JPH11232683A - 高周波重畳回路 - Google Patents

高周波重畳回路

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JPH11232683A
JPH11232683A JP10032444A JP3244498A JPH11232683A JP H11232683 A JPH11232683 A JP H11232683A JP 10032444 A JP10032444 A JP 10032444A JP 3244498 A JP3244498 A JP 3244498A JP H11232683 A JPH11232683 A JP H11232683A
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circuit
substrate
unnecessary radiation
power supply
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JP10032444A
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Masashi Takahara
誠志 高原
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は高周波重畳回路に関し、不要輻射対策
部品も含めたサイズ小型化を図り、不要輻射削減レベル
を損なうことなく、高周波重畳回路の実装作業の簡略化
を図り、かつ、実装スペースの削減を達成できるように
する。 【解決手段】光学的に情報の記録再生、又は再生のみを
行う装置に用いられる高周波重畳回路において、レーザ
ダイオード、高周波重畳回路の構成部品27、及び不要
輻射の対策素子が接地導体(基板5のGNDパターン、
シールドケース4、光学ベース7等)に囲まれており、
不要輻射の対策素子が高周波重畳回路の構成部品が実装
されている基板5に導体パターンで形成され、レーザダ
イオードと高周波重畳回路の電源ラインが、不要輻射の
対策素子を通して接地導体で囲まれた範囲内から外部に
引き出されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽情報の記録媒
体であるCD(コンパクトディスク)、ビデオ情報等の
記録媒体であるDVD(ディジタルビデオディスク)、
各種情報の記録媒体であるMD(ミニディスク)、或い
はMO(光磁気ディスク)など、各種情報記録媒体に対
して、光学的に情報の記録再生、又は再生のみを行う装
置等に利用可能な高周波重畳回路に関する。
【0002】特に、本発明は、レーザー光源であるレー
ザーダイオードの駆動電流に高周波電流を重畳して駆動
するための高周波重畳回路から発生する不要輻射を削減
する手段を備えた高周波重畳回路に関する。なお、以下
の説明では、光学的に情報の記録再生、又は再生のみを
行う装置を「光学的情報記録再生装置」と呼ぶ。
【0003】
【従来の技術】以下、図面に基づいて従来例を説明す
る。 §1:光学的情報記録再生装置の説明 従来、光学的情報記録再生装置による情報の記録再生時
に、戻り光により誘起されるレーザーノイズの発生を防
止する方法として、レーザーダイオードに高周波電流を
供給して駆動する高周波重畳法が知られていた。この高
周波重畳法を用いた光学的情報記録再生装置は、発振回
路を用いてレーザー光出力を数百MHzの周波数でオ
ン、オフさせる高周波重畳回路を備え、この高周波重畳
回路によりレーザー光の縦モードをマルチ化し、レーザ
ーノイズの発生を防止している(特公昭59−9086
号公報参照)。
【0004】しかし、前記高周波重畳回路の発振周波数
成分の外部への漏洩は、不要輻射(ラインノイズ、放射
ノイズ)となるので、この漏れを何らかの手段により防
ぐ必要がある。この不要輻射の防止対策を施した光学的
情報記録再生装置(高周波重畳回路実装部)の例とし
て、特開平5−334710号公報、或いは特開平5−
314527号公報に記載されたものが知られていた。
以下、この例を図に基づいて具体的に説明する。
【0005】§2:光学的情報記録再生装置の具体例に
よる説明・・・図6〜8参照 図6は従来の装置説明図であり、図は装置の斜視図、
図は図のC方向から見た図(一部拡大図)である。
図7は従来の高周波重畳回路説明図であり、図は高周
波重畳回路例、図は貫通コンデンサの断面図である。
図8は従来の高周波重畳回路実装部の説明図であり、
図は例1(図6のA方向から見た内部の構成図)、図
は例2(図6のA方向から見た内部の構成図)である。
【0006】図6〜図8において、1は外部引き出し用
のフレキシブルプリント基板、4はシールドケース、7
は光学ベース、11は貫通コンデンサ、17はGND端
子(接地端子)、18は貫通コンデンサ11の貫通端
子、LDはレーザダイオード、BMはバックモニタ素子
(例えば、フォトダイオード)、6はレーザーダイオー
ド部(レーザダイオードLDとバックモニタ素子BMを
含めた部品を「レーザダイオード部」と呼ぶ)、Trは
トランジスタ、R11〜R13は抵抗、L11〜L13
はインダクタ、C11〜C19はキャパシタ、T1はバ
ックモニタ用電源端子、T2はレーザダイオード用電源
端子、T3は回路用電源端子、25は誘電体、12は内
部接続用のフレキシブルプリント基板、16嵌め込み穴
を示す。
【0007】以下、図6〜図8に基づいて、光学的情報
記録再生装置の従来例を説明する。なお、以下の説明で
は、フレキシブルプリント基板を「FPC」と記す。図
6に示した光学的情報記録再生装置に於いては、高周波
重畳回路を実装した部分が、金属製のシールドケース4
で密封されている。そして、FPC1に高周波重畳回路
用の電源ラインが引き回され、貫通コンデンサ11を通
じてシールドケース4内部の高周波重畳回路に通じてい
る。
【0008】図7の図には、高周波重畳回路を構成す
る部分(以下の説明では、レーザダイオード部6を含め
て「高周波重畳回路」と呼ぶ)が点線で囲われた部分と
して示してあり、これ以外の部品(C17〜C19)は
不要輻射対策に関わる部品である。すなわち、高周波重
畳回路は、トランジスタTr、抵抗R11〜R13、イ
ンダクタL11〜L13、キャパシタC11〜C16を
含む回路と、レーザダイオード部6により構成される。
【0009】図6のA方向から見た場合の高周波重畳回
路の実装部を、シールドケース4を省略して示した状態
の図として図8に示す。図8に示したように、レーザー
ダイオード部6は光学ベース7に形成された開口に嵌め
込まれ、その端子は高周波重畳回路を搭載した基板5上
に実装されている。
【0010】前記高周波重畳回路の各電源ライン(回路
用、レーザダイオード用、バックモニタ用の各電源ライ
ン)は、図8に示したように、シールドケース4に形成
された貫通コンデンサ用の嵌め込み穴16を介して、シ
ールドケース4内からシールドケース4外に引き出さ
れ、FPC1に接続している。
【0011】この様に、高周波重畳回路をシールドケー
ス4で密封し、更に貫通コンデンサ11を介して高周波
重畳回路の電源をFPC1から供給することで、電源ラ
インから輻射する不要輻射の漏洩を防止している。ま
た、貫通コンデンサ11は、図8に示したように、内部
接続用のFPC12を介して接続(例1)、又は直接、
高周波重畳回路を実装した基板5に接続(例2)されて
いる。
【0012】図7の図は、貫通コンデンサ11がシー
ルドケース4に実装されている状態での貫通コンデンサ
11の断面を示している。図示のように、貫通コンデン
サ11の貫通端子18は電源ラインとなり、その表面は
GND端子(図6の図に示したGND端子17に接続
されている)となっている。そして、シールドケース4
と半田付け等で電気的に接続され、電源ラインとGND
端子との間に存在する誘電体25により、電源ラインと
GNDとの間にキャパシタが形成されることになる。図
7の図に示した回路例では、C17〜C19がこれに
相当する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :貫通コンデンサ11を用いると、その形状と実装
分のスペースを確保する必要があり、高周波重畳回路の
小型化、すなわち、光学的情報記録再生装置における実
装スペースの小型化に限界が生じる。
【0014】(2) :貫通コンデンサ11の一方の端子を
FPC12を介して、又は直接、基板5に接続し、更に
貫通コンデンサ11の他方の端子を外部引き出し用のF
PC1、又は基板5に接続する必要があるため、実装作
業が煩雑となり、量産工程上での高周波重畳回路の実装
工程簡略化の妨げになっている。
【0015】(3) :シールドケース4に貫通コンデンサ
11の嵌め込み穴16を設ける必要があるため、シール
ドケース4の作製が容易でなく、加えて、シールドケー
ス4の取り付け作業も容易でない。
【0016】(4) :シールドケース4の外部における各
ラインの実装や引回し(引回しの容易性、貫通コンデン
サ11とFPC1との実装作業の簡略化)を考慮した場
合、ラインは全てシールドケース4の同一側面から引き
出すことが好ましく、そのため、高周波重畳回路の各電
源ラインに用いられる貫通コンデンサ11の嵌め込み穴
16を同一側面に設ける必要があり、そのスペースを確
保することが、光学的情報記録再生装置の小型化の妨げ
になっていた。
【0017】例えば、2mmφ(本体)の貫通コンデン
サ11を用い、FPC1から高周波重畳回路へ接続する
電源ラインを3本、GNDラインを1本とすると、図6
の図に示したように、貫通コンデンサ11の本体の直
径分Wc=2mm必要であり、各嵌め込み穴16間の間
隔Wsを1mm、GND端子17用の占有幅Wgを1m
mとすれば、シールドケース4の側面の縦方向の幅は1
1mmとなる。
【0018】また、横方向についても、嵌め込み穴16
が占有する幅の両側に、1mmのスペースを確保すると
しても4mm必要になる。従って、この場合、貫通コン
デンサ11及びGND端子17の占有する面積は、11
mm×4mm=44mm2 必要となる。
【0019】また、高周波重畳回路の占有スペースを小
型化するためには、高周波重畳回路を構成する部品を削
減することが考えられるが、回路特性の劣化を抑えつ
つ、部品点数を削減するには限界がある。例えば、前記
回路例では、C17〜C19は不要輻射対策に必要不可
欠な部品であり、これ以外の部品は高周波重畳回路の基
本特性を維持するのに必要不可欠な部品であるから、削
除した場合、特性上の劣化は免れない。
【0020】(5) :高周波重畳回路の実装スペースの削
減のため、図7の図に示す高周波重畳回路の構成部品
を、図8に示す基板5上に実装する形態も考えられる
が、基板5の内部、又は表面にパターンにより前記部品
を形成し、基板上に実装する前記構成部品を削減する形
態も考えられる。
【0021】この時、当然、基板5上に全ての高周波重
畳回路の構成部品を実装する場合と比べ、基板5自体の
サイズを小さくできる。一例として、図7の図の構成
部品全てを基板5上に実装の場合、基板サイズ15.0
×5.0×0.6mmとなる。また、前記構成部品C1
1〜13、L11、L13を基板5の内部、又は表面に
形成した場合、基板サイズ9.0×5.0×0.6mm
となる。
【0022】しかし、従来例だと、貫通コンデンサ11
の実装スペース削減には限界が生じていた(本体の直径
2mm、長さ3mmが最小サイズ)為、前記のシールド
ケース側面の面積44mm2 はこれ以上小さくできな
い。結局、高周波重畳回路のサイズ小型化(光学的情報
記録再生装置への実装スペースの小型化)にも限界が生
じてしまう。
【0023】いくら高周波重畳回路のサイズ(基板サイ
ズ)が小さくても、不要輻射対策に関わる部品のサイズ
を小さくしない限り、光学的情報記録再生装置における
高周波重畳回路の実装スペースを小さくすることはでき
ない。
【0024】(6) :高周波重畳回路の実装スペースの削
減のため、電源ラインの数を削減することも考えられ
る。図7の図に示した回路例にて、回路用の電源とレ
ーザダイオード用の電源ラインは、高周波重畳回路の基
本的な動作上必要不可欠な電源ラインであるが、バック
モニタ用電源ラインについては、バックモニタ素子BM
を用いず、高周波重畳回路の実装部とは別の光学ベース
7上にバックモニタ素子BMと同様の機能を持つ素子を
配置し、高周波重畳回路ではバックモニタ素子を用いな
い方法も考えられる。
【0025】しかし、光学ベース7上に新たにバックモ
ニタ素子と同様の機能を持つ素子を配置しなければなら
ず、この素子分のスペースを光学ベース7上で確保する
必要があり、加えて、電源ラインも必要なので、FPC
1の引回しも複雑になってしまう。
【0026】本発明は、このような従来の課題を解決
し、従来から用いられている高周波重畳回路の不要輻射
対策部品も含めたサイズの小型化を図り、従来例と比
べ、不要輻射削減レベルを損なうことなく、光学的情報
記録再生装置における高周波重畳回路の実装作業の簡略
化を図り、かつ、実装スペースの削減を達成できるよう
にすることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の目的を達
成するため、次のように構成した。 (1) :光学的に情報の記録再生、又は再生のみを行う装
置に用いられる高周波重畳回路において、レーザダイオ
ード、高周波重畳回路の構成部品及び不要輻射の対策素
子が接地導体に囲まれており、前記不要輻射の対策素子
が、高周波重畳回路の構成部品が実装されている基板に
導体パターンで形成され、前記レーザダイオードと高周
波重畳回路の電源ラインが、前記不要輻射の対策素子を
通して前記接地導体で囲まれた範囲内から外部に引き出
されている。
【0028】(2) :前記(1) の高周波重畳回路におい
て、高周波重畳回路の構成部品が基板上に実装されてお
り、高周波重畳回路の構成部品が実装されている基板面
の反対側の面に、前記高周波重畳回路とレーザダイオー
ドの電源供給用のフレキシブルプリント基板が実装され
ている。
【0029】(3) :前記(2) の高周波重畳回路におい
て、前記不要輻射の対策素子が、前記高周波重畳回路の
構成部品が実装されている基板の内部層に導体パターン
で形成されている。
【0030】(4) :前記(3) の高周波重畳回路におい
て、前記電源ラインの接地導体で囲まれた範囲内から外
部への引き出しに、スルーホールが用いられている。 (5) :光学的に情報の記録再生、又は再生のみを行う装
置に用いられる高周波重畳回路において、前記高周波重
畳回路の構成部品が基板上に実装されていて、高周波重
畳回路の構成部品が実装されている基板面の反対側の面
に、前記高周波重畳回路とレーザダイオードの電源供給
用のフレキシブルプリント基板が実装され、前記基板に
設けられた引き出し用の導体により、レーザダイオード
と高周波重畳回路の電源が、前記フレキシブルプリント
基板が実装されている基板面に引き出され、前記フレキ
シブルプリント基板上の電源ラインと電気的に接続され
ている。
【0031】(6) :前記(5) の高周波重畳回路におい
て、前記引き出し用導体により不要輻射の対策素子が形
成されている。 (7) :前記(5) の高周波重畳回路において、前記引き出
し用導体と、基板内部に形成される導体パターンにより
不要輻射の対策素子が形成されている。
【0032】(8) :前記(5) の高周波重畳回路におい
て、前記引き出し用導体がスルーホールで形成されてい
る。 (9) :前記(8) の高周波重畳回路において、前記不要輻
射の対策素子がスルーホールにより形成されている。
【0033】(10):前記(8) の高周波重畳回路におい
て、前記不要輻射の対策素子が、前記スルーホールと、
高周波重畳回路の構成部品が実装されている基板に形成
されている。
【0034】(作用)前記構成に基づく本発明の作用を
説明する。高周波重畳回路は、GND電位のシールドケ
ースと、該シールドケースと電気的に接続された基板の
GNDパターンとによって囲まれるように実装されてい
る。そして、高周波重畳回路の各電源ラインは、スルー
ホールと各々導通したキャパシタを通じて基板表面に引
き出され、該キャパシタは基板を構成する誘電体層を利
用して形成され、従来例の貫通コンデンサと同じ位置に
構成できる構造となっている。
【0035】このため、従来例の貫通コンデンサと同様
の機能を有し、不要輻射対策が行える。また、前記構成
とすることで、ラインを伝わってくる基板の外部に漏れ
ようとするノイズ(ラインノイズ)は、外部に漏れるこ
とがないように、前記キャパシタによりGNDに吸収さ
れる。
【0036】更に、前記構成とすることで、電源ライン
を光学的情報記録再生装置の外部へ引き出すためのフレ
キシブルプリント基板の実装面積は、高周波重畳回路の
構成部品が実装されている基板面の反対側に実装できる
為、基板の面積分、実装面積は自由に設定できる。この
為、高周波重畳回路が小さくなっても、従来例のよう
に、シールドケースの側面に実装する必要がないので、
フレキシブルプリント基板の実装に困難を生じることは
ない。
【0037】このように、本発明では、従来から用いら
れている高周波重畳回路の不要輻射対策部品も含めたサ
イズ小型化を図り、従来例と比べ、不要輻射削減レベル
を損なうことなく、光学的情報記録再生装置における高
周波重畳回路の実装作業の簡略化を図り、かつ、実装ス
ペースの削減を達成できる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。 §1:光学的情報記録再生装置の説明・・・図1参照 図1は装置説明図であり、図は装置の斜視図、図は
図のC方向から見た図(一部拡大図)である。以下、
図1に基づいて、高周波重畳回路を実装した光学的情報
記録再生装置(光ピックアップ)の概要を説明する。
【0039】光学的情報記録再生装置(光ピックアッ
プ)は、レーザダイオードから出射される光出力を基
に、記録媒体に対し情報の記録再生が行われるものであ
り、前記レーザダイオードは高周波重畳回路と共に光学
ベース7に取り付けられている。光学ベース7には対物
レンズ21を有する可動部22が取り付けられ、この可
動部22を駆動するためのコイルに給電が行われること
により、対物レンズ21を図示のフォーカス方向FCS
とトラッキング方向TRKに沿って移動させる。
【0040】また、前記のように、レーザダイオード部
を含む高周波重畳回路は光学ベース7に実装されている
が、これに対する電源の供給や電気信号の送受は、外部
引き出し用のFPC1を介して行われる。ここで、高周
波重畳回路は不要輻射の漏洩を防止するため、シールド
ケース4と基板5に囲まれるように実装されている。な
お、28はレーザダイオード部の端子である。
【0041】 §2:高周波重畳回路の説明・・・図2参照 図2は高周波重畳回路例を示した図である。図2におい
て、図7と同じものは同一符号で示してある。また、R
1〜R3は抵抗、L1〜L10はインダクタ、C1〜C
14はキャパシタを示す。この例では、図2の点線で示
した範囲内にある、Tr、C1〜C6、L1〜L3、R
1〜R3及びレーザダイオード部6を含む回路が高周波
重畳回路であり、それ以外は不要輻射削減手段に係る部
品である。
【0042】また、T1はバックモニタ用電源端子、T
2はレーザダイオード用電源端子、T3は回路用電源端
子であり、FPC1上の電源ラインと高周波重畳回路の
各電源ラインとの電気的接続点となっている。前記高周
波重畳回路は従来例と同様に電源として回路用と、レー
ザダイオード用と、バックモニタ素子用の3つの電源が
必要となっている。
【0043】ここで、図2に示した回路を構成している
部品は、前記図1に示したシールドケース4と基板5に
囲まれるように実装されており、図1ではシールドケー
ス4に隠れて見えない。前記各電源ラインは、FPC1
により光学ベース7の同一方向からまとめて基板5上に
供給されている。
【0044】 §3:高周波重畳回路の実装例の説明・・・図3参照 図3は高周波重畳回路の実装例であり、−1図及び
−2図は実装例1、−1図及び−2図は実装例2を
示す。この場合、−1図は、図1のA方向から見た場
合にシールドケース4の裏側に隠れて見えない部品を点
線で示した図であり、−2図は、図1のB方向から見
た場合に、基板5の裏側に隠れて見えない部品を点線で
示した図である。また、−1図は−1図に対応した
図であり、−2図は−2図に対応した図である。
【0045】(1) :実装例1の説明 図3の−1図及び−2図に示した実装例1では、基
板5上に実装されている高周波重畳回路の構成部品27
(具体的な部品は図示省略してある)は、基板裏面(B
方向から見た場合の基板5の裏面を「基板裏面」と呼ぶ
ことにする。)に実装されており、シールドケース4と
基板5によって囲まれている。
【0046】なお、シールドケース4はネジ30により
光学ベース7に固着されている。この場合、光学ベース
7は接地されていて接地電位(GND電位)となってお
り、ネジ30による固着で光学ベース7とシールドケー
ス4の電気的接続を図り、シールドケース4の電位を接
地電位(GND電位)にする。
【0047】レーザダイオード部6の端子28は、基板
5のスルーホール等に嵌め込まれて実装される。基板表
面(B方向から見た場合の基板5の表面を「基板表面」
と呼ぶことにする。)には電源供給用のFPC1が実装
されており、基板5上の電源ラインと図示した接続部2
9で半田付け等により電気的に接続される。図2に示し
た各電源端子T1、T2、T3はこの接続部29に相当
する。
【0048】前記シールドケース4は箱型をしており、
第1の側面31で基板5の縁を受け、基板5の裏面に設
けられたGNDパターンと接触することにより、基板5
のGNDパターンと電気的に接続される。また、第2の
側面32は、基板5を挟む形で実装され、基板5のGN
Dパターンと接続部33で半田付け等により電気的に接
続されている。
【0049】前記高周波重畳回路の各電源ラインは、基
板5に設けられたスルーホールによって基板5の裏面か
ら表面に引き出され、基板表面にパターンで形成された
インダクタンスを通じてFPC1と接続し、光ピックア
ップ外部の電源へつなげてある。
【0050】(2) :実装例2の説明 前記実装例1ではシールドケース4を用いているが、G
ND電位となっている光学ベース7に、前記シールドケ
ース4と同様の構造を光学ベース7と一体的に作り、そ
こに基板5を実装しても構わない。この時の実装図の一
例を図3の−1図、及び−2図に示す。
【0051】−1図は−1図と、−2図は−2
図と同じ観点から見た図である。この場合にも前記実装
例1と同じ形状の第1の側面31、第2の側面32が存
在し、これは光学ベース7により一体的に形成される。
この場合、前記シールドケース4と光学ベース7を固着
するためのネジ30は、ここではいらない。
【0052】§4:基板の構造と高周波重畳回路の実装
例の説明・・・図4、図5参照 図4は基板の説明図であり、図は基板の平面図、図
は図のY−Z線断面図である。図5は基板の分解平面
図であり、図はレイヤ1(1層目)、図はレイヤ2
(2層目)、図はレイヤ3(3層目)、図はレイヤ
4(4層目の裏面)を示す。以下、図4、図5に基づい
て、基板の構造と高周波重畳回路の実装例を説明する。
【0053】前記基板5の構成の一例を概略ではあるが
図4の図、及び図5に示す。図5に示した例は、基板
5がレイヤ1〜レイヤ4の表裏の導体パターンを含めて
パターンが4層構成(4層構成の多層基板)となってお
り、図3にてB方向から見た場合の各層平面の透視図と
して示してある。また、図4の図に図5と同じ観点か
ら見た、シールドケース4も実装された状態での概略図
を示してある。ここで、FPC1に隠れて見えない電源
ラインとスルーホールは点線で示してある。
【0054】また、図4の図に図4の図にてY〜Z
に示す破線で、基板5を切断した時の基板5の断面を図
3のA方向から見た場合の図として示してある。図5の
レイヤ4(基板の裏面側)には、基板5上に実装されて
いる表面実装部品(Tr、R1〜R3、L1、L2、C
1〜C9)が示されているが、各部品をつなぐパターン
は図示省略してある。
【0055】レイヤ3に示されたC10〜C12のパタ
ーンは、レイヤ2のGNDパターン54との間にキャパ
シタを形成しており、図4の図に示すように、レイヤ
2とレイヤ3との間には誘電体層52が存在する。ま
た、図2の回路図に示されている部品は、レーザダイオ
ード部6を除き全て図5に示した。
【0056】パターンで形成された部品は概略ではある
が、そのパターンを示した。図2に示す高周波重畳回路
の回路用電源、レーザダイオード用電源、バックモニタ
用電源の各電源端子T1〜T3は、それぞれ図4の図
に示した基板裏面(図5のレイヤ4参照)からスルーホ
ール46、47、48により基板表面(図5のレイヤ1
参照)に引き出され、FPC1上の各電源(電源ライ
ン)と電気的に接続される。
【0057】この場合、FPC1上に形成された電源
(電源ライン)としては、図4の図に示したレーザダ
イオード用電源37、回路用電源38、バックモニタ用
電源40であり、これらの各電源(電源ライン)と、前
記各電源端子T1〜T3が接続部29で半田付け等によ
り接続される。なお、39はGND(GND側のライ
ン)である。
【0058】図4に示されていないが、基板5には図5
のレイヤ2とレイヤ1、4のGNDパターンと導通させ
る為のスルーホールが存在し、基板表面、裏面のGND
パターンとレイヤ2のパターンは導通している。図5の
レイヤ4で示す表面実装部品は、シールドケース4とレ
イヤ2のGNDパターンで囲まれた範囲内に配置され、
接地導体で囲まれていることになる。
【0059】レイヤ2のパターンはスルーホールにてレ
イヤ1(基板表面)またはレイヤ4(基板裏面)のGN
Dパターンと電気的に接続されており、図3で示す接続
部33によりシールドケース4の第2の側面32と導通
され、基板裏面のGNDパターンでは第1の側面31と
接触により導通され、シールドケース4と基板5のGN
Dパターンは電気的に接続されている。
【0060】ここで、高周波重畳回路は、電位が接地さ
れた(GND電位の)シールドケース4と、該シールド
ケース4と電気的に接続された基板5に設けられたGN
Dパターンとによって囲まれるように実装されており、
高周波重畳回路の各電源ラインはスルーホール46、4
7、48を通じて基板表面に引き出されるが、この時、
図2に示されるC10、C11、C12は、図5のレイ
ヤ3上に形成されたパターンとレイヤ2上に形成された
GNDパターンとの層間に設けられた誘電体層52を利
用して形成され、従来例の貫通コンデンサを用いた場合
と同じ配置に構成できる構造となっている。
【0061】このため、従来例の貫通コンデンサと同様
の機能を有し、不要輻射対策が行える。前記構成とする
ことで、ラインを伝わってきて基板5の外部に漏れよう
とするノイズ(ここでは、「ラインノイズ」と呼ぶこと
にする)は、外部に漏れることがないように、C10〜
C12によりGNDに吸収される。
【0062】また、前記構成とすることで、電源ライン
を光学的情報記録再生装置の外部へ引き出すためのFP
C1の実装面積は、高周波重畳回路の構成部品が実装さ
れている基板面の反対側に実装できる為、図3に示す実
装例のように、基板5の面積分、実装面積は自由に設定
できる。この為、高周波重畳回路が小さくなっても、従
来例のように、シールドケース4の側面に実装する必要
がないので、FPC1の実装に困難を生じることはな
い。
【0063】また、前記構成とすることで、シールドケ
ース4の形状は箱型で良く、基板5は図3に示すシール
ドケース4、又は光学ベース7の第1の側面31で受
け、第2の側面32で挟む形で実装すれば良いので、シ
ールドケース4と基板5の作製も容易で、実装も困難で
はない。 §5:不要輻射対策部品の実装位置の説明 前記高周波重畳回路から発生する不要輻射成分とは、基
本波から高次高調波成分まで含めた発振周波数成分のこ
とである。この発振周波数成分は回路から直接放出され
るものと、電源ラインを伝わって外部に漏れ、不要輻射
として空間に放出されるものとの2種類がある。
【0064】前者については、高周波重畳回路をシール
ドケース等のGND電位である導体で囲い(この囲われ
たエリア内を「シールド内」と呼ぶ)、隙間を不要輻射
対策の対象とする周波数の波長より充分小さく構成する
ことで対策する。後者は、本明細書中では「ラインノイ
ズ」と呼ぶが、漏洩レベルが外部との接続状況によって
様々な影響を受ける。
【0065】FPC上の電源ライン用パターンの特性イ
ンピーダンスや、電源の入力インピーダンスによって影
響を受け、ラインノイズにとってこのインピーダンスが
小さい程漏れ易く、漏洩レベルは増加し、不要輻射が増
加する。また、基板やFPC上に形成される電源ライン
はパターン形状で形成されるため、シールド内では受信
アンテナとして、シールドケース外では送信アンテナと
して作用し得る。このため、不要輻射レベルは電源ライ
ン形状により大きく影響を受けてしまう。
【0066】ラインノイズは、発振周波数成分がそのま
まラインを伝わって外部に漏れる場合もあるが、空間に
放出されるのをシールドケース等のGND面により外部
へ漏洩するのを防がれた成分が、シールドケース内の電
源ライン(受信アンテナとして作用するパターン)に移
り、この電源ラインを伝わって外部へ漏洩する場合も考
えられる。
【0067】この為、これらラインノイズを対策するに
は、電源ライン上において、前記GND面に囲まれたシ
ールド内とシールド外部との境目に前記ラインノイズに
とって低インピーダンス(できれば、電源やFPCの特
性インピーダンスより小さい方が好ましい)である部品
を電源ラインとGND間に配置するのが最適である。こ
れは、従来例のC17〜C19の貫通コンデンサに相当
する。同様に、本発明では、図2のC10〜C12を図
7のC17〜C19と同じ位置に配置し、ラインノイズ
の漏洩を防いでいる。
【0068】この時、前記キャパシタのキャパシタンス
値は、ラインノイズにとって限りなく低インピーダンス
であることが望ましい。実際には、高周波重畳回路の発
振周波数の基本波のみ、前記ラインノイズの対象として
考えれば良いというわけではなく、この高調波成分が問
題となる場合もある。このため、前記キャパシタは、よ
り広い周波数帯域において、低インピーダンスを維持で
きる方が望ましい。
【0069】インダクタL8〜L10は、図2に示す例
では、キャパシタC10〜C12の後段直ぐの箇所に接
続されている。このようにインダクタを配置することに
より、ラインを伝わって、シールドケース内部から外部
へ漏れようとするノイズにとって、前記インダクタは前
記キャパシタと比べ、高インピーダンスとして作用す
る。
【0070】従って、電源ライン上にて、前記ノイズは
前記インダクタを通過するより、より低インピーダンス
であるキャパシタC10〜C12を通じてGNDに吸収
され易くなり、キャパシタC10〜C12のラインノイ
ズ吸収効果を高めることができる。
【0071】前記構成とすることで、ラインの形状や電
源の入力インピーダンスなどの外部との接続条件に制約
を受けることなく、高周波重畳回路の実装を行うことが
できる。一例として、高周波重畳回路の発振周波数の基
本波成分(350MHZ )を前記ノイズ対策の対象と
し、図2のキャパシタC12のキャパシタンス値を25
0pFとすれば、キャパシタC12のインピーダンスZ
C は、f=350MHZにて、ZC =1/{2πf×
(250pF)}=1.82Ωとなる。
【0072】また、インダクタL8のインダクタンス値
を82nHとすれば、このインダクタンスによるインピ
ーダンスZL は、ZL =2πf×(82nH)=180
Ωとなり、約100倍、C12よりL8のインピーダン
スの方が大きい。このため、前記ラインノイズは、L8
よりC12を伝わってGNDに吸収されてしまう。
【0073】 §6:キャパシタとインダクタの特性についての説明 キャパシタの特性として、ここで重要なことは、ライン
を伝送してシールドケース外部へ漏れようとするノイズ
を防ぐ為、ノイズ対策の対象周波数において、より低イ
ンピーダンスとして作用しなければならないということ
である。このため、理想的には、キャパシタの自己共振
点の周波数を前記対象周波数と合わせることが好まし
い。しかし、現実的には、これは困難なので、通常、対
象周波数付近にキャパシタの自己共振点(周波数)がく
るように設計するか、前記自己共振点が前記対象周波数
以下となるように設計する。
【0074】同様に、インダクタの特性として、ライン
を伝送してシールドケース外部へ漏れようとするノイズ
を防ぐ為、ノイズ対策の対象周波数において、より高イ
ンピーダンスとして作用しなければならない。理想的に
は、インダクタの自己共振点の周波数を前記対象周波数
と合わせることが望ましいが、現実的には困難なので、
通常、前記対象周波数付近に自己共振周波数がくるよう
に設計するか、自己共振点が前記対象周波数以上となる
ように設計する。
【0075】C10〜C12のキャパシタンス値は、不
要輻射削減の対象周波数や、削減レベルに応じて調整で
きる。図4、図5に示したレイヤ3に形成されるパター
ン面積をS、このパターンとレイヤ2のGNDパターン
との間隔をd、レイヤ2とレイヤ3の間に存在する基板
材料の誘電率をεとすれば、キャパシタンス値Cは、C
=(ε×S)/dとなる。
【0076】一例として、レイヤ3のC12のキャパシ
タンス値Cは、そのパターン面積S12を6.0mm×
3.0mm=18mm2 、レイヤ2とレイヤ3の間の間
隔d12を0.015mm、基板5のレイヤ2、レイヤ
3間の材料の比誘電率をε12とすれば、C=(ε12
×S12)/d12=47.8pFとなる。前記C値は
不要輻射削減の対象周波数や削減レベルに応じて、ε、
S、dの値を調整することで可変できる。
【0077】図2のC10〜C12のキャパシタンス値
を大きくしようとすれば、ε、Sの値を大きくするか、
dの値を小さくすれば良いが、Sを大きくすることは、
基板5の面積拡大につながる。よって、基板5の面積を
小さくし、C10〜C12のキャパシタンス値を上げる
には、dを小さくするか、εを上げるかの方法が考えら
れる。しかし、基板5をより多層にして、C10〜C1
2のパターンを形成する層と、GND層の2層の組を積
層型に積み重ねれば、d、εの値を変えずに前記キャパ
シタンス値を上げることができる。
【0078】また、図5のレイヤ4に示すL4〜L7
と、レイヤ1に示すL8〜L10はパターンで形成され
ており、図2の回路図をみれば分かるが、全て前段にキ
ャパシタが接続されており、C6、C7、C9〜C13
にラインノイズ吸収の効果をもたらす為のものである。
【0079】ここで、C13は、図5にて、レーザダイ
オード部6のバックモニタ素子端子(BM端子)42
と、レイヤ2のGNDパターンとの間に基板材料の誘電
率により形成されるキャパシタである。同様に、レーザ
ダイオード部6のレーザダイオード端子(LD端子)4
1も、レイヤ2のGNDパターンとの間にキャパシタを
形成するが、図2の回路図上ではC5と並列に接続され
ることになるので、図2ではC5に含めて記した。
【0080】図4、図5の例ではレイヤ2のGNDパタ
ーンと基板エッジとの間に隙間50が生じているが、こ
のGNDパターンは隙間50が生じない様に基板エッジ
まで伸ばしても高周波重畳回路の特性には何ら影響する
ものではない。目的とする不要輻射削減の対象周波数や
レベルに応じて、この隙間50は調整すれば良い。
【0081】例えば、高周波重畳回路の発振周波数が3
00MHZ で、この基本波成分を削減することを目的と
するならば、1波長は真空中で1mなので、基板5の比
誘電率を4.5とすれば、隙間50を抜けようとする時
の1波長λaはおよそ、λa=1m/2.121=0.
471mとなる。
【0082】よって、隙間50のGNDパターンと基板
エッジとの間隔は、前記1λaのおよそ0.001倍の
0.5mmとすれば、隙間50を抜けようとする基本波
成分は充分対策できる。基本波を含めその高次高調波成
分まで対策する場合は、隙間50を更に小さくすれば良
い。
【0083】また、高周波重畳回路の各電源ラインとな
っているスルーホール46、47、48(金属導体によ
りスルーホールメッキされている)と、レイヤ2のGN
Dパターンとの間に隙間51が生じるが、スルーホール
とGNDパターン間に存在する基板材料(誘電体)によ
り隙間51の箇所はキャパシタが形成される。この構造
は、従来例の貫通コンデンサと同じである。回路図上で
は、図2のC10、C11、C12と並列に形成される
ことになるので、図2の回路図では、C10〜C12の
中に含めてある。
【0084】隙間の間隔が、対策しようとする周波数の
1波長、1/2波長、1/4波長となると、隙間に定在
波が発生し、そこから電磁波が輻射してしまうので、本
発明の高周波重畳回路では、隙間50、51の間隔は、
対策しようとする周波数の波長に対して十分小さい1/
10波長以下と考える。
【0085】図5の例では、不要輻射対策に関わるL4
〜L7は全てレイヤ4に形成されているが、レイヤ3
や、基板5を6層の層構成とし、4層と5層目に形成し
ても良い。この場合、図5の例と比べ、L4〜L7のパ
ターン分の面積が削減できるので、基板5の面積は図2
の例より更に小さくできる。また、図3の例では、L4
〜L7をパターンで形成したが、図2に示す高周波重畳
回路の構成部品L1〜L3、C1〜C6、R1〜R3を
図5に示すレイヤ4や、内層面にパターンで形成しても
良い。
【0086】また、高周波重畳回路における不要輻射対
策素子の構成と電源ラインの引き出し手段は、図4、5
に示す構成に限定しない。例えば、3〜4層目のパター
ン間でキャパシタを形成してもよく、基板内部、又は表
面の導体パターンを用いて不要輻射の対策素子を形成し
ても良い。
【0087】そして、形成された不要輻射の対策素子を
通じて電源ラインをレイヤ1の基板表面に引き出しても
良い。また、電源ラインの引き出しには、スルーホール
を用いることに限定しない。導体パターンを用いれば手
段は限定しない。更に、図5に示すレイヤ2とレイヤ3
が入れ代わり、GND面が3層目に、C10〜C12が
2層目に形成されても良い。
【0088】前記高周波重畳回路の電源ラインは、回路
用、レーザダイオード用、バックモニタ用の3つである
が、これに限定しない。不要輻射対策部品と、レーザダ
イオード部6を含めた高周波重畳回路の複数の電源ライ
ンについて、前記の例と同じ構造でキャパシタを形成
し、電源ラインのGNDパターンで囲われたシールド内
からの引き出しを行えば良い。
【0089】ここで、本発明のポイントは、高周波重畳
回路の光学的情報記録再生装置への実装が、基板5に形
成されたGNDパターンと、GND電位であるシールド
ケース4、または光学ベース7とに囲まれた構造となっ
ており、一つ以上の高周波重畳回路の電源ラインが、基
板5に形成されたGND面との間にキャパシタンスを形
成するスルーホール形状の導体パターンにより、接地導
体で囲まれた範囲内から外部へ引き出されている構造と
なっていることである。
【0090】本発明の高周波重畳回路の実施の形態は、
前記のように、接地導体で囲まれた構造であるが、密封
された構造と限定しない。対策しようとする周波数の1
波長に対して十分小さい1/10以下のスペースであれ
ば良い。スルーホールの大きさの一例として、0.3m
mφ程度であり、従来例と比べ、十分高周波重畳回路の
サイズの小型化に対応できる。
【0091】このため、従来例のように、貫通コンデン
サの形状で不要輻射対策部品を含めた高周波重畳回路の
小型化が制約されることはない。また、前記構成とする
ことで、FPC1、シールドケース4等の実装に困難を
生じることはない。なお、前記高周波重畳回路は、光学
的に情報の記録及び再生を行う装置だけでなく、光学的
に情報の再生のみを行う装置にも同様にして実装するこ
とができることは前述の通りである。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :従来例のような貫通コンデンサを用いた場合に比
べ、不要輻射削減レベルを損なうことなく、不要輻射対
策部品も含めた高周波重畳回路の小型化と、光学的情報
記録再生装置への実装スペースの削減が可能になる。
【0093】(2) :貫通コンデンサを用いた場合に比
べ、不要輻射削減に係る部品の実装、組み立てが容易に
なる。また、高周波重畳回路の構成に関わる基板、フレ
キシブルプリント基板(FPC)、シールドケースの実
装も容易になる。
【0094】(3) :貫通コンデンサの形状を考慮せず、
高周波重畳回路の回路基板の形状、サイズを決定するこ
とができるので、シールドケースの形状を単純にでき
る。 (4) :貫通コンデンサを用いた場合に比べ、シールドケ
ースから引き出されるラインが増加しても、不要輻射削
減に係る部品が占有するスペースが、大幅に増加するこ
とがないので、回路構成の変更、レーザダイオードの変
更等による電源、信号ライン等の追加を容易に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における装置説明図であ
る。
【図2】実施の形態における高周波重畳回路例である。
【図3】実施の形態における高周波重畳回路の実装例で
ある。
【図4】実施の形態における基板の説明図である。
【図5】実施の形態における基板の分解平面図である。
【図6】従来の装置説明図である。
【図7】従来の高周波重畳回路説明図である。
【図8】従来の高周波重畳回路実装部の説明図である。
【符号の説明】
1 外部引き出し用のフレキシブルプリント基板 4 シールドケース 5 基板 6 レーザダイオード部 7 光学ベース 11 貫通コンデンサ 12 内部接続用のフレキシブルプリント基板 16 嵌め込み穴 17、43 GND端子(接地端子) 18 貫通端子 21 対物レンズ 22 可動部 25 誘電体 27 高周波重畳回路の構成部品 28 レーザダイオードの端子 29、33 接続部 30 ネジ 31 第1の側面 32 第2の側面 37 レーザダイオード用電源 38 回路用電源 39 GND 40 バックモニタ用電源 41 レーザダイオード端子(LD端子) 42 バックモニタ素子端子(BM端子) 46〜48 スルーホール 50、51 隙間 52 誘電体層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に情報の記録再生、又は再生のみを
    行う装置に用いられる高周波重畳回路において、 レーザダイオード、高周波重畳回路の構成部品及び不要
    輻射の対策素子が接地導体に囲まれており、 前記不要輻射の対策素子が、高周波重畳回路の構成部品
    が実装されている基板に導体パターンで形成され、 前記レーザダイオードと高周波重畳回路の電源ライン
    が、前記不要輻射の対策素子を通して前記接地導体で囲
    まれた範囲内から外部に引き出されていることを特徴と
    する高周波重畳回路。
  2. 【請求項2】高周波重畳回路の構成部品が基板上に実装
    されており、高周波重畳回路の構成部品が実装されてい
    る基板面の反対側の面に、前記高周波重畳回路とレーザ
    ダイオードの電源供給用のフレキシブルプリント基板が
    実装されていることを特徴とする請求項1記載の高周波
    重畳回路。
  3. 【請求項3】前記不要輻射の対策素子が、前記高周波重
    畳回路の構成部品が実装されている基板の内部層に導体
    パターンで形成されていることを特徴とする請求項2記
    載の高周波重畳回路。
  4. 【請求項4】前記電源ラインの接地導体で囲まれた範囲
    内から外部への引き出しに、スルーホールが用いられて
    いることを特徴とする請求項3記載の高周波重畳回路。
  5. 【請求項5】光学的に情報の記録再生、又は再生のみを
    行う装置に用いられる高周波重畳回路において、 前記高周波重畳回路の構成部品が基板上に実装されてい
    て、高周波重畳回路の構成部品が実装されている基板面
    の反対側の面に、前記高周波重畳回路とレーザダイオー
    ドの電源供給用のフレキシブルプリント基板が実装さ
    れ、 前記基板に設けられた引き出し用の導体により、レーザ
    ダイオードと高周波重畳回路の電源が、前記フレキシブ
    ルプリント基板が実装されている基板面に引き出され、
    前記フレキシブルプリント基板上の電源ラインと電気的
    に接続されていることを特徴とする高周波重畳回路。
  6. 【請求項6】前記引き出し用導体により不要輻射の対策
    素子が形成されていることを特徴とする請求項5記載の
    高周波重畳回路。
  7. 【請求項7】前記引き出し用導体と、基板内部に形成さ
    れる導体パターンにより不要輻射の対策素子が形成され
    ていることを特徴とする請求項5記載の高周波重畳回
    路。
  8. 【請求項8】前記引き出し用導体がスルーホールで形成
    されていることを特徴とする請求項5記載の高周波重畳
    回路。
  9. 【請求項9】前記不要輻射の対策素子がスルーホールに
    より形成されていることを特徴とする請求項8記載の高
    周波重畳回路。
  10. 【請求項10】前記不要輻射の対策素子が、前記スルー
    ホールと、高周波重畳回路の構成部品が実装されている
    基板に形成されていることを特徴とした請求項8記載の
    高周波重畳回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6798730B2 (en) 2000-04-21 2004-09-28 Murata Manufacturing Co., Ltd Superimposing circuit module for reducing spurious electromagnetic wave emissions and small variations in circuit parameters
WO2013094584A1 (ja) * 2011-12-22 2013-06-27 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置

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