JP4085169B2 - 電話番号変更先住所調査システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ISDNに接続された複数の電話番号の使用状況調査を、専用コンピュータ装置を用いて調査し、収集された各電話番号の収集データを履歴情報として記憶する電話番号使用状況調査提供システムに係り、特に使用状況調査の結果、移転された電話の変更先住所を調査するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大量顧客情報を所有し管理している各企業、各種団体は、これまで顧客からの届け出により顧客情報を更新していた。このため、各企業、各種団体は、郵便物が返送されるとき、又は電話をかけて「現在つかわれていません」「お客様の都合で取り外しています」等のメッセージを聞く時に初めて相手の住所等が変更されたことを知ることになる。ところでNTTでは、お客様の希望(調査結果では案内を希望する者は全体の45%であった)によって変更先(連絡先または移転先)電話番号を3ヶ月程度は本人の希望(調査結果では案内を希望する者は全体の45%であった)により交換機が案内するものの、案内期間が終了すると「現在使われていません」等のメッセージになる。
【0003】
また、近年、コンピュータを使用し、電話番号の使用状況を自動的に調査する電話番号発信コンピュータ装置が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、住所や電話番号等の変更を知る方法は、本人からの届けがある時以外は住民票等で変更先住所を調査する方法、知人から知らせてもらう方法等、高いコストと時間のかかる調査方法以外には無かった。また、従来使用されている電話番号発信コンピュータ装置を使用し、一時的に電話の使用状況を調査しても、既に該当電話番号が第三者に使用されていることもあり変更調査には効果がなかった。さらに、住民票閲覧は近年のプライバシー保護により閲覧できない地域が増加している。また、自宅住所が移転により不明になった場合、勤務先情報から変更先住所を調査する方法も考えられるものの、転勤等の勤務先情報の変更、退職等により連絡先が判明しない場合もある。
【0005】
一方、生命保険会社、損害保険会社、銀行等は、新規顧客獲得を優先し、既存顧客の住所不明による顧客減少問題の解決には積極的ではなかった。しかし、金融自由化の経済環境下にあっては、既存顧客の確実な取込み、低コストの経営が求められ、変更先顧客住所の効率的調査が強く望まれていた。
【0006】
本発明は、電話番号の変更先住所を効率良く調査する電話番号変更先住所調査システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電話番号変更先住所調査方法は、ISDNに接続された電話番号発信コンピュータにより複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶させてから、ユーザから電話調査依頼された電話番号を制御手段が記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを制御手段が判断し郵便転送期間内であれば、検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する。
【0008】
本発明の電話番号変更先住所調査方法は、ISDNに接続された電話番号発信コンピュータにより複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶する段階と、ユーザから電話調査依頼された顧客情報の中の電話番号を制御手段が記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間を経過しているか否かを制御手段が判断し郵便転送期間内である場合、制御手段が顧客情報から検索された電話番号の住所と顧客名のリストを作成する段階と、を含む。
【0009】
本発明の電話番号変更先住所調査装置は、ISDNに接続され、複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶する電話番号発信コンピュータと、ユーザから電話調査依頼された電話番号を記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取り外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内であれば、検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する制御手段と、を備える。
【0010】
また本発明の電話番号変更先住所調査装置は、ISDNに接続された電話番号発信コンピュータ12により複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報Aとして記憶手段7に記憶する電話番号発信コンピュータと、ユーザから電話調査依頼された顧客情報Eの中の電話番号を記憶手段7に記憶した履歴情報Aから検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内である場合、顧客情報Eから検索された電話番号の住所と顧客名のリストを作成する制御手段と、を備える。
【0011】
さらに本発明の電話番号変更先住所調査装置は、ISDNに接続され、複数の電話番号の使用状況調査を電話番号発信コンピュータにより実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集した履歴情報を記憶する記憶手段と、ユーザから電話調査依頼された電話番号を記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番に変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内であれば、検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する制御手段と、を備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明に使用される電話番号使用状況調査提供装置の全体構成を示す図である。コンピュータ1は随時調査用の電話番号発信コンピュータ装置2に接続されている。電話番号発信コンピュータ装置2はNTTのデジタル交換機3に接続され、交換機3はISDNの電話回線を介して一般の加入電話5および携帯電話6に接続されている。前記コンピュータ1はハードデスク7を含み、該ハードデスク7には、各電話番号毎にその電話番号履歴情報を記憶する記憶エリアA、電話帳データを記憶する記憶エリアB、電話番号エリア(市内、市外局番)とそのエリアの住所情報をリンクして記憶する記憶エリアC、住宅地図情報を記憶する記憶エリアDが設けられている。さらにコンピュータ1には顧客情報を記憶する記憶エリアEが設けられ、ここに電話調査依頼されたユーザ(企業)の顧客の電話番号、住所、会社の電話番号を含む顧客情報が記憶される。顧客情報は、CD、FDD等の記憶媒体を介してエリアEへインストールでき、また記憶媒体を装着した状態で動作できる。またインターネット等の通信回線を介してユーザのデータベースへ直接アクセスしても良い。コンピュータ1のROM8には電話番号の変更先住所を調査するプログラム、履歴情報の取得、記憶、サーチ等を支援するプログラムが記憶され、CPU9は必要に応じてこれらのプログラムを読出し所要の動作を行う。なお、コンピュータ1にはキーボード、プリンタ、ディスプレイ、インターネットへの接続端子等が備えられている(図示されていない)。
【0015】
記憶エリアBに記憶される電話帳データは、NTTが一般家庭に無料配布している電話帳を電子化したデータベースであり、市販されている。現在、電話帳は1年に1回(地方によっては2年に1回の場合もある)最新版を提供している。従って、電話帳データの更新遅れは主要都市では1年程度、最大で2年程度である。また、別途にNTTはタウンページ電話帳(企業編)を2ヶ月に1回データベースとして提供している。従って、タウンページ掲載企業は3ヶ月程度で電話帳データを更新できるので、このタウンページ電話帳を電話帳データの更新に付加的に利用できる。
【0016】
図1の太線により囲んで示す電話番号使用状況調査提供装置は、多数の加入電話番号のデータ収集を定期的または任意の指定された時期に一括して行うために構成されている。コンピュータ11に含まれるハードデスク14には、国内に存在する全ての電話番号情報を記憶するための電話番号テーブルが備えられている。コンピュータ11は、n個の電話番号発信コンピュータ装置121、122、123、…、12nに並列に接続されている。各電話番号発信コンピュータ装置12はNTTのデジタル交換機13に接続され、そして各電話番号発信コンピュータ装置が担当する加入電話番号の調査を行う。
【0017】
電話番号テーブルには、まず、NTTが公開している市外局番、市内局番を基に初期の電話番号情報が記憶される。現在の市外局番、市内局番の数は全国で約16,700局番が存在している。例えば市外局番が「03」で市内局番が「3359」のときは加入者番号0000から9999の連続番号とし追加する。03−3359−0000から03−3359−9999の連続番号が作成される。これを全国の局番に対して作成することで初期電話番号テーブルが作成される。従って、事前に調査されるべき全国の使用中、将来使用可能な電話番号(現在未使用の電話番号)の数は約1億6千700万件であり、この結果、調査対象電話番号も同数となる。又新設あるいは削除される局番情報はNTTが適時インターネットのホームページ等で事前に公開しているので、電話番号テーブルに随時、新設電話番号情報として追加、あるいは削除される。初期の電話番号情報または追加の新設電話番号情報を電話番号テーブルに記憶させるには、自動読取り装置等を使用した従来周知の方法により容易に実施できる。
【0018】
電話番号情報調査は、専用の電話番号発信コンピュータ装置4、121、122、123、…、12nとISDN回線を用いて適時調査対象電話番号に発信し、デジタル通信によりNTT交換機5、13が知らせる理由表示を収集する。この電話番号発信コンピュータ装置はひとつの電話番号に対し平均3〜5秒で調査を完了することができ、装置1台当たり24電話回線を接続することができる。連続運転の場合は相手交換機の負担を緩和するため、1電話番号の調査完了後2秒の停止を各回線毎に行っている。よって1電話番号の調査を完了するスピードは平均5秒程度である。従って装置1台当たり1ヶ月間に最低1000万件の電話番号の調査ができ、1ヶ月間に約1億6千700万件を調査するには約17台(n=17)の電話番号発信コンピュータ装置を設けることにより国内の電話番号使用状況調査を完了できる。なお、電話番号調査対象とする地域は全国である必要はなく任意の地域を指定でき、指定した地域の電話設置数に対処できる数の電話番号発信コンピュータ装置を設ければ良い。
【0019】
一企業であるユーザから電話番号調査依頼を受けた場合は、図1に示す限定された企業の顧客情報を蓄積した記憶エリアEのデータベースに基づき、随時調査用の電話番号発信コンピュータ装置2を作動すれば、限定された電話番号の履歴情報を定期的または随時に蓄積できる。但し、複数のユーザがそれぞれ個別の顧客情報のデータベースに基づいて電話番号調査を実施した場合、設備の稼動頻度、重複調査、各ユーザの調査費等を考慮すれば、ハードデスク14の電話番号テーブルを一括して定期的に調査して新履歴情報を蓄積することが望ましい。コンピュータ11のハードデスク14に記憶された国内の電話番号テーブルの履歴情報は必要に応じてコンピュータ1のハードデスク7に転送される。
【0020】
図2は上述したひとつの電話番号発信コンピュータ装置をさらに詳細に説明するブロック図である。電話番号発信コンピュータ装置は、コンピュータ本体21と、ディスプレイ22と、キーボード23と、デジタルサービス・ユニット(DSU)24を含む。コンピュータ本体21は、CPU25、メモリ26、ハードデスク27、ISDN通信専用の音声ボード28、FDD(フロッピーデスク)29、光デスク(MO)30を含む。音声ボード28には24回線の電話端子が接続される。この音声ボード28からはJT−Q931に規定された音声情報の他、非制限デジタル情報の出力も可能であり、電話番号発信コンピュータ装置は音声情報または非制限デジタル情報のいずれかのモードにより出力する。デジタルサービス・ユニット24は1から12までの12セットのユニットからなり、コンピュータ本体21側と24回線により、ISDN回線網31と12回線により接続される。キーボード23は電話番号使用状況調査を行う時期、例えば1ヶ月に1回定期的に調査を行う指示を入力でき、また調査を行う任意の時期を指定できる。さらに、キーボード23は、電話番号発信コンピュータ装置が担当する電話番号のエリアを指定でき、所望の情報を送ることができる。また、キーボード23の操作によりFDD29、光デスク30へ調査された所望の電話番号情報を記憶できるほか、ディスプレイ22へ表示できる。また、コンピュータ1からの電話番号調査依頼に応答して依頼された電話番号へ音声ボード28、デジタルサービス・ユニット24を介して発信される。
【0021】
図3はISDN電話回線上で電話番号を発信したとき交換機から返送される理由表示の代表例である。デジタル交換機からの理由表示はCCITT勧告を基にTTC標準によりJT−Q931に規定された回線交換呼の基本的呼制御手順に従う。NTTはINSネットサービスの技術資料において理由表示を公開している。電話番号発信コンピュータ装置はデジタル交換機との呼制御メッセージ(呼設定、応答、呼出、切断、開放)を利用してJT−Q931(レイヤー3)情報を収集することとなる。デジタル交換機からの理由表示には「001:欠番」、「016:正常」、「022:加入者番号変更、新加入者番号フィールドに新番号がセットされる」、「028:無効番号」、等があり、これらを必要な種類に分類し、同時に調査した処理日、時間等をコンピュータのハードディスク7、12に登録する。また、調査情報は電話番号発信コンピュータ装置のハードデスク27にも記憶できる。
【0022】
交換機からの理由表示には大別される「使用中電話番号」と「未使用電話番号」のほかに、「A:使用中電話番号であっても都合取り外し電話番号」、「B:未使用電話番号であっても(移転先メッセージ案内中電話番号)、(連絡先メッセージ案内中電話番号)」、さらに「C:(番号誤りメッセージ案内中電話番号)、(現在使われていませんメッセージを案内中電話番号)」、「D:前回調査で未使用電話番号が今回使用中になった電話番号」等が存在する。Bについては後日「現在使われていません」、「もう一度お掛けなおし下さい」等のメッセージになってしまうので移転先電話番号、連絡先電話番号を案内している期間に収集しておくことで後日連絡できなくなった相手先の電話番号を知ることができる。
【0023】
上記収集された調査時での「電話番号、理由表示、年月日、時間」等はハードディスク7、14に記憶登録され、当該処理を定期的または随時に行うことで電話番号履歴情報となる。この履歴情報は電話番号の調査を依頼してきたユーザに対し、インターネット等を利用して送信される。また現在の情報を知りたいユーザに対しては、前述した電話番号発信コンピュータ装置を瞬時起動し、交換機からの理由表示を収集しユーザに返信することもできる。また調査依頼された電話番号の調査依頼時の情報と共にその電話の過去の履歴情報をユーザに返送できる。
【0024】
図4は、ハードデスク7の記憶領域Aまたはハードデスク14に記憶される電話番号履歴情報のレイアウトおよび電話番号履歴情報の例示である。電話番号履歴情報レイアウトに示すように、1回の調査毎に調査対象である「電話番号」と、調査時に判明した移転先あるいは連絡先電話番号である「新加入者番号」と、交換機から返送される「理由表示」と、「調査年月日」と、交換機から返信されるレイヤーに関する「その他レイヤー情報」とが記憶されて登録される。また、電話番号履歴情報の例として電話番号「03−3359−0906」が調査され、各調査ごとに上述したレイアウトに調査情報が順次記憶保存されて履歴情報として蓄積される。注目すべきことは電話番号が移転され、連絡先電話番号が判明してから、同連絡先電話番号が次回の調査対象「電話番号」として登録される。
【0025】
図5は、図1のハードデスク7の記憶エリアCに記憶される市内・市外局番号に関連する住所情報テーブルの例示である。「電話番号」を所有している「法人名・個人名」および住所、郵便番号はNTTから提供される情報により取得可能である。しかし、調査において判明した移転先電話番号(連絡先電話番号)等の移転先住所は特定できない。ところで、NTTは市外局番、市内局番がどの地域に使われているかを、市外局番と市内局番と共に住所情報を公開しているので、この情報を利用することは可能である。都道府県、市区町村は勿論、町、丁目まで特定できる地域もある。そこで、移転先電話番号等は、その市外局番、市内局番からある一定の地域に転居したことが判明する。図5において、「電話番号市外・市内局番」と、この局番に関連する「住所候補」(この例では1からnの候補)が記憶される記憶領域が設けられている。
【0026】
また、移転先電話番号等で移転先住所の住所エリアが判明することも重要である。周知の住宅地図システムとリンクすることで移転先住所エリアを地図上に表示でき、該当するエリア内の顧客名から移転先住所を容易に探す事ができる。特にナビゲーションシステム等とリンクして住所の特定に利用できる。図5において上記「電話番号市外・市内局番」、「住所候補」の他に「地図リンク情報」、「郵便番号」を記憶する領域が設けられている。
【0027】
また、NTTの電話番号検索サービス(ANGEL−LINE)においてNTTが公開するソフトウェア情報を利用するソフトを作成することにより手動操作によらない方法が可能となる。この方法によれば移転先電話番号と顧客名と住所エリア情報を与えることによりNTT電話帳データベースを直接自動検索し、移転先電話番号の住所を特定できる。住所を特定できた顧客に関しては、これまでのような住民票閲覧は全く不要となる。
【0028】
図6は、周知の住宅地図システムとリンクすることにより移転先住所エリアを地図と共に表示した画面表示例である。例えばユーザは画面上の入力操作ボタンを操作することにより、図5に示される所要の情報を取出すことができる。さらに、住宅地図システムとのリンクにより、図6に示すように、「住所候補」情報を対応するエリアの地図と共にユーザの画面上に表示でき、そこでユーザは地図を目視または顧客名を入力して住所を特定することが可能となる。
【0029】
随時調査が実行される時、コンピュータ1は電話番号発信コンピュータ装置4を起動する。随時調査は、ユーザが顧客電話番号の現在の使用状況を知りたいときに実行される。ハードデスク7の記憶エリアEに記憶された顧客情報の電話番号を検索キーとして電話番号発信コンピュータ装置4は、交換機からの理由表示等を収集し瞬時に切断する。この時、図4に示すように、収集された理由表示等は該当電話番号と調査年月日と共に記録される。
【0030】
電話番号履歴情報の収集方法について説明する(図1の定時処理部分である)。この処理は1ヶ月に1回または2ヶ月に1回等定期的に実施される。電話番号発信コンピュータ装置12により調査する内容はデジタル電話回線における電話番号発信の結果、TTC標準のJT−Q931により規定されている理由表示(図3参照)を、デジタル交換機13を介して収集することであり、理由表示収集後作業は完了して瞬時に電話切断となる。したがって電話番号の相手方と会話することはなく、電話リングを鳴動することもない。上記全電話番号テーブルを調査することで図2の理由表示等が各電話番号に対し判明し、さらにその調査した「年月日、メッセージ情報に含まれる移転先電話番号」等を所定の手順でサーバ3のハードディスク14に記録することができる。さらにこの調査を定期的に行うことで電話番号の変更情報が蓄積され、順次ハードデスクの電話番号履歴情報が充実し完成する。
【0031】
次に電話番号変更先住所調査方法について図7を参照して説明する。まずステップS1において、ユーザから調査依頼された顧客情報をコンピュータ1の記憶エリアEに電話番号を検索アドレスとして記憶させる。コンピュータ1の記憶エリアAに適時更新される電話番号履歴情報より、電話帳データベースの電話番号の変化は刻銘に知ることができる。ステップS2において、記憶エリアEの顧客情報に含まれる各電話番号に対応する履歴情報が記憶エリアAから検索され、記憶エリアEに記憶される。ステップS3において、取得した顧客の履歴情報に移転先または連絡先の変更電話番号を検索し、変更電話番号があるか否かを判断する。ステップS4において、顧客および変更電話番号をリストし、ユーザに報告する。変更電話番号から変更先住所を自動的に特定するには、ステップS5に移る。ステップS5において、変更電話番号を検索キーとして記憶エリアBに記憶された電話帳データの電話番号との一致を検索し、一致した電話番号がある場合は対応する住所を変更(移転)先住所として登録する(ステップS6)。この場合、変更電話番号および変更先住所は電話帳データに新しく掲載されるので、最新の電話帳データを使用し、特に新規電話帳掲載データが使用できる場合は住所の特定はさらに容易になる。ステップS5において、電話帳データから電話番号の一致がない(電話帳データに掲載されていない)場合は、ステップS7に移り、記憶エリアCの電話番号エリアとその住所情報から、変更電話番号の市内局番または市外局番を検索キーとして該当する変更先住所の候補地域を特定できる。さらにステップS8において、図6に示すように、候補地域とリンクされた記憶エリアDの住宅地図情報から候補地域を検索キーとして呼出し、該当する住宅地図上の表示から顧客名を検索キーとして検索または目視して変更先住所を特定することができる。但し、現在の住宅地図の更新は1年に1回程度であるので即効的には困難であるものの、契約期間の長い保険等の即時性が要求されない業種には十分有効である。さらに今後、住宅地図の更新期間の短縮も期待されている。
【0032】
なお、ステップS4において、変更電話番号が判明している場合には、自力の変更先住所特定に頼らず、支障のない場合は直接変更電話番号へ電話して変更先住所を聞くことができる。
【0033】
前記ステップS3において、取得した顧客の履歴情報において電話番号変更の可能性があるにもかかわらず変更電話番号を収集できない場合、例えば欠番、取外し、無効になった場合は、ステップS11に移り該当する顧客をリストし、必要な場合はユーザに報告する。ステップS12において、住居変更の可能性時期(欠番、取外し、無効等になった調査時期)から現時点まで所定の期間(この例では1年)が経過したか否かが判断される。ステップS13において、所定期間以内であれば、リストされた顧客のうち該当する顧客名と現在の登録住所が読出され、該登録住所宛へのメールが作成される。ここに、所定期間を1年としたのは、1年以内であれば旧住所宛に調査はがきまたは住所変更依頼はがきを郵送すれば、郵便局が新住所へ転送するサービスを行うからである。調査によると、80%程度の転送結果(80%の転送届け)を得ている。この結果、郵便局の転送期間の1年以内であれば顧客から変更先住所を知らされる可能性が高い。
【0034】
ステップS12において、所定の期間を既に経過した場合、即ち1年以上本電話番号変更先住所調査が行われなかった場合、ステップS14に移り顧客情報の該当する顧客の姓名を検索キーとして記憶エリアBに記憶された電話帳データから同一姓名の情報を抽出する。この場合、電話帳データとしては最新のデータを使用し、好ましくは新規掲載者のデータを利用する。新規掲載者のデータを利用できない場合は過去の電話帳データに掲載されていない同一姓名の情報を抽出すると良い。この理由は複数の同一姓名が抽出され得るから、新規登録者に限定することにより特定できるからである。電話帳データから抽出された同一姓名の住所は変更先住所候補とされる。なお、電話帳への個人の掲載率は全国平均で70%前後であり、法人の場合はほぼ100%である。
【0035】
所定の期間を既に経過した場合であって、ステップS14により変更住所候補がヒットできない場合、顧客情報にある顧客名は電話帳掲載者の家族の可能性がある。ステップS15において、ステップS14の場合と同様に検索キーとして姓のみを使用して電話帳データから同一姓の変更先住所候補を抽出する。抽出結果を確実にするために、ステップS14の結果に関わらずステップS15はステップS14と並行して実行しても良い。ステップS14またはステップS15に続くステップS16において、抽出された顧客のうち該当する顧客名と変更先住所候補が読出され、該登録住所宛へのメールが作成される。この場合は変更先住所が顧客と一致しない場合があるので、住所変更届依頼と新規契約案内を作成し郵送する。なお、メールの作成は、コンピュータにおいて宛先住所、宛先氏名(または名称)の作成、記憶、印字等を含み、メールするための準備段階の作業である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の電話番号を利用した電話変更先住所調査方法によれば、電話変更先住所を、電話番号履歴情報を利用することにより的確且つ経済的に特定することができる。このため企業は最新の顧客情報を保有することができ、変更先住所を時間とコストをかけて調査する必要がなくなる。さらに、顧客へ住所変更依頼をメールする住所は変更先住所である確率は高く、またメール内容も適切になり、有効な営業活動が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による電話変更先住所調査システムの概略構成図である。
【図2】図1に示す電話番号発信コンピュータ装置の概略構成図である。
【図3】デジタル交換機から返送される、TTC標準で規定されているJT−Q931の理由表示の代表例示図である。
【図4】電話番号履歴情報のレイアウトおよび履歴情報例を示す図である。
【図5】電話番号エリアの住所および住所関連情報を示す例示図を示す図である。
【図6】電話番号関連地図情報の例示図である。
【図7】本発明の電話変更先住所調査方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 コンピュータ
4、12 電話番号発信コンピュータ装置
6 加入電話
7、14 ハードデスク
9 CPU
21 コンピュータ本体
22 ディスプレイ
23 キーボード
Claims (6)
- ISDNに接続された電話番号発信コンピュータにより複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶させてから、ユーザから電話調査依頼された電話番号を制御手段が前記記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを前記制御手段が判断し郵便転送期間内であれば、前記検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する電話番号変更先住所調査方法。
- ISDNに接続された電話番号発信コンピュータにより複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶する段階と、
ユーザから電話調査依頼された顧客情報の中の電話番号を制御手段が前記記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間を経過しているか否かを前記制御手段が判断し郵便転送期間内である場合、前記制御手段が前記顧客情報から前記検索された電話番号の住所と顧客名のリストを作成する段階と、
を含む電話番号変更先住所調査方法。 - 前記リストされた顧客名および住所に基づいて該住所宛てに住所変更依頼を郵送するメールをコンピュータで作成する段階をさらに含む、請求項2に記載の電話番号変更先住所調査方法。
- ISDNに接続され、複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶する電話番号発信コンピュータと、
ユーザから電話調査依頼された電話番号を前記記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取り外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内であれば、前記検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する制御手段と、
を備えることを特徴とする電話番号変更先住所調査装置。 - ISDNに接続された複数の電話番号の使用状況調査を実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集し履歴情報として記憶手段に記憶する電話番号発信コンピュータと、
ユーザから電話調査依頼された顧客情報の中の電話番号を前記記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番または取外しもしくは無効の何れか1つに変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内である場合、前記顧客情報から前記検索された電話番号の住所と顧客名のリストを作成する制御手段と、
を備える電話番号変更先住所調査装置。 - ISDNに接続され、複数の電話番号の使用状況調査を電話番号発信コンピュータにより実行し、各電話番号に対応させた理由表示の収集データを定期的に収集した履歴情報を記憶する記憶手段と、
ユーザから電話調査依頼された電話番号を前記記憶手段に記憶した履歴情報から検索し、検索された電話番号の理由表示が正常から欠番に変化した変更電話番号不明の時点から現時点までの期間が郵便転送期間を経過しているか否かを判断し郵便転送期間内であれば、前記検索された電話番号の住所へ郵送すれば郵便局が新住所へ転送するサービスを行うと判断する制御手段と、
を備える電話番号変更先住所調査装置。
Priority Applications (1)
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