JP2000228843A - 回転機 - Google Patents

回転機

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JP2000228843A
JP2000228843A JP11030160A JP3016099A JP2000228843A JP 2000228843 A JP2000228843 A JP 2000228843A JP 11030160 A JP11030160 A JP 11030160A JP 3016099 A JP3016099 A JP 3016099A JP 2000228843 A JP2000228843 A JP 2000228843A
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幸記 種田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モータの小形化を図りつつ放熱性を高めたモー
タ,発電機を提供する。 【解決手段】モータの軸方向両端に位置するブラケット
30,40の内側に放射状のリブ(突起31)を配設し
た形状とし、そのリブ31がステータの隣り合うコイル
エンド14の隙間に配置するようにモータを組み立てた
構成とする。また、その突起31を冷媒通路とすること
で、より一層のステータ巻線の放熱性を向上し、高効
率、小形軽量のモータを提供する。コイルエンド14と
ブラケット内面間に熱伝導性,絶縁性に優れた弾性体を
介在させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステータに複数配
設された磁極ティースに、ステータコイルを各ティース
毎に或るいは複数のティースを跨ぐようにして巻線した
電動機,発電機等の回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用機器,家電製品,自動車等の分野
では、省エネルギー化,省資源化のニーズに伴い、これ
ら製品を駆動するモータの高効率化及び小形軽量化が要
求されている。この要求に応えるために、ロータには、
希土類高性能永久磁石を使用し、また、ステータには、
高密度に巻線を施したブラシレスモータが、様々な分野
で採用されはじめている。
【0003】ステータに巻線する方式を大別すると、集
中巻線と分布巻線の2通りの方式がある。集中巻線と
は、例えば、図2(a)に示すように各磁極ティース7
毎にコイルを巻き回す巻線方式である。また、分布巻線
とは、図8に示すように複数の磁極ティース7を跨ぐよ
うに巻回する巻線方式である。
【0004】集中巻線の方式としては、一般に、直巻線
方式が用いられている。この方式は、ステータコアの内
径において、エナメル線を通したノズルを駆動させ、ス
テータスロットに直接,巻線を施す方式である。ところ
が、この方式では、コアの内周側から線を捻りながら巻
線するため、整列に巻線することはできず、線が交差す
る部分が多くなる。その結果、コイルエンド高さを低減
するには、限界が生じていた。
【0005】また、分布巻線の方式としては、ステータ
コアの外部でエナメル線を型巻線した後、スロット開口
部からコイルの両辺を同時に外径方向に向けてスロット
内に強制的に滑り込ませて、線を挿入するインサータ方
式が一般的であるが、巻線の高密度化およびコイルエン
ドの高さ低減には限界が生じていた。
【0006】そこで、集中巻線を高密度に巻線する方法
として、ステータコアを分割する方法があり、例えば、
特開平6−105487号公報,特開平6−26147
5号公報には、ボビン巻線したコイルを分割したコアに
組み込む方式が示されている。また、分布巻線を高密度
に巻線する方法として、特開平9−215238号公報
には、コイルエンド形状を所定の形状に成形し、コイル
エンド高さを低減する方法が示されている。
【0007】また、高負荷運転が要求されるモータの場
合、運転時にステータコイルに生じるジュール熱が大き
くなり、高効率モータを実現するには、冷却構造が重要
となっている。この冷却方法として、特開平9−956
1号公報には、ハウジング等に冷媒通路を備えたモータ
の冷却方式が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年の回転機では、製
品本体の更なる高効率,小形化の要求に伴い、モータ本
体には、モータの薄形化と放熱性が重要となっている。
【0009】図10に従来のモータの断面図を示す。な
お、図中、1はモータ、2はハウジング、5はステー
タ、6はステータコア、13はステータコイル、14は
ステータコアのコイルエンド、15は回転軸、16,1
7は軸受、18はロータ、19はロータに設けた永久磁
石、22はコイル結線部、25はコネクタ、41,42
はモータ軸方向に配置されるモータブラケットである。
【0010】図中のL寸法(モータ軸方向寸法)の短縮
は、従来の技術のみでは限界が生じている。その理由
は、第1に、ステータコイル13からブラケット41,
42までに、コイルエンド上部から軸方向に所定の絶縁
距離を必要としていた。一方,ステータコイル13の放
熱は、接触しているコア6が主であり、コイルエンド1
4の放熱は、コイルを通じコアへの放熱に依存してい
た。
【0011】また、モータの出力が大きくなると、コイ
ルの線径も太くなるため、コイル間に無効な空隙が生じ
ており、出力増大に伴い発熱量の増加にもかかわらず、
熱伝導性の劣る空間が増加していた。
【0012】この解決手段の従来技術として、コイルの
組み込まれたステータを樹脂モールドし、コイルの電磁
振動低減,ステータの剛性向上,コイルの放熱性向上を
図る方法がある。
【0013】しかし、コイルと一体に行う樹脂部のモー
ルド成形においては、コイルの絶縁皮膜を破壊して線間
短絡が発生することも考えられる。
【0014】本発明は以上の点に鑑みてなされ、モール
ド成形と異なる手法により、モータの小形化を図りつつ
放熱性を高めたモータを提供することにある。
【0015】また、低振動,高放熱性のモータを提供す
ることも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。
【0017】第1の発明は、ステータに配設された磁極
ティースにティース毎に或るいは複数のティースを跨ぐ
ようにしてステータコイルを巻線した回転機において、
モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内側
に、前記ステータコイルの隣合うコイルエンド間に生じ
る隙間に入り込む突起を設けたことを特徴とする。
【0018】第2の発明は、ステータに配設された磁極
ティースにティース毎に或るいは複数のティースを跨ぐ
ようにしてステータコイルを巻線した回転機において、
モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内側
に、前記ステータコイルの隣合うコイルエンド間に生じ
る隙間に入り込むよう突出させた冷媒通路を設けたこと
を特徴とする。
【0019】第3の発明は、ステータに配設された磁極
ティースにティース毎に或るいは複数のティースを跨ぐ
ようにしてステータコイルを巻線した回転機において、
モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内面に
絶縁性を有する弾性体を配置し、この弾性体が前記ステ
ータコイルのコイルエンドと前記モータブラケット内面
との間に介在することを特徴とする回転機。
【0020】ここで、上記発明の作用について説明す
る。
【0021】まず、説明に先立ち、ステータコイルの一
般的傾向について説明する。モータの高出力化,高効率
化に伴い、電流密度を低減する必要があり、コイルの線
径は太くなる。したがって、巻線時に線の皮膜強度を保
証するためには、線の最小曲げ半径は大きくなり、コイ
ルエンド外形は円弧状となる。このとき、隣りあうコイ
ルエンド間に生じる隙間は大きくなり、コイル間に無効
な空隙を作っていた。
【0022】第1の発明では、この空隙にモータブラケ
ットに設けた突起を入り込ませることで、実質的にモー
タブラケットとコイルエンド間を近接させることになり
(換言すれば、コイルエンド間の無効な空隙をなく
し)、その結果、コイルエンドから発生する熱を突起を
介してモータブラケットに伝熱させる放熱経路も確保し
て放熱性能を高める。
【0023】第2の発明は、モータブラケットよりコイ
ルエンド間の隙間に入り込むよう突出させた冷媒通路が
第1の発明の突起としての機能をなし、特に、この突起
が冷媒通路で構成されるので、より一層のステータコイ
ルの放熱性能を高める。
【0024】第3の発明は、ステータコイルとモータブ
ラケットとの間に伝熱性の良い弾性体を介在してモータ
に組み上げることにより、ステータコイルに線間短絡が
生じることなく、しかも使用後はこの弾性体が放熱機構
となってモータの低振動,高放熱性を実現させることが
可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1〜図9によ
り説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施例を示すモータの
縦断面図、図2はモータの集中巻ステータの概念図、図
3は上記実施例のモータブラケットの斜視図、図4は上
記実施例の要点を示す説明図、図5は上記実施例に用い
るステータコイルの斜視図、図6は上記モータブラケッ
トの製造の一例を示す説明図、図7は冷却配管を備えた
ブラケット斜視図である。
【0027】図1に示すように、モータ1は、ハウジン
グ2と焼きばめ等で一体となったステータ5と、回転軸
15と焼きばめ等で一体となったロータ18、及び回転
軸15を支持する軸受け16,17を組み込んだモータ
ブラケット(以下、単にブラケットと称する)30、4
0から構成される。ブラケット30,40は、モータ軸
方向の両端に配置される。
【0028】ステータコア6には、各磁極ティース7毎
にステータコイル13を巻線した集中巻線が施されてい
る。コイル13は所定のスロットに配置されることでス
テータ5が組立てられている。
【0029】ステータコイル13の各コイルの結線部分
22は、モータの回転軸15からみて(モータの径方向
において)、コイルエンド14の外側にモータの周方向
に沿って配置されている。
【0030】ここで、ステータコイル13の巻線形状に
ついて、図2を用いて説明する。図2(a)は、集中巻
線を施したステータの斜視図、図2(b)は、モータ軸
からみてステータを展開した断面図である。
【0031】巻線(ステータコイル13)の巻枠形状及
び巻線条件を決定する際、線の最小曲げ半径と巻線張力
は、用いるエナメル線の皮膜強度から、巻線時に皮膜を
劣化させない条件を選定する。例えば、皮膜にポリアミ
ドイミドを用いたエナメル線では、最小曲げ半径rは、
線径dの半分以上、好ましくは線径d以上である。した
がって、コイルの線径dが太くなるにつれて、コイルの
最小曲げ半径rも大きくなる。よって、集中巻線方式に
よってステータコイル13を製作する場合、図2(b)
に示したように、隣り合うコイル同士の間でコイルエン
ド高さh以内にほゞ断面三角形の隙間29が生じる。
【0032】この隙間29は、放射状に各コイルエンド
14間に生じることとなり、ステータコイル13及び磁
極ティース7と同数となる。この隙間が大きいほど、モ
ータ外部への放熱効率が低下する。したがって、この隙
間を低減すること、又はこの隙間を活用することで、モ
ータの高効率,小形軽量化を図ることができる。以下に
その具体例を示す。
【0033】図3にブラケット30の内側で、コイルエ
ンド14間の隙間29と対応する位置(ほぼ同じ位置)
に、放射状にリブ状の突起(以下、リブと称する)31
を設けた例を示す。このブラケット30を用いてモータ
を組立た後の断面図が図1である。リブ31はモータの
径方向に延び、また隣り合うティース7間の中心線に対
応する位置に配置されて、モータ組立後にコイルエンド
14間の隙間29に入り込む。ブラケット40も上記同
様に内側にリブ31を有する。
【0034】このようにブラケット30,40にリブ3
1を設けて、コイルエンド14間に生じる隙間29に配
置することで、リブ31を介してブラケット30,40
へのステータコイルの放熱性を高めることができる。ま
た、リブ31は、コイルエンド14間の既存の隙間29
に収まるため、モータ全体の軸方向長さを長くすること
なく、ブラケットの強度を向上させることができる。
【0035】この放射状に設けたリブ31は、ステータ
コイルのコイルエンド14間に配置するため、コイル数
あるいはティースの数と同数以下となる。このブラケッ
ト30,40は、内側のリブ形状も一体に成形すること
が望ましく、従来の加工方法と同様、例えばアルミニウ
ム等を素材として鋳造,型鍛造等により加工すると良
い。
【0036】次に、リブ31の寸法について、図4によ
り説明する。図4は、ステータコア6にコイル13を組
み込んだステータ5と、ブラケット30,40及びリブ
31と関係を示す概念図(モータ軸からみてステータを
展開した断面図)である。
【0037】図4において、線径φdのエナメル線を周
方向にn層の線が並ぶように巻線をした場合、コイルエ
ンド外径の円弧半径Rは、線径の最小曲げrで表すと、
R≧(r+n×d)となる。ここで、図4に示すよう
に、コイルエンド14とブラケット30(40)の隙間
をa、リブ31との隙間をbとし、1辺sのほぼ正三角
形のリブについて考えると、s=(3−√2)・R+a
−√2・bとなる。
【0038】例えば,d=φ1.6,r=d,n=5,a
=b=1とすると、一辺s=14.8の断面がほぼ正三
角形(台形状)のリブを配置することができる。したが
って、このリブ31をブラケット30,40内側に放射
状に配置することで、熱伝導性の劣る空隙が低減するた
め、発熱源となるコイルエンドの放熱性を高めることが
できる。また、ブラケットの剛性を高めることができ、
回転時の軸振動およびブラケット等に発生する振動を低
減させることができる。
【0039】上記リブ付きブラケット30,40を組み
立てたモータにおいて、コイル13とブラケット30,
40との絶縁耐圧を保証するためには、図4のaおよび
bの寸法は、絶縁空間距離以上とすることが望ましい
が、上記ブラケットとコイルとの間に絶縁材料を配置す
ることで耐圧を保証してもよい。この場合、コイル13
とブラケット30,40間に絶縁材を介在した状態で、
図4中の寸法a,bをほぼ0とすることができ、さらに
絶縁材料の熱伝達率を空気より大きくすることで放熱性
(冷却性)を高めることができる。
【0040】この方法としては、コイルエンド14に絶
縁処理する方法と、ブラケット内側に絶縁処理する方法
がある。コイルエンド14を絶縁処理する方法として、
コイルエンド上部(端部)を覆うように折り曲げたフィ
ルム状の絶縁材料を配置した後、ブラケットを組み立て
る方法でもよいし、フィルム状の絶縁材料の他、シート
ワニス等の熱硬化性樹脂を用いて固着してもよい。ま
た、ブラケット30,40内側を絶縁処理する方法とし
て、ブラケットの内側に、絶縁材料を電着塗装したり、
ブラケット内側のリブ形状を覆うように折り曲げたフィ
ルム状の絶縁材料を配置し固着してもよい。絶縁材料と
しては、絶縁条件を満足する材料を選定する。例えば,
PPS,PET,ポリアミド,ナイロン等のフィルム
材,また,アラミド紙と貼り合わせた複合材等を用いる
と良い。
【0041】また、絶縁材フィルムの他、図9(b)に
示したように、ブラケット30の内側に、シリコン樹脂
等で成形した耐熱性,絶縁性に優れた弾性体36を配置
しても良い。この弾性体をブラケット・コイルエンド間
に介在したモータを組み立てることで、コイルエンドと
ブラケットの空隙を低減し、冷却性(コイル放熱性)の
向上及びステータの振動低減ができる。
【0042】次に、ステータコイル13の巻線形状につ
いて、図5により説明する。
【0043】図5(a)にステータコイル13を巻き回
す絶縁材の形状を示し、(b)に巻線後のコイル形状を
示す。
【0044】絶縁材(巻線枠)20の形状をコイルエン
ド部において、一部切り欠いた形状とすることで、コイ
ルの外形が見える形となる。その結果、上述したよう
に、コイルエンドの外形から生じる空隙を利用すること
ができる。このとき、図5においては絶縁材20の形状
を、モータの径方向からみて、ほぼ十字形状としたが、
コイル外形に沿う形であれば、他の形状でも良く、例え
ば長丸形状でもよい。
【0045】また、図5(b)に示したように、コイル
端末22をコイルエンドにおいて、モータ外径側に配置
することで、両端のコイルエンド高さをほぼ同じ寸法に
することができる。このコイルの絶縁材20としても、
前記同様のフィルム材または成形した樹脂ボビンを用い
ると良い。
【0046】図6に上記ブラケットの別の態様を示す。
本例では、ブラケット32の内側に、ブラケットと別途
に成形したリブ部品(ブロック)31´(図1,図3,
図4のリブ31に相当するもの)を接合した実施例を示
した。断面台形または略三角形状のブロック31´を、
ブラケット30の内側でコイル間の隙間29に合う位置
に、所定数配置し得るように接合した形状であり、前記
リブ付きブラケット30と同様の効果がある。この接合
方法は、強度を満足した条件であれば、ネジ締結,接
着,溶接等を選択してよいが、強度が強く,熱による変
形がない点からネジ締結が望ましい。
【0047】このリブ部品とコイルとの絶縁方法として
は、前記方法同様に、リブ及びブラケットとコイル間に
絶縁材料を配置しても良い。また、リブ部品の表面のみ
に絶縁処理を施したり、あるいは、強度,耐熱性に優れ
たPPS,PEEK等のエンジニアリングプラスチック
材料をリブ部品として使用しても良い。また、リブ部品
及びコーティング材として、絶縁性が高く、熱伝導性の
良い材料、例えばシリコン材を用いても良い。
【0048】図7に本発明の他の実施例におけるブラケ
ット33の態様を示す。
【0049】本例は、ブラケット33の内面に前述した
突起形状のリブとほぼ同位置に、これに代わって冷却用
配管(冷媒通路)35を配置した実施例を示した。冷却
用配管35は、ブラケット33の内側に、ステータコイ
ルの隣合うコイルエンド間に生じる隙間29に入り込む
よう突出させたものであり、他の要素は、図1の構成と
同様にしてある。
【0050】この配管35で形成した流路に冷却水を循
環することで、特にコイルエンドから発生する熱を放熱
することができる。このとき、軸方向寸法を長くするこ
となく、発熱源であるコイルに近い位置に冷却流路を設
けることで、冷却性能を向上させることができる。この
配管部品は、銅またはアルミ等,熱伝導性の優れた材料
が良く、管を曲げ成形することによって容易に製造でき
る。
【0051】また図7において、配管部品とブラケット
を別部品として示したが、ロストワックス法により、予
め所定の流路をブラケットに設けた形状に鋳造しても良
い。そして、この配管部品とコイルとの絶縁方法として
は、前記方法同様に,配管及びブラケットとコイル間に
絶縁材料を配置しても良い。また,配管部品の表面のみ
にテフロンコーティング等の絶縁処理を施してもよい。
このように絶縁処理を施した場合、前記同様に、コイル
と冷却用配管との隙間をほぼ0としても良い。
【0052】次に、分布巻線を施したステータについて
の実施例を図8,図9を用いて説明する。
【0053】図8に、3相分布巻ステータの斜視図を示
す。
【0054】3相のコイル13a,13b,13cは、
それぞれ、磁極ティース7を複数個跨いだ形で挿入(巻
線)されており、また、ステータコイルは,13a,1
3b,13cの順にコアに挿入され、コイルエンドは、
モータ軸から径方向にみて3層に重なり合う形となる。
【0055】図において、ステータコイル13a〜13
cは、ほぼ整列巻線され、各層のコイルの外形がほぼ同
じ形状となるように高精度に製作,挿入している。
【0056】このとき、前記集中巻線を施したステータ
と同様に、隣り合うコイルとの間にほぼ同じ形状となる
空隙29が生じる。したがって,図9(a)に示したよ
うに、前記集中巻線を施したステータ同様に、ブラケッ
ト30の内側に、コイル間の隙間29とほぼ同じ位置
で、かつ放射状に突起形状のリブ31を設けて、このリ
ブ31を隙間29に入り込ませることで、前記実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0057】また、図9(b)に示したように、ブラケ
ット30の内側に、シリコン樹脂等で成形した耐熱性,
熱伝導性,電気絶縁性に優れた弾性体36を配置した実
施例を示した。この弾性体を配置したブラケットを用い
てモータを組み立てることで、ブラケットとコイルエン
ド間に弾性体36が介在して、コイルエンドとブラケッ
トの空隙を低減し、この弾性体を介した放熱による冷却
性の向上、及びステータの振動低減ができる。
【0058】図9(a)において、リブ31は、ブラケ
ット30に一体の部品として示したが、前記同様にリブ
を別部品として締結することでブラケットを補強しても
良い。また、リブ部品をシリコン材、エンジニアリング
プラスチック等を用いたり、銅、アルミ等熱伝導性の良
い材料にシリコン,テフロン等の絶縁材をコーティング
して製作することで、コイルとブラケット間に生じる空
隙を低減し、コイルの放熱性を高めても良い。
【0059】上記説明において、モータについての説明
としたが、本発明は、広く回転機に適用できるものであ
り、発電機においても、同様の効果を得ることができ
る。
【0060】
【発明の効果】第1,第2の発明によれば、モールド成
形と異なる手法により、モータの小形化を図りつつ(モ
ータ軸長を長くすることなく)、放熱性(出力効率)を
高めたモータを提供することができる。また、放熱性を
高めるためにブラケット内面に設けた突起をリブで構成
することにおり、ブラケットの強度向上を図ることがで
きる。
【0061】また、第2の発明によれば、低振動,高放
熱性のモータを提供し、さらに、コイルとブラケットと
の間に弾性体部品を配置してモータに組み上げることに
より、線間短絡が生じることなく、製品歩留まりを高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すモータの縦断面図。
【図2】モータの集中巻ステータの概念図。
【図3】上記実施例のブラケットの斜視図。
【図4】上記実施例の要点を示す説明図。
【図5】上記実施例に用いるステータコイルの斜視図。
【図6】上記実施例に係る補強リブ部品を用いたブラケ
ットの斜視図。
【図7】本発明の他の実施例に係る冷却配管を備えたブ
ラケットの斜視図。
【図8】本発明の他の実施例に用いる分布巻ステータの
斜視図。
【図9】上記実施例に用いるブラケットの斜視図。
【図10】従来技術のモータを示す断面図。
【符号の説明】
1…モータ、2…ハウジング、5…ステータ、6…ステ
ータコア、13…コイル、14…コイルエンド、15…
回転軸、16、17…軸受け、18…ロータ、19…永
久磁石、20…絶縁材、22…コイルの結線部、25…
端子、29…隣り合うコイル間に生じる空隙、30、3
2、33、40…ブラケット、31…リブ、31´…補
強リブ部品、35…冷却用配管(冷媒通路)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 田島 文男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5H605 AA01 AA04 BB01 BB05 CC01 CC02 CC04 CC05 DD03 DD12 DD13 EA09 EA14 FF06 GG04 GG16 GG18 5H609 PP02 PP05 PP06 PP09 QQ02 QQ04 QQ23 RR35 RR37 RR39 RR43 RR69 RR74 SS12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータに配設された磁極ティースにテ
    ィース毎に或るいは複数のティースを跨ぐようにしてス
    テータコイルを巻線した回転機において、 モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内側
    に、前記ステータコイルの隣合うコイルエンド間に生じ
    る隙間に入り込む突起を設けたことを特徴とする回転
    機。
  2. 【請求項2】 前記突起は、前記モータブラケットの内
    側に放射状の配設されたリブ状突起よりなる請求項1記
    載の回転機。
  3. 【請求項3】 ステータに配設された磁極ティースにテ
    ィース毎に或るいは複数のティースを跨ぐようにしてス
    テータコイルを巻線した回転機において、 モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内側
    に、前記ステータコイルの隣合うコイルエンド間に生じ
    る隙間に入り込むよう突出させた冷媒通路を設けたこと
    を特徴とする回転機。
  4. 【請求項4】 前記モータブラケットの内側と前記ステ
    ータコイルのコイルエンド間に絶縁部材を介在させてな
    る請求項1ないし3のいずれか1項記載の回転機。
  5. 【請求項5】 前記絶縁部材は、前記モータブラケット
    の内面及びコイルエンドの一方或るいは双方に絶縁処理
    を施すことで形成されている請求項4記載の回転機。
  6. 【請求項6】 前記絶縁部材は、弾性を有する部材によ
    り構成される請求項4又は5記載の回転機。
  7. 【請求項7】 ステータに配設された磁極ティースにテ
    ィース毎に或るいは複数のティースを跨ぐようにしてス
    テータコイルを巻線した回転機において、 モータの軸方向に配置されるモータブラケットの内面に
    絶縁性を有する弾性体を配置し、この弾性体が前記ステ
    ータコイルのコイルエンドと前記モータブラケット内面
    との間に介在することを特徴とする回転機。
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