JP4072746B2 - 再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は再生装置に係り、特に光ディスク等の記録媒体から再生された、ランレングス制限符号を波形等化する波形等化回路を備えた再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク等の記録媒体から当該ランレングス制限符号を再生する再生装置では、再生信号の波形歪を除去するために、パーシャルレスポンス(以下、PRともいう)等化特性を持つ波形等化回路を使用するものが従来より知られている(特開平10−106161号公報)。図24はこの従来の再生装置の一例のブロック図を示す。同図において、光ディスク1より記録/再生系2により再生されたランレングス制限符号は、トランスバーサルフィルタ3に供給され、ここでパラメータ設定器5内のタップ係数決定器6より入力されるタップ係数に基づいて、PR等化される。
【0003】
X値選定器10は、トランスバーサルフィルタ3での例えばPR(1,X,X,1)等化における符号間干渉値であるXの値を再生波形の特性に基づいて選定するもので、誤り率判定器9の判定結果から順次Xiを求め、最終的に誤り率が許容値を満たすXの値を選定する。等化目標波形作成器8は、パラメータ設定用二値データ用メモリ7から与えられる二値データと、X値選定器10で選定された、PR等化における符号間干渉付与値のXの値とから等化後目標波形を作成し、タップ係数決定器6に与えられる。
【0004】
光ディスク1には予めパラメータ設定用二値データ用メモリ7に対応するビットが記録されている。タップ係数決定器6はこのビットに対応する再生波形と等化後目標波形とから、再生波形が等化後目標波形に一致するようなタップ係数を求めてトランスバーサルフィルタ3に入力する。識別点信号レベル決定器11は、X値選定器10から与えられるXの値に基づいて識別点信号レベルを求め、これをML復号器4に供給する。ML復号器4はトランスバーサルフィルタ3から取り出された等化後再生波形を、上記の識別点信号レベルを基準にして二値データに復号して出力する。
【0005】
ML復号器4から取り出された復号データは、誤り率判定器9に供給され、ここでパラメータ設定用二値データ用メモリ7からのパラメータ設定用二値データと比較されて誤り率が求められ、その誤り率が許容値を満たしているか否かの判定結果がX値選定器10に供給される。誤り率判定器9で誤り率が許容値を満たしていると判定された段階で、その時のタップ係数及び識別点信号レベルを用いたPR(1,X,X,1)ML方式により、PR等化及び最尤復号が行われる。また、従来、最小符号反転間隔が2以上の定数に制限されたランレングス制限符号による再生信号を等化した上で、符号反転間隔を拘束条件としてもつような最尤検出を行う光ディスク信号再生方式で、符号の反転位置の直前又は直後の点のうちで最小符号反転間隔をもつデータ列に対応する点を除く振幅と、符号の反転位置の振幅のみを対象として、三値等化する再生装置も知られている(特開平7−192270号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記の従来の再生装置は、光ディスクから再生される代表的な積分特性に対して等化することが出来るが、微分特性の信号に対しては、等化することが出来ず、例えば、TPP(タンジェンシャルプッシュプル)法などで読み出された信号に対しては、対応出来なかった。(原理的に読み取りが非常に厳しい浅溝書き換え可能ディスクの読み取り専用領域に記録されているプリエンボス信号は、通常の再生では信号は殆ど再生することが出来ないが、TPP法で読み出してビタビ復号した場合には良好なエラーレートが得られる。)つまり、2種類の等化システムを用意しなければならず、回路規模・コストの点で問題となっていた。
【0007】
また、再生装置が行うPR等化が、目標値が多値となるため、細かいスレッショルド比較が誤り率判定器9で必要となり、ノイズや歪によって判定が難しくなるという問題がある。従って、複数種類の信号が入力される機器(例えばCD、DVDなどの再生装置)では、再生する信号の性質によってランレングスや等化したいPR特性等が異なるため、スレッショルドを合わせるための制御が煩雑となり、波形等化を安定に行うまでの収束時間が長くかかる可能性がある。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、積分系と微分系の特性をもつ再生信号に対し、PR(a,b,b,a)で示される特性への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特性への等化を両立するとともに、ノイズや歪の影響なくより高品質なPR等化による波形等化を行い得る再生装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、収束範囲の拡大及び収束時間の短縮を実現し得る再生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の問題点を解決するために本発明は、次の構成を有する再生装置を提供する。
(1) 記録媒体に記録されているランレングス制限符号を再生した再生信号をトランスバーサルフィルタを用いてパーシャルレスポンス等化した後に復号する再生装置において、
前記トランスバーサルフィルタに入力される波形等化後の再生信号からゼロクロスポイントか否かを示す0ポイント情報をビットクロックに同期して出力するゼロ検出手段と、
前記トランスバーサルフィルタに入力される波形等化後の再生信号からピークか否かを示すピークポイント情報をビットクロックに同期して出力するピーク検出手段と、
前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する選択手段と、
前記選択手段より出力される前記ポイント情報を所定時間だけ遅延した少なくとも3つの遅延信号として出力する遅延回路と、
前記遅延回路からの複数の前記ポイント情報と、前記トランスバーサルフィルタから出力される波形等化後の再生信号とを入力として受け、パーシャルレスポンス等化の種類と再生信号のランレングス制限符号の種類で定まる状態遷移と前記複数のポイント情報のパターンとに基づき、波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記波形等化後の再生信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、
前記仮判別回路の出力エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有し、PR(a,b,b,a)で示される特性への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特性への等化を両立することを特徴とする再生装置。
(2) 前記ゼロ検出手段は、前記記録媒体から再生された前記ランレングス制限符号をA/D変換器によりシステムクロックでサンプリングして得たディジタル信号を入力信号として受け、所望のビットレートでリサンプリングしたディジタルデータを生成して前記トランスバーサルフィルタに供給すると共に、入力ディジタル信号のゼロクロスポイントか否かを検出して前記0ポイント情報を出力するリサンプリング・DPLLにより構成されており、
前記ピーク検出手段は、前記記録媒体から再生された前記ランレングス制限符号を前記A/D変換器によりシステムクロックでサンプリングして得たディジタル信号を入力信号として受け、所望のビットレートでリサンプリングしたディジタルデータを生成して前記トランスバーサルフィルタに供給すると共に、入力ディジタル信号のピークポイントか否かを検出して前記ピークポイント情報を出力するリサンプリング・DPLLにより構成されていることを特徴とする(1)記載の再生装置。
(3) 記録媒体に記録されているランレングス制限符号を再生した再生信号をトランスバーサルフィルタを用いてパーシャルレスポンス等化した後に復号する再生装置において、
前記トランスバーサルフィルタから出力された波形等化後の再生信号からゼロクロスポイントか否かを示す0ポイント情報をビットクロックに同期して出力するゼロ検出手段と、
前記トランスバーサルフィルタから出力された波形等化後の再生信号からピークか否かを示すピークポイント情報をビットクロックに同期して出力するピーク検出手段と、
前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する選択手段と、
前記検出手段より出力される前記ポイント情報を所定時間だけ遅延した少なくとも3つの遅延信号として出力する遅延回路と、
前記遅延回路からの複数の前記ポイント情報と、前記トランスバーサルフィルタから出力される波形等化後の再生信号とを入力として受け、パーシャルレスポンス等化の種類と再生信号のランレングス制限符号の種類で定まる状態遷移と前記複数のポイント情報のパターンとに基づき、波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記波形等化後の再生信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、
前記仮判別回路の出力エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有し、PR(a,b,b,a)で示される特性への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特性への等化を両立することを特徴とする再生装置。
(4) 復号する手段にはビタビ復号器を用いており、前記パーシャルレスポンス等化が切り替わるのに対応して、前記ビタビ復号器の処理を切り替えることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の再生装置。
(5) 同一の前記記録媒体内に存在する複数の信号の特性に対し、等化再生を両立することを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の再生装置。
(6) 前記再生信号の少なくとも一つは、光ディスク媒体からTPP法により再生した信号であることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の再生装置。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる再生装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク15からPDヘッドアンプ16で光電変換及び増幅されたランレングス制限符号(ディジタル信号)は、直流阻止回路16で直流成分が阻止され、続いて図示しないディジタルアナログ変換するA/D変換器を通してAGC回路17で振幅が一定になるように自動利得制御(AGC)された後、リサンプリング・DPLL(ディジタルPLL)19に供給される。なお、A/D変換器を設ける位置は、リサンプリング・DPLL19の前であればどこであってもよい。
【0011】
リサンプリング・DPLL19は、自分自身のブロックの中でループが完結しているディジタルPLL回路で、A/D変換器により固定のシステムクロックでサンプリングされている入力信号に対し所望のビットレートでリサンプリングしたディジタルデータを生成し、本実施の形態の要部を構成する後述の自動等化回路20に供給する。なお、ここでリサンプリングとは、ビットクロックのタイミングにおけるサンプリングデータを、システムクロックのタイミングでA/D変換したデータより間引き補間演算をして求めることをいう。また、リサンプリング・DPLL19は、入力された特性モード信号に応じて、積分系もしくは微分系の信号に応じた位相引き込み動作を行っている。積分系の信号に対しては、リサンプリングデータのゼロクロスを検出しており、それにより得られるポイント情報を自動等化回路20に供給する。また、微分系の信号に対しては、リサンプリングデータのピークを検出しており、それにより得られるポイント情報を自動等化回路20に供給する。
【0012】
積分系の信号が入力される場合、上記ポイント情報は、ビットサンプリングのデータが、ゼロレベルとクロスするポイントをビットクロック単位で示している。更に、リサンプリング・DPLL19は、このポイント情報が示すゼロクロスポイントに相当する位相180°のリサンプリングデータの値に基づいて、それが0になるように、リサンプリングのタイミング、つまり周波数及び位相をロックさせる。
【0013】
微分系の信号が入力される場合、上記ポイント情報は、ビットサンプリングのデータにおける、正または負のピークレベルをビットクロック単位で示している。更に、リサンプリング・DPLL19は、このピークポイント情報が示すピークに相当するリサンプリングデータの値に基づいて、それがビットサンプリングの位置で最大(負方向の場合は最小)になるように、リサンプリングのタイミング、つまり周波数及び位相をロックさせる。自動等化回路20は、特性モード信号に応じて、等化する特性を選択し、目的のPR等化を行う。
【0014】
自動等化回路20によりPR特性が付与された等化後再生波形は、復号回路38に供給されて、例えばビタビ復号される。このビタビ復号の回路構成は公知であり、例えば等化後再生波形のサンプル値からブランチメトリックを計算するブランチメトリック演算回路と、そのブランチメトリックを1クロック毎に累積加算してパスメトリックを計算するするパスメトリック演算回路と、パスメトリックが最小となる、最も確からしいデータ系列を選択する信号を記憶するパスメモリとよりなる。このパスメモリは、複数の候補系列を格納しており、パスメトリック演算回路からの選択信号に従って選択した候補系列を復号データ系列として出力する。特性モード信号に応じて、信号及び等化特性より決定する状態遷移が変化するので、ビタビ復号も、それに応じて処理を切り替え、適した復号を行う。
【0015】
ECC回路39は、上記の復号回路38からの復号データ系列中の誤り訂正符号を用いて、その誤り訂正符号の生成要素の符号誤りを訂正し、誤りの大幅に低減された復号データを出力する。以上の構成において、本実施の形態は自動等化回路20の構成に特徴を有するものであり、以下、この自動等化回路20について更に詳細に説明する。
【0016】
図2は本発明装置の要部の自動等化回路の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付してある。図2に示すように、図1の自動等化回路20に相当する図2の第1の実施の形態の自動等化回路20aは、リサンプリング・DPLL19からのリサンプリング・データに対してPR等化特性を付与するトランスバーサルフィルタ21と、このトランスバーサルフィルタ21の係数をエラー信号に応じて可変する乗算器・低域フィルタ(LPF)22と、リサンプリング・DPLL19からのポイント情報を遅延するタップ遅延回路23と、トランスバーサルフィルタ21の出力信号とタップ遅延回路23からの遅延信号とに基づいて前記エラー信号を生成する仮判別回路24と、前記エラー信号を極性反転して乗算器・LPF22に供給するインバータ(INV)25とからなる。例えば、タップ遅延回路23は複数の所定の遅延時間を設定しており、3つ以上の遅延信号を異なるタップから出力するように構成されている。
【0017】
前記リサンプリング・DPLL19にはこの実施の形態の要部となる特性モード信号が入力されており、入力信号の特性(積分系・微分系)に応じて、位相をロックさせる対象を、入力信号が積分系のときはゼロクロス、微分系のときはピークに切り替えており、さらに、それに応じたポイント情報(積分系のときは0ポイント情報、微分系のときはピークポイント情報)を出力する。
【0018】
前記仮判別回路24には、同じく、前記特性モード信号が入力されており、入力信号の特性(積分系・微分系)に応じて、仮判別アルゴリズムを切り替えている。
上記のタップ遅延回路23及び仮判別回路24は、この実施の形態のもうひとつの要部をなす回路部で、例えば図3に示す如き回路構成とされている。同図において、端子41を介してトランスバーサルフィルタ21からの波形等化再生信号が仮判別器51に入力される。また、仮判別器51、減算器52及びD型フリップフロップ53により上記の仮判別回路24が構成されている。仮判別器51には、端子41を介して入力されるトランスバーサルフィルタ21からのデータと、タップ遅延回路23の出力データと、端子43を介して入力される後述のPRモード信号と、端子44を介して入力される後述のRLLモード信号、及び端子47を介して入力される前記特性モード信号が入力される。
【0019】
仮判別器51は論理回路により構成されており、入力された信号に基づいて、後述のアルゴリズムに従ってパーシャルレスポンス特性の性質を巧みに利用した仮判別動作を行う。減算器52は端子41からの入力データD3から、仮判別器51からの仮判別結果を差し引いてエラー信号を生成する。D型フリップフロップ53は、データ入力端子に入力される減算器52からのエラー信号を、クロック端子に入力される端子45からのマスタクロックに同期して、かつ、ビットクロックがハイレベルのときにラッチし、これをQ出力端子から端子54及び図2のINV25を介して図2の乗算器・LPF22へ出力する。
【0020】
なお、D型フリップフロップ47やタップ遅延回路23内のD型フリップフロップの各イネーブル端子(図示省略)には端子40を介してビットクロックがそれぞれ入力されており、また、各クロック端子には端子45を介してシステムクロックがそれぞれ入力され、更に各クリア端子には端子46を介してリセット信号がそれぞれ入力される。このように、タップ遅延回路23及び仮判別回路24は、いずれもディジタル回路で構成されるため、アナログ特有の経時変化・パラメータばらつきの影響を受けることがなく、信頼性が高く、しかも回路規模も殆ど増えることのない構成である。
【0021】
ここで、積分系のパーシャルレスポンス(PR)特性について説明するに、例えばPR(a,b,b,a)の特性を図4(A)に示す孤立波に付与して等化すると、その等化波形はよく知られているように図4(B)に示すようになる。更に、連続波では、この等化波形は、0,a,a+b,2a,2b,a+2b,2a+2bの7値をとる。この7値をビタビ復号器に入力すると、元のデータ(入力値)とPR等化後の再生信号(出力値)は、過去の信号の拘束を受け、これと(1,7)RLLによって入力信号の"1"は2回以上続かないことを利用すると、図4(C)に示すような状態遷移図で表わすことができることが知られている。
【0022】
図4(C)において、S0〜S5は直前の出力値により定まる状態を示す。この状態遷移図から例えば状態S2にあるときは、入力値がa+2bのとき出力値が1となって状態S3へ遷移し、入力値が2bのとき出力値が1となって状態S4へ遷移するが、それ以外の入力値は入力されないことが分かり、また、もし入力されればそれはエラーであることが分かる。
【0023】
図4(D)は、入力信号のランレングス制限が(2、X)の場合の状態遷移図を示しており、S5からS1、及びS2からS4の遷移が無くなっていることが分かる。
【0024】
次に、微分系のパーシャルレスポンス(PR)特性について説明するに、例えばPR(a,b,−b,−a)の特性を図5(A)に示す孤立波に付与して等化すると、その等化波形はよく知られているように図5(B)に示すようになる。更に、連続波では、この等化波形は、−(a+b),−a,0,a,a+bの5値をとる。この5値をビタビ復号器に入力すると、元のデータ(入力値)とPR等化後の再生信号(出力値)は、過去の信号の拘束を受け、これと(1,X)RLLによって入力信号の"1"は2回以上続かないことを利用すると、図5(C)に示すような状態遷移図で表わすことができることが知られている。
【0025】
図5(C)において、S0〜S5は直前の出力値により定まる状態を示す。この状態遷移図から例えば状態S2にあるときは、入力値がa+2bのとき出力値が1となって状態S3へ遷移し、入力値が2bのとき出力値が1となって状態S4へ遷移するが、それ以外の入力値は入力されないことが分かり、また、もし入力されればそれはエラーであることが分かる。
【0026】
図5(D)は、信号のランレングス制限が(2,X)である場合の状態遷移図を示しており、S5からS1、及びS2からS4の遷移が無くなっていることが分かる。
【0027】
図6は上記の積分系のPR(a,b,b,a)の特性とランレングス制限規則RLLモードと仮判別器51の出力する仮判定値との関係を示す図である。同図において、一番上の行のPRモードは、端子43を介して仮判別回路24に入力される信号の値を示しており、一番左の列のRLLモードは、端子44を介して仮判別回路24の仮判別器51に入力される信号を示しており、ここではRLL(1,X)とRLL(2,X)を示している。
【0028】
PRモードの値はパーシャルレスポンス特性がPR(1,1)、PR(1,1,1,1)、PR(1,2,2,1)、PR(1,3,3,1)、PR(2,3,3,2)及びPR(3,4,4,3)のいずれであるかを示す。また、RLL(1,X)は最小反転間隔が"2"で、最大反転間隔が変調方式によって異なる所定の値Xのランレングス制限規則を示し、RLL(2,X)は最小反転間隔が"3"で、最大反転間隔が変調方式によって異なる所定の値Xのランレングス制限規則を示している。
【0029】
RLL(1,X)の場合は、図4と共に説明したように、等化波形は、PR(a,b,b,a)では0,a,a+b,2a,2b,a+2b,2a+2bの7値をとり、これらに対応した各パーシャルレスポンス特性における仮判定値が図5に示されている。仮判定値のうち、矢印の右側の値が上記の7値の中央値である「a+b」が"0"になるようにオフセットしたときの値を示す。RLL(2,X)はRLL(1,X)と同様の仮判定値を示すが、RLL(1,X)の2a、2bで示す2行の値は存在しない。これは、図4(C)の状態遷移図のS5→S1、S2→S4の遷移が存在しないからである(値2a、2bをとらないからである)。
【0030】
また、図6において、PR(1,1)はPR(a,b,b,a)のa=0、b=1の場合である。更に、図6において、ゲインGはオフセット後の絶対値の最大値(a+b)*を正規化するための乗算係数であり、A/(a+b)*で表される(ただし、Aは任意のレベル)。
【0031】
図7は上記の微分系のPR(a,b,−b,−a)の特性と仮判別器51の出力する仮判定値との関係を示す図である。同図において、一番上の行のPRモードは、端子43を介して仮判別回路24に入力される信号の値を示しており、一番左の列のRLLモードは、端子44を介して仮判別回路24の仮判別器51に入力される信号を示している。
【0032】
PRモードの値はパーシャルレスポンス特性がPR(1,−1)、PR(1,1,−1,−1)、PR(1,2,−2,−1)、PR(1,3,−3,−1)、PR(2,3,−3,−2)及びPR(3,4,−4,−3)のいずれであるかを示す。特にPR(1,−1)は良く知られているPR4(Partial Response ClassIV)であり、PR(1,1,−1,−1)は良く知られているEPR4(Extended Partial ResponseClassIV)である。
【0033】
また、図7において、PR(1,−1)はPR(a,b,−b,−a)のa=0、b=1の場合である。更に、図5において、ゲインGは絶対値の最大値(a+b)を正規化するための乗算係数であり、A/(a+b)で表される(ただし、Aは任意のレベル)。
【0034】
次に、再び図3に戻って図3に示す回路の動作について説明するに、端子41を介して入力されたトランスバーサルフィルタ21からの波形等化再生信号は、現在時刻における信号D3として取り扱われる。一方、リサンプリング・DPLL19からのピークポイント情報が端子42を介してタップ遅延回路23に供給され、そのタップ遅延出力が仮判別器51に入力される。仮判別器51は後述のアルゴリズムに従って、パーシャルレスポンス等化を前提とした仮判別(収束目標設定)を行う。
【0035】
減算器52は端子41よりの現在時刻信号D3から仮判別器51により得られた判別結果を減算してエラー信号を演算し、そのエラー信号をD型フリップフロップ53でラッチした後出力端子54を介して図2のインバータ25で極性反転させた後、乗算器・LPF22へ出力する。インバータ25で極性反転されたエラー信号は、乗算器・LPF22でトランスバーサルフィルタ21からのタップ出力と乗算された後高域周波数成分が除去された後、上記のエラー信号を0にするようなタップ係数(フィルタ係数)としてトランスバーサルフィルタ21へ出力される。
【0036】
次に、積分系仮判別器51による動作について、図8のフローチャート等と共に更に詳細に説明する。ここで、上記の0ポイント情報の値Zが"1"であるときはゼロクロスポイントを示しており、これは、図4(C)に示したPR(a,b,b,a)の状態遷移図では「a+b」という値で表わされており、状態S1→S2又は状態S4→S5へ遷移する過程において発生する。
【0037】
この場合、図4(C)中、右半分の状態S2、S3及びS4は正の値の経路(a+b=0に正規化した場合、図5と共に説明したように、a+2b、2a+2b、2bのいずれか)を辿り、左半分の状態S5、S0及びS1は負の値の経路(a+b=0に正規化した場合、図5と共に説明したように、0、a、2aのいずれか)を辿るため、ゼロクロスポイントの前又は後の値を参照することにより、正の経路なのか、負の経路なのかが判別できる。
【0038】
しかも、あるゼロクロスポイントから次のゼロクロスポイントまでの間隔が分かれば、つまり状態S2から状態S5に至るまで、又は状態S5から状態S2に至るまでの遷移数がわかれば、経路が確定し、取り得るべき値が各々のサンプル点に対して明確になる。
【0039】
また、上記の状態遷移図で「a+b」以外の値、すなわちゼロクロスポイントでないときは、上記の0ポイント情報の値Zは"0"である。この状態遷移図から、ゼロクロスポイント(Z=1)は2つ連続して取り出されることはなく、また、RLL(1,X)の場合は、隣接するZ=1の間には最低1つの"0"が存在する(0ポイント情報の値Zが1→0→1と変化したとき、すなわち、状態S2→S4→S5、あるいは状態S5→S1→S2と遷移したとき)。なお、RLL(2,X)の場合は、隣接するZ=1の間には最低2つの"0"が存在する。2a及び2bの値は存在しないからである。
【0040】
実際の信号では、ノイズ等の影響により、ゼロクロスポイント自体の検出を誤ることも十分に予想されるが、フィードバック制御の場合、正しい判定のできる確率が誤る確率を上回っていれば、正しい方向に収束していくはずであり、また、十分な積分処理のため、単発のノイズは実用上問題ないと考えられる。
【0041】
以上の点に着目し、仮判別器51は、まず、端子42、タップ遅延回路23を介してビットクロックの周期毎に入力されるポイント情報の値Zを識別し、連続する5クロック周期の5つの値がオール"0"であるかどうか(図8のステップ61)、上記の5つの値のうちの最後の値のみが"1"かどうか(図8のステップ62)、上記の5つの値のうちの最初の値のみが"1"かどうか(図8のステップ63)、上記の5つの値のうちの最初と最後の値が"1"で残りの3つの値は"0"かどうかを判別する(図6のステップ64)。
【0042】
これらのパターンは、着目するポイント情報の値Zの中央の値を"0"としたとき、前後両側の0ポイント情報の値Zがいずれも"0"である場合であり、このときは信号波形が正側、又は負側に張り付いている場合であるので、これらのパターンのいずれかを満たすときは、
P=(a+b)*×G (1)
なる式により、大なる値Pを算出する(図8のステップ65)。ただし、(1)式及び後述の(2)、(3)式中、Gは図6に示したゲイン、a*、b*はPR(a,b,b,a)におけるaとbの値を、中央値(a+b)が0になるようにオフセットした後の値であることを示す。これらa*、b*及びGの値は、端子43を介して入力されるPRモード信号、端子44を介して入力されるRLLモード信号により求められる既知の値である。
【0043】
上記のパターンのいずれでもないときは、連続する5クロック周期の5つの0ポイント情報の値Zが"01010"であるかどうか判別し(図8のステップ66)、このパターンのときはRLLモード信号に基づき、RLL(1,X)のパーシャルレスポンス等化であるかどうか判定する(図6のステップ67)。このパターンは、着目する中央値の0ポイント情報の値Zを"0"としたとき、中央値の前後両側に隣接する2つのZの値がいずれも"1"の場合であり、これは前記したように、RLL(1,X)のときのみ発生する可能性があるので、RLL(1,X)であるときは
P=(b−a)*×G (2)
なる式により、値Pを算出する(図8のステップ68)。なお、このときは、極性が2クロック目で瞬時に変化するので、(2)式により小なる値Pが算出される。
【0044】
連続する5クロック周期の5つのポイント情報の値Zが"01010"でないときは、それら5つの0ポイント情報の値Zが"01001"、"10010"、"00010"及び"01000"のうちのいずれかのパターンであるかどうか判別する(図8のステップ69〜72)。これら4つのパターンは、連続する5つの0ポイント情報のうち中央値がゼロクロス点を示しておらず、かつ、中央値の前後に隣接する2つのポイント情報の一方がゼロクロス点を示しているときである。
【0045】
上記の4つのパターンのどれかであるとき、あるいはステップ67でRLLモードが(1,X)でないと判定されたときは、
P=b*×G (3)
なる式により、値Pを算出する(図6のステップ73)。この場合、信号波形は短期間、同じ極性を保っているので、(1)式及び(2)式の中間レベルの値Pが(3)式により算出される。
【0046】
上記のステップ65、68及び73のいずれかで値Pを算出すると、続いてD型フリップフロップ47から取り出される現在時刻の波形等化信号D3が0以上であるかどうか判別する(図8のステップ74)。現在時刻の波形等化信号D3が0以上であるときは最終仮判定レベルQをPの値とし(図8のステップ75)、負であるときは最終仮判定レベルQを−Pの値とする(図8のステップ76)。
【0047】
なお、ステップ72でポイント情報の値Zが"01000"でないと判定されたときは、最終仮判定レベルQを"0"とする(図8のステップ77)。例えば、連続する5つのポイントZの中央値が"1"の場合などがこの場合に相当する。
【0048】
以上の仮判別処理により得られた仮判定レベルQは、図3の減算器52に供給されて現在時刻の波形等化信号D3との差分をとられてエラー信号とされ、前述したように、D型フリップフロップ53でラッチされた後出力端子54及び図2のINV25を介して図2の乗算器・LPF22へ出力され、ここで乗算されてから高域周波数成分が除去され、トランスバーサルフィルタ21にタップ係数として出力される。このようにして、図3の減算器52から取り出されるエラー信号が0になるように、トランスバーサルフィルタ21のタップ係数が可変制御されることにより、トランスバーサルフィルタ21による波形等化を収束範囲を拡大させて好適に行うことができる。
【0049】
次に、微分系における仮判別器51による動作について、図9のフローチャート等と共に更に詳細に説明する。ここでは、簡単のため、信号のランレングス制限が(2,X)である場合について説明する。ここで、上記のポイント情報の値PKが"1"であるときはピークを示しており、これは、図5(C)に示したPR(a,b,−b,−a)の状態遷移図では「a+b」又は「−(a+b)」という値で表わされており、状態S1→S2又は状態S4→S5へ遷移する過程において発生する。
【0050】
この場合、図5(C)中、ピークの極性は、サンプル点の極性で判別できる。しかも、あるピークから次のピークまでの間隔が分かれば、つまり状態S2から状態S5に至るまで、又は状態S5から状態S2に至るまでの遷移数がわかれば、経路が確定し、取り得るべき値が各々のサンプル点に対して明確になる。
【0051】
また、上記の状態遷移図で「a+b」又は「−(a+b)」以外の値、すなわちピークでないときは、上記のポイント情報の値PKは"0"である。この状態遷移図から、ピーク(PK=1)は2つ連続して取り出されることはなく、(2,X)の場合は、隣接するPK=1の間には最低2つの"0"が存在する。
【0052】
実際の信号では、ノイズ等の影響により、ピーク自体の検出を誤ることも十分に予想されるが、フィードバック制御の場合、正しい判定のできる確率が誤る確率を上回っていれば、正しい方向に収束していくはずであり、また、十分な積分処理のため、単発のノイズは実用上問題ないと考えられる。
【0053】
以上の点に着目し、仮判別器51は、まず、端子42、タップ遅延回路23を介してビットクロックの周期毎に入力されるポイント情報の値PKを識別し、連続する5クロック周期の5つの値がオール"0"であるかどうか(図9のステップ61)、上記の5つの値のうちの最後の値のみが"1"かどうか(図9のステップ62)、上記の5つの値のうちの最初の値のみが"1"かどうか(図9のステップ63)、上記の5つの値のうちの最初と最後の値が"1"で残りの3つの値は"0"かどうかを判別する(図9のステップ64)。
【0054】
これらのパターンは、着目するポイント情報の値PKの中央の値を"0"としたとき、前後両側のポイント情報の値PKがいずれも"0"である場合であり、このときは信号波形0に張り付いている場合であるので、これら
のパターンのいずれかを満たすときは、
Q=0 (1)
なる式により、仮判別値Qを算出する(図9のステップ65)。
【0055】
上記のパターンのいずれでもないときは、連続する5クロック周期の5つのピークポイント情報の値PKが"01010"、"01001"、"10010"、"00010"及び"01000"のうちのいずれかのパターンであるかどうか判別する(図9のステップ66、69〜72)。これら4つのパターンは、連続する5つのピークポイント情報のうち中央値がピーク点を示しておらず、かつ、中央値の前後に隣接する2つのポイント情報のいずれかがピーク点を示しているときである。
【0056】
上記の5つのパターンのどれかであるときは、
P=a×G (2)
なる式により、値Pを算出する(図9のステップ73)。ただし、(2)式及び後述の(3)式中、Gは図7に示したゲイン、a、bはPR(a,b,b,a)におけるaとbの値を示す。これらa、b及びGの値は、端子43を介して入力されるPRモード信号、端子44を介して入力されるRLLモード信号により求められる既知の値である。
【0057】
なお、ステップ72でポイント情報の値PKが上記以外と判定されたときは、
P=(a+b)×G (2)
なる式により、値Pを算出する(図9のステップ77)。例えば、連続する5つのピークPKの中央値が"1"の場合などがこの場合に相当する。
【0058】
上記のステップ73及び77のいずれかで値Pを算出すると、続いてD型フリップフロップ47から取り出される現在時刻の波形等化信号D3が0以上であるかどうか判別する(図9のステップ74)。現在時刻の波形等化信号D3が0以上であるときは最終仮判定レベルQをPの値とし(図9のステップ75)、負であるときは最終仮判定レベルQを−Pの値とする(図9のステップ76)
【0059】
以上の仮判別処理により得られた仮判定レベルQは、図3の減算器52に供給されて現在時刻の波形等化信号D3との差分をとられてエラー信号とされ、前述したように、D型フリップフロップ53でラッチされた後出力端子54及び図2のINV25を介して図2の乗算器・LPF22へ出力され、ここで乗算されてから高域周波数成分が除去され、トランスバーサルフィルタ21にタップ係数として出力される。このようにして、図3の減算器52から取り出されるエラー信号が0になるように、トランスバーサルフィルタ21のタップ係数が可変制御されることにより、トランスバーサルフィルタ21による波形等化を収束範囲を拡大させて好適に行うことができる。
【0060】
次に、積分系の上記の仮判別処理による波形等化について、更に具体的に説明する。例えば、図10(A)に実線で示す波形の等化後再生信号が、トランスバーサルフィルタ21から取り出されて仮判別回路24に入力される場合、この仮判別回路24にはリサンプリング・DPLL19からは同図(A)の波形の下部に示すような値Zの0ポイント情報も入力される。ここで、図10(A)において、○印は記録媒体に記録されたランレングス制限符号の本来のデータ点を示す。また、×印はトランスバーサルフィルタ21によりパーシャルレスポンス等化するときの等化用のサンプル点を示し、これは本来のデータ点から180°ずれている(他の図10(B)〜(D)、図11、図12も同様)。
【0061】
図10(A)において、連続する5つの0ポイント情報の値Zがオール"0"のときと"10000"のときと"00001"のときは前記(1)式に基づいて等化され(図8のステップ61〜63、65)、図10(B)に示すように、再生信号が本来と同様の波形で得られる。なお、上記の(1)式〜(3)式の演算結果による波形等化は、連続する5つの0ポイント情報の値Zの3番目のタイミングで、波形等化信号D3の極性に応じて行われることは図8に示した通りである。
【0062】
図10(C)はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つの0ポイント情報の値Zが"10001"であるときの、トランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値Zの3番目のタイミングの、波形等化信号D3の値は正であるから、このとき(1)式による波形等化が行われ(図8のステップ64、65、74、75)、図10(D)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0063】
図11(A)はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01010"で、かつ、RLL(1,X)であるときと、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01001"であるときのトランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01010"のときの波形等化信号D3の値は正であるから、(2)式による正の値の波形等化が行われ(図8のステップ66〜68、74、75)、"01001"のときの波形等化信号D3の値は負であるから、(3)式による負の値の波形等化が行われ(図8のステップ69、73、74、76)、図11(B)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0064】
図12(A)はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01000"であるときと、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"00010"であるときのトランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01000"、"00010"のときはいずれも波形等化信号D3の値は正であるから、(3)式による正の値の波形等化が行われ(図8のステップ71、73〜75、又はステップ72〜75)、図12(B)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0065】
更に、図12(C)はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01001"であるときと、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"10010"であるときのトランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01001"、"10010"のときはいずれも波形等化信号D3の値は正であるから、(3)式による正の値の波形等化が行われ(図8のステップ69、73〜75、又はステップ70、73〜75)、図12(D)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0066】
このように、この実施の形態では、0ポイント情報の値Zを参照し、状態遷移図から自と決定される値に等化するようにしたため、現在のサンプル点のレベルに依存しない(他の目標値に近くても影響されない)正確な波形等化ができる。また、異なるパーシャルレスポンス等化に対応でき、更に判定を誤る確率はスレッショルドが固定の従来装置に比べて少ないので、収束時間を短時間にできる。なお、本実施の形態は、RLL(2,X)にも同様に適用できる。図6と共に説明したように、RLL(1,X)と略同様の状態遷移が行われるからである。
【0067】
次に、微分系の上記の仮判別処理による波形等化について、更に具体的に説明する。例えば、図13(A)に実線で示す波形の等化後再生信号が、トランスバーサルフィルタ21から取り出されて仮判別回路24に入力される場合、この仮判別回路24にはリサンプリング・DPLL19からは同図(A)の波形の下部に示すような値PKのピークポイント情報も入力される。ここで、図13(A)において、○印はトランスバーサルフィルタ21によりパーシャルレスポンス等化するときの等化用のサンプル点を示している(他の図13(B)、図14、図15も同様)。
【0068】
図13(A)において、連続する5つのピークポイント情報の値PKがオール"0"のときと"10000"のときと"00001"のときは前記(1)式に基づいて等化され(図9のステップ61〜63、65)、PKが"01000"のときと"00010"のときは前記(2)式に基づいて等化され(図9のステップ71〜72、73、74、75)、PKが"00100"のときは前記(3)式に基づいて等化され(図9のステップ77、74、75)、図13(B)に示すように、再生信号が本来と同様の波形で得られる。なお、上記の(1)式〜(3)式の演算結果による波形等化は、連続する5つのピークポイント情報の値PKの3番目のタイミングで、波形等化信号D3の極性に応じて行われることは図9に示した通りである。
【0069】
図14(A)において、連続する5つのピークポイント情報の値 はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つのピークポイント情報の値PKが"10001"であるときの、トランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値PKの3番目のタイミングの、波形等化信号D3の値は正であるから、このとき(1)式による波形等化が行われ(図9のステップ64、65)、図14(B)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0070】
更に、図15(A)はリサンプリング・DPLL19から取り出された連続する5つのピークポイント情報の値PKが"01001"であるときと、連続する5つの0ピークポイント情報の値PKが"10010"であるときのトランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値PKが"01001"、"10010"のときはいずれも波形等化信号D3の値は正であるから、(3)式による正の値の波形等化が行われ(図9のステップ69、73〜75、又はステップ70、73〜74、76)、図15(B)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0071】
このように、この実施の形態では、ピークポイント情報の値PKを参照し、状態遷移図から自と決定される値に等化するようにしたため、現在のサンプル点のレベルに依存しない(他の目標値に近くても影響されない)正確な波形等化ができる。また、異なるパーシャルレスポンス等化に対応でき、更に判定を誤る確率はスレッショルドが固定の従来装置に比べて少ないので、収束時間を短時間にできる。なお、本実施の形態は、RLL(1,X)にも同様に適用できる。図7と共に説明したように、RLL(2,X)と略同様の状態遷移が行われるからである。
【0072】
図16はこの再生装置の復号回路の出力信号のアイパターンの一例を示す。同図において、縦軸は量子化レベル、横軸は時間を示す。図16(A)に示す例はPRモード信号の値が「6」、すなわちPR(3,4,4,3)で、かつ、RLL(2,X)の例で、2a+2b、a+2b、a+b、a及び0の値に短時間で収束していることが分かる。図16(B)に示す例はPRモード信号の値が「1」、すなわちPR(1,1)で、かつ、RLL(2,X)の例であり、a+2b、a+b、aの値に短時間で収束していることが分かる。
【0073】
図17はこの再生装置の微分系の入力信号に対する出力信号のアイパターンの一例を示す。同図において、縦軸は量子化レベル、横軸は時間を示す。図16に示す例はPRモード信号の値が「2」、すなわちPR(1,1,−1,−1)で、かつ、RLL(2,X)の例で、a+b、a、0,−a、−(a+b)の値に短時間で収束していることが分かる。
【0074】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。図18は本発明装置の要部の自動等化回路の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図18に示すように、図1の自動等化回路20に相当する第2の実施の形態の自動等化回路20bは、リサンプリング・DPLL19aからのリサンプリング・データに対してPR等化特性を付与するトランスバーサルフィルタ21と、このトランスバーサルフィルタ21の係数をエラー信号に応じて可変する乗算器・低域フィルタ(LPF)22と、タップ遅延回路23と、トランスバーサルフィルタ21の出力信号とタップ遅延回路23からの遅延信号とに基づいて前記エラー信号を生成して乗算器・LPF22に供給する仮判別回路24と、前記リサンプリングデータのピークを検出してピークポイント情報を出力するピーク検出器100と、リサンプリング・DPLL19aが出力する(前記ポイント情報ではなく)0ポイント情報と前記ピークポイント情報を受け、入力された前記特性モードによっていずれかを選択して、ポイント情報を出力し、タップ遅延回路23に供給するポイント選択回路101からなる。
【0075】
ピーク検出器100は、例えば入力等化後再生信号の極性が反転したときに、近傍の2つのサンプル点のうち、より0に近い方をピークポイント情報としてポイント選択回路23に供給する。これにより、この実施の形態も、図2の実施の形態と同様の動作を行う。
【0076】
ところで、リサンプリング・DPLL19、19aは、その入力側にはAGC回路やATC回路が設けられ、その出力側には自動等化回路20(20a、20b)が設けられているが、自分自身でループが完結しているために、確実な収束が期待でき、また外付けの回路も不要であるので構成が簡単であり、更に、ディジタル回路であるので信頼性が高いという利点を有する。しかし、本発明はこれに限らず、以下の実施の形態のようにリサンプリング・DPLLを使用しない構成にも適用できる。
【0077】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図19は本発明装置の要部の自動等化回路の第3の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図11に示すように、図1の自動等化回路20に相当する第2の実施の形態の自動等化回路20bは、リサンプリング・DPLL19aからのリサンプリング・データに対してPR等化特性を付与するトランスバーサルフィルタ21と、このトランスバーサルフィルタ21の係数をエラー信号に応じて可変する乗算器・低域フィルタ(LPF)22と、タップ遅延回路23と、トランスバーサルフィルタ21の出力信号とタップ遅延回路23からの遅延信号とに基づいて前記エラー信号を生成して乗算器・LPF22に供給する仮判別回路24と、トランスバーサルフィルタ21の出力信号のゼロクロスポイントを検出して0ポイント情報をポイント選択回路103に供給するゼロ検出器26と、トランスバーサルフィルタ21の出力信号のピークポイントを検出してピークポイント情報をポイント選択回路103に供給するピーク検出器102と、前記特性モードに応じて、前記0ポイント情報と前記ピークポイントのうちいずれかを選択し、ポイント情報としてタップ遅延回路23に供給するポイント選択回路103からなる。前記特性モードは、前記仮判別回路24にも入力されており、仮判別アルゴリズムを切り替えている。
【0078】
ゼロ検出器26は、例えば入力等化後再生信号の極性が反転したときに、近傍の2つのサンプル点のうち、より0に近い方を0ポイント情報としてポイント選択回路23に供給する。これにより、この実施の形態も、図2の実施の形態と同様の動作を行う。
【0079】
図20は本発明装置の要部の自動等化回路の第4の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図20に示すように、図1の自動等化回路20に相当する第3の実施の形態の自動等化回路20cは、リサンプリング・DPLL19からの信号ではなく、再生信号に対しA/D変換及び自動利得制御をし、更にDC制御(ATC制御)を施した信号を入力信号として受け、トランスバーサルフィルタ21の等化後再生信号が入力されるゼロクロス検出・ピーク検出・位相比較器31により、前記特性モード信号に応じて、0ポイント情報もしくはピークポイント情報に相当するポイント情報がタップ遅延回路23に供給される点に特徴がある。
【0080】
ピーク検出・位相比較器31は、トランスバーサルフィルタ21の等化後
再生信号をゼロクロス検出またはピーク検出し、その検出ゼロクロス点もしくは検出ピーク点の位相と電圧制御発振器(VCO)33よりのビットクロックの位相とを位相比較して位相誤差信号を生成する。この位相誤差信号はループフィルタ32を通して電圧制御発振器(VCO)33に制御電圧として印加され、その出力システムクロック周波数を可変制御する。VCO33のシステムクロックは上記のビットクロックを含み、装置のクロックが必要な各ブロックに印加される。
【0081】
ループフィルタ32及びVCO33はディジタルでもアナログでも構成可能であり、アナログの場合はD/A変換を行うインターフェースが必要となる。この実施の形態も上記の各実施の形態と同様の特長を有する。
【0082】
図21は本発明装置の要部の自動等化回路の第5の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図21に示すように、図1の自動等化回路20に相当する第5の実施の形態の自動等化回路20dは、リサンプリング・DPLL19からの信号ではなく、必要に応じてプリイコライズされた再生信号に対しA/D変換器34によりA/D変換されたディジタル信号をトランスバーサルフィルタ21と共にゼロ検出器27及びピーク検出器104に入力し、前記特性モード信号に応じて、前記ゼロ検出器27から出力された0ポイント情報及び前記ピーク検出器104から出力されたピークポイント情報のうちいずれかを選択し、ポイント情報としてタップ遅延回路23に供給する点に特徴がある。
【0083】
A/D変換器34の入力再生信号は、位相比較器35に供給されてピーク
点の位相と、電圧制御発振器(VCO)37からのビットクロックの位相とが位相比較されて位相誤差信号に変換された後、ループフィルタ36を通して電圧制御発振器(VCO)37に制御電圧として印加され、その出力システムクロック周波数を可変制御する。ループフィルタ36及びVCO37はディジタルでもアナログでも構成可能であり、アナログの場合はD/A変換を行うインターフェースが必要となる。VCO37のシステムクロックは上記のビットクロックを含み、装置のクロックが必要な各ブロックに印加される。遅延合わせは必要に応じて行う。
【0084】
一方、ピーク検出器104は、例えば信号の傾き(微分)の極性が反転したときに、直前のタイミングをピークポイント情報としてタップ遅延回路23に供給する。この実施の形態も上記の各実施の形態と同様の特長を有する。
【0085】
なお、上記の実施の形態では、仮判別器51は、図8及び図9のフローチャートと共に説明したように、端子42、タップ遅延回路23を介してビットクロックの周期毎に入力される、連続する5つのポイント情報の値ZもしくはPKに基づいて仮判別結果を得ているが、連続する3つのピークポイント情報の値PKに基づいて仮判別結果を得ることもできる。図22及び図23はこの場合のフローチャートを示す。ここでは動作説明は省略する。
【0086】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば仮判別回路24はPRモード信号とRLLモード信号の両方を可変としてエラー信号を生成するようにしたが、いずれか一方又は両方を固定してエラー信号を生成することもできる。
【0087】
また、前記INV25はトランスバーサルフィルタ21の係数を更新する際に、ネガティブフィードバック(負帰還)にする目的で挿入しているものであり、その目的を達成する方法は他にも多く考えられ、代表的な方法は次の通りである。▲1▼INVでトランスバーサルフィルタ21のタップ出力それぞれを反転する。▲2▼INVで乗算器・LPF22の出力を反転する。▲3▼トランスバーサルフイルタ21内部のメイン信号の極性を変えてつじつまを合わせる。▲4▼ルーブ内各ブロックのうちのいずれかの中で極性反転を行う。このとき、図6、図14に示したフローチャートで使用されているD3の極性及びそのエラー出力の極性について配慮されなければならないことは勿論である。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特性モードを切り替えることにより、回路規模を増大させることなく積分系と微分系の特性を有する信号の双方に対応することができ、現在のサンプル点のレベルに依存することなく、ピークサンプルを状態遷移から決定される収束目標値との誤差であるエラー信号を生成して出力し、このエラー信号に基づいてトランスバーサルフィルタのタップ係数を可変制御することで、パーシャルレスポンス波形等化特性から外れたエラー信号を最小にするような制御を行うようにしたため、異なるパーシャルレスポンス特性に対応できると共に、収束範囲を従来のタップ係数固定値の波形等化回路に比し収束範囲を拡大できる。
【0089】
また、本発明によれば、従来のタップ係数固定値の波形等化回路に比べ判定を誤る確率が低いので、従来に比べて収束時間を短縮できる。更に、本発明によれば、最小反転間隔2と3のいずれのランレングス制限符号に対応でき、また、ディジタル回路で構成できるため、アナログ回路に比べて信頼性が高く、また回路規模も殆ど増大することのない構成にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる再生装置の一実施の形態のブロック図である。
【図2】本発明装置の要部の自動等化回路の第1の実施の形態のブロック図である。
【図3】図2中のタップ遅延回路と仮判別回路の一実施の形態の回路図である。
【図4】積分系のパーシャルレスポンス特性の説明図である。
【図5】微分系のパーシャルレスポンス特性の説明図である。
【図6】PR(a,b,b,a)の特性とランレングス制限規則RLLモードと仮判別器の仮判定値との関係を示す図である。
【図7】PR(a,b,−b,−a)の特性とランレングス制限規則RLLモードと仮判別器の仮判定値との関係を示す図である。
【図8】図3中の仮判別器の積分系に対する一例の動作説明用フローチャートである。
【図9】図3中の仮判別器の微分系に対する一例の動作説明用フローチャートである。
【図10】本発明による積分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その1)である。
【図11】本発明による積分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その2)である。
【図12】本発明による積分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その3)である。
【図13】本発明による微分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その1)である。
【図14】本発明による微分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その2)である。
【図15】本発明による微分系に対する波形等化前と波形等化後の波形例を示す図(その3)である。
【図16】本発明による再生装置の復号回路の出力信号のアイパターンの一例を示す図である。
【図17】本発明による再生装置の復号回路の出力信号のアイパターンの一例を示す図である。
【図18】本発明装置の要部の自動等化回路の第2の実施の形態のブロック図である。
【図19】本発明装置の要部の自動等化回路の第3の実施の形態のブロック図である。
【図20】本発明装置の要部の自動等化回路の第4の実施の形態のブロック図である。
【図21】本発明装置の要部の自動等化回路の第4の実施の形態のブロック図である。
【図22】図3中の仮判別器の積分系に対する他の例の動作説明用フローチャートである。
【図23】図3中の仮判別器の微分系に対する他の例の動作説明用フローチャートである。
【図24】従来の再生装置の一例のブロック図である。
【符号の説明】
15 光ディスク
19 リサンプリング・DPLL
20、20a、20b、20c、20d、20e 自動等化回路
21 復号回路
21 トランスバーサルフィルタ
22 乗算器・低域フィルタ(LPF)
23 タップ遅延回路
23a タップ遅延回路の要部
24 仮判別回路
26、27、28 ピーク検出器
31 ピーク検出・位相比較器
33、37 電圧制御発振器(VCO)
35 位相比較器
100、102、104 ピーク検出器
101、103、105 ポイント選択回路

Claims (6)

  1. 記録媒体に記録されているランレングス制限符号を再生した再生信号をトランスバーサルフィルタを用いてパーシャルレスポンス等化した後に復号する再生装置において、
    前記トランスバーサルフィルタに入力される波形等化後の再生信号からゼロクロスポイントか否かを示す0ポイント情報をビットクロックに同期して出力するゼロ検出手段と、
    前記トランスバーサルフィルタに入力される波形等化後の再生信号からピークか否かを示すピークポイント情報をビットクロックに同期して出力するピーク検出手段と、
    前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する選択手段と、
    前記選択手段より出力される前記ポイント情報を所定時間だけ遅延した少なくとも3つの遅延信号として出力する遅延回路と、
    前記遅延回路からの複数の前記ポイント情報と、前記トランスバーサルフィルタから出力される波形等化後の再生信号とを入力として受け、パーシャルレスポンス等化の種類と再生信号のランレングス制限符号の種類で定まる状態遷移と前記複数のポイント情報のパターンとに基づき、波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記波形等化後の再生信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、
    前記仮判別回路の出力エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有し、PR(a,b,b,a)で示される特性への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特性への等化を両立することを特徴とする再生装置。
  2. 前記ゼロ検出手段は、前記記録媒体から再生された前記ランレングス制限符号をA/D変換器によりシステムクロックでサンプリングして得たディジタル信号を入力信号として受け、所望のビットレートでリサンプリングしたディジタルデータを生成して前記トランスバーサルフィルタに供給すると共に、入力ディジタル信号のゼロクロスポイントか否かを検出して前記0ポイント情報を出力するリサンプリング・DPLLにより構成されており、
    前記ピーク検出手段は、前記記録媒体から再生された前記ランレングス制限符号を前記A/D変換器によりシステムクロックでサンプリングして得たディジタル信号を入力信号として受け、所望のビットレートでリサンプリングしたディジタルデータを生成して前記トランスバーサルフィルタに供給すると共に、入力ディジタル信号のピークポイントか否かを検出して前記ピークポイント情報を出力するリサンプリング・DPLLにより構成されていることを特徴とする請求項記載の再生装置。
  3. 記録媒体に記録されているランレングス制限符号を再生した再生信号をトランスバーサルフィルタを用いてパーシャルレスポンス等化した後に復号する再生装置において、
    前記トランスバーサルフィルタから出力された波形等化後の再生信号からゼロクロスポイントか否かを示す0ポイント情報をビットクロックに同期して出力するゼロ検出手段と、
    前記トランスバーサルフィルタから出力された波形等化後の再生信号からピークか否かを示すピークポイント情報をビットクロックに同期して出力するピーク検出手段と、
    前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する選択手段と、
    前記検出手段より出力される前記ポイント情報を所定時間だけ遅延した少なくとも3つの遅延信号として出力する遅延回路と、
    前記遅延回路からの複数の前記ポイント情報と、前記トランスバーサルフィルタから出力される波形等化後の再生信号とを入力として受け、パーシャルレスポンス等化の種類と再生信号のランレングス制限符号の種類で定まる状態遷移と前記複数のポイント情報のパターンとに基づき、波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と前記波形等化後の再生信号との差分値をエラー信号として出力する仮判別回路と、
    前記仮判別回路の出力エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフィルタのタップ係数を前記エラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段とを有し、PR(a,b,b,a)で示される特性への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特性への等化を両立することを特徴とする再生装置。
  4. 復号する手段にはビタビ復号器を用いており、前記パーシャルレスポンス等化が切り替わるのに対応して、前記ビタビ復号器の処理を切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の再生装置。
  5. 同一の前記記録媒体内に存在する複数の信号の特性に対し、等化再生を両立することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の再生装置。
  6. 前記再生信号の少なくとも一つは、光ディスク媒体からTPP法により再生した信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の再生装置。
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