JP4087885B1 - 三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法 - Google Patents

三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】様々な材質および形状の被装飾物上に必要な精度で三次元装飾を施す一方、必要に応じて容易に除去することが可能な三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法を提供することである。
【解決手段】 三次元装飾物12Aは、塗工紙およびシーズニングされた紙のいずれか一方で構成され、かつ表面に第1のパターンピッチで印刷層5が形成された印刷用シート2と、印刷用シート2と印刷層5側において粘着剤3を介して粘着され、かつ印刷用シート2と逆側の表面に第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズ4Aが形成された透明樹脂フィルム4とを有する。印刷用シート2および透明樹脂フィルム4によって構成される三次元装飾シート1を一部または全部の素材とし、透明樹脂フィルム4に設けられた切込部22において三次元装飾シート1を折り曲げるとともに三次元装飾シート1の一部に透明樹脂フィルム4で覆われずに印刷用シート2が露出した糊代部20を設けて糊代部20を接着剤または粘着剤10を介して他の部分に接着または粘着することによって容器として形成した。
【選択図】 図

Description

本発明は、レンズを利用して三次元模様を発現できる三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法に関する。
従来、見る角度によって模様や色彩が変化し、光の干渉によるモアレ縞の原理を利用した装飾シートが装飾用に用いられている(例えば特許文献1参照)。
この装飾シートは、レンズの連続パターンを透明性シートの表面に形成する一方、裏面に印刷を施し、透明性シートの表裏面のパターン部を形成することにより、シート上に三次元模様を創り出すようにしたものである。
また、金属板上に立体感のある三次元模様を作り出した三次元装飾印刷金属板も考案されている。この三次元装飾印刷金属板は、金属板上に印刷し、印刷した金属板上に接着剤を介してレンズを形成した透明樹脂フィルムを所要の熱圧着温度下で熱圧着することによって製造される(例えば特許文献2参照)。この三次元装飾印刷金属板の製法によれば、熱圧着によって金属板上に強固に透明樹脂フィルムを圧着することが可能であり、三次元装飾印刷金属板を材料とする成形加工によって金属缶等の製品を製造することができる。
さらに、より透明樹脂フィルムを強固に金属板上に圧着した三次元装飾印刷金属板も考案されている(例えば特許文献3参照)。この三次元装飾印刷金属板は、印刷した金属板上に平坦な透明樹脂フィルムを所要の熱圧着温度下で熱圧着した後に透明樹脂フィルム上にレンズを形成することによって製造される。この製法によって製造さえた三次元装飾印刷金属板は、透明樹脂フィルムが強固に印刷金属板に接合されているため、様々な缶容器等の製品の材料として用いることができる。
また、他の装飾シートとして紙の表面にホログラムをコーティングしたシートも商品化されている。
特開平11−189000号公報 特開2002−307897号公報 特開2005−262741号公報
しかしながら、従来の透明性シートの表裏面にパターン部を形成した装飾シートでは、レンズ付透明性シートの裏面に印刷が施されている。このため印刷時には、透明性シートにテンションをかけて引っ張りながら印刷する必要がある。このため、透明性シートに圧力がかかり、印刷後の透明性シートが縮むことから印刷精度が低下するという問題がある。また、シルクスクリーンにより透明性シートに印刷を施す技術もあるが、十分な印刷精度が得られない。そして、印刷精度の低下は、三次元装飾効果の品質低下の原因となっている。
また、従来の三次元装飾印刷金属板では、印刷が金属板側に施されるため、印刷精度は維持できるものの、ホットプレス工程によって金属板に透明樹脂フィルムを強固に熱圧着するため、後に透明樹脂フィルムを除去することが要求される製品には不向きである。
さらに、金属板のみならず多種多様な材料で構成される被装飾物上に三次元装飾を施すことが望まれ、また、被装飾物がより複雑な形状であっても三次元装飾を施すことが望まれることがある。加えて、一旦被装飾物に施した三次元装飾を後に除去することが望まれる場合がある。例えば、宣伝用に製品に貼ったシールは、顧客が購入後に容易に剥がせるようにすることが望ましいものもある。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、様々な材質および形状の被装飾物上に必要な精度で三次元装飾を施すことが可能な三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明に係る三次元装飾物は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、塗工紙およびシーズニングされた紙のいずれか一方で構成され、かつ表面に第1のパターンピッチで印刷層が形成された印刷用シートと、前記印刷用シートと前記印刷層側において粘着剤を介して粘着され、かつ前記印刷用シートと逆側の表面に前記第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズが形成された透明樹脂フィルムとを有し、前記印刷用シートおよび前記透明樹脂フィルムによって構成される三次元装飾シートを一部または全部の素材とし、前記透明樹脂フィルムに設けられた切込部において前記三次元装飾シートを折り曲げるとともに前記三次元装飾シートの一部に前記透明樹脂フィルムで覆われずに前記印刷用シートが露出した糊代部を設けて前記糊代部を接着剤または粘着剤を介して他の部分に接着または粘着することによって容器として形成されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る三次元装飾物の製造方法は、上述の目的を達成するために、請求項に記載したように、塗工紙およびシーズニングされた紙のいずれか一方で構成される印刷用シートの表面に第1のパターンピッチで印刷を施すことにより印刷層を形成するステップと、前記第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズが形成された透明樹脂フィルムの前記複数のレンズが形成されていない面および前記印刷用シートの前記印刷層側の少なくとも一方に粘着剤を塗布するステップと、前記印刷用シートの前記印刷層側または前記透明樹脂フィルムの前記複数のレンズが形成されていない面を前記粘着剤に粘着させるステップと、前記印刷用シートを折り曲げて容器を形成できるように前記透明樹脂フィルムに切込を設けるステップと、前記容器を形成できるように前記透明樹脂フィルムで覆われず前記印刷用シートが露出した糊代部を設けるステップと、前記印刷用シートおよび前記透明樹脂フィルムで構成される三次元装飾シートを前記切込によって形成された切込部で折り曲げるとともに前記糊代部を接着剤または粘着剤を介して他の部分に接着または粘着することによって前記容器を形成するステップとを有することを特徴とするものである。
本発明に係る三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法においては、様々な材質および形状の被装飾物上に必要な精度で三次元装飾を施すことができる。
本発明に係る三次元装飾物および三次元装飾物の製造方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る三次元装飾シートの実施の形態を示す断面構造図である。
三次元装飾シート1は、印刷用シート2に粘着剤3を介して透明樹脂フィルム4を粘着したものである。印刷用シート2の透明樹脂フィルム4側には、第1のパターンピッチで印刷が施され、印刷層5が形成される。尚、パターンピッチは、スクリーン線数ということもできる。スクリーン線数は、1cmまたは1インチの間にある黒線(網点)の数をいう。また、透明樹脂フィルム4の表面側には、第2のパターンピッチで2次元状に多数のレンズ4Aが形成される。レンズ4Aは凸レンズであっても凹レンズであってもよい。さらに、レンズ4Aのみならず例えば亀甲状の突起のように同様な凹凸を繰り返す連続パターンを第2のパターンピッチで透明樹脂フィルム4の表面側に2次元状に形成しても良い。
第1のパターンピッチと第2のパターンピッチとは互いに異なる値に設定される。この第1のパターンピッチおよび第2のパターンピッチの値の差に応じて奥行き感を有する三次元装飾効果を創り出すことができる。
図2は、図1に示す三次元装飾シート1における装飾原理を説明する断面図である。
印刷用シート2の表面に形成される印刷層5の模様5a,5b,5cは、透明樹脂フィルム4に形成されるレンズ4Aとの位置関係によって視認状態を異にする。図2(A)に示すように、模様5aとレンズ4Aが完全に重なった部分では、あらゆる方向、例えばX方向やY方向から見ても模様5aを認識できる。一方、図2(B)に示すように、レンズ4Aと模様5bの重なりがレンズ4Aのほぼ半径分ずれると、X方向から見る場合には模様5bを視認できるものの、Y方向から見る場合には模様5bを認識することができず、見る方向によって模様5bが見えたり、見えなかったりする。さらに、図2(C)に示すように、模様5cがレンズ4Aの半径分以上ずれると、Y方向から模様5cが見えないだけでなく、X方向からも模様5cが見えにくくなり、完全に模様5cを認識することができない。
したがって、印刷用シート2の表面上に形成される印刷層5によって創り出される各模様5a,5b,5cはレンズ4Aとの相対位置関係によって、すなわち見る角度によって模様が変化することとなる。
透明樹脂フィルム4は、光を透過する透明な、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ウレタン、ポリ塩化ビニール、ポリ硝酸ビニール、ポリアクリル、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET: PolyEthylene Terephthalate resin)等の合成樹脂で構成されるが、環境性の面からポリエステルシート、耐候性の面からはアクリルシート、柔軟性の面からは軟質塩化ビニールシートにより好適に構成される。透明樹脂フィルム4は、半透明に着色してあってもよい。
印刷用シート2には、望ましくは十分に伸縮が小さい任意の材料が用いられる。十分に伸縮が小さい材料とは、より詳細には、伸縮したとしても三次元装飾効果の品質を維持できる程度の微小な伸縮となる材料である。十分に伸縮が小さい材料としては、性質別にいうと、折り曲げることが可能な可撓性材料、伸縮が十分に小さい非可撓性材料および複数の可撓性材料や非可撓性材料をラミネートした材料がある。印刷用シート2には、これらの材料から用途にあった材料が選択される。
可撓性材料の具体例としては、伸縮が小さい紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ウレタン、ポリ塩化ビニール、ポリ硝酸ビニール、ポリアクリル、PET等の樹脂、アルミ箔、シール用シートが挙げられる。
印刷用シート2として用いることが可能な紙には、印刷用紙と印刷用紙以外の紙とがある。通常の印刷用紙は塗工紙であり、印刷用紙以外の紙として非塗工紙がある。非塗工紙は化学パルプの含有量に応じて上質紙(上級紙)、中質紙(中級紙)、更紙(下級紙)に分類される。一般に、化学パルプの含有量が100%の非塗工紙が上質紙、化学パルプの含有量が40%〜70%程度の非塗工紙が中質紙と呼ばれる。紙は通常3mm/m程度伸縮し、伸縮のない紙はない。非塗工紙は伸縮量が塗工紙に比べて大きい。従って非塗工紙は三次元装飾効果に良好な品質が要求されない場合に、印刷用シート2として用いることができる。
一方、塗工紙は伸縮量が三次元装飾効果の品質を維持できる程度の微小な伸縮量であるため、三次元装飾効果に良好な品質が要求される場合に印刷用シート2として用いることができる。塗工紙は、上質紙や中質紙の表面に白色顔料等の薬剤をデンプン等の糊材を使って塗布した紙である。塗工紙は、薬剤の塗布量(塗工量)、化学パルプの含有量等の条件に応じてアート紙、コート紙、中質コート紙、軽量コート紙、中質軽量コート紙、微塗工紙に分類される。また、塗工紙は、コーティング、表面の平滑性、薬剤の塗布量の違いに応じてグロス系、マット系、ダル系に分類される。
尚、印刷用紙の分類の詳細については、例えばワークスコーポレーション発行の「DTP&印刷しくみ事典」に記載されている。
また、紙の伸縮を十分に小さくする手法として印刷時における室温や湿度等の印刷雰囲気中に紙を晒して予め印刷雰囲気に合わせて伸縮させるシーズニングがある。従ってシーズニングを施し、湿度および温度を調整することによって伸縮を十分に小さくした紙を印刷用シート2として用いることができる。紙の伸縮を十分に小さくする別の手法としてコーティングが挙げられる。例えば、樹脂を合成加工した塗布紙、合成紙、防水紙、塗料を塗布した紙等の表面処理されたコーティング紙も十分に伸縮が小さいので印刷用シート2の材料として利用できる。この他、ラミネート材の例としては、アルミ箔上に紙を貼り合わせたシートが挙げられる。
加えて、印刷用シート2としてシール用シートを用いることもできる。
図3は、図1に示す印刷用シート2としてシール用シートを用いた場合における三次元装飾シート1の断面構造図である。
図3に示すように印刷用シート2としてシール用シート2Aを用いることができる。シール用シート2Aは、粘着シート2Bを離形紙2Cに粘着させて構成される。粘着シート2Bは、紙、樹脂、金属箔等のシートに粘着剤2Dを塗布したものである。粘着シート2Bとして例えば、上述した塗工紙に粘着剤を塗布したシートを用いることができる。表面に印刷可能なシール用シート2Aは市販されており容易に入手することができる。印刷用シート2としてシール用シート2Aを用いる場合でも、上述したような十分に伸縮が小さい材料でシール用シート2Aを構成することが望ましい。
このように十分に伸縮が小さい材料には精度良く印刷ができる。例えば印刷層が写真や風景画像等の静止画や精度が要求されるイラストであっても十分な精度で印刷用シート2に印刷できる。逆に、例えば伸縮が十分に小さくない紙を印刷用シート2として用いると、紙が伸縮して三次元装飾効果の品質劣化に繋がる。従って、印刷精度に応じた条件を満たした紙のみが印刷用シート2の材料として利用できる。
また、印刷用シート2を透明樹脂フィルム4に粘着させるための粘着剤3は、ホットプレス工程のような熱圧着温度への加熱および熱圧着圧力への加圧を要することなく、常温または所要の温度下で粘着させることができるものが利用される。
以上のような構造の三次元装飾シート1は、そのまま製品として使用することができる。例えば、カレンダー、名刺、アルバム、ポスター、案内状、挨拶状として用いることができる。また、三次元装飾シート1を製品の材料として用いることもできる。例えば三次元装飾シート1を用いて容器を製造することができる。
さらに、三次元装飾シート1を他の任意の被装飾物に貼り付けることもできる。この場合、印刷用シート2に粘着剤を塗布してもいいが、印刷用シート2としてシール用シート2Aを用いて離形紙2Cを剥がして被装飾物に貼り付けることもできる。
三次元装飾シート1を粘着剤3を介して被装飾物に貼り付ければ被装飾物上に三次元装飾効果を創り出すことができる。また一旦、三次元装飾シート1を被装飾物に貼り付けたとしても後になって剥がす必要が生じた場合には、容易に剥がすことができる。また、印刷用シート2として可撓性材料を用いれば、様々な複雑な形状を有する被装飾物に対して容易に三次元装飾シート1を貼り付けることができる。すなわち、多種多様な材料および形状の被装飾物上に三次元装飾を施すことが可能となる。
図4は、図1に示す三次元装飾シート1を利用した三次元装飾物の構造図である。
図4に示すように図1に示す三次元装飾シート1を接着剤または粘着剤10を介して被装飾物11に貼り付けることによって三次元装飾物12を構成することができる。被装飾物11としては三次元装飾シート1を貼り付けることが可能であればあらゆる物が可能である。例えば、金属、樹脂製品、ガラス製品、缶、紙箱や木箱等の箱、ビン、ペットボトル、容器、自動車のボディ等の被装飾物11に三次元装飾シート1を貼り付けることによって三次元装飾物12を構成することができる。
次に、三次元装飾シート1および三次元装飾物12の製造方法について説明する。
図5は、図1に示す三次元装飾シート1および図4に示す三次元装飾物の製造方法を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS1において、印刷用シート2の表面に第1のパターンピッチで印刷が施され、印刷用シート2の表面に印刷層5が形成される。
次に、ステップS2において、第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズ4Aが既に形成された透明樹脂フィルム4の複数のレンズ4Aが形成されていない面に常温または適切な粘着温度下で粘着剤3が塗布される。
次に、ステップS3において、印刷用シート2の印刷層5側を常温または適切な粘着温度下において、透明樹脂フィルム4上の粘着剤3に粘着させる。
尚、印刷層5が形成された印刷用シート2の表面側に粘着剤3を塗布し、透明樹脂フィルム4を印刷用シート2上の粘着剤3に粘着させてもよい。ただし、印刷用シート2の品質を良好に維持する観点から透明樹脂フィルム4側に粘着剤3を塗布することが望ましい。
このようにして三次元装飾シート1が製造される。三次元装飾物12を製造する場合には、ステップS3の後に実施されるステップS4において、接着剤または粘着剤10を介して三次元装飾シート1が被装飾物11に貼り付けられる。このような三次元装飾物12の製造方法によって三次元装飾物12を製造することができる。ただし、前述のように、三次元装飾シート1を素材として三次元装飾物を製造することもできる。
図6は、図1に示す三次元装飾シート1を素材として作成された容器状の三次元装飾物の一例を示す拡大断面図である。
三次元装飾物12Aは、三次元装飾シート1を折り曲げて作成された箱状の容器である。容器の形状は、丸型の箱形状または角型の箱形状のいずれであってもよい。三次元装飾シート1の一方の端部には、透明樹脂フィルム4で覆われず印刷用シート2が露出した糊代部20が設けられる。そして糊代部20の三次元装飾シート1の他方の端部の印刷用シート2側は接着剤または粘着剤10を介して三次元装飾シート1の他方の端部の印刷用シート2と接着または粘着される。
ただし、三次元装飾シート1に糊代部20を設けずに、透明樹脂フィルム4の表面端部に接着力または粘着力が十分に強い接着剤または粘着剤10を塗布し、対向する印刷用シート2の端部と接着または粘着するようにしてもよい。
また、箱状の容器である三次元装飾物12Aの縁部分21を鋭利な角度としたい場合に、透明樹脂フィルム4の弾性等の性質により透明樹脂フィルム4を所望の角度に曲げられない場合がある。このような場合には、必要に応じて透明樹脂フィルム4に切込部22が設けられ、透明樹脂フィルム4の弾性等の性質を除去または低減させることによって印刷用シート2が所望の角度に折り曲げられる。尚、透明樹脂フィルム4は切込部22において必ずしも図6に示すように完全に切断される必要はなく、透明樹脂フィルム4を所望の角度に曲げられる程度に切込を入れるのみであってもよい。
このように構成された容器としての三次元装飾物12Aでは、容器表面に三次元装飾効果を創り出すことができる。
図7は、図1に示す三次元装飾シート1を素材として作成された容器状の三次元装飾物の別の一例を示す拡大断面図である。
三次元装飾物12Bは、一端が閉口の筒状の蓋側容器30および一端が閉口の筒状の底側容器31を有する容器である。図7に示す例では、蓋側容器30の閉口端側の面、すなわち蓋30Aの素材が三次元装飾シート1とされている。そして容器である三次元装飾物12Bを外部から視認した場合に三次元装飾効果が得られるように、蓋30Aの外表面側が透明樹脂フィルム4のレンズ4A側とされる。
蓋側容器30の筒状部材30Bの蓋30A側端部は、内部に折り曲げられる(カール加工される)。そして、三次元装飾シート1の端部は、接着剤または粘着剤10を介して筒状部材30Bの折り曲げられた部分と接着または粘着される。尚、接着剤または粘着剤10を三次元装飾シート1に塗布せずに、蓋30Aを構成する三次元装飾シート1を筒状部材30Bの内部にはめ込むのみとしてもよい。
このように構成された容器としての三次元装飾物12Bでは、容器の要求される部分にのみ三次元装飾効果を創り出すことができる。
次に、図6に示す三次元装飾物12Aの製造方法について説明する。
図8は、図6に示す三次元装飾物12Aと同様な構造を有する容器の製造方法の一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS10において、印刷用シート2の表面に第1のパターンピッチで印刷が施され、印刷用シート2の表面に印刷層5が形成される。尚、図8において点線は、容器を組み立てる際に折り曲げられる折曲線である。
次に、ステップS11において、三次元装飾シート1に糊代部20を設ける場合には、印刷用シート2の印刷層5側において糊代部20とされる部分がマスクされる。例えば、所定のサイズのマスク用紙40で糊代部20が覆われる。
次に、ステップS12において、第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズ4Aが既に形成された透明樹脂フィルム4の複数のレンズ4Aが形成されていない面に常温または適切な粘着温度下で粘着剤3が塗布される。ただし、印刷層5が形成された印刷用シート2の表面に常温または適切な粘着温度下で粘着剤3を塗布してもよい。
次に、ステップS13において、常温または適切な粘着温度下において、印刷用シート2の印刷層5側を透明樹脂フィルム4上の粘着剤3に粘着させる。これにより容器である三次元装飾物12Aの素材となる三次元装飾シート1が製造される。
次に、ステップS14において、容器の展開図形状に三次元装飾シート1が切断される。
次に、ステップS15において、マスクした部分の透明樹脂フィルム4がカットされる。すなわち、粘着剤3を介して透明樹脂フィルム4が粘着されたマスク用紙40がカットされる。これにより糊代部20が露出する。
次に、ステップS16において、容器の展開図形状の三次元装飾シート1における折曲線に切込が入れられ、切込部22が形成される。
次に、ステップS17において、糊代部20に接着剤または粘着剤10が塗布される。
次に、ステップS18において、切込部22で三次元装飾シート1が折り曲げられ、糊代部20を接着剤または粘着剤10を介して対向する三次元装飾シート1の面に接着またな粘着させることにより容器が形成される。
尚、糊代部20や切込部22を設けない場合、容器の展開図形状に三次元装飾シート1を切断する必要がない場合には、関連する工程を省くことができる。また、工程の順序を可能な範囲で変えてもよい。すなわち、必要に応じて、糊代部20を設けるステップや、切込部22を設けるステップが実施される。
また、糊代部20は、例えば印刷された印刷用シート2をマスク用紙40等のマスク材によりマスクすることによって設けることができるが、マスク材を用いずに、透明樹脂フィルム4を印刷用シート2の印刷層5側から剥がすことによって糊代部20を形成するようにしてもよい。
本発明に係る三次元装飾シートの実施の形態を示す断面構造図。 図1に示す三次元装飾シートにおける装飾原理を説明する断面図。 図1に示す印刷用シートとしてシール用シートを用いた場合における三次元装飾シートの断面構造図。 図1に示す三次元装飾シートを利用した三次元装飾物の構造図。 図1に示す三次元装飾シートおよび図4に示す三次元装飾物の製造方法を示すフローチャート。 図1に示す三次元装飾シートを素材として作成された容器状の三次元装飾物の一例を示す拡大断面図。 図1に示す三次元装飾シートを素材として作成された容器状の三次元装飾物の別の一例を示す拡大断面図。 図6に示す三次元装飾物と同様な構造を有する容器の製造方法の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1 三次元装飾シート
2 印刷用シート
2A シール用シート
2B 粘着シート
2C 離形紙
2D 粘着剤
3 粘着剤
4 透明樹脂フィルム
4A レンズ
5 印刷層
5a,5b,5c 模様
10 接着剤または粘着剤
11 被装飾物
12、12A 三次元装飾物
20 糊代部
21 縁部分
22 切込部
30 蓋側容器
30A 蓋
30B 筒状部材
31 底側容器
40 マスク用紙

Claims (2)

  1. 塗工紙およびシーズニングされた紙のいずれか一方で構成され、かつ表面に第1のパターンピッチで印刷層が形成された印刷用シートと、
    前記印刷用シートと前記印刷層側において粘着剤を介して粘着され、かつ前記印刷用シートと逆側の表面に前記第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズが形成された透明樹脂フィルムとを有し、
    前記印刷用シートおよび前記透明樹脂フィルムによって構成される三次元装飾シートを一部または全部の素材とし、前記透明樹脂フィルムに設けられた切込部において前記三次元装飾シートを折り曲げるとともに前記三次元装飾シートの一部に前記透明樹脂フィルムで覆われずに前記印刷用シートが露出した糊代部を設けて前記糊代部を接着剤または粘着剤を介して他の部分に接着または粘着することによって容器として形成されたことを特徴とする三次元装飾物。
  2. 塗工紙およびシーズニングされた紙のいずれか一方で構成される印刷用シートの表面に第1のパターンピッチで印刷を施すことにより印刷層を形成するステップと、
    前記第1のパターンピッチと異なる第2のパターンピッチで複数のレンズが形成された透明樹脂フィルムの前記複数のレンズが形成されていない面および前記印刷用シートの前記印刷層側の少なくとも一方に粘着剤を塗布するステップと、
    前記印刷用シートの前記印刷層側または前記透明樹脂フィルムの前記複数のレンズが形成されていない面を前記粘着剤に粘着させるステップと、
    前記印刷用シートを折り曲げて容器を形成できるように前記透明樹脂フィルムに切込を設けるステップと、
    前記容器を形成できるように前記透明樹脂フィルムで覆われず前記印刷用シートが露出した糊代部を設けるステップと、
    前記印刷用シートおよび前記透明樹脂フィルムで構成される三次元装飾シートを前記切込によって形成された切込部で折り曲げるとともに前記糊代部を接着剤または粘着剤を介して他の部分に接着または粘着することによって前記容器を形成するステップと、
    を有することを特徴とする三次元装飾物の製造方法。
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