JP4076012B2 - 化学機械研磨用水系分散体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)からなり、分子量が1000以上、50000以下であり、分子量分布が、1.5以上、3.0以下である水溶性アニオン性官能基含有重合体と微粒子とからなる化学機械研磨用水系分散体を提供する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置における素子表面及び層間絶縁膜等のCMPに用いられる研磨剤として、従来より、コロイダルシリカ及びコロイダルアルミナ等の無機粒子を含む水系分散体が多用されている。しかし、この無機粒子を含む水系分散体は、分散安定性が低く、凝集し易いため、凝集塊によって被研磨面に欠陥(以下、「スクラッチ」という。)が発生し、これが歩留まり低下の原因になっている。この問題を解決するため、水系分散体に界面活性剤を配合する、ホモジナイザ等により均一に分散させる、及びフィルタによって凝集塊を除去する等、各種の方法が提案されている。しかし、これらは研磨速度の低下、金属イオンによる被研磨面の汚損等、新たな問題が生ずることもある。また、近年、超LSIの性能向上を目的とした層間絶縁膜の低誘電率化が注目されている。この低誘電率化のため、誘電率の高いSiO2膜に代わるものとして、フッ素添加SiO2(誘電率;約3.3〜3.5)、ポリイミド系樹脂(誘電率;約2.4〜3.6、日立化成工業株式会社製、商品名「PIQ」、AlliedSignal 社製、商品名「FLARE」等)、ベンゾシクロブテン(誘電率;約2.7、Dow Chemical社製、商品名「BCB」等)、水素含有SOG(誘電率;約2.5〜3.5)及び有機SOG(誘電率;約2.9、日立化成工業株式会社製、商品名「HSGR7」等)などからなる層間絶縁膜が開発されている。しかし、これらの絶縁膜はSiO2膜に比べて機械的強度が小さく、柔らかくて脆いため、従来の水系分散体では、スクラッチの発生等により配線の断線が生じ、更なる歩留まりの低下を招くことがある。更に、特開平7−86216号公報には、有機高分子化合物等を主成分とする研磨粒子を含む研磨剤により半導体装置の被加工膜を研磨する方法が開示されている。この方法によれば、研磨後、被研磨面に残留する研磨粒子を燃焼させ、除去することができ、残留する粒子による半導体装置等、製品の不良の発生を抑えることができる。しかし、有機高分子化合物からなる粒子は、研磨速度を十分に大きくすることができないとの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、従来の化学機械研磨剤よりも研磨速度を大きくすることができるとともに、特に、層間絶縁膜が強度の小さいものであっても、スクラッチ及び断線等の発生が抑えられる化学機械研磨用水系分散体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、上記従来の問題を解決すべく鋭意検討した結果、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)からなり、分子量が1000以上、50000以下であり、分子量分布が、1.5以上、3.0以下である水溶性アニオン性官能基含有重合体と微粒子とからなる化学機械研磨用水系分散体が、従来の化学機械研磨剤よりも研磨速度を大きくすることができるとともに、特に、層間絶縁膜が強度の小さいものであっても、スクラッチ及び断線等の発生が抑えられる化学機械研磨用水系分散体を提供することを見出し本発明を完成させるに至った。
【0005】
即ち、本発明は炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)からなり、分子量が1000以上、50000以下であり、分子量分布が、1.5以上、3.0以下である水溶性アニオン性官能基含有重合体と微粒子とからなる化学機械研磨用水系分散体を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる水溶性アニオン性官能基含有重合体の分子量は、1000以上50000以下であることが、必要であり、2000以上20000以下が好ましく、2500以上8000以下が、化学機械研磨用水系分散体によるスクラッチの低減と研磨速度向上の目的でさらに好ましい。
本発明で用いる水溶性アニオン性官能基含有重合体の分子量分布は、1.5以上、3.0以下であることが必要であり、2.0以上、2.8以下であることがより好ましく、2.3以上、2.7以下であることが、研磨時のスクラッチの減少の目的で最も好ましい。
【0007】
また、本発明で使用する水溶性アニオン性官能基含有重合体は、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)を含有する重合体を用いる事が必要である。上記炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)は、アクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)、クロトン酸(塩)由来の構造単位であり、好ましくはアクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)由来の構成単位であり、より好ましくはアクリル酸(塩)由来の構成単位である。これら単量体は1種または2種以上含んでもよい。
【0008】
アクリル酸(塩)とは、アクリル酸及び/またはアクリル酸塩である。アクリル酸塩としては特に限定はされないが、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム等のアクリル酸アルカリ金属塩;アクリル酸アンモニウム;アクリル酸有機アミン塩等を1種または2種以上含んでいてもよい。
【0009】
本発明の水溶性アニオン性官能基含有重合体は、好ましくは水単独を溶媒として用いられるが、必要に応じて親水性有機溶媒を水に適宜添加してもよい。上記親水性有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトン等のケトン類;1,4−ジオキサン等のエーテル類等が挙げられ、これらの中から1種または2種以上適宜選んで使用できる。親水性有機溶媒の添加割合は、水との混合溶媒全量に対し、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、よりさらに好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。この割合が20重量%を超えると、該重合体が分離及び/または沈殿する恐れがある。
【0010】
本発明の水溶性アニオン性官基含有重合体は、35%以上のより高濃度の微粒子スラリーを安定化させる目的において、重合体の酸価が3以上が好ましく、5以上がより好ましく、7以上が更に好ましい。ここでの酸価は、重合体1g当たりのアニオン性官能基のミリ当量で表わされる。
【0011】
本発明の重合開始剤は特に限定されるものではないが、過酸化物などを用いることができ、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;2、2'−アゾビス(2−アミノジプロパン)2塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、アゾビスイソブチルニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、過コハク酸、ジ−t−ブチルパーオサイド、t−ブチルヒドロパーオサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられる。これらの1種類のみであっても2種類以上含んでいてもよい。
【0012】
本発明の化学機械研磨用水系分散体の分散時に添加する水溶性アニオン性官能基含有重合体の添加量は固形対固形の換算で、0.05重量%〜10重量%が好ましく、0.1重量%〜5重量%がより好ましく0.5重量%〜3重量%がより好ましい。
【0013】
本発明の化学機械研磨用水系分散体に用いる微粒子としては、重合体微粒子、無機微粒子、複合体微粒子等を用いることができる。上記「重合体微粒子」としては、(1)ポリスチレン及びスチレン系共重合体、(2)ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂及びアクリル系共重合体、(3)ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、不飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、並びに(4)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン及びオレフィン系共重合体などの熱可塑性樹脂からなる重合体微粒子を使用することができる。更に、この重合体微粒子として、スチレン、メチルメタクリレート等と、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等とを共重合させて得られる、架橋構造を有する重合体からなるものを使用することもできる。この架橋の程度によって重合体微粒子の硬度を調整することができる。また、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂からなる重合体微粒子を用いることもできる。
【0014】
重合体微粒子としては、各種の重合体にアルコキシシラン及び金属アルコキシドを重縮合させて得られる変性重合体からなるものを使用することもできる。このアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等を使用することができる。これら重合体粒子は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0015】
上記「無機微粒子」としては、アルミナ、チタニア、セリア、シリカ、ジルコニア、酸化鉄及び酸マンガン等、ケイ素或いは金属元素の酸化物からなる無機微粒子を使用することができる。これら無機微粒子は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0016】
化学機械研磨用水系分散体に用いる微粒子の含有量は、CMP用水系分散体を100部とした場合に、0.05〜80部とすることができ、特に0.1〜50部、更には0.1〜30部とすることが好ましい。微粒子の含有量が0.05部未満である場合は、十分な研磨速度を有する水系分散体とすることができず、好ましくない。一方、この含有量が80部を越える場合は、流動性が低下し、安定な水系分散体とすることが容易ではない。
【0017】
化学機械研磨用水系分散体における、純水:微粒子:水溶性アニオン性官能基含有重合体の重量比率としては、10〜99:90〜1:0.01〜10の範囲が好ましく、20〜98:80〜1.5:0.02〜5の範囲が、研磨速度向上の観点からより好ましい。
【0018】
このCMP用水系分散体は、半導体装置の被加工膜等の研磨において特に有用である。半導体装置の被加工膜としては、超LSI等の半導体装置の製造過程において半導体基板上に設けられるシリコン酸化膜、アモルファスシリコン膜、多結晶シリコン膜、単結晶シリコン膜、シリコン窒化膜、純タングステン膜、純アルミニウム膜、或いは純銅膜等の他、タングステン、アルミニウム、銅等と他の金属との合金からなる膜などが挙げられる。また、タンタル、チタン等の金属の酸化物、窒化物などからなるバリアメタル層も被加工膜として挙げることができる。更に、半導体装置の被加工膜において、被研磨面が金属である場合は、水系分散体に酸化剤を配合することにより、研磨速度を大幅に向上させることができる。この酸化剤としては、被加工面の電気化学的性質等により、例えば、Pourbaix線図により適宜のものを選択して使用することができる。
【0019】
酸化剤としては、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウム等のハロゲン酸化合物、硝酸及び硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、フェリシアン化カリウム等の遷移金属塩、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、並びにへテロポリ酸等が拳げられる。これらの酸化剤のうちでは、金属元素を含有せず、分解生成物が無害である過酸化水素及び有機過酸化物が特に好ましい。これらの酸化剤を含有させることにより、研磨速度をより大きく向上させることができる。
【0020】
酸化剤の含有量は、水系分散体を100部とした場合に、15部以下とすることができ、特に0.1〜10部、更には0.1〜8部とすることが好ましい。この酸化剤は、15部含有させれば研磨速度を十分に向上させることができ、15部を超えて多量に含有させる必要はない。
【0021】
また、この水系分散体には、前記の酸化剤の他、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。それによって分散状態の安定性を更に向上させたり、研磨速度を高めたり、2種以上の被加工膜等、硬度の異なる被研磨膜の研磨に用いた場合の研磨速度の差異を調整したりすることができる。具体的には、有機酸若しくは無機酸を配合することによって、より安定性の高い水系分散体とすることができる。有機酸としてはギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸及び安息香酸等を使用することができる。無機酸としては硝酸、硫酸及びリン酸等を用いることができる。この安定性を高めるために使用する酸としては、特に、有機酸が好ましい。尚、これらの酸は研磨速度を高める作用をも併せ有する。
【0022】
これらの酸或いはアルカリ金属の水酸化物及びアンモニア等を配合し、pHを調整することによっても、水系分散体の分散性及び安定性を向上させることができる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等を使用することができる。水系分散体のpHを調整することにより、研磨速度を高めることもでき、被加工面の電気化学的性質、重合体粒子の分散性、安定性、並びに研磨速度を勘案しつつ、複合粒子が安定して存在し得る範囲内で適宜pHを設定することが好ましい。
【0023】
更に、錯化剤を配合することにより研磨速度を高めることもできる。この錯化剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、チオ尿素、ベンズイミダゾール、ベンゾフロキサン、2,1,3−ベンゾチアジアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアジアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインダゾリン及びメラミン等の複素環化合物を使用することができる。また、サリチルアルドキシム、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、カテコール及びo−アミノフェノール等を用いることもできる。これらの錯化剤の含有量は、水系分散体を100部とした場合に、0.001〜2部とすることができ、0.01〜1部、特に0.02〜0.5部とすることが好ましい。
【0024】
また、酸化剤の機能を促進する作用を有し、研磨速度をより向上させることができる多価金属イオンを含有させることもできる。この多価金属イオンとしては、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、タンタル、タングステン、鉛及びセリウム等の金属のイオンが挙げられる。これらは1種のみであってもよいし、2種以上の多価金属イオンが併存していてもよい。多価金属イオンの含有量は、水系分散体に対して3〜3000ppm、特に10〜2000ppmとすることができる。
【0025】
この多価金属イオンは、多価金属元素を含む硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の塩或いは錯体を水系媒体に添加して生成させることができ、多価金属元素の酸化物を添加して生成させることもできる。更に、水系媒体に添加され、1価の金属イオンが生成する化合物であっても、このイオンが酸化剤により多価金属イオンになるものを使用することもできる。この水系分散体には、重合体粒子に吸着させる界面活性剤の他に、複合粒子を均一に分散させるための界面活性剤を配合することもできる。しかし、この界面活性剤は研磨性能の面からは少量であることが好ましい。界面活性剤の含有量は、水系分散体を100部とした場合に、0.1部以下、特に0.01部以下、更には0.001部以下であることが好ましく、まったく含有されていないことがより好ましい。また、この界面活性剤は、複合粒子を100部とした場合に、0.05部以下、特に0.025部以下であることが好ましく、まったく含有されていないことがより好ましい。尚、界面活性剤の種類は特に限定されず、水系分散体等の調製において一般に使用されるものを用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、「%」は「重量%」を示す。
−合成例1−
温度計、撹拌機、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、純水1800部を仕込み、攪拌下、沸騰温度(100℃)まで昇温した。次いで攪拌下、沸騰状態の重合反応系中に80%アクリル酸水溶液540、15%過硫酸アンモニウム水溶液320部、35%過酸化水素水溶液80部、純水600部をそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、180分とした。滴下終了後、さらに30分に渡って反応液を沸騰状態に保持し重合を完結させた。25%アンモニア水溶液を加えて、pHを7に調整した。得られた水溶性重合体の重量平均分子量は、5500であり、分子量分布は、2.4であった。
得られた水溶性重合体から濃縮工程としてエバポレーターを用いて、水分を留去し、固形分35%の水溶性アニオン性官能基含有重合体(1)を得た。
重量平均分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した。カラムには、東ソー株式会社製のG-3000PWXL(商品名)を用いた。
【0027】
移動相としては、りん酸水素二ナトリウム12水和物34.5gおよびりん酸二水素ナトリウム2水和物46.2gに純水を加えて全量を5000gとし、その後0.45μmのメンブランフィルターでろ過した水溶液を用いた。
−合成例2−
温度計、撹拌機、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、純水250部を仕込み、攪拌下、沸騰温度(100℃)まで昇温した。次いで攪拌下、沸騰状態の重合反応系中に80%アクリル酸水溶液540部、15%過硫酸ナトリウム水溶液640部、、35%過酸化水素水溶液80部をそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、180分とした。滴下終了後、さらに30分に渡って反応液を沸騰状態に保持し重合を完結させ、固形分35%の水溶性アニオン性官能基含有重合体(2)を得た。得られた水溶性重合体の重量平均分子量は、6000であり、分子量分布は、2.7であった。
合成例1と同様に分析を行った。
−合成例3−
温度計、撹拌機、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、純水1800部を仕込み、攪拌下、沸騰温度(100℃)まで昇温した。次いで攪拌下、沸騰状態の重合反応系中に80%アクリル酸水溶液540部、15%過硫酸アンモニウム水溶液320部、35%過酸化水素水溶液80部、純水600部をそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、180分とした。滴下終了後、さらに30分に渡って反応液を沸騰状態に保持し重合を完結させ水溶性アニオン性官能基含有重合体(3)を得た。得られた水溶性アニオン性官能基含有重合体(3)の重量平均分子量は、5600であり、分子量分布は、2.6であった。
(実施例1)
イオン交換水に、コロイダルアルミナ(シーアイ化成株式会社製、商品名(ナノテックA12O3)を10重量%含む水分散体を30重量%、合成例1の水溶性アニオン性官能基含有重合体(1)を2重量%、過酸化水素を1重量%、サリチルアルドキシムを0.3重量%、及び乳酸アンモニウムを1重量%となるように配合した後、25%アンモニア水溶液によりpHを6に調整してCPM用水系分散体を得た。
【0028】
このCMP用水系分散体を使用し、8インチ熱酸化膜付きシリコンウェハ上の銅膜(膜厚;15000Å)を、CMP装置(ラップマスターSFT社製、型式「LPG510」)にセットし、多孔質ポリウレタン製の研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用い、加重300g/cm2になるようにして1分間研磨を行った。研磨後の銅膜の厚さを電気伝導式膜厚測定器によって測定し、研磨速度を算出した結果、5500Å/分であった。また、シリコン基板上に形成されたシリカ製の膜を同一条件で研磨し、洗浄し、乾燥した後、KLA(KLAテンコール社製、型式「サーフスキャンSP−1」)により確認したところ被研磨面のスクラッチは30個以下であった。
スラリーの粘度をB型粘度計を用いて測定した。また、2日後の沈降物の量と沈降物の硬さを観測した。結果を表1に記載した。
【0029】
(実施例2〜6)
水溶性アニオン性官能基含有重合体の種類を表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1にまとめた通りとなった。
【0030】
【表1】
Figure 0004076012
【0031】
(比較例1)
水溶性アニオン性官能基含有重合体の種類を表2に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表2にまとめた通りとなった。
【0032】
【表2】
Figure 0004076012
【0033】
【発明の効果】
従来の化学機械研磨剤よりも研磨速度を大きくすることができるとともに、特に、層間絶縁膜が強度の小さいものであっても、スクラッチ及び断線等の発生が抑えられる化学機械研磨用水系分散体を提供することができた。

Claims (3)

  1. 炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)からなり、分子量が2000以上、20000以下であり、分子量分布が、2.3以上、2.7以下であるポリアクリル酸アンモニウムと微粒子とからなる化学機械研磨用水系分散体。
  2. 前記ポリアクリル酸アンモニウムが、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)を、過酸化水素水および過硫酸アンモニウムの存在下で重合して得られる、請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. 前記微粒子が重合体微粒子である、請求項1または請求項2に記載の化学機械研磨用水系分散体。
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