JP4073127B2 - 発泡成形金型 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、発泡成形金型の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡成形機における金型加熱工程[雌雄型(51a)(51b)の蒸気室(56a)(56b)に蒸気を流し、雌雄型(51a)(51b)を加熱する工程]或いは通流加熱工程[例えば、一方加熱工程(一方の金型から他方の金型に蒸気を通流させてキャビティ内の予備発泡ビーズを加熱する工程)、逆一方加熱工程(一方加熱工程の逆方向に蒸気を通流させてキャビティ内の予備発泡ビーズを加熱する工程)]では金型(51)に大量の蒸気が供給され、キャビティ(52)内に充填された予備発泡ビーズ(53)が加熱されて膨張して行く。
【0003】
この場合、重要な事はキャビティ(52)の何れの部分でも予備発泡ビーズ(53)が均一に膨張して行くことが製品の品質を高めるうえで非常に重要なことであるが、図5に示すように、雌雄金型(51a)(51b)に蒸気供給口(54)からドレン口(57)にかけて上下に複数段のキャビティ(52a)(52b)が形成されている場合、蒸気供給口(54)に最も近い最上段のキャビティ(52a)の上面(55a)に、雌型(51a)の蒸気室(56a)内に流入した最も温度の高い蒸気が優先的に接触してその面(55a)を加熱すると同時にその部分に穿設されている通孔から最上段のキャビティ(52a)内を通流してその部分の予備発泡ビーズ(53a)を加熱して大いに膨張させる。
【0004】
一方、雌型(51a)の上下のキャビティ(52a)(52b)の間の凹所(58)、雄型(51b)のコア部(60a)(60b)、特に下段のコア部(60b)は雌型(51a)側に突出しているためこの部分には蒸気が入りにくい。その結果、前記凹所(58)を構成する下段のキャビティ(52b)の上面(55b)に接する部分の予備発泡ビーズ(53b1)や、下段のキャビティ(52b)のコア部(60b)に一致する部分の予備発泡ビーズ(53b2)は前記最上段のキャビティ(52a)の上面(55a)の予備発泡ビーズ(53a)に比べて発泡・膨張しにくく、バラツキが生じる。
【0005】
そこで、図4に示すように蒸気供給口(54)の出口に傾斜邪魔板(65)を配設して流入蒸気が直接上段のキャビティ(52a)の上面(55a)に吹き付けられないようにし、蒸気室(56a)(56b)内に蒸気が均一に回るように工夫した。これによって、最上段のキャビティ(52a)の上面(55a)の集中的な温度上昇は避けられたが、なお、下段のキャビティ(52b)への蒸気供給は不十分であり、金型(51)全体としては、上下のキャビティ(52a)(52b)との間での発泡・膨張ムラは解消されなかった。なお、前記問題は図示していないがキャビティ(52)が1つの場合で、複数の凹凸空間が上下に多段にて設けられているような発泡成形体の場合でも同様の事が言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、発泡成形金型内に蒸気が均一に供給されて何れの部分の予備発泡ビーズも全て略均一に発泡する発泡成形金型の開発をその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
「請求項1」は、「発泡成形用の金型(1)の蒸気室(2)内において、コア部(3)に対応して或いは上下にて設けられた複数段の型窩部(4)の間の凹空間(7)に対応して、それらの少なくとも何れかの部分に邪魔板(8)が配設されている」事を特徴とし、
「請求項2、3」は前記邪魔板(8)に関し「邪魔板(8)が、コア部(3)或いは型窩部(4)の面に対して直角に配設されている」事を特徴し、後者は「邪魔板(8)が、コア部(3)或いは型窩部(4)の面に対して傾斜して配設されている」事を特徴とする。
【0008】
ここでキャビティ(C)は、図1、2のように蒸気供給口(5)からドレン口(6)に至る迄の間に上下複数段に設けられる場合或いは図3のように上下連続した1つのキャビティ(C)であるが、複数段に凹凸空間(C1)(C2)が設けられている場合などがある。この場合、蒸気室(2)内に吹き込まれた高温蒸気の一部は、最上段の邪魔板(81)に衝突して拡散し、蒸気の分配がされにくいキャビティ(C1)或いは凹空間(7)に入り込む。衝突を免れた高温蒸気は、そのまま直下して下段の邪魔板(82)に衝突し、拡散して前記同様その部分のキャビティ(C2)に入り込む。その結果、邪魔板(8)の存在によって蒸気の分配がされにくい場所へも蒸気が供給され且つ蒸気が蒸気室(2)の全体に回って全体として均一な加熱がなされる事になる。
【0009】
前記邪魔板(8)の設置場所は、コア部(3)或いは上下の型窩部(4)の間の凹空間(7)に一致する部分で、コア部(3)だけ又は凹空間(7)だけ或いはその両方に設けられる。一般的には両方に設けられる。また、設置姿勢は、コア部(3)或いは型窩部(4)の面に対して直角或いは傾斜して配設される。傾斜して配設される場所は、蒸気がコア部(3)側、凹空間(7)側に流れ込むよう互いにコア部(3)側、凹空間(7)側に傾斜して配設される。邪魔板(8)は単なる板状のものでもよいし、パンチングメタルのような小さい孔が穿設されているようなもの或いは櫛状のものでもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる発泡成形機の発泡成形金型(1)を図示実施例に従って詳述する。図1はその第1実施例で、発泡成形用の金型(1)は雄型(1a)と雌型(1b)に分けられ、それぞれに蒸気室(2a)(2b)が設けられており、フィラー(11)、図示しない冷却配管その他必要部材が設置されている。なお、本明細書全体について言えることであるが、同一構成部材を総称して示す場合は数字をもって示し、その下位概念のものはアルファベットを添字して示す。
【0011】
蒸気源からは蒸気配管(10)が導出されており、雌雄金型(1a)(1b)の蒸気供給口(5)にそれぞれ接続されている。雌雄金型(1a)(1b)の蒸気室(2a)(2b)の金型面には蒸気供給口(5)からドレン口(6)に至る間にコア部(3a)(3b)と、これが嵌まり込む型窩部(4a)(4b)とが設けられており、雄金型(1a)のコア部(3a)(3b)及び雌金型(1b)の型窩部(4a)(4b)の間に形成される凹空間(7)に対応して邪魔板(8)がそれぞれ配設されている。
【0012】
邪魔板(8)の第1実施例(図1参照)は、コア部(3)や型窩部(4)の面に対して直角に配設する場合である。金型加熱工程或いは両面加熱工程の場合、蒸気室(2a)(2b)内に噴射された蒸気は、そのまま蒸気室(2a)(2b)内を下方に向かって流れ、最初の邪魔板(81)に衝突して横に流れ、その大半は金型面側に流れて、従来では流れが悪かったコア部(3a)の凹所やキャビティ(C1)(C2)間の凹空間(7)に流れ込みこの部分を加熱する。
【0013】
最初の邪魔板(81)に衝突しなかった蒸気及びその他の蒸気は下方の邪魔板(82)側に流れ、前述同様第2の邪魔板(82)に衝突して横に流れ、その大半は金型面側に流れて、従来では流れが悪かったコア部(3b)の凹所に流れ込み、この部分を加熱する。これによりコア部(3)の凹所及びキャビティ(C1)(C2)間の凹空間(7)も含めて均一な加熱がなされる。
【0014】
一方通流加熱工程或いは逆一方通流加熱工程の場合、蒸気室(2a)又は(2b)内に噴射された蒸気は、そのまま蒸気室(2a)又は(2b)内を下方に向かって流れる。蒸気が蒸気室(2a)側に供給された場合、蒸気は最初の邪魔板(81)に衝突して横に流れ、その大半は金型面側に流れて、従来では流れが悪かったコア部(3a)の凹所に流れ込みこの部分を加熱すると同時にこの部分の通孔を通って上のキャビティ(C1)を通流し、この部分の予備発泡ビーズ(9a)を加熱する。
【0015】
蒸気が蒸気室(2b)側に供給された場合、蒸気は最初の邪魔板(81)に衝突して横に流れ、その大半はキャビティ(C1)(C2)間の凹空間(7)側に流れて、従来では流れが悪かった凹空間(7)に流れ込みこの部分を加熱すると同時に凹空間(7)部分の通孔を通って上下のキャビティ(C1)(C2)を通流し、この部分の予備発泡ビーズ(9a)(9b)を加熱する。
【0016】
蒸気室(2a)において、最初の邪魔板(81)に衝突しなかった蒸気及びその他キャビティ(C1)(C2)を通流して来た蒸気は下方の邪魔板(82)側に流れ、前述同様第2の邪魔板(82)に衝突して横に流れ、その大半は金型面側に流れて、従来では流れが悪かったコア部(3b)の凹所に流れ込み、この部分を加熱すると同時に下のキャビティ(C2)を通流しこの部分の予備発泡ビーズ(9b)を加熱する。これにより上下の他キャビティ(C1)(C2)内の予備発泡ビーズ(9a)(9b)の均一加熱がなされる。
【0017】
以上の結果、いずれの発泡工程においても、金型(1)の全体が均一に加熱され、上下のキャビティ(3a)(3b)内の予備発泡ビーズ(9a)(9b)は勿論、その部分々々においても略均一加熱が実現され、発泡成形体の品質のバラツキが大幅に改善される。
【0018】
なお、邪魔板(8)は前述のようにコア部(3)或いは型窩部(4)の面に対して直角に配設してもよいが、邪魔板(8)の第2実施例(図2参照)は、金型面側に向けて傾斜して配設する場合で、この場合は蒸気の流れをかき乱すことが小さくなり、且つコア部(3a)(3b)の凹所やキャビティ(C1)(C2)間の凹空間(7)への流れ込みが容易になり、しかも下方への蒸気供給がより円滑に行われることになる。この意味から、邪魔板(8)を多段に設けた場合、金型面に対して直角に或いは傾斜して配設される場合を問わず、いずれの場合でも上段の邪魔板(8)を幅狭に形成し、下段側に行くに従って次第に幅広に形成するのが好ましい。
【0019】
図3は、1つのキャビティ(C)の上下に複数の凹凸空間(C1)(C2)「実施例1、2のキャビティ(C1)(C2)に相当する」が形成されている場合であり、このような場合も前記と同じ事が言える。
【0020】
【発明の効果】
以上本発明によれば、コア部やキャビティ間の凹空間に合わせて邪魔板が設置されているので、蒸気室に吹き込まれた高温蒸気はそのまま直下し、その一部が邪魔板に衝突して拡散し、蒸気の分配がされにくいコア部の凹所或いはキャビティ間の凹空間に入り込み、その部分を加熱する。上の邪魔板に衝突しなかった蒸気はそのまま直下して下の邪魔板に衝突して前記同様下のコア部の凹所に導かれる。その結果蒸気が蒸気室の全体に回って全体として均一な加熱がなされる事になり、キャビティ内の予備発泡ビーズの均一発泡と融着が可能となる。その結果、上下のキャビティに拘わらず、発泡成形品の融着ムラが解消される事になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の発泡金型の断面図
【図2】本発明に係る第2実施例の発泡金型の断面図
【図3】本発明に係る第3実施例の発泡金型の断面図
【図4】従来例の断面図
【図5】従来例の他の断面図
【符号の説明】
(1)…金型
(1a)…雄型
(1b)…雌型
(2)…蒸気室
(2a)…雄型の蒸気室
(2b)…雌型の蒸気室
(3)(3a)(3b)…コア部
(4)(4a)(4b)…型窩部
Claims (3)
- 発泡成形用の金型の蒸気室内において、コア部に対応して或いは上下に設けられた複数段の型窩部の間の凹空間に対応して、これらの少なくとも何れかの部分に邪魔板が配設されている事を特徴とする発泡成形金型。
- 邪魔板が、コア部或いは型窩部の面に対して直角に配設されている事を特徴とする請求項1に記載の発泡成形金型。
- 邪魔板が、コア部或いは型窩部の面に向けて傾斜して配設されている事を特徴とする請求項1に記載の発泡成形金型。
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