JP4079628B2 - 洗面化粧台の洗面器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面化粧台の洗面器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗面化粧台の洗面器において、洗面ボウルの片側にカウンターが設けられ、洗面ボウルおよびカウンターの四方に比較的高いガードが形成された構成が知られている。また、洗面ボウルの両側にカウンターが設けられ、洗面ボウルおよびカウンターの前方に非常に低いフランジが形成され、他の三方に比較的高いガードが形成された構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
洗面ボウルおよびカウンターの四方に比較的高いガードが形成された従来の洗面器では、水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することができるが、洗面ボウルの前方においてもガードが比較的高いため、ガードが邪魔になって洗面ボウルでの洗面動作を行い難いという不都合があった。
【0004】
一方、洗面ボウルおよびカウンターの前方に非常に低いフランジが形成されされた従来の洗面器では、フランジによって洗面ボウルでの洗面動作が妨げられることはないが、カウンターの前方に形成されたフランジが非常に低いため、カウンターを洗浄する際に水の飛散および溢れを気にする必要があるという不都合があった。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、洗面ボウルでの洗面動作を行い易く、且つ水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することのできる、洗面化粧台の洗面器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では、洗面化粧台の洗面器において、
水槽の形態を有する洗面ボウルと、
前記洗面ボウルに隣接して設けられたカウンターと、
前記カウンターの側縁部において前記カウンターの側縁表面から上方へ延びたサイドガードと、
前記洗面ボウルの前縁部および前記カウンターの前縁部において前記洗面ボウルの前縁表面および前記カウンターの前縁表面から上方へ延びたフロントガードとを備え、
前記フロントガードでは、前記カウンターの前方における高さが最も高く、前記洗面ボウルの中心部の前方における高さが最も低く、高さが曲線的に変化するように形成され、
前記カウンターは、バックガードから前記フロントガードまで延びていることを特徴とする洗面器を提供する。
【0007】
本発明の好ましい態様によれば、前記カウンターは、前記洗面ボウルの一方の側に隣接して設けられた第1カウンターと、前記洗面ボウルの他方の側に隣接して設けられた第2カウンターとを有する。この場合、前記第1カウンターおよび前記第2カウンターのうちの少なくとも一方のカウンターの下方には、引出し収納部が設けられていることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明では、洗面ボウルに隣接して設けられたカウンターの側縁部にサイドガードが設けられ、洗面ボウルの前縁部およびカウンターの前縁部にフロントガードが設けられている。そして、カウンターの前方における高さよりも洗面ボウルの前方における高さの方が実質的に低くなるように、フロントガードが形成されている。
【0009】
具体的には、たとえば洗面ボウルの一方の側に第1カウンターが設けられ、他方の側に第2カウンターが設けられている。そして、フロントガードは、たとえば第1カウンターおよび第2カウンターの前方において最も高く、洗面ボウルの前方にかけて曲線的に低くなっている。換言すれば、フロントガードは、両側において最も高く、その中央に向かって曲線的に低くなり、洗面ボウルの中心部の前方において最も低くなっている。
【0010】
したがって、本発明では、カウンターが比較的高いサイドガードおよびフロントガードの比較的高い部分によって包囲されるので、水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することができる。また、フロントガードが洗面ボウルの前方において比較的低く(最も低く)なるので、フロントガードによって洗面ボウルでの洗面動作が妨げられることはない。
【0011】
以上のように、本発明では、洗面ボウルでの洗面動作を行い易く、且つ水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することができる。なお、本発明では、第1カウンターおよび第2カウンターのうちの少なくとも一方のカウンターの下方に、引出し収納部を設けることが好ましい。この構成により、カウンターの下方のスペースを有効利用することができ、洗面器の使い勝手が、ひいては洗面化粧台の使い勝手が向上する。
【0012】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる洗面器が組み込まれた洗面化粧台の外観を概略的に示す斜視図である。また、図2は、本実施形態にかかる洗面器の外観を概略的に示す斜視図である。さらに、図3は、本実施形態にかかる洗面器の上面図である。
【0013】
図1に示す洗面化粧台は、たとえば陶器や人工大理石や樹脂などで形成された本実施形態の洗面器1と、たとえば木製のベースキャビネット20と、たとえばHIPS(ハイ・インパクト・ポリスチレン)などで形成されたミラー収納キャビネット30とで構成されている。
【0014】
図2および図3を参照すると、本実施形態の洗面器1は、水槽の形態を有する洗面ボウル2と、洗面ボウル2の両側に隣接して設けられた一対のカウンター3および4とを備えている。ここで、洗面ボウル2には、排水口2aが形成されている。また、洗面ボウル2の後縁部および一対のカウンター3,4の後縁部には、その後縁表面から上方へ延びたバックガード5が設けられている。バックガード5には、給水水栓5a(図3では不図示)が設置されている。
【0015】
さらに、第1カウンター3の側縁部にはその側縁表面から上方へ延びた第1サイドガード6が設けられ、第2カウンター4の側縁部にはその側縁表面から上方へ延びた第2サイドガード7が設けられている。また、洗面ボウル2の前縁部および一対のカウンター3,4の前縁部には、その前縁表面から上方へ延びたフロントガード8が設けられている。
【0016】
フロントガード8では、第1カウンター3の前方および第2カウンター4の前方における高さよりも洗面ボウル2の前方における高さの方が実質的に低く形成されている。さらに詳細には、フロントガード8は、両側(カウンター3,4の前方)において最も高く、その中央に向かって曲線的に低くなり、洗面ボウル2の中心部の前方において最も低くなっている。
【0017】
また、本実施形態の洗面器1は、図2に示すように、洗面ボウル2を前方から覆うための幕板部9を備えている。そして、第1カウンター3の下方および第2カウンター4の下方において、幕板部9には一対の引出し収納部9aおよび9bが設けられている。
【0018】
以上のように、本実施形態では、一対のカウンター3,4が比較的高い一対のサイドガード6,7およびフロントガード8の比較的高い部分によって包囲されているので、水の飛散および溢れを気にすることなくカウンター3,4を洗浄することができる。具体的には、一対のカウンター3,4では、靴下などを洗濯する場合に汚れ物としての靴下や洗濯済みの靴下などを置いたり、洗髪する場合にシャンプーを置いたりする。この場合、一対のカウンター3,4はその使用後にある程度汚れるが、本実施形態では水の飛散および溢れを気にすることなくカウンター3,4を勢い良く水洗いすることができる。また、フロントガード8が洗面ボウル2の前方において比較的低くなっているので、フロントガード8によって洗面ボウル2での洗面動作が妨げられることはない。
【0019】
また、本実施形態では、第1カウンター3の下方および第2カウンター4の下方において幕板部9には一対の引出し収納部9a,9bが設けられているので、カウンター3,4の下方のスペースを有効利用することができ、洗面器1の使い勝手が、ひいては洗面化粧台の使い勝手が向上する。
【0020】
なお、上述の実施形態では、洗面ボウル2の両側に隣接して一対のカウンター3および4を設けているが、これに限定されることなく、洗面ボウル2の片側に隣接して1つのカウンターだけを設ける構成も可能である。
【0021】
また、上述の実施形態では、一対のカウンター3,4の下方に一対の引出し収納部9a,9bを設けているが、これに限定されることなく、一対のカウンター3,4のうち、いずれか一方のカウンターの下方に引出し収納部を設けることもできる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、カウンターの前方における高さよりも洗面ボウルの前方における高さの方が実質的に低くなるようにフロントガードが形成されている。その結果、カウンターが比較的高いサイドガードおよびフロントガードの比較的高い部分によって包囲されるので、水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することができる。
【0023】
また、フロントガードが洗面ボウルの前方において比較的低くなるので、フロントガードによって洗面ボウルでの洗面動作が妨げられることはない。こうして、本発明では、洗面ボウルでの洗面動作を行い易く、且つ水の飛散および溢れを気にすることなくカウンターを洗浄することができる。
【0024】
なお、本発明では、洗面ボウルの両側に設けられた第1カウンターおよび第2カウンターのうちの少なくとも一方のカウンターの下方に、引出し収納部を設けることが好ましい。この構成により、カウンターの下方のスペースを有効利用することができ、洗面器の使い勝手を、ひいては洗面化粧台の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる洗面器が組み込まれた洗面化粧台の外観を概略的に示す斜視図である。
【図2】本実施形態にかかる洗面器の外観を概略的に示す斜視図である。
【図3】本実施形態にかかる洗面器の上面図である。
【符号の説明】
1 洗面器
2 洗面ボウル
3,4 カウンター
5 バックガード
5a 給水水栓
6,7 サイドガード
8 フロントガード
9 幕板部
9a,9b 引出し収納部
20 ベースキャビネット
30 ミラー収納キャビネット
Claims (3)
- 洗面化粧台の洗面器において、
水槽の形態を有する洗面ボウルと、
前記洗面ボウルに隣接して設けられたカウンターと、
前記カウンターの側縁部において前記カウンターの側縁表面から上方へ延びたサイドガードと、
前記洗面ボウルの前縁部および前記カウンターの前縁部において前記洗面ボウルの前縁表面および前記カウンターの前縁表面から上方へ延びたフロントガードとを備え、
前記フロントガードでは、前記カウンターの前方における高さが最も高く、前記洗面ボウルの中心部の前方における高さが最も低く、高さが曲線的に変化するように形成され、
前記カウンターは、バックガードから前記フロントガードまで延びていることを特徴とする洗面器。 - 前記カウンターは、前記洗面ボウルの一方の側に隣接して設けられた第1カウンターと、前記洗面ボウルの他方の側に隣接して設けられた第2カウンターとを有することを特徴とする請求項1に記載の洗面器。
- 前記第1カウンターおよび前記第2カウンターのうちの少なくとも一方のカウンターの下方には、引出し収納部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の洗面器。
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