JP2001272215A - ねじの測定方法及びその装置並びにねじ形状合否判定装置 - Google Patents

ねじの測定方法及びその装置並びにねじ形状合否判定装置

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JP2001272215A
JP2001272215A JP2000082064A JP2000082064A JP2001272215A JP 2001272215 A JP2001272215 A JP 2001272215A JP 2000082064 A JP2000082064 A JP 2000082064A JP 2000082064 A JP2000082064 A JP 2000082064A JP 2001272215 A JP2001272215 A JP 2001272215A
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Mitsuru Hamano
満 浜野
Toshiyuki Uemura
敏幸 植村
Hiroteru Takahashi
裕輝 高橋
Katsuyuki Sato
克之 佐藤
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Niigata Engineering Co Ltd
Original Assignee
Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えばテーパねじの如きねじの測
定方法及びその装置並びにねじ形状合否判定装置に関
し、無接触で、ねじの外形,有効径,テーパ角度の測定
を行なうことができ、両端先細り状のテーパねじの形状
の異常監視を自動化を図ることができるねじの測定方法
及びその装置並びにねじ形状合否判定装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向
とし、ねじの中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
て、レーザからレーザビームをY軸方向に平行に投光し
てねじの表面に光スポットを形成し、この光スポットか
らの拡散反射光の検出結果に基づいてZ軸方向の任意の
位置Z(i)における前記レーザから光スポットまでのY
軸方向の距離Y(i)を測定し、前記レーザとねじとのZ
軸方向の相対走査により光スポットの座標(Z(i),Y
(i))を求めてねじの外形を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテーパねじ
の如きねじの測定方法及びその装置並びにねじ形状合否
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、テーパねじの形状検査の例とし
て、製鋼用電気炉に用いられる人造黒鉛電極の両端にね
じ止めされるニップルの製品検査がある。ニップルは、
例えば図24に示すように、炭素を材料として、中心軸
方向の両端に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパ
ねじである。図24において、ニップル101の有効径
は符号Dで示され、テ−パ角度は符号θで示される。こ
のニップル101の製品検査は、「人造黒鉛電極の試験
方法(JIS R7202−1979)試験項目: ねじ精度」
に基づいて人手によりテーパねじの有効径及びテ−パ角
度の測定・検査を行なうものである。
【0003】前記試験方法に基づくねじ精度検査では、
図25のニップル101にリングゲージR1,R2,R
3が人手により嵌め合わせられ、各リングゲージR1,
R2,R3及びブロックゲージR4,R5の間隔がダイ
ヤルゲージ及び測定用補助器具を用いて測定され、前記
試験方法で示された算出式に各測定値を代入することに
よりテーパねじ101の有効径D及びテーパ角度θが算
出され、合否判定が行なわれる。
【0004】また、テーパねじの形状検査例として特開
昭58−45506号公報に示すねじ要素測定方法及び
装置が知られている。このねじ要素測定方法及び装置で
は、油井管として用いられる鋼管の端部に他の鋼管と接
続のために外周に切られたねじ部のねじ要素が、レーザ
ビーム等の細径光ビームを利用することにより非接触で
測定される。この測定では、ねじ山頂とねじ谷底が平坦
なねじ山で形成された平行ねじが、測定対象となってお
り、ねじ山頂及びねじ谷底のねじ高さ方向の変位量のみ
が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例の前者の試験方法に基づくねじ精度検査では、ニ
ップル101のねじ精度検査の際に次の問題があった。
各リングゲージR1,R2,R3には規定の締付けトル
クが定められており、ニップル101の形状を正しく測
定するためにはトルクを測定して確認しながら締め付け
る必要がある。そのため、作業性が悪く、測定時間が長
くなる。また、ニップル101には長さ66cm、重量8
0kg以上の大型で非常に重い種類のものもあり、ニップ
ル101の測定を行なう際には作業員が補助機械等を使
用してニップル101を持ち上げ、リングゲージR3を
ニップル101の下側から嵌め込む作業を行なうことを
余儀なくされ、作業性が悪く、測定時間が長くなる。
【0006】さらに、ニップル101の種類は10種類
以上あり、検査するためには各ニップル101にそれぞ
れに対応したリングゲージR1,R2,R3が必要とな
り、検査するニップル101の種類が変わった場合、そ
の度にこのリングゲージR1,R2,R3を交換する必
要がある。そのため、作業性が悪くなる。このように、
JISに基づくねじ精度検査においては、特に大型のニ
ップル101は作業が大変で測定までの段取りに時間が
かかり、検査できる処理量に限界があった。従って、製
品検査は抜取り検査で対応せざるを得ず全品検査が困難
なものとなる。
【0007】さらに、現状のJISに基づくねじ精度検
査においては、リングゲージR1,R2,R3の締付け
やダイヤルゲージの読取り等が人手により行なわれてい
るため、熟練度による個人差や読取りミス等が生ずるこ
とになる。また、前述の如く、ニップル101にリング
ゲージR1,R2,R3を嵌め合わせる作業工程におい
て、リングゲージR1,R2,R3や器具類を製品であ
るニップル101にぶつけて損傷させる可能性がある。
【0008】そこで、上述の従来例の後者の特開昭58
−45506号公報に記載のねじ要素測定装置をニップ
ル101に適用して測定することが考えられる。この場
合には、以下の(a),(b),(c),(d),
(e)に説明するように、ねじ山頂及びねじ谷底のねじ
高さ方向の変位量のみの測定は可能であるが、ニップル
101の外形、有効径,テーパ角度の測定を行なうこと
ができず、実用に供することは困難である。
【0009】(a)特開昭58−45506号公報のね
じ要素測定装置では、ねじのフランクは測定対象になっ
ておらず、ねじ山頂及びねじ谷底のねじ高さ方向の変位
量のみを測定対象としている。従って、ねじの外形は測
定対象にはなっておらず、また、有効径も測定対象にな
っていない。 (b)特開昭58−45506号公報のねじ要素測定装
置では、被測定物(鋼管)の中心軸を回転中心として、
被測定物を回転させることのできる機構が無く、また変
位量の測定を行なえる装置が1台であるため、被測定物
の直径(または有効径)の測定を行なうことができな
い。
【0010】(c)特開昭58−45506号公報のね
じ要素測定装置では、被測定物である鋼管は、搬送台の
上に水平方向に置かれ、搬送される。また、測定装置本
体は、水平定置された鋼管の側方に位置し、上下に移動
できる機構を備えており、鋼管の径に応じてねじ要素の
測定が行なわれる。従って、鋼管の有効径(または直
径)が既知であれば、測定装置本体から投光させるレー
ザビームを鋼管の中心軸に一致させて照射させることが
でき、正確にねじ要素の測定が行なえる。しかし、被測
定物の有効径(または直径)が未知の場合、中心軸位置
は解らないため、レーザビームを鋼管の中心軸に一致さ
せることができず、正確なねじ要素測定を行なうことが
できない。
【0011】(d)特開昭58−45506号公報のね
じ要素測定装置では、水平定置させた鋼管の中心軸と、
測定装置本体の水平移動軸とが平行であることがねじ要
素の測定を行なう際の条件である。従って、ニップル1
01の如きテーパねじを被測定物とした場合、図26に
示すように、ニップル101の中心軸101Aと、測定
装置本体の水平移動軸とが平行でなくなり、レーザビー
ムを前記中心軸101Aに一致させての測定は行なうこ
とができない。従って、ニップル101の有効径,テー
パ角度の測定を行なうことができない。
【0012】(e)ニップル101は、外周のほぼ全域
にねじが形成されているため、ニップル101を水平定
置させることは、ねじ部を損傷させる可能性がある。ま
た、上述のように、ニップル101の外形、有効径,テ
ーパ角度の測定を行なうことができないことから、ニッ
プル101の形状の異常監視を自動化できず、監視の省
力化を図ることができないという問題があった。
【0013】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、無接触で、ねじの外形,
有効径,テーパ角度の測定を行なうことができ、両端先
細り状のテーパねじの形状の異常監視の自動化を図るこ
とができるねじの測定方法及びその装置並びにねじ形状
合否判定装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向とし、ねじの中
心軸方向に直交する方向をY軸方向として、レーザから
レーザビームをY軸方向に平行に投光してねじの表面に
光スポットを形成し、この光スポットからの拡散反射光
の検出結果に基づいてZ軸方向の任意の位置Z(i) にお
ける前記レーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y
(i) を測定し、前記レーザとねじとのZ軸方向の相対走
査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めてね
じの外形を測定することを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、測定すべきねじの
中心軸方向をZ軸方向とし、ねじの中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、レーザビームをY軸方向に平
行に投光するレーザと、前記レーザによりねじの表面に
形成された光スポットからの拡散反射光を検出するレー
ザ光検出手段と、前記レーザとねじとをZ軸方向に相対
走査させるZ軸方向走査手段と、前記レーザ光検出手段
の検出結果に基づいてZ軸方向の任意の位置Z(i) にお
ける前記レーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y
(i) を測定する距離算出手段と、前記レーザとねじとの
相対走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求
めてねじの外形を測定する外形測定手段とを備えている
ことを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、測定すべきねじの
中心軸方向をZ軸方向とし、ねじの中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、レーザからレーザビームをY
軸方向に平行に投光してねじの表面に光スポットを形成
し、この光スポットからの拡散反射光の検出結果に基づ
いてZ軸方向の任意の位置Z(i) における前記レーザか
ら光スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を測定し、前
記レーザとねじとのZ軸方向の相対走査によりZ軸方向
に平行な少なくとも2以上の切断面における光スポット
の座標(Y(i),Z(i))を求めてねじの外形断面を測定
し、各外形断面におけるピッチ線を求め、Z軸を切断す
る平面と前記ピッチ線とが交わる前記平面上の少なくと
も3つの交点の座標値を用いてねじの中心軸の座標を算
出することを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、測定すべきねじの
中心軸方向をZ軸方向とし、ねじの中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、レーザビームをY軸方向に平
行に投光するレーザと、前記レーザによりねじの表面に
形成された光スポットからの拡散反射光を検出するレー
ザ光検出手段と、前記レーザとねじとをZ軸方向に相対
走査させるZ軸方向走査手段と、前記レーザ光検出手段
の検出結果に基づいて、Z軸方向の任意の位置Z(i) に
おける前記レーザから光スポットまでのY軸方向の距離
Y(i) を測定する距離算出手段と、前記レーザとねじの
Z軸方向の相対走査によりZ軸方向に平行な少なくとも
2以上の切断面における光スポットの座標(Y(i),Z
(i))を求めて各切断面におけるねじの外形断面を測定
する外形測定手段と、前記レーザと前記切断面との相対
位置を変更する位置変更手段と、各外形断面におけるピ
ッチ線を求めるピッチ線算出手段と、Z軸を切断する平
面と前記ピッチ線とが交わる前記平面上の少なくとも3
つの交点の座標値を用いてねじの中心軸の座標を算出す
るねじ中心軸算出手段とを備えていることを特徴とす
る。請求項5記載の発明は、請求項2または請求項4記
載のねじの測定装置において、前記レーザは、Y軸方向
におけるねじの両側に対向して配置され、前記両レーザ
の投光軸は同軸線上に位置していることを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、中心軸方向の両端
に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパねじの、前
記中心軸方向をZ軸方向とし、前記中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、前記テーパねじの有効径を測
定するものであって、レーザからレーザビームをY軸方
向に平行に投光して前記テーパねじの表面に光スポット
を形成し、この光スポットからの拡散反射光の検出結果
に基づいてZ軸方向の任意の位置Z(i) における前記レ
ーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を測定
し、レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致さ
せた状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の
相対走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求
めて前記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外
形断面を測定し、前記一対の外形断面における前記テー
パねじの中心軸方向の一端側の一対の第1ピッチ線及び
他端側の一対の第2ピッチ線を求め、前記一対の第1ピ
ッチ線と前記一対の第2ピッチ線とが交わる2つの交点
を求め、両交点間の距離を算出して前記テーパねじの有
効径を求めることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、中心軸方向の両端
に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパねじの、前
記中心軸方向をZ軸方向とし、前記中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、前記テーパねじの有効径を測
定するものであって、レーザビームをY軸方向に平行に
投光するレーザと、前記レーザにより前記テーパねじの
表面に形成された光スポットからの拡散反射光を検出す
るレーザ光検出手段と、前記レーザと前記テーパねじと
をZ軸方向に相対走査させるZ軸方向走査手段と、前記
レーザ光検出手段の検出結果に基づいて、Z軸方向の任
意の位置Z(i)における前記レーザから光スポットまで
のY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段と、レ
ーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致させた状
態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の相対走
査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めて前
記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外形断面
を測定する外形測定手段と、前記一対の外形断面におけ
る前記テーパねじの中心軸方向の一端側の一対の第1ピ
ッチ線及び他端側の一対の第2ピッチ線を求めるピッチ
線算出手段と、前記一対の第1ピッチ線と前記一対の第
2ピッチ線とが交わる2つの交点を求め、両交点間の距
離を算出して前記テーパねじの有効径を求める有効径算
出手段とを備えていることを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明は、中心軸方向の両端
に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパねじの、前
記中心軸方向をZ軸方向とし、前記中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、前記テーパねじのテーパ角度
を測定するものであって、レーザからレーザビームをY
軸方向に平行に投光して前記テーパねじの表面に光スポ
ットを形成し、この光スポットからの拡散反射光の検出
結果に基づいてZ軸方向の任意の位置Z(i) における前
記レーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を
測定し、レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一
致させた状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方
向の相対走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))
を求めて前記テーパねじの中心軸の切断面における一対
の外形断面を測定し、前記一対の外形断面における前記
テーパねじの中心軸方向の一端側に一対の第1ピッチ線
を求めるとともに、前記一対の外形断面における前記テ
ーパねじの中心軸方向の他端側に前記一対の第1ピッチ
線に交わる一対の第2ピッチ線を求め、前記一対の第1
ピッチ線,前記一対の第2ピッチ線から、前記テーパね
じのテーパ角度を求めることを特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明は、中心軸方向の両端
に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパねじの、前
記中心軸方向をZ軸方向とし、前記中心軸方向に直交す
る方向をY軸方向として、前記テーパねじのテーパ角度
を測定するものであって、レーザビームをY軸方向に平
行に投光するレーザと、前記レーザにより前記テーパね
じの表面に形成された光スポットからの拡散反射光を検
出するレーザ光検出手段と、前記レーザと前記テーパね
じとをZ軸方向に相対走査させるZ軸方向走査手段と、
前記レーザ光検出手段の検出結果に基づいて、Z軸方向
の任意の位置Z(i) における前記レーザから光スポット
までのY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段
と、レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致さ
せた状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の
相対走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求
めて前記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外
形断面を測定する外形測定手段と、前記一対の外形断面
における前記テーパねじの中心軸方向の一端側に一対の
第1ピッチ線を求めるとともに、前記一対の外形断面に
おける前記テーパねじの中心軸方向の他端側に前記一対
の第1ピッチ線に交わる一対の第2ピッチ線を求めるピ
ッチ線算出手段と、前記一対の第1ピッチ線,前記一対
の第2ピッチ線から、前記テーパねじのテーパ角度を求
めるテーパ角度算出手段とを有していることを特徴とす
る。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項7または
請求項9記載のねじの測定装置において、前記レーザ
は、Y軸方向におけるねじの両側に対向して配置され、
前記両レーザの投光軸は同軸線上に位置していることを
特徴とする。請求項11記載の発明は、請求項2,請求
項4,請求項5,請求項7,請求項9,請求項10のい
ずれか1項に記載のねじの測定装置において、前記レー
ザと前記レーザ光検出手段とは一体構造であることを特
徴とする。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項2,請求
項4,請求項5,請求項7,請求項9ないし請求項11
のいずれか1項に記載のねじの測定装置において、前記
レーザ光検出手段は、CCDであることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、中心軸方向の両端に向けて縮
径してなる両端先細り状のテーパねじの有効径の測定値
と予め設定された設定値とを比較するとともに、前記テ
ーパねじのテーパ角度の測定値と予め設定された設定値
とを比較する比較手段と、比較手段から出力された信号
により、前記有効径の測定値が前記設定値の許容範囲外
の場合に前記テーパねじの形状を不合格と判定するとと
もに、前記テーパ角度の測定値が前記設定値の許容範囲
外の場合に前記テーパねじの形状を不合格と判定するね
じ形状判定手段とを備えていることを特徴とする。
【0024】(作用)請求項1記載の発明においては、
レーザビームが、レーザ投光方向(Y軸方向)がねじの
中心軸方向(Z軸方向)に直交するようにレーザから照
射される。ねじの表面に光スポットが形成され、この光
スポットからの拡散反射光がレーザ光検出手段により検
出される。
【0025】そして、Z軸方向の任意の位置Z(i) にお
けるレーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y(i)
が測定される。さらに、前記レーザとねじのZ軸方向の
相対走査によりZ(i)とY(i)とが対応付けされ、光スポ
ットの座標(Z(i),Y(i))を求めてねじの外形が測定
される。 請求項2記載の発明においては、レーザが、
測定すべきねじの中心軸方向(Z軸方向)にレーザ投光
方向(Y軸方向)が直交した状態で配置され、レーザか
らねじの表面にレーザビームが照射される。
【0026】これにより、ねじの表面にスポット光が形
成される。光スポットから拡散反射光が反射され、拡散
反射光はレーザ光検出手段に入り、検出される。レーザ
光検出手段の検出結果に基づいて、距離算出手段によ
り、Z軸方向の任意の位置Z(i)におけるレーザから光
スポットまでの距離Y(i)が測定される。
【0027】Z軸方向走査手段により、レーザとねじと
がZ軸方向に相対走査され、Z(i)にY(i)が対応付けさ
れる。外形測定手段により、Z(i)に距離Y(i)が対応付
けされた光スポットの座標(Z(i),Y(i))が求めら
れ、ねじの外形が測定される。
【0028】請求項3記載の発明においては、先ず、レ
ーザを、ねじに対してZ軸方向に平行な少なくとも2以
上の切断面において位置させた状態で請求項1記載の発
明と同様にして、ねじの外形断面が測定される。そし
て、ねじの外形断面からピッチ線が求められる。さら
に、Z軸に交わる平面と前記ピッチ線とが交わる前記平
面上の少なくとも3つの交点の座標値を用いてねじの中
心軸の座標が算出される。
【0029】請求項4記載の発明においては、例えば、
位置変更手段により、レーザがねじに対してZ軸方向に
平行な少なくとも2以上の切断面において位置決めされ
る。この状態で、Z軸方向走査手段により、レーザとね
じとがZ軸方向に相対走査されて、請求項2記載の発明
と同様にして、ねじの外形断面が測定される。そして、
ピッチ線算出手段により、ピッチ線が求められる。
【0030】さらに、ねじ中心軸算出手段により、Z軸
に交わる平面と前記ピッチ線とが交わる前記平面上の少
なくとも3つの交点の座標値を用いてねじの中心軸の座
標が算出される。請求項5記載の発明においては、レー
ザは、Y軸方向におけるねじの両側に対向して配置さ
れ、両レーザの投光軸は同軸線上に位置しているので、
両レーザのZ軸方向における1回の走査で、両レーザに
おけるレーザから光スポットまでのY軸方向の距離Y
(i) が同時に測定される。
【0031】請求項6記載の発明においては、測定対象
は、中心軸方向(Z軸方向)の両端に向けて縮径してな
る両端先細り状のテーパねじであり、測定部位は前記テ
ーパねじの有効径である。レーザは、レーザビームを前
記テーパねじの中心軸上に一致させた状態で、位置決め
される。この状態で、請求項1記載の発明と同様にし
て、前記テーパねじの一対の外形断面が測定される。
【0032】そして、前記テーパねじの中心軸方向の一
端側の一対の第1ピッチ線及び他端側の一対の第2ピッ
チ線が求められる。さらに、前記一対の第1ピッチ線と
前記一対の第2ピッチ線とが交わる2つの交点が求めら
れ、両交点間の距離を算出することにより前記テーパね
じの有効径が算出される。
【0033】請求項7記載の発明においては、測定対象
は、中心軸方向(Z軸方向)の両端に向けて縮径してな
る両端先細り状のテーパねじであり、測定部位は前記テ
ーパねじの有効径である。請求項6記載の発明と同様に
して、前記テーパねじの中心軸方向の一端側の一対の第
1ピッチ線及び他端側の一対の第2ピッチ線が求められ
る。
【0034】さらに、有効径算出手段により、前記一対
の第1ピッチ線と前記一対の第2ピッチ線とが交わる2
つの交点が求められ、両交点間の距離が算出され、前記
テーパねじの有効径が算出される。請求項8記載の発明
においては、測定対象は、中心軸方向(Z軸方向)の両
端に向けて縮径してなる両端先細り状のテーパねじであ
り、測定部位は前記テーパねじのテーパ角度である。
【0035】請求項6記載の発明と同様にして、前記テ
ーパねじのZ軸方向の一端側の一対の第1ピッチ線及び
他端側の一対の第2ピッチ線が算出される。一対の第1
ピッチ線,一対の第2ピッチ線から、前記テーパねじの
テーパ角度が求められる。請求項9記載の発明において
は、測定対象は、中心軸方向(Z軸方向)の両端に向け
て縮径してなる両端先細り状のテーパねじであり、測定
部位は前記テーパねじのテーパ角度である。
【0036】請求項6記載の発明と同様にして、ピッチ
線算出手段により、前記テーパねじのZ軸方向の一端側
の一対の第1ピッチ線及び他端側の一対の第2ピッチ線
が算出される。テーパ角度算出手段により、前記一対の
第1ピッチ線,前記一対の第2ピッチ線から、前記テー
パねじのテーパ角度が求められる。
【0037】請求項10記載の発明においては、請求項
5記載の発明と同様の作用が生じる。 請求項11記載
の発明においては、レーザとレーザ光検出手段とは同時
に移動される。請求項12記載の発明においては、測定
すべきねじのフランクに当たったレーザビームは、拡散
反射光となって、その一部がレーザ光検出手段に向かう
とともに、拡散反射光の一部は、このねじのフランクに
向かい合って隣接しているねじのフランクに当たり、こ
のねじのフランクから2次の拡散反射光が拡散反射され
る。2次の拡散反射光がレーザ光検出手段に検出され
る。このようにして2次,3次の拡散反射光がレーザ光
検出手段に検出される。
【0038】2次,3次の拡散反射光の減衰は大きいの
で、CCDでは、強い入射光に対応する一番強い出力信
号のPD(フォトダイオード)の位置が2次,3次の拡
散反射光に対して区別されて検出される。これにより、
レーザ光検出手段は拡散反射光の影響を受けず、レーザ
から光スポットまでの距離が正確に測定される。請求項
13記載の発明においては、比較手段により、前記テー
パねじの有効径の測定値と予め設定された前記テーパね
じの有効径の設定値とが比較されるとともに,前記テー
パねじのテーパ角度の測定値と予め設定された前記テー
パねじのテーパ角度の設定値とが比較される。
【0039】そして、ねじ形状判定手段により、前記テ
ーパねじの有効径の測定値が前記テーパねじの有効径の
設定値の許容範囲外の場合に前記テーパねじの形状が不
合格と判定されるとともに、前記テーパねじのテーパ角
度の測定値が前記テーパねじのテーパ角度の設定値の許
容範囲外の場合に前記テーパねじの形状が不合格と判定
される。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図16に基づいて、
請求項1,請求項3,請求項6,請求項8記載の発明に
係わるねじの測定方法及び請求項2,請求項4,請求項
5,請求項7,請求項9,請求項10ないし請求項12
記載の発明に係わるねじの測定装置並びに請求項13記
載の発明に係わるねじ形状合否判定装置の一実施の形態
(以下「実施の形態1」という)について説明する。
【0041】ねじとしてニップルからなるテーパねじを
例に挙げ、このニップルを測定対象として説明する。な
お、ニップルは、図24に示すように、従来例と同様に
中心軸方向の両端に向けて縮径してなる両端先細り状に
形成されている。従来例と同様にニップル101の有効
径を符号Dで示し、テ−パ角度を符号θで示す。図1な
いし図3において、ねじの測定装置1は、ベースプレー
ト2を有している。ベースプレート2上には水平レール
2A,2Aが設置され、この水平レール2A,2AにX
軸テーブル3が移動自在に装着されている。
【0042】X軸テーブル3には、フレーム4が垂直に
固定して設けられている。フレーム4上には縦レール4
A,4Aが設置され、この縦レール4A,4AにZ軸テ
ーブル5が移動自在に装着されている。Z軸テーブル5
とX軸テーブル3は直交している。ここで、X軸テーブ
ル3の移動する方向をX軸方向として,Z軸テーブル5
が移動する方向をZ軸方向として、X軸方向,Z軸方向
に直交する方向をY軸方向として直角座標系Σを図1に
示すように定義する。直角座標系Σにおいて、符号6を
原点とし、X軸を符号7で示し、Y軸を符号8で示し、
Z軸を符号9で示し、矢印方向を+方向とする。
【0043】X軸テーブル3上には、ニップル101が
図示しない治具にセットされている。セットされたニッ
プル101は、その中心軸方向がZ軸方向に一致してい
る。そして、Z軸テーブル5には、ブラケット10がZ
軸テーブル5に垂直状態で固定して設けられている、ブ
ラケット10は、Z軸方向から見て断面門形形状になっ
ており、対向するアーム11,11を有している。両ア
ーム11,11の先端には、それぞれ一対の距離センサ
12,13が装着されている。
【0044】図14に示すように、一方の距離センサ1
2は、レーザ14と、これに一体構造になっているレー
ザ光検出手段15と、距離算出手段16とでそれぞれ構
成され、他方の距離センサ13は、レーザ17と、これ
に一体構造になっているレーザ光検出手段18と、距離
算出手段19とでそれぞれ構成されている。距離センサ
12,13は、レーザ14,17からニップル101の
表面上の光スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を以下
のように測定するものである。ここで、i=1,2,
3,・・・,Nである。
【0045】レーザ14,17は、赤色半導体レーザか
らなり、レーザビームをニップル101の表面上に放射
するものである。レーザ14,17は、Y軸方向におけ
るニップル101の両側に対向して配置され、その投光
軸14A,17Aは、Y軸方向に平行になっており、同
軸線上に位置している。従って、レーザ14,17から
レーザビームがY軸方向に平行に投光されると、ニップ
ル101の表面に光スポットが同軸線上に形成される。
【0046】レーザ光検出手段15,18は、レーザ1
4,17によりニップル101の表面に形成された光ス
ポットからの拡散反射光を検出するものである。レーザ
光検出手段15,18には、CCDが用いられている。
距離算出手段16,19は、前記レーザ光検出手段1
5,18の検出結果に基づいて、Z軸方向の任意の位置
Z(i) におけるレーザ14,17からニップル101の
表面までのY軸方向の距離Y(i) を測定するものであ
る。
【0047】かかる構成の距離センサ12,13は、ニ
ップル101の表面状態に影響することなく、また、反
射光量の少ない黒色表面,光沢のある金属表面に対して
検出可能となっている。
【0048】そして、ニップル101が図示しない治具
に固定してセットされていることから、Z軸テーブル5
は、前記距離センサ12,13とニップル101とをZ
軸方向に相対走査させるZ軸方向走査手段に対応してい
る。X軸テーブル3,Z軸テーブル5には、テーブルコ
ントローラ20が接続されている。テーブルコントロー
ラ20は、X軸テーブル3,Z軸テーブル5の位置,移
動速度を制御し、X軸テーブル3,Z軸テーブル5のそ
れぞれの現在位置を出力する機能を有するものである。
テーブルコントローラ20は、X軸方向位置変更手段2
0A(図14に図示)からなる位置変更手段と、Z軸方
向位置変更手段20B(図14に図示)からなるZ軸方
向走査手段とを有している。X軸方向位置変更手段20
Aは、ニップル101と距離センサ12,13とのX軸
方向の相対位置を変えて距離センサ12,13のレーザ
14,17を3つの位置(図4にて示すX(C),X(1),
X(2) での切断面の位置)に変更するものである。Z軸
方向位置変更手段20Bは、ニップル101と距離セン
サ12,13とのZ軸方向の相対位置を変更するもので
ある。
【0049】図14に示すように、テーブルコントロー
ラ20,距離センサ12,13は、制御手段21に接続
されている。制御手段21は、第1の測定値記憶手段2
2Aを有する第1の外形測定手段22と、第2の測定値
記憶手段23Aを有する第2の外形測定手段23と、第
1のピッチ線算出手段24と、第2のピッチ線算出手段
25と、ねじ中心軸算出手段26と、ねじ形状算出手段
27と、ねじ形状設定値記憶手段28と、ねじ形状合否
判定装置29とで構成されている。
【0050】制御手段21の出力側であるねじ形状合否
判定装置29は、ねじ形状合否表示装置30に接続され
ている。テーブルコントローラ20からの信号は,X軸
テーブル3,Z軸テーブル5に出力され、X軸テーブル
3,Z軸テーブル5を駆動させる。
【0051】一方の距離センサ12からの信号は、第1
の測定値記憶手段22A及び第2の測定値記憶手段23
Aに送られる。他方の距離センサ13からの信号は、第
1の測定値記憶手段22A及び第2の測定値記憶手段2
3Aに送られる。第1の外形測定手段22の信号は、第
1のピッチ線算出手段24に送られる。第2の外形測定
手段23の信号は、第2のピッチ線算出手段25に送ら
れる。第1のピッチ線算出手段24の信号は、ねじ中心
軸算出手段26に送られ、ねじ中心軸算出手段26の信
号は、X軸方向位置変更手段20Aに送られる。
【0052】第2のピッチ線算出手段25の信号は、ね
じ形状算出手段27に送られる。ねじ形状算出手段27
の信号及びねじ形状設定値記憶手段28の信号は、ねじ
形状合否判定装置29に送られる。第1の外形測定手段
22は、距離センサ12,13のレーザ14,17をX
軸方向に移動させて2つの位置(X(1),X(2))に位置
させた状態で、距離センサ12,13のZ軸方向の走査
により、光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めてニ
ップル101の外形断面101B,101Bを測定する
ものである。
【0053】第2の外形測定手段23は、X軸上におけ
るレーザ14,17の位置を、両レーザの投光軸14
A,17Aから照射されたレーザビームがニップル10
1の中心軸101A上に一致するようにした状態で、距
離センサ12,13のZ軸方向の走査により光スポット
の座標(Z(i),Y(i))を求めて前記中心軸101Aの
切断面における一対の外形断面101C,101C(図
11に図示)を測定するものである。
【0054】第1の測定値記憶手段22Aは、X(1),
X(2)における光スポットの座標(Y(i) ,Z(i) )を
記憶するものである。第2の測定値記憶手段23Aは前
記中心軸101Aの座標値X(C) における光スポットの
座標(Y(i) ,Z(i) )を記憶するものである。
【0055】第1のピッチ線算出手段24は、X軸上の
位置(X(1),X(2))におけるニップル101の外形断
面101B,101Bからニップル101の4本のピッ
チ線P1,P2,P3,P4(図4に図示)を求めるも
のである。第2のピッチ線算出手段25は、前記中心軸
101Aにおける一対の外形断面101C,101C
(図11に図示)から、前記中心軸101Aの一端側
(図11の上側)の一対の上側ピッチ線31,32及び
他端側(図11の下側)の一対の下側ピッチ線33,3
4を求めるものである(図6に図示)。
【0056】ねじ中心軸算出手段26は、前記中心軸1
01Aの座標(X(C),Y(C))を算出するものである。ね
じ形状算出手段27は、有効径算出手段27Aと、テー
パ角度算出手段27Bとで構成され、ニップル101の
有効径Dの測定値,テーパ角度θの測定値を算出するも
のである。
【0057】ねじ形状設定値記憶手段28は、ニップル
101の有効径Dの設定値,テーパ角度θの設定値及び
許容範囲(公差)を格納するものである。ねじ形状合否
判定装置29は、ニップル101の形状の合否を判定す
るもので、比較手段29Aと、ねじ形状判定手段29B
とで構成されている。次に、本実施の形態1における作
用について説明する。
【0058】図15は、本実施形態に係わるねじの測定
装置のニップル101の中心軸101Aの座標を算出す
るフローチャートである。このフローチャートに従っ
て、距離センサ12,13及び制御手段21により、以
下の動作が行なわれる。先ず、図示しない治具上にニッ
プル101をセットすることにより、X軸テーブル3に
対して前記中心軸101Aが垂直に位置決めされる。従
って、ニップル101の軸心101Dは、前記中心軸1
01Aの座標(X(C),Y(C))上に位置することにな
る。
【0059】ステップS1において、テーブルコントロ
ーラ20の指令により、X軸テーブル3,Z軸テーブル
5は初期位置に復帰される。X軸テーブル3,Z軸テー
ブル5の初期位置は、距離センサ12,13の図3の二
点鎖線W0で示す位置に対応する位置である。ステップ
S2において、テーブルコントローラ20の指令によ
り、X軸テーブル3,Z軸テーブル5は、初期位置W0
から走査1回目の走査開始位置に移動される。これに対
応して、距離センサ12,13は、X軸上で位置X(1)
に位置するとともに、Z軸上で位置Z(1S)に位置する
(図2,図3,図4に図示)。すなわち、距離センサ1
2,13の走査1回目の各走査開始位置(ST1)は、
X(1),Z(1S)である。なお、距離センサ12,13に
おいては、レーザ14,17とレーザ光検出手段15,
18とは一体構造になっているので、距離センサ12,
13を移動させる際には、レーザ14,17とレーザ光
検出手段とは15,18とは同時に移動され、構造を簡
単にすることができる。
【0060】X(1) は、ねじの測定装置1の所定領域1
A(図4に図示)のX軸方向の中心位置X(C) からX軸
「一」方向へ、ニップル101の外形断面を得ることの
できる所定距離はなれたX軸座標値を示す。Z(1S)は、
次式で与えられる。 Z(1S)=Z(1E)+d・N(1)・・・ ここで、Z(1E);ニップルの長さの1/2におけるZ軸座
標値 d;距離センサのZ軸方向の測定ピッチ N(1);測定回数 d・N(1);距離センサのZ軸方向走査距離 である。
【0061】距離センサ12,13では、次の作用が生
じる。レーザビームがレーザ14,17からニップル1
01の表面に照射され、レーザビームは拡散反射光とし
て反射される。ニップル101の表面(山頂,谷底,フ
ランク)にはスポット光(例えば70μm)が形成され
る。光スポットからの拡散反射光は、レーザ光検出手段
15,18により検出される。
【0062】そして、レーザ光検出手段15としてCC
Dが用いられていることから、レーザ光検出手段15は
拡散反射光の影響を受けず、距離センサ12,13は、
レーザ14,17から光スポットまでの距離を正確に測
定することができる。これを、図13により説明する。
図に示すように、レーザ14,17からニップル101
の1つのフランク102Aに照射されて当たったレーザ
ビームは、拡散反射光となる。その一部が1次の拡散反
射光レーザとしてレーザ光検出手段15,18に向かう
とともに、拡散反射光の他の一部は、このフランク10
2Aに向かい合って隣接しているフランク102Bに当
たり、このフランク102Bから2次の拡散反射光が拡
散反射される。2次の拡散反射光はレーザ光検出手段1
5,18に検出される。このようにして2次,3次の拡
散反射光はレーザ光検出手段15,18に1次の拡散反
射光とともに検出される。2次,3次の拡散反射光の減
衰が大きいので、CCDでは、フランク102Aからの
拡散反射により出力された強い入射光に対応する一番強
い出力信号15AのPD(フォトダイオード)位置を2
次,3次の拡散反射光に対して区別して検出することに
より、レーザ光検出手段15,18は拡散反射光の影響
を受けず、距離センサ12,13は、レーザ14,17
から光スポットまでの距離を正確に測定することができ
る。
【0063】ステップS3,S4,S5において、X軸
テーブル3を固定状態に保持して、Z軸テーブル5がZ
軸「一」方向へ移動される。Z軸テーブル5が移動する
ことにより、距離センサ12,13がZ軸「一」方向へ
測定ピッチdずつ走査される。距離センサ12,13が
走査される際、距離センサ12,13の任意の高さZ
(i) は、図8,図9に示される。図に示すように、距離
センサ12,13が測定時刻tにおけるZ(i)の位置か
ら測定時刻(t+1)におけるZ(i+1)の位置に変化する。
Z(i)に対応して距離センサ12,13により検出され
る距離はY12(i),Y13(i)であり、Z(i+1)に対応して
距離センサ12,13により電圧として検出される距離
はY12(i+1),Y13(i+1)である。このようにして、(Z
(i),Y12(i))及び(Z(i),Y13(i))が測定される
(i=1,2,3,・・・N)(図4,図5に図示)。
【0064】ステップS6において、(i)が測定回数N
(1)に達したか否かが判断される。(i)が測定回数N(1)
に達しない場合には、NOと判断され、ステップS3に
戻り、繰返し処理が行なわれる。(i)が距離センサ1
2,13の測定回数N(1)に達すると、YESと判断さ
れ、ステップS7に進む。このようにして、Z(1S)から
Z(1E)に至るまでのすべての光スポットの座標(Z
(i),Y12(i))及び座標(Z(i),Y13(i))が測定され
る。第1の測定値記憶手段22Aに、Z(i)に対応付け
された距離Y12(i),Y13(i))が格納される。 そし
て、ステップS7において、すべての(Z(i),Y12
(i))及び(Z(i),Y13(i))をプロットすることによ
り、X(1) におけるニップル101の外形断面101
B,101B(図10に図示)が得られる。なお、図1
0のねじ山は、理解を容易にするために、実際のニップ
ル101の大きさに比して拡大して示しているが、例え
ば、ニップル101の有効径に対してねじ山高さが1/10
0 の大きさのものが用いられる。
【0065】X(1) におけるニップル101の外形断面
101B,101Bが得られると、走査1回目が終了す
る(ステップS8)。走査1回目が終了すると、ステッ
プS9に進む。ステップS9において、テーブルコント
ローラ20の指令により、X軸テーブル3,Z軸テーブ
ル5は、走査2回目の走査開始位置に移動され、これに
対応して、距離センサ12,13は、X軸上でX(2) に
位置するとともに、Z軸上でZ(1S)に位置する(図4,
図5に図示)。すなわち、距離センサ12,13の走査
2回目の走査開始位置ST2は、X(2),Z(1S)であ
る。
【0066】走査2回目においても、前述の走査1回目
の手順と同様にして、ステップS9〜ステップS14に
より、X(2)におけるニップル101の外形断面(X(1)
における外形断面101B,101Bと同様の外形断面
であり、説明を省略する)が得られ、走査2回目が終了
する(ステップ15)。
【0067】次に、ステップS16において、図4,図
5に示すように、X(1) における一方の距離センサ12
に対応するピッチ線P1,X(1) における他方の距離セ
ンサ13に対応するピッチ線P2,X(2) における一方
の距離センサ12に対応するピッチ線P3,X(2) にお
ける他方の距離センサ13に対応するピッチ線P4が算
出される。
【0068】以下、ねじ外形断面からピッチ線P1,P
2,P3,P4を算出する方法について説明する。ピッ
チ線P1,P2,P3,P4を算出する方法は、同じな
ので、ピッチ線P1を算出する方法(以下「ピッチ線算
出方法」という)を例に挙げて図12により説明する。
図12は、図10の一部を拡大したねじ山2つ分の断面
を示す。
【0069】図において、第1の測定値記憶手段22A
に格納されているニップル101の外形断面の各フラン
ク102における測定データが用いられる。最小二乗法
により前記外形断面とフランク102が交差してジグザ
グ状の直線103が求められ、とがり三角形が連続的に
形成される。これにより、例えばジグザグ状の直線10
3の各要素の線分の交点K1,K3は,とがり三角形の
ねじ山頂点となり、K2はとがり三角形のねじ谷底点と
なる。この交点K1と交点K2の中点K4、交点K2と
交点K3の中点K5が求められ、中点K4,K5を結ぶ
ことにより直線104が求められる。なお、中点はK
4、K5と2ヶ所になっているが、3ヶ所以上でも良
い。
【0070】この直線104は次式で与えられ、ニップ
ル101のピッチ線P1を形成する。 Z=a・Y+b
・・・ ここで、a;ピッチ線の傾き b;ピッチ線とZ軸との切片 である。
【0071】なお、ニップル101の複数の異なるフラ
ンク102から同様にそれぞれのピッチ線を求め、平均
化することにより、さらに高精度にピッチ線を求めるこ
とができる。次に、ステップS17において、図4,図
5に示すように、Z軸方向における走査開始点Z(1S)と
走査終了点Z(1E)の中点Z(1C)で切断されたX−Y平面
105と、前記4本のピッチ線P1,P2,P3,P4
とが交差する4つの交点P1(XY),P2(XY),P3(X
Y),P4(XY)のX−Y座標値を用いて円の方程式より前
記中心軸101Aの座標(X(C),Y(C))が算出され
る。ここで、P1(XY)は、Z(1C)でのピッチ線P1とX
−Y平面105との交点である。P2(XY)はZ(1C)での
ピッチ線P2とX−Y平面105との交点である。P3
(XY)はZ(1C)でのピッチ線P3とX−Y平面105との
交点である。P4(XY)はZ(1C)でのピッチ線P4とX−
Y平面105との交点である。
【0072】前記中心軸101Aの座標(X(C),Y
(C))を算出する方法について説明する。 式を適用
することにより、第1の測定値記憶手段22Aに記憶さ
れている走査1回目(一方の距離センサ12のX軸座標
値X(1))の測定データ(Z(i),Y12(i))より求まっ
たピッチ線P1の式はZ=a1・Y+b1となる。交点P
1(XY)の座標(X,Y)は次式で与えられる。
【0073】 (X,Y)=[X(1),(Z(1C)−b1)/a1]・・・ 式を適用することにより、第1の測定値記憶手段22
Aに記憶されている走査1回目(他方の距離センサ13
のX軸座標値X(1))の測定データ(Z(i),Y13(i))
より求まったピッチ線P2の式はZ=a2・Y+b2とな
る。交点P2(XY)の座標(X,Y)は次式で与えられ
る。
【0074】 (X,Y)=[X(1),(Z(1C)−b2)/a2]・・・ 式を適用することにより、第1の測定値記憶手段22
Aに記憶されている走査2回目(一方の距離センサ12
のX軸座標値X(2))の測定データ(Z(i),Y12(i))
より求まったピッチ線P3の式はZ=a3・Y+b3とな
る。交点P3(XY)の座標(X,Y)は次式で与えられ
る。
【0075】 (X,Y)=[X(2),(Z(1C)−b3)/a3]・・・ 式を適用することにより、第1の測定値記憶手段22
Aに記憶されている走査2回目(他方の距離センサ13
のX軸座標値X(2))における測定データ(Z(i),Y13
(i))より求まったピッチ線P4の式はZ=a4・Y+b4
となる。交点P4(XY)の座標(X,Y)は次式で与えら
れる。
【0076】 (X,Y)=[X(2),(Z(1C)−b4)/a4]・・・ 次に、式,式,式より求まった前記3つの交点P
1(XY),P2(XY),P3(XY)のX−Y座標(X,Y)を
円の方程式 (X−x)2+(Y−y)2=(r)2・・・ に代入し、円の中心座標(x1,y1)が求められる。
【0077】以下、組合わせを変えて、円の中心座標
(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4),が求められる。
求まった4点の中心座標(x1,y1),(x2,y2),
(x3,y3),(x4,y4)を次式に代入して円の中心座標
(X(C),Y(C))が求められる。 X(C)=(x1+x2+x3+x4)/4・・・ Y(C)=(y1+y2+y3+y4)/4・・・ 以上の方法により求まった円の中心座標(X(C),Y
(C))が測定した前記中心軸101Aの座標(X(C),Y
(C))となる。
【0078】なお、本実施の形態1では、距離センサ1
2,13のZ軸方向への走査は、2つの位置X(1),X
(2)になっており、走査回数は最低限必要な2回に止め
ているが、より検出精度,安定性を向上させるために、
距離センサ12,13のX軸上での走査開始位置を変え
て走査回数を増すこともできる。次に、ニップル101
の有効径及びテーパ角度の算出方法を、図11,図1
4,図16に従って説明する。
【0079】図16は、本実施の形態1に係わるねじの
測定装置の有効径及びテーパ角度を算出するフローチャ
ートである。このフローチャートに従って、距離センサ
12,13及び制御手段21により、以下の動作が行な
われる。ステップS21において、テーブルコントロー
ラ20の指令により、X軸テーブル3,Z軸テーブル5
は初期位置に復帰される。
【0080】なお、前述の測定された前記中心軸101
Aの座標(X(C),Y(C))の信号は、ねじ中心軸算出手
段26からテーブルコントローラ20に送られている。
ステップS22において、テーブルコントローラ20の
指令により、X軸テーブル3,Z軸テーブル5は、図
6,図7に示すように、走査開始位置(ST3)に移動
され、これに対応して、距離センサ12,13は、X軸
上でX(C) に位置するとともに、Z軸上でZ座標値Z
(2)に位置する。すなわち、距離センサ12,13の走
査開始位置ST3は、X(C),Z(2)である。この走査開
始位置(ST3)にレーザ14,17の投光軸14A,
17Aが位置される。
【0081】Z(2)は、次式で与えられる。 Z(2)=Z(2C)+d・N(2)/2 ここで、Z(2C);ニップルの長さの1/2におけるZ軸座
標値 d;距離センサのZ軸方向の測定ピッチ N(2);測定回数 d・N(2);距離センサのZ軸方向走査距離 である。
【0082】ステップS23,S24,S25におい
て、X軸テーブル3が固定状態に位置決めされて、Z軸
テーブル5がZ軸「−」方向へ移動される。Z軸テーブ
ル5が移動することにより、距離センサ12,13がZ
軸「−」方向へ測定ピッチdずつ走査される。距離セン
サ12,13が走査される際、距離センサ12,13の
任意の高さZ(i) は、図8,図9に示される。走査1回
目の動作と同様にして、距離センサ12,13によりZ
(i)にY12(i)及びY13(i)が対応付けされ、(Z(i),Y
12(i))及び(Z(i),Y13(i))が測定される(i=
1,2,3,・・・N)。
【0083】(Z(i),Y12(i))及び(Z(i),Y13
(i))の測定データは、第2の測定値記憶手段23Aに
送られ、格納される。ステップS26において、(i)が
測定回数N(2)に達したか否かが判断される。(i)が測定
回数N(2)に達しない場合には、NOと判断され、ステ
ップS23に戻り、繰返し処理が行なわれる。(i)が測
定回数N(2)に達すると、YESと判断され、ステップ
S27に進む。
【0084】このようにして、Z(2)からZ軸走査方向
距離N(2)×dの距離に亘る間におけるニップル101
上に形成されたすべての光スポットの座標(Z(i),Y1
2(i))及び座標(Z(i),Y13(i))が測定され,第2の
測定値記憶手段23Aに格納される。ステップS27に
おいて、すべての(Z(i),Y12(i))及び(Z(i),Y1
3(i))をプロットすることにより、X(C)におけるニッ
プル101の外形断面101C,101C(図11に図
示)が得られる。なお、図11のねじ山は、理解を容易
にするために、実際のニップル101の大きさに比して
拡大して示しており、例えば、ニップル101の有効径
に対してねじ山高さが1/100 の大きさのものが用いられ
る。
【0085】X(C) におけるニップル101の外形断面
101C,101Cが得られると、ステップ28に進
む。ステップ28において、第2のピッチ線算出手段2
5により、以下のように、Z軸方向の一端側の一対の上
側ピッチ線(第1ピッチ線)31,32及びZ軸方向の
他端側の一対の下側ピッチ線(第2ピッチ線)33,3
4が以下のように算出される。
【0086】すなわち、図11に示すように、前記一対
の外形断面101C,101Cから、前述の「ピッチ線
算出方法」に従って、最小二乗法により前記外形断面と
フランク102が交差してジグザグ状の直線106が求
められ、とがり三角形が連続的に形成される。これによ
り、例えばジグザグ状の直線106の各要素の線分の交
点K6,K6は,とがり三角形のねじ山頂点となり、K
7,K7はとがり三角形のねじ谷底点となる。この交点
K6,K6と交点K7,K7の中点K8,K8が求めら
れる。なお、中点K8は2ヶ所になっているが、3ヶ所
以上でも良い。そして、前記中点K8,K8を結ぶこと
により前記Z軸方向の一端側の一対の上側ピッチ線3
1,32及び前記Z軸方向の他端側の一対の下側ピッチ
線33,34が算出される。
【0087】ステップS29において、有効径算出手段
27Aにより、一対の上側ピッチ線31,32と一対の
下側ピッチ線33,34とが交わる2つの交点35,3
6が求められる。両交点35,36間のY軸方向の距離
が、交点36のY軸方向の座標値から交点35のY軸方
向の座標値を減ずることにより得られる。また、両交点
35,36間のY軸方向の距離は、(一方の距離センサ
12のレーザ14から他方の距離センサ13のレーザ1
7までの既知の距離)−(レーザ14から交点35まで
のY軸方向の距離+レーザ17から交点36までのY軸
方向の距離)と計算することにより得ることもできる。
このように、両交点35,36間のY軸方向の距離を算
出することによりニップル101の有効径Dの測定値が
求められる。
【0088】ステップS30において、テーパ角度算出
手段27Bにより以下の演算が行なわれる。前記交点3
5における上側ピッチ線31の傾きa(31)に対応する角
度α(31),下側ピッチ線33の傾きa(33)に対応する角
度α(33)が求められる。また、前記交点36における前
記上側ピッチ線32の傾きa(32)に対応する角度α(3
2),前記下側ピッチ線34の傾きa(34)に対応する角度
α(34)が求められる。
【0089】ニップル101の上側のテーパ角度θは、
図11にθ(A)として図示され、上側のテーパ角度θ(A)
=180度−[α(31)+α(32)]と計算され、求められ
る。また、ニップル101の下側のテーパ角度θは、図
11にθ(B)として図示され、下側のテーパ角度θ(B)=
180度−[α(33)+α(34)]と計算され、求められる。
ステップS31において、上述のように測定されたニッ
プル101の有効径Dの測定値,テーパ角度θ(A),θ
(B)の測定値は、ねじ形状合否判定装置29に送られ、
次の如く判定される。
【0090】すなわち、比較手段29Aにおいて、ニッ
プル101の有効径Dの測定値と予め設定されたニップ
ル101の有効径Dの設定値とが比較されるとともに,
テーパ角度θ(A),θ(B)の測定値と予め設定されたニッ
プル101のテーパ角度θ(A),θ(B)の設定値とが比較
される。そして、比較手段29Aから出力された信号
は、ねじ形状判定手段29Bに入力される。
【0091】ねじ形状判定手段29Bにおいて、ニップ
ル101の有効径Dの測定値がニップル101の有効径
Dの設定値の許容範囲外の場合にニップル101の形状
が不合格と判定されるとともに、ニップル101のテー
パ角度θ(A),θ(B)の測定値がニップル101のテーパ
角度θ(A),θ(B)の設定値の許容範囲外の場合に前記ニ
ップル101の形状が不合格と判定される。
【0092】この信号はねじ形状合否表示装置30に送
られ、表示される。以上の動作により、ニップル101
の形状の測定から形状合否の表示までの一連の検査が終
了する。本実施の形態1におけるニップル101の有効
径Dの測定値及びテーパ角度θ(A),θ(B)の測定値は、
例えば次の表1に示すように確認されている。
【表1】 以上の如き構成によれば、次の効果を奏する。第1に、
距離算出手段16,19により、Z軸方向の任意の位置
Z(i) におけるレーザ14,17からニップル101の
表面上の光スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を測定
することができる。従って、無接触で、ニップル101
の山部と谷部の高さの変位のみならず、レーザ14,1
7からニップル101のフランク102上の光スポット
の距離を測定でき、ニップル101の外形を測定でき
る。 ここで、変位センサ(測定対象物の位置が変化し
た場合に位置の変化量を測定するもの)を用いた場合、
ある状態から他の状態に測定対象物が変位した場合の変
位を測定することを利用して、ニップル101の山部と
谷部の高さの変位を検出できるが、変位センサからニッ
プル101のフランク102上に形成された光スポット
までの距離を測定することはできず、従って、ニップル
101の外形を測定できない。
【0093】あくまで、無接触で、距離算出手段16,
19を用いることにより、レーザ14,17からニップ
ル101の表面上の光スポットまでのY軸方向の距離Y
(i)を測定することによりニップル101の外形の測定
が可能になる。第2に、ニップル101の有効径(また
は直径)が未知であっても、前記中心軸101Aを算出
できるので、レーザビームを前記中心軸101A上に一
致させた状態で照射でき、無接触で、ニップル101の
外形,有効径D(または直径),テーパ角度θを測定で
きる。従来の特開昭58−45506号公報において
は、被測定物の径に応じてねじ要素の測定を行なうこと
が前提条件であったが、かかる条件は不要である。
【0094】第3に、レーザ14,17は、Y軸方向に
おけるニップル101の両側に対向して配置され、レー
ザ14,17の投光軸14A,17Aは同軸線上に位置
しているので、次の効果を奏する。 前記中心軸101Aの座標(X(C),Y(C))を求める
際、レーザ14,17のZ軸方向の1回の走査で、距離
算出手段16,19からニップル101上の光スポット
からフランク102までの距離Y(i)を同時に測定でき
るので、4つの交点の座標値P1(XY),P2(XY),P3
(XY),P4(XY)の測定データの収集を速くでき、測定時
間を短縮できる。
【0095】距離Y(i)はZ軸の高さで同じになって
いるので、Z軸に直交して切ったX−Y平面に円の方程
式を適用して、前記中心軸101Aの座標(X(C),Y
(C))を求めることができる。 レーザ14,17は、Y軸方向におけるニップル10
1の両側に対向して配置され、図5に示すように、4本
のピッチ線P1,P2,P3,P4のうちの少なくとも
3本のピッチ線の間に前記中心軸101Aの座標(X
(C),Y(C))が囲まれて位置することになり、図17に
示す距離センサ31,32,33を前記中心軸101A
の座標(X(C),Y(C))の一側に並べて配置した場合に
比して、前記中心軸101Aの座標(X(C),Y(C))の
算出精度を高めることができる。
【0096】第4に、レーザ光検出手段15,18は、
CCDであるので、ニップル101のフランク102に
当たって反射する2次,3次の拡散反射光があっても、
拡散反射光の影響を受けず、距離センサ12,13は、
レーザ14,17から光スポットまでの距離を正確に測
定することができる。第5に、ニップル101の有効径
D(または直径)が未知であっても、レーザビームを前
記ニップル101の中心軸101A上に一致させた状態
で照射して、無接触で、正確に前記ニップル101の有
効径D,テーパ角度θを測定できる効果を奏する。
【0097】第6に、制御手段21は、ねじ形状合否判
定装置29を備えており、ニップル101の外形101
C, 101C,有効径D,テーパ角度θの測定を行なう
ことができるので、ニップル101の形状の異常監視を
自動化できるとともに、監視の省力化に貢献できる利点
がある。なお、本実施の形態1は上述した通りである
が、本発明に対して以下の適用例が可能である。
【0098】第1に、本実施の形態1においては、距離
センサ12,13のレーザ14,17を移動させること
により、ニップル101と前記レーザ14,17とのX
軸方向の相対的な位置を変えているが、距離センサ1
2,13を固定して、ニップル101を移動させること
により、ニップル101と前記レーザ14,17とのX
軸方向の相対的な位置を変える場合にも、本発明を適用
できる。
【0099】第2に、本実施の形態1においては、一対
のレーザ14,17が対向して配置され、レーザの数は
2個になっているが、1つのレーザのみを用いる場合に
も、本発明を適用できる。また、3個以上のレーザを配
置して適切に用いる場合にも、本発明を適用できる。第
3に、本実施の形態1においては、ニップル101を固
定して配置し、距離センサ12,13をZ軸方向に走査
させているが、距離センサ12,13を固定して配置
し、ニップル101をZ軸方向に走査させて測定する場
合にも、本発明を適用できる。
【0100】第4に、本実施の形態1においては、レー
ザ14,17とレーザ光検出手段15,18とは一体構
造になっているが、レーザ14,17とレーザ光検出手
段15,18とを別体にすることもできる、第5に、本
実施の形態1においては、距離算出手段16,19は距
離センサ12,13の側に属しているが、レーザ14,
17及びレーザ光検出手段15,18を距離センサの側
に属させるとともに、距離算出手段16,19を制御手
段側に属させる場合にも、本発明を適用することができ
る。
【0101】第6に、本実施の形態1においては、X
(1),X(2)における座標(Z(i),Y12(i))及び座標
(Z(i),Y13(i)) は、第1の測定値記憶手段22A
に一時的に記憶されて、第1のピッチ線算出手段24に
出力されているが、第1の測定値記憶手段22Aを介さ
ずに第1のピッチ線算出手段24に直接送る場合にも、
本発明を適用することができる。
【0102】第7に、本実施の形態1においては、X
(C) における座標(Z(i),Y12(i))及び座標(Z
(i),Y13(i))は、第2の測定値記憶手段23Aに一時
的に記憶されて、第2のピッチ線算出手段25に出力さ
れているが、第2の測定値記憶手段23Aを介さずに第
2のピッチ線算出手段25に直接送る場合にも、本発明
を適用することができる。
【0103】第8に、本実施の形態1においては、X−
Y平面105と4本のピッチ線P1,P2,P3,P4
を用いて前記中心軸101Aの座標(X(C),Y(C))を
算出しいるが、4本のピッチ線P1,P2,P3,P4
のうちの少なくとも3本のピッチ線を用いることによ
り、前記中心軸101Aの座標(X(C),Y(C))を算出
する場合にも、本発明を適用することができる。
【0104】第9に、本実施の形態1においては、レー
ザ14,17として赤色半導体レーザが用いられている
が、赤色半導体レーザに限定されることなく、他の色の
半導体レーザやHe−Neレーザ等の他のレーザに対して
も、本発明を適用することができる。第10に、本実施
の形態1においては、X軸はZ軸に直角に交わっている
直交座標系を例に挙げて説明したが、X軸とZ軸とが直
角以外の角度で交わる座標系についても、本発明を適用
できる。
【0105】第11に、本実施の形態1においては、距
離センサ12,13をX軸方向に直交させてX軸方向に
移動させているが、図18に示すように距離センサ1
2,13をX軸方向に対して斜めにした状態で、レーザ
ビームを照射して外形を測定する場合にも、本発明を適
用できる。第12に、本実施の形態1においては、図示
しない治具上にニップル101をセットすることによ
り、X軸テーブル3に対して前記中心軸101Aが垂直
に位置決めされている例について述べたが、2つ以上の
X−Y平面でニップルを切断することにより、各X−Y
平面上における円の中心軸の座標を結んでニップルの中
心軸を求め、このニップルの中心軸がX軸テーブル3に
対して垂直であることを確認する場合にも、本発明を適
用できる。また、ニップルの中心軸がX軸テーブル3に
対して垂直から若干の角度傾いている場合には、ニップ
ルの中心軸を垂直に補正して、レーザビームをニップル
の中心軸上に一致させた状態で、前記レーザとニップル
のZ軸方向の相対走査により光スポットの座標(Z
(i),Y(i))を求めてニップルの中心軸の切断面におけ
る一対の外形断面を測定する場合にも、本発明を適用で
きる。或いは、ニップルの中心軸がX軸テーブル3に対
して垂直から若干の角度傾いた状態のまま、レーザビー
ムをニップルの中心軸上に一致させた状態で、前記レー
ザとニップルのZ軸方向の相対走査により光スポットの
座標(Z(i),Y(i))を求めてニップルの中心軸の切断
面における一対の外形断面を測定する場合にも、本発明
を適用できる。
【0106】第13に、本実施の形態1においては、ね
じとしてニップルからなるテーパねじを例に挙げて説明
したが、図19,図20に示す一端先細り状のテーパね
じ110を測定対象とし、請求項1記載の発明に係わる
ねじの測定方法、請求項2記載の発明に係わるねじの測
定装置、請求項3記載の発明に係わるねじの測定方法、
請求項4記載の発明に係わるねじの測定装置において適
用することもできる。
【0107】本発明に係わる実施の形態2は、例えば、
図22に示される。図に示すように、テーパねじ110
がねじの測定装置1にセットされている。なお、図中、
符号は実施の形態1と同様であり、説明を省略する。実
施の形態2においては、測定対象をニップル101に代
えてテーパねじ110とするのみで、その他は実施の形
態1と同様であり、説明を省略する。
【0108】実施の形態2によれば、測定対象が相違し
ていても、実施の形態1と同様の作用が生じ、また、実
施の形態1の第1〜第4の効果の効果に加えて、実施の
形態1の第5の効果と同様に次の効果を奏する。テーパ
ねじ110の有効径(または直径)が未知であっても、テ
ーパねじ110の中心軸110Sを算出できるので、レ
ーザビームを前記中心軸110S上に一致させて照射す
ることにより、テーパねじ110の有効径D1,テーパ
角度θ1の測定を無接触で行なうことができる。
【0109】なお、上述の第1〜第12の適用例を、本
発明に対して適用することができる。 第14に、本実
施の形態1においては、ねじとしてニップルからなるテ
ーパねじを例に挙げて説明したが、テーパねじに代え
て、図21に示す平行ねじを測定対象にすることによ
り、請求項1記載の発明に係わるねじの測定方法、請求
項2記載の発明に係わるねじの測定装置、請求項3記載
の発明に係わるねじの測定方法、請求項4記載の発明に
係わるねじの測定装置において適用することもできる。
本発明に係わる実施の形態3は、例えば、図23に示さ
れる。図に示すように、平行ねじ111がねじの測定装
置1にセットされている。なお、図中、符号は実施の形
態1と同様でであり、説明を省略する。
【0110】実施の形態3においては、測定対象をニッ
プル101に代えて平行ねじ111とするのみで。その
他は実施の形態1と同様であり、説明を省略する。実施
の形態3によれば、測定対象が相違していても、実施の
形態1と同様の作用が生じ、また、実施の形態1の第1
〜第4の効果に加えて、実施の形態1の第5の効果と同
様に次の効果を奏する。
【0111】平行ねじ111の有効径(または直径)が未
知であっても、平行ねじ111の中心軸111Sを算出
できるので、レーザビームを前記中心軸111S上に一
致させて照射することにより、平行ねじ111の有効径
D2の測定を無接触で行なうことができる。なお、上述
の第1〜第12の適用例を、本発明に対して適用するこ
とができる。
【0112】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、Z軸方向
の任意の位置Z(i) におけるレーザからねじの表面上の
光スポットまでのY軸方向の距離Y(i)を測定すること
ができる。従って、ねじの山部と谷部の高さの変位のみ
ならず、レーザからねじのフランクまでの距離を測定で
き、ひいては、ねじの外形を無接触で、測定できる。
【0113】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果を奏する。請求項3記載の発明に
よれば、ねじの有効径(または直径)が未知であっても、
ねじの中心軸の座標を算出できるので、ねじの中心軸の
座標を利用してレーザビームをねじの中心軸上に一致さ
せて照射できる。
【0114】従って、ねじの有効径(または直径)が未知
であっても、ねじの中心軸における外形を無接触で測定
できる。従来の特開昭58−45506号公報において
は、被測定物の径に応じてねじ要素の測定を行なうこと
が前提条件であったが、かかる前提条件は不要である。
また、両端先細り状のテーパねじ、一端先細り状のテー
パねじの有効径(または直径),テーパ角度を無接触で
測定でき、或いは、平行ねじの有効径(または直径)を無
接触で測定できる。
【0115】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様の効果を奏する。請求項5記載の発明に
よれば、ねじの中心軸の座標を求める際、レーザのZ軸
方向の1回の走査で、距離算出手段からねじのフランク
までの距離Y(i) を同時に測定できるので、前記交点の
座標値の測定データの測定時間を短縮できる。請求項6
記載の発明によれば、両端先細り状のテーパねじの有効
径(または直径)が未知であっても、レーザビームを前
記テーパねじの中心軸上に一致させた状態で照射して、
無接触で、正確に前記テーパねじの有効径を測定できる
効果を奏する。
【0116】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の発明と同様の効果を奏する。請求項8記載の発明に
よれば、両端先細り状のテーパねじの有効径(または直
径)が未知であっても、レーザビームを前記テーパねじ
の中心軸上に一致させて照射して、無接触で、前記テー
パねじのテーパ角度を測定することができる。請求項9
記載の発明によれば、請求項8記載の発明と同様の効果
を奏する。
【0117】請求項10記載の発明によれば、請求項5
記載の発明と同様の効果を奏する。請求項11記載の発
明によれば、レーザとレーザ光検出手段とは一体構造で
あるので、これらを同時に移動させることができ、構造
が簡単になる効果を奏する。 請求項12記載の発明に
よれば、レーザ光検出手段は、CCDであるので、測定
すべきねじのフランクに当たって反射する2次,3次の
拡散反射光があっても、拡散反射光の影響を受けず、従
って、レーザ光検出手段を用いてレーザから光スポット
までの距離を正確に測定することができる利点がある。
【0118】請求項13記載の発明によれば、両端先細
り状のテーパねじの外形、有効径,テーパ角度の測定を
行なうことができるので、ねじ形状の異常監視を自動化
できるとともに、監視の省力化に貢献できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係わるねじの測定装置を示す斜
視図である。
【図2】同ねじの測定装置を示す平面図である。
【図3】同ねじの測定装置を示す側面図である。
【図4】ニップルの中心軸の座標の算出を説明する斜視
図である。
【図5】ニップルの中心軸の座標の算出を説明する平面
図である。
【図6】ニップルの有効径及びテーパ角度の算出を説明
する斜視図である。
【図7】ニップルの有効径及びテーパ角度の算出を説明
する平面図である。
【図8】ニップルの外形を求める際のレーザビームの平
面経路を示す説明図である。
【図9】ニップルの外形を求める際のレーザビームの側
面経路を示す説明図である。
【図10】ニップルのX軸上のX(1)における外形断面
を示す図である。
【図11】ニップルのX軸上のX(C)における外形断面
を示す図である。
【図12】ニップルの外形断面からピッチ線を求める際
の拡大図である。
【図13】レーザ光検出手段としてCCDを用いること
による作用の説明図である。
【図14】実施の形態1に係わるねじの測定装置のブロ
ック図である。
【図15】実施の形態1に係わるねじの測定装置のニッ
プルの中心軸の座標を算出するフローチャートである。
【図16】実施の形態1に係わるねじの測定装置のニッ
プルの有効径,テーパ角度を算出するフローチャートで
ある。
【図17】距離センサを並べて配置する場合を示す平面
図である。
【図18】距離センサをX軸方向に対して斜めにした状
態で、レーザビームを照射して外形を測定する場合の説
明図である。
【図19】一端先細り状のテーパ部からなるテーパねじ
を示す平面図である。
【図20】図19のM−M断面図である。
【図21】平行ねじの平面図である。
【図22】実施の形態2に係わるねじの測定装置を示す
側面図である。
【図23】実施の形態3に係わるねじの測定装置を示す
側面図である。
【図24】ニップルを示す側面図である。
【図25】従来におけるニップルの測定方法を示す説明
図である。
【図26】従来における特開昭59−45506号公報
に記載のねじ要素測定装置をニップルに適用する場合の
説明図である。
【符号の説明】
1 ねじの測定装置 3 X軸テーブル 5 Z軸テーブル 12 一方の距離センサ 13 他方の距離センサ 14 レーザ 14A レーザの投光軸 15 レーザ光検出手段 16 距離算出手段 17 レーザ 17A レーザの投光軸 18 レーザ光検出手段 19 距離算出手段 20A X軸方向位置変更手段(位置変更手段) 21 制御手段 22 第1の外形測定手段 22A 第1の測定値記憶手段 23 第2の外形測定手段 23A 第2の測定値記憶手段 24 第1のピッチ線算出手段 25 第2のピッチ線算出手段 26 ねじ中心軸算出手段 27 ねじ形状算出手段 28 ねじ形状設定値記憶手段 29 ねじ形状合否判定装置 29A 比較手段 29B ねじ形状判定手段 30 ねじ形状合否表示装置 31 上側ピッチ線(第1ピッチ線) 32 上側ピッチ線(第1ピッチ線) 33 下側ピッチ線(第2ピッチ線) 34 下側ピッチ線(第2ピッチ線) 35 交点 36 交点 101 ニップル 101A 中心軸 101B 外形断面 101C 外形断面 102 フランク 105 X−Y平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 裕輝 東京都大田区蒲田本町1−3−20 株式会 社新潟鉄工所蒲田別館内 (72)発明者 佐藤 克之 東京都大田区蒲田本町1−3−20 株式会 社新潟鉄工所蒲田別館内 Fターム(参考) 2F065 AA04 AA06 AA53 BB05 CC04 DD00 DD06 FF01 FF09 GG04 HH04 JJ03 JJ05 JJ09 JJ26 KK01 MM01 MM07 PP03 PP22 QQ23 TT02 UU03 UU05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向
    とし、ねじの中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、 レーザからレーザビームをY軸方向に平行に投光してね
    じの表面に光スポットを形成し、 この光スポットからの拡散反射光の検出結果に基づいて
    Z軸方向の任意の位置Z(i)における前記レーザから光
    スポットまでのY軸方向の距離Y(i)を測定し、 前記レーザとねじとのZ軸方向の相対走査により光スポ
    ットの座標(Z(i),Y(i))を求めてねじの外形を測定
    することを特徴とするねじの測定方法。
  2. 【請求項2】 測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向
    とし、ねじの中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、 レーザビームをY軸方向に平行に投光するレーザと、 前記レーザによりねじの表面に形成された光スポットか
    らの拡散反射光を検出するレーザ光検出手段と、 前記レーザとねじとをZ軸方向に相対走査させるZ軸方
    向走査手段と、 前記レーザ光検出手段の検出結果に基づいてZ軸方向の
    任意の位置Z(i) における前記レーザから光スポットま
    でのY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段と、 前記レーザとねじとの相対走査により光スポットの座標
    (Z(i),Y(i))を求めてねじの外形を測定する外形測
    定手段とを備えていることを特徴とするねじの測定装
    置。
  3. 【請求項3】 測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向
    とし、ねじの中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、 レーザからレーザビームをY軸方向に平行に投光してね
    じの表面に光スポットを形成し、 この光スポットからの拡散反射光の検出結果に基づいて
    Z軸方向の任意の位置Z(i)における前記レーザから光
    スポットまでのY軸方向の距離Y(i)を測定し、 前記レーザとねじとのZ軸方向の相対走査によりZ軸方
    向に平行な少なくとも2以上の切断面における光スポッ
    トの座標(Y(i),Z(i))を求めてねじの外形断面を測
    定し、 各外形断面におけるピッチ線を求め、 Z軸を切断する平面と前記ピッチ線とが交わる前記平面
    上の少なくとも3つの交点の座標値を用いてねじの中心
    軸の座標を算出することを特徴とするねじの測定方法。
  4. 【請求項4】 測定すべきねじの中心軸方向をZ軸方向
    とし、ねじの中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、 レーザビームをY軸方向に平行に投光するレーザと、 前記レーザによりねじの表面に形成された光スポットか
    らの拡散反射光を検出するレーザ光検出手段と、 前記レーザとねじとをZ軸方向に相対走査させるZ軸方
    向走査手段と、 前記レーザ光検出手段の検出結果に基づいて、Z軸方向
    の任意の位置Z(i) における前記レーザから光スポット
    までのY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段
    と、 前記レーザとねじのZ軸方向の相対走査によりZ軸方向
    に平行な少なくとも2以上の切断面における光スポット
    の座標(Y(i),Z(i))を求めて各切断面におけるねじ
    の外形断面を測定する外形測定手段と、 前記レーザと前記切断面との相対位置を変更する位置変
    更手段と、 各外形断面におけるピッチ線を求めるピッチ線算出手段
    と、 Z軸を切断する平面と前記ピッチ線とが交わる前記平面
    上の少なくとも3つの交点の座標値を用いてねじの中心
    軸の座標を算出するねじ中心軸算出手段とを備えている
    ことを特徴とするねじの測定装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザは、Y軸方向におけるねじの
    両側に対向して配置され、 前記両レーザの投光軸は同軸線上に位置していることを
    特徴とする請求項2または請求項4記載のねじの測定装
    置。
  6. 【請求項6】 中心軸方向の両端に向けて縮径してなる
    両端先細り状のテーパねじの、前記中心軸方向をZ軸方
    向とし、前記中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、前記テーパねじの有効径を測定するものであって、 レーザからレーザビームをY軸方向に平行に投光して前
    記テーパねじの表面に光スポットを形成し、 この光スポットからの拡散反射光の検出結果に基づいて
    Z軸方向の任意の位置Z(i)における前記レーザから光
    スポットまでのY軸方向の距離Y(i)を測定し、 レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致させた
    状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の相対
    走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めて
    前記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外形断
    面を測定し、 前記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方
    向の一端側の一対の第1ピッチ線及び他端側の一対の第
    2ピッチ線を求め、 前記一対の第1ピッチ線と前記一対の第2ピッチ線とが
    交わる2つの交点を求め、 両交点間の距離を算出して前記テーパねじの有効径を求
    めることを特徴とするねじの測定方法。
  7. 【請求項7】 中心軸方向の両端に向けて縮径してなる
    両端先細り状のテーパねじの、前記中心軸方向をZ軸方
    向とし、前記中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、前記テーパねじの有効径を測定するものであって、 レーザビームをY軸方向に平行に投光するレーザと、 前記レーザにより前記テーパねじの表面に形成された光
    スポットからの拡散反射光を検出するレーザ光検出手段
    と、 前記レーザと前記テーパねじとをZ軸方向に相対走査さ
    せるZ軸方向走査手段と、 前記レーザ光検出手段の検出結果に基づいて、Z軸方向
    の任意の位置Z(i) における前記レーザから光スポット
    までのY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段
    と、 レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致させた
    状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の相対
    走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めて
    前記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外形断
    面を測定する外形測定手段と、 前記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方
    向の一端側の一対の第1ピッチ線及び他端側の一対の第
    2ピッチ線を求めるピッチ線算出手段と、 前記一対の第1ピッチ線と前記一対の第2ピッチ線とが
    交わる2つの交点を求め、両交点間の距離を算出して前
    記テーパねじの有効径を求める有効径算出手段とを備え
    ていることを特徴とするねじの測定装置。
  8. 【請求項8】 中心軸方向の両端に向けて縮径してなる
    両端先細り状のテーパねじの、前記中心軸方向をZ軸方
    向とし、前記中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、前記テーパねじのテーパ角度を測定するものであっ
    て、 レーザからレーザビームをY軸方向に平行に投光して前
    記テーパねじの表面に光スポットを形成し、 この光スポットからの拡散反射光の検出結果に基づいて
    Z軸方向の任意の位置Z(i) における前記レーザから光
    スポットまでのY軸方向の距離Y(i) を測定し、 レー
    ザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致させた状態
    で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の相対走査
    により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めて前記
    テーパねじの中心軸の切断面における一対の外形断面を
    測定し、 前記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方
    向の一端側に一対の第1ピッチ線を求めるとともに、前
    記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方向
    の他端側に前記一対の第1ピッチ線に交わる一対の第2
    ピッチ線を求め、 前記一対の第1ピッチ線,前記一対
    の第2ピッチ線から、前記テーパねじのテーパ角度を求
    めることを特徴とするねじの測定方法。
  9. 【請求項9】 中心軸方向の両端に向けて縮径してなる
    両端先細り状のテーパねじの、前記中心軸方向をZ軸方
    向とし、前記中心軸方向に直交する方向をY軸方向とし
    て、前記テーパねじのテーパ角度を測定するものであっ
    て、 レーザビームをY軸方向に平行に投光するレーザと、 前記レーザにより前記テーパねじの表面に形成された光
    スポットからの拡散反射光を検出するレーザ光検出手段
    と、 前記レーザと前記テーパねじとをZ軸方向に相対走査さ
    せるZ軸方向走査手段と、 前記レーザ光検出手段の検出結果に基づいて、Z軸方向
    の任意の位置Z(i) における前記レーザから光スポット
    までのY軸方向の距離Y(i) を測定する距離算出手段
    と、 レーザビームを前記テーパねじの中心軸上に一致させた
    状態で、前記レーザと前記テーパねじのZ軸方向の相対
    走査により光スポットの座標(Z(i),Y(i))を求めて
    前記テーパねじの中心軸の切断面における一対の外形断
    面を測定する外形測定手段と、 前記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方
    向の一端側に一対の第1ピッチ線を求めるとともに、前
    記一対の外形断面における前記テーパねじの中心軸方向
    の他端側に前記一対の第1ピッチ線に交わる一対の第2
    ピッチ線を求めるピッチ線算出手段と、 前記一対の第1ピッチ線,前記一対の第2ピッチ線か
    ら、前記テーパねじのテーパ角度を求めるテーパ角度算
    出手段とを有していることを特徴とするねじの測定装
    置。
  10. 【請求項10】 前記レーザは、Y軸方向におけるねじ
    の両側に対向して配置され、 前記両レーザの投光軸は同軸線上に位置していることを
    特徴とする請求項7または請求項9記載のねじの測定装
    置。
  11. 【請求項11】 前記レーザと前記レーザ光検出手段と
    は一体構造であることを特徴とする請求項2,請求項
    4,請求項5,請求項7,請求項9,請求項10のいず
    れか1項に記載のねじの測定装置。
  12. 【請求項12】 前記レーザ光検出手段は、CCDであ
    ることを特徴とする請求項2,請求項4,請求項5,請
    求項7,請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記
    載のねじの測定装置。
  13. 【請求項13】 中心軸方向の両端に向けて縮径してな
    る両端先細り状のテーパねじの有効径の測定値と予め設
    定された設定値とを比較するとともに、前記テーパねじ
    のテーパ角度の測定値と予め設定された設定値とを比較
    する比較手段と、比較手段から出力された信号により、
    前記有効径の測定値が前記設定値の許容範囲外の場合に
    前記テーパねじの形状を不合格と判定するとともに、前
    記テーパ角度の測定値が前記設定値の許容範囲外の場合
    に前記テーパねじの形状を不合格と判定するねじ形状判
    定手段とを備えていることを特徴とするねじ形状合否判
    定装置。
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