JP4090330B2 - 台所用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は台所用液体洗浄剤組成物、特にその皮膚刺激性及び使用後感の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、台所用液体洗浄剤には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩などの陰イオン性界面活性剤、高級脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、アミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤が洗浄基剤として組み合せて用いられている。
ところで、台所用液体洗浄剤は、使用時に皮膚に触れることが多く、そのためマイルドで皮膚刺激性が低い組成物が望まれている。
【0003】
この解決手段として第3アミンオキシドを併用することが知られているが、充分な効果を求めるためには洗浄剤組成物のpHを酸性領域に調整する必要がある。しかし酸性領域においては、著しい増粘がみられたり、低温安定性が悪化する。また、特開平3−188195号公報(特許文献1)には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキシドおよび糖エステル系界面活性剤を含む液体洗浄剤組成物が、特開平8−165500号公報(特許文献2)には、高級アルコールにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドをランダム状に付加させた非イオン性界面活性剤、アルキルジエタノールアミド、アミンオキシドを含む液体洗浄剤組成物が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−188195号公報
【特許文献2】
特開平8−165500号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平3―188195号、あるいは特開平8―165500号公報に記載の組成物にあっても、皮膚に対してはマイルドではあるが、使用後の感触に関してはすべすべ感、しっとり感が得られていない。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたもので、その目的は、皮膚刺激性が低く、使用後感に優れ、良好な洗浄力を有する台所用液体洗浄剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定のアルキレンオキシド誘導体を、硫酸系陰イオン性界面活性剤及び第3アミンなどとともに用いることにより、皮膚刺激性及び使用後感が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる台所用液体洗浄剤組成物は、下記のa)0.1〜10質量%、b)5〜40質量%およびc)0.1〜10質量%を含有することを特徴とする。
【0007】
a)式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体。
R1O−[(AO)m(CH2CH2O)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mおよびnはそれぞれ炭素数3〜4のオキシアルキレン基、CH2CH2O基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70であり、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基の合計に対するCH2CH2O基の割合が、20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R1およびR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子であり、R1およびR2の炭化水素基数に対する水素原子数の割合が0.15以下である。)
【0008】
b)硫酸系陰イオン性界面活性剤。
c)式(II)で示される第3アミンオキシド。
【化3】
(式中、R3は炭素数10〜20の炭化水素基、R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、aは平均付加モル数で、0≦a≦11である。)
また、前記組成物において、さらにd)1〜40質量%を含有することを特徴とすることが好適である。
【0009】
d)式(III)で示される非イオン性界面活性剤。
R6O(A1O)qH (III)
(R6は炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基またはアシル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、qは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、5≦q≦100である。)
また、前記組成物において、式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体が、炭素数3〜4オキシアルキレン基とCH2CH2O基がランダム状に付加していることが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
a)アルキレンオキシド誘導体
式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、例として、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基であり、より好ましくはオキシプロピレン基である。
【0011】
mは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは2≦m≦20である。nはCH2CH2O基の平均付加モル数であり、1≦n≦70、好ましくは2≦n≦20である。nが0であるとしっとり感が落ち、70を越えるとべたつき感がでてくる。また逆にmが0であるとすべすべ感が落ち、70を越えると同様にべたつき感がでてくる。
【0012】
また、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基の合計に対するCH2CH2O基の割合は、20〜80質量%であり、好ましくは30〜70質量%である。CH2CH2O基の割合が20質量%以下であるとしっとり感が落ち、80質量%以上であるとすべすべ感が十分に得られない。
エチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドの付加する順序は特に指定はない。またCH2CH2O基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。好ましくはしっとり感を上げるため、もしくは低温安定性を向上させるためランダム状に付加されているものが挙げられる。
【0013】
R1およびR2は炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子で、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素数5以上の炭化水素基では親水性が低下し、しっとり感が低下する。R1およびR2は同一であっても異なっていても良い。
【0014】
R1およびR2はそれぞれ1種のみを用いても、炭素数1〜4の炭化水素基と水素原子とが混在しても、炭素数1〜4の炭化水素基が混在しても良い。ただし、R1およびR2の炭化水素基のうち、炭化水素基と水素原子の存在割合は、炭化水素基の数(X)に対する水素原子の数(Y)の割合Y/Xが0.15以下、好ましくは0.06以下である。Y/Xの割合が0.15を越えると、べたつき感がでる。
【0015】
アルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
【0016】
b)硫酸系陰イオン性界面活性剤
本発明において必須成分である硫酸系陰イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などが挙げられる。
【0017】
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩およびポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩は、アルキルアルコールまたはアルケニルアルコールにエチレンオキシドを付加させた後、濃硫酸、発煙硫酸またはクロロスルホン酸などの硫酸化剤を用いて硫酸化し、次いで塩基性化合物で中和することにより得ることが出来る。好ましくは、アルキルまたはアルケニル基としては、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、イソステアリル基、ヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などの炭素数10〜20から1種または2種以上を用いることができ、より好ましくは炭素数が12〜18である。
【0018】
エチレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは1分子に0.5〜8モルであり、より好ましくはエチレンオキシドの平均付加モル数は1〜5モルである。アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩は、アルコールを濃硫酸、発煙硫酸またはクロロスルホン酸などの硫酸化剤を用いて硫酸化し、次いで塩基性化合物で中和することにより得ることができる。好ましくは、アルキルまたはアルケニル基としては、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、イソステアリル基、ヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などの炭素数10〜20から1種または2種以上を用いることができ、より好ましくは炭素数が12〜18である。
【0019】
アルキルベンゼンスルホン酸塩は通常アルキル基を有する置換ベンゼンをスルホン化し中和して得ることができる。アルキル基は直鎖でも分岐でもよく、好ましくは炭素数8〜20、より好ましくは炭素数10〜16である。
α−オレフィンスルホン酸塩は通常α−オレフィンに無水硫酸を反応させ中和して得ることができる。α−オレフィンは直鎖でも分岐でもよく、好ましくは炭素数10〜20、より好ましくは炭素数12〜18である。
【0020】
硫酸系系陰イオン性界面活性剤は塩基性化合物で中和されており、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオン、トリエタノールアミンなどのアミン性物質、リジンなどの塩基性アミノ酸などで中和されるが、好ましくはアルカリ金属の中和物である。
硫酸系陰イオン性界面活性剤として、好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩である。
【0021】
c)第3アミンオキシド
本発明において必須成分である第3アミンオキシドは、好ましくは式(II)においてR3は炭素数10〜20の炭化水素基であり、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソステアリル基などの直鎖または分岐のアルキル基、オレイル基、リノール基などのアルケニル基、ヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などの混合炭化水素基から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは炭素数12〜18の炭化水素基である。
【0022】
R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
aはオキシエチレン基の平均付加モル数を示しており、0〜11であり、好ましくは0〜3である。
【0023】
d)非イオン性界面活性剤
本発明において好適に用いられるポリオキシアルキレンエーテルである非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルなどが挙げられる。
【0024】
d)式(III)で示される非イオン性界面活性剤において、R6は炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基またはアシル基であり、アルキル基としては2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソステアリル基、イコシル基、ドコシル基などが挙げられ、アルケニル基としてはオレイル基、リノール基などが挙げられる。ヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などの混合アルキル基を用いてもよい。好ましくは、炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基である。
【0025】
アシル基としては、炭素数8〜24の脂肪酸由来のアシル基が挙げられる。炭素数8〜24の脂肪酸としては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラコサン酸などの飽和脂肪酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、ゴンドイン酸、アラキドン酸、エルカ酸などの不飽和脂肪酸などが挙げられ、これらの混合脂肪酸である、天然油脂由来の脂肪酸が挙げられる。好ましくは炭素数10〜20のアシル基である。
【0026】
アルキル基、アルケニル基またはアシル基は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
R6としては、好ましくはアルキル基またはアルケニル基である。
A1Oは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。これらの1種または2種以上を用いることができる。2種以上用いる場合ブロック状に付加していても、ランダム状に付加していてもよい。
qは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、5〜100であり、好ましくは5〜50である。
【0027】
組成比
本発明の台所用液体洗浄剤組成物には、a)式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体を0.1〜10質量%、b)硫酸系陰イオン性界面活性剤を5〜40質量%およびc)式(II)で示される第3アミンオキシドを0.1〜10質量%配合することができる。好ましくはa)0.5〜5質量%、b)10〜30質量%、c)1〜6質量%である。
【0028】
さらに洗浄力を得たい場合には、a)0.1〜10質量%、b)5〜40質量%、c)0.1〜10質量%の配合に加え、d)式(III)で示される非イオン性界面活性剤1〜40質量%を配合することができる。好ましくはa)0.5〜5質量%、b)10〜30質量%、c)1〜6質量%、d)2〜20質量%である。a)のアルキレンオキシド誘導体が0.1質量%以下だと皮膚刺激性が強くなり、10質量%以上だと洗浄力が低下する。b)硫酸系陰イオン性界面活性剤が5質量%以下だと洗浄力が低下し40質量%以上だとハンドリングが悪くなる。c)第3アミンオキシドが0.1質量%以下だと洗浄力が低下し10質量%以上だとハンドリングが悪くなる。d)非イオン性界面活性剤が1質量%以下だと洗浄効果向上があまり期待できず40質量%以上添加しても洗浄効果はほとんど向上しない。
【0029】
その他
本発明の台所用液体洗浄剤組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲において一般に洗浄剤に配合される他の成分、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アルキルエーテルアルキルベタイン、アミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン等の両性界面活性剤、高級脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールとのエステル、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、脂肪酸ソルビタンエステル等の非イオン性界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、ポリエチレングリコール、低級アリールスルホン酸等のハイドロトロープ剤、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸誘導体、ニトリロトリ酢酸三ナトリウム等のキレート剤、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル等の防腐剤、色素、香料などを配合することができる。
【0030】
【実施例】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1〜9、比較例1〜7
表2および表3に示す成分および配合量で台所用液体洗浄剤組成物を次のように調製し、その特性を評価した。
【0031】
水を60〜70℃程度まで加熱する。この温水に(a)成分と下記に記す(b)成分、(c)成分、(d)成分およびクエン酸等を配合する。その後、冷却を行い40〜50℃にてエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベンを配合して台所用液体洗浄剤組成物を得た。
表2および表3に、評価結果も合せて示す。
【0032】
〈a成分〉
表1に示す5種類のアルキレンオキシド誘導体を用いた。
【表1】
【0033】
〈b成分〉
以下に示す3種類の陰イオン性界面活性剤を用いた。
〈b−1成分〉
ポリオキシエチレン(3モル)アルキル(C12〜14)エーテル硫酸エステルナトリウム塩
アルキル組成;C12:65質量%、C14:35質量%
【0034】
〈b−2成分〉
直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
〈b−3成分〉
アルキル(C12〜16)硫酸エステルナトリウム塩
アルキル組成;C12:65質量%、C14:34質量%、C16:1質量%
【0035】
〈c成分〉
以下に示す2種類の化合物を用いた。
〈c−1成分〉
ドデシルジメチルアミンオキシド
〈c−2成分〉
オクタデシルジメチルアミンオキシド
【0036】
〈d成分〉
以下に示す3種類の非イオン性界面活性剤を用いた。
〈d−1成分〉
モノオレイン酸ポリエチレングリコール(14モル) : ノニオンO−6[日本油脂(株)製]
【0037】
〈d−2成分〉
ポリオキシエチレン(9モル)アルキルエーテル : ノニオンNC−209[日本油脂(株)製]
アルキル組成;C12:75質量%、C14:25質量%
〈d−3成分〉
ポリオキシエチレン(8モル)ポリオキシプロピレン(2モル)トリデシルエーテル(ランダムポリマー)
【0038】
表2中の洗浄力試験および評価項目は、下記の方法により行なった。
(1)洗浄力の評価
リーナッツ改良洗浄試験法(JIS K−3370 4.9)に準じて行った。25℃で3分間洗浄(250rpm)後、1分間すすぎを行ない、洗浄前後の重量より洗浄率(%)を下記式により求め、洗浄力を評価した。洗浄力は各組成物の界面活性剤濃度が300ppmとなるように水で希釈して行なった。なお、牛脂(10g)、大豆油(10g)、モノオレイン酸グリセリド(0.25g)、スダンIII(0.1g)をクロロホルム60mlに溶解したものを人工汚垢として用いた。
【0039】
洗浄率(%)={(洗浄後のスライドガラス重量)−(汚垢付着前のスライドガラス重量)}/(汚垢付着量)×100
洗浄力の値が、70%以上であると充分な洗浄効果を有し、70%未満であると洗浄効果は不充分であると評価した。
【0040】
(2)起泡力の評価
Ross−Miles起泡力試験法(JIS K3362 6.5)に準じて行った。各組成物の濃度を0.075質量%となるように希釈した水溶液200mlを25℃に調整し、900mmの高さから30秒間で水面上に落下させる。この時、生じる泡の高さを測り、起泡力とした。起泡力は以下の基準に従い評価した。
〇:起泡力が良好(130mm以上)
×:起泡力が弱い(130mm未満)
【0041】
(3)すすぎ性の評価
各組成物の濃度を0.075質量%となるように希釈した水溶液200mlを25℃に調整し、直径65mm×高さ140mmのカップに入れ、ミルサー(岩谷産業(株)製 IFM−100)にて1分間攪拌する。次に、泡だった水溶液の水を捨て、200mlの水を入れ、よく振り、水を捨てる。この操作を泡が完全になくなるまで繰り返す。すすいだ回数を測定し、以下の基準に従い評価した。
〇:すすぎ性が良好(2回まで)
×:すすぎ性が悪い(3回以上)
【0042】
(4)皮膚刺激性の評価(手あれ性の評価)
手あれのない男女各10名に対して、桶に各組成物の濃度が0.075質量%となるように水で希釈し、1日15分間手首まで浸漬させた。この操作を3日間繰返し、4日目に手あれの具合を下記のように自己判定してもらい、20名の平均値を求める。この評価において平均値が1.5以上の場合は皮膚刺激性が弱いとし、平均値が1.0点以上1.5未満の場合は皮膚刺激性が中程度であるとし、平均値が1.0点未満の場合は皮膚刺激性が強いと評価した。
2点:全く手あれが見られない
1点:ややあれた場合を1点
0点:あきらかにあれた場合
【0043】
(5)肌のすべすべ感(使用後)
男女各10名に対して、台所用液体洗浄剤を使用して10分間食器洗浄をおこなった後の肌のすべすべ感について下記のように自己判定してもらい20名の平均値を求める。この評価において平均値が1.5以上を肌のすべすべ感を向上させる台所用液体洗浄剤であると評価した。
2点:明らかに肌のすべすべ感が向上したと感じた場合
1点:やや肌のすべすべ感が向上したと感じた場合
0点:肌のすべすべ感に全く変化が無いと感じた場合
【0044】
(6)肌のしっとり感(使用後)
男女各10名に対して、台所用液体洗浄剤を使用して10分間食器洗浄をおこなった後の肌のしっとり感について下記のように自己判定してもらい20名の平均値を求める。この評価において平均値が1.5以上を肌のしっとり感を向上させる台所用液体洗浄剤であると評価した。
2点:明らかに肌のしっとり感が向上したと感じた場合
1点:やや肌のしっとり感が向上したと感じた場合
0点:肌のしっとり感に全く変化が無いと感じた場合
【0045】
(7)低温安定性の評価
台所用液体洗浄剤80mlを100mlのガラス製バイアルに摂取し、−5℃の恒温槽にて1週間静置した。その後、初期の状態と比較し、以下の基準で目視判定した。
〇:組成物が、均一性を保ち初期の状態と差異がない場合
×:分離、白濁および沈殿物が析出するなどの不都合が認められた場合
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
注.比較例4の(a)成分は、a−2とa−7の混合物であり、炭化水素基数に対する水素原子数の割合が0.253である。
本発明の台所用液体洗浄剤を用いた実施例1〜10では、洗浄力の評価においては、洗浄力の値は76〜88であり、すべて充分な洗浄効果を有するとされる70%を超えている。起泡性の評価においては、すべて起泡力が良好とされている130mm以上の泡立ちがあり、またすすぎ性の評価においては、すべてすすぎ性が良好とされている2回以下であった。皮膚刺激性の評価においては、すべて1.6以上であり、皮膚刺激性が弱いとされる平均値1.5を超えている。肌のすべすべ感、しっとり感の評価においては、すべてが1.6以上であり、肌のすべすべ感、しっとり感を向上させた。さらに低温安定性の評価においては、すべて均一性を保ち、初期の状態と比較し、差異が認められなかった。
【0049】
これに対し(a)成分を配合していない比較例1の洗浄剤組成物は、皮膚刺激性が強い。(a)成分が配合されている比較例4〜7についても、請求項1の範囲を外れる基剤であり、洗浄力、皮膚刺激性、すべすべ感、しっとり感をすべて満たすものはない。比較例2、3についても硫酸系陰イオン界面活性剤、第3アミンオキシドが配合されておらず洗浄力が低下する。
【0050】
【発明の効果】
本発明の台所用液体洗浄剤組成物は、特定のアルキレンオキシド誘導体を必須成分とすることにより、洗浄力、起泡性、すすぎ性、皮膚刺激性に優れているとともに、使用後のしっとり感、使用後のすべすべ感等の感触も優れている。さらに本発明の台所用液体洗浄剤組成物は、低温安定性も良好である。
Claims (3)
- 下記のa)0.1〜10質量%、b)5〜40質量%およびc)0.1〜10質量%を含有することを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。
a)式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体。
R1O−[(AO)m(CH2CH2O)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mおよびnはそれぞれ炭素数3〜4のオキシアルキレン基、CH2CH2O基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70であり、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基の合計に対するCH2CH2O基の割合が、20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R1およびR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子であり、R1およびR2の炭化水素基数に対する水素原子数の割合が0.15以下である。)
b)硫酸系陰イオン性界面活性剤。
c)式(II)で示される第3アミンオキシド。
- 下記のa)0.1〜10質量%、b)5〜40質量%、c)0.1〜10質量%およびd)1〜40質量%を含有することを特徴とする台所用液体洗浄剤組成物。
a)式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体。
R1O−[(AO)m(CH2CH2O)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mおよびnはそれぞれ炭素数3〜4のオキシアルキレン基、CH2CH2O基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70であり、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基の合計に対するCH2CH2O基の割合が、20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とCH2CH2O基はブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。R1およびR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子であり、R1およびR2の炭化水素基数に対する水素原子数の割合が0.15以下である。)
b)硫酸系陰イオン性界面活性剤。
c)式(II)で示される第3アミンオキシド。
d)式(III)で示される非イオン性界面活性剤。
R6O(A1O)qH (III)
(R6は炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基またはアシル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、qは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、5≦q≦100である。) - 式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体が、炭素数3〜4オキシアルキレン基とCH2CH2O基がランダム状に付加していることを特徴とする請求項1または2記載の台所用液体洗浄剤組成物。
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