JP4070872B2 - 自動二輪車等のステップバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車等のステップバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車等において搭乗者が足を載せるステップバーとして、例えば上方から見た図6及び後方から見た図7に示すような形態のものが知られている。
このステップバー51は、金属製丸棒状のバー本体52と、このバー本体52の中間部に設けられる左右一対の車体取付用のステップ・フィッティング・ステイ53と、このステップ・フィッティング・ステイ53から両端側に向けて折曲げ箇所の途中まで延出する補強用パッチ54と、両端部のステップ部に設けられるラバーストッパ55を備えており、一方側のステップ・フィッティング・ステイ53の近傍には、サイドスタンドを取付けるためのサイドスタンドブラケット56が設けられている。
【0003】
そしてステップ・フィッティング・ステイ53は、図7のD−D線断面図である図8に示すように、プレート形状をした部材の中間部がバー本体52を包み込むように略U字型に曲げられて溶接止めされ、また補強用パッチ54も断面形状が略U字型となってステップ・フィッティング・ステイ53及びバー本体52に溶接止めされている。
また、ラバーストッパ55も、図7のE−E線断面図である図9に示すように、断面形状略U字型の部材がバー本体52に溶接止めされ、不図示のステップラバーを両端のステップ部に嵌め込んだ際、抜止め防止が図れるようにしている。更に、サイドスタンドブラケット56もバー本体52に対して溶接止めされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来構造のステップバーは、溶接で固定する部品点数が多く、製造に工数を要するという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、必要な強度等を確保した上で、溶接部品を少なくし溶接作業を削減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、請求項1において、金属製のバー本体の中間部に車体側に取付けるための車体側結合部が設けられ、この車体側結合部から両端側に向けて所定の長さでバー本体を補強する補強部が設けられるとともに、バー本体の両端のステップ部にステップラバー係止用の係止部が設けられる自動二輪車等のステップバーにおいて、車体側結合部と、補強部と、係止部をバー本体と一体に成形するようにした。
【0007】
このように金属製のバー本体と、車体側結合部と、補強部と、係止部を一体に形成すれば、部品点数が集約され溶接作業の工数が削減される。
ここで、車体側結合部は、例えばバー本体の断面形状が円形であれば、車体取付面側に所定範囲の平面領域が形成されるような形態で成形し、また補強部は、例えばバー本体から半径方向に突起部を突出させる等によって曲げ剛性等を高めるようにする。更に係止部もバー本体に突起等を形成するようにする。
【0008】
また請求項2では、一体のステップバーを、熱間圧造にて成形するようにした。
ここで熱間圧造は、金属材料を再結晶温度以上に加熱して圧造する方法をいうが、このような熱間圧造で成形することにより、結晶粒の微細化、組織の均一化が図られ、機械的強度を向上させることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本発明に係るステップバーの平面図、図2は同側面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図、図5は図2のC−C線断面図である。
【0010】
本発明に係る自動二輪車等のステップバー1は、複数の構成部品を集約して一体化し、従来のような複雑な溶接工程を削減するようにしたものであり、図1及び図2に示すように、金属製丸棒状の中実棒を所定の形状に曲げたバー本体2と、このバー本体2の中間部に一体成形される車体側結合部としての左右一対のステップ・フィッティング・ステイ3と、このステップ・フィッティング・ステイ3から主として左右の折れ曲がり部に向けて所定長さで一体成形される補強部としての補強用リブ4と、両端のステップ部に一体に成形される係止部としてのラバーストッパ5を備え、このステップバー1に、不図示のサイドスタンドを取付けるためのサイドスタンドブラケット6を溶接で固着するようにしている。
【0011】
前記ステップ・フィッティング・ステイ3は、図3にも示すように、バー本体2の断面丸形形状の上面側が接線方向の両側に張出すような形態で成形され、車体側に取付ける際に安定した状態で結合することが出来るよう、ある程度の平面領域が形成されるようにしている。
【0012】
また、前記補強用リブ4は、図4に示すように、断面丸形形状のバー本体2の下面側の一部が下方に突出するような形態で成形され、この突出方向は、バー本体2の折れ曲がり面に概略沿うような方向にされるとともに、折れ曲がり方向の外側に向けて突出して、同部のバー本体2の曲げ剛性等を高めることが出来るようにしている。
【0013】
前記ラバーストッパ5は、図5に示すように、断面丸形形状のバー本体2の下面側の一部が下方に向けて突起して形成され、不図示のステップラバーを両端のステップ部に嵌合させた際、ステップラバーをステップ部から抜け出さないよう係止出来るようにしている。
【0014】
以上のようなステップ・フィッティング・ステイ3と、補強用リブ4と、ラバーストッパ5はバー本体2と一体成形されている。そしてこの一体成形は、金属製材料を再結晶温度以上に加熱して、熱間圧造で成形するようにしている。
この際、必要に応じて鍛造型を使用するようにしている。
【0015】
このように構成したステップバー1は、溶接で固着する部品点数が減り、製造工数を削減出来るとともに、熱間鍛造で成形していることで機械的強度を向上されることが出来る。
【0016】
尚、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば、ステップ・フィッティング・ステイ3の平面形状等は任意であり、またステップバーを有する三輪車等にも適用出来る。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る自動二輪車等のステップバーは、請求項1のように、車体側結合部と、補強部と、係止部をバー本体と一体に成形するようにしたため、部品点数の削減が図られ、溶接作業の工数を少なくすることが出来る。
そして請求項2のように、このステップバーを熱間圧造にて成形すれば、機械的強度を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステップバーの平面図
【図2】本発明に係るステップバーの側面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】図2のB−B線断面図
【図5】図2のC−C線断面図
【図6】従来のステップバーの平面図
【図7】従来のステップバーの側面図
【図8】図7のD−D線断面図
【図9】図7のE−E線断面図
【符号の説明】
1…ステップバー、2…バー本体、3…ステップ・フィッティング・ステイ、4…補強用リブ、5…ラバーストッパ。

Claims (1)

  1. 金属製のバー本体の中間部に車体側に取付けるための車体側結合部が設けられ、この車体側結合部から両端側に向けて所定の長さでバー本体を補強する補強部が設けられるとともに、バー本体の両端のステップ部にステップラバー係止用の係止部が設けられる自動二輪車等のステップバーであって、前記車体側結合部と、補強部と、係止部は、前記バー本体と熱間圧造にて一体に成形され、且つ前記車体側結合部はバー本体の断面丸形形状の上面側が接線方向の両側に張出す形態で成形され、前記補強部はバー本体の断面丸形形状の下面側の一部が下方に突出するとともに折れ曲がり方向の外側に向けて突出する形態で成形されていることを特徴とする自動二輪車等のステップバー。
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