JP4082536B2 - 光ピックアップ用高周波重畳モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップ用高周波重畳モジュールに関する。この種の高周波重畳モジュールは、DVD(ディジタルビデオディスク)、MD(光磁気ディスク)、CD(コンパクトディスク)等のような記録媒体を用いた情報記録再生装置において、光ピックアップの構成部品の一つとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップによる再生時に、戻り光により誘起されるレーザーノイズの発生を防止する方法として、レーザーダイオードに、高周波電流を供給して駆動する高周波重畳法が知られている。
【0003】
この高周波重畳法を用いた光ピックアップは、高周波重畳モジュールを備える。高周波重畳モジュールは、発振回路部と、インピーダンス整合部とを含み、発振回路部で生成された数百MHzの信号を、インピーダンス整合部を介して、レーザーダイオードに供給することにより、レーザーダイオードのレーザー光出力を、数百MHzの周波数でオン、オフさせ、レーザー光の縦モードをマルチ化し、レーザーノイズの発生を防止している(例えば特公昭59ー9086号公報参照)。
【0004】
高周波重畳モジュールを構成する発振回路部は、トランジスタ等の能動素子と、インダクタ(L)、コンデンサ(C)及び抵抗(R)等の受動回路素子とを組み合わせて構成され、インピーダンス整合部も受動回路素子によって構成される。従来の高周波重畳モジュールでは、上述した能動素子及び受動回路素子のディスクリート部品を、基板上に個別に実装し、基板上に形成された導体パターンにより、所要の回路結線となるように接続してあった。
【0005】
各部品の定数は、高周波重畳モジュールの主要な特性である発振周波数f0及び出力P0に関して、所定の特性が得られるように、各部品を接続するために形成された導体パターンのL値、C値及びR値等を考慮して、最適値に設計される。
【0006】
しかし、高周波重畳モジュールを搭載すべき光ピックアップは、例えば、ノートブック型パソコンに用いられるか、デスクトップ型パソコンに用いられるか等によって、さまざまな形状をとる。このため、さまざまな形状の光ピックアップにおいて、高周波重畳モジュールの形状が異なるたび毎に、部品配置が変わり、各部品を接続する導体パターンの形状が変わってしまう。この結果、各構成部品を接続する導体パターンの持つL値、C値及びR値も変化してしまい、各部品の最適値を、再設計せざるを得なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、機能、及び、特性を損なうことなく、さまざまな形状の光ピックアップに対応できる高周波重畳モジュールを提供することである。
【0008】
本発明のもう一つの課題は、部品点数を減少させ、小型化を図った高周波重畳モジュールを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る高周波重畳モジュールは、基板と、発振回路部と、インピーダンス整合部とを含む。前記基板は、導体パターンを有する。前記発振回路部は、少なくとも1つの能動素子と複数の受動回路素子とを含む。前記インピーダンス整合部は、複数の受動回路素子を含み、前記発振回路部の後段に接続される。この構成によれば、発振回路部で生成された発振周波数信号(数百MHz)を、インピーダンス整合部を介して、レーザーダイオードに供給することにより、レーザーダイオードのレーザー光出力を、発振周波数信号(数百MHz)でオン、オフさせ、レーザー光の縦モードをマルチ化し、レーザーノイズの発生を防止することができる。
【0010】
上記基本構成において、前記発振回路部の前記受動回路素子及び前記インピーダンス整合部の前記受動回路素子は、少なくともその一部が、積層複合部品によって、1部品化されている。前記能動素子、及び、前記積層複合部品は、前記基板に搭載され、前記導体パターンにより、所要の回路結線が行われる。従って、発振回路部に含まれる受動回路素子及びインピーダンス整合部に含まれる受動回路素子のうち、積層複合部品として一部品化された受動回路素子については、相互間を接続する導体のL値、C値及びR値が固定された不変の値に保持される。
【0011】
このため、高周波重畳モジュールを搭載すべき光ピックアップが、例えば、ノートブック型パソコン、または、デスクトップ型パソコン等のように、用途の相違に応じて、異なった形状をとり、高周波重畳モジュールの形状が変化した場合でも、導体パターンの変化によるL値、C値及びR値の変化を最小にすることができる。このことは、機能、及び、特性を損なうことなく、さまざまな形状の光ピックアップに対応できることを意味する。
【0012】
しかも、発振回路部の受動回路素子及びインピーダンス整合部の受動回路素子の少なくともその一部が、積層複合部品によって、1部品化されているから、構成部品点数が減少する。更に、受動回路素子を積層して一体化した積層複合部品であるから、基板上での実装占有平面積が小さくなり、基板の外形形状も小型化できる。このため、部品点数を減少させ、小型化を図った高周波重畳モジュールが得られる。
【0013】
積層複合部品は、発振回路部に含まれる受動回路素子の全てを含んでいてもよいし、インピーダンス整合部に含まれる受動回路素子の全てを含んでいてもよい。
【0014】
本発明の他の目的、構成及び利点は、実施例である添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単なる例示に過ぎない。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る高周波重畳モジュールの適用可能な回路例を示すブロック図である。図において、点線枠Mで囲まれた部分が高周波重畳モジュールを示している。図示された高周波重畳モジュールMは、発振回路部1と、インピーダンス整合部3とを含む。発振回路部1はフィルタ部7を介して電源端子T1に接続されている。インピーダンス整合部3は発振回路部1の出力側(後段)に備えられている。インピーダンス整合部3の出力端は、レーザーダイオードLDに接続されている。レーザーダイオードLDは電源端子T2に接続されており、バックモニター用のフォトダイオードPDは電源端子T3に接続されている。
【0016】
発振回路部1で生成された発振周波数信号(数百MHz)は、インピーダンス整合部3を介して、レーザーダイオードLDに供給される。レーザーダイオードLDのレーザー光出力は、発振周波数信号でオン、オフされる。これにより、レーザー光の縦モードがマルチ化され、レーザーノイズの発生が防止される。
【0017】
高周波重畳モジュールMの構成には、2タイプあり、図1はそのうちの1つのタイプを示している。このタイプでは、高周波重畳モジュールMは、発振回路部1と、インピーダンス整合部3とを含むが、レーザーダイオードLDの電源ラインと、フォトダイオード(バックモニタ用)PDの電源ラインは含まない。発振回路部1の前段に備えられたフィルタ部7の一部を、高周波重畳モジュールMに含ませてもよい。
【0018】
図2はもう一つのタイプの高周波重畳モジュールを示すブロック図である。このタイプでは、高周波重畳モジュールMは、発振回路部1及びインピーダンス整合3の他、レーザーダイオードLDの電源ライン、及び、フォトダイオードPDの電源ラインを含む。この場合は、発振回路部1の入力側のフィルタ部7とともに、レーザーダイオードLDの電源ラインにも、フィルタ部9が備えられる。フィルタ部9の一部を、高周波重畳モジュールMの一部として、含んでいてもよい。
【0019】
図3は図1に示した高周波重畳モジュールの具体的な回路例を示す図である。発振回路部1は、トランジスタQ1でなる能動素子と、抵抗R1、R2、コンデンサC1〜C3、C6及びインダクタL1、L2等の受動回路素子を含んでいる。発振回路部1は、上述したコンデンサC1〜C3、C6及びインダクタL1、L2によるLC共振現象を用いた発振回路を構成し、数百MHzの発振周波数信号を生成する。
【0020】
インピーダンス整合部3は、コンデンサC4、C5を含み、発振回路部1の出力側(後段)に接続されている。発振回路部1で生成された発振周波数信号は、インピーダンス整合部3を介して、レーザーダイオードLDに供給される。
【0021】
フィルタ部7は、インダクタL4、L8及びコンデンサC7、C12を含んでいる。フィルタ部9はインダクタL3、L7、L10及びコンデンサC9、C11を含んでいる。。
【0022】
発振回路部1、インピーダンス整合部3及びフィルタ部7、9の回路構成は周知であるので、その詳細は省略する。高周波重畳モジュールMは、図示された回路構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0023】
図3に示された回路構成において、高周波重畳モジュールMは、発振回路部1を構成するトランジスタQ1、コンデンサンサC1〜C3、C6、インダクタL1、L2及び抵抗R1〜R3と、インピーダンス整合部3を構成するコンデンサC4、C5と、フィルタ部7のコンデンサC7、インダクタL4とを含んでいる。
【0024】
図4は図1〜図3に示した高周波重畳モジュールを組み込んだ光ピックアップの斜視図である。図4に図示された光ピックアップはノートブック型パソコンに適したものである。高周波重畳モジュールMは、光学ベース13の一面側に取り付けられ、フレキシブル基板20等により、外部回路に接続されている。
【0025】
図示された光ピックアップは、レーザーダイオードLD(図1〜3参照)から出射されるレーザー光出力を元に、データの記録再生を行うものであり、レーザーダイオードは、高周波重畳モジュールMの配置された一面とは反対側の面において、光学ベース13に取り付けられている。
【0026】
光学ベース13には、レーザー光を光ディスク上に集光させるための対物レンズ17が取り付けられている。対物レンズ17はレーザー光が常に光ディスク(図示しない)上に集光するように、アクチュエータ19により駆動される。対物レンズ17から出射された光は、光ディスクに集光され、光ディスク上に記録されている情報により変調され、反射される。反射光は集光レンズを経て、光学ベース13の内部に備えられた光学系を経由して受光素子(図示しない)に送られる。そして、この受光素子により、変調された光信号は電気信号に変換され、再生信号となる。このような光学的信号伝送及び処理は周知であるので、説明は省略する。
【0027】
アクチュエータ19、信号再生用受光素子、レーザーダイオード、高周波重畳モジュールMの各電源は、フレキシブル基板20上に形成された導体パターンを介して供給される。レーザーダイオードLD、及び、フォトダイオードPDの電源は、フレキシブル基板20により、高周波重畳モジュールMを経由せずに、供給される。
【0028】
図5は本発明に係る高周波重畳モジュールMの平面図である。図示された高周波重畳モジュールMは、図3に図示された回路構成において、点線包枠によって囲まれた範囲に含まれている部品を、基板15上に実装することによって構成されている。この場合、発振回路部1に含まれる受動回路素子及びインピーダンス整合部3に含まれる受動回路素子の少なくともその一部を、積層複合部品5によって、1部品化する。そして、この積層複合部品5を、発振回路部1のトランジスタ(能動素子)Q1、及び、他の回路部品とともに、基板15に搭載し、基板15の上に形成された導体パターンにより、図3に図示された所要の回路結線が得られるように接続する。
【0029】
図6は積層複合部品5の一例を示す図である。この実施例に示された積層複合部品5は、発振回路部1に含まれるコンデンサC1〜C3及びインダクタL1、L2と、インピーダンス整合部3に含まれるコンデンサC4、C5を、積層して一体化した構造となっている。これらの受動回路素子は、基板21の端部に備えられた接続端子T11〜T16により、所要の回路結線(図3参照)となるように、接続される。
【0030】
上記積層複合部品5によれば、発振回路部1に含まれる受動回路素子及びインピーダンス整合部に含まれる受動回路素子のうち、積層複合部品5として一部品化されたコンデンサC1〜C3及びインダクタL1、L2と、コンデンサC4、C5については、相互間を接続する導体のL値、C値及びR値が固定された不変の値に保持される。
【0031】
このため、高周波重畳モジュールMを搭載すべき光ピックアップが、例えば、ノートブック型パソコン、または、デスクトップ型パソコン等のように、用途の相違に応じて、異なった形状をとり、高周波重畳モジュールMの形状が変化した場合でも、導体パターンの変化によるL値、C値及びR値の変化を最小にすることができる。このことは、機能、及び、特性を損なうことなく、さまざまな形状の光ピックアップに対応できることを意味する。
【0032】
しかも、発振回路部1に含まれる受動回路素子及びインピーダンス整合部3に含まれる受動回路素子のうち、コンデンサC1〜C5及びインダクタL1、L2が積層複合部品5によって、1部品化されているから、構成部品点数が減少する。更に、受動回路素子を積層して一体化した積層複合部品5を用いるから、基板15上での実装占有平面積が小さくなり、基板15の外形形状も小型化できる。このため、部品点数を減少させ、小型化を図った高周波重畳モジュールMが得られる。
【0033】
次に、従来の高周波重畳モジュールと、本発明に係る高周波重畳モジュールとについて、外形形状、及び、部品点数の差異について、具体的に述べる。
【0034】
図7は本発明に係る高周波重畳モジュールと対比される従来の高周波重畳モジュールの平面図である。図7に示すように、従来の高周波重畳モジュールでは、発振回路部1に含まれるトランジスタQ1、コンデンサC1〜C3、インダクタL1、L2及びインピーダンス整合部3のコンデンサC4、C5は、全て、ディスクリート部品であり、基板15の上に個別的に実装されている。
【0035】
<従来例1>
基板15の外形寸法:10.0×7.0mm
R1〜R3、L1、L2、L4及びC1〜C7:1.0×0.5mm
トランジスタQ1:1.4×0.8mm
部品点数合計:14点
<実施例1>
基板15の外形寸法:8.0×6.0mm
R1〜R3、L4及びC6、C7:1.0×0.5mm
積層複合部品5の外形寸法:3.2×1.6mm
トランジスタQ1:1.4×0.8mm
部品点数合計:8点
実施例1を従来例1と比較すると明らかなように、個別部品として実装される抵抗R1〜R3、インダクタL3及びコンデンサC6、C7を(1.0×0.5mm)の形状とし、積層複合部品5の外形を(3.2×1.6mm)にした場合、実施例1によれば、基板15の外形を、従来例1の外形(10.0×7.0mm)から(8.0×6.0mm)に小型化できる。しかも、部品点数合計を、従来例1の14個から8個に減らすことができる。
【0036】
<従来例2>
基板15の外形寸法:8.0×6.0mm
R1〜R3、L1、L2、L4及びC1〜C7:0.6×0.3mm
トランジスタQ1:1.4×0.8mm
部品点数合計:14点
<実施例2>
基板15の外形寸法:7.0×5.0mm
R1〜R3、L4及びC6、C7:1.0×0.5mm
積層複合部品5の外形寸法:2.0×1.2mm
トランジスタQ1:1.4×0.8mm
部品点数合計:8点
実施例2を、従来例2と比較すると明らかなように、個別部品として実装される抵抗R1〜R3、インダクタL4及びコンデンサC6、C7を(0.6×0.3mm)の形状とし、積層複合部品5の外形を(2.0×1.2mm)にした場合、本発明に係る実施例2によれば、基板15の外形を、従来例1の外形(8.0×6.0mm)から(7.0×5.0mm)に小型化できる。しかも、部品点数合計を、従来例2の14個から8個に減らすことができる。
【0037】
次に、図8〜図10を参照して、図6に示した回路構成を持つ積層複合部品の具体的構造を説明する。図8、9及び10は図面表示上の都合から分離したもので、1つの積層複合部品5の積層構造を表示するものである。即ち、図8に示された積層構造の下側に図9に示した積層構造が連続し、図9に示した積層構造の下側に図10に示した積層構造が連続する。以下の説明において、端子T11〜T16については図6を参照する。
【0038】
図8〜10において、誘電体層211〜226は薄いセラミック誘電体層から構成されている。誘電体層211〜226は、有機系誘電体で構成することもできる。これらの誘電体層211〜226の内、誘電体層212〜214の一面にはインダクタL1を構成するコイル導体232〜234が形成されている。コイル導体232〜234は巻き方向が連続するように、端部が、スルーホール等によって順次に接続されている。コイル導体232の始端は端子T13に接続される。
【0039】
誘電体層215の一面上には、コンデンサ電極235が形成されている。このコンデンサ電極235にはスルーホールにより、誘電体層214に形成されたコイル導体234の終端が接続されている。
【0040】
誘電体層215の下側には、誘電体層216が積層されている。誘電体層216には誘電体層215と積層される一面上にコンデンサ電極236が形成されている。このコンデンサ電極236と、誘電体層215の一面上に形成されたコンデンサ電極235とにより、誘電体層215を誘電体層をするコンデンサC1が形成される。コンデンサ電極236の端部は、端子T14に接続される。
【0041】
誘電体層216の下側には、誘電体層217〜222が順次に積層されている。誘電体層217〜222は、それぞれの一面上にコンデンサ電極237〜242が形成されている。この積層構造によれば、コンデンサC2〜C5が構成される。コンデンサC2〜C5の取得される積層構造は次の通りである。
【0042】
<コンデンサC2について>
コンデンサ電極236と、コンデンサ電極237との間に誘電体層216を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極236の端部は端子T14に接続されており、コンデンサ電極237は端子T15に接続されているので、コンデンサ電極236と、コンデンサ電極237との間に生じた容量は、端子T14と端子T15とから取り出される。
【0043】
次に、コンデンサ電極237と、コンデンサ電極238との間に誘電体層217を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極237の端部は端子T15に接続されており、コンデンサ電極238は端子T14に接続されているので、コンデンサ電極237と、コンデンサ電極238との間に生じた容量は、端子T14と端子T15とから取り出される。
【0044】
更に、コンデンサ電極238と、コンデンサ電極239との間に誘電体層218を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極238の端部は端子T14に接続されており、コンデンサ電極239は端子T15に接続されているので、コンデンサ電極238と、コンデンサ電極239との間に生じた容量は、端子T14と端子T15とから取り出される。
【0045】
従って、コンデンサC2は、コンデンサ電極236と、コンデンサ電極237との間の誘電体層216を誘電体層とする容量と、コンデンサ電極237とコンデンサ電極238との間の誘電体層217を誘電体層とする容量と、コンデンサ電極238とコンデンサ電極239との間の誘電体層218を誘電体層とする容量とを、並列に接続した容量として、端子T14及び端子T15から取り出される。
【0046】
<コンデンサC3について>
コンデンサ電極241とコンデンサ電極242との間に、誘電体層221を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極241の端部は端子T12及び端子T13に接続されており、コンデンサ電極242の端部は端子T15に接続されている。従って、コンデンサ電極241とコンデンサ電極242との間に生じた容量は、コンデンサC3として、端子T12及びT13と、端子T15との間から取り出される。
【0047】
<コンデンサC4について>
コンデンサ電極239とコンデンサ電極240との間に、誘電体層219を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極239の端部は端子T15に接続されており、コンデンサ電極240の端部は端子T16に接続されている。従って、コンデンサ電極239とコンデンサ電極240との間に生じた容量は、コンデンサC4として、端子T15と端子T16との間から取り出される。
【0048】
<コンデンサC5について>
コンデンサ電極240とコンデンサ電極241との間に、誘電体層220を誘電体層とする容量が生じる。コンデンサ電極240の端部は端子T16に接続されており、コンデンサ電極241の端部は端子T12、T13に接続されている。従って、コンデンサ電極240とコンデンサ電極241との間に生じた容量は、コンデンサC5として、端子T16と端子T12及びT13との間から取り出される。
【0049】
更に、誘電体層222の下側には、誘電体層223〜226が順次に積層されている。誘電体層223〜226の一面にはインダクタL2を構成するコイル導体243〜246が形成されている。コイル導体243〜246は巻き方向が連続するように、端部が、スルーホール等によって順次に接続されている。コイル導体243の始端は端子T11に接続されており、コイル導体246の終端は端子T15に接続されている。
【0050】
従って、上述した積層構造によれば、図6に示した回路結線を持つ積層複合部品5が得られる。
【0051】
コンデンサC1〜C5の容量値は、コンデンサ電極235〜242の重なり面積、コンデンサ電極235〜242の間に存在する層の誘電率及び層厚を選択することにより、適切な値に設定できる。また、インダクタL1、L2のインダクタンス値は、コイル導体232〜234、243〜246の幅、長さ、及び、開口面積を選択することにより、適切な値に設定できる。
【0052】
積層複合部品5は、図5に示したように、高周波重畳モジュールMの基板15上に実装される。そして、積層複合部品の端子T16を、レーザーダイオードLDの端子と基板15の上に形成された導体パターンで接続することにより、高周波重畳モジュールMの信号を、レーザーダイオードLDへ伝達する。このとき、基板15上に形成されたレーザーダイオードLDの端子と積層複合部品5の端子T16との間に形成される導体パターンの持つL、C、Rの値を含め、インピーダンス整合部3とレーザーダイオードLDとの間で、インピーダンス整合がとれるように設計する。
【0053】
図11は本発明に係る光ピックアップの別の実施例を示す斜視図である。図において、図4に図示された構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。この実施例は、デスクトップ型パソコンに用いるのに適した光ピックアップを示している。高周波重畳モジュールMは光学ベース13の側面等の適当な位置に取り付けられている。光学ベース13は、図4に示した光学ベース厚み寸法Aよりも大きな厚み寸法Bを有する。
【0054】
図12は図11に示した光ピックアップに用いられる高周波重畳モジュールMの一例を示す平面図である。図において、図5に図示された構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付してある。
【0055】
図11の光ピックアップの場合、図4に示した光ピックアップと比べ、高周波重畳モジュールMが実装されるスペースの形状が異なる。図4に示す例では、高周波重畳モジュールは、対物レンズの取り付けられている面に実装され、形状は長方形状であったが、図11に示す例では、図4に示す光ピックアップと比べ、セット内での実装スペースの問題から、トラッキングTRKの方向の寸法が制約され、横方向の寸法がとれない。このため、高周波重畳モジュールMの実装箇所は、光学ベース13の側面等に限られ、基板15の形状が正方形に近い形状にならざるを得ない。
【0056】
本発明に係る高周波重畳モジュールMでは、発振回路部1の受動回路素子及びインピーダンス整合部3を構成する受動回路素子を、1部品化した積層複合部品5を用いている。
【0057】
このため、基板15の形状がどう変化しようと、発振回路部1、インピーダンス整合部3のL、C値は変化することなく、基板15上の導体パターンの影響を受けることもない。インピーダンス整合部3において、積層複合部品5の端子T16とレーザーダイオードLDとの間の導体パターンの形状変化による影響が考えられるが、従来と異なり、導体パターンの影響を受けるのは、この1箇所だけである。従って、基板15が、図5から図12の形状に変化しても、この箇所の導体パターンだけ、導体パターンのインピーダンス(L、C、Rの値)を同じように設計することは容易である。発振回路部1においては、図示するように、受動回路素子を全てを、積層複合部品5の内部に埋設してあるので、基板15の導体パターンの影響を受けることがない。
【0058】
よって、従来と異なって、高周波重畳モジュールMの実装形状が変化する度に、構成部品の定数の再設計をする必要はない。また、従来例と比較して、高周波重畳モジュールの実装形状が変化しても、その特性(発振周波数、出力)に及ぼす影響を限りなく小さくすることができる。
【0059】
また、構成部品の点数も、既に述べたように、従来例と比べて少なくできるので、小型化が可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)機能、及び特性を損なうことなく、さまざまな形状の光ピックアップに対応できる高周波重畳モジュールを提供することができる。
(b)部品点数を減少させ、小型化を図った高周波重畳モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波重畳モジュールの適用可能な回路例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る高周波重畳モジュールの適用可能な別の回路例を示すブロック図である。
【図3】図2に示した高周波重畳モジュールの具体的な回路例を示す図である。
【図4】図1〜図3に示した高周波重畳モジュールを組み込んだ光ピックアップの斜視図である。
【図5】本発明に係る高周波重畳モジュールの平面図である。
【図6】本発明に係る高周波重畳モジュールに用いられる積層複合部品の一例を示す図である。
【図7】従来の高周波重畳モジュールの平面図である。
【図8】本発明に係る高周波重畳モジュールに用いられる積層複合部品の一部を示す分解斜視図である。
【図9】本発明に係る高周波重畳モジュールに用いられる積層複合部品の一部を示す分解斜視図である。
【図10】本発明に係る高周波重畳モジュールに用いられる積層複合部品の一部を示す分解斜視図である。
【図11】本発明に係る高周波重畳モジュールを組み込んだ光ピックアップの別の例を示す斜視図である。
【図12】図11に示された光ピックアップに用いられている高周波重畳モジュールの平面図である。
【符号の説明】
1 発振回路部
3 インピーダンス整合部
5 積層複合部品
7 フィルタ部
9 フィルタ部
15 基板
Q1 トランジスタ(能動素子)
C1〜C7 コンデンサ(受動回路素子)
L1〜L3 インダクタ(受動回路素子)
T1〜T3 端子
Claims (5)
- 対物レンズと、アクチュエータと、光学ベースと、少なくとも1つの高周波重畳モジュールと、少なくとも1つのレーザーダイオードとを含む光ピックアップであって、
前記対物レンズは、レーザー光を光ディスク上に集光させ、
前記アクチュエータは、前記レーザー光が常に前記光ディスク上に集光するように前記対物レンズを駆動し、
前記光学ベースは、外周の一部が平坦な側面をなし、前記外周により取り囲まれる一面上に前記対物レンズと、前記アクチュエータとが取り付けられるとともに、反対側の一面には前記レーザーダイオードが、前記側面には前記高周波重畳モジュールが取り付けられ、
前記高周波重畳モジュールは、基板と、発振回路部と、インピーダンス整合部とを含み、
前記発振回路部は、少なくとも1つのトランジスタと複数のインダクタ及びコンデンサとを含んでおり、
前記インピーダンス整合部は、複数のコンデンサを含み、前記発振回路部の後段に接続されており、
前記発振回路部の前記インダクタ及びコンデンサと前記インピーダンス整合部の前記コンデンサは、少なくともその一部が、積層複合部品によって、1部品化されており、
前記積層複合部品に含まれる前記インダクタは、
一巻以上のコイル導体が形成された複数の薄板状の誘電体層を、互いに隣接する層間で前記コイル導体の端部がスルーホールにより順次に接続されるように、積層してなり、
前記積層複合部品に含まれる前記コンデンサは、
一面にコンデンサ電極が形成された複数の薄板状の誘電体層を、互いに隣り同士にある一対の前記コンデンサ電極の間に挟まれた前記誘電体層を容量として、積層してなり、
前記基板は、
前記側面に合わせた形状をなし導体パターンが形成され、
前記積層複合部品を、前記発振回路部及びインピーダンス整合部に含まれる他の回路部品とともに搭載して、前記導体パターンにより所要の回路結線を行っており、
前記レーザーダイオードは、前記高周波重畳モジュールの前記インピーダンス整合部から信号の供給を受ける
光ピックアップ。 - 請求項1に記載された光ピックアップであって、
前記積層複合部品は、前記発振回路部に含まれるインダクタ及びコンデンサの全てを含む
光ピックアップ。 - 請求項1または2の何れかに記載された光ピックアップであって、
前記積層複合部品は、前記インピーダンス整合部に含まれるコンデンサの全てを含む
光ピックアップ。 - 請求項1乃至3の何れかに記載された光ピックアップであって、
前記積層複合部品は、直方体をなす
光ピックアップ。 - 請求項4に記載された光ピックアップであって、
前記積層複合部品は、接続端子を端部に備える
光ピックアップ。
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