JP4090297B2 - 基板処理装置およびスリットノズル先端の清浄化方法 - Google Patents

基板処理装置およびスリットノズル先端の清浄化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スリットノズルにより角形基板に対して処理液を塗布する基板処理装置における技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、角形基板(液晶用ガラス角形基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板など)の表面にフォトレジストなどの処理液を塗布する技術として、スリット状の吐出部を有するスリットノズルを用いてレジストを塗布するスリットコート技術が知られている。スリットコート技術とは、水平に保持された基板に対してスリットノズルが移動しながら、当該基板上に処理液を塗布する技術である。このスリットコート技術を用いた基板処理装置としては、スリットコータや、あるいは一端スリットコートを施した後、スピンコートを行うスリット&スピンコータなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図14ないし図19は、従来の基板処理装置に備わるスリットノズル1001について説明する図である。図14に示すように、スリットノズル1001によるレジスト塗布は、時間経過で粘度変化を起こした古いレジストを廃棄する目的で、溶剤1002Sを貯留したポット1002においてレジストを少量だけいったん吐出するプリディスペンスを行った後、所定の塗布開始位置P1にスリットノズルを移動し、ステージ1003上に水平に保持された基板Wに対してスリットノズル1001を矢印AR1に示すように水平移動させながら、10μm程度の膜厚で基板W上にレジストを塗布する、という態様にてなされていた。
【0004】
しかしながら、断面図である図15および側面図である図16(a)に示すように、スリットノズル1001の先端部1001eには、プリディスペンスによって新たにレジスト1004が付着してしまうため、塗布開始位置から30mm程度の範囲では膜厚が不安定となり、再現性を得ることができなかった。付着したレジスト1004は、乾燥するとパーティクルの原因ともなり、製造工程の歩留まりを低下させる要因となってしまうことも問題の1つである。あるいは、図17に示すように、塗布後のレジスト膜には、先端部1001eに付着したレジスト1004が原因となって、Naランプで観察できる程度の微小なうねりであるうね1005が、矢印AR2に示すスリットノズル1001の移動方向に沿って発生するという問題があった。
【0005】
こうした問題に対応するため、従来は、例えば特開平9−122553号公報に開示されているような技術にて、具体的には、断面図である図18および斜視図である図19に示すようにポット1002にレジストガイド1008を設ける態様によって、プリディスペンスによる液滴の発生と、先端部1001eへのレジストの付着とを防止していた。すなわち、図16(b)あるいは図18に示すように、スリットノズル1001の吐出口1001dに例えば薄板状のレジストガイド1008の端部を近接配置させることにより、プリディスペンス時に吐出されたレジストは、このレジストガイド1008を伝ってポット1002内へ案内されることで、先端部1001eへの付着が抑制されていた。しかし、この方法によっても、先端部1001eからほぼ完全にレジストを除去することは困難であり、10μm程度の膜厚を有するレジスト膜の塗布においては、膜厚の均一性を確保することは難しかった。
【0006】
またポット1002内には、ノズル洗浄機構1009が設けられているが、塗布前に先端部1001eをリンス液で洗浄すると、吐出口1001dからスリットノズル1001の内部にリンス液が入り込んでしまい、これを廃棄するために改めてディスペンスを実施しなくてはならず、問題の解決にはならなかった。また、洗浄後すぐに塗布する場合には、先端部1001eにおけるリンス残りも、塗布に悪影響を及ぼす要因となってしまっていた。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、レジスト塗布処理時のスリットノズルの先端部を清浄にすることができ、かつ、塗布開始時のレジストの吐出安定性が高い基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、基板を保持する保持台と、所定の処理液を吐出するスリットノズルが略水平に取り付けられ、前記保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造と、前記架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させる移動手段と、を備え、前記移動手段が、前記略水平方向に前記架橋構造を移動させつつ、前記スリットノズルによって前記基板の表面を走査することにより、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、前記スリットノズルの先端部分に存在する前記処理液を除去する除去機構を備え、前記除去機構が、前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記先端部分に近接するように配置され、毛管現象を利用して前記先端部分に付着した前記処理液を除去する除去部材と、前記除去部材が外周に設けられてなり、前記除去部材によって除去された前記処理液が内部に流通可能な中空部材と、前記除去部材が除去した前記処理液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記除去部材が、それぞれの開口端の一方が前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように互いに隣接配置されてなるとともに、それぞれの他方の開口端が前記中空部材に連通するように設けられてなる、複数の管状部材であり、前記複数の管状部材は、前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記複数の管状部材の内部へと案内することによって除去し、前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記複数の管状部材の前記内部に案内された前記処理液を吸引排出する、ことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の基板処理装置であって、前記管状部材の内径が前記スリットノズルの前記先端部分の幅と略同一である、ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記除去部材が、互いの端部が略平行にかつ前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口に近接するように配置されてなるとともに、互いのなす間隙が前記中空部材に連通するように設けられてなる2枚の薄板状部材であり、前記2枚の薄板状部材は、前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記間隙へと案内することによって除去し、前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記2枚の薄板状部材の前記間隙に案内された前記処理液を吸引排出する、ことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記2枚の薄板状部材の前記端部における間隔が前記スリットノズルの前記先端部分の幅と略同一である、ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、所定の溶剤が貯留される貯留部をさらに備え、前記除去機構が、前記貯留部内において前記溶剤中に部分的に浸漬して備わる、ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項7の発明は、請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記除去機構が、前記スリットノズルの前記先端部分と近接する前記除去部材の部分に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段、をさらに備え、前記吸引手段は、前記除去部材が除去した前記処理液および前記除去部材に供給された前記洗浄液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する、ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の基板処理装置であって、前記洗浄液供給手段が、前記中空部材の長手方向に沿って移動しつつ前記洗浄液を供給する、ことを特徴とする。
【0016】
また、請求項9の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記除去部材が前記中空部材の周囲に設けられ、毛管現象が作用することによる吸収能を備える吸収部材であり、前記中空部材が前記吸収部材と接する部分に複数の開孔を有することによって前記吸収部材と連通してなり、前記吸収部材は、側面部分が前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口に近接するように設けられてなり、前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を毛管現象を利用して吸収することによって除去し、前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記吸収部材によって吸収された前記処理液を吸引排出する、ことを特徴とする。
【0017】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の基板処理装置であって、前記除去機構が、前記除去部材に前記中空部材の内部から洗浄液を供給する洗浄液供給手段、をさらに備え、前記吸引手段は、前記除去部材が除去した前記処理液および前記除去部材に供給された前記洗浄液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する、ことを特徴とする。
【0018】
また、請求項11の発明は、請求項9または請求項10に記載の基板処理装置であって、前記除去機構が、前記除去部材を前記中空部材の長手方向を軸に回転させる回転手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項12の発明は、基板を保持する保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させつつ、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置において、前記架橋構造に略水平方向に取り付けられて所定の処理液を吐出するスリットノズルの先端を清浄化する方法であって、前記スリットノズルが待機位置にあるときに、開口端を有する案内部材を前記開口端が前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように配置する案内部材配置工程と、前記吐出口から吐出されることによって前記スリットノズルの先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記開口端から前記複数の案内部材の内部へと案内することによって除去する除去工程と、前記案内部材の内部に案内された前記処理液を前記案内部材の他方端と連通させた中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項13の発明は、基板を保持する保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させつつ、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置において、前記架橋構造に略水平方向に取り付けられて所定の処理液を吐出するスリットノズルの先端を清浄化する方法であって、前記スリットノズルが待機位置にあるときに、複数の開孔を有する中空部材の周囲に設けられ、毛管現象が作用することによる吸収能を備える吸収部材を、前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように配置する吸収部材配置工程と、前記吐出口から吐出されることによって前記スリットノズルの先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記吸収部材によって吸収することによって除去する除去工程と、前記吸収部材によって吸収された前記処理液を中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引工程と、を備えることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
<装置構成の概要>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置1の概略を示す斜視図である。図2は、基板処理装置1の本体2を上方から見た平面図である。また、図3は本体2の正面図である。さらに図4は、図2および図3のA−A’断面における本体2の側断面図である。
【0031】
基板処理装置1は、本体2と制御系6とに大別され、液晶表示装置の画面パネルを製造するための角形ガラス基板を被処理基板90としており、基板90の表面に形成された電極層などを選択的にエッチングするプロセスにおいて、基板90の表面にレジスト液を塗布する塗布装置として構成されている。したがって、この実施の形態では、スリットノズル41はレジスト液を吐出するようになっている。なお、基板処理装置1は、液晶表示装置用のガラス基板だけでなく、一般に、フラットパネルディスプレイ用の種々の基板に処理液(薬液)を塗布する装置として変形利用することもできる。
【0032】
本体2は、被処理基板90を載置して保持するための保持台として機能するとともに、付属する各機構の基台としても機能するステージ3を備える。ステージ3は直方体形状を有し、例えば一体の石製であり、その上面(保持面30)および側面は平坦面に加工されている。
【0033】
ステージ3の上面は水平面とされており、基板90の保持面30となっている。保持面30のうち基板90の保持エリア(基板90が保持される領域)には図示しない多数の真空吸着口が分布して形成されており、基板処理装置1において基板90を処理する間、基板90を吸着することにより、基板90を所定の水平位置に保持する。
【0034】
ステージ3において基板90の保持エリアを挟んだ両端部には、略水平方向に平行に伸びる一対の走行レール31aが固設される。走行レール31aは、架橋構造4の両端部に固設される支持ブロック31bとともに、架橋構造4の移動を案内し(移動方向を所定の方向に規定する)、架橋構造4を保持面30の上方に支持するリニアガイドを構成する。
【0035】
ステージ3の上方には、このステージ3の両側部分から略水平に掛け渡された架橋構造4が設けられている。架橋構造4は、例えばカーボンファイバ樹脂を骨材とするノズル支持部40と、その両端を支持する昇降機構43、44とから主に構成される。
【0036】
ノズル支持部40には、スリットノズル41とギャップセンサ42とが取り付けられている。
【0037】
水平Y方向に伸びるスリットノズル41には、スリットノズル41へ薬液を供給する配管やレジスト用ポンプを含むレジスト供給機構74(図6)が接続されている。スリットノズル41は、吐出機構によりレジストが送られ、基板90の表面を走査することにより、基板90の表面の所定の領域(以下、「レジスト塗布領域」と称する。)にレジストを吐出する。
【0038】
ギャップセンサ42は、スリットノズル41の近傍となるよう、ノズル支持部40に取り付けられ、下方の存在物(例えば、基板90の表面や、レジスト膜の表面)との間の高低差(ギャップ)を測定して、測定結果を制御系6に伝達する。
【0039】
このように、ノズル支持部40にスリットノズル41とギャップセンサ42とが取り付けられることにより、これらの相対的な位置関係が固定される。したがって、制御系6は、ギャップセンサ42の測定結果に基づいて、基板90の表面とスリットノズル41との距離を検出することができる。なお、本実施の形態における基板処理装置1では2つのギャップセンサ42を備えているが、ギャップセンサ42の数はこれに限られるものではなく、さらに、多くのギャップセンサ42を備えていてもよい。
【0040】
さらに、ステージ3の、スリットノズル41の待機位置の直下に相当する位置には、レジスト塗布を行う前のスリットノズル41がプリディスペンスを行うためのプリディスペンス部7が備わっている。プリディスペンス部7には、スリットノズル41の先端部からレジストを除去する除去機構(図5)が備わっている。プリディスペンス部7についての詳細は後述する。なお、図1ないし図4は、スリットノズル41がレジスト塗布を行う前の待機位置である、プリディスペンス部7の直上にある状態を示している。
【0041】
昇降機構43、44はスリットノズル41の両側に分かれて、ノズル支持部40によりスリットノズル41と連結されている。昇降機構43、44はスリットノズル41を並進的に昇降させるとともに、スリットノズル41のYZ平面内での姿勢を調整するためにも用いられる。
【0042】
架橋構造4の両端部には、ステージ3の両側の縁側に沿って別れて配置された一対のACコアレスリニアモータ(以下、単に、「リニアモータ」と略する。)50、51が、それぞれ固設される。
【0043】
リニアモータ50は、固定子(ステータ)50aと移動子50bとを備え、固定子50aと移動子50bとの電磁的相互作用によって架橋構造4をX軸方向に移動させるための駆動力を生成するモータである。また、リニアモータ50による移動量および移動方向は、制御系6からの制御信号により制御可能となっている。なお、架橋構造4の反対側に設けられているリニアモータ51およびリニアエンコーダ53もほぼ同様の構成を備えている。
【0044】
制御系6は、プログラムに従って各種データを処理する演算部60、プログラムや各種データを保存する記憶部61を内部に備える。また、前面には、オペレータが基板処理装置1に対して必要な指示を入力するための操作部62、および各種データを表示する表示部63を備える。
【0045】
制御系6は、図示しないケーブルにより本体2に付属する各機構と接続されており、操作部62および各種センサなどからの信号に基づいて、ステージ3、架橋構造4、昇降機構43、44、およびリニアモータ50、51などの各構成を制御する。
【0046】
なお、具体的には、記憶部61としてはデータを一時的に記憶するRAM、読み取り専用のROM、および磁気ディスク装置などが該当し、可搬性の光磁気ディスクやメモリーカードなどの記憶媒体、およびそれらの読み取り装置などであってもよい。また、操作部62は、ボタンおよびスイッチ類(キーボードやマウスなどを含む。)などであるが、タッチパネルディスプレイのように表示部63の機能を兼ね備えたものであってもよい。表示部63は、液晶ディスプレイや各種ランプなどが該当する。
【0047】
<プリディスペンス>
図5は、プリディスペンス部7に備わる除去機構70の構成を模式的に示す斜視図である。除去機構70は、帯状の形状を有し、両端を券回手段72(72a、72b)に券回され、かつ複数のローラ75と薄板状の保持ガイド76とにより張設保持された、可撓性の吸収部材71を主として備える。図6は、吸収部材71とスリットノズル41との配置関係を説明するための図である。図6(a)に示すように、吸収部材71は、スリットノズル41が待機位置にある場合にスリットノズル41の長手方向の全体にわたり吐出口41dの直下に吸収部材71の側端部が吐出口41dと略平行に非接触状態で近接して位置するように、かつ、吸収部材71の主面が垂直になるように、保持ガイド76にて保持されている。保持ガイド76が保持することにより、吸収部材71のたわみ等は抑制され、吐出口41dとの間隔も一手に保たれる。また、それぞれの券回手段72a、72bには、例えばステッピングモータからなる駆動源73(73a、73b)が備わっている。制御系6によって駆動源73が制御されることにより、吸収部材71は、券回手段72aから一定長さずつ送り出されるとともに、同じ長さだけ券回手段72bにより巻き取られる。なお、券回手段72は本体2の内部に格納され、保持ガイド部分のみがプリディスペンス部7に配置される態様であってもよい。
【0048】
なお、吸収部材71としては、例えば、微細な孔を無数に有する多孔質の物質や、それを用いて形成された紙、繊維、布生地など、主として微視的な毛管現象が作用することによる高いレジスト吸収能を備える物を用いることができる。さらに、パーティクルの発生要因とならない素材が用いられるのが好ましい。例えば、クリーンルームでの使用に適した不織布、無塵紙、無塵衣等に用いられる素材などが好適である。
【0049】
次に、プリディスペンス処理について説明する。プリディスペンス処理は、後述するレジスト塗布処理に先立って行われる処理であり、スリットノズル41の先端部41eを清浄化し、塗布開始時のレジストの吐出安定性を高めるための処理である。
【0050】
レジスト塗布が実行される直前、レジスト供給機構74にて供給されたレジストにて内部の吐出経路が満たされたスリットノズル41は、図6(a)に示すように、プリディスペンス部7の直上において、吐出口41dと吸収部材71とが近接する位置に保持される。このとき、吐出口41d近傍のレジストには、周辺の雰囲気との接触による乾燥に起因する粘度低下が生じうる。制御系6からの指示に従い、少量(0.5cc程度)だけレジストを吐出すると、吐出されたレジスト77は、直下の吸収部材71と接触し次第、矢印AR7に示すように、その直下に位置する吸収部材71に吸収される。吸収部材71は、微視的な毛管現象を利用してプリディスペンス時に吐出されたレジストを十分に吸収できる吸収能を備えているので、吐出されたレジスト77は、吐出され次第、選択的に吸収部材71に吸収され、吐出口41dを含めた先端部41eから速やかに除去される。これにより、先端部41eへの付着は抑制され、清浄度が維持されたまま後段のレジスト塗布処理に移行できる。その結果、付着したレジストに起因するパーティクルの発生は、著しく低減される。
【0051】
また、プリディスペンスが終了後も、スリットノズル41の内部には、溶剤等が入り込むことがないので、吐出口41d近傍においても適正な粘度を有するレジストが保持される。従って、その後のレジスト塗布処理において、塗布開始時の吐出安定性を高めることができ、レジストの膜厚均一性も向上する。
【0052】
また、レジストを吸収した吸収部材71が、次回のプリディスペンス時に同一位置にてレジストを十分に吸収できない場合、スリットノズル41の吐出口41dに相当する長さだけ、券回手段72aによる吸収部材71の送り出しと、券回手段72bによる巻き取りとが実行される。このような巻き取りは、所定回数(1回または複数回)のプリディスペンスを完了するごとに制御系6によって自動的にを行ってもよく、吸収部材71の状態を目視できるように構成する場合には、オペレータの目視によるマニュアル指令入力が行われたときに実行されるようにしてもよい。また、それらを併用することもできる。これにより、次回のプリディスペンス処理においても、レジストを十分に吸収することができる。
【0053】
<レジスト塗布処理>
次に、基板処理装置1においてなされるレジスト塗布処理の動作について概説する。基板処理装置1では、オペレータまたは図示しない搬送機構により、ステージ3上の保持面30の所定位置にまで基板90が搬送されて吸着保持されると、制御系6からの指示に応じて、まず上述したプリディスペンス処理が行われた後、レジスト塗布処理が実行される。
【0054】
レジスト塗布処理においては、まず、ギャップセンサ42により基板90の高さ位置情報を得る。すなわち、ギャップセンサ42が基板90表面よりも十分高い所定の測定高度に保持された状態で、架橋構造4をX方向に移動させることで、ギャップセンサ42による基板90の走査がなされ、これにより高さ位置情報が取得される。
【0055】
架橋構造4が基板90の上方をX方向に通過して、ギャップセンサ42による走査が終了すると、架橋構造4はいったんその位置で停止する。そして、ギャップセンサ42からの測定結果に基づいて、スリットノズル41のYZ平面における姿勢がレジスト塗布において適切な姿勢となるように調整する。
【0056】
スリットノズル41の姿勢が調整されると、架橋構造4が−X方向に移動しつつ、スリットノズル41がレジスト塗布領域にレジストを吐出する。これにより、基板90の表面上にレジストの層が形成される。
【0057】
スリットノズル41が吐出終了位置まで移動すると、再びギャップセンサ42が測定高度に位置するように保持されて、さらに架橋構造4をX方向に移動させつつギャップセンサ42によるレジスト塗布領域の走査が行われる。その後、レジスト塗布前に測定したギャップの値(基板90の表面との距離)と、レジスト塗布後に測定したギャップの値(レジスト膜の表面との距離)とを比較することにより、基板90上のレジスト膜の厚さが算出される。算出結果は表示部63に表示される。
【0058】
レジスト膜の検査が終了すると、ステージ3は基板90の吸着を停止する。基板90は、オペレータまたは搬送機構によって保持面30から取り上げて、後段の処理へと供される。
【0059】
<第2の実施の形態>
除去機構70が有する吸収部材が第1の実施の形態のような帯状のものでなくとも、同様の効果を得ることができる。図7は、第2の実施の形態に係る除去機構80について示す図である。なお、図7に示す除去機構80以外の構成要素については第1の実施の形態と同じであるので、説明は省略する。図7は、除去機構80において、第1の実施の形態に係る吸収部材71と同様に、毛管現象に基づく高いレジスト吸収能を備えた、紐状の形状を有する可撓性の吸収部材81が、両端を券回手段82(82a、82b)に券回され、かつ複数のローラ84により張設保持されている場合を示している。なお、吸収部材81も第1の実施の形態に係る吸収部材71と同じく、図示しない保持ガイドにて保持されている。
【0060】
この場合も、吐出口41dの直下にこれに非接触状態で近接するように吸収部材81が保持されており、プリディスペンス時に吐出口41dから少量吐出されたレジストは、直ちに吸収部材81へと吸収される。また、同じ位置においてレジストを吸収困難となった場合も、券回手段82によって、使用済みの吸収部材81の巻き取りと、新たな吸収部材81の送り出しとを行うことができる。すなわち、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
なお、図7においては、券回手段82がスリットノズル41の下方に位置するよう配置されているが、第1の実施の形態と同様に、側方に配置される態様であってもよい。
【0062】
<第3の実施の形態>
第1および第2の実施の形態は、レジスト吸収能の高い吸収部材を用いることにより、プリディスペンス後におけるスリットノズル41の先端部41eの清浄化を図る態様であったが、清浄化を図る態様はこれに限定されない。以下、第1および第2の実施の形態とは異なる態様について説明する。
【0063】
図8は、本実施の形態に係る基板処理装置100(図10)の案内機構110について説明する図である。図9は、案内機構110が備わるプリディスペンス部107について説明する図である。基板処理装置100においては、以下に示す構成要素以外については第1の実施の形態に係る基板処理装置1と同じであるので、以降の説明は省略する。本実施の形態においては、プリディスペンス部107に備わる案内機構110が、除去機構として作用する。
【0064】
案内機構110は、図8に示すように、それぞれが細管状を有し、スリットノズル41の吐出口41dと略平行にかつ非接触で近接するように、開口部の一方を揃えて互いに隣接配置された複数の管状部材111と、その下方にあって当該複数の管状部材111の配列方向を長手方向とし、その内部とそれぞれの管状部材111とを貫通させつつ当該管状部材111を保持する基台部112とを主として備えている。なお、管状部材111には、例えば、親溶剤性のガラス、シリコン、金属などにより形成することが好適であり、また管状部材111の内径は、スリットノズル41の先端部41eの吐出口を含む底面部(これを「リップ」と称する)の幅と同程度であることが望ましく、リップと管状部材111との間隔は、01.〜0.5mm程度に保たれることが望ましい。本実施の形態に係る管状部材111の場合、たわみ等が生じることがないので、吐出口41dの長手方向の全範囲にわたって、吐出口41dとの間隔をほぼ一定に保つことができる。
【0065】
また、図9に示すように、プリディスペンス部107の内部には所定の溶剤113が貯留されており、案内機構110は部分的に溶剤113に浸漬した状態にて固定されている。溶剤113中に浸漬することにより、当該溶剤113の揮発によって、リップ近傍には溶剤113の雰囲気が形成され、リップ部分を含めた先端部41eの乾燥を防ぐことができる。
【0066】
本実施の形態に係るプリディスペンス処理においては、レジスト供給機構74からスリットノズル41へと供給されるレジストが、第1および第2の実施の形態と同様に、吐出口41dから少量だけ吐出される。吐出されたレジスト114は、直下の管状部材111の開口部と接触し次第、毛管現象によって、吐出口41dの直下に近接した管状部材111の内部へと、選択的に案内される。すなわち管状部材111が案内部材として作用する。これにより、先端部41eへの付着は抑制され、清浄度が維持されたまま、後段のレジスト塗布処理へと移行することができる。このように、レジストは管状部材111の内部を経路として除去されるので、再び飛散してパーティクルの要因となることはない。
【0067】
このようにプリディスペンス処理がなされる結果、付着したレジストに起因するパーティクルの発生は、著しく低減される。なお、上述のように吐出口41dとの間隔は長手方向にわたってほぼ一定に保たれているので、先端部41eへのレジストの付着を抑制する効果の位置によるばらつきは少ない。また、レジスト塗布処理における塗布開始時の吐出安定性、さらには膜厚均一性も向上する。
【0068】
なお、管状部材111の内部に吐出されたレジスト114が付着していくに従い、毛管現象によるレジスト114の選択的な案内が徐々になされなくなっていく。本実施の形態に係る基板処理装置100(図10)には、これを回避し、常に案内機構110を機能させるための機構が備わっている。図10および図11は、これを説明するための図である。
【0069】
まず、洗浄機構120は、図示しない駆動手段によって、図10においては矢印AR8にて、図11においては矢印AR9にて示すように、案内機構110の情報をY軸方向に移動しつつ、洗浄液供給手段122から供給される洗浄液を、矢印AR10に示すように洗浄ノズル121から管状部材111へ向けて吐出するためのものである。なお、洗浄機構120は、レジスト塗布処理中など、スリットノズル41がプリディスペンス部7の上部に存在しないときに動作し、動作を行わないときは、図10に示すようにプリディスペンス部107の端部に待機するものとする。
【0070】
また、案内機構110の基台部112には、当該基台部112の内部を通じてレジスト114を吸引排出するための、例えば吸引ポンプなどからなる吸引手段115が接続されている。
【0071】
レジスト塗布処理の実行中など、スリットノズル41がプリディスペンス部107の上方に存在しない状況において、洗浄機構120を移動させながら管状部材111を洗浄しつつ、管状部材111および基台部112の内部を吸引することで、管状部材111の内部に付着したレジスト114は、洗浄液ともども除去されることになる。これにより、管状部材111は再び十分にレジストを案内することができるようになるので、交換等をすることなく、繰り返し使用に供することができる。
【0072】
<第4の実施の形態>
案内機構における案内部材は、第3の実施の形態のような管状部材には限定されない。本実施の形態では、管状部材とは異なる案内部材を有する場合について説明する。案内機構以外の構成要素については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0073】
図12は、本実施の形態に係る案内機構210について模式的に示す図である。案内機構210は、第3の実施の形態に係る案内機構110における管状部材111に代わり、スリットノズル41の吐出口41dの近傍において、互いの端部が略平行にかつ非接触で近接するよう配置された、2枚の薄板状部材(以下、「シム部材」という)211を基台部212上に有している。また、シム部材211がなす間隙は基台部212と通じている。なお、図12においては、2枚のシム部材211の主面が互いに略平行になるよう示しているが、これは例示であって、端部が略平行であれば、2枚のシム部材211がハの字形に配置される態様であってもよい。また、端部の間隔はリップの幅と同程度であることが望ましく、リップとシム部材211との間隔は、0.1〜0.5mm程度であることが望ましい。
【0074】
本実施の形態の場合、2枚のシム部材211の端部の間隙が、細管に生じる毛管現象と同様の現象を生じさせ、プリディスペンス時において少量吐出されたレジストは、シム部材211に接触すると選択的にシム部材211の内側に案内されることとなる。また、シム部材211は平板状であるために、その作用はスリットノズル41の長手方向にわたって均一である。よって、本実施の形態においては、第3の実施の形態に係る案内機構110よりも単純な構造を有しながら、均一性の点で第3の実施の形態よりも優れた効果を得ることができる。
【0075】
また、図12においては図示を省略しているが、本実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、吸引手段と洗浄機構とを備えることで、案内機構210を交換等をすることなく、繰り返し使用に供することができる。また、案内機構210はプリディスペンス部107において溶剤に部分的に浸漬されており、スリットノズル41の先端部41eの乾燥は抑制されている点も第3の実施の形態と同様である。
【0076】
<第5の実施の形態>
第1および第2の実施の形態の吸収部材は、使い捨てになるが、本実施の形態では、吸収によりレジストを除去しつつ、繰り返し使用できる態様について説明する。ただし、除去機構に係る構成要素以外については、第1および第2の実施の形態と同様であるので、以下の説明は省略する。
【0077】
図13は、本実施の形態に係る除去機構310の構成を模式的に示す図である。本実施の形態に係る除去機構310は、例えば微視的に毛管現象が作用することによる高いレジスト吸収能を備えた円柱形の吸収部材311を、中空でかつ側面に多数の開孔313を有する中空軸棒312を中心軸として備えている。吸収部材311は肉厚であって、その中心部に形成された筒状の空洞部分に中心軸棒312が挿入された形状となっている。中空軸棒312の軸方向は、スリットノズル41が待機位置にある場合の長手方向と一致しており、除去機構310は、吸収部材311の側面部分が、スリットノズル41が待機位置にある場合にその先端部41eと非接触で近接するように配置される。また、除去機構310は、例えばステッピングモータなどからなる駆動手段315によって、中空軸棒312を回転軸として所定の角度ずつ回転可能とされている。
【0078】
さらに、除去機構310は、中空軸棒312を介して吸収部材311に対し洗浄液を供給する洗浄液供給手段316と、中空軸棒312を介して吸収部材311が吸収しているレジストや洗浄液等を吸引し排出する吸引手段317と接続されている。なお、駆動手段315、洗浄液供給手段316、および吸引手段317は、本体2の内部に格納されている態様であってもよい。
【0079】
本実施の形態に係るプリディスペンス処理においては、スリットノズル41の吐出口41dからレジストが少量だけ吐出されると、第1および第2の実施の形態と同様に、吸収部材311がこれを選択的に吸収する。そして、レジストを吸収した吸収部材311が、以降のプリディスペンス時に同一位置にてレジストを十分に吸収できない場合、駆動手段315によって吸収部材を311を所定の角度もしくは任意の角度だけ回転させて、レジストが付着していない部分をスリットノズル41の先端部41eと対向させることで、次回のプリディスペンスにおいても、吸収部材311はレジストを十分に吸収することが可能となる。すなわち、本実施の形態においても、上述の実施の形態と同様に、先端部41eの清浄度を維持し、レジスト塗布における膜厚均一性の向上を図ることができる。
【0080】
ただし、このようなレジストの吸収を繰り返すと、やがて吸収部材311の全体にレジストが含浸し、駆動手段によって場所を変えてもレジストを吸収することができなくなる。本実施の形態においては、そうした状況に至った場合、洗浄液供給手段316によって洗浄液を中空軸棒312へと供給する。供給された洗浄液は、開孔313を通じて吸収部材311へと吸収される。所定時間経過後、今度は吸引手段317を作用させる。これにより、吸収部材311に吸収されているレジストは、洗浄液ともども開孔313を介して吸引除去されることとなる。
【0081】
これにより、吸収部材311は洗浄され、再びレジストを吸収可能な状態になるので、以降のプリディスペンス処理においても、繰り返し使用することができる。
【0082】
<変形例>
上述の実施の形態においてはいずれも、プリディスペンス処理を行った後、ギャップセンサによるスキャンを経てレジストの塗布を行うが、吐出口近傍のレジストに生じる計時変化の影響をできるだけ低減するためには、プリディスペンスからレジスト塗布までの時間ができるだけ短くなる方が望ましい。そこで、上述の実施の形態とは異なり、まず、−X方向へとギャップセンサによるスキャンを行った後、プリディスペンス処理を行い、その後、スリットノズルの姿勢を調整してレジスト塗布を行うという態様であってもよい。
【0083】
または、プリディスペンス処理を行った後の、ギャップセンサによるスキャンを、レジスト塗布領域のレジスト塗布開始位置近傍でのみ行い、その後直ちにレジスト塗布を行う態様であってもよい。この場合、プリディスペンス処理からレジスト塗布までの経過時間を短縮することができるだけでなく、全体としての処理時間の短縮にもつながる。
【0084】
また、スリットノズルの吐出口に対する吸収部材の位置は、必ずしも非接触でなくてもよいが、スリットノズルへの異物の付着を防ぐという面では、非接触であることが望ましい。
【0085】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないし請求項13の発明によれば、毛管現象を利用することにより、スリットノズル先端の洗浄機構を設けることなく、処理液の基板への塗布に先立ちスリットノズル先端を清浄化でき、塗布開始時の吐出安定性と処理液の塗布膜厚の均一性とを高めることができる。
【0090】
また、請求項ないし請求項の発明によれば、スリットノズル先端の吐出口との間隔を、該スリットノズルの長手方向の全範囲にわたって精度よく保ちつつ、処理液を除去することができるので、除去の効果の位置によるばらつきは少なくなる。
【0091】
また、請求項および請求項の発明によれば、処理液は管状部材の内部を経路として除去されるので、いったん除去された処理液がスリットノズルが飛散し、パーティクルの要因となることはない。
【0092】
また、請求項および請求項の発明によれば、単純な構造でありながら、スリットノズルの長手方向にわたって均一に、処理液を除去することができる。
また、請求項6の発明によれば、溶剤が揮発することにより、スリットノズルの吐出口近傍の処理液の乾燥を抑制することができる。
【0093】
また、請求項7、請求項8、および請求項10の発明によれば、汚染された案内部材を洗浄することにより、再び清浄な状態にすることができるので、案内部材を繰り返し使用することができる。
【0094】
また、請求項9ないし請求項11および請求項13の発明によれば、毛管現象をより効果的に利用して処理液を吸収し、かつ逆流も生じないので、スリットノズル先端の清浄性がより高まる。
また、請求項10の発明によれば、処理液の吸収能を維持しつつ、吸収部材を繰り返し使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態でに係る基板処理装置1の概略を示す斜視図である。
【図2】基板処理装置1の本体2を上方から見た平面図である。
【図3】本体2の正面図である。
【図4】図2および図3のA−A’断面における本体2の側断面図である。
【図5】除去機構70の構成を模式的に示す斜視図である。
【図6】吸収部材71とスリットノズル41との配置関係を説明するための図である。
【図7】第2の実施の形態に係る除去機構80について示す図である。
【図8】第3の形態に係る案内機構110について説明する図である。
【図9】第3の形態に係るプリディスペンス部107について説明する図である。
【図10】第3の実施の形態に係る基板処理装置100を示す側面図である。
【図11】第3の実施の形態に係る案内機構110の洗浄について説明する図である。
【図12】第4の実施の形態に係る案内機構210について模式的に示す図である。
【図13】第5のの形態に係る除去機構310の構成を模式的に示す図である。
【図14】従来の基板処理装置に備わるスリットノズル1001よる塗布について説明する図である。
【図15】従来の基板処理装置に備わるスリットノズル1001を示す断面図である。
【図16】従来の基板処理装置に備わるスリットノズル1001を示す側面図である。
【図17】従来の基板処理装置に備わるスリットノズル1001によるレジスト塗布の結果を模式的に示す図である。
【図18】従来の基板処理装置に備わるスリットガイド1008について説明する図である。
【図19】従来の基板処理装置に備わるスリットガイド1008について説明する図である。
【符号の説明】
1、100 基板処理装置
2 本体
3 ステージ
4 架橋構造
6 制御系
7、107 プリディスペンス部
41 スリットノズル
41d 吐出口
41e 先端部
42 ギャップセンサ
71、81、311 吸収部材
72、82 券回手段
76 保持ガイド
90 基板
111 管状部材
113 溶剤
114 レジスト
115、317 吸引手段
121 洗浄ノズル
122、316 洗浄液供給手段
211 シム部材
312 中空軸棒
313 開孔

Claims (13)

  1. 基板を保持する保持台と、
    所定の処理液を吐出するスリットノズルが略水平に取り付けられ、前記保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造と、
    前記架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させる移動手段と、
    を備え、
    前記移動手段が、前記略水平方向に前記架橋構造を移動させつつ、前記スリットノズルによって前記基板の表面を走査することにより、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記スリットノズルの先端部分に存在する前記処理液を除去する除去機構を備え、
    前記除去機構が、
    前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記先端部分に近接するように配置され、毛管現象を利用して前記先端部分に付着した前記処理液を除去する除去部材と、
    前記除去部材が外周に設けられてなり、前記除去部材によって除去された前記処理液が内部に流通可能な中空部材と、
    前記除去部材が除去した前記処理液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記除去部材が、それぞれの開口端の一方が前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように互いに隣接配置されてなるとともに、それぞれの他方の開口端が前記中空部材に連通するように設けられてなる、複数の管状部材であり、
    前記複数の管状部材は、前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記複数の管状部材の内部へと案内することによって除去し、
    前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記複数の管状部材の前記内部に案内された前記処理液を吸引排出する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記管状部材の内径が前記スリットノズルの前記先端部分の幅と略同一である、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項に記載の基板処理装置であって、
    前記除去部材が、互いの端部が略平行にかつ前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口に近接するように配置されてなるとともに、互いのなす間隙が前記中空部材に連通するように設けられてなる2枚の薄板状部材であり、
    前記2枚の薄板状部材は、前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記間隙へと案内することによって除去し、
    前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記2枚の薄板状部材の前記間隙に案内された前記処理液を吸引排出する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  5. 求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記2枚の薄板状部材の前記端部における間隔が前記スリットノズルの前記先端部分の幅と略同一である、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    所定の溶剤が貯留される貯留部をさらに備え、
    前記除去機構が、前記貯留部内において前記溶剤中に部分的に浸漬して備わる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記除去機構が、
    前記スリットノズルの前記先端部分と近接する前記除去部材の部分に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段、
    をさらに備え、
    前記吸引手段は、前記除去部材が除去した前記処理液および前記除去部材に供給された前記洗浄液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項7に記載の基板処理装置であって、
    前記洗浄液供給手段が、前記中空部材の長手方向に沿って移動しつつ前記洗浄液を供給する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項に記載の基板処理装置であって、
    前記除去部材が前記中空部材の周囲に設けられ、毛管現象が作用することによる吸収能を備える吸収部材であり、
    前記中空部材が前記吸収部材と接する部分に複数の開孔を有することによって前記吸収部材と連通してなり、
    前記吸収部材は、
    側面部分が前記スリットノズルが待機位置にあるときに前記スリットノズルの吐出口に近接するように設けられてなり、
    前記スリットノズルの前記先端部分に付着した前記処理液を毛管現象を利用して吸収することによって除去し、
    前記吸引手段は、前記中空部材の内部を通じて前記吸収部材によって吸収された前記処理液を吸引排出する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  10. 求項9に記載の基板処理装置であって、
    前記除去機構が、
    前記除去部材に前記中空部材の内部から洗浄液を供給する洗浄液供給手段、
    をさらに備え、
    前記吸引手段は、前記除去部材が除去した前記処理液および前記除去部材に供給された前記洗浄液を前記中空部材の内部を通じて吸引排出する、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載の基板処理装置であって、
    前記除去機構が、
    前記除去部材を前記中空部材の長手方向を軸に回転させる回転手段、
    をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  12. 基板を保持する保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させつつ、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置において、前記架橋構造に略水平方向に取り付けられて所定の処理液を吐出するスリットノズルの先端を清浄化する方法であって、
    前記スリットノズルが待機位置にあるときに、開口端を有する案内部材を前記開口端が前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように配置する案内部材配置工程と、
    前記吐出口から吐出されることによって前記スリットノズルの先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記開口端から前記複数の案内部材の内部へと案内することによって除去する除去工程と、
    前記案内部材の内部に案内された前記処理液を前記案内部材の他方端と連通させた中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引工程と、
    を備えることを特徴とする清浄化方法。
  13. 基板を保持する保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させつつ、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置において、前記架橋構造に略水平方向に取り付けられて所定の処理液を吐出するスリットノズルの先端を清浄化する方法であって、
    前記スリットノズルが待機位置にあるときに、複数の開孔を有する中空部材の周囲に設けられ、毛管現象が作用することによる吸収能を備える吸収部材を、前記スリットノズルの吐出口と略平行にかつ前記吐出口に近接するように配置する吸収部材配置工程と、
    前記吐出口から吐出されることによって前記スリットノズルの先端部分に付着した前記処理液を、毛管現象を利用して前記吸収部材によって吸収することによって除去する除去工程と、
    前記吸収部材によって吸収された前記処理液を中空部材の内部を通じて吸引排出する吸引工程と、
    を備えることを特徴とする清浄化方法。
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