JP4088526B2 - 画像の視覚化及び保持性を向上させるための浸染溶液を含むインクジェット印刷用の基材を処理するコーティング、該基材を処理する方法、及びそれで生成された物品 - Google Patents

画像の視覚化及び保持性を向上させるための浸染溶液を含むインクジェット印刷用の基材を処理するコーティング、該基材を処理する方法、及びそれで生成された物品 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、インクジェット印刷装置による印刷時に、画像を受け取ることになるインクジェット印刷可能な基材を処理するためのコーティングに関する。詳細には、本発明は、インクジェット印刷用の織物基材を処理するためのコーティング、該基材を処理する方法、及びそれで生成された物品に関する。このような方法により、広幅型又は狭幅型インクジェット及びレーザー印刷装置のような一般に利用可能なインクジェット又はレーザー印刷装置において、このような基材の使用が容易になる。
【0002】
(背景技術)
インクジェット印刷は、電子信号により、各種の基材上に堆積することができるインクの液滴又は流れを制御して誘導する非衝撃式及び非接触式の印刷法である。インクジェット印刷は、処理することができる基材の種類、並びに達成できる印刷品質及び作業速度の点から極めて用途が広い。更に、インクジェット印刷は、デジタルで制御可能である。このような理由で、インクジェット印刷法は、工業用マーキング及びラベル付けに広く採用されている。また、インクジェット印刷法は、建築及び工業デザイン用途、医療用画像、事務印刷(文書及び図形双方とも)、地理画像システム(例えば地震データ解析及び地図作成)、標識、グラフィック表示(例えば写真焼き増し、ビジネス用及び法廷図、グラフィックアート)及び同様なものでの広範な用途が見出されている。最後に、インクジェット印刷は、現在では、種々の織物基材上に画像を生成するのにも用いられている。織物布上に画像を生成するのにインクジェット印刷を用いると、高価で多くの場合無駄の多いスクリーン印刷技術を用いることなく、美的デザインを布上に迅速に視覚化することができる。このようなインクジェット印刷法により、デザイナー又は製造施設は、典型的なスクリーン印刷法でデザインのスクリーン画像を焼き付けるのに通常必要な時間より著しく短い時間で、完成デザインを視覚化することができる。
【0003】
染料及び顔料はいずれも、このようなインクジェットインク製剤の着色剤として用いられる。しかしながら、このような材料は、インクを塗布する基材に常に良好に付着するとは限らない。例えば、染料は、基材が水と接触すると溶解する可能性がある。このように、インクジェット法を用いて塗布した画像は、繰り返し接触すると流れたり、染みになったりする傾向を有することもあり、又は相当量の水性媒体に曝されると(例えば、インクジェット印刷された物品が洗濯されると)実際に印刷表面から除去される可能性もある。更に、インクジェット法を用いて塗布した画像は、可視、紫外及び/又は赤外光に長期間暴露されると色褪せたり、色がはげたりする傾向もある。更に、織物基材に塗布する染料は、基材に塗布すると、著しい染料の染み出しが起きることがある。最後に、インクジェット法を使用して織物基材上に印刷した画像の色強度は、鮮明度に欠けることが多い。
【0004】
また、織物基材の性質により、インクジェット印刷法で印刷又は描画するときに、通常のインクジェット用基材(紙又はコーティング紙)では見られない特定の問題を引き起こす。例えば、織物繊維は、組成が広範囲に異なり、各組成が、基材に許容範囲の印刷をするための特有の組み合わせ条件を示すことがある。例えば、綿基材は、水性インクの場合等には、高い吸収性となる可能性がある。インクは、インクジェット印刷装置のインクチャネルから吐出されると、綿基材の織物内に急速に吸収される。このような繊維は、紙基材に一般に見られる繊維より遥かに大きいため、色密度又は明度の外観は、繊維の表面での着色剤の保持不足により著しく低下する。また、染み出し、印刷パターンの色むら、及び画像の鮮鋭度又は明瞭度の喪失は、多くの場合織物布に印刷すること自体から起こる可能性がある。
【0005】
逆に言えば、ポリエステルのような合成繊維は、水性インクにあまり濡れることができず、そのようなインクは、繊維間の間隙空間にのみ保持されることになる。また、このようにインクの保持が制限されることにより、上に説明した印刷品質に関する問題も引き起こされる。
更に、織物布に印刷された画像の耐久性は、加熱、蒸気処理、又は化学的固定のようなある種の印刷後の硬化処理工程により商業的に達成されることが多い。このような工程は、効率が悪い傾向があり、固定されていない着色剤を布から除去するための洗濯及び乾燥工程が更に必要である。従って、印刷後の硬化処理工程の有る場合又は無い場合のいずれかで、インクジェット印刷可能な基材に印刷された画像の耐久性を向上させることが望ましい。
【0006】
典型的にはポリマー材料は商業的に用いられて、天然及び合成両方の織物繊維及び基材の性質を修飾する。このようなポリマー処理により、織物の外観又は手触りを変化させ、縮みを少なくし、可燃性を減少させ、又は繊維又は基材の他の特性を変化させることができる。処理は、ロータリースクリーン印刷のような商業的印刷処理を用いる際の印刷の容易さ及び/又は印刷性能を向上させるためにも行うことができる。例えば、ポリエチレンオキシドを用いて、インクジェット印刷に好適な織物基材を生成するために出発布材料が前処理されてきた。Harutaらに付与された米国特許第5,781,216号に開示されているように、ポリエチレンオキシド処理の織物基材を用いると、十分な輝度と鮮鋭度を有するが、好ましくない色染み出しがない、色深度の大きい画像を得ることができると記載されている。Harutaは、陽イオン化剤を用いるこのようなポリエチレンオキシド前処理をすることにより画像の着色能力を向上させることを開示しているが、Harutaは、このような処理は、その後、付加的な加熱、洗濯及び乾燥工程により硬化させる必要があるとしている。
【0007】
陽イオンポリマーを水圧交絡繊維状ウェブ内にラテックス飽和剤の一部として使用することは、WO99/00541として公開された、HarrisらによるPCT/US98/12712号に開示されている。WO99/00541に記載されているように、ラテックス飽和は、典型的には、その後に乾燥段階又は他の硬化補助が行われる。
重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム及び尿素を含む浸染溶液を用いることも知られている。このような浸染溶液は、典型的には、織物工場で、増粘剤のような他の添加剤と共にインクペーストに用いられており、印刷される前の織物基材自体のコーティング処理に関連しては用いられない。次に、インクペーストは、布基材にロータリースクリーン印刷される。しかしながら、インクジェット印刷装置技術の物理的制約のため、インクジェット印刷にインクジェットペースト送達システムを用いることはできない。ペースト中の塩は、インクジェット印刷装置のヘッドを腐食することになる。また、インクペーストの使用は、無駄の多い方法でもある。更に、そのようなペーストを従来のスクリーン印刷方法に用いても、印刷段階の後に大量の染料が洗い流される。
【0008】
従って、当技術分野では、依然として、インクジェット印刷装置による描画中及び描画後に基材への染み出しの量が最少である高度の光学濃度をもたらす、インクジェット印刷可能な基材へのコーティング及び処理法が必要とされている。また、当技術分野では、織布基材に使用することができるインクジェット印刷可能な基材の処理法も必要とされている。この点に関して、当技術分野では、インクジェットのインク剤を受けるための布を処理する方法であって、各種の織物基材に優れた色堅ろう度及び色強度を可能にする方法が更に必要とされている。最後に、当技術分野では、構成するのにインク硬化段階に依存しないこのような基材が依然として必要とされている。
【0009】
(発明の開示)
本発明によれば、種々のインクジェット印刷可能な基材に適用する場合の、色密度及び印刷画像の品質と、酸性及び反応染料ベースのインクジェットインク剤の付着特性及び/又は色堅ろう度は、陽イオンポリマーコーティング製剤を浸染溶液、特にアルカリ材料と、反応染料ベースのインクに対しては尿素と、酸性染料ベースのインクに対してはアンモニウム塩及び尿素とを含有する浸染溶液と共に用いて、基材を処理することにより改善できることが見出された。そのようなアルカリ材料の例証としては、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、トリクロロ酢酸ナトリウム、及び炭酸カリウムのような材料とすることができる。特に、多官能基弱酸のアンモニウム塩及び尿素を含有する浸染/コーティング溶液/製剤を用いると効果的であることが示された。望ましくは、アンモニウム塩は、シュウ酸アンモニウム及び酒石酸アンモニウムから成る群から選択される。ナイロン/ライクラ型の布を処理するためには、シュウ酸アンモニウム及び尿素が特に効果的であることが示された。別の実施形態では、シュウ酸アンモニウム浸染溶液と共に、なめし剤を用いることができる。そのようななめし剤の例証としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、及びチオジエチレングリコールを含む群とすることができる。そのようななめし剤は、このような浸染溶液と共に用いると、耐久性、特に色落ち堅ろう度を改善するのに役立つことが見出されている。多彩な織布基材を処理して、インクジェットインク剤の色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を改善することができる。処理製剤は、固体を含有し、反応染料ベースのインクに対しては、陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤と、尿素と、アルカリ材料とを含み、或いは、酸性染料ベースのインクに対しては、同じ陽イオンポリマーと、布柔軟剤と、付加的に尿素と、アンモニウム塩とを含む、水性コーティング製剤を含む。詳細には、処理製剤は、約5〜95%の陽イオンポリマー又はコポリマーと、約5〜20%の布柔軟剤とを含む。或いは、製剤はまた、洗濯堅ろう度を増大させるために約0〜80%のポリマーラテックス結合剤を含むことができる。これらのパーセントは、固体に基づいている。製剤の合計固体含有量は、典型的には10〜50%の範囲である。別の実施形態では、反応染料類に対してアルカリ材料と尿素との別個の浸染溶液と共に、陽イオンポリマーコーティングを用いることができる。別の実施形態では、酸性染料類に対してアンモニウム塩と尿素との別個の浸染溶液と共に、陽イオンポリマーコーティング製剤を用いることができる。本方法は、化学薬品類又は織布基材に関係なく染料を固定する経路が提供され、周囲空気状態での乾燥以上の更に他のインク硬化工程を必要とすることなくそれを行う。また、蒸気処理又は硬化処理のような印刷後の工程の効果は、このような製剤により向上され、染料の無駄を減少させ、色の鮮やかさを更に向上させることができる。また、顔料又は着色料の固定を、これらの製剤によって向上させることができる。
本発明のこれら及び他の特徴及び利点は、次に開示した実施形態の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を参照すると明らかになるであろう。
【0010】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明によれば、加熱又は後処理硬化段階なしに、インクジェット印刷可能な基材の付着特性及び/又は色堅ろう度/色密度及び洗濯堅ろう度を改善する水性コーティング及び方法が提供され、該方法は、陽イオンポリマー又はコポリマーと布柔軟剤とを含む水性コーティング製剤で織物基材を処理する段階を含む。望ましい方法では、約5〜95%の陽イオンポリマー又はコポリマーと、約5〜20%の布柔軟剤とを含む水性コーティング製剤で織物基材を処理する段階を含む。先に述べたように、このようなパーセントは、特に記載しなければ、合計固体のパーセントである。この使用の目的では、合計固体のパーセントは、特定の成分の乾燥部の値を製剤の全成分の乾燥部の合計で割ることにより計算される。本発明は、更に、処理したインクジェット印刷可能な基材に関し、その処理は、陽イオンポリマー又はコポリマーと布柔軟剤との水性コーティング製剤を含む。本発明の望ましい実施形態は、処理したインクジェット印刷可能な基材であり、その水性コーティング処理は、約5〜95%の陽イオンポリマー又はコポリマーと、約5〜20%の布柔軟剤とを含む。
【0011】
陽イオンコポリマーは、製剤において、反対に荷電した陰イオン染料分子を基材、特に織布基材に引き付けて固定するように機能する。ポリマー又はコポリマーは、それ自身で、又は製剤に存在する他の成分で、織り繊維に架橋することができる反応性のある残基又は基を含有することができる。このような陽イオン樹脂は、主ポリマー鎖又はポリマー基幹に荷電基を組み込むことができ、又はポリマー鎖の側鎖基として組み込むこともできる。このような陽イオンポリマーの構造式の例示的なリストは、図1A〜図1Cに示されている。コーティングに用いる陽イオンポリマーには、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのようなジアリルジアルキルアンモニウムモノマーのポリマー及びコポリマー、アクリルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド又はアクリルアミドエチルジメチルアンモニウムクロリドモノマーのような陽イオン性アクリル酸及びアクリルアミド、メチルビニルピリジンクロリドのような第4級化されたビニルピリジン、及びポリアルキルアミンポリマー及びコポリマーを含むことができるが、これに限定されるわけではない。このような系のコモノマーは、可撓性、疎水性、又はポリマー分子の機械的特性を修飾するもので構成されることができる。更に、反応性及び/又は自己縮合性のモノマーを含んで、織り繊維又は製剤の他の成分への付着性を向上させることができる。主鎖に荷電基を有する陽イオンポリマーの他の例には、デラウェア州ウィルミントンにあるHercules IncorporatedのReten(登録商標)204 LS及びKymene(登録商標)557 LXポリマーのようなエピハロヒドリン−アミンポリマーが含まれる。好ましい陽イオン性ポリマー樹脂の特定の例は、ジョージア州ロズウェルにあるECC Internationalから入手可能なCP 7091 RVであり、CP 7091 RVは、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−コ−ジアセトンアクリルアミド)である。
【0012】
本発明のコーティング/方法により用いることができる適切な布柔軟剤には、コネチカット州グリニッジにあるGoldschmidt Chemical CorporationのVarisoft222、同じくGoldschmidtのAdogen432、イリノイ州ノースフィールドStepan CompanyのAccosoft550−75、ニュージャージー州マウントオリーブのBASF Corporation,Specialty Chemicals DivisionのAlubrasoft Super100及びAlubrasoft116、ノースカロライナ州マウントホーリーのICI Surfactants又はHodgson Textiles ChemicalのAhcovel Base N−62が含まれるが、これに限定されない。適切な布柔軟剤には、陽イオン性又は非イオン性のものが含まれ、印刷される織物基材に印刷品質及び画像明度の特性を付与する。特定の織布基材に最も適切な布柔軟剤は、布基材によりさまざまである。例えば、布柔軟剤Varisoft 222は、綿/旗布試料には良好に作用し、Adogen 432は、ナイロン/ライクラ試料に良好に作用することが見出されている。
【0013】
本発明の他の実施形態では、先に記載したインクジェット印刷可能な基材のためのコーティング処理又は製剤はまた、織布基材上の着色剤の付着性及び/又は洗濯堅ろう度を更に向上させるために、ラテックス結合剤を含む。ラテックス結合剤を含むコーティングしたインクジェット受容性のある基材では、高度の色密度及び飽和率、優れた印刷品質、ウィッキング又は染み出しの減少、及びインク吸収性の向上がもたらされることが見出されている。更に、コーティング又は処理製剤は、インクジェット印刷工程を通じて印刷するときに、加熱、蒸気処理、化学的固定、又は放射線のような印刷後硬化段階を必要とすることなく、洗濯堅ろう度を有する印刷画像をもたらす。同様に、本発明はまた、処理したインクジェット印刷可能な基材であって、処理が、陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤と、ラテックス結合剤との水性コーティング製剤を含むものに関する。本発明の望ましい実施形態は、処理したインクジェット印刷可能な基材であって、水性処理製剤が、約5〜95%の陽イオンポリマー又はコポリマーと、約5〜20%の布柔軟剤と、約0〜80%のラテックス結合剤とを含むものである。
【0014】
この別の実施形態での処理又はコーティング製剤は、主に、陽イオンポリマー及びコポリマーと、布柔軟剤と、ラテックス分散液又は乳濁液の形の水不溶性ポリマーとで構成される。詳細には、処理製剤には、織布基材に応じて約0〜80%のポリマーラテックス結合剤を含むことができる。ラテックス強化ポリマーは、非イオン性又は陽イオン性のいずれかとされることができる。単なる例証として、ラテックス材料には、ビニルアセテート、エチレン−ビニルアセテート、アクリレート、スチレン、及びスチレン−アクリレート樹脂及び他の陽イオン性又は非イオン性ラテックスを含むことができる。このような樹脂は、固有の陽イオン機能性に加えて、反応性又は自己架橋性のある基を含むことができる。
また、水性コーティング製剤は、増白剤のような完成基材の外観又は触感覚特性に影響を及ぼす他の添加物を含むこともできる。全ての提示したパーセントは、特に指定しなければ、固体に基づくことを理解されたい。製剤に対する合計固体含有量は、典型的には、約5〜50%の範囲であるが、望ましくは約5〜30の範囲である。更に望ましくは、製剤に対する合計固体含有量は、約25〜28%の範囲である。
【0015】
織物基材のための処理製剤(組成物)は、原液又は分散液から、又は適切ならば固体として上記の成分を加え、均一に混合することにより作られる。処理製剤の織物基材への塗布は、当業者に周知の何らかの方法で行うことができる。例えば、布基材は、標準パジング(浸漬及び圧搾)法で処理し、強制空気オーブンで乾燥することができるが、当業者に周知のどのような適切な織物乾燥手段を用いることもできる。インクジェット印刷可能な基材を処理するための浸漬及び圧搾法10の概略図を示す図2に見られるように、織物基材20は、供給ロール30から巻き戻され、次に飽和剤タンク/浴40中に、処理製剤で飽和するのに十分な時間浸漬される。次に、織物基材は、加圧ニップロールセット44及び48を通される。ロールの圧力は、約10〜120psigの範囲とされる必要があるが、用いる織布基材の種類及び用いる処理製剤の合計固体含有量に応じて約10〜65psigの範囲であることが望ましい。加圧ニップロールは、コーティングを基材の上に均一に押し付け、基材の表面に浸透するようにする。ロールは、ゴム又はスチールのいずれかとされることができるが、1セットのロールのうちの少なくとも1つのロールがゴムであることが望ましい。ニップ加圧ロールを通過した後、織物基材は、乾燥手段50を通って進む。乾燥手段は、織物基材を保持するためのテンタ枠を含むことができ、乾燥する基材の性質に応じて複数の連続した乾燥手段をそれ自身に包含することができる。乾燥温度は、約200°Fから325°Fまで、望ましくは約220°Fから250°Fの間の範囲とされるのが望ましい。典型的な乾燥時間は、約30秒から3分の間である。乾燥に続き、完成した処理済み織物基材は、巻き取りロール52に巻き上げられる。織物基材は、貯蔵のために巻かれるか、インクジェット印刷に備えて、第2のラミネーション工程に移動することができる。織物基材は、印刷を容易にするためにキャリア裏当てにラミネートされることができる。
【0016】
この塗布方法を用いると、織物基材の乾燥ピックアップ率は、約0.5%から約60%まで変化させることができる。望ましくは、乾燥ピックアップ率は、約3から約20%まで変化させることができる。更に望ましくは、乾燥ピックアップ率は、約6から約15%まで変化させることができる。織物基材の湿潤ピックアップ率は、典型的には、約30〜150%の間とされる。望ましくは、このような湿潤ピックアップ率は、約80〜120%の間とされる。ダクロン旗基材では、湿潤ピックアップ率は、約40〜120%の間とされることが望ましい。これらの項目は、後で述べる等式により定義される。
【0017】
本発明により処理することができる基材はさまざまであり、紙、布、フィルム等が含まれるが、織布基材が好ましい。このような布には、綿、絹、ウール、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、及びその混紡を含むことができる。更に、開示したインクジェット基材は、更に、熱、放射線又は圧力を用いる印刷後硬化段階を用いても用いなくても、本明細書に開示する利点をもたらすことができる。理想的には、このような処理した基材は、印刷した画像を周囲温度即ち室温のみで硬化させ又は乾燥することで、着色剤の付着性及び/又は色堅ろう度を生じる。しかしながら、この方法には印刷後硬化段階は必ずしも必要ではないが、印刷後硬化段階により、基材に印刷した画像の色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を更に向上させることができることに注目されたい。このような製剤で処理されることができる種々の布の坪量は、約2オンス/平方ヤード(osy)から約9osyまでの範囲とされることができる。
【0018】
このような基材に印刷されるためにインクジェット印刷装置で用いることができる染料の部類には、酸性染料、反応染料、直接染料、アゾ染料、イオウ染料、修飾染料、ポリマー染料、コポリマー染料又は当業者に周知の他の着色剤の部類が含まれる。更に、顔料着色料を、インクジェット印刷装置で用いて、基材に印刷することができる。また、本明細書に参考文献としてその全体が組み込まれている1998年7月2日に出願された出願番号第09/109,681号の米国特許出願及び米国特許第5,897,694号に開示されている添加剤ような添加剤を含むインクジェットインクで基材に印刷すると、基材処理が高められ、色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を向上させることができることが見出されている。
【0019】
本発明の別の実施形態では、これら先に記載した処理製剤を、旗織布基材を処理する方法に用いることができる。このような基材材料には、綿100%、ポリエステル100%、絹100%、ナイロン、レーヨン、及び綿とポリエステルの混紡のような配合材料のほか、不織材料が含まれる。例えば、先に記載した方法に従って、陽イオンポリマーと、布柔軟剤と、ラテックスポリマー結合剤とを含む水性コーティング製剤で旗織布基材を前処理すると、旗基材がインクジェット印刷可能になり、色堅ろう度/色密度及び洗濯堅ろう度が改善され、色の染み出しが減少することが見出されている。同様に、本発明はまた、処理が、陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤と、任意的なラテックス結合剤との製剤を含む、処理されたインクジェット印刷可能な旗基材に関する。本発明の望ましい実施形態は、水性処理製剤が、約5〜95%の間の陽イオンポリマー又はコポリマーと、約5〜20%の間の布柔軟剤と、約0〜80%の間のラテックス結合剤とを含む、処理されたインクジェット印刷可能な旗基材である。
【0020】
本発明の更に別の実施形態によれば、上に記載した方法により、本明細書に記載するような処理した織物基材を用いて生成された物品が提供される。このような物品には、例えば、旗、壁装材及び他の家庭用製品を含むことができる。このように、本発明によれば、本明細書で記載するような処理した基材にインクジェットで印刷した画像は、印刷した基材に水が繰り返し接触しても、該基材からその画像が除去されにくい。このような繰り返し接触は、物品を普通に取り扱うこと、偶発的に液体がかかること、及び物品の定期的な洗濯により生じる。本発明による物品が、インクジェット画像が印刷されている処理した基材を含む場合、得られた画像は、該基材に十分に付着し、その物品を洗濯してもそれから除去されにくい。種々の実施形態のそれぞれを含んでいる本発明を、以下の例により更に説明する。しかしながら、それらの例は、本発明の精神又は範囲のいずれをも多少なりとも制限するものと解釈してはならない。
【0021】
予備例
織物基材試料は、まず、酸性染料、反応染料、及び/又は直接染料を含有する市販のインクジェットインクを使用し、市販のインクジェット印刷装置を用いて試験パターンを印刷した。印刷した試料の色密度、色の染み出し、印刷品質を評価した。これらの織物には、綿ポプリン織物基材を含んだ。試料の両方の組の複製を、記載するような洗濯法を用いて洗濯した。洗濯した試料を用いて、色密度、色の染み出し、印刷品質又は外観、及び色耐久度を評価した。予備例のデータは、次の表1に表している。
【0022】
予備例
表1
Figure 0004088526
【0023】
CP 7091 RVは、ECC Internationalのジアリルジメチルアンモニウムクロリド/ジアセトンアクリルアミドコポリマーである。Encad GAインクは、標準モノマー染料を用いている。試料は手洗いした。サンプリングは、マゼンタインクを試験した。試料のデルタEは、分光濃度計及び後で述べる等式を用いて計算した。サンプリングは、先に記載したように、浸漬及び圧搾法を用いて生成した。以上に見られるように、予備例のコーティングは、水性製剤中に陽イオンポリマーのみを含んだ。パーセントは、パーセント溶液を表す。
【0024】
第2のより厳格な組の試験及び例を種々の布基材に対して行った。このような織布基材には、表2に挙げた材料が含まれる。
表2
Figure 0004088526
【0025】
U.S.Silk,Inc.は、ニューヨーク州ニューヨークにある。Guilford Millsは、ニューヨーク州ニューヨークにある。Scher Fabrics,Inc.は、ニューヨーク州ニューヨークにある。Cranton Millsは、ロードアイランド州クランストンにある。Lorber Industriesは、カリフォルニア州ガーディナにある。Fisher Textilesは、ノースカロライナ州インディアントレイルにある。
【0026】
第2の組の例の条件
印刷段階
以下の例のそれぞれにおいて、カリフォルニア州サンディエゴのEncad Inc.から入手したEncad Pro E(@300dpi)を用いて、処理した織り試料を印刷した。4パス強化印刷モード、即ち印刷装置が織物基材を4回通過する状態で、Encad GA、GS又はGOインクを用いた。いくつかの例では、データ表にダブルストライクとして表すように、印刷ヘッドを予熱し、数字「7」で識別されるオプションを印刷装置に選択した。このオプションでは、印刷装置から基材に更に多くのインクを放出させることができる。インクの染料は、反応染料、酸性染料、及び/又は直接染料で構成されていたが、それらを表3に記載する。
【0027】
表3
用いたインク
Figure 0004088526
試料の大きさは、典型的には11×15インチであった。また、試験には、大きさがほぼ14×25インチのラベンダー、緑、及びマゼンタを用いる3色の花柄印刷を用いた。緑の陰影の間を区別することが困難な場合には、試料の中立部分(即ちインクが無い部分)も評価した。
【0028】
色彩測定
印刷した織物基材のL***色彩値測定(CIE 1976年国際照明委員会)及び光学濃度は、操作説明書に従い、CMYフィルタを用いたX−Rite 938分光濃度計(D65/10°)を用いて行った。X−Rite分光濃度計は、ミシガン州グランドビルにあるX−Rite Corporationから入手した。平均光学濃度は、各フィルタを用いた3回の測定の平均の合計とした。デルタEは、次の等式に従って計算する。
ΔE=SQRT[(L*標準−L*試料)2+(a*標準−a*試料)2+(b*標準−b*試料)2
デルタEが大きくなると、色強度の変化が大きくなる。色の強度が、硬化段階により増大しない場合、デルタEが大きく増大すれば、典型的には、退色を示すことになる。試験は、ASTM(米国材料検査協会)DM224−93及びASTM E308−90に従った。デルタEの値が3.0より小さい場合は、一般に、このような色の変化は、ヒトの目では観察することができないと考えられている。分光濃度計試験の詳細な説明は、1997年AATCC(アメリカ繊維化学者・色彩技術者協会)出版の「織物工業における色技術」第2版に見ることができる。
【0029】
織物試料のための洗濯方法
指示される場合には、織物試料は、次の方法を用いて洗濯した。試料は、1リットルビーカーのような適切な大きさのビーカー又は容器に入れた。次に、試料を冷たい流水(ほぼ10〜20℃の間)の下にほぼ2分間置いた。次に、織物試料から冷水を排水した。次に、ビーカーを温水(ほぼ40〜50℃の間)で再び満たし、水1ガロン当たり1オンスの洗剤(Synthrapol(登録商標))をビーカーに加えた。
次に、織物試料をほぼ5分洗濯してすすぎ、残りの水を排水した。最後に、織物試料を微温水(ほぼ25〜30℃の間の)で2分間すすぎ、続いて更にほぼ1分間冷水(ほぼ10〜20℃の間の)ですすいだ。
【0030】
典型的には、硬化工程は必ずしも必要でないが、第2の組の試料は、比較のために、印刷した後、実験用蒸し器を用いて蒸気処理した。例示の目的では、色堅ろう度のレベルが不良とされる場合には、染み出し又はウィッキングが起こった。洗濯堅ろう度のレベルが不良とされる場合には、画像が洗い落ち(ウォッシュアウト)を生じていた。色堅ろう度及び洗濯堅ろう度のレベルが良好とされる場合には、色の鮮明度及び画像保持性が、不良レベルより著しく良好である。色堅ろう度及び洗濯堅ろう度のレベルが優秀とされる場合には、色の特性及び鮮明度が、最高レベルであり、色密度も最高である。

次の例の織物基材のそれぞれは、印刷の前に、American Builtrite,Inc.からProtecRite(登録商標)6798という名称で入手した接着剤コーティング紙の裏当てにラミネートされ、基材が容易に印刷装置を通って進むことができるようにされたことに注目されたい。基材は、次に、洗濯する前に裏当てから除去した。6798と呼ばれて区別される接着剤コーティング裏当て紙は、呼び厚さが5.4mil、初期付着値が27oz/in、引張強度が機械方向で16lbs/in、及び伸長率が機械方向で10%である紙を含む。用いたバッチ製剤は、以下の例のまとめに記載している。
例1.陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−co−ジアセトンアクリルアミド)は、49.3%の原液水溶液で入手した。この溶液の20.3湿潤部(10乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)を70.3部の水に、攪拌しながら加えた。1.1湿潤部(1乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ9%)のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(90%水溶液)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、先に記載したように、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料の一部を接着紙キャリアにラミネートし、インクジェット印刷機で印刷し、周囲条件下で乾燥した。試料の特性は、印刷画像の品質、インク保持性、及び色密度又は飽和度に関して、次の条件下、1)印刷直後、2)印刷及び洗濯後、3)印刷及び蒸気処理後、4)印刷、蒸気処理及び洗濯後、で評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0031】
例2.例1に用いた製剤を用いて、100%ポリエステルジョーゼット布を処理した。この布に対する結果は、例1で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセット及びGOインクセットを用いた。
例3.20.3湿潤部の(陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International))(49.3%水溶液)(10乾燥部又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)を48.9部の水に、攪拌しながら加えた。22.5湿潤部のAdogen(登録商標)432布柔軟剤(4.4%水溶液)(1乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、通常のパジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0032】
例4.例3に用いた製剤を用いて、100%絹シャルムーズ布を処理した。この布に対する結果は、例3で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例5.例3に用いた製剤を用いて、100%絹クレープデシン布を処理した。この布に対する結果は、例3で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0033】
例6.20.3湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)を48.9部の水に、攪拌しながら加えた。11.3湿潤部のAdogen(登録商標)432布柔軟剤(4.4%水溶液)及び11.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222(4.7%水溶液)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、通常のパジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0034】
例7.処理組成物は、23.1湿潤部のAccosoft(登録商標)550布柔軟剤(4.3%水溶液)(1乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ9%)をAdogen(登録商標)432布柔軟剤の部に置き換えて、例6のように調製した。陽イオンポリマーが、10乾燥部又は合計乾燥部のほぼ90〜91%を占めた。水の湿潤部は、ほぼ48.2部を構成した。この製剤を用い、通常のパジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理したものの洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較して、劇的に増大した。ある程度の色堅ろう度の向上は、蒸気処理なしで達成された。この例には、GSインクセットを用いた。
【0035】
例8.例7に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。この布に対する結果は、例7で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例9.例7に用いた製剤を用いて、100%絹シャルムーズ布を処理した。この布に対する結果は、例7で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0036】
例10.処理組成物は、22.7湿潤部のAlubrasoft(登録商標)Super100布柔軟剤(4.4%水溶液)(1乾燥部又は合計乾燥部のほぼ9%)をAdogen(登録商標)432布柔軟剤の部に置き換えて、例3のように調製した。この製剤は、20.3湿潤部の7091RV(10乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)、及び48.7部の水を含んだ。この製剤を用い、通常のパジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理したものの洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較して、劇的に増大した。ある程度の色堅ろう度の向上は、蒸気処理なしで達成された。この例には、GSインクセットを用いた。
【0037】
例11.例10に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。この布に対する結果は、例10で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例12.例10に用いた製剤を用いて、100%絹シャルムーズ布を処理した。この布に対する結果は、例10で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた
【0038】
例13.処理組成物は、8.8湿潤部のAhcovel(登録商標)布柔軟剤(11.3%水溶液)(1乾燥部又は合計乾燥部のほぼ9%)をAdogen(登録商標)432布柔軟剤の部に置き換えて、例3のように調製した。この製剤は、20.3湿潤部の7091RV(10乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)、及び62.5部の水を含んだ。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理したものの洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較して、劇的に増大した。良好な色堅ろう度の向上が、蒸気処理なしで達成された。この例には、GSインクセットを用いた。
【0039】
例14.陽イオンポリマーCP 261LV(ECC International)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウム)は、43.0%の原液水溶液で入手した。この溶液の23.3湿潤部(10乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)を47.1部の水に、攪拌しながら加えた。21.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(1乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。色堅ろう度は、幾分向上した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0040】
例15.80%のエトキシレーテッドポリエチレンイミン(34.7%水溶液)(10乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ90〜91%)を含有する28.8湿潤部の溶液を41.6部の水に、攪拌しながら加えた。21.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(1乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。色堅ろう度が幾分向上した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0041】
例16.50.7湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(25乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ18〜19%)を656部の水に、攪拌しながら加えた。ペンシルベニア州アレンタウンにあるAirProducts and Chemicals Inc.から入手した90.6湿潤部のAirflex(登録商標)540ラテックス乳濁液(エチレン−ビニルアセテートコポリマー、55.2%水溶液)(50乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ37%)、114.9湿潤部のPrintRite(登録商標)595アクリルエマルジョン(Noveon Performance Coatings、43.5水溶液)(50乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ37%)、及び212.8湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(10乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ7%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯したとき良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較すると劇的に増大した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0042】
例17.例16に用いた製剤を用いて、100%綿ジャージ編地を処理した。この布に対する結果は、例16で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例18.例16に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。この布に対する結果は、例16で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0043】
例19.例16に用いた製剤を用いて、100%絹シャルムーズ布を処理した。この布に対する結果は、例16で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例20.例16に用いた製剤を用いて、100%絹クレープデシン布を処理した。この布に対する結果は、例16で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0044】
例21.50.7湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(25乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ18〜19%)を656.0部の水に、攪拌しながら加えた。90.6湿潤部のAirflex(登録商標)540ラテックス乳濁液(エチレン−ビニルアセテートコポリマー、55.2%水溶液)(50乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ37%)、114.9湿潤部のPrintRite(登録商標)591アクリルエマルジョン(Noveon Performance Coatings、43.5%水溶液)(50乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ37%)、及び212.8湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(10乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ7%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯したとき良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較すると劇的に増大した。測定可能なウォッシュアウトは殆ど観察されなかった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0045】
例22.例21に用いた製剤を用いて、100%綿ジャージ編地を処理した。この布に対する結果は、例21で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
デルタE値に対する試料の結果は、次の表4に示されている。デルタEの値は、0から100までの範囲であることができ、色の鮮やかさの損失/退色が最小であることを示す低い値が好ましいことを理解されたい。デルタE値は、「処理及び洗濯」又は「処理及びドライクリーニング」した試料と「処理」した試料との比較である。いくつかの例では、デルタE値は、「処理、蒸気処理、及び洗濯」した試料と「処理」した試料との比較である。コーティングなしで印刷することができる織布は、印刷特性が不良であり、全てウォッシュアウトした(デルタEが理論的にはほぼ100)。次のデータは、例21に記載したコーティング製剤で処理した、Cranston Cotton試料に当てはまる。
【0046】
表4
Figure 0004088526
【0047】
例23.例21に用いた製剤を用いて、100%絹シャルムーズ布を処理した。この布に対する結果は、例21で得られたものと同様であった。この基材は、商業ドライクリーニング設備を用いてクリーニングし、試料結果は、次の表5に示している。この例には、GSインクセットを用いた。
【0048】
表5
Figure 0004088526
【0049】
例24.10.1湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)を48.8部の水に、攪拌しながら加えた。11.5湿潤部のPrintRite(登録商標)591アクリルエマルジョン(Noveon Performance Coatings、43.5%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)、及び21.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(1乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯したとき良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。蒸気処理した試料及び蒸気で後処理していない試料の洗濯堅ろう度は、洗濯すると、中程度の色の保持性を示した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0050】
例25.例24に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。この布に対する結果は、例24で得られたものと同様であった。この例には、GSインクセットを用いた。
例26.10.1湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)を48.8部の水に、攪拌しながら加えた。11.5湿潤部のPrintRite(登録商標)595アクリルエマルジョン(Noveon Performance Coatings、43.5%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)、及び21.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(1乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯したとき良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。洗濯色耐久度は、未処理試料に比較すると劇的に向上した。この例には、GSインクセットを用いた。
例27.例26に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。これらの試料では、洗濯色耐久度は改善しなかった。この例には、GSインクセットを用いた。
【0051】
例28.10.1湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)を51.2部の水に、攪拌しながら加えた。9.1湿潤部のAirflex(登録商標)540ラテックス乳濁剤(エチレン−ビニルアセテートコポリマー、55.2%水溶液)(5乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ45%)、及び21.3湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(4.7%水溶液)(1乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ9%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%綿ポプリンを処理して乾燥した。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理していない試料は、洗濯したとき良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色及び外観が著しく向上した。洗濯色耐久度は、未処理試料に比較すると劇的に向上した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0052】
例29.例28に用いた製剤を用いて、85/15ナイロン/ライクラ混紡布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。これらの試料では、洗濯色耐久度は改善しなかった。この例には、GSインクセットを用いた。
例30.50.7湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(25乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ18〜19%)を881.9部の水に、攪拌しながら加えた。181.3湿潤部のAirflex(登録商標)540ラテックス乳濁液(エチレン−ビニルアセテートコポリマー、55.2%水溶液)(100乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ74%)、及び11.1湿潤部のVarisoft(登録商標)222布柔軟剤(90%水溶液)(10乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ7%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより250デニールポリエステル/綿旗布を処理して乾燥した。この試料を例1に記載したように印刷した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の段階を用いることなく劇的に向上した。
【0053】
例31.50.7湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(25乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ18〜19%)を878.0部の水に、攪拌しながら加えた。181.3湿潤部のAirflex(登録商標)540ラテックス乳濁液(エチレン−ビニルアセテートコポリマー、55.2%水溶液)(100乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ74%)、及び15.0湿潤部のAdogen(登録商標)432布柔軟剤(66.7%水溶液)(10乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ7%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより250デニールポリエステル/綿旗布を処理して乾燥した。この試料を例1に記載したように印刷した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の段階を用いることなく劇的に向上した。
【0054】
例30から例35までの織物試料は、Encad Inc.から入手したEncad GOインクセットで印刷した。
例32.例31に用いた製剤を用いてポリエステルポプリン布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の硬化段階を用いることなく劇的に向上した。
例33.例31に用いた製剤を用いてポリエステルサテン布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の硬化段階を用いることなく劇的に向上した。また、試料は、優れた視覚的色反射率を有していた。このような品質は、視覚的に観察することもでき、拡散反射法で測定することもできる。
【0055】
例34.例31に用いた製剤を用いてポリエステルポプリン布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の段階を用いることなく劇的に向上した。
例35.例31に用いた製剤を用いてポリエステルサテン布を処理した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。洗濯色耐久度は、蒸気処理又は他の段階を用いることなく劇的に向上した。また、試料は、優れた色反射率を有していた。
【0056】
例36.50.7湿潤部の陽イオンコポリマーCP 7091 RV(ECC International)(49.3%水溶液)(25乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ17%)を993.5部の水に、攪拌しながら加えた。230.9湿潤部のPrintRite(登録商標)591アクリルエマルジョン(BF Goodrich、43.3%水溶液)(100乾燥部、又は合計乾燥部のほぼ68〜69%)、及び296.3湿潤部のVarisoft(登録商標)475布柔軟剤(6.8%水溶液)(20乾燥部、叉は合計乾燥部のほぼ13〜14%)を加え、溶液全体が均一になるまで攪拌した。この製剤を用い、パジングにより100%絹シャルムーズを処理して乾燥した。湿潤ピックアップは140%であった。この試料を、例1に記載した方法を用いて、印刷し、評価した。印刷した試料は、染み出しが殆ど又は全くない優れた画像品質、優れたインク保持性、及び優れた色密度を示した。蒸気処理をしなかった試料は、洗濯すると、良好な色の保持性を示した。蒸気処理した試料は、色および外観が著しく向上した。洗濯色耐久度は、未処理の試料に比較し、劇的に向上した。この例には、GSインクセットを用いた。
【0057】
試験30〜試験36の結果
例29〜例35の織物試料の印刷画像は、Encad COインクで印刷した場合、水堅ろう性があり、ASTM試験法G26によれば、屋外での安定性に対して許容可能な光堅ろう性があった。ASTM試験法G26には、次の段階が含まれていた。
非金属材料の水への暴露を伴う場合及び伴わない場合の、露光(キセノン−アーク型)を操作するためのASTMG26での標準的実施法は、次の手順で構成される。試験法1を使用して、連続的な光への暴露と、間欠的な水噴霧への暴露を行った。用いた装置の型は、Atlas Ci 5000装置で構成されるものであった。この器具は、製造者の使用説明書に従い、連続的に光を照射し、間欠的に水を噴霧するようにプログラムされていた。102分間光照射した後、18分間光照射及び水噴霧する通常の周期を用いた。このような試料データ測定値は、次の表6に示している。印刷モードの方法はダブルストライクであり、6時間後の102分の光照射、18分の噴霧におけるものである。
【0058】
表6
Figure 0004088526
【0059】
実験のデータから、布の種類による望ましいコーティングは、次のようであることが判定された。即ち、望ましくは、綿ポプリン及びジャージ編地は例21に記載したコーティングを合計固体の約13%で用い、絹クレープデシン及びシャルムーズは例36に記載したコーティングを合計固体の約7%で用い、ポリエステルジョーゼットは例30に記載したコーティングを合計固体の約32%で用い、ポリサテン及びポリダクロンは前述のコーティング(例30)を合計固体の約32%で用い、ポリポプリンは同じコーティングを合計固体の約20〜25%の間で用いる。
【0060】
織物の後処理(即ち、蒸気処理、オーブン加熱、アイロン処理、又は他の形の硬化段階のような加熱段階)を望む場合には、本発明の更に別の実施形態が、織物基材を処理するための処理/コーティング製剤及び関連する方法に関しており、それらは、織布基材上のインクジェットの反応染料、酸性染料、及び顔料ベースのインクの色の鮮やかさ、付着性、及び/又は水堅ろう度/洗剤堅ろう度を向上させ、基材コーティングと共に浸染溶液を用いている。この用途の目的では、浸染溶液とは、布を飽和させ、布の繊維間の空間に浸透するようにするために用いる溶液を意味する。コーティング溶液(又は先に記載したような処理)自体が、浸染溶液を含むこともでき、或いは、コーティング溶液及び浸染溶液を別個の塗布段階で塗布することができる。
【0061】
本発明の処理又はコーティング製剤は、主に、陽イオンポリマーと、結合剤と、布柔軟剤と、先に記載したものと同様な他の添加剤とで構成される。しかしながら、このようなコーティング製剤と併せて、布基材を更に処理するために浸染溶液が用いられる。例えば、反応性インクセットと共に浸染溶液を用いる第1の実施形態では、重炭酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムのいずれかと尿素とで構成される浸染溶液が、(後処理で色の鮮やかさを付加するため)水性コーティングされた布の処理に用いられる。浸染溶液は、標準飽和/パジング法を用いることにより、布の種類に応じて望ましくは重量で約5〜20%、更に望ましくは重量で約5〜10%の間のレベルで塗布される。浸染溶液が水性コーティング組成物の一部である場合には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、又は組み合わせが、浸染/コーティング溶液に合計固体の約3から10%の間の量で存在することが望ましい。尿素は、複合浸染/コーティング溶液内に合計固体の約5から12%の間の量で存在することが好ましい。複合コーティング/浸染溶液内には、湿潤剤及び消泡剤のような他の添加物が含まれることもできる。製剤に添加物が含まれる場合には、合計固体の約0.1から1%の間の量で存在することが望ましい。例えば、湿潤剤Q2−5211が、複合コーティング/浸染溶液に含まれることができる。任意的に、染色固定剤も、合計固体の約5%未満でコーティング製剤に含まれることができる。
【0062】
コーティング製剤の塗布に続き、浸染溶液を別個の溶液として塗布する場合には、重炭酸ナトリウム/炭酸ナトリウムがまた、合計固体の約30から40%の間の量で存在することが望ましい。尿素は、固体の約50から70%の間の量で別個の浸染溶液に含まれる。浸染溶液が、コーティング製剤とは別個の溶液として用いられる場合には、浸染溶液はまた、先の実施形態と同量で湿潤剤のほかに他の添加物を溶液中に含むこともできる。水は、溶液の約10から90%の間の量で溶液中に含まれる。既に述べたように、この浸染溶液の実施形態は、反応着色剤類に用いられるのが望ましく、反応着色剤類には、インクジェット印刷工程を通じて施されることができる、モノクロロトリアジン及び/又はビニルスルホンのようなものが含まれる。
【0063】
浸染溶液を用いる第2の実施形態では、水性浸染溶液は、後処理で色彩輝度を付加するために硫酸アンモニウムと尿素とを含む。先の実施形態で既に述べたように、浸染溶液は、最初のコーティングの一部とすることもでき、又は別個の溶液とすることもできる。この実施形態では、硫酸アンモニウムは、コーティング製剤の一部として用いられる場合、合計固体の約5から10%の間の量で存在することが望ましい。尿素は、複合コーティング/浸染溶液に、合計固体の約2から5%の間の量で存在することが望ましい。浸染溶液が、コーティング溶液とは別個の溶液である場合、硫酸アンモニウムは、合計固体の約30から40%の間の量で存在する。尿素は、この別個の浸染溶液に、合計固体の約50から70%の間の量で存在する。湿潤剤、界面活性剤及び消泡剤のような他の添加物も、この複合コーティング/浸染溶液に含むことができる。例えば、湿潤剤Q2−5211を複合コーティング/浸染溶液に含むことができる。任意的に、染料固定剤も、合計固体の約5%未満でコーティング製剤に含むことができる。繰り返すと、浸染溶液が、コーティング製剤とは別個の溶液として用いられる場合には、溶液は、水および任意的に湿潤剤も含む。第2の実施形態は、酸性染料類とともに用いるものであり、酸性染料類には、インクジェット印刷工程を通じて施されることができるものが含まれる。浸染溶液は、標準飽和/パジング法を用いることにより、繊維の種類に応じて重量で5〜20%のレベルで塗布されることが望ましい。更に望ましくは、浸染溶液は、重量で10〜15%のレベルで塗布される。上に記載した実施形態の浸染溶液が、コーティング製剤とは別個に作られる場合、50/50の割合でコーティング製剤と混合して同時に塗布することもでき、或いは、コーティング製剤を布に最初に塗布し、布が乾燥した後、浸染溶液を布に塗布して乾燥することもできることに注目されたい。
【0064】
処理法で用いる織物基材には、綿、絹、リネン、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、及びその混紡を含むことができる。従来、反応染料は、綿基材に用いられ、酸性染料は、絹及びナイロン基材に用いられる。しかしながら、コーティング処理及びそれに関連する固定処理(浸染溶液)が加えられるため、本発明では、普通は結びつかない基材、又は固定することが普通は容易又は効率的でないため商業的にはなされないと思われる基材に染料の類を固定することが可能になる。次の例の組により示されるように、浸染溶液で更に処理された開示したインクジェット受容基材では、高度な色密度及び飽和、優れた印刷品質、ウィッキング又は染み出しの減少、及びインク吸収の向上がもたらされる。更に、コーティング又は処理製剤により、加熱、蒸気処理、化学的固定、又は放射線硬化のような印刷後処理段階を有するインクジェット印刷工程で印刷すると、色の水堅ろう度/洗剤堅ろう度が向上した印刷画像がもたらされる。通常の蒸気処理工程によって、染料のウォッシュアウトが最低限になり、染料の無駄が最少になる。
本発明の別の実施形態を次の例の組により更に説明する。しかしながら、それらの例は、本発明の精神又は範囲のいずれをも多少なりとも制限するものと解釈してはならない。
【0065】
例の条件
陽イオンポリマーと、布柔軟剤と、ラテックス結合剤と、他の添加物と、水とを含む一連のコーティングを生成した。コーティングは、それぞれの含量パーセントで下に区別する。特定のコーティングは、その製剤中に浸染溶液を含んでいるが、他のコーティングではそれを含んでいないため、浸染溶液は、別個の塗布段階で用いられたことに注目されたい。バッチサイズは、グラムで表している。
【0066】
下記の例で綿布に用いるA、B及びD型と呼ばれる第1のコーティング(先の例21で用いたものに類似)
Figure 0004088526
【0067】
綿布に用いるC型と呼ばれる別個の浸染溶液
Figure 0004088526
【0068】
Dyeset濃縮液(ポリアミン)は、以下の表ではDyeset Conc.と示され、サウスカロライナ州ウェルフォードにあるSybron Chemicalsから、Dyeset NOZ及びDyeset NFSと共に入手した。このような材料は、反応染料のための染料固定剤である。湿潤剤であるQ2−5211は、Dow Corningから入手した。重炭酸ナトリウムは、ジョージア州ノークロスのVMR及びBaker Chemicalから入手することができ、尿素は、Baker Chemicalから入手することができる。
【0069】
下記の例で綿布に用いるE型と呼ばれるコーティング及び浸染溶液の組み合わせである「コンボ」
Figure 0004088526
【0070】
下記の例で綿布に用いるF型と呼ばれるコーティング(先の例21のものに類似)
Figure 0004088526
【0071】
下記の例で綿布に用いるG型と呼ばれるコーティング
Figure 0004088526
【0072】
下記の例で綿布用のH型と呼ばれるコーティング
Figure 0004088526
【0073】
下記の例で綿布用のI型と呼ばれるコーティング
Figure 0004088526
【0074】
下記の例で綿布用のJ型と呼ばれるコーティング
Figure 0004088526
【0075】
下記の例で綿布用のK型と呼ばれるコーティング
Figure 0004088526
【0076】
上記のコーティングは、絹及びナイロンを含む種々の織物に用いることができることに注目されたい。また、次のコーティングは、酸性染料を用いる場合に、ナイロン/ライクラ及び絹基材に用いることができる。
【0077】
酸性染料セットと共にナイロン/ライクラ及び絹布に用いられるコーティング
Figure 0004088526
【0078】
コーティング及び浸染溶液は、下に記載するように共に注入することができる。別個の酸性染料固定製剤(浸染溶液、コーティング溶液なし)は、約30〜90%の範囲、更に望ましくは約83重量%の脱イオン水と、約2から40合計固体%の範囲の硫酸アンモニウムと、約1から40固体%の範囲の尿素と、任意的に例えば約0.2重量%のSurfyno l465のような、約0.1〜1.0重量%の範囲の界面活性剤と、を含む。上に記載した酸性染料固定製剤(酸性浸染溶液)は、別個の塗布段階で塗布するのではなくて、前の例21(反応染料の項に記載)に類似すると記載されているコーティング、又はすぐ上の表に記載されているコーティングのような特定のコーティングと共に、50/50の割合でコーティングに注入し、次に、先に記載したように、基材に塗布することにより用いられる。特に絹基材に対しては、用いたコーティングは、50/50の割合で酸性浸染溶液と組み合わせた。或いは、下に記載する製剤のようにコーティング及び浸染溶液を組み合わせることもできる。
【0079】
事前コーティング及び浸染溶液をいずれも含む、酸性染料セットと共にナイロン/ライクラ及び絹布基材に用いられるコーティング
Figure 0004088526
【0080】
反応染料の例
例1
これと次の例では、11×15インチ布試料を評価した。例1では、試料は、最初にコーティングして、次に浸染させた。詳細には、布は、最初に、コーティングAを用いて、先に記載したようにディップアンドニップ法/パジングによりコーティングされ、次に、100℃で30秒間、強制空気オーブンで乾燥した。この段階に続いて、布試料は、浸染溶液Cを用いて、ディップアンドニップ/パジング法で浸染させ、再び、100℃で30秒間、オーブンで乾燥した。各試料に対しては(特に記載した場合を除き)4つの布試料シートを試験した。手触りをよくするために、パーセント乾燥ピックアップの目標は、7から9の間であった。パーセント乾燥ピックアップは、次の一連の等式に従って計算した。このような等式は、Sabit Adanur,PH.D.による「工業織物のWellington Searsハンドブック」著作権1995年の179ページに記載されている。
Figure 0004088526
これから、次の等式を用いて表の%乾燥ピックアップの値が得られた。
%乾燥ピックアップ =((湿潤/坪量)×100)−100×%固体(TS)
【0081】
例1の結果
Figure 0004088526
T.S.は合計固体(%)を表し、BWは坪量を表す。
【0082】
例2
この例では、布試料は、まずC型の浸染溶液を用いて浸染させ、次に、先の例1で記載した手順を用いてB型コーティングでコーティングした。
Figure 0004088526
【0083】
例3
この例では、布試料は、C型溶液のみで浸染させた。
Figure 0004088526
【0084】
例4
この例では、布試料は、D型コーティングのみでコーティングした。
Figure 0004088526
【0085】
例5
この例では、布試料は、コンボE型溶液でコーティングした。
Figure 0004088526
【0086】
例6
この例では、布試料は、F型コーティングでコーティングした。
Figure 0004088526
【0087】
例7
この例では、布試料は、G型コーティングで処理した。
Figure 0004088526
【0088】
例8
この例では、布試料は、H型コーティングで処理した。
Figure 0004088526
【0089】
例9
この例では、布試料は、I型コーティングで処理した。
Figure 0004088526
【0090】
例10
この例では、布試料は、J型コーティングで処理した。
Figure 0004088526
【0091】
例11
この例では、布試料は、K型コーティングで処理した。
Figure 0004088526
【0092】
反応染料例の結果
試料のそれぞれは、面積の半分をD65/10°光源(標準昼間光)に暴露し、黄変が起こるかどうかを調べた。また、各試料は、EncadのTX−1500印刷装置及びカリフォルニア州エスコンディードにあるKimberly−Clark Printing Technology,Inc.から17960〜17970という名称で入手可能な反応インクセットを用いて印刷した。印刷する前に、布試料は、先に第1の例のセットに記載したように、まず、裏当てにラミネートした。用いた反応染料の例には、DyStar and BASF corporationのような会社から入手可能なReactive Blue49及びBlaack5を含んだ。反応染料セットは、ビニルスルホン及びモノクロロトリアジンを利用している。
反応染料は、染料中の粒子及び他の塩成分のレベルにより一般的にはインクジェットされないため、反応染料セットは、コーティングを用いる試験のために開発された。また、Cibaから入手可能な染料のような他の反応染料セットも、コーティングと共に用いることができることが推量される。染色した試料は、暗所で一晩乾燥した。
【0093】
A型は、蒸気処理した後のみうまく働くことが示された。A型の水洗いは、蒸気処理の前には許容可能であったが、洗剤で洗うと著しくウォッシュアウトすることが示された。B型は、蒸気処理なしでうまく働いたが、布に幾分再汚染するという問題があることが示された。C型は、蒸気処理なしで試験した全ての試料で最もウォッシュアウトし、視覚的に外観が損なわれることが示された。蒸気処理の後には、C型の結果は著しく改善した。D型は、全ての試料で肯定的な結果を示したが、ウォータースポット試験及び印刷した試料は不合格であった。洗濯の後及び/又は蒸気処理及び洗濯の後にのみ、D型試料は、ウォータースポット試験に合格した。E型は、極めて許容可能な結果を示し、印刷した試料にウォータースポットが起こったのみであった。E型は、後処理段階がない場合、洗剤での洗濯には不良な結果を示した。F型は、H型試料と同じように、視覚的外観が良好であることが示された。G型試料は、殆どの試験に不合格であった。I、J及びK型はそれぞれ比較的同じような肯定的な結果を示したが、K型は外観及び洗濯可能性に関しては、更に優れた性能を有することが示された。
【0094】
この試験の目的のために、ウォータースポット試験は、AATTC試験法104−1994を含んだ。本質的にこの試験では、水滴を基材の上に置いて、ガラス棒を用いてこする。次に、この基材を観察して、水が乾いた後にウォータースポットが残っているかどうかを調べる。白い円が見えれば、ウォータースポットが残っていると考える。
TXCR−500黒、TXCR−520赤、TXCR−523ミディアムレッド、TXCR−526スカーレット、TXCR−530オレンジ、TXCR−540黄色、TXCR−545ゴールデンイエロー、TXCR−550緑、TXCR−560ターコイズ、TXCR−565ミディアムターコイズ、TXCR−570青、及びTXCR−580灰色という名称で、Kimberly−Clark Printing Technology,Inc.から入手可能なものを含む他の反応染料インクセットも、このようなコーティングと共に用いることができる。このような反応染料インクは、Colorspan DM XII 12−カラープリンタ/600dpiで印刷することにより、上記のコーティングとともに試験した。
【0095】
或いは、反応染料セットを用いる代わりに、酸性染料インクセットを酸性染料固定溶液(浸染溶液)と共に用いることもできる。酸性染料セットを用いることができる織物基材は、酸性染料で染色可能な繊維を有するようなもの、ナイロンとライクラ及びポリアミドのような他の材料との間の割合が少なくとも15%であれば混紡のような織物基材を含む。このような酸性染料セットは、17972−17975という名称で、Kimberly−Clark Printing Technology,Inc.から入手可能である。別の酸性染料は、7287−20−2黒、7287−27−2灰色、6869−184−5バイオレット、7287−21−1青、7287−24−2ライトブルー、7287−10−1ターコイズ、及び7287−25−1緑、6869−186−3Bマゼンタ、7287−24−1ライトマゼンタ、6869−184−10スカーレット、7287−15−1オレンジ、7287−6−1黄色という名称で、Kimberly−Clark Printing Technology,Inc.から入手可能である。このようなインクは、上に記載したコーティングと共に、先に記載したColorspan DM XIIプリンタを用いて試験した。
このような染料セットを用いることにより、酸性染料を用いる従来のスクリーン印刷工程に対するインクジェット溶液と処理した基材とが提供される。この市場にデジタルの代替品が提供されれば、織物を製造するための価格を大幅に下げることになり、より特注風の製品が生産されることが可能になる。
【0096】
酸性染料の例
コーティングし、浸染させたナイロン布を先に記載した布試料と同様に準備し、乾燥試料に試験印刷を印刷した。試料は、温水で洗濯したが、染料のウォッシュアウトはみられなかった。
第2のセットの例では、酸性染料セットを絹シャルムーズ及びナイロン/ライクラ布試料に用いた。先の例のように、11×15インチの布シート見本を布から切り取り、その布を種々の試験コーティングに基づき試験した。このような布は、コーティングしないうちは、直接印刷することはできないことに注目する必要がある。洗濯したときの結果は、後処理しない場合は、ナイロン/ライクラに対するデルタEが40、絹シャルムーズに対するデルタEが35であることが示されている。しかしながら、コーティングした布に後処理した後には、両者に対するデルタE値は、約1.5又はそれ以下であった。後処理は、蒸気処理、具体的には、約105℃から125℃までの間で、絹にはほぼ25分間、ナイロン/ライクラには45分間の蒸気処理で構成されていた。次の表7に記載する。
【0097】
表7
Figure 0004088526
【0098】
更に別の実施形態では、コーティング/浸染製剤は、Aldrichのシュウ酸アンモニウム及び酒石酸アンモニウムから成る群から選択する多官能基性弱酸のアンモニウム塩を含むものと定めた。このようなコーティング/浸染製剤は、ナイロン/ライクラ布基材を処理するのに特に効果的なコーティング成分として、前述の硫酸アンモニウムの例の場合と同量のシュウ酸アンモニウムを含むのが望ましい。しかしながら、製剤にこのような原料を用いると、印刷画像に「クロスハッチング」を生じる傾向がある。ナイロン/ライクラ基材に関してこのクロスハッチングを消失させるために、なめし剤を加えるとこの問題が解決することがわかった。このようななめし剤の例証としては、次のコーティング製剤で記載するような、エチレングリコールモノエチルエーテル及びチオジエチレングリコールがある。このようななめし剤は、ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrichから入手可能である。用いる場合には、このようななめし剤は、合計固体の約0.5と10%との間の量で存在することが望ましい。
【0099】
酸性染料セットと共にナイロン/ライクラ及び絹布基材に用い、事前コーティング及び浸染溶液をいずれも含むシュウ酸アンモニウムコーティング
Figure 0004088526
【0100】
酸性染料セットと共にナイロン/ライクラ及び絹布基材に用い、事前コーティング及び浸染溶液をいずれも含む拡張シュウ酸アンモニウムコーティング
Figure 0004088526
【0101】
シュウ酸アンモニウムは、硫酸アンモニウム(前記例に記載)と同様の量で存在することが望ましい。色落ち堅ろう度試験、即ち、AATCC手引書である、1997年AATCC(アメリカ繊維化学者・色彩技術者協会)出版の「織物工業における色技術」第2版に記載のAATCC試験方法8を行う場合には、このようなクロスハッチングは、シュウ酸アンモニウムをなめし剤と組み合わせて用いることにより消失することが分かっている。この試験では、基材を既知の布で擦ってインクが擦り落とされるかどうかを見たが、合格であった。この試験は、乾燥及び湿潤の両方の状態で行う。
顔料インクの例
また、顔料インク剤も、コーティング及び浸染溶液製剤と共に用いることができることも理解されたい。17976−17979という名称でKimberly−Clark Printing Technology,Inc.から入手可能な顔料インク剤を用いることが特に望ましい。顔料の分散剤の例には、Rhom and Haas Corporationから入手可能なAcryjet Cyan、マゼンタ、黄色及び黒が含まれる。
本発明の主題であるコーティング/処理製剤及び方法により、印刷及び画像品質特性、顕著な色強化、色品質及び密度、インク保持能力、及び水堅ろう度及び洗剤堅ろう度特性を有するインクジェット印刷可能な織物基材が提供される。このような製剤を用いて、先に記載したように、製造する物品を調製するのに使用することができる。
本発明をその好ましい実施形態を特に参照して詳細に説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の精神及び範囲からはなれることなく、多くの修正、付加、及び削除をなすことができることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明の方法により、基材を処理する製剤に用いられる例示的な陽イオンポリマーを示す図である。
【図1B】 本発明の方法により、基材を処理する製剤に用いられる例示的な陽イオンポリマーを示す図である。
【図1C】 本発明の方法により、基材を処理する製剤に用いられる例示的な陽イオンポリマーを示す図である。
【図2】 インクジェット印刷可能な基材を処理するための浸漬及び圧搾工程を示す概略図である。

Claims (26)

  1. 画像の視覚化及び酸性染料ベースのインクの保持性を向上させるための、固体含有水性コーティング製剤であって、
    a)陽イオンポリマー又はコポリマーと、
    b)布柔軟剤と、
    c)尿素と、
    d)シュウ酸アンモニウムと、
    を含むことを特徴とする水性コーティング製剤。
  2. 前記陽イオンポリマー又はコポリマーが、合計固体の約5から95%までの間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  3. 前記布柔軟剤が、合計固体の約5から20%までの間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  4. ラテックス結合剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  5. 前記ラテックス結合剤が、合計固体の約0から80%までの間の量で存在することを特徴とする請求項4に記載の水性コーティング製剤。
  6. 前記尿素が、合計固体の約2から5%の間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  7. 前記シュウ酸アンモニウムが、合計固体の約5から10%の間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  8. 湿潤剤、消泡剤、及び界面活性剤を含む群から選択された添加剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  9. 少なくとも1つのなめし剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の水性コーティング製剤。
  10. 前記なめし剤が、エチレングリコールモノエチルエーテル、チオジエチレングリコール、又はその組み合わせのいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の水性コーティング製剤。
  11. 前記なめし剤が、合計固体の約0.5から10%の間の量で存在することを特徴とする請求項9に記載の水性コーティング製剤。
  12. 画像の視覚化及びインクの保持性を向上させる固体含有水性コーティング製剤であって、
    a)陽イオンポリマー又はコポリマーと、
    b)布柔軟剤と、
    c)尿素と、
    d)シュウ酸アンモニウムと、
    を含むことを特徴とする水性コーティング製剤。
  13. 印刷段階の後に後処理段階を受けることになる、基材に印刷された酸性染料ベースのインクジェットインクの付着性、色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を改善するために基材を処理する方法であって、
    a)基材を調達する段階と、
    b)陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤と、尿素と、シュウ酸アンモニウムとを含む水性コーティング製剤で、前記基材を処理する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  14. 前記水性コーティング製剤が、なめし剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 前記なめし剤が、エチレングリコールモノエチルエーテル、チオジエチレングリコール、又はその組み合わせのいずれかから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記陽イオンポリマー又はコポリマーが、合計固体の約5から95%までの間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記布柔軟剤が、合計固体の約5から20%までの間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. 前記水性コーティング製剤が、ラテックス結合剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. 前記ラテックス結合剤が、合計固体の約0から80%までの間の量で存在することを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記尿素が、合計固体の約2から5%の間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 前記シュウ酸アンモニウムが、合計固体の約5から10%の間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 請求項1に記載の方法により生成された物品。
  23. 印刷段階の後に後処理段階を受けることになる、基材に印刷された酸性染料ベースのインクジェットインクの付着性、色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を改善するために基材を処理する方法であって、
    a)基材を準備する段階と、
    b)陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤とを含む水性コーティング製剤で前記基材を処理する段階と、
    c)尿素と、シュウ酸アンモニウムとの水性浸染溶液で、前記段階b)の基材を処理する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  24. 基材に印刷された酸性染料ベースのインクジェットインクの付着性、色堅ろう度及び洗濯堅ろう度を改善するために印刷した基材を生成する方法であって、
    a)基材を準備する段階と、
    b)陽イオンポリマー又はコポリマーと、布柔軟剤と、尿素と、シュウ酸アンモニウムとを含む水性コーティング製剤で、前記基材を処理する段階と、
    c)前記基材を乾燥する段階と、
    d)酸性染料ベースのインクで前記基材に印刷する段階と、
    e)前記段階d)の印刷した基材を後処理する段階と、
    を含む方法。
  25. 前記水性コーティング製剤が、なめし剤を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  26. 請求項2に記載の方法により生成された印刷した基材。
JP2002566027A 2000-10-30 2001-10-29 画像の視覚化及び保持性を向上させるための浸染溶液を含むインクジェット印刷用の基材を処理するコーティング、該基材を処理する方法、及びそれで生成された物品 Expired - Lifetime JP4088526B2 (ja)

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