ポンプが停止され、給湯循環管路内の湯の循環が停止される。
【0017】
そして、このような給湯循環動作を行っているときに、前記貯湯槽の湯を循環加熱する加温循環系が停止している状態で、前記給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となってから予め定められた基準時間以上たったときの前記給湯循環検出温度が求められる。この給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低い予め定められたポンプ故障判断基準温度以下になったときにはその回数がカウントされ、このカウント値が予め与えられた基準回数に達したときには、給湯循環ポンプ故障判断部によって給湯循環ポンプの故障が判断される。
【0018】
このように、本発明においては、給湯循環ポンプの故障判断は、給湯循環検出温度に基づいて行われるために、たとえ給湯循環管路に設けた流水スイッチが故障しても給湯循環ポンプ故障判断が的確に行われ、上記課題が解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。本実施形態例の大能力給湯装置は、図4に示した従来例と同様のシステム構成を有しており、本実施形態例が従来例と異なる特徴的なことは、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環管路23内の湯温の検出温度を利用して、給湯循環ポンプ18の駆動制御および故障判断を的確に行えるようにする特有な回路を設けたことである。
【0020】
この特有な回路は、図1に示すように、ポンプ駆動制御手段30、カウント指令部49とカウンタ回路50を備えた給湯循環ポンプ故障判断部31、タイマ32、メモリ部33を有して構成されており、制御装置16内に設けられている。なお、給湯循環ポンプ故障判断部31には、リモコン35の故障報知部34が接続されている。
【0021】
ポンプ駆動制御手段30には、給湯循環管路23内の湯の循環開始温度と循環停止温度とが、それぞれ予め定められて与えられており、本実施形態例では、循環開始温度として50℃が、循環停止温度として55℃が与えられている。
【0022】
ポンプ駆動制御手段30は、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度を取り込み、この給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となったときには給湯循環ポンプ18を駆動させて、給湯循環管路23内の湯を貯湯槽1を介して循環させるようにすると共に、前記給湯循環検出温度が前記循環停止温度以上となったときには、給湯循環ポンプ18を停止させて給湯循環管路23内の湯の循環を停止させるようにする。
【0023】
給湯循環ポンプ故障判断部31には、給湯循環ポンプ18の故障を判断するための基準となるポンプ故障判断基準温度が予め定められて与えられており、本実施形態例では、ポンプ故障判断基準温度として、前記循環開始温度(50℃)よりも低い45℃が、給湯循環ポンプ故障判断部31に与えられている。給湯循環ポンプ故障判断部31は、各加温循環系6a〜6dの各給湯器11からの燃焼運転動作信号と各温水循環ポンプ18からのポンプ駆動信号を取り込み、それにより、各加温循環系6a〜6dの駆動と停止とを判断できるようになっている。また、その一方で、給湯循環ポンプ故障判断部31は、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度も取り込むようになっている。
【0024】
そして、給湯循環ポンプ故障判断部31は、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環温度センサ26による給湯循環検出温度が前記循環開始温度(50℃)以下の状態となったときには、タイマ32を作動させて、このタイマ32により計測される経過時間をメモリ部33に予め定められて与えられている基準時間と比較する。なお、本実施形態例では、メモリ部33に与えられている基準時間は30分である。そして、給湯循環ポンプ故障判断部31は、タイマ32により計測される経過時間が基準時間以上となったときの給湯循環検出温度を給湯循環温度センサ26から取り込み、この給湯循環検出温度が前記ポンプ故障判断基準温度(45℃)以下だったときにはカウント指令部49によってカウンタ回路50にカウント指令を加え、カウンタ回路50によって前記基準時間たったときの給湯循環検出温度がポンプ故障温度以下となった回数を数える。
【0025】
そして、このカウント値(積算値)が、1回以上の、例えば3回といった予め与えられた基準回数に達したときに、ポンプ故障判断部31は給湯循環ポンプ18の故障と判断し、ポンプ駆動制御手段30に給湯循環ポンプ18の駆動停止指令を加えると共に、制御装置16の表示部に給湯循環ポンプ故障を表示し、同時にリモコン35の故障報知部34に故障判断信号を加える。
【0026】
故障報知部34は、給湯循環ポンプ故障判断部31から加えられる給湯循環ポンプ故障判断信号を受けて、給湯循環ポンプ18の故障を報知するものであり、本実施形態例では、警報をエラーランプの点滅等によって、給湯循環ポンプ18の故障を報知するようになっている。
【0027】
本実施形態例は以上のように構成されており、次のその動作について説明する。本実施形態例でも、従来例と同様に、加温循環系6a〜6dで作り出された湯の貯湯槽1への供給および、給湯循環管路23内の湯の循環が行われるが、本実施形態例では、この給湯循環管路23内の湯の循環に際し、給湯循環温度センサ26により検出される給湯循環検出温度に基づいて、例えば図3のフローチャートに示すような動作制御が行われる。
【0028】
まず、ステップ101 で、給湯循環温度センサ26が正常であることを確認し、ステップ102 で、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度(T3 )が75℃未満であることを確認する。この75℃の温度は、給湯循環異常温度として予め与えられているものであり、給湯循環温度センサ26が正常であり、かつ、給湯循環検出温度が75℃以上のときには、この給湯循環系に何らかの故障が生じているものと判断されるため、このときには、ステップ119 で、故障の確定をし、警報出力等を行うと共に、ステップ120 で、大能力給湯装置のシステム全体を停止させる。なお、前記ステップ101 で、給湯循環温度センサ26の故障が判断されたときにも、ステップ121 で、警報出力等を行い、ステップ122 でシステム全体を停止させる。
【0029】
前記ステップ102 で、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度が75℃未満であることが確認されたときには、ステップ103 で、例えばリモコン35等に設けられている循環保温運転のスイッチをオンとする。そして、ステップ104 で、ポンプ駆動制御手段30は、給湯循環検出温度が前記循環開始温度である50℃以下となっているか否かを判断し、給湯循環検出温度が50℃以下となったときには、ステップ105 で、給湯循環ポンプ18の電源をオンとして給湯循環ポンプ18を駆動させる。
【0030】
次に、ステップ106 では、給湯循環ポンプ18を駆動させている状態で、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度が、前記循環停止温度である55℃以上となったか否かを判断し、給湯循環検出温度が55℃以上となったときには、ポンプ駆動制御手段30は、ステップ107 で、給湯循環ポンプ18を停止させ、再びステップ104 に戻る。そして、ポンプ駆動制御手段30は、ステップ104 からステップ107 までの動作を繰り返し行うことにより、図2の区間Rに示すように給湯循環ポンプ18のオン・オフ動作を行って、給湯循環管路23内の給湯循環の湯温を50℃以上55℃以下の温度に保つようにする。
【0031】
また、本実施形態例では、このような給湯循環管路23内の湯の循環および保温を行う一方で、図3のステップ108 からステップ118 までの動作により、給湯循環ポンプ故障判断部31による給湯循環ポンプ18の故障判断動作を行う。まず、前記ステップ106 で、給湯循環検出温度が55℃未満であると判断されたときに、ステップ108 で、加温循環系6a〜6dの各給湯器11および温水循環ポンプ8が全て故障しているか否かを判断し、故障しているときには、ステップ123 で、システム全体を停止させる。また、加温循環系6a〜6dのうち、1つ以上が正常であったときには、ステップ109 で、加温循環系6が1台以上運転されているか否かを判断する。そして、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態のときには、ステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃以上か否かを再び確認し、給湯循環検出温度が55℃以上のときには、ステップ107 に進む。
【0032】
一方、ステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃未満であると判断されたときには、ステップ111 で、ステップ109 より30分待機後、ステップ112 へ進み、給湯循環検出温度が45℃(ポンプ故障判断基準温度)以下か否かを、給湯循環ポンプ故障判断部31によって判断する。そして、図2のBのように給湯循環検出温度が45℃以下のときには、給湯循環ポンプ18の故障の可能性があると判断してステップ113 に進み、給湯循環ポンプ18の電源をオフとしてエラーフラッグを立て、ステップ114 に進む。なお、ステップ111 で、ステップ109 より経過したと判断される前に給湯循環検出温度が45℃以下となることもあるが、ステップ109 から30分経過する前に再び給湯循環検出温度が45℃を越えた場合(図2のA)は給湯循環ポンプ18の故障判断をせずにステップ106 へ戻る。
【0033】
ステップ114 では、前記エラーフラッグの数が3本に達したか否かを判断する。そして、エラーフラッグが3本に達していないときには、ステップ115 で、前記ステップ113 から1分が経過した後に、ステップ116 で給湯循環ポンプ18の電源をオンとし、再びステップ106 に戻る。一方、前記ステップ114 で、エラーフラッグが3本に達したと判断されたときには、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となってから基準時間30分たったときにポンプ故障判断基準温度45℃以下となった回数が予め与えられた基準回数に達し、給湯循環ポンプ18の故障が生じていると判断されるために、ステップ117 で、給湯循環ポンプ故障判断部31は給湯循環ポンプ18の故障を確定し、故障報知部34によって、給湯循環ポンプ18の故障を報知するための警報を、エラーランプの点滅によって行い、給湯循環ポンプを停止させる。
【0034】
なお、本実施形態例では、前記ステップ116 側からステップ106 に戻った後に、ステップ106 又はステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃以上となったと判断されてステップ107 に進んだときには、ステップ107 で給湯循環ポンプ18を停止させると共に、ステップ113 で立てたエラーフラッグを消去するようにしており、このようにすることで、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となってから基準時間30分たったときに45℃以下となった回数が続けて3回に達したときにのみ給湯循環ポンプ18の故障を確定するようにしている。
【0035】
本実施形態例によれば、上記動作により、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度に基づいて、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となったときに給湯循環ポンプ18を駆動させ、給湯循環検出温度が循環停止温度以上となったときには給湯循環ポンプ18を停止させるようにして、給湯循環管路23内の湯温が循環停止温度から循環開始温度までの範囲内のときに湯を循環させるようにすることにより、給湯循環管路23内の湯を常に循環させていた従来例に比べ、省エネルギー化を図ることが可能となる。
【0036】
また、本実施形態例によれば、前記給湯循環検出温度に基づいて、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が、前記循環開始温度以下になってから基準時間としての30分経過後にポンプ故障判断基準温度以下となった回数が、続けて3回となったときに、給湯循環ポンプ18の故障が判断されるために、たとえ、給湯循環管路23に介設した流水スイッチ22が故障したとしても、給湯循環ポンプ18の故障を的確に判断することが可能となり、それにより、給湯循環ポンプ18が故障したときには、迅速、かつ、的確に故障対処を行うことができる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、循環開始温度として50℃を設定し、循環停止温度として55℃を設定し、ポンプ故障判断基準温度として45℃を設定したが、これらの温度は、特に限定されるものではなく、それぞれ適宜設定されるものである。
【0038】
また、上記実施形態例では、給湯循環ポンプ18の故障を判断するときの基準時間を30分とし、基準回数を3回としたが、基準時間や基準回数は適宜設定されるものであり、例えば基準回数は1回としても構わない。
【0039】
さらに、上記実施形態例では、各加温循環系6a〜6dの給湯器11は、ガス燃焼式の給湯器(瞬間湯沸かし器を含む)を例にして説明したが、この給湯器11は石油燃焼式の給湯器であってもよい。
【0040】
さらに、上記実施形態例では、4つの加温循環系6a〜6dを設けて大能力給湯装置を構成したが、本発明の大能力給湯装置に設けられる加温循環系の数は適宜設定されるものであり、例えば、4つ以外の複数でも構わないし、あるいは、一次的に大容量の湯が使用されてもその大容量給湯負荷に耐え得る能力を有する給湯器を備えていれば、加温循環系は単数であっても構わない。また、その動作の順番は耐久性を考慮して動作時間や作動回数がそれぞれの加温循環系で等しくなるように適宜変更してもよい。
【0041】
さらに、上記実施形態例では、給湯循環ポンプ故障判断部31によって給湯循環ポンプ18の故障が判断されたときには、リモコン35の故障報知部34によって、警報をエラーランプで点滅させたりして、給湯循環ポンプ18の故障を報知するようにしたが、給湯循環ポンプ18の故障の報知の仕方は特に限定されるものではなく、適宜設定されるものであり、例えば、通信回線等を利用して、給湯器の修理を行う会社等に通報を行うようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、給湯循環温度センサによって検出される給湯循環検出温度に基づいて、給湯循環ポンプを駆動制御して、給湯循環管路内の湯温が循環停止温度から循環開始温度までの範囲内のときに湯を循環させるようにし、このような制御を行いながら、前記給湯循環検出温度に基づいて、加温循環系が停止している状態で、給湯循環検出温度以下となってから基準時間以上たったときの給湯循環検出温度を求め、この給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低いポンプ故障判断基準温度以下となった回数が予め与えられた基準回数となったときに、給湯循環ポンプの故障を判断するようにしたものであるから、給湯循環管路に介設した流水スイッチのオン・オフ動作の検知によって給湯循環ポンプの故障を判断していた従来例とは異なり、たとえ、流水スイッチが故障したとしても、給湯循環ポンプの故障を的確に判断することが可能となり、それにより、給湯循環ポンプが故障したときには、迅速、かつ、的確に故障対処を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る大能力給湯装置の一実施形態例における給湯循環制御部の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態例における給湯循環検出温度と、給湯循環検出温度を利用しての給湯循環制御動作および給湯循環ポンプ故障判断動作の説明図である。
【図3】上記実施形態例における給湯循環制御動作および給湯循環ポンプ故障判断動作を具体的に示すフローチャートである。
【図4】大能力給湯装置の一例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1 貯湯槽
6a〜6d 加温循環系
18 給湯循環ポンプ
23 給湯循環管路
26 給湯循環温度センサ
30 ポンプ駆動制御手段
31 給湯循環ポンプ故障判断部
33 メモリ部
49 カウント指令部
50 カウンタ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯湯槽を備えた大能力給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅、大浴場を備えた独身寮や銭湯、大規模住宅、レストラン等には一時的に大容量の湯が使用されるときに、その大容量給湯負荷に耐え得る大能力給湯装置が備えられている。
【0003】
図4にはこの種の一般的な大能力給湯装置のシステムが示されている。同図において、貯湯槽1の底部側には電動開閉弁2を介して給水管3が接続されており、この給水管3には前記電動開閉弁2の上流側と下流側とを結ぶバイパス管路4が接続されており、このバイパス管路4には逆止弁5が介設されている。また、給水管3と貯湯槽1の上部側との間は複数の加温循環系6a〜6dが並列状態に接続されている。この各加温循環系6a〜6dは入側の弁7と、温水循環ポンプ8と、逆止弁10と、内部に熱交換器を備えたガス燃焼式の給湯器11と、出側の弁12とを備えている(弁7,12は修理点検時に閉じられるもので、常時は開状態を維持している)。
【0004】
前記貯湯槽1は貯湯槽1の下部側の湯水の温度を検出する下部側温度センサ14と、貯湯槽1の上部側の湯水温度を検出する上部側温度センサ15を備えており、これらの温度センサ14,15の検出信号は制御装置16に加えられている。この制御装置16は、例えば、下部側温度センサ14によって検出された検出温度が予め設定した設定温度よりも低いときに、第1系列の加温循環系6aを駆動制御し、下部側温度センサ14と上部側温度センサ15によって検出される検出温度が予め設定した設定温度よりも低いときには全系列の加温循環系6a〜6dを駆動制御するようになっている。この各加温循環系の駆動制御は、温水循環ポンプ8を駆動して給湯器11の燃焼運転を行い、入側の弁7側から吸引される湯又は水を給湯器11で加熱し、この加熱によって作り出した湯を温水供給管13を介して貯湯槽1の上部側に供給するものである。
【0005】
貯湯槽1の上部側には給湯管17が接続され、この給湯管17の先端側は台所、浴室等の所望の場所に導かれ、水栓24を開けることにより貯湯槽1内の湯の給湯が水道圧によって行われる。この給湯管17には逆止弁20と、この逆止弁20をバイパスするバイパス通路21が設けられ、バイパス通路21には、流水スイッチ22と給湯循環ポンプ18とが設けられている。この給湯循環ポンプ18を駆動することにより、貯湯槽1内の湯は給湯管17、およびバイパス通路21から戻り管25を通して貯湯槽1の上部に戻されるようになっており、図4に示す装置では、給湯管17、バイパス通路21、戻り管25により、貯湯槽1内の湯を貯湯槽1の上部側から各給湯先へ供給する給湯循環管路23が形成されている。
【0006】
そして、水栓24が閉められて湯の使用がされていないときに、この給湯循環管路23内に常に湯を循環させて、配管の長さが例えば50〜100 mといったように長い給湯循環管路23の管内での湯の冷えを防止し、水栓24が開けられたときには、給湯管17を介して設定温度の湯を直ちに出湯できる態勢が整えられている。なお、図中、26はこの給湯管17から戻り管25を経て循環する給湯循環管路23内の湯温を検出する給湯循環温度センサである。
【0007】
この種の大能力給湯装置において、まず、貯湯槽1が空の状態で、湯を貯えるときには、給水管3から電動開閉弁2を通して水が貯湯槽1の下部から入り込む。そして、水位が下部側温度センサ14に至ったときに下部側温度センサ14によって水の温度が検出され、また、水位が上部側温度センサ15に至ったときには上部側温度センサ15によって水の温度が検出される。これらの各検出温度は設定温度よりも低いので、貯湯槽1が満水になったときに、制御装置16により全系列の加温循環系6a〜6dが駆動され、同時に電動開閉弁2が閉じられる結果、貯湯槽1からの水がバイパス管路4を通って全系列の加温循環系6a〜6dの給湯器11によって加熱される。
【0008】
この加熱された湯は温水供給管13を通して貯湯槽1内に供給され、貯湯槽1内に湯が貯えられて行き、温度の高い湯は低い湯に比べ比重が小さいので、貯湯槽1の上部に溜まり、温度の低い水は貯湯槽1の下部に溜まる。そして、高温部と低温部との境界は湯の割合が増して行くに従い下方に移動し、この境界が下部側温度センサ14の下方位置となったときに貯湯槽1の始用開始状態となり、全系列の加温循環系6a〜6dの運転が停止状態となる。
【0009】
この状態で、給湯管17の水栓24が開けられて湯が使用されると、その使用分の水量が給水管3から電動開閉弁2を通って貯湯槽1の下側から供給され、高温部と低温部の境界は徐々に上昇して行き、下部側温度センサ14に至ると、下部側温度センサ14の検出温度が設定温度よりも低くなるので、第1系列の加温循環系6aが駆動され、給水管3から供給される水と貯湯槽1の下部側からバイパス管路4を通して引き抜かれる水は第1系列の加温循環系6aの給湯器11で加熱されて温水供給管13から貯湯槽1内に供給される。
【0010】
このように給湯の負荷分だけ加温循環系6aを通して湯が貯湯槽1内に補充されるが、給湯負荷容量が非常に大きくなると、第1系列の加温循環系6aの給湯能力が追いつかず、貯湯槽1内の水の割合が徐々に増加し、高温部と低温部との境界はこれに応じて上昇して行く。そして、その境界が上部側温度センサ15に至ると、上部側温度センサ15の検出温度が設定温度よりも低くなるので、制御装置16は全系列の加温循環系6a〜6dを駆動し、同時に電動開閉弁2が閉じられ、これら各加温循環系6a〜6dで作り出された湯を温水供給管13を通して貯湯槽1の上部側から供給し、給湯管17から水が混じったぬるい湯が出ないようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような大能力給湯装置においては、前記のように、水栓24が閉められて湯の使用がされていないときに、給湯循環ポンプ18を駆動させて給湯循環管路23内の湯を循環させることにより、管内での湯の冷えを防止しているが、給湯循環ポンプ18が故障してしまうと、給湯循環管路23内の湯の循環を行えず、前記管内での湯の冷えを防止できなくなってしまい、水栓24を開けたときに冷えた湯が出湯されてしまう。
【0012】
そこで、従来は、制御装置16によって流水スイッチ22のオン・オフ信号を取り込み、流水スイッチ22によって給湯循環管路23内の湯の流れが検知されれば、給湯循環管路23内の湯の循環が正常に行われていると判断し、一方、流水スイッチ22によって給湯循環管路23内の湯の流れが検知されないときには、給湯循環管路23内の湯の循環が行われていないと判断して制御装置16に給湯循環ポンプ18の故障信号を加え、例えば制御装置16やリモコン35に設けられている表示部に給湯循環ポンプ18の異常表示を行い、同時にリモコン35の異常警報ランプが点滅して給湯装置の利用者に報知していた。
【0013】
しかしながら、上記のように、流水スイッチ22によって給湯循環ポンプ18の故障を検出する従来の方法によれば、流水スイッチ22が故障したときには、給湯循環ポンプ18の故障判断を正確に行うことができないといった問題があった。
【0014】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、たとえ給湯循環管路に設けた流水スイッチが故障しても給湯循環管路に設けた給湯循環ポンプの故障判断を的確に行い、故障対処を行うことができる大能力給湯装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成により課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明は、貯湯槽を備え、該貯湯槽には該貯湯槽の湯を循環加熱する加温循環系が接続され、また、貯湯槽内の湯を該貯湯槽上部側から各給湯先へ供給する給湯循環管路が設けられており、該給湯循環管路には該給湯循環管路内の湯を循環させる給湯循環ポンプと、給湯循環管路内の湯温を検出する給湯循環温度センサとが設けられている大能力給湯装置であって、前記給湯循環温度センサによって検出される給湯循環検出温度が予め定められた循環開始温度以下となったときには前記給湯循環ポンプを駆動させて給湯循環管路内の湯を循環させ、前記給湯循環検出温度が予め定められた循環停止温度以上となったときには前記給湯循環ポンプを停止させるポンプ駆動制御手段と、前記加温循環系が停止している状態で前記給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となってから予め定められた基準時間以上たったときの前記給湯循環検出温度を求め、該給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低い予め定められたポンプ故障判断基準温度以下になったときにはその回数をカウントしてこのカウント値が予め与えられた基準回数に達したときには前記給湯循環ポンプの故障と判断する給湯循環ポンプ故障判断部とが設けられていることを特徴として構成されている。
【0016】
上記構成の本発明において、貯湯槽に接続された給湯循環管路内の湯温が給湯循環温度センサによって検出される。そして、この給湯循環温度センサによる給湯循環検出温度が予め定められた循環開始温度以下となったときには、ポンプ駆動制御手段によって給湯循環ポンプが駆動させられ、給湯循環管路内の湯の循環が貯湯槽を介して行われる。また、前記給湯循環検出温度が予め定められた循環停止温度以上となったときには、前記ポンプ駆動制御手段によって給湯循環ポンプが停止され、給湯循環管路内の湯の循環が停止される。
【0017】
そして、このような給湯循環動作を行っているときに、前記貯湯槽の湯を循環加熱する加温循環系が停止している状態で、前記給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となってから予め定められた基準時間以上たったときの前記給湯循環検出温度が求められる。この給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低い予め定められたポンプ故障判断基準温度以下になったときにはその回数がカウントされ、このカウント値が予め与えられた基準回数に達したときには、給湯循環ポンプ故障判断部によって給湯循環ポンプの故障が判断される。
【0018】
このように、本発明においては、給湯循環ポンプの故障判断は、給湯循環検出温度に基づいて行われるために、たとえ給湯循環管路に設けた流水スイッチが故障しても給湯循環ポンプ故障判断が的確に行われ、上記課題が解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。本実施形態例の大能力給湯装置は、図4に示した従来例と同様のシステム構成を有しており、本実施形態例が従来例と異なる特徴的なことは、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環管路23内の湯温の検出温度を利用して、給湯循環ポンプ18の駆動制御および故障判断を的確に行えるようにする特有な回路を設けたことである。
【0020】
この特有な回路は、図1に示すように、ポンプ駆動制御手段30、カウント指令部49とカウンタ回路50を備えた給湯循環ポンプ故障判断部31、タイマ32、メモリ部33を有して構成されており、制御装置16内に設けられている。なお、給湯循環ポンプ故障判断部31には、リモコン35の故障報知部34が接続されている。
【0021】
ポンプ駆動制御手段30には、給湯循環管路23内の湯の循環開始温度と循環停止温度とが、それぞれ予め定められて与えられており、本実施形態例では、循環開始温度として50℃が、循環停止温度として55℃が与えられている。
【0022】
ポンプ駆動制御手段30は、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度を取り込み、この給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となったときには給湯循環ポンプ18を駆動させて、給湯循環管路23内の湯を貯湯槽1を介して循環させるようにすると共に、前記給湯循環検出温度が前記循環停止温度以上となったときには、給湯循環ポンプ18を停止させて給湯循環管路23内の湯の循環を停止させるようにする。
【0023】
給湯循環ポンプ故障判断部31には、給湯循環ポンプ18の故障を判断するための基準となるポンプ故障判断基準温度が予め定められて与えられており、本実施形態例では、ポンプ故障判断基準温度として、前記循環開始温度(50℃)よりも低い45℃が、給湯循環ポンプ故障判断部31に与えられている。給湯循環ポンプ故障判断部31は、各加温循環系6a〜6dの各給湯器11からの燃焼運転動作信号と各温水循環ポンプ18からのポンプ駆動信号を取り込み、それにより、各加温循環系6a〜6dの駆動と停止とを判断できるようになっている。また、その一方で、給湯循環ポンプ故障判断部31は、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度も取り込むようになっている。
【0024】
そして、給湯循環ポンプ故障判断部31は、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環温度センサ26による給湯循環検出温度が前記循環開始温度(50℃)以下の状態となったときには、タイマ32を作動させて、このタイマ32により計測される経過時間をメモリ部33に予め定められて与えられている基準時間と比較する。なお、本実施形態例では、メモリ部33に与えられている基準時間は30分である。そして、給湯循環ポンプ故障判断部31は、タイマ32により計測される経過時間が基準時間以上となったときの給湯循環検出温度を給湯循環温度センサ26から取り込み、この給湯循環検出温度が前記ポンプ故障判断基準温度(45℃)以下だったときにはカウント指令部49によってカウンタ回路50にカウント指令を加え、カウンタ回路50によって前記基準時間たったときの給湯循環検出温度がポンプ故障温度以下となった回数を数える。
【0025】
そして、このカウント値(積算値)が、1回以上の、例えば3回といった予め与えられた基準回数に達したときに、ポンプ故障判断部31は給湯循環ポンプ18の故障と判断し、ポンプ駆動制御手段30に給湯循環ポンプ18の駆動停止指令を加えると共に、制御装置16の表示部に給湯循環ポンプ故障を表示し、同時にリモコン35の故障報知部34に故障判断信号を加える。
【0026】
故障報知部34は、給湯循環ポンプ故障判断部31から加えられる給湯循環ポンプ故障判断信号を受けて、給湯循環ポンプ18の故障を報知するものであり、本実施形態例では、警報をエラーランプの点滅等によって、給湯循環ポンプ18の故障を報知するようになっている。
【0027】
本実施形態例は以上のように構成されており、次のその動作について説明する。本実施形態例でも、従来例と同様に、加温循環系6a〜6dで作り出された湯の貯湯槽1への供給および、給湯循環管路23内の湯の循環が行われるが、本実施形態例では、この給湯循環管路23内の湯の循環に際し、給湯循環温度センサ26により検出される給湯循環検出温度に基づいて、例えば図3のフローチャートに示すような動作制御が行われる。
【0028】
まず、ステップ101 で、給湯循環温度センサ26が正常であることを確認し、ステップ102 で、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度(T3 )が75℃未満であることを確認する。この75℃の温度は、給湯循環異常温度として予め与えられているものであり、給湯循環温度センサ26が正常であり、かつ、給湯循環検出温度が75℃以上のときには、この給湯循環系に何らかの故障が生じているものと判断されるため、このときには、ステップ119 で、故障の確定をし、警報出力等を行うと共に、ステップ120 で、大能力給湯装置のシステム全体を停止させる。なお、前記ステップ101 で、給湯循環温度センサ26の故障が判断されたときにも、ステップ121 で、警報出力等を行い、ステップ122 でシステム全体を停止させる。
【0029】
前記ステップ102 で、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度が75℃未満であることが確認されたときには、ステップ103 で、例えばリモコン35等に設けられている循環保温運転のスイッチをオンとする。そして、ステップ104 で、ポンプ駆動制御手段30は、給湯循環検出温度が前記循環開始温度である50℃以下となっているか否かを判断し、給湯循環検出温度が50℃以下となったときには、ステップ105 で、給湯循環ポンプ18の電源をオンとして給湯循環ポンプ18を駆動させる。
【0030】
次に、ステップ106 では、給湯循環ポンプ18を駆動させている状態で、給湯循環温度センサ26の給湯循環検出温度が、前記循環停止温度である55℃以上となったか否かを判断し、給湯循環検出温度が55℃以上となったときには、ポンプ駆動制御手段30は、ステップ107 で、給湯循環ポンプ18を停止させ、再びステップ104 に戻る。そして、ポンプ駆動制御手段30は、ステップ104 からステップ107 までの動作を繰り返し行うことにより、図2の区間Rに示すように給湯循環ポンプ18のオン・オフ動作を行って、給湯循環管路23内の給湯循環の湯温を50℃以上55℃以下の温度に保つようにする。
【0031】
また、本実施形態例では、このような給湯循環管路23内の湯の循環および保温を行う一方で、図3のステップ108 からステップ118 までの動作により、給湯循環ポンプ故障判断部31による給湯循環ポンプ18の故障判断動作を行う。まず、前記ステップ106 で、給湯循環検出温度が55℃未満であると判断されたときに、ステップ108 で、加温循環系6a〜6dの各給湯器11および温水循環ポンプ8が全て故障しているか否かを判断し、故障しているときには、ステップ123 で、システム全体を停止させる。また、加温循環系6a〜6dのうち、1つ以上が正常であったときには、ステップ109 で、加温循環系6が1台以上運転されているか否かを判断する。そして、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態のときには、ステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃以上か否かを再び確認し、給湯循環検出温度が55℃以上のときには、ステップ107 に進む。
【0032】
一方、ステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃未満であると判断されたときには、ステップ111 で、ステップ109 より30分待機後、ステップ112 へ進み、給湯循環検出温度が45℃(ポンプ故障判断基準温度)以下か否かを、給湯循環ポンプ故障判断部31によって判断する。そして、図2のBのように給湯循環検出温度が45℃以下のときには、給湯循環ポンプ18の故障の可能性があると判断してステップ113 に進み、給湯循環ポンプ18の電源をオフとしてエラーフラッグを立て、ステップ114 に進む。なお、ステップ111 で、ステップ109 より経過したと判断される前に給湯循環検出温度が45℃以下となることもあるが、ステップ109 から30分経過する前に再び給湯循環検出温度が45℃を越えた場合(図2のA)は給湯循環ポンプ18の故障判断をせずにステップ106 へ戻る。
【0033】
ステップ114 では、前記エラーフラッグの数が3本に達したか否かを判断する。そして、エラーフラッグが3本に達していないときには、ステップ115 で、前記ステップ113 から1分が経過した後に、ステップ116 で給湯循環ポンプ18の電源をオンとし、再びステップ106 に戻る。一方、前記ステップ114 で、エラーフラッグが3本に達したと判断されたときには、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となってから基準時間30分たったときにポンプ故障判断基準温度45℃以下となった回数が予め与えられた基準回数に達し、給湯循環ポンプ18の故障が生じていると判断されるために、ステップ117 で、給湯循環ポンプ故障判断部31は給湯循環ポンプ18の故障を確定し、故障報知部34によって、給湯循環ポンプ18の故障を報知するための警報を、エラーランプの点滅によって行い、給湯循環ポンプを停止させる。
【0034】
なお、本実施形態例では、前記ステップ116 側からステップ106 に戻った後に、ステップ106 又はステップ110 で、給湯循環検出温度が55℃以上となったと判断されてステップ107 に進んだときには、ステップ107 で給湯循環ポンプ18を停止させると共に、ステップ113 で立てたエラーフラッグを消去するようにしており、このようにすることで、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となってから基準時間30分たったときに45℃以下となった回数が続けて3回に達したときにのみ給湯循環ポンプ18の故障を確定するようにしている。
【0035】
本実施形態例によれば、上記動作により、給湯循環温度センサ26によって検出される給湯循環検出温度に基づいて、給湯循環検出温度が循環開始温度以下となったときに給湯循環ポンプ18を駆動させ、給湯循環検出温度が循環停止温度以上となったときには給湯循環ポンプ18を停止させるようにして、給湯循環管路23内の湯温が循環停止温度から循環開始温度までの範囲内のときに湯を循環させるようにすることにより、給湯循環管路23内の湯を常に循環させていた従来例に比べ、省エネルギー化を図ることが可能となる。
【0036】
また、本実施形態例によれば、前記給湯循環検出温度に基づいて、加温循環系6a〜6dが全て停止している状態で、給湯循環検出温度が、前記循環開始温度以下になってから基準時間としての30分経過後にポンプ故障判断基準温度以下となった回数が、続けて3回となったときに、給湯循環ポンプ18の故障が判断されるために、たとえ、給湯循環管路23に介設した流水スイッチ22が故障したとしても、給湯循環ポンプ18の故障を的確に判断することが可能となり、それにより、給湯循環ポンプ18が故障したときには、迅速、かつ、的確に故障対処を行うことができる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、循環開始温度として50℃を設定し、循環停止温度として55℃を設定し、ポンプ故障判断基準温度として45℃を設定したが、これらの温度は、特に限定されるものではなく、それぞれ適宜設定されるものである。
【0038】
また、上記実施形態例では、給湯循環ポンプ18の故障を判断するときの基準時間を30分とし、基準回数を3回としたが、基準時間や基準回数は適宜設定されるものであり、例えば基準回数は1回としても構わない。
【0039】
さらに、上記実施形態例では、各加温循環系6a〜6dの給湯器11は、ガス燃焼式の給湯器(瞬間湯沸かし器を含む)を例にして説明したが、この給湯器11は石油燃焼式の給湯器であってもよい。
【0040】
さらに、上記実施形態例では、4つの加温循環系6a〜6dを設けて大能力給湯装置を構成したが、本発明の大能力給湯装置に設けられる加温循環系の数は適宜設定されるものであり、例えば、4つ以外の複数でも構わないし、あるいは、一次的に大容量の湯が使用されてもその大容量給湯負荷に耐え得る能力を有する給湯器を備えていれば、加温循環系は単数であっても構わない。また、その動作の順番は耐久性を考慮して動作時間や作動回数がそれぞれの加温循環系で等しくなるように適宜変更してもよい。
【0041】
さらに、上記実施形態例では、給湯循環ポンプ故障判断部31によって給湯循環ポンプ18の故障が判断されたときには、リモコン35の故障報知部34によって、警報をエラーランプで点滅させたりして、給湯循環ポンプ18の故障を報知するようにしたが、給湯循環ポンプ18の故障の報知の仕方は特に限定されるものではなく、適宜設定されるものであり、例えば、通信回線等を利用して、給湯器の修理を行う会社等に通報を行うようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、給湯循環温度センサによって検出される給湯循環検出温度に基づいて、給湯循環ポンプを駆動制御して、給湯循環管路内の湯温が循環停止温度から循環開始温度までの範囲内のときに湯を循環させるようにし、このような制御を行いながら、前記給湯循環検出温度に基づいて、加温循環系が停止している状態で、給湯循環検出温度以下となってから基準時間以上たったときの給湯循環検出温度を求め、この給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低いポンプ故障判断基準温度以下となった回数が予め与えられた基準回数となったときに、給湯循環ポンプの故障を判断するようにしたものであるから、給湯循環管路に介設した流水スイッチのオン・オフ動作の検知によって給湯循環ポンプの故障を判断していた従来例とは異なり、たとえ、流水スイッチが故障したとしても、給湯循環ポンプの故障を的確に判断することが可能となり、それにより、給湯循環ポンプが故障したときには、迅速、かつ、的確に故障対処を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る大能力給湯装置の一実施形態例における給湯循環制御部の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態例における給湯循環検出温度と、給湯循環検出温度を利用しての給湯循環制御動作および給湯循環ポンプ故障判断動作の説明図である。
【図3】上記実施形態例における給湯循環制御動作および給湯循環ポンプ故障判断動作を具体的に示すフローチャートである。
【図4】大能力給湯装置の一例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1 貯湯槽
6a〜6d 加温循環系
18 給湯循環ポンプ
23 給湯循環管路
26 給湯循環温度センサ
30 ポンプ駆動制御手段
31 給湯循環ポンプ故障判断部
33 メモリ部
49 カウント指令部
50 カウンタ回路
Claims (1)
- 貯湯槽を備え、該貯湯槽には該貯湯槽の湯を循環加熱する加温循環系が接続され、また、貯湯槽内の湯を該貯湯槽上部側から各給湯先へ供給する給湯循環管路が設けられており、該給湯循環管路には該給湯循環管路内の湯を循環させる給湯循環ポンプと、給湯循環管路内の湯温を検出する給湯循環温度センサとが設けられている大能力給湯装置であって、前記給湯循環温度センサによって検出される給湯循環検出温度が予め定められた循環開始温度以下となったときには前記給湯循環ポンプを駆動させて給湯循環管路内の湯を循環させ、前記給湯循環検出温度が予め定められた循環停止温度以上となったときには前記給湯循環ポンプを停止させるポンプ駆動制御手段と、前記加温循環系が停止している状態で前記給湯循環検出温度が前記循環開始温度以下となってから予め定められた基準時間以上たったときの前記給湯循環検出温度を求め、該給湯循環検出温度が前記循環開始温度よりも低い予め定められたポンプ故障判断基準温度以下になったときにはその回数をカウントしてこのカウント値が予め与えられた基準回数に達したときには前記給湯循環ポンプの故障と判断する給湯循環ポンプ故障判断部とが設けられていることを特徴とする大能力給湯装置。
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