JP4076714B2 - 電動機の固定子及び電動機及びdcブラシレスモータ及び空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ステータコアをティース毎に分割するステータ構造の電動機およびそれを用いた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に一体形鉄心は、図15に示すようにステータコアを円の状態で鋼板より打ち抜き、図16のように積層する。
【0003】
一方、ティース毎に分割、展開した分割型のステータコアは、スロット開口部を拡大して、巻線作業を容易にするとともに、巻線の占積率を向上させ、モータの高効率化を図るために用いられる。しかし、高効率化が図れる反面、コアを構成した際に、分割したティースがコア外周部の薄肉部もしくは溶接されていた部分の数点で結合されているのみであるため、ステータの剛性が低く、振動、騒音への影響がある。
【0004】
図17は、例えば特開平8−126240号公報に開示された分割コアを示す図である。ここでは絶縁体に弾力性のある材料を用い、分割したコアを合体させる際にスロット開口部で絶縁体同志を突き合わせる構成をとっており、これによって巻線と鉄心間の絶縁距離を長くしている。絶縁体同志の突き合わせによって、絶縁体は自在に変形するものの、合体、組み立て作業に影響を与える程の応力を絶縁体に与えておらず、コア剛性の向上には貢献していない。
【0005】
コアの剛性を補うため、樹脂によるモールドが行われることが多いが、樹脂でモールドする場合、板金のフレームを用いる場合に比べて材料コストがかかるとともに、樹脂の成形時間も長いため、コスト的に不利である。また、リサイクル性を考慮したとき、金属が樹脂内に埋まっているため、分離が困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の分割型のステータコアは以上の説明で明らかなように、以下に示す問題点があった。
(1)高効率化が図れる反面、コアを構成した際に、分割したティースがコア外周部の薄肉部もしくは溶接されていた部分の数点で結合されているのみであるため、ステータの剛性が低く、振動、騒音への影響がある。
(2)特開平8−126240号公報に開示された分割コアのものは、絶縁体同志の突き合わせによって、絶縁体は自在に変形するものの、合体、組み立て作業に影響を与える程の応力を絶縁体に与えておらず、コア剛性の向上には貢献していない。
(3)コアの剛性を補うために樹脂によるモールドを行うものは、板金のフレームを用いる場合に比べて材料コストがかかるとともに、樹脂の成形時間も長いため、コスト的に不利である。また、リサイクル性を考慮したとき、金属が樹脂内に埋まっているため、分離が困難である。
【0007】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、分割、展開型のステータコアの剛性を向上する、あるいは防振構造とすることで、モータの低振動、低騒音化を図るものである。また、これにより分割鉄心形のコアを用いた電動機のフレームに鋼板を用いることを可能にし、従来の樹脂モールドに対して材料コストを下げるとともに、リサイクル性の向上を図るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電動機の固定子は、ティース毎に分割され、巻線が施された積層鉄心を所定数量環状に結合して構成される電動機の固定子において、各ティースに挿入される絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの絶縁体同志が積層鉄心が環状に結合される際に突き当たるスロット開口部接触面を設けたものである。
【0009】
また、ティース毎に分割され、各ティースが固定子コアのコアバックに設けられた薄肉連結部において連結されて、直線上に展開された状態で積層され、各ティースに絶縁体挿入後集中的に巻線が施された後、薄肉連結部を支点にして折り曲げられて構成される電動機の固定子において、各ティースに挿入される絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの絶縁体同志が固定子コアが薄肉連結部で折り曲げられた際に突き当たるスロット開口部接触面を設けたものである。
【0010】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近に、弾性を有する材料を用いたものである。
【0011】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近の片側に、弾性を有する材料を用いたものである。
【0012】
また、絶縁体の上下の巻枠部分で、隣り合ったティースの絶縁体同志が接触するものである。
【0013】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近に、透磁率が高い材料を用いたものである。
【0014】
また、隣り合った絶縁体同志をスロット開口部接触面付近において融着したものである。
【0015】
また、スロット開口部接触面付近に融着のための絶縁体突起を設けたものである。
【0016】
また、絶縁体のスロット開口部接触面を内径側に突出した形状にし、固定子折り曲げ時には接触させず、熱融着時に突出した部分を融着しつつスロット内部へ押し込む構成としたものである。
【0017】
この発明に係る電動機は、請求項1〜9の何れかに記載の電動機の固定子と、鋼板フレームとを用いたものである。
【0018】
この発明に係るDCブラシレスモータは、請求項1〜9の何れかに記載の電動機の固定子と、鋼板フレームとを用いたものである。
【0019】
この発明に係る空気調和装置は、請求項10記載の電動機を用いたものである。
【0020】
また、請求項11記載のDCブラシレスモータを用いたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。
図1〜3は実施の形態1を示す図で、図1は分割、展開した分割型鉄心を示す図、図2は薄肉連結部を支点に折り曲げた状態を示す図、図3はステータコアの平面図である。
薄肉連結形のコアの場合、図1(a)に示すように分割したコアのコアバック2の薄肉連結部3において各ティース1を連結して、コアを展開して直線上に配置する。この形状に鋼板より打ち抜き、図1(b)のように積層する。このコアに対して、各ティース1毎に絶縁体4を挿入する。
【0022】
この絶縁体4は、巻線を施すティース1を覆う巻線薄肉部5とその両端で巻線が崩れることを防ぐための巻枠6により構成される。このとき、スロット先端側の巻枠6のスロット開口部は、隣り合ったティース1の巻枠6同志が薄肉連結部3で折り曲げられた際に突き当たる平面であるスロット開口部接触面7が存在するような形状を有する。
【0023】
絶縁体4の挿入の後、各ティース1に巻線が施される。ステータコアは分割、展開しており、スロット開口部が一体型のコアよりも広くとれるため、巻線作業が容易で、かつスロット内の巻線の密度(占積率)を向上することができる。
巻線作業の後、図2に示すように薄肉連結部3を支点に折り曲げる。直線上のコアの分割コア両端8の突き合った部分を溶接することで図3に示すような円上のコアを形成する。
【0024】
分割型の鉄心の場合、ステータコアを形成した際に、分割されていたティース1同志は、コアバックの外周部のわずかな部分の薄肉連結部3のみで接合していることが多い。このため、ティース1先端に隙間を持っていると、ティース1同志が外周の薄肉連結部3を支点として動きやすく、全体として、コアが変形しやすい。モータ駆動時には、ロータ磁石と、ステータのティース1が互いに、吸引・反発を行い、ティース1に力が働くため、前述のように分割型のステータは変形を生じやすい。
【0025】
これに対して、図3では、ティース先端のスロット開口部の絶縁体は、互いに対向する部分のスロット開口部接触面7において、少なくともその一部分が接触している。この接触は、すべてのスロット開口部においてなされる。これによって、ティース1を単位として分割されたコアが外周の薄肉連結部3とスロット開口部の絶縁体のスロット開口部接触面7の少なくとも2箇所で接することになる。これによって、ステータコアの変形を防ぐことができ、低騒音化することができる。
【0026】
絶縁体4を形成する材料には、例えばガラス繊維を含んだ樹脂の様に樹脂だけの絶縁材料より機械的強度の高い絶縁材料を用いることでステータ剛性を向上することができ、モータを駆動する際に生じる電磁力による起因する応力でステータが変形するのを抑える。これにより、振動の振幅を小さく抑えるため、低振動、低騒音化が図れる。
【0027】
上述の実施の形態は、各ティース1が固定子コアのコアバックに設けられた薄肉連結部3で連結されたものを示したが、薄肉連結部3のない完全に分割化されたものにも適用可能である。
【0028】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図面を参照して説明する。
図4〜6は実施の形態2を示す図で、ステータコアの部分斜視図である。
本実施の形態の場合、実施の形態1と異なるのは、用いる絶縁体4の材料が、少なくともティース先端、スロット開口部接触面7に弾性を有する材料を用いている点である。
【0029】
実施の形態1と同様、ステータ形成の折り曲げ時にティース先端、スロット開口部の絶縁体を接触させることにより、モータを駆動する際に生じる電磁力に起因する応力によりステータが変形した場合、スロット開口部の絶縁体4が緩衝材の役割を果たし、その振動を吸収する。これによって、振動の減衰を行い、低振動、低騒音化を可能とする。
【0030】
先にも述べたように、絶縁体4には、巻線の巻枠6の役割もあるため、弾性のある材料を用いると、巻線作業の際に巻枠6が変形してしまい、ステータ内径側に倒れ込む可能性がある。このため、図4に示すようにスロット開口部のみに弾性を持った樹脂部品9を配置することで、巻枠部分の強度は保ちつつ、防振を行うことが可能である。
【0031】
このとき、別途に取り付ける弾性のある樹脂部品9は、スロット開口部に存在すればよいため、ティース両端のスロット開口部接触面7に設ける必要はなく、図5のように片側だけに設置する形態をとることも可能である。
【0032】
また、実施の形態1と同様、必ずしもスロット開口部全面で接する必要はなく、図6に示すように絶縁体接触面10のみで接することも可能である。これは、ティース間の狭い開口部では振動の減衰を十分に得られない様な場合、ティース上下の巻枠部分で接触し、ここで減衰に要する弾力を得ることも可能である。
【0033】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図面を参照して説明する。
図7は実施の形態3を示す図で、電動機の部分断面図である。
本実施の形態の場合、上記実施の形態異なるのは、絶縁体4に用いる材料が少なくともティース先端、スロット開口部接触面7が磁性体もしくは磁性材料を含有した樹脂であるという点である。
【0034】
モータ駆動時、負荷、出力が大きくなると、巻線に流れる電流が増加し、ティース1の磁束密度が高くなる。特にティース先端のスロット開口部には、磁束が集中するため、磁石を表面配置としたロータを用いる場合は、この集中した磁束がロータ側磁路11を通ることによりロータ磁石13が部分的に減磁する可能性がある。
【0035】
しかし、絶縁体4に磁性材料が含まれることで、ロータとステータ間の空隙に比べて絶縁体4内部のほうが透磁率が高くなるため、ティース先端に磁束が集中した際、ティース間に漏れる磁束は、図7に示すようにロータ磁石側のロータ側磁路11よりも、絶縁体4内部の絶縁体内磁路12を多く通るようになる。これにより、ロータ磁石13表面への磁束の集中をさけ、ロータ磁石13の減磁を防ぐことができる。
【0036】
ここで、絶縁体4全体を磁性材料を含有する樹脂で構成することを考えると、樹脂にあまり弾力が無く、成型時の流動性も悪いため巻線を行う薄肉部分を構成することが難しいことに加え、コスト面でも不利な場合がある。この場合。ティース1の先端部分のみに磁性材料を含有する樹脂の別部品で構成することでも、同様の効果が得られる。
この別部品の構成方法は、前述の実施の形態2における図4および図5と同様の方法で実現可能である。
【0037】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図面を参照して説明する。
図8は実施の形態4を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
実施の形態1〜3と同様、ティース先がスロット開口部の絶縁体4を接触させるが、ステータ形成後、接触したスロット開口部の絶縁体4を融着して一体化している。
【0038】
ステータコアの薄肉連結部3を支点に折り曲げて、円上のステータコアを形成する際に、スロット開口部で互いに接触する樹脂同志を加熱により溶かして、互いを融着させる。
【0039】
これによって、絶縁体4は収縮方向に対して、剛性を強化、もしくは振動を減衰させていたものが、伸張方向に対しても、その効果が得られる様になり、低振動、低騒音への効果が得られる。
【0040】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図面を参照して説明する。
図9、10は実施の形態5を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
図9に示すように、ティース1の先端、スロット開口部にあらかじめ融着のための絶縁体突起14を設け、折り曲げ作業の後、対向する絶縁体突起14同志を図10のように融着することで、隣り合うティース同志を固定して、実施の形態4と同様の効果を得ることも可能である。
【0041】
絶縁体突起14を設け、ここで融着を行うため、コアの折り曲げ時にスロット開口部の絶縁体4が必ずしも接触していなくとも、十分にティース同志の固定は可能となる。
【0042】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図面を参照して説明する。
図11は実施の形態6を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
実施の形態5と同様の形状として、図11に示すようにスロット開口部の絶縁体4を内径側に突出した形状にし、ステータ折り曲げ時には接触させず、熱融着時に突出した樹脂14aを融着しつつ、スロット内部へ押し込むことによって、スロット開口部で対向し、突出した樹脂14a同志をスロット内で融着させることができる。
【0043】
絶縁体4の寸法精度が十分に確保できず、コア折り曲げ時に絶縁体4同志を接触させると内径の真円度等に影響を与える可能性のある場合には有効な手段である。
【0044】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図面を参照して説明する。
図12は実施の形態7を示す図で、モータの構成図である。
図12に示すモータは鋼板フレーム15を用いたDCブラシレスモータであり、上記実施の形態1〜6で述べた分割型のコアを用いたステータ16を用いている。従来の分割型の場合、ステータとしての剛性が弱く、鋼板フレーム15のモータに用いると、騒音、振動面で問題があった。
【0045】
上記実施の形態1〜6のステータコアを用いることで、コアの剛性を向上、あるいは発生しようとする振動を抑制できるため、鋼板フレームのモータに用いた場合でも、樹脂でモールドした時と同等の振動、騒音に抑えることができる。
【0046】
また、これによって、振動、騒音を悪化させることなく、モータの低コスト化も可能となる。さらに、樹脂でモールドしないため、解体しやすくなり、モータのリサイクル性が向上する。
【0047】
また、ここでは、DCブラシレスモータに上記実施の形態1〜6のステータを用いた例を示しているが、この他にも、リラクタンスモータなどステータに分割型のコアを用いることが可能な電動機においても、同様に振動、騒音の低減効果を得ることができる。
【0048】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8を図面を参照して説明する。
図13は実施の形態8を示す図で、天井に取り付けるダクト型の換気扇を示す図である。
本実施の形態は、上記実施の形態7のDCブラシレスモータを空気調和装置の一例である換気扇に搭載したものである。従来の誘導機に比べ、DCブラシレスモータ17を換気扇に搭載することにより、モータの効率が向上するため、省エネ化が図れる。また、モータ自体も小型化できるため、換気扇の小型、軽量化も可能である。
【0049】
換気扇に搭載されるモータは、その使用される環境から、高温、油の付着等に対して、ある程度耐久性を持っていることが求められるため、樹脂でモールドされたモータの場合、環境に対する耐久性の面で不向きである。このため、実施の形態7のDCブラシレスモータを用いることで、前述の環境に対応するとともに、振動、騒音の悪化を抑えつつ、更なる高効率化が可能となる。
【0050】
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態9を図面を参照して説明する。
図14は実施の形態9を示す図で、空気調和機の構成を示す図である。
上記実施の形態7のDCブラシレスモータを空気調和装置の一例である空気調和機に搭載した例である。図14に示すように、空気調和機は室外機18と室内機19に分割されており、それぞれに、上記実施の形態7のDCブラシレスモータで構成された室外機用ファン用モータ20および室内機用ファン用モータ21が搭載されている。鋼板フレームのDCブラシレスモータを用いることで、上記実施の形態7にて説明したようにモータのコストを低く抑えられ、同時にリサイクル性を向上させることができる。また、モータの軽量化できるため、ユニットの軽量化を図ることも可能である。
【0051】
【発明の効果】
この発明に係る電動機の固定子は、各ティースに挿入される絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの絶縁体同志が積層鉄心が環状に結合される際に突き当たるスロット開口部接触面を設けたことにより、ステータの剛性を高め、コアの変形を抑えて、低振動、低騒音化が可能になる。
【0052】
また、各ティースに挿入される絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの絶縁体同志が固定子コアが薄肉連結部で折り曲げられた際に突き当たるスロット開口部接触面を設けたことにより、ステータの剛性を高め、コアの変形を抑えて、低振動、低騒音化が可能になる。
【0053】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近に、弾性を有する材料を用いたことにより、固定子コアの振動を吸収し、低振動、低騒音化が可能となる。
【0054】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近の片側に、弾性を有する材料を用いても、固定子コアの振動を吸収し、低振動、低騒音化が可能となる。
【0055】
また、絶縁体の上下の巻枠部分で、隣り合ったティースの絶縁体同志が接触することにより、ティース間の狭い開口部では振動の減衰を十分に得られない様な場合、ティース上下の巻枠部分で接触し、ここで減衰に要する弾力を得ることも可能である。
【0056】
また、絶縁体のスロット開口部接触面付近に、透磁率が高い材料を用いたことにより、ロータの減磁を防止してモータの信頼性の向上を図るとともに、高出力化を可能にする。
【0057】
また、隣り合った絶縁体同志をスロット開口部接触面付近において融着したことにより、固定子の剛性の向上あるいは、振動の吸収の効果をより高めることができ、より低振動、低騒音化が可能となる。
【0058】
また、スロット開口部接触面付近に融着のための絶縁体突起を設けたことにより、コアの折り曲げ時にスロット開口部の絶縁体が必ずしも接触していなくとも、十分にティース同志の固定は可能となる。
【0059】
また、絶縁体のスロット開口部接触面を内径側に突出した形状にし、固定子折り曲げ時には接触させず、熱融着時に突出した部分を融着しつつスロット内部へ押し込む構成としたので、絶縁体の寸法精度が十分に確保できず、コア折り曲げ時に絶縁体同志を接触させると内径の真円度等に影響を与える可能性のある場合に有効な手段となる。
【0060】
この発明に係る電動機は、請求項1〜9の何れかに記載の電動機の固定子を用いたことにより、鋼板フレームのモータに用いた場合でも、樹脂でモールドした時と同等の振動、騒音に抑えることができる。
【0061】
この発明に係るDCブラシレスモータは、請求項1〜9の何れかに記載の電動機の固定子を用いたことにより、鋼板フレームのモータに用いた場合でも、樹脂でモールドした時と同等の振動、騒音に抑えることができる。
【0062】
この発明に係る空気調和装置は、送風機用電動機として請求項10記載の電動機を用いたことにより、環境に対する耐久性があり、振動、騒音の悪化を抑えつつ、更なる高効率化が可能となる。また、モータのコストを低く抑えられ、同時にリサイクル性を向上させることができる。
【0063】
また、送風機用電動機として請求項11記載のDCブラシレスモータを用いたことにより、環境に対する耐久性があり、振動、騒音の悪化を抑えつつ、更なる高効率化が可能となる。また、モータのコストを低く抑えられ、同時にリサイクル性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1を示す図で、分割、展開した分割型鉄心を示す図である。
【図2】 実施の形態1を示す図で、薄肉連結部を支点に折り曲げた状態を示す図である。
【図3】 実施の形態1を示す図で、ステータコアの平面図である。
【図4】 実施の形態2を示す図で、ステータコアの部分斜視図である。
【図5】 実施の形態2を示す図で、ステータコアの部分斜視図である。
【図6】 実施の形態2を示す図で、ステータコアの部分斜視図である。
【図7】 実施の形態3を示す図で、電動機の部分断面図である。
【図8】 実施の形態4を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
【図9】 実施の形態5を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
【図10】 実施の形態5を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
【図11】 実施の形態6を示す図で、ステータコアを部分的に示す図である。
【図12】 実施の形態7を示す図で、モータの構成図である。
【図13】 実施の形態8を示す図で、天井に取り付けるダクト型の換気扇を示す図である。
【図14】 実施の形態9を示す図で、空気調和機の構成を示す図である。
【図15】 従来の一体型のステータコアを示す図である。
【図16】 従来の一体型のコアを積層したステータの斜視図である。
【図17】 従来の電動機ステータを示す図である。
【符号の説明】
1 ティース、2 コアバック、3 薄肉連結部、4 絶縁体、5 巻線薄肉部、6 巻枠、7 スロット開口部接触面、8 分割コア両端、9 樹脂部品、10 絶縁体接触面、11 ロータ側磁路、12 絶縁体内磁路、13 ロータ磁石、14 絶縁体突起、14a 突出した樹脂、15 鋼板フレーム、16 ステータ、17 モータ、18 室外機、19 室内機、20 室外機ファン用モータ、21 室内機ファン用モータ。
Claims (8)
- ティース毎に分割され、巻線が施された積層鉄心を所定数量環状に結合して構成される電動機の固定子において、
各ティースに挿入される前記絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の前記絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの前記絶縁体同志が前記積層鉄心が環状に結合される際に突き当たるスロット開口部接触面を設け、隣り合った前記絶縁体同志をスロット開口部接触面付近において融着したことを特徴とする電動機の固定子。 - ティース毎に分割され、各ティースが固定子コアのコアバックに設けられた薄肉連結部において連結されて、直線上に展開された状態で積層され、各ティースに絶縁体挿入後集中的に巻線が施された後、前記薄肉連結部を支点にして折り曲げられて構成される電動機の固定子において、
各ティースに挿入される前記絶縁体を機械的強度の高い絶縁材料で構成すると共に、スロット先端側の前記絶縁体のスロット開口部に、隣り合ったティースの前記絶縁体同志が前記固定子コアが薄肉連結部で折り曲げられた際に突き当たるスロット開口部接触面を設け、隣り合った前記絶縁体同志をスロット開口部接触面付近において融着したことを特徴とする電動機の固定子。 - スロット開口部接触面付近に融着のための絶縁体突起を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動機の固定子。
- 絶縁体のスロット開口部接触面を内径側に突出した形状にし、固定子折り曲げ時には接触させず、熱融着時に突出した部分を融着しつつスロット内部へ押し込む構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動機の固定子。
- 請求項1〜4の何れかに記載の電動機の固定子と、鋼板フレームとを用いたことを特徴とする電動機。
- 請求項1〜4の何れかに記載の電動機の固定子と、鋼板フレームとを用いたことを特徴とするDCブラシレスモータ。
- 請求項5記載の電動機を用いたことを特徴とする空気調和装置。
- 請求項6記載のDCブラシレスモータを用いたことを特徴とする空気調和装置。
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