JP4077206B2 - 圧縮機の始動負荷軽減装置 - Google Patents

圧縮機の始動負荷軽減装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4077206B2
JP4077206B2 JP2002021152A JP2002021152A JP4077206B2 JP 4077206 B2 JP4077206 B2 JP 4077206B2 JP 2002021152 A JP2002021152 A JP 2002021152A JP 2002021152 A JP2002021152 A JP 2002021152A JP 4077206 B2 JP4077206 B2 JP 4077206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
regulator
compressor
pressure
unloader
receiver tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002021152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003222081A (ja
Inventor
真広 土田
史久 鷲津
幸夫 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD.
Original Assignee
HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD. filed Critical HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD.
Priority to JP2002021152A priority Critical patent/JP4077206B2/ja
Publication of JP2003222081A publication Critical patent/JP2003222081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4077206B2 publication Critical patent/JP4077206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機の始動時、圧縮機本体に対する外気の導入を制限することにより圧縮機の始動負荷を軽減する、圧縮機の始動負荷軽減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な圧縮機の構成を図8を参照して説明する。
【0003】
図8において圧縮機1は、エアフィルタ12を備えた吸気口11を介して外気を導入すると共にこの導入された外気を圧縮する、油冷式のスクリュ型である圧縮機本体10と、この圧縮機本体10を駆動する、例えばエンジンやモータ等の駆動源20、及び前記圧縮機本体10より吐出された圧縮空気が導入されるレシーバタンク30を備えている。
【0004】
そして、この圧縮機本体10の吐出口13を、逆止弁82を備えた吐出回路81を介してレシーバタンク30に連通し、圧縮機本体10より吐出された圧縮空気をレシーバタンク30に導入可能と成すと共に、このレシーバタンク30には、レシーバタンク30内に貯溜された圧縮空気を図示せざると空気作業機に供給するための供給回路83が連通されている。
【0005】
以上のような基本構成を備えた圧縮機1において、圧縮機本体10の吸気口11には、圧縮機本体10に対する導入空気量を制御するための吸気制御弁60(図示の例ではバタフライバルブ60)が設けられていると共に、この吸気制御弁60を開閉操作して圧縮機本体に対する導入空気量を制御するアンローダレギュレータ50が設けられている。
【0006】
また、駆動源20たる例えばエンジンには、このエンジンの運転速度を調整するためのガバナレバー21が設けられ、このガバナレバー21を高速・低速位置間で揺動するスピードレギュレータ70を設け、前記レシーバタンク30内の圧縮空気を導入する導入回路84(84a〜84c)により、前記スピードレギュレータ70の受圧室及びアンローダレギュレータ50の受圧室を前記レシーバタンク30に連通し、レシーバタンク30より導入された圧縮空気によりこれを作動圧力として前記スピードレギュレータ70及びアンローダレギュレータ50が動作する。
【0007】
スピードレギュレータ70は、受圧室に圧縮空気の導入がないとき、前記ガバナレバー21を高速位置とすると共に、圧縮空気の導入に伴い、ガバナレバー21を導入された圧縮空気の圧力に応じて低速側へ揺動する。また、アンローダレギュレータ50は、図示の例では内蔵された図示せざるリターンスプリング等の復帰手段により圧縮空気の導入がないとき吸気制御弁60を開方向に付勢して吸気制御弁60を開いて圧縮機本体10の吸気口11を開放し、圧縮空気の導入時、導入された圧縮空気の圧力に応じて吸気制御弁60を閉方向に動作させて圧縮機本体10の吸気口11を絞る吸気制御を行う。
【0008】
スピードレギュレータ70と、アンローダレギュレータ50とをレシーバタンク30に連通する前述の導入回路84(84a〜84c)のうち、両レギュレータ70,50に共通の回路84aにはレシーバタンク30内の圧縮空気の圧力に応じて開閉する圧力レギュレータ76が設けられ、レシーバタンク30内の圧力が圧力レギュレータ76の作動圧力に達すると、圧力レギュレータ76が導入回路84aを開いてスピードレギュレータ70及びアンローダレギュレータ50にレシーバタンク30内の圧縮空気を導入し、アンローダレギュレータ50は導入された圧縮空気の圧力に応じて圧縮機本体10の吸気口11を絞ると共に、スピードレギュレータ70はエンジン20の回転を低速へと移行し、レシーバタンク30内の圧力が圧力レギュレータ76を全開と成す圧力に上昇すると、圧縮機本体10の吸気口11を完全に閉じると共にエンジン20を低速運転としたアンロード運転に移行する。そして、レシーバタンク30内の圧縮空気の消費によりレシーバタンク30内の圧力が低下すると、スピードレギュレータ70の受圧室、及びアンローダレギュレータ50の受圧室に導入される圧縮空気の圧力も低下してエンジン20を高速運転へと移行すると共に、圧縮機本体10の吸気口11を開いてレシーバタンク30に導入される圧縮空気量を調整する容量制御が行われる。
【0009】
なお、図8中85は放気回路で、圧縮機本体10の吐出口13と逆止弁82間における吐出回路81内の圧力をパイロット圧として開閉するオートレリーフバルブ78を備え、エンジン20の停止により圧縮機本体10が停止して、圧縮機本体10の吐出口13側の圧縮空気が、吸気口11とシリンダ15間に形成された吸入通路14側に逆流することにより生じた圧力低下によりオートレリーフバルブ78が開放し、サイレンサ79を介してレシーバタンク30内の圧縮空気が機外に放出されるよう構成されている。
【0010】
このように構成された圧縮機1は、停止時においてレシーバタンク30内の圧縮空気が放出された状態にあるので、レシーバタンク30内の圧力は圧縮機1の始動時において低くなっている。そのため、始動時において圧力レギュレータ76は導入回路84aを閉じた状態にあり、アンローダレギュレータ50の受圧室に対する圧縮空気の導入は行われておらず圧縮機本体10の吸気口11は全開の状態にある。そして、このように圧縮機本体10の吸気口11が全開の状態で駆動源たる例えばエンジン20を始動すると、このエンジン20の回転に伴い圧縮機本体10は吸気口11から外気の導入を開始して、導入された外気の圧縮を開始する。そのため、空気の圧縮を行う圧縮機本体10を駆動するエンジン20には始動時から高い負荷が加わるためにエンジンの始動性が悪いものとなっており、特に酷寒時等においてはこの現象が顕著である。
【0011】
駆動源としてモータを使用する場合も同様に始動時において高い負荷が加わるので、始動性が悪く、また、高負荷によりモータの回転が長時間停止すると、モータが焼き付きを起こす等の故障の原因となる。
【0012】
このような始動時における負荷を軽減する目的で、圧力レギュレータ76が設けられた導入管路84aに圧力レギュレータ76の一次側と二次側間を連通するバイパス回路80を設けると共に、このバイパス回路80を開閉する開閉手段(以下、「始動アンローダバルブ」という。)77を設け、始動時においてこの始動アンローダバルブ77を開き、バイパス回路80を介してアンローダレギュレータ50にレシーバタンク30内の圧縮空気を導入して、例えばエンジン20の暖気運転中、圧縮機本体10の吸気口11を閉じた負荷の軽減された状態で運転する始動負荷軽減装置が設けられている。
【0013】
しかし、レシーバタンク30内の圧縮空気は、前述のように圧縮機1の停止に伴い放出されているので、この回路構成により圧縮機本体10の吸気口11を全閉とするためにはエンジン20の始動後、圧縮機本体10より吐出された圧縮空気がレシーバタンク30内に導入されて、レシーバタンク30の圧力がアンローダレギュレータ50を作動させる圧力に高まる迄待たなければならない。
【0014】
そのため、図8に示す始動負荷軽減装置にあっては、最も負荷の軽減が必要となる始動時及び始動直後において負荷を軽減するとこができない。
【0015】
このような始動時及び始動直後における負荷を軽減することを目的として、レシーバタンク30からアンローダレギュレータ50に至る導入回路84に、別途設けられたモータ駆動圧縮機により発生した空気供給路を連結し、この空気供給路に第1の電磁弁を設け、駆動源20を始動する前にこの第1の電磁弁を開いてモータ駆動型圧縮機が吐出した圧縮空気をアンローダレギュレータ50に供給し、圧縮機本体10の吸気口11を閉塞するよう構成した始動負荷軽減装置がある(特開平9−88863号公報)。
【0016】
また別の始動負荷軽減装置としては、アンローダレギュレータ50の他に電磁ソレノイドを設け、この電磁ソレノイドにより吸気制御弁であるバタフライバルブを常時開放方向に付勢すると共に、励磁時においてバタフライバルブを閉方向に付勢可能と成し、始動直後の所定時間この電磁ソレノイドを励磁してバタフライバルブを閉じてディーゼルエンジンに加わる負荷を軽減し、酷寒時における圧縮機の始動性を向上させるよう構成した始動負荷軽減装置がある(特開平9−88863号公報)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成された圧縮機の始動負荷軽減装置のうち、前述の特開平9−88863号公報に記載の始動負荷軽減装置にあっては、始動時に圧縮機本体の吸気口を閉塞するためにアンローダレギュレータに作動空気を導入するためのモータ駆動型圧縮機を別途設ける必要があると共に、このモータ駆動型圧縮機を作動させるための電源が必要であり、装置が大がかりになってしまう。
【0018】
また、圧縮機の始動をする前に予めモータ駆動型圧縮機を始動させてアンローダレギュレータに圧縮空気を供給しておかなければならず、始動時の作業が繁雑であると共に始動までに時間がかかるという問題がある。
【0019】
また、特開平9−242673号公報に記載の始動負荷軽減装置にあっては、電磁ソレノイドを励磁してバタフライバルブを回動し吸気口を閉じる構成であるが、この電磁ソレノイドによるバタフライバルブの開閉操作が、アンローダレギュレータによる影響を受けないよう、アンローダレギュレータのロッドとバタフライバルブの開閉レバー間をピストンとシリンダにより伸縮自在に連結している。
【0020】
そのため、例えばピストンとシリンダとの間にゴミが詰まったり、長期の使用によりピストンとシリンダとが摩耗しそれぞれの隙間が大きくなってシリンダの中心方向からずれた方向にピストンが摺動するなどの何等かの原因によりピストンとシリンダ間で滑らかな摺動が行えなくなると、電磁ソレノイドの動作がアンローダレギュレータの影響を受けて電磁ソレノイドを励磁してもプランジャが後退しなくなることが考えられる。そして、プランジャが後退しない状態が長時間継続すると、電磁ソレノイドに大電流が流れて焼けてしまうおそれがある。このことから、予め力に余裕のある電磁ソレノイドを使用しなければならず、装置が大型化すると共にコスト高となる問題点がある。
【0021】
また、アンローダレギュレータのロッドが伸長し、バタフライバルブで吸入口を閉塞する際には電磁ソレノイドのスプリングに打ち勝つ力を生じさせなければならず、アンローダレギュレータが大型化し、コストを高めるという問題点がある。
【0022】
なお、いずれの始動負荷軽減装置においても圧縮機1を始動する前に圧縮機本体10の吸気口11をバタフライバルブで閉じるための所定の操作が必要であり、始動時における操作が煩雑であると共に、圧縮機1の停止時においては圧縮機本体10の吸気口11が開放されているために、圧縮機本体10として例えば液封式のスクリュ圧縮機を使用すると、圧縮機1の停止に伴って圧縮機本体10の吐出口13側から導入流路14側に圧縮空気の逆流が生じたとき、この圧縮空気の逆流に伴って圧縮作用空間の密封等に使用されていたシリンダ15内の潤滑油等の液体が吹き出し、吸気口11より吐出されてエアフィルタ12を目詰まりさせるおそれがある。
【0023】
そこで本発明は、上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり、別途の圧縮空気の発生源等を設けることなく、比較的簡単な構成により圧縮機の始動時及び始動直後においても圧縮機本体の吸気口を閉塞して始動負荷を軽減することができ、構造が簡単で作動不良等が生じ難いと共に廉価に製造することができる圧縮機の始動負荷軽減装置を提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明の別の目的は、圧縮機の停止に伴い圧縮機本体の吸気口を開閉する吸気制御弁が始動位置に係止されて吸気口を閉じ、その結果、始動時において特別な操作を行うことなく圧縮機を負荷の軽減された状態で即座に始動させることができると共に、圧縮機本体として液封型の圧縮機を使用する場合にあっては、圧縮機の停止時に潤滑油等の液体が逆流して吸気口より吐出することを好適に防止することのできる圧縮機の始動負荷軽減装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の圧縮機の始動負荷軽減装置は、圧縮機本体10と、前記圧縮機本体10を駆動する駆動源20と、前記圧縮機本体10から吐出された圧縮空気を貯溜するレシーバタンク30を備えると共に、前記圧縮機本体10の吸気口11には導入空気量を制御するための吸気制御弁60と、前記レシーバタンク30内の圧縮空気により作動されて前記吸気制御弁60を開閉操作するアンローダレギュレータ50を備えた圧縮機において、
前記アンローダレギュレータ50は、導入された圧縮空気の圧力が該アンローダレギュレータ50の作動圧力に満たないとき、前記吸気制御弁60を全開と成す動作位置に操作して前記吸気口11を開放し、導入された圧縮空気の圧力が該アンローダレギュレータの作動圧力以上であるとき、導入された圧縮空気の圧力に応じて前記吸気制御弁60を操作して前記吸気口11を絞るよう構成すると共に、
前記レシーバタンク30に連通し、該レシーバタンク30内の圧力に応じて作動する始動レギュレータ40と、この始動レギュレータ40により変位されて前記吸気制御弁60と係脱可能な係止手段42を設け、
前記レシーバタンク30内の圧力が前記始動レギュレータ40の作動圧力に満たないとき、前記始動レギュレータ40が前記係止手段42を前記吸気制御弁60との係合位置に配置し、該位置の前記係止手段42が前記吸気口11を僅かに開く位置に前記吸気制御弁60を係止して前記アンローダレギュレータ50による前記吸気制御弁60の開方向への動作を規制すると共に、前記レシーバタンク30内の圧力が前記始動レギュレータ40の作動圧力以上となったとき、前記始動レギュレータが前記係止手段42を前記吸気制御弁60との係止を解除する位置に変位して、前記アンローダレギュレータ50による前記吸気制御弁60の操作を可能と成すよう構成されて成ることを特徴とする(請求項1)。
【0026】
前記圧縮機1は更に、前記レシーバタンク30内の圧力に応じて前記アンローダレギュレータ50と前記レシーバタンク30間の回路84を開閉する圧力レギュレータ76を備えると共に、前記圧縮機1の始動時、前記圧力レギュレータ76をバイパスして前記アンローダレギュレータ50と前記レシーバタンク30間を連通するバイパス回路80と、該バイパス回路80を開閉する開閉手段(始動アンローダバルブ77)を備えて成り、
前記圧縮機1の始動時、前記バイパス回路80を介して前記アンローダレギュレータ50に導入された前記レシーバタンク30からの圧縮空気が前記アンローダレギュレータ50の作動圧力に満たないとき、前記始動レギュレータ40が前記係止手段42を前記吸気制御弁60との係合位置に配置し、前記レシーバタンク30からの圧縮空気が前記アンローダレギュレータ50の前記所定の作動圧力以上となった後、前記始動用レギュレータ40が前記係止手段42を前記吸気制御弁60との係止を解除する位置に変位するよう、前記始動レギュレータ40の作動圧力を設定しても良い(請求項2)。
【0027】
前記係止手段42は、僅かな開度δで開いた動作位置において前記吸気制御弁60を係止することにより、圧縮機本体10の吸気口11が僅かに開いた状態とすることができ(請求項3)、
または、前記吸気制御弁60に図示せざる開孔ないしは切欠を設け、この開孔ないしは切欠の設けられた前記吸気制御弁60を前記係止手段42が全閉の動作位置において係止することにより、圧縮機本体10の吸気口11が僅かに開いた状態としても良い(請求項4)。
【0028】
さらに、前記圧縮機1の停止時に開放するオートレリーフバルブ78を設け、このオートレリーフバルブ78の一次側を前記レシーバタンク30に連通し、二次側を逆止弁82bを介して前記アンローダレギュレータ50に連通すると共に、前記逆止弁82bの上流において前記オートレリーフバルブ78の二次側を例えばサイレンサ79等の絞りを介して大気開放する構成を備えることが好ましい(請求項5)。
【0029】
また、揺動により前記吸気制御弁60を開閉する開閉レバー62を設け、前記アンローダレギュレータ50の例えばロッド51に前記開閉レバー62を連結すると共に、前記始動レギュータ40の例えばロッド41の進退移動に伴って変位される前記係止手段42との係合を可能と成す係合突起65を前記開閉レバーに設けて成り、
前記係止手段42は係止段部43を備え、該係止段部43は前記レシーバタンク30内の圧力が前記始動レギュレータ40の作動圧力に満たないとき前記開閉レバー62の揺動における支点を中心とした前記係合突起65の移動軌道上に位置して前記係合突起65を係止すると共に、前記レシーバタンク30内の圧力が前記始動レギュレータの作動圧力以上となったとき前記開閉レバー62の揺動における支点を中心とした前記係合突起65の移動軌道外に前記係止段部43を位置する構成とすることができる(請求項6)。
【0030】
前述の構成において、前記開閉レバー62の支点から前記係合突起65の形成位置迄の距離を、前記開閉レバー62の支点から前記アンローダレギュレータ50の例えばロッド51連結位置迄の距離よりも長くすれば好適である(請求項7)。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら以下説明する。
【0032】
〔圧縮機の全体構造〕
本発明の始動負荷軽減装置が適用される圧縮機の基本構成については、図8を参照して説明した従来の圧縮機1と同様であるが、本発明の始動負荷軽装置を備えた圧縮機1にあっては、図8の構成に加え、始動時において吸気制御弁60の動作を規制する始動レギュレータ40を設け、この始動レギュレータ40を減圧弁87を備えた始動回路86を介してレシーバタンク30に連通し、この始動レギュレータ40により、圧縮機1の始動時、アンローダレギュレータ50により吸気制御弁60が開方向に動作することを規制している。なお、この減圧弁87は、始動レギュレータ40の耐圧を超えた圧縮空気が導入されることを防止するためのもので、必要に応じて設けられるものである。また前記減圧弁に変えてオリフィスにすることもできる。
【0033】
また、圧縮機1の停止時、レシーバタンク30内の圧縮空気を大気放出するオートレリーフバルブとして、例えば圧縮機本体10の吐出口13と逆止弁82aとの間の吐出回路81内の圧力をパイロット圧としてこの吐出回路81内の圧力低下により開放してレシーバタンク30内の圧縮空気を放出するオートレリーフバルブ78を設け、このオートレリーフバルブ78の開放により放出されるレシーバタンク30内の圧縮空気の一部をアンローダレギュレータ50に導入する復帰回路88を備えている。
【0034】
なお、アンローダレギュレータ50とスピードレギュレータ70とに圧縮空気を導入する導入回路84には、必要に応じて圧力レギュレータ76の下流側においてアンローダレギュレータ50及びスピードレギュレータ70に導入された圧縮空気を絞り91を介して放出するための逃がし回路89が設けられる。この逃がし回路89は、本実施形態にあっては、その一端を圧縮機本体10の吸気口11とシリンダ15間に設けられた吸入通路14に連通し、アンローダレギュレータ50とスピードレギュレータ70に導入された圧縮空気が、絞り91を介して徐々にこの吸入通路14に放出されるよう構成している。
【0035】
始動レギュレータ40は、圧縮空気の導入がない非作動状態、すなわちロッド41が原位置にあるときアンローダレギュレータ50による吸気制御弁60の動作を規制し、圧縮空気の導入がされた作動状態においてロッド41を進退移動させてこの規制を解除するものであり、本実施形態にあってはこの始動レギュレータ40として、アンローダレギュレータ50と同一のベロフラム式のレギュレータを使用している。
【0036】
なお、この始動レギュレータ40は始動時において、アンローダレギュレータ50による付勢力に抗して吸気制御弁60の開方向への動作を規制し得るものであればその形式は限定されず、シリンダ内をピストンが摺動するピストン型のもの、シリンダ内を仕切る可撓性の膜にロッドが連結されたダイアフラム型のもの、その他既知の各種のレギュレータを使用することができる。
【0037】
図1に示す例において、吸気制御弁60はバタフライバルブであり、このバタフライバルブ60の回転軸61に一端を連結された開閉レバー62が設けられており、この開閉レバー62を回転軸61を中心として揺動させることによりバタフライバルブ60により吸気口11を開閉可能としている。
【0038】
この開閉レバー62の長さ方向の略中心位置には、アンローダレギュレータ50のロッド51が連結されており、アンローダレギュレータ50に対する圧縮空気の導入及び排出によりこのロッド51を進退移動させることにより、圧縮機本体10の吸気口11が開閉する。
【0039】
始動レギュレータ40は、図2に示す例にあっては受圧室に対して圧縮空気の導入が行われていない非作動状態において、図示せざるリターンスプリング等の復帰手段の作用によりロッド41を後退した状態(図2中左側に移動した状態)にあり、このロッド41の後退位置においてロッド41の先端に取り付けられた係止手段42が開閉レバー62を係止して、バタフライバルブ60を所定の回動位置において係止している。
【0040】
この係止手段42は、図2に示すように開閉レバー62を係止するための係止段部43を備えており、前述の係止手段42と係止される位置において、開閉レバー62にはこの係止段部43に係合される係合突起65が設けられている。本実施形態にあってはこの係合突起65はピン63と、このピン63によってその中心を貫通されて回転自在に軸承されたローラ64から成り、始動レギュレータ40の非作動時において、始動レギュレータ40のロッド41に連結された係止手段42の係止段部43が、前述の係合突起65と係合してバタフライバルブ60が吸気口11を僅かな開度δで開いた状態に保持されるよう、各部の形成位置が調整されている。
【0041】
そして、始動レギュレータ40に圧縮空気が導入された作動状態にあるとき、この係止手段42の係止段部43が、開閉レバー62の揺動に伴う係合突起65の移動軌道外に移動して、開閉レバー62の揺動を妨げることのない位置に配置されるように構成されている。
【0042】
本実施形態においてこの始動レギュレータ40は、受圧室に対する圧縮空気の導入によりロッド41が伸長すると共に、圧縮空気の導入が行われていないとき、内部に収容されたリターンスプリング等の復帰手段によりロッド41が後退するよう構成されたもので、この始動レギュレータ40を圧縮機本体の吸気口11を中心として前述のアンローダレギュレータ50に対向配置すると共に、この始動レギュレータ40のロッド41先端に前述の係止手段42を連結し、始動レギュレータ40のロッド41が進退移動することによりアンローダレギュレータ50によるアンローダバルブ60の開閉動作を制限し、又はこの制限を解除可能としている。もっとも、この始動レギュレータ40は前述の構成に限定されず、例えば圧縮空気の導入時、ロッド41を後退するよう構成しても良く、これに対応してその配置位置を適宜変更することもできる。
【0043】
本実施形態にあっては、係止手段42には、前述の係合突起65を嵌合するガイド溝44が形成されており、このガイド溝44は、始動レギュレータ40のロッド41が前進位置(図3中右側に伸長した状態)にあるとき、アンローダバルブ60の回転軸61を中心とした係合突起65の移動軌道に略重なる形状を成すと共に、このガイド溝44の外周側縁部44bを一部切り欠いて係止段部43を形成し、始動レギュレータ40のロッド41が後退位置(図2中左側に縮小した状態)にあるとき、アンローダバルブ60の開閉レバー62に設けられた係合突起65を係止してアンローダバルブ60を微小な開度δで係止する。
【0044】
このように、バタフライバルブ60が吸気口11を僅かな開度δで開放した状態に係止するのは、後述するように駆動源20を始動させることにより駆動された圧縮機本体10に対して僅かに外気を導入し、この導入された外気を圧縮してレシーバタンク30内に導入してこれをアンローダレギュレータ50や始動レギュレータ等の作動圧力として使用するためであり、同様に圧縮機本体10に対する外気の僅かな導入を行い得る構成であれば、バタフライバルブ60に開孔を形成し、または、バタフライバルブ60の周縁を切り欠く等して圧縮機本体10に外気を導入可能とすることにより、バタフライバルブ60を開度δを設けることなく全閉位置において係止する構成としても良い。
【0045】
なお、図2〜図4中、92は案内体であり、始動レギュレータ40による係止手段42の進退移動を案内して、係止手段42が位置ずれすることを防止している。復帰手段としてコイルスプリングを使用する場合、ロッド41が進退移動する際にこのコイルスプリングによりロッド41がねじられて係止手段42がロッド41を中心軸として回動等するおそれがあるが、このように案内体92を設けることにより係止手段42の位置がずれ、係合突起65がガイド溝44から抜け落ちる等して発生する作動不良を防止することができる。
【0046】
なお、前述の係止手段42の進退移動を案内する案内体92は、図2及び図3に示す実施形態にあっては、進退移動方向に直線状に形成された係止手段42の上端に、案内体92にピン93により回転自在に軸承されたローラ94を当接して、案内可能に構成したものであるが、この構成に代え、例えば図5に示すように係止手段42の移動方向を軸線方向と成す案内棒92’を該係止手段に設け、前記アンローダレギュレータ50を取り付けるブラケット52に形成された開孔をこの案内棒92’で貫通することにより案内棒92’の長さ方向に係止手段42が進退移動するよう構成しても良い。
【0047】
また、図2及び図3に示す実施形態にあっては、係止手段42がガイド溝44を備えるものとして説明したが、始動レギュレータ40が非作動状態にあるときの係止手段42の配置位置において、バタフライバルブ60の開閉レバー62の揺動を係止し得るものであれば必ずしも案内溝44を備える必要はなく、バタフライバルブ60の開閉レバー62を係止し得る係止段部43を備える形状であると共に、始動レギュレータ40に対して圧縮空気の導入がされたとき、この係止段部43が係合突起65の移動軌道外に位置するものであれば、図6に示すように略下向きコ字状の形状に形成されていても良い。
【0048】
〔動作〕
以上のように構成された本発明の圧縮機の始動負荷軽減装置を備えた圧縮機1全体の動作について説明する。
【0049】
圧縮機1の始動時において、バタフライバルブ60は図2に示すように吸気口11を微小な開度δで開いた位置にあり、また、圧縮空気の導入が行われていない始動レギュレータ40は、リターンスプリング等の復帰手段の作用によりロッド41を後退させた位置にあり、始動レギュレータ40のロッド41に連結された係止手段42は、そのガイド溝44に形成された係止段部43に開閉レバー62に取り付けられた係合突起65を係止した状態にある。
【0050】
また、この開閉レバー62の長さ方向の略中央位置においてロッド51の先端が連結されているアンローダレギュレータ50は、リターンスプリング等の復帰手段の付勢力によりロッド51を後退させてバタフライバルブ60を開く方向の付勢力を生じているが、始動レギュレータ40とアンローダレギュレータ50とを同一のレギュレータにより構成した本実施形態において、始動レギュレータ40のロッド41先端は、アンローダレギュレータ50のロッド先端51に対して開閉レバー62の揺動中心より離れた位置で連結しているために、アンローダレギュレータ50の復帰手段により生じる付勢力に対して始動レギュレータ40の復帰手段により開閉レバー62に作用する力が打ち勝って、バタフライバルブ60は僅かな開度δで係止される。
【0051】
なお、この時点において同様にスピードレギュレータ70に対しても圧縮空気の導入が行われておらず、エンジンガバナレバー21は高速の位置にある。
【0052】
この状態において、バイパス回路80に設けられた始動アンローダバルブ77を開き、レシーバタンク30を圧力レギュレータ76をバイパスしてアンローダレギュレータ50及びスピードレギュレータ70に連通する。その後、エンジンやモータ等の駆動源20を駆動すると、駆動源20は高速で始動されて圧縮機本体10を高速で駆動し、圧縮本体10はバタフライバルブ60により僅かな開度δで開かれた吸気口11を介して外気を導入する。
【0053】
このように、駆動源20の始動時において吸気制御弁60は僅かな開度δで開放しており、その結果、圧縮機本体10に対する外気の導入・圧縮が行われて負荷が生じるが、圧縮機本体10に導入される外気は極めて微量であることから、この僅かな開度δによって生じる負荷は殆ど無視し得る程度のものである。従って、圧縮機1は略無負荷の状態で始動することができると共に、始動時において駆動源20が高速で始動されることから、酷寒時等においても圧縮機の始動が容易である。
【0054】
僅かな開度δで開かれた吸気口11より導入された外気は、圧縮機本体10のシリンダ15内に導入されて圧縮され、吐出回路81を介してレシーバタンク30内に導入されてレシーバタンク30内の圧力を徐々に上昇させる。
【0055】
このようにして、レシーバタンク30内の圧力が上昇すると、このレシーバタンク30に導入回路84を介して連通されたアンローダレギュレータ50の受圧室及びスピードレギュレータ70の受圧室内の圧力も上昇し、アンローダレギュレータ50のロッド51が前進する。
【0056】
また、スピードレギュレータ70に圧縮空気が導入されることにより、スピードレギュレータ70がガバナレバー21を高速側から低速側へ移動させ、駆動源20を低速運転に移行する。
【0057】
レシーバタンク30内の圧力が上昇すると、始動回路86を介してレシーバタンク30に連通された始動レギュレータ40の受圧室に対しても、減圧弁87を介して圧縮空気の導入が開始され、この圧縮空気の導入により始動レギュレータ40はリターンスプリングの付勢力に抗してロッド41の前進を開始する。
【0058】
始動レギュレータ40のロッド41が前進すると、係止手段42のガイド溝44に形成された係止段部43が、開閉レバー62に設けられた係合突起65の移動軌道の外周に移動し、係合突起65はガイド溝44内を自由に移動可能となる。
【0059】
その後、駆動源20を所定時間暖気運転させた後、始動アンローダバルブ77を操作してバイパス回路80を閉じ、その後のスピードレギュレータ70及びアンローダレギュレータ50に対するレシーバタンク30内の圧縮空気の導入は圧力レギュレータ76を介して行う。
【0060】
この時点において、レシーバタンク30内の圧力は、圧力レギュレータ76の作動圧力まで上昇しておらず、そのため、スピードレギュレータ70に対する圧縮空気の導入が停止され、スピードレギュレータ70はエンジンガバナレバー21を高速側に揺動させて駆動源20を高速運転に移行する。
【0061】
同時に、アンローダレギュレータ50に対する圧縮空気の導入も停止して、アンローダレギュレータ50のロッド51が後退を開始する。このとき、圧力レギュレータ76を介することなく始動回路86を介してレシーバタンク30内の圧縮空気が導入されている始動レギュレータ40に対しては、レシーバタンク30内の圧縮空気の導入が継続して行われており、係止手段42のガイド溝44に形成された係止段部43は、依然として係合突起65の移動軌道外にあり、係合突起65はガイド溝44内を自由に移動可能となっている。したがって、このアンローダレギュレータ50のロッド51の後退により、バタフライバルブ60は圧縮機本体10の吸気口11を開き、圧縮機は全負荷運転に移行する。
【0062】
このようにして、全負荷運転を継続すると、圧縮機本体10より吐出された圧縮空気が導入されたレシーバタンク30内の圧力が徐々に高まり、このレシーバタンク30内の圧力が圧力レギュレータ76の作動圧力となると、圧力レギュレータ76が導入回路84を開いてスピードレギュレータ70とアンローダレギュレータ50にレシーバタンク30内の圧縮空気が導入され、導入された圧縮空気の圧力に応じてスピードレギュレータ70はガバナレバー21を低速側に揺動させて駆動源20の運転を低速に移行すると共に、アンローダレギュレータ50は吸気制御弁60を閉方向に動作して圧縮機本体10の吸気口11を絞る。
【0063】
圧力レギュレータ76が全開となる迄レシーバタンク30内の圧力が上昇すると、スピードレギュレータ70はガバナレバー21を低速位置に揺動して駆動源20を低速運転と成すと共に、アンローダレギュレータ50は、圧縮機本体10の吸気口11を全閉と成し、アンロード運転に移行する。
【0064】
その後、図示せざる空気作業機等による圧縮空気の消費に伴ってレシーバタンク30内の圧力が変動すると、アンローダレギュレータ50及びスピードレギュレータ70による既知の容量制御が行われる。
【0065】
次に、圧縮機1の停止時の動作について説明すると、圧縮機本体10を駆動している駆動源20を停止すると、これにより駆動される圧縮機本体10も停止し、レシーバタンク30に対する圧縮空気の導入も停止する。
【0066】
この圧縮空気の導入停止により、吐出回路81に設けられた逆止弁82aが閉じてレシーバタンク30から圧縮機本体10に向かう圧縮空気の逆流が防止されると共に、圧縮機本体10の吐出口13側の圧縮空気が吸入流路14側へ逆流して、吐出口13と逆止弁82a間の吐出回路81内では圧力低下が生じる。
【0067】
その結果、逆止弁82aの上流側における吐出回路81内の圧力をパイロット圧とするオートレリーフバルブ78が開放して、放気回路85及びサイレンサ79を介してレシーバタンク30内の圧縮空気が機外に放出される。
【0068】
この放気回路85は、サイレンサ79の上流において分岐され、復帰回路88に連通されており、また、サイレンサ79が放出される圧縮空気に対して絞りの役目をしていることから、オートレリーフバルブ78の開放によりレシーバタンク30より放出された圧縮空気は、一部この復帰回路88に導入される。
【0069】
この復帰回路88は、導入回路84に設けられた圧力レギュレータ76をバイパスしてアンローダレギュレータ50の受圧室に連通されていることから、この復帰回路88を介してアンローダレギュレータ50に導入された圧縮空気によりアンローダレギュレータ50のロッド51が前進し、バタフライバルブ60の開閉レバー62を揺動させて圧縮機本体10の吸気口11を閉じる。
【0070】
圧縮空気の放出によりレシーバタンク30内の圧力が低下してくると、始動レギュレータ40のロッド41が後退し、この始動レギュレータ40のロッド41に連結された係止手段42もこのロッド41の後退に伴って移動するが、この時、アンローダレギュレータ50のロッド51は後退しておらず、バタフライバルブ60を閉じた位置にあるために、バタフライバルブ60の開閉レバー62に設けられた係合突起65は確実に係止手段42の係止段部43に係合される。
【0071】
このようなアンローダレギュレータ50の動作の遅れは、前述の復帰回路88に逆止弁82bを設けていること、及び、逃がし回路89を設ける場合には、この逃がし回路89に絞り91を設けることにより実現される。すなわち、復帰回路88を介してアンローダレギュレータ50に導入された圧縮空気は、逆止弁82bにより放気回路85側への逆流が防止されているので、逃がし回路89を介して(逃がし回路89を設けない場合には、各所における漏れ等により)放出されるが、この逃がし回路89には絞り91が設けられているために、アンローダレギュレータ50の受圧室内の圧縮空気の放出は始動レギュレータ40に比べて低速で行われ、アンローダレギュレータは前述の始動レギュレータ40に遅れて原位置に復帰するのである。
【0072】
なお、図1に示す例では前述の逃がし回路89を圧縮機本体10の吸入通路14に連通しているが、これはオートレリーフバルブ78を介して放出されたレシーバタンク30内の圧縮空気を吸入通路14に導入して圧力上昇させることにより、圧縮機本体10の吐出口13側から吸入通路14側に圧縮空気が逆流することを防止して、圧縮空気の逆流に伴う悪影響を防止するためのものである。
【0073】
このようにしてアンローダレギュレータ50の受圧室内の圧縮空気が放出されることにより、アンローダレギュレータ50のロッド51が始動レギュレータ40のロッド41に遅れて後退するが、開閉レバー62は係止手段42により係止されているために、圧縮機本体10の吸気口11は、僅かな開度δで開放するものの、この位置で係止手段42により係止される。
【0074】
特に、開閉レバー62に対するアンローダレギュレータ50のロッド51先端の取付位置を、係合突起65の取付位置に比較してバタフライバルブ60の回転軸61側に設けた図示の例では、アンローダレギュレータ50と始動レギュレータ40とで同一性能のレギュータを使用した場合でも回転軸61より離間した位置において開閉レバー62に連結される始動レギュレータ40のリターンスプリングの力がアンローダレギュレータ50のリターンスプリングの力に打ち勝って、開閉レバー62が揺動されることはない。
【0075】
このようにして、バタフライバルブ60は、前述の復帰回路の作用により僅かな開度δで係止された始動位置に係止され、本発明の始動負荷軽減装置を備えた圧縮機は、特別な事前操作をすることなく負荷の軽減された状態で圧縮機1を始動させることができる。
【0076】
また、圧縮機1の停止時において圧縮機本体10の吸気口11が、バタフライバルブ60により略閉ざされた状態にあるので、圧縮機本体10の停止により吐出口13側から導入通路14側に圧縮空気が逆流することに伴って潤滑油等の逆流が生じた場合であってもバタフライバルブ60により吸気口11が閉ざされていることから、このような液体の吐出を防止でき、エアフィルタ12等にこの潤滑油等が含浸して目詰まり等が生じることを防止できる。また、急激に逆流する圧縮空気が吸気口を通過することを防止できることから、逆流した圧縮空気の圧力によりエアフィルタ12が破損することを防止できる。
【0077】
なお、図2及び図3に示す実施形態にあっては、アンローダレギュレータ50と始動レギュレータ40とを圧縮機本体10の吸気口11を中心に対向配置した例について説明したが、図7に示す実施形態にあっては、アンローダレギュレータ50と始動レギュレータ40とをいずれも圧縮機本体10の吸気口11に対して同一側(図示の例では右側)に設けると共に、バタフライバルブ60の回転軸61を開閉レバー62の両端間に取り付けて、一端にアンローダレギュレータ50のロッド51先端を、他端に始動レギュレータ40のロッド41先端に連結された係止手段42により係止される係合突起65を取り付けて図2及び図3を参照して説明した前述の実施形態と同様に動作するよう構成している。
【0078】
なお、この場合、開閉レバー62に対する係合突起65の回転軸61中心からの距離は、回転軸61の中心からアンローダレギュレータ50のロッド51先端の取付位置迄の距離に対して長く形成することが好ましい。
【0079】
このように、アンローダレギュレータ50と始動レギュータ40とを同一方向に設けることにより、アンローダレギュレータ50と始動レギュレータ40とを対向配置する図2及び図3に示す実施形態に比較して、これらを省スペース内に配置することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明した本発明の構成により、別途の圧縮空気の発生源等を設けることなく、比較的簡単な構成により圧縮機の始動時及び始動直後においても圧縮機本体の吸気口を閉塞して始動負荷を軽減することができ、構造が簡単で作動不良等が生じ難いと共に廉価に製造することができる圧縮機の始動負荷軽減装置を提供することができた。
【0081】
また、前述の復帰回路を備えた本発明の始動負荷軽減装置にあっては、圧縮機の停止時に吸気制御弁が始動位置に係止されることから、特別な事前操作を行うことなく負荷の軽減された状態で圧縮機を始動することができると共に、圧縮機の停止時、圧縮機本体の吸気口が略閉塞された状態にあることから、潤滑油等の逆流が生じた場合であっても吸気口に設けられたエアフィルタにこの潤滑油が付着して目詰まりを生じさせること等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の始動負荷軽減装置を備えた圧縮機の概略回路図。
【図2】 圧縮機本体の吸気口部分の正面図であり、始動前の状態を示す。
【図3】 圧縮機本体の吸気口部分の正面図であり、全負荷運転の状態を示す。
【図4】 圧縮機本体の吸気口部分の平面図。
【図5】 案内体の別の構成例を示す圧縮機本体の吸気口部分の正面図。
【図6】 ガイド部材の別の構成例を示す圧縮機本体の吸気口部分の正面図。
【図7】 始動レギュレータの別の配置例を示す圧縮機本体の吸気口部分の正面図。
【図8】 従来の圧縮機の概略回路図。
【符号の説明】
1 圧縮機
10 圧縮機本体
11 吸気口
12 エアフィルタ
13 吐出口
14 吸入通路
15 シリンダ
20 駆動源(エンジン)
21 ガバナレバー
30 レシーバタンク
40 始動レギュレータ(第2のレギュレータ)
41 ロッド
42 係止手段
43 係止段部
44 ガイド溝
50 アンローダレギュレータ
51 ロッド
52 ブラケット
60 吸気制御弁(バタフライバルブ)
61 回転軸
62 開閉レバー
63 ピン
64 ローラ
65 係合突起
70 スピードレギュレータ
76 圧力レギュレータ
77 始動アンローダバルブ
78 オートレリーフバルブ
79 サイレンサ(絞り)
80 バイパス回路
81 吐出回路
82 逆止弁(82a−吐出回路用;82b−復帰回路用)
83 供給回路
84(84a〜84c) 導入回路
85 放気回路
86 始動回路
87 減圧弁
88 復帰回路
89 逃がし回路
91 絞り
92 案内体
93 ピン
94 ローラ

Claims (7)

  1. 圧縮機本体と、前記圧縮機本体を駆動する駆動源と、前記圧縮機本体から吐出された圧縮空気を貯溜するレシーバタンクを備えると共に、前記圧縮機本体の吸気口には導入空気量を制御するための吸気制御弁と、前記レシーバタンク内の圧縮空気によって作動されて前記吸気制御弁を開閉操作するアンローダレギュレータを備えた圧縮機において、
    前記アンローダレギュレータは、導入された圧縮空気の圧力が該アンローダレギュレータの作動圧力に満たないとき、前記吸気制御弁を全開と成す動作位置に操作して前記吸気口を開放し、導入された圧縮空気の圧力が該アンローダレギュレータの作動圧力以上であるとき、導入された圧縮空気の圧力に応じて前記吸気制御弁を操作して前記吸気口を絞るよう構成すると共に、
    前記レシーバタンクに連通し、該レシーバタンク内の圧力に応じて作動する始動レギュレータと、この始動レギュレータにより変位されて前記吸気制御弁と係脱可能な係止手段を設け、
    前記レシーバタンク内の圧力が前記始動レギュレータの作動圧力に満たないとき、前記始動レギュレータが前記係止手段を前記吸気制御弁との係合位置に配置し、該位置の前記係止手段が前記吸気口を僅かに開く位置に前記吸気制御弁を係止して前記アンローダレギュレータによる前記吸気制御弁の開方向への動作を規制すると共に、前記レシーバタンク内の圧力が前記始動レギュレータの作動圧力以上となったとき、前記始動レギュレータが前記係止手段を前記吸気制御弁との係止を解除する位置に変位して前記アンローダレギュレータによる前記吸気制御弁の操作を可能と成すよう構成されて成ることを特徴とする圧縮機の始動負荷軽減装置。
  2. 前記圧縮機が、前記レシーバタンク内の圧力に応じて前記アンローダレギュレータと前記レシーバタンク間の回路を開閉する圧力レギュレータを備えると共に、前記圧縮機の始動時、前記圧力レギュレータをバイパスして前記アンローダレギュレータと前記レシーバタンク間を連通するバイパス回路と、該バイパス回路を開閉する開閉手段を備えて成り、
    前記圧縮機の始動時、前記バイパス回路を介して前記アンローダレギュレータに導入された前記レシーバタンクからの圧縮空気が該アンローダレギュレータの作動圧力に満たないとき、前記始動レギュレータが前記係止手段を前記吸気制御弁との係合位置に配置し、前記レシーバタンクからの圧縮空気が該アンローダレギュレータの作動圧力以上となった後、前記始動レギュレータが前記係止手段を前記吸気制御弁との係止を解除する位置に変位するよう、前記始動レギュレータの作動圧力が設定されている請求項1記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
  3. 前記係止手段は、僅かな開度で開いた動作位置において前記吸気制御弁を係止する請求項1又は2記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
  4. 前記吸気制御弁が開孔ないしは切欠を備えると共に、前記係止手段が、全閉の動作位置において前記吸気制御弁を係止する請求項1又は2記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
  5. 前記圧縮機の停止時に開放するオートレリーフバルブを設け、このオートレリーフバルブの一次側を前記レシーバタンクに連通し、二次側を逆止弁を介して前記アンローダレギュレータに連通すると共に、前記逆止弁の上流において前記オートレリーフバルブの二次側を絞りを介して大気開放した請求項1〜4いずれか1項記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
  6. 揺動により前記吸気制御弁を開閉する開閉レバーを設け、前記アンローダレギュレータに前記開閉レバーを連結すると共に、前記始動レギュータにより変位される前記係止手段との係合を可能と成す係合突起を前記開閉レバーに設けて成り、
    前記係止手段は係止段部を備え、該係止段部は前記レシーバタンク内の圧力が前記始動レギュレータの作動圧力に満たないとき前記開閉レバーの揺動における支点を中心とした前記係合突起の移動軌道上に位置して前記係合突起を係止すると共に、前記レシーバタンク内の圧力が前記始動レギュレータの作動圧力以上となったとき前記開閉レバーの揺動における支点を中心とした前記係合突起の移動軌道外に前記係止段部を位置する請求項1〜5いずれか1項記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
  7. 前記開閉レバーの支点から前記係合突起の形成位置迄の距離を、前記開閉レバーの支点から前記アンローダレギュレータの連結位置迄の距離よりも長くした請求項6記載の圧縮機の始動負荷軽減装置。
JP2002021152A 2002-01-30 2002-01-30 圧縮機の始動負荷軽減装置 Expired - Lifetime JP4077206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002021152A JP4077206B2 (ja) 2002-01-30 2002-01-30 圧縮機の始動負荷軽減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002021152A JP4077206B2 (ja) 2002-01-30 2002-01-30 圧縮機の始動負荷軽減装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003222081A JP2003222081A (ja) 2003-08-08
JP4077206B2 true JP4077206B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=27744472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002021152A Expired - Lifetime JP4077206B2 (ja) 2002-01-30 2002-01-30 圧縮機の始動負荷軽減装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4077206B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4593898B2 (ja) * 2003-10-09 2010-12-08 北越工業株式会社 エンジン駆動型圧縮機の吐出圧力変更方法及び吐出圧力の変更可能なエンジン駆動型圧縮機
JP6088171B2 (ja) * 2012-07-17 2017-03-01 北越工業株式会社 圧縮機の吸気部構造
KR101205967B1 (ko) 2012-07-17 2012-11-28 김금태 구동모터와 진공펌프의 연결구조
JP5690858B2 (ja) * 2013-03-08 2015-03-25 北陸重機工業株式会社 エンジン搭載車両の空気圧縮装置
JP6618347B2 (ja) * 2015-12-21 2019-12-11 北越工業株式会社 エンジン駆動型圧縮機の始動制御方法及びエンジン駆動型圧縮機
JP7284627B2 (ja) * 2019-04-23 2023-05-31 北越工業株式会社 エンジン駆動圧縮機の容量制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003222081A (ja) 2003-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7527481B2 (en) Ejector pump for a fuel system for a gas turbine engine
JP2003184681A (ja) 内燃機関に用いられる燃料噴射装置
CN108397368B (zh) 发动机驱动型压缩机的控制方法及发动机驱动型压缩机
JP2004316640A (ja) 燃料供給ポンプ
JP4279543B2 (ja) インパルス過給内燃機関の吸気装置
JPH01257712A (ja) 液圧駆動式冷却ファンの制御装置
JPH02221672A (ja) 燃料噴射装置
JP4077206B2 (ja) 圧縮機の始動負荷軽減装置
JP6082300B2 (ja) 圧縮機の吸気部構造
JP2011064182A (ja) エンジン駆動型空気圧縮機の制御方法及びエンジン駆動型空気圧縮機
JP6618347B2 (ja) エンジン駆動型圧縮機の始動制御方法及びエンジン駆動型圧縮機
JP4223867B2 (ja) 真空ポンプ
JP4552834B2 (ja) 燃料噴射装置
JP2022185735A (ja) エンジン駆動型圧縮機の運転制御方法及びエンジン駆動型圧縮機
JPH0315818Y2 (ja)
JP3325166B2 (ja) 高圧ポンプ装置および燃料供給装置
JPH0146708B2 (ja)
JP4174199B2 (ja) 燃料噴射装置
JPH0932676A (ja) 内燃機関用燃料供給装置
JP2860519B2 (ja) ディーゼルエンジンのエンジン停止装置
JPH11351089A (ja) 燃料供給装置
JP2795138B2 (ja) 内燃機関用燃料供給装置
JPH11101192A (ja) 圧縮機の制御方法及び制御装置
JPH0116999B2 (ja)
JPH0129997B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041221

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4077206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term