JP4075618B2 - セグメントコンダクタの溶接方法及びセグメントコンダクタの溶接品質管理方法 - Google Patents
セグメントコンダクタの溶接方法及びセグメントコンダクタの溶接品質管理方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車等のモータで使用されるセグメントコンダクタにおいて、セグメントコンダクタ同士を溶接することについてのセグメントコンダクタの溶接方法及びセグメントコンダクタの溶接品質管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セグメントコンダクタを構成要素の一つとするモータの製造においては、例えば、以下の手順・方法により、複数のセグメントコンダクタを組み付けた後で各セグメントコンダクタ同士を溶接していた。
【0003】
すなわち、先ず、図29の平面図に示すような、複数の貫入溝102が放射状に設けられたステータコア101(φ200〜300mm程度のもの)を用意する。次に、図30に示すように、ステータコア101の各貫入溝102に対して、略U字状の複数のセグメントコンダクタ103の両端を挿入してセットする。それに加えて、図31に示すような、略U字状の複数のセグメントコンダクタ104の両端を挿入してセットする。
この点、図32は、ステータコア101の各貫入溝102に対して、各セグメントコンダクタ103,104の両端が挿入されてセットされた状態の一部分を示した図である。尚、図32では、セグメントコンダクタ103,104が区別できるように、セグメントコンダクタ104を二点鎖線で示している。
【0004】
その後、ステータコア101の各貫入溝102にセットされた複数のセグメントコンダクタ103,104の両端は、図33に示すように、ステータコア101を貫き通される。そして、各セグメントコンダクタ103,104の両端は、図34に示すように、一端側がステータコア101の周方向の一方に折り曲げられるとともに、他端側がステータコア101の周方向の他方に折り曲げられる。さらに、このとき、各セグメントコンダクタ103,104の一端側及び他端側の先端は、図34に示すように、ステータコア101の軸方向に折り曲げられる。これにより、ステータコア101に組み付けられた各セグメントコンダクタ103,104の先端は、図35に示すように、放射状に配列されることになる。尚、図35においては、各セグメントコンダクタ103,104の先端のみを示しているが、各セグメントコンダクタ103,104の先端の総数は「576」と非常に多い。
【0005】
次に、放射状に配列されされた各セグメントコンダクタ103,104の先端は、ステータコア101の径方向で隣り合うもの同士で一対毎に溶接される。従って、図36に示すように、溶接予定箇所105も、放射状に配列されることになり、さらに、見方を変えれば、溶接予定箇所105は、ステータコア101の同心円周上に何重にも渡って位置することになる。尚、図36では、溶接予定箇所105の総数は288個(48個/周×6周)に及ぶ。
【0006】
そこで、従来技術では、各溶接予定箇所105において、各セグメントコンダクタ103,104の先端を溶接するために、複数のセグメントコンダクタ103,104を組み付けたステータコア101を回転させることによって描かれる溶接予定箇所105の円周軌道上にトーチを固定するとともに、ステータコア101を所定角度ずつ回動させて、当該トーチの下に溶接予定箇所105を順次に移動させることにより、連続的な溶接を行っていた。従って、一つの円周軌道上における連続的な溶接が終わるたびに次の円周軌道上にトーチを固定させて連続的な溶接を行い、これを繰り返せば、全ての溶接予定箇所105を溶接することができる。
【0007】
ここで、溶接予定箇所105について説明する。尚、溶接予定箇所105におけるセグメントコンダクタ103,104は、以下では、セグメントコンダクタ103,104のいずれに該当するかに関係なく、「溶接対象のセグメントコンダクタ11,21」と記述する。
各溶接予定箇所105においては、図25や図26に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21は、裸線部12,22とエナメル被覆部13,23とが同一高さに位置し、且つ、裸線部12,22における先端平面14,24と面取部15,25とが対称的に位置し、且つ、溶接が行われる際には、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の間の中央にトーチ31が位置するように、ステータコア101に組み付けられる設計がなされている。
従って、図25や図26に示す状態でトーチ31のアークを行えば、セグメントコンダクタ11,21における溶接の品質を確保することができる。
【0008】
尚、このとき、溶接部同士が当接することを防止するために、トーチを揺動させながら溶接しようとする技術もある(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−234160号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、セグメントコンダクタ11,21を溶接する前の工程においては、図34に示すように、各セグメントコンダクタ103,104の両端について、その一端側をステータコア101の周方向の一方に折り曲げ、その他端側をステータコア101の周方向の他方に折り曲げ、さらに、このとき、各セグメントコンダクタ103,104の先端を、図34に示すように、ステータコア101の軸方向に折り曲げている。
【0011】
このため、各溶接予定箇所105においては、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21が、その材質のバラツキや、スプリングバック量、その他の条件により、例えば、図27に示すように、上下・左右に位置ずれを起こしたり(図25と比較参照)、図28に示すように、ねじれによる位置ずれを起こしたりすることが多かった(図26と比較参照)。
【0012】
そして、図27や図28に示すような状態になると、その溶接予定箇所105においては、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21からトーチ31までの距離が遠くなったり近くなったりするため、溶接予定箇所105の円周軌道上にトーチ31を固定し、複数のセグメントコンダクタ103,104を組み付けたステータコア101を所定角度ずつ回動させて、トーチ31の下に溶接予定箇所105を順次に移動させても、あるいは、それに加えてトーチ31を揺動させたとしても、溶接不良となることが殆どであった。
【0013】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、セグメントコンダクタを溶接することに適切な位置へトーチを移動させることにより、溶接不良の大幅の低減を図ったセグメントコンダクタの溶接方法を提供することを第1の課題とする。
【0014】
また、各溶接予定箇所105に対しては、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21が溶接されると、品質管理の一環として、溶接不良の検出が行われるが、この点、セグメントコンダクタ11,21の溶接が行われた箇所に対する検出項目として、例えば、未溶接又は、溶け分かれ、溶融不足、セグメントコンダクタ11,21の溶接が行われた箇所同士の間隙、エナメル被覆部13,23における発泡の有無などを作業者の判断で行おうとすると、図36に示すように、溶接予定箇所105は多数存在することから、作業者の負担が大きく、また、判断基準にバラツキが発生したり、溶接不良を見逃すおそれも大きい。
【0015】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを精度良く且つ容易に行うことができるセグメントコンダクタの溶接品質管理方法を提供することを第2の課題とする。
【0016】
また、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所同士の間隙を計測することを精度良く且つ容易に行うことができるセグメントコンダクタの溶接品質管理方法を提供することを第3の課題とする。
【0017】
また、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を画像処理することにより、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出することを精度良く且つ容易に行うことができるセグメントコンダクタの溶接品質管理方法を提供することを第4の課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接するセグメントコンダクタの溶接方法において、前記トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、前記トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を、平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、前記トーチ移動基本情報に基づいて前記トーチを移動させること、を特徴としている。
【0019】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するセグメントコンダクタの溶接方法であって、前記トーチ移動基本情報により、前記トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々から前記トーチまでの距離が相等しいトーチ移動位置を求め、前記トーチ移動位置に前記トーチを移動させること、を特徴としている。
【0020】
このような特徴を有する本発明のセグメントコンダクタの溶接方法では、面取部と隣接する先端平面が形成された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端をステータコアに貫入してステータコアの周方向で互いに逆に捻り、別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士を隣り合わせた後にトーチで溶接している。但し、トーチで溶接する前に、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させている。
【0021】
すなわち、本発明のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチで溶接する前に、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させることによって、セグメントコンダクタを溶接することに適切な位置へトーチを移動させているので、溶接不良の大幅の低減を図ることができる。
【0022】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求めているので、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させる際に、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の向きを反映させることができるとともに、平面視による画像処理における面取部の悪影響を排除することができる。
【0023】
尚、トーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させる一例として、トーチ移動基本情報により、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々からトーチまでの距離が相等しいトーチ移動位置を求め、このトーチ移動位置にトーチを移動させることがある。
【0024】
また、第2の課題を解決するために成された請求項3に係る発明は、ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、前記溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得し、前記平面画像における相関値に基づいて、前記溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出した後に、当該平面画像における面積値に基づいて、当該溶接箇所の溶融不足を検出すること、を特徴としている。
【0025】
すなわち、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得し、平面画像における相関値に基づいて、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出した後に、当該平面画像における面積値に基づいて、当該溶接箇所の溶融不足を検出することから、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0026】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得しているので、溶接箇所の形状に左右されることなく、反射光などの影響のない平面画像を取得することができる。
【0027】
また、溶接箇所が溶融不足である場合は、溶接箇所が未溶接及び溶け分かれである場合とは異なって、溶接箇所が一体化されていることから、反射光などの影響のない平面画像で画像処理をしても、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出すると同時に溶接箇所の溶融不足までも検出することは困難であるが、この点、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面画像における相関値に基づいて、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出し、その後に、平面画像における面積値に基づいて、溶接箇所の溶融不足を検出することから、一つの平面画像において、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを可能にしている。
【0028】
また、第3の課題を解決するために成された請求項4に係る発明は、ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、前記ステータコアの径方向で隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、前記ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、前記溶接箇所の平面カラー画像を取得し、前記平面カラー画像における前記溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出することにより、前記ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測すること、を特徴としている。
【0029】
すなわち、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所の平面カラー画像を取得し、平面カラー画像における溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出することにより、ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測しているので、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所同士の間隙を計測することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0030】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面カラー画像における溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出しているが、この点、平面カラー画像においては、少なくとも、溶接箇所が明るい部分と暗い部分の2色で映し出され、溶接箇所の境界付近に出る影を目視による色で判断できることから、この判断に基づけば、溶接箇所の境界を検出する際に使用する2色以上の色を正確に指定することができ、もって、溶接箇所同士の間隙の計測精度の向上に役立つことができる。
【0031】
また、第4の課題を解決するために成された請求項5に係る発明は、ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、前記ステータコアの径方向で隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得し、前記画像における光沢部の面積値に基づいて、前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出すること、を特徴としている。
【0032】
すなわち、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得し、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出しているので、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を画像処理することにより、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0033】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得する際に、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡だけでなく、セグメントコンダクタの絶縁被覆部において曲がっている箇所や絶縁被覆の境界となる箇所も光ることを考慮し、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出しているので、検出精度の向上が著しい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。本実施の形態は、「従来技術」の欄で説明した図36の各溶接予定箇所105に対して行われる、セグメントコンダクタの溶接方法及びセグメントコンダクタの溶接品質管理方法である。
【0035】
先ず、本実施の形態におけるセグメントコンダクタの溶接方法に関して説明する。
本実施の形態におけるセグメントコンダクタの溶接方法では、各溶接予定箇所105に対し、トーチ31(図27,図28参照)による溶接が行われる前において、図7に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の上方に設置されたカメラ51により、平面画像が間接照明で取得される。
尚、図7では、セグメントコンダクタ11,21が溶接された後の状態を示している。
【0036】
そして、取得された平面画像には、図1に示すように、互いに直交した一対の計測ウインドウW1が4組設定される。この点、溶接対象のセグメントコンダクタ11においては、面取部15とは隣接しない先端平面14の3辺に対して、2組の計測ウインドウW1が設定される。また、同様にして、溶接対象のセグメントコンダクタ21においては、面取部25とは隣接しない先端平面24の3辺に対して、2組の計測ウインドウW1が設定される。
【0037】
そして、図2に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11においては、2組の計測ウインドウW1を介して、面取部15とは隣接しない先端平面14の3辺のエッジを検出することにより、溶接対象のセグメントコンダクタ21と向かい合う側の2つの頂点P1の位置が計測される。このとき、計測された2つの頂点P1の位置から先端平面14の向きを知ることができる。また、同様にして、溶接対象のセグメントコンダクタ21においては、2組の計測ウインドウW1を介して、面取部25とは隣接しない先端平面24の3辺のエッジを検出することにより、溶接対象のセグメントコンダクタ11と向かい合う側の2つの頂点P2の位置が計測される。このとき、計測された2つの頂点P2の位置から先端平面24の向きを知ることができる。
【0038】
ここで、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21が3次元的に傾いていると、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の頂点P1,P2の計測位置は近似値となるが、ここでの必要精度である±0.1は、この方法で十分に充足される。
【0039】
尚、溶接対象のセグメントコンダクタ11と向かい合う側及び、溶接対象のセグメントコンダクタ21と向かい合う側は、図27や図28を見ればわかるように、トーチ31の側でもある。
【0040】
そして、図3に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11においては、計測した2つの頂点P1の位置から先端平面14の重心G1を求める。また、同様にして、溶接対象のセグメントコンダクタ21においては、計測した2つの頂点P2の位置から先端平面24の重心G2を求める。ここで、計測した2つの頂点P1,P2の位置から先端平面14,24の重心G1,G2をそれぞれ求めることができるのは、先端平面14,24の形状・大きさが設計既知事項だからである。
【0041】
そして、図4に示すように、2つの重心G1,G2を結んだ線とトーチ31の円周軌道Lとの交点G3を求め、この交点G3にトーチ31を移動させる。ここで、トーチ31の移動は、図示しないロボット装置によって行われる。
尚、トーチ31の円周軌道Lとは、「従来技術」の欄で説明したように、複数のセグメントコンダクタ103,104を組み付けたステータコア101を回転させた場合において、ステータコア101側から見たトーチ31の円周軌道を意味する。
【0042】
そして、溶接対象のセグメントコンダクタ11に対し、2つの頂点P1の位置より2つの頂点P1間の距離を計算する。このとき、先端平面14が高い位置にあるほど、平面画像における2つの頂点P1間の距離は長くなることから、2つの頂点P1間の距離に基づいて、先端平面14の高さを求める。また、同様にして、溶接対象のセグメントコンダクタ21に対し、2つの頂点P2の位置より計算された2つの頂点P2間の距離に基づいて、先端平面24の高さを求める。
【0043】
尚、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21は、その総数が、ステータコア101において「576」もあり、さらに、図35に示すように、密集しているので、全てのセグメントコンダクタ11,21を真横から撮像することは困難である。この事情を考慮すれば、平面画像により、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の高さを求めることは有効である。
【0044】
そして、先端平面14の高さと先端平面24の高さとから、図5に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11の先端平面14の重心G1からトーチ31までの距離aと、溶接対象のセグメントコンダクタ21の先端平面24の重心G2からトーチ31までの距離bとを求める。そして、上記距離aと上記距離bとが等しくなるように、ステータコア101の径方向にトーチ31を移動させて、図5に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11の先端平面14の重心G1からトーチ31までの距離を「a´」に、溶接対象のセグメントコンダクタ21の先端平面24の重心G2からトーチ31までの距離を「b´」にさせる(a´=b´)。その後、この状態において、トーチ31をアークさせて、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21が溶接される。
【0045】
ここで、カメラ51の最適な設置高さについて言及する。本実施の形態では、カメラ51で取得される平面画像のピントがずれて、不正確な計測となることを避けるために、カメラ51の設置高さを変更しながら幅4mmのワークの幅を計測する実験を行い、図6に示す結果を得ることができた。図6では、横軸がカメラ51の設置高さを示しているが、この点、目盛りの値は、カメラ51の横に設けられたケージの目盛りを意味しており、カメラ51の設置高さの絶対的な値ではなく、カメラ51の設置高さを相対的に示したものである。
尚、カメラ51の設置高さは、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24から約50mmである。
【0046】
図6によれば、カメラ51の設置高さを、カメラ51の横に設けられたケージの目盛りで−6〜−2の範囲にすると、幅4mmのワークの幅を正確に計測できることがわかる。そこで、本実施の形態では、カメラ51の設置高さを、カメラ51の横に設けられたケージの目盛りで−6〜−2の範囲Aの中央に該当する−4とし、焦点深度を深く取れるようにした。
【0047】
また、カメラ51で取得された平面画像には、図1〜図3に示すように、互いに直交した一対の計測ウインドウW1が4組設定されるが、この点、各組の計測ウインドウW1については、縦方向のものを基準にして横方向のものを設定すれば、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21が大きくばらついても、4組の計測ウインドウW1を介して、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21を検知することができる。
【0048】
尚、図1〜図3では、溶接対象のセグメントコンダクタ11における2組の計測ウインドウW1と、溶接対象のセグメントコンダクタ21における2組の計測ウインドウW1とが重なることはないが、これは、説明の便宜上、わかりやすくしたためであり、実際は、重なるように設定されることが多い。但し、重なるように設定される場合であっても、各計測ウインドウW1において、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の両方の一辺が含まれてはならない。
【0049】
また、4組の計測ウインドウW1を介して、面取部15,25とは隣接しない先端平面14,24の3辺のエッジを検出する際には、先端平面14,24の内側から外側に向かって、階調落差の激しい部分を検出すれば、エッジ検出の精度は向上する。
【0050】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接方法では、面取部15,25と隣接する先端平面14,24が形成された複数の略U字状のセグメントコンダクタ11,21の両端を(図25,図26参照)、ステータコア101の貫入溝102に貫入して(図33参照)、ステータコア101の周方向で互いに逆に捻り、さらに、このとき、各セグメントコンダクタ11,21の先端を、ステータコア101の軸方向に折り曲げて(図34参照)、別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端同士を隣り合わせた後に(図35参照)、トーチ31で溶接している(図25,図26参照)。
尚、図33〜図35では、セグメントコンダクタ11,21を、セグメントコンダクタ103,104と記述している。
【0051】
但し、トーチ31で溶接する前においては、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の各々について、トーチ31側で隣り合うとともに面取部15,25とは隣接しない2つの頂点の位置P1,P2を、カメラ51により取得された平面画像における画像処理で計測することにより、トーチ移動基本情報として求めている(図2参照)。そして、このトーチ移動基本情報により、先端平面14,24の重心G1,G2を求め、さらに、2つの重心G1,G2を結んだ線とトーチ31の円周軌道Lとの交点G3を求め、この交点G3にトーチ31を移動させている(図4参照)。さらに、先端平面14,24の重心G1,G2からトーチ31までの距離が相等しいトーチ移動位置を求め、このトーチ移動位置にトーチ31を移動させている(図5参照)。
【0052】
すなわち、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチ31で溶接する前に、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の各々について、トーチ31側で隣り合うとともに面取部15,25とは隣接しない2つの頂点P1,P2の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチ31を移動させることによって、セグメントコンダクタ11,21を溶接することに適切な位置へトーチ31を移動させているので、溶接不良の大幅の低減を図ることができる。
【0053】
特に、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の各々について、トーチ31側で隣り合うとともに面取部15,25とは隣接しない2つの頂点P1,P2の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求めているので、このトーチ移動基本情報から、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の向きを知ることができる。従って、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチ31を移動させる際に、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の向きを反映させることができる。さらに、カメラ51により取得された平面画像においては、面取部15,25とは隣接しない先端平面14,24の3辺に対して、画像処理の基礎である2組の計測ウインドウW1がそれぞれ設定されているので(図1参照)、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチ31を移動させる際に、平面視による画像処理における面取部15,25の悪影響を排除することができる。
【0054】
この点、カメラ51により取得された平面画像において、図23に示すように、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24を含む計測ウインドウW5を設定し、パターンマッチングにより、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の位置を計測しようとすると、セグメントコンダクタ11,21における先端平面14,24と面取部15,25の境界が計測ウインドウW5に含まれることから、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の位置を正確に計測することができない。
【0055】
また、カメラ51により取得された平面画像において、図24に示すように、互いに直交した一対の計測ウインドウW6を4組設定して、セグメントコンダクタ11,21における先端平面14,24の一対の対角P1,P2の位置を求めてから、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の位置を計測しようとすると、2組の計測ウインドウW6のそれぞれでは、セグメントコンダクタ11,21における先端平面14,24と面取部15,25の境界を検出しなければならいので、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の位置を正確に計測することができない。また、この場合には、セグメントコンダクタ11,21における先端平面14,24の一対の対角P1,P2の位置を求めても、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の向きを知ることができないので、このことからも、セグメントコンダクタ11,21の先端平面14,24の位置を正確に計測することができない。
【0056】
次に、本実施の形態におけるセグメントコンダクタの溶接品質管理方法に関して説明する。
本実施の形態におけるセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、各溶接予定箇所105に対し、トーチ31(図27,図28参照)による溶接が行われた後において、図7に示すように、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の上方に設置されたカメラ51により、平面画像が取得される。また、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の斜め上方に設置されたカメラ52,53により、画像が取得される。
尚、図7では、セグメントコンダクタ11,21が溶接された後の状態を示しており、セグメントコンダクタ11,21は、溶接玉41で一体化されている。
【0057】
このとき、カメラ51により取得された平面画像を図11に示す。図11に示すように、本実施の形態では、カメラ51により取得された平面画像Vには、ステータコア101の径方向に並んだ3個の溶接玉41が撮像される。また、本実施の形態では、ステータコア101の径方向にカメラ51を2台設置しており、図11に示すように、連続した2つの平面画像Vを取得しているが、この点、2つの平面画像Vは、連続しないものであってもよい。
【0058】
また、本実施の形態では、カメラ51で平面画像を取得する際に、図9に示すように、直接照明54及び間接照明55で溶接玉41を照射している。これは、溶接玉41が楕円形状となっているため、間接照明55のみで溶接玉41を照射すると、図10の左側に示すように、溶接玉41の中央部分41Aが明るくなる一方で、溶接玉41の周囲部分41Bに影ができ、また、直接照明54のみで溶接玉41を照射すると、図10の中央に示すように、溶接玉41の中央部分41Cに影ができる一方で、溶接玉41の周囲部分41Dが明るくなることを考慮し、直接照明54及び間接照明55で溶接玉41を照射することで、図10の右側に示すように、溶接玉41の全体41Eを明るくするためである。
【0059】
そして、本実施の形態では、平面画像Vにおける各溶接玉41について、図12に示すような、未溶接、溶け分かれ、溶融不足にあるものを検出する。それには、先ず、図12の左側に示すマスター画像との相関解析を行う。その相関解析の結果を図14に示す。図14では、「合格品」を太線で示し、未溶接又は溶け分かれのものを細線で示し、溶融不足のものを点線で示している。図14によれば、ある相関値で判断すると、未溶接又は溶け分かれのもの(図14の細線)の全てを「NG品」として判別することが可能であるが、「合格品」(図14の太線)の一部を「NG品」として判別したり、溶融不足のもの(図14の点線)の大部分を「OK品」として判別したりする。
【0060】
そこで、本実施の形態では、図14で「NG品」と判別されたものについて、溶接玉41の中央部の面積を測定し、図15に示すように、ある閾値によって、「合格品」、未溶接及び溶け分かれ、溶融不足にあるものを検出する。図15では、図14の場合と同様にして、「合格品」を太線で示し、未溶接又は溶け分かれのものを細線で示し、溶融不足のものを点線で示している。図15によれば、ある閾値で判断すると、未溶接又は溶け分かれのもの(図15の細線)、溶融不足のもの(図15の点線)のものを「NG品」として判別することができる。もっとも、図15においても、「合格品」(図14の太線)の極一部を「NG品」として判別することになるが、品質検査としては安全側であり、また、上述した溶接方法により、溶接品質の向上が図られるので、この誤判定は殆ど起きない。
【0061】
さらに、本実施の形態では、図14で「OK品」と判別されたものについて、溶接玉41の中央部の面積を測定し、図16に示すように、ある閾値によって、「合格品」、溶融不足にあるものを検出する。図16では、図14の場合と同様にして、「合格品」を太線で示し、溶融不足のものを点線で示している。図16によれば、ある閾値で判断すると、溶融不足のもの(図16の点線)のものを「NG品」として判別することができるとともに、「合格品」(図16の太線)を「OK品」として判別することができる。
【0062】
尚、平面画像Vにおける各溶接玉41の面積測定においては、図13に示すように、各溶接玉41の中央に対して、面積測定のための計測ウインドウW2が設定されるように補正される。
【0063】
また、本実施の形態では、平面画像Vにおける各溶接玉41の高さを測定することができる。なぜなら、図17(a)に示すように、直接照明57で溶接玉41を照射すると、平面画像Vにおける溶接玉41は、図18(a)に示すようになり、溶接玉41の中央部分41Fが暗くなるとともに溶接玉41の周囲部分41Gが明るくなり、図17(b)に示すように、直接照明56で溶接玉41を照射すると、平面画像Vにおける溶接玉41は、図18(b)に示すようになり、溶接玉41の中央部分41Iが暗くなるとともに溶接玉41の周囲部分41Jが明るくなるが、この点、図17(a)(b)及び図18(a)(b)を比較すればわかるように、直接照明56,57から溶接玉41までの距離が異なれば、溶接玉41の周囲部分41I,41Jの幅も異なるので、溶接玉41の周囲部分41I,41Jの幅がわかれば、直接照明56,57から溶接玉41までの距離、ひいては、溶接玉41の高さを求めることができるからである。
【0064】
但し、本実施の形態では、直接照明56,57は、図9に示す直接照明54を使用し、このときの溶接玉41の高さと当該溶接玉41の周囲部分の白色幅の関係を図19として予め求め、図19に示す関係に基づいて、溶接玉41の周囲部分の白色幅から当該溶接玉41の高さを求めている。尚、図19を見ればわかるように、溶接玉41の高さがどんなに変わっても、溶接玉41の周囲部分の白色幅が約0.6〜1.5の範囲内に収まるようにすれば、溶接玉41の高さを高精度に求めることが可能となる。
【0065】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接玉41を直接照明54及び間接照明55で照射することにより平面画像Vを取得し(図11参照)、この平面画像Vにおいて、図12の左側に示すマスター画像に対する相関値に基づいて、溶接玉41の未溶接及び溶け分かれを検出する(図14の細線参照)。その後は、当該平面画像Vにおいて、溶接玉41の中央部の面積値に基づいて、図14で「NG品」と判別されたものから、当該溶接玉41の溶融不足を検出し(図15の点線参照)、さらに、溶接玉41の中央部の面積値に基づいて、図14で「OK品」と判別されたものから、当該溶接玉41の溶融不足を検出している(図16の点線参照)。従って、当該溶接玉41の平面画像Vを画像処理することにより、当該溶接玉41の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0066】
特に、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接玉41を直接照明54及び間接照明55で照射することにより平面画像Vを取得しているので、溶接玉の形状に左右されることなく、反射光などの影響のない平面画像Vを取得することができる(図9,図10参照)。
【0067】
また、溶接玉41が溶融不足である場合は、未溶接及び溶け分かれである場合とは異なって、一体化されていることを考慮すれば(図12参照)、反射光などの影響のない平面画像Vで画像処理をしても、一つの平面画像Vにおいて、未溶接及び溶け分かれを検出すると同時に溶融不足までも検出することは困難であるが、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面画像Vにおける相関値に基づいて、未溶接及び溶け分かれを検出し(図14の細線参照)、その後に、平面画像Vにおける面積値に基づいて、溶接玉41の溶融不足を検出することから(図15及び図16の点線参照)、一つの平面画像Vにおいて、未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを可能にしている。
【0068】
また、本実施の形態では、各溶接玉41の間隙を計測している。それには、直接照明54及び間接照明55で溶接玉41を照射して、カメラ51で平面カラー画像を取得し、図21に示すように、各溶接玉41の間隙Bを計測する。ここで、各溶接玉41の間隙Bは、ステータコア101の径方向に並んだ各溶接玉41の距離である。
【0069】
そして、本実施の形態では、カメラ51で取得された平面カラー画像において、図22に示すように、各溶接玉41の間隙Bを計測するための計測ウインドウW4が設定される。このとき、各溶接玉41は、直接照明54及び間接照明55で照射され、その全体が明るくなるものの、各溶接玉41は楕円形状を有しているため、その輪郭部分に極僅かな影の部分41Kができることは避けられず、また、各溶接玉41の間隙Bの基準値が1mm程度と小さいため、この影の部分41Kが、当該間隙Bの一部と扱われると、各溶接玉41の間隙Bを計測する際の精度に大きく影響する。
【0070】
そこで、本実施の形態では、カメラ51でサンプリングとして取得された平面カラー画像において、溶接玉41の明るい部分を示す色と、溶接玉41の影の部分41Kを示す色とを、それぞれに該当する画素の色で指定し、溶接玉41の明るい部分を示す色を中心として一定範囲に含まれた色又は、溶接玉41の影の部分41Kを示す色を中心として一定範囲に含まれた色を持つ画素が溶接玉41を表すものと扱って、溶接玉41の境界を検出する。このようにすれば、各溶接玉41の影の部分41Kを、各溶接玉41の間隙Bの一部と扱われることがないので、計測精度の向上に貢献することができる。
【0071】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接玉41の平面カラー画像を取得し、平面カラー画像における溶接玉41の境界を2色以上の論理和で検出することにより、ステータコア101の径方向で隣り合う溶接玉41の間隙Bを計測しているので、溶接玉41の平面画像を画像処理することにより、溶接玉41同士の間隙Bを計測することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0072】
特に、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面カラー画像において、溶接玉41の明るい部分を示す色と、溶接玉41の影の部分41Kを示す色とを、それぞれに該当する画素の色で指定し、溶接玉41の明るい部分を示す色を中心として一定範囲に含まれた色又は、溶接玉41の影の部分41Kを示す色を中心として一定範囲に含まれた色を持つ画素が溶接玉41を表すものと扱って、平面カラー画像における溶接玉41の境界を2色以上の論理和で検出している。この点、平面カラー画像においては、少なくとも、溶接玉41が明るい部分と暗い分の2色で映し出され、溶接玉41の境界付近に出る影の部分41Kを目視による色で判断できることから、この判断に基づけば、溶接玉41の境界を検出する際に使用する2色以上の色を正確に指定することができ、もって、溶接玉41同士の間隙Bの計測精度の向上に役立つことができる。
【0073】
また、本実施の形態では、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の絶縁性を確認するために、図7に示すカメラ52,53により取得された画像より、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡の有無を検出する。例えば、カメラ53により取得された画像は、図20に示すようになり、セグメントコンダクタ11のエナメル被覆部13の発泡13Aを検出することができる。
【0074】
もっとも、そのためには、図20に示すように、カメラ53により取得された画像において、セグメントコンダクタ11のエナメル被覆部13と裸線21との境界を避けるようにして、セグメントコンダクタ11のエナメル被覆部13に対して検出ウインドウW3を設定する。なぜなら、当該境界では、エナメル被覆部13のエナメルが剥離した部分13Cが、発泡13Aと同様にして光沢を有しており、発泡13Aとして誤検出するおそれがあるからである。尚、エナメル被覆部13が曲がった箇所においては、発泡13Aと同様にして光沢のある部分13Bとして映し出されることがあるが、当該光沢のある部分13Bは、発泡13Aと比べれば一層大きいことから、面積フィルタにより除外される。
【0075】
尚、上述した画像処理は、カメラ52により取得された画像により、セグメントコンダクタ21のエナメル被覆部23の発泡を検出する際にも行われる。
【0076】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、カメラ52,53により、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の画像を取得し、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡13A等の有無を検出しているので、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の画像を画像処理することにより、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡13A等の有無を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0077】
特に、本実施の形態のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の画像を取得する際に、セグメントコンダクタ11,21の絶縁被覆部13,23の発泡13A等だけでなく、エナメル被覆部13が曲がった箇所において、発泡13A等と同様にして光沢のある部分13Bとして映し出されることがあり、また、セグメントコンダクタ11のエナメル被覆部13と裸線21との境界において、エナメル被覆部13のエナメルが剥離した部分13が光ることを考慮し(図20参照)、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡13A等の有無を検出しているので、検出精度の向上が著しい。
【0078】
最後に、上述した本実施の形態の各作業の順序について図8のフローチャートに基づいて説明する。本実施の形態では、先ず、S11において、各溶接予定箇所105に対し、トーチ31(図27,図28参照)による溶接が行われる前において、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の位置を計測して、S12に進む。S12では、トーチ31の位置補正により溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の溶接が可能であるか否かを判断する。ここで、トーチ31の位置補正により溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の溶接が可能でないと判断した場合には(S12:No)、S13に進んで、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の位置を手作業で矯正し、S11に戻る。一方、トーチ31の位置補正により溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の溶接が可能であると判断した場合には(S12:Yes)、S14に進む。
【0079】
S14では、トーチ31の位置補正を行った後で、同一の円周軌道上にある各溶接予定箇所105に対し連続的に溶接を行う。さらに、同様にして、上述したものとは異なる同一の円周軌道上にある各溶接予定箇所105に対し連続的に溶接を行う。
このとき、溶接対象のセグメントコンダクタ11,21の高さや、その発熱状態までも考慮して、トーチ31の高さ補正を行うと、溶接不良の低減が一層著しくなる。
このようにして、連続溶接を行った後は、S15に進む。
【0080】
S15では、各溶接玉41について、未溶接及び溶け分かれにあるものを検出する。次に、S16では、未溶接及び溶け分かれにあるものを要因とした「NG品」があるか否かを判断する。ここで、未溶接及び溶け分かれにあるものを要因とした「NG品」があると判断した場合には(S16:Yes)、S17に進んで、未溶接又は溶け分かれにあるものと判断されたものに対して、単発的に溶接を実施して修正し、S15に戻る。一方、未溶接及び溶け分かれにあるものを要因とした「NG品」がないと判断した場合には(S16:No)、S18に進んで、各溶接玉41について、溶融不足にあるものを検出する。
【0081】
次に、S19では、溶融不足にあるものを要因とした「NG品」があるか否かを判断する。ここで、溶融不足にあるものを要因とした「NG品」があると判断した場合には(S19:Yes)、S20に進んで、溶融不足にあるものと判断されたものに対して、単発的に溶接を実施して修正し、S18に戻る。一方、溶融不足にあるものを要因とした「NG品」がないと判断した場合には(S19:No)、S21に進んで、各溶接玉41の間隙Bについて計測を行う。
【0082】
次に、S22では、各溶接玉41の間隙Bが基準値を確保しているか否かを判断する。ここで、基準値を確保していない溶接玉41の間隙Bがあれば(S22:No)、S23に進んで、当該箇所に対して治具による溶接玉41の位置調整を行った後に、S21に戻る。一方、全ての溶接玉41の間隙Bが基準値を確保していると判断した場合には(S22:Yes)、S24に進む。
【0083】
次に、S24では、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡の有無を検出し、S25に進む。S25では、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡が無いか、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡があっても絶縁塗装で修復可能かを判断する。ここで、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡が無いと判断した場合又は、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡があっても絶縁塗装で修復可能であると判断した場合には(S25:Yes)、S26に進んで、出荷品とする。一方、セグメントコンダクタ11,21のエナメル被覆部13,23の発泡があり、しかも、絶縁塗装で修復可能でないと判断した場合には(S25:No)、S27に進んで、廃棄品とする。
【0084】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、トーチ31で溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタ11,21の一端側又は他端側の先端平面14,24の重心G1,G2からトーチ31までの距離が相等しいトーチ移動位置を求め、このトーチ移動位置にトーチ31を移動させている(図5参照)。
この点、溶接対象のセグメントコンダクタ11の先端平面14の重心G1と、溶接対象のセグメントコンダクタ21の先端平面24の重心G2との中点を単純に求め、当該中点に、トーチ31を移動させてもよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチで溶接する前に、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させることによって、セグメントコンダクタを溶接することに適切な位置へトーチを移動させているので、溶接不良の大幅の低減を図ることができる。
【0086】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接方法では、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求めているので、このトーチ移動基本情報に基づいてトーチを移動させる際に、トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の向きを反映させることができるとともに、平面視による画像処理における面取部の悪影響を排除することができる。
【0087】
また、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得し、平面画像における相関値に基づいて、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出した後に、当該平面画像における面積値に基づいて、当該溶接箇所の溶融不足を検出することから、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0088】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得しているので、溶接箇所の形状に左右されることなく、反射光などの影響のない平面画像を取得することができる。
【0089】
また、溶接箇所が溶融不足である場合は、溶接箇所が未溶接及び溶け分かれである場合とは異なって、溶接箇所が一体化されていることから、反射光などの影響のない平面画像で画像処理をしても、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出すると同時に溶接箇所の溶融不足までも検出することは困難であるが、この点、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面画像における相関値に基づいて、溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出し、その後に、平面画像における面積値に基づいて、溶接箇所の溶融不足を検出することから、一つの平面画像において、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出することを可能にしている。
【0090】
また、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、溶接箇所の平面カラー画像を取得し、平面カラー画像における溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出することにより、ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測しているので、溶接箇所の平面画像を画像処理することにより、溶接箇所同士の間隙を計測することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0091】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、平面カラー画像における溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出しているが、この点、平面カラー画像においては、少なくとも、溶接箇所が明るい部分と暗い分の2色で映し出され、溶接箇所の境界付近に出る影を目視による色で判断できることから、この判断に基づけば、溶接箇所の境界を検出する際に使用する2色以上の色を正確に指定することができ、もって、溶接箇所同士の間隙の計測精度の向上に役立つことができる。
【0092】
また、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得し、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出しているので、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を画像処理することにより、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出することを精度良く且つ容易に行うことができる。
【0093】
特に、本発明のセグメントコンダクタの溶接品質管理方法では、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得する際に、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡だけでなく、セグメントコンダクタの絶縁被覆部において曲がっている箇所や絶縁被覆の境界となる箇所も光ることを考慮し、画像における光沢部の面積値に基づいて、セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出しているので、検出精度の向上が著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態において、溶接対象のセグメントコンダクタが撮像された平面画像に対し、互いに直交した一対の計測ウインドウを4組設定した際の状態を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態において、溶接対象のセグメントコンダクタが撮像された平面画像上の計測ウインドウを介して、各セグメントコンダクタの2つの頂点(互いに向かい合う側のもの)の位置を計測する際の概念図である。
【図3】本発明の一実施形態において、溶接対象のセグメントコンダクタの2つの頂点(互いに向かい合う側のもの)の位置を介して、各セグメントコンダクタの重心の位置を求める際の概念図である。
【図4】本発明の一実施形態において、溶接対象のセグメントコンダクタの重心の位置を介して、トーチの仮移動点を求める際の概念図である。
【図5】本発明の一実施形態において、溶接対象のセグメントコンダクタの先端平面からトーチまでの距離が等しい位置にトーチを移動させる際の概念図である。
【図6】本発明の一実施形態において、カメラの設置高さを変更しながら幅4mmのワークの幅を計測する実験を行った結果を示したグラフである。
【図7】本発明の一実施形態において、カメラの設置状況を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態のフローチャート図である。
【図9】本発明の一実施形態において、直接照明又は間接照明を使用して平面画像に溶接玉を撮像する際の概念図である。
【図10】本発明の一実施形態において、直接照明又は間接照明を使用して平面画像を取得した場合において、当該平面画像に撮像された溶接玉に発生する明暗を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態において、2台のカメラで溶接玉を撮像した平面画像の位置的関係を示した図である。
【図12】本発明の一実施形態において、平面画像における各溶接玉の相関解析を行う際のマスター画像並びに、未溶接、溶け分かれ、溶融不足の一例を示したものである。
【図13】本発明の一実施形態において、平面画像における各溶接玉の面積測定のために位置補正される計測ウインドウを示した図である。
【図14】本発明の一実施形態において、平面画像における各溶接玉の相関解析を行った結果を示した図である。
【図15】本発明の一実施形態において、平面画像における各溶接玉の相関解析で「NG品」として判別されたものに対し、溶接玉の中央部の面積により溶融不足のものを判別した結果を示した図である。
【図16】本発明の一実施形態において、平面画像における各溶接玉の相関解析で「OK品」として判別されたものに対し、溶接玉の中央部の面積により溶融不足のものを判別した結果を示した図である。
【図17】本発明の一実施の形態において、平面画像に撮像された溶接玉からその高さを求めることができることを説明するために、カメラ及び溶接玉に対する直接照明の位置関係を示した図である。
【図18】本発明の一実施の形態において、平面画像に撮像された溶接玉からその高さを求めることができることを説明するために、直接照明から溶接玉までの距離の変動により溶接玉の明るい周囲部分の幅が変化することを示した図である。
【図19】本発明の一実施の形態において、平面画像に撮像された溶接玉からその高さを求めることができることを説明するために、溶接玉の高さと溶接玉の明るい周囲部分の幅の関係を示した図である。
【図20】本発明の一実施の形態において、セグメントコンダクタのエナメル被覆部の発泡の有無を検出するために画像に設定されたウインドウを示す図である。
【図21】本発明の一実施の形態において、ステータコアの径方向に並んだ各溶接玉の間隙を示した図である。
【図22】本発明の一実施の形態において、ステータコアの径方向に並んだ各溶接玉の間隙を計測するために平面画像に設定されたウインドウを示した図である。
【図23】本発明の一実施の形態と比較するために、溶接対象のセグメントコンダクタが撮像された平面画像に設定されるウインドウの一例を示した図である。
【図24】本発明の一実施の形態と比較するために、溶接対象のセグメントコンダクタが撮像された平面画像に設定されるウインドウの一例を示した図である。
【図25】溶接対象のセグメントコンダクタ及びトーチの理想的な位置的関係を示した正面図である。
【図26】溶接対象のセグメントコンダクタ及びトーチの理想的な位置的関係を示した平面図である。
【図27】溶接対象のセグメントコンダクタ及びトーチの現実的な位置的関係の一例を示した正面図である。
【図28】溶接対象のセグメントコンダクタ及びトーチの現実的な位置的関係の一例を示した平面図である。
【図29】ステータコアの平面図である。
【図30】ステータコアの貫入溝に対してセグメントコンダクタの両端を挿入した際の斜視図である。
【図31】ステータコアの貫入溝に対してセグメントコンダクタの両端を挿入した際の斜視図である。
【図32】ステータコアの貫入溝に対してセグメントコンダクタの両端を挿入した際の斜視図である。
【図33】ステータコアの貫入溝に対してセグメントコンダクタの両端を貫入した際の斜視図である。
【図34】ステータコアの貫入溝に貫入されたセグメントコンダクタの両端が捻られた際の斜視図である。
【図35】ステータコアの貫入溝に貫入されたセグメントコンダクタの両端が捻られたことによって、ステータコアの裏側に配置されたセグメントコンダクタの先端平面のみを示した図である。
【図36】ステータコアの貫入溝に貫入されたセグメントコンダクタの両端が捻られたことによって、ステータコアの裏側に設けられた溶接予定箇所を示した図である。
【符号の説明】
11,21,103,104 セグメントコンダクタ
31 トーチ
41 溶接玉
54,56,57 直接照明
55 間接照明
101 ステータコア
105 溶接予定箇所
B ステータコアの径方向で隣り合う溶接玉の間隙
P1,P2 セグメントコンダクタの先端平面のトーチの側で隣り合う2つの頂点
V 直接照明及び間接照明で照射することにより取得された平面画像
Claims (5)
- ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接するセグメントコンダクタの溶接方法において、
前記トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々について、前記トーチ側で隣り合うとともに面取部とは隣接しない2つの頂点の位置を、平面視による画像処理で計測することによりトーチ移動基本情報として求め、前記トーチ移動基本情報に基づいて前記トーチを移動させること、を特徴とするセグメントコンダクタの溶接方法。 - 請求項1に記載するセグメントコンダクタの溶接方法であって、
前記トーチ移動基本情報により、前記トーチで溶接される関係にある別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端平面の各々から前記トーチまでの距離が相等しいトーチ移動位置を求め、前記トーチ移動位置に前記トーチを移動させること、を特徴とするセグメントコンダクタの溶接方法。 - ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、溶接箇所の未溶接及び、溶け分かれ、溶融不足を検出するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、
前記溶接箇所を直接照明及び間接照明で照射することにより平面画像を取得し、前記平面画像における相関値に基づいて、前記溶接箇所の未溶接及び溶け分かれを検出した後に、当該平面画像における面積値に基づいて、当該溶接箇所の溶融不足を検出すること、を特徴とするセグメントコンダクタの溶接品質管理方法。 - ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、前記ステータコアの径方向で隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、前記ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、
前記溶接箇所の平面カラー画像を取得し、前記平面カラー画像における前記溶接箇所の境界を2色以上の論理和で検出することにより、前記ステータコアの径方向で隣り合う溶接箇所の間隙を計測すること、を特徴とするセグメントコンダクタの溶接品質管理方法。 - ステータコアに貫入された複数の略U字状のセグメントコンダクタの両端を前記ステータコアの周方向で互いに逆に捻り、前記ステータコアの径方向で隣り合うことになった別個のセグメントコンダクタの一端側又は他端側の先端同士をトーチで溶接した後、前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出するセグメントコンダクタの溶接品質管理方法であって、
前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の画像を取得し、前記画像における光沢部の面積値に基づいて、前記セグメントコンダクタの絶縁被覆部の発泡の有無を検出すること、を特徴とするセグメントコンダクタの溶接品質管理方法。
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