JP4070817B2 - 4,7―ジアルコキシ―n―アセチルノイラミン酸誘導体、および臨床的サンプル中のインフルエンザa型およびb型ウィルスの検出法 - Google Patents
4,7―ジアルコキシ―n―アセチルノイラミン酸誘導体、および臨床的サンプル中のインフルエンザa型およびb型ウィルスの検出法 Download PDFInfo
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Description
発明の背景
感染症は、診療所を訪れる簡単な最も一般的な理由である。これらの感染症の原因としてウィルスは他のすべての微生物を合わせたものより大きい部分を占める。ウィルスによって起きるすべての種々の感染症のなかで、呼吸器ウィルス(インフルエンザAおよびB型ウィルス;パラインフルエンザ1、2、3、および4型ウィルス;RS(respiratory syncytial)ウィルス;およびアデノウィルス)は群として最も一般的なものである。430BCの昔でさえ、アテネの疫病のなかにインフルエンザウィルスによる死亡率が見いだされている(ラングマイヤーら、New Engl.J.Medicine 313巻(1985)1027ページ)。インフルエンザは急性呼吸性疾患の原因としては第一位であり、米国では年間の死亡原因の第六位に位置する(Monthly Vital Statistics Report 43巻、6号(1995))。そのためウィルスおよびウィルス感染症の診断法の開発はますます重要になってきている。
ウィルス感染症を速やかに診断することも、望ましい医学的診療には絶対に必要である。幾つかのウィルスは決定可能の抗原を有し、それに対して抗体が作られる。そのためビリオン(ウィルス粒子)の存在の測定にイムノアッセイが広く用いられている。比較的広い群のビリオン類を測定したい場合は、そのウィルスの特定成分を検出することができるかも知れない。例えば、インフルエンザウィルスはノイラミニダーゼ(シアリダーゼ)活性を有する表面糖蛋白質を表現する。ノイラミニダーゼ酵素は、2−ケトシド的に結合したNアセチルノイラミン酸(Neu5Ac、シアル酸としても知られる)を含む基質を加水分解する。Neu5Acは炭素原子9個の主鎖とカルボキシル基とN−アセチル基とからなる。一般構造並びに炭素原子を指示するためのナンバリング系を下に示す。
ノイラミニダーゼ活性を有するビリオンを色素原性または蛍光原性Neu5Acグリコシドとインキュベートする場合、酵素は色素原性または蛍光原性アグリコンを基質から分離し、その反応産物はビリオンの存在を示す。本明細書では、上記式の5位の炭素に結合したN−アセチル基はAcHNと記すことにする。
酵素と、その酵素の色素原性基質との反応によってウィルスの存在を検出する1つの方法は、米国特許第5,252,458号に記載されている;これは参考として本明細書に組み入れられる。インフルエンザ ノイラミニダーゼを直接測定するための分析試験法はヨルケン(Yolken)らによって開発された(J.Infectious Diseases 142巻(1980)516−523ページ)。ヨルケンらはNeu5Acの4−メチルウンベリフェリル−2−ケトシドを蛍光基質として用い、小量の培養ウィルスを含む標本、並びにインフルエンザウィルスに感染したヒト志願者からの若干の鼻洗浄液試料でノイラミニダーゼ活性を測定した。ヨルケンらはインフルエンザ ノイラミニダーゼの検出のための蛍光測定酵素法の開発に成功すれば、適切な予防−および治療措置の十分速やかな決定を可能にする実際的インフルエンザ診断手段が提供されることを示唆した。ヨルケンらによると、比色測定法は臨床的応用には感度が不十分である。これに対して、臨床的サンプル中のインフルエンザ ノイラミニダーゼの検出には比色法が適しているらしいことを彼らは認めた。
パチュキ(Pachucki)ら(J.Clinical Microbiology 26巻、1988、2664−2666ページ)は、インフルエンザ患者から集めた臨床的試料でNeu5Acの4−メチルウンベリフェリル−2−ケトシドを試験した。その感度は低いため、このアッセイは臨床的試料においてノイラミニダーゼを直接的かつ迅速に検出するには役立たなかった。しかしこのアッセイは、組織培養物の接種後25時間目にはウィルス陽性分離物を91%確認した。
改質Neu5Ac基質の使用はノイラミニダーゼアッセイの特異性を高めることができる。シアル酸では、4位炭素(C−4)が酵素−基質相互作用において重要な役割を演ずることが報告された。さらに、唾液の細菌酵素はノイラミニダーゼ活性をあらわすことが公知であるから(ヴァルキ(Varki)ら、J. Biol. Chem. 258ページ(1983)12465−12471ページ)、これらの望ましくない相互作用を排除することが必要である。4−メトキシ−Neu5Acのケトシドは若干の細菌性シアリダーゼに抵抗するが、或る種のウィルスシアリダーゼによって速やかに分解する(ボー(Beau)ら、Eur.J.Biochem. 106巻、(1980)531−540ページ)。
N−アセチルノイラミン酸の4位の改質は、或る種のウィルス性ノイラミニダーゼ活性と或る種の細菌性ノイラミニダーゼ活性とを識別するとはいえ、種々のウィルスのノイラミニダーゼ活性間の特異性または差別化を可能にし、一方ウィルス性および細菌性ノイラミニダーゼ活性間の特異性を維持する基質を得ることがいまだに望まれている。このような基質は例えばノイラミニダーゼ含有ウィルスの特定の型に対する高い特異性を可能にし、より良いおよびより直接的な治療法を可能にするであろう。このような基質はまた、ウィルス感染症のより正確な検査並びにより焦点の合った適切な医学的処置を可能にするであろう。本発明の4,7−改質N−アセチルノイラミン酸基質は種々のウィルスノイラミニダーゼ活性間のよりいっそうの特異性または差別化を可能にし、一方ウィルス性および細菌性ノイラミニダーゼ活性間の特異性は維持する。
発明の概要
本発明は臨床的試料中のインフルエンザウィルスの検出および同定のために用いることができる色素原性および蛍光原性4,7−改質N−アセチルノイラミン酸基質に関するものである。より詳細に述べるならば、本発明は臨床的試料中のインフルエンザウィルスの検出および同定に用いることができる4,7−ジアルコキシN−アセチルノイラミン酸基質に関するものである。これらの4,7−改質N−アセチルノイラミン酸基質を診断テストに用い、臨床的試料中のインフルエンザAおよびB型ウィルスおよびその他のノイラミニダーゼ酵素を有するウィルスを識別することができる。本発明はこのような基質を用いる診断法にも関係する。
本明細書に用いる用語“色素原性または蛍光原性基”および“マーカーまたはリポーター基”は、吸収または蛍光をあらわす分子を含むものとする;ただしこれらに制限されるものではない。用語“色”も、制限するものではないが、吸収および蛍光を含むことを意味する。
ウィルス検出のための診断法に有用な色素原性および蛍光原性4,7−改質N−アセチルノイラミン酸基質を提供することが本発明の目的である。本発明のもう一つの目的は、臨床的試料中のインフルエンザAおよびB型ウィルス検出のための実際的、便利かつ費用効果的方法を提供することである。本発明のもう一つの目的は、臨床的試料中のインフルエンザAおよびB型ウィルスおよびその他の一般的ノイラミニダーゼ活性を有するウィルスを識別できる実際的、便利かつ費用効果的診断法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、下記の一般式であらわされ、
上記式中、R1およびR2が炭素原子1ないし4個を含むアルキル基である4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸を提供することである。R1よびR2がメチル基であるのが好ましい。
本発明のさらにもう一つの目的は、下記の一般式であらわされ、
上記式中、R1およびR2が炭素原子1ないし4個のアルキル基で、R3が色素原性または蛍光原性基である4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質を提供することである。より好適には、R1およびR2が両方共メチル基で、R3が色素原性基であることである。
本発明のもう一つの目的は、呼吸器ウィルス感染が疑われる患者からの臨床的サンプル中のインフルエンザAおよびB型ウィルスを検出する方法を提供することである:前記方法は下記の工程を含む:
(1)臨床的サンプルを、下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質とインキュベートし;
上記式中、R1およびR2が炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R3は、前記基質または前記基質の塩から切り離されたときに、明確かつ特徴的色をあらわす色素原性または蛍光原性基であり;
(2)インキュベートした臨床的サンプルを観察して、明確かつ特徴的色が形成されているかどうかを確認し、その際明確かつ特徴的色が生成すれば、臨床的サンプル中のインフルエンザAまたはB型ウィルスの存在が示される。
本発明のもう一つの目的は、呼吸器ウィルス感染が疑われる患者から得た臨床的サンプル中にインフルエンザAおよびB型ウィルスを検出するための、下記工程を含んでなる方法を提供することである:
(1)臨床的サンプルを第1部分と第2部分とに分け;
(2)第1部分を下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸第1基質とインキュベートし
上記式中、R1およびR2は 炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R3は、前記第1基質または前記第1基質の塩から切り離されたときに明確かつ特徴的な第1の色をあらわす第1色素原性または- 蛍光原性基であり;
(3)インキュベートした第1部分を観察して、明確かつ特徴的第1の色が形成されるかどうかを確認し、その際明確かつ特徴的第1の色の生成は臨床的サンプル中のインフルエンザAまたはB型ウィルスの存在を示し;
(4)第2部分を下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4−アルコキシN−アセチルノイラミン酸第2基質とインキュベートし
上記式中、R4は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R5は、前記第2基質または前記第2基質の塩から切り離されたときに、明確かつ特徴的第2の色をあらわす第2色素原性または蛍光原性基であり;
(5)インキュベートした第2部分を観察し、明確かつ特徴的第2の色が形成されるかどうかを確認し、その際明確かつ特徴的第2の色の生成は前記臨床的サンプル中にノイラミニダーゼ活性ウィルスが存在することを示し;
その際第1および第2の色の存在は、臨床的サンプル中にインフルエンザAまたはB型ウィルスが単独で、或いはインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスと共に存在することを示す;
その際、第2の色が生成し、第1の色が生成しない場合は、臨床的サンプル中にインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスが存在することを示す;そして
第1および第2の色が生成しない場合は臨床的サンプル中にノイラミニダーゼ活性ウィルスが存在しないことを示す。
本発明のその他の目的、利点、特徴および特性は下記の説明および添付の請求の範囲の考察によってより明白になる。
発明の詳細な説明
本発明は、下記の一般式であらわされ、
上記式中、R1およびR2は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基である4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸に関するものである。R1およびR2は同じか異なるアルキル基である。高級アルキル基(すなわちRは炭素原子3ないし4個を含む)は直鎖および枝分かれ鎖異性体を含める。R1およびR2が炭素原子1または2個を含むアルキル基であるのが好ましく、R1およびR2が両方ともメチル基であるのがより好ましい。
本発明の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸は下記の一般的反応図式を用いて作ることができる:
出発原料1(Neu5Acの8,9−O−イソプロピリジン−メチルエステル−メチルケトシド誘導体)を、1996年9月17日発行の我々の米国特許第5,56,963号(1994年8月5日に出願された出願第08/286,573号)に概ね記載されているように、Neu5Acから作る;この特許は参考として本明細書に組み入れられる。Neu5Acは市販されている(MediHerb Inc.、4540 S.Navajo #1、Englewood,Co. 80110)。それはN−アセチル−D−マンノサミンおよびピルビン酸から、キムらの方法(J. Am. Chem. Soc. 110巻、1988年、6481ページ)を用いて酵素的に合成することもできる;これは下記の式によって示される:
この酵素的反応を薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニターし、生成物をイオン交換クロマトグラフィーによって精製することができる。
Neu5Acは米国特許第5,556,963号に記載のように先ず最初に下記の式であらわされるアルキルエステル アルキルケトシドに変換される:
このメチルエステル メチルケトシドのC−8およびC−9の隣接ヒドロキシル基は、ケタール(1)の形成によって、すなわち有効量のアセトンおよび酸触媒で処理してケタールを形成することによって保護される。適切な酸触媒にはp−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸の塩類、例えばピリジニウム塩(PPTS)およびその他の塩類、ZnCl2、FeCl3などが含まれる。好適酸触媒はp−トルエンスルホン酸の非吸湿性ピリジニウム塩である。
保護されたメチルエステル メチルケトシド(1)をその後アルキル化すると、4位にアルコキシ基を含む化合物2と、4および7位両方にアルコキシ基を含む化合物3との混合物が生成する。C−4およびC−7のヒドロキシル基のアルキル化はメチル化、エチル化、プロピル化、またはブチル化であり、それによって2のC−4のヒドロキシル基は−OR基に変換され、3のC−4およびC−7のヒドロキシル基は−OR基(Rは炭素原子1ないし4個を含むアルキル基)に変換される。好適にはC−4および/またはC−7のアルキル化はメチル化またはエチル化であり、それによって4−メトキシまたは4−エトキシ誘導体または4,7−ジメトキシまたは4,7−ジエトキシ誘導体が得られる。より好適には、C−4および/またはC−7のアルキル化はメチル化であり、それによって4−メトキシまたは4,7−ジメトキシ誘導体が得られる。C−4およびC−7の位置への、より高級アルキル基の導入は、一般にメチル化よりも緩徐であり、収率が若干低い。さらにより高級アルキル基を有する色素原性基質は4,7−ジメトキシ−Neu5Acに比べて酵素的分解を受けにくい傾向があり、それによって感度のより鈍いアッセイになる。それにもかかわらず、若干の特殊の用途およびアッセイでは、C−4およびC−7のそのような高級アルキル基が有用であり、むしろ好ましい。
C−7の、立体的阻害程度のより大きい遊離ヒドロキシル基のアルキル化は、この直ぐあとに記載されるように反応条件をコントロールすることによって促進される。この方法にしたがい、中間体(1)を水素化ナトリウムの80%分散液中で過剰の(概して約1.5モル等量より大きい)アルキル化剤で処理する。アルキル化剤は硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジプロピル、および硫酸ジブチルからなる群から選択される。反応は概して約0℃から約30℃の温度で約10分ないし約48時間行われる。好適には反応温度は約0℃ないし約22℃の範囲内である。4および7位に高級アルコキシ基を形成する場合にはより長い反応時間が概して好適である。本発明の好適実施例において、C−4およびC−7にメトキシ基を生成するためのメチル化反応は約0℃ないし約30℃、より好適には約0℃ないし約22℃の温度で約10ないし約30分間行われる。本発明のその他の好適実施例において、C−4およびC−7のエトキシ基を形成するためのエチル化反応は約0℃ないし約30℃の温度、より好適には約0℃ないし約22℃の温度で約1ないし約24時間行われる。
保護されたメチルエステル メチルケトシド(1)を過剰のアルキル化剤(例えば硫酸ジメチル)で処理すると、4位にアルコキシ基を含む化合物2と4および7位の両方にアルコキシ基を含む化合物3との混合物が生成する。通常、過剰の、約1.5モル等量のアルキル化剤を用いる。好適には約1.5ないし約2.モル等量のアルキル化剤を用いる。一般に、アルキル化剤の量を多くすると、所望化合物3の量が化合物2に対してより増加する。このような処理から生成する反応混合物は一般に4−アルコキシ化合物2を主要産物として含み、4,7−ジアルコキシ化合物3を約10ないし20重量パーセント含む。化合物2および3の部分的分離は、カラムクロマトグラフィーおよびその後のアセトン−ヘキサン混合物からの結晶化(これは4−アルコキシ化合物2を優先的に除去する)によって行われる。生成した残渣は4,7−ジアルコキシ化合物に富む2つの化合物の混合物を含む;一般に2つの化合物のモル比は最低約1:1に高められる。
化合物3からのケタール基の除去は、約80%酢酸による処理で達成される。酢酸加水分解はC−9ヒドロキシル基の部分的アセチル化もおこし得る。そのため、加水分解産物をナトリウムメトキシドで処理し、C−9のアセテート基はすべて除去できる。4の最終的保護基除去をアルカリ処理、そしてその後の酸加水分解によって行うと、最終的4,7−ジアルコキシ−Neu5Ac産物(5)が得られる。もちろん、混合物中に存在する4−アルコキシ化合物2も同様にして処理され、対応する4−アルコキシ−Neu5Ac化合物を与える。
生成した4,7−ジアルコキシ−Neu5Acをその後適切なマーカーまたはリポーター基、例えば色素原性または蛍光原性マーカー基に結合することによって利用することができる。好適マーカーまたはリポーター基は色素原性基であり、例えば4−クロロ−1−ナフトール、6−ブロモ−1−ナフトール、および5−ブロモ−4−クロロ−インドールを含める。色素原性改質4,7−ジアルコキシ−Neu5Acは臨床的サンプルまたは試料中のインフルエンザAおよびB型からのウィルス性ノイラミニダーゼ活性の検出に有用なノイラミニダーゼ アッセイに組み入れることができる。ウィルスアッセイにおいてこのような4,7−位改質色素原性N−アセチルノイラミン酸基質を合成および使用する方法は、PCT公開番号WO91/09972;ヨルケンら、J. Infectious Diseases 142巻(1980)516−523ページ;およびパチュキ(Pachucki)ら、J. Clinical Microbiology 26巻(1988)2664−2666ページに関連し4位改質基質に関して記載されているものと同様な方法である:これらは各々、参考として本明細書に組み入れられる。もちろん、本発明の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸を用いてその他の色素原性および蛍光原性含有誘導体を形成し、その他のウィルスアッセイに用いることができる。
一般に色素原性または蛍光原性マーカー基を下記の反応図式を用いて4,7−ジアルコキシ−Neu5Ac(5)に挿入することができる(実施例のマーカー基として5−ブロモ−3−インドリルを用いる):
化合物5を先ず最初に濃縮トリフルオロ酢酸およびメタノールで処理することによって対応するメチルエステル誘導体に変換し、そのエステルをその後過剰の塩化アセチルと反応させ、4,7−ジアルコキシ−Neu5Acのクロロアセテート−メチルエステル誘導体(6)を形成する。6を5−ブロモ−3−インドリルとカップリングさせると5−ブロモ−インドール−3−オル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アセトキシ−メチルエステル(7)が生ずる。7の脱アセチル化はメタノール中でナトリウムメトキシドで処理することによって行われ、化合物8が生じ、その後の水酸化ナトリウム処理で5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸のナトリウム塩(9)が生成する。混合物中の4−アルコキシ−Neu5Acも同様なカップリング反応を受け、5−ブロモ−3−インドリル−4−メトキシ−N−アセチルノイラミン酸塩を形成する。
カップリングした4,7−ジアルコキシ誘導体(9)はその後、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により、例えばC18逆プレートシリカカラムを用いて、2種類のカップリング化合物(すなわち4−アルコキシおよび4,7−ジアルコキシ誘導体)の混合物から分離される。カップリング生成物の混合物を水に溶解し、カラム上に注ぐ。生成物をメタノールの漸増勾配で分離し、適したフラクションを集め、合一する。生成した精製5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸(9)は乾燥させ、使用時まで保存することができる。一般に生成産物には4−メトキシ誘導体はほとんど含まれない。この混合物には4−メトキシ誘導体がほとんど含まれないことが重要である。なぜならばそれは流行性耳下腺炎ウィルスおよびその他のノイラミニダーゼ含有ウィルスと高度に反応するからである。
上記のように、本発明の色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ誘導体は、下記の一般式であらわされ、
上記式中、R1およびR2は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基で、R3は色素原性または蛍光原性基である。R1およびR2は同じまたは異なるアルキル基である。好適にはR1もR2もメチル基で、R3は色素原性基である。より好適にはR3は4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、または6−ブロモ−2−ナフチルである。さらに好適には、R3が4−メチルウンベリフェリル、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、または5−ブロモ−3−インドリルである。最も好適なR3は5−ブロモ−3−インドリルである。これらの基質の簡単な塩、例えばNa+、K+、およびNH4+塩も用いてもよい。
上記の一般式内に入る4,7−ジアルコキシ色素原性Neu5Ac誘導体の例は4−メチルウンベリフェリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、2−ニトロフェニル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、4−ニトロフェニル−4,7−メトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、3−シアノウンベリフェリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、3−レゾルフィン−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、2−[4−(4−ニトロフェニルアゾ)フェニル]−4,7−ジメトキシ−N−アセチル−ノイラミン酸−アルファーケトシド、2−[4−(4−ニトロフェニルアゾ)レゾルシニル]−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、3−メトキシフェニル−4,7−ジメトキシ−N−アセチル−ノイラミン酸−アルファ−ケトシド、3−ジメチルアミノフェニル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、6−ブロモ−2−ナフチル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、4−クロロ−1−ナフチルー4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸−アルファ−ケトシド、並びに対応する4,7−ジエトキシ、4,7−ジプロピル、および4,7−ジブチル誘導体を含める。一般に、4,7−ジメトキシ誘導体が好ましい。所望ならば、“混合(mixed)”4,7−ジアルコキシ誘導体(例えば4−メトキシ−7−エトキシ)を用いることができる。
色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ誘導体を臨床的サンプル中のインフルエンザAおよびB型ウィルスの診断テストに用いることができる。本発明において試験した臨床的サンプルは、インフルエンザにかかっている患者またはかかっている疑いのある患者から洗浄液、スワブまたは喀痰試料として集めた咽頭、鼻咽頭、または呼吸器分泌物である。洗浄液、喀痰またはスワブは好適には安定剤を含む緩衝水溶液と一緒にし、その後基質と混合する。緩衝溶液は一般に、pHを約4ないし7、好適には5.5ないし6.5に維持する緩衝剤、任意に約0.1%ないし約10重量%の非イオン性洗剤、少量(1−20mM)のアルカリ土類金属カチオン(Ca、Mg、好適にはCa)、およびアルジトール(糖アルコール)、単糖、および二糖からなる群から選択される十分量の安定剤を含み、サンプル中のノイラミン酸の熱安定性を高める。
試料と一緒にした緩衝溶液の容量は普通は0.1ないし2mlである。緩衝剤は有機でも無機でもよい。適した緩衝液は例えば有機酸とその塩との慣用の緩衝液、例えばクエン酸緩衝液(例、クエン酸一ナトリウム−クエン酸二ナトリウム混合物、クエン酸−クエン酸三ナトリウム混合物、クエン酸−クエン酸一ナトリウム混合物など)、酢酸緩衝液(例えば酢酸−酢酸ナトリウム混合物)、琥珀酸緩衝液(例えば琥珀酸−琥珀酸一ナトリウム混合物、琥珀酸−水酸化ナトリウム混合物、琥珀酸−琥珀酸二ナトリウム混合物など)、酒石酸緩衝液(例えば酒石酸−酒石酸塩混合物、酒石酸−酒石酸カリウム混合物、酒石酸−水酸化ナトリウム混合物など)、フマール酸緩衝液(例えばフマール酸−フマール酸一ナトリウム混合物、フマール酸−フマール酸二ナトリウム混合物、フマール酸一ナトリウム−フマール酸二ナトリウム混合物)、グルコン酸緩衝液(例えば、グルコン酸−グルコン酸ナトリウム混合物、グルコン酸−水酸化ナトリウム混合物、グルコン酸−グルコン酸カリウム混合物など)、シュウ酸緩衝液(例えばシュウ酸−シュウ酸ナトリウム混合物、シュウ酸−水酸化ナトリウム混合物、シュウ酸−シュウ酸カリウム混合物など)、乳酸緩衝液(例えば乳酸−乳酸ナトリウム混合物、乳酸−水酸化ナトリウム混合物、乳酸−乳酸カリウム混合物など)、酢酸緩衝液(例えば酢酸−酢酸ナトリウム混合物、酢酸−水酸化ナトリウム混合物など)、リンゴ酸緩衝液(例えば、D,L−リンゴ酸−リンゴ酸二ナトリウム混合物)、燐酸緩衝液(例えば燐酸一ナトリウム−燐酸二ナトリウム混合物、燐酸一ナトリウム−水酸化ナトリウム混合物、燐酸三ナトリウム−塩酸混合物、など)、2−(N−モルフォリノ)エタンスルホン酸、[ビス−(2−ヒドロキシエチル)イミノ]トリス(ヒドロキシメチル)メタン、N−2−アセトアミドイミノ二酢酸、1,3−ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン、ピペラジン−N,N’−2−エタンスルホン酸、N−2−アセトアミド−2−アミノエタンスルホン酸、3−(N−モルフォリノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(N−モルフォリノ)プロパンスルホン酸、2−[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]エタンスルホン酸、N−2−ヒドロキシ−エチルピペラジン−NN’−2−エタンスルホン酸、3−[トリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸を含める。
緩衝溶液に有用な非イオン性洗剤は、例えばポリソルベート20またはポリソルベート80、トリトンX−100、NP−40のようなプルロニック類、およびC8およびC9アルキルグルコシド類のようなアルキルグルコシド類を含める。洗剤は任意的成分で、ウィルス−エンベロープからのノイラミニダーゼの遊離を容易にする。緩衝溶液に用いられる安定剤は、例えば三価またはそれより高次のアルジトール類、例えばグリセリン、エリスリトール、アラビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ヘキソース類 グルコースおよびフルクトース、および二糖類スクロースを含める。これらの安定剤は単独で、または組み合わせて用いることもできる。ノイラミニダーゼ含有ウィルスの活性を安定化するために、安定化は液体処方/賦形薬系に0.2Mないし2.1M量、より好適には0.6Mないし2.0M量加えられる。ひとたび緩衝溶液と混ぜると、サンプルを2℃ないし8℃で長期間、ノイラミニダーゼ活性の顕著な損失なく保存できる。
通常、緩衝化した安定化サンプルに0.05mMおよび0.5mMの範囲の基質が加えられる。混合物を周囲温度ないし生理的温度(すなわち約18℃ないし40℃)でサンプル中のノイラミニダーゼがすべて基質と反応する十分な時間インキュベートする。その時間は通常は1分ないし4時間の範囲、普通は5ないし120分、より一般的には30ないし60分の範囲である。サンプル中にノイラミニダーゼ活性がある場合、マーカーまたはリポーター基が基質から遊離し、遊離したマーカーまたはリポーター沈殿物はその混合物に特徴的色をつける。特に比色測定用誘導体では、生成した反応混合物は好適には多孔性膜フィルターおよび溶液を吸い上げて除去する吸収パッドを含む収集器具に移される。以前このような収集器具が我々の同時係属出願第08/479,789号(1995年6月7日出願)に示されている、それは参考として本明細書に組み入れられる。インフルエンザAおよびB型ノイラミニダーゼが存在する場合、4,7−改質Neu5Acのリポーター基がノイラミニダーゼ作用によって遊離し、生成したリポーター分子が有色沈殿物として多孔性フィルター膜上集められる。このような有色産物の存在はインフルエンザAおよびB型の陽性診断を示すものである;このような有色産物に欠ける場合、インフルエンザAおよびB型の診断は陰性であることを示す。有色沈殿物の濃縮または収集はその診断テストの感度を高める。しかしこのような収集器具は本発明の実施のためには必要でない。
次の表は、ノイラミニダーゼが種々の色素原性または蛍光原性4,7−改質Neu5Ac誘導体と反応し、リポーター分子を放出したときに発生する特徴的色を示す。
本発明の色素原性および蛍光原性4,7−ジアルコキシNeu5Ac誘導体はインフルエンザAおよびB型ウィルスが存在するときだけ特徴的色をあらわす。それらはパラインフルエンザ1、2、3、および4型、流行性耳下腺炎、RS(respiratory syncytial)ウィルス、および/またはアデノウィルスの存在下では特徴的色をあらわさない(すなわちリポーター分子の遊離は起きない)。その上、色素原性および蛍光原性4,7−ジアルコキシNeu5Ac誘導体は細菌性ノイラミニダーゼ活性を示さない。所望程度の選択性を維持するために、4,7−ジアルコキシNeu5Ac誘導体は、対応する4−アルコキシNeu5Ac誘導体を実質上含むべきではない。許容できる選択性を得る4−アルコキシNeu5Acの最大濃度は、公知の種々のウィルス型を用いて実験的に決定することができる。一般に、4−アルコキシNeu5Ac誘導体の濃度は約5重量パーセント以下、より好適には約0.5重量パーセント以下でなければならない。
ノイラミニダーゼ活性と、本発明の色素原性および蛍光原性4,7−ジアルコキシNeu5Ac誘導体および色素原性および蛍光原性4−アルコキシNeu5Ac誘導体の選択性とを単一のテストに組み合わせることによって、多分より有益な診断テストが得られる。このようなシステムでは、臨床的サンプルは2部分に分けられ、それらをその後別々に、それぞれ4,7−ジアルコキシ−および4−アルコキシNeu5Ac誘導体とインキュベートする。2つのインキュベートサンプル中の特徴的色の存在および/または欠如によって、臨床的サンプル中に存在するかも知れないウィルスの型をより詳細に決定することができる。もしもインフルエンザAおよびB型ウィルスのみが臨床的サンプル中に存在するならば、4−アルコキシ−および4,7−ジアルコキシ誘導体は両方共それらのリポーター分子の特徴的色をあらわす。もしもインフルエンザAおよびB型ウィルスとインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスが両方とも臨床的サンプル中に存在するならば、各部分はそのリポーター分子の特徴的色をあらわす。もしもインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスが臨床的サンプル中に存在するならば、4−アルコキシ誘導体のみがそのリポーター分子の特徴的色をあらわす。もしもノイラミニダーゼ活性ウィルスが臨床的サンプル中に存在しないならば、どちらの部分もそのリポーター分子の特徴的色をあらわさない。
よって、本発明はインフルエンザ、特にAおよびB型を選択的に診断するための簡単で迅速な方法を提供する。その方法は病院または医者の診療所で行われ、医者はその感染症を治療する適切な治療を処方し、および/または感染患者に接触する人々の適切な予防処置を行うことができる。
下記の実施例は本発明を説明するためのものである。
実施例1 4,7−ジメトキシ−Neu5Acの合成を図式1に示す反応を用いて行った。乾燥アセトニトリル約10ml中イソプロピリデン誘導体(1)(1.2g)冷(氷浴温度)溶液を窒素で飽和した。水素化ナトリウム(270mg;油中80パーセント分散液)を加え、混合物を20分間撹拌した。ジメチル硫酸(1ml)を加え、氷浴を用いて混合物を冷やしながら撹拌をさらに30分間続けた。生成した混合物をセライトを通して濾過し、沈殿物を乾燥アセトニトリルで洗った。濾液を蒸発させ、残渣を乾燥し、アセトンで抽出した。濾過後、濾液を再び蒸発した。生成残渣を乾燥し、シリカゲル上クロマトグラフィーにかけた。塩化メチレン/メタノール(25:1)で溶出し、数種の副産物を除去した。同じ溶媒系で溶出を続けると、2および3を含むシロップが得られ、それをアセトン−ヘキサンから結晶化した。結晶2(177mg)を集めた。濾液は2および3の混合物(約1:1)を含んでいたが、元の混合物に比べると3の割合が高かった。
3(1.22g)を含む濾液を80%酢酸水溶液(15ml)で85℃で1時間処理した。混合物を蒸発し、水と共蒸発(co-evaporation)させた。残渣をクロマトグラフィーにかけた。塩化メチレン/メタノール(5:1)で溶出し、少量の副産物を除去した。同じ溶媒系で溶出を続けると、部分的に脱保護された生成物4が得られた(0.87g;80%収率)。
4,7−ジメトキシ−メチルエステルメチルケトシド(4)(0.87g)をメタノール(5ml)および水(5ml)中1M水酸化ナトリウム(3ml)で室温で1時間処理した。混合物をDowex 50(H+)樹脂で中和した;樹脂を濾去し、これをメタノールで洗った。合一した濾液を蒸発させた。残渣を0.025M塩酸中でDowex 50(H+)樹脂(1.5g)で100℃、2時間処理した。樹脂を濾去し、濾液を集め、蒸発させた。残渣を真空下で乾燥すると、実質上純粋な4,7−ジメトキシ−Neu5Ac(5)が得られた(0.71g;88%収率)。
実施例2 5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−Neu5Acの合成を図式2に示す反応を用いて行った。化合物5(1.0g)をメタノール(25ml)中トリフルオロ酢酸(0.2ml)で室温で一晩処理した。混合物を蒸発させた。残渣を乾燥し、塩化メチレン(5ml)中塩化アセチル(5ml)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、それから蒸発させた。残渣を乾燥して粗塩化物6(1.36g)を作った。粗生成物6は不安定であるため、それ以上は精製しなかった。
粗生成物6(0.7g)および1−アセチル−5−ブロモ−インドール−3−オル(0.26g)のアセトン(5ml)懸濁液を窒素で飽和した。1M水酸化ナトリウム溶液(1ml)を加えた。反応混合物を窒素下で1時間撹拌した。蒸発後、残渣を乾燥し、シリカゲルでクロマトグラフィーにかけた。塩化メチレン/メタノール(25:1)で溶出し、未反応の色素原(0.128g)を除去した。同じ溶媒系で溶出を続けると、主として結合生成物7(0.114g)を含むフラクションが得られた。結合生成物7(0.114g)をメタノール(0.ml)中1Mナトリウムメトキシドで室温で30分間処理した。Dowex50(H+)樹脂で中和した後、その樹脂を除去し、メタノールで洗った。合一した濾液を蒸発させた。残渣を乾燥し、シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけた。主として結合生成物(8)を含むフラクションを集め、蒸発すると約60mgの8が得られた。
結合生成物8(60mg)を50%水性メタノール(5ml)中1M水酸化ナトリウム(0.5ml)で室温で30分間処理した。混合物をDowex 50(H+)樹脂で中和した。樹脂を濾去し、メタノールで洗った。合一した濾液を蒸発し、残渣をHPLCで精製した。最初のフラクションは未結合生成物を含んでいた。結合材料は広いピークをもってあらわれ、それは結合4−メトキシ−Neu5Acと、結合した4,7−ジメトキシ−Neu5Ac生成物9の両方からなっていた。少量の結合4−メトキシ誘導体の存在は診断的分析を非特異的にするから、高度に純粋な9含有フラクションのみを集めた。蒸発し、高度に精製された9(4mg)を集め;この集められた材料に含まれる対応する4−アルコキシ誘導体の量は約5重量パーセント未満であった。
実施例3 この実施例は、培養ウィルス中のインフルエンザAおよびB型の診断テストにおける実施例2の5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−Neu5Ac(9)の特異性を証明する。新鮮な患者分離物または冷凍保存培養物から、特定のウィルスの増殖および培養に適した細胞系、培地、およびインキュベーション条件を用いてウィルス類を増殖させた。下記の細胞を用いた:(1)インフルエンザ−およびパラインフルエンザウィルスのためのRMK(アカゲザル腎臓)細胞;(2)RSウィルスおよびアデノウィルスのためのHEp−2(ヒト咽頭癌)細胞;および(3)流行性耳下腺炎のためのVERO(アフリカグリーンザル腎臓)細胞。すべての細胞は5−10パーセント血清を含む最小必須培地を入れたチューブまたはフラスコ中で、37℃で、近融合単層になるまで増殖させた。ウィルス感染は、血清を含まない最小必須培地中で37℃で適切な細胞系に対して行った。
特徴的細胞変性効果の外観を観察し、ウィルス型特異的モノクローナル抗体を用いる免疫蛍光アッセイで試験することによって、ウィルス感染培養物をモニターし、確かめた。下記の使用ウィルスの各々に対し、下記の特徴的細胞変性効果が認められた:(1)インフルエンザAおよびB:細胞単層の変性の進行につれて、大きい、不規則形、粒状、または空胞を含む細胞の領域;(2)パラインフルエンザ1:細胞単層全体に小さい丸い細胞;(3)パラインフルエンザ2:細胞単層から消退する暗い、粒状の、不規則な合胞体;(4)パラインフルエンザ3:細長い融合形細胞、それらは最後は後退し、細胞単層から引き離される;(5)RSウィルス:大きい、不規則な形の合胞体;それらは細胞単層全体に不明確な境界をもつ大きい多核細胞としてあらわれる;(6)アデノウィルス:大きい丸い核濃縮細胞;それらは最後は凝集して、まるい細胞シートになり、培養容器から剥がれる;(7)流行性耳下腺炎:空胞をもった合胞体および細胞単層全体に細胞変性。市販のウィルス型特異的モノクローナル抗体を蛍光アッセイに用い、接種培養基中の各ウィルスの増殖を確認した。感染培養物から採取した細胞をガラススライドまたはカバースリップ上にメタノール固定し、それから37℃で蛍光標識モノクローナル抗体と共にインキュベートした。直接および間接蛍光アッセイを両方用いた。直接アッセイでは、固定したウィルス感染細胞を、ウィルス型特異的、フルオレセイン・イソチオシアネート(FITC)標識モノクローナル抗体と共に30分間インキュベートした。間接的アッセイでは、固定したウィルス感染細胞をウィルス型特異的、未標識モノクローナル抗体と共に30分間インキュベートし、その後さらに30分間、第2のFITC標識モノクローナル抗体と共にインキュベーションした。スライドまたはカバースリップに上載せ培地を重ね、蛍光顕微鏡を用いて検査した。陽性のウィルス結果は特徴的、ウィルス特異的、アップル−グリーン染色の存在によって証明された。進行性および特徴的細胞変性効果の存在(蛍光アッセイによる特異的ウィルスの確認を伴う)は、特定の接種ウィルスが最大級に増殖したことの指標であった。
最大ウィルス増殖に達し、適切なウィルスの存在が確認された後、培養液を収穫し、4−メトキシ−N−アセチルノイラミン酸および4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸発色基質で評価した。ウィルス含有培養液(0.1ml)を、最適pHおよびノイラミニダーゼ活性を得られるように賦形薬および緩衝液を含んだ溶液1または2ml中の発色基質と混合した。緩衝液/賦形薬溶液は35mMリンゴ酸/リンゴ酸塩緩衝液を10mM塩化カルシウム、0.85パーセント 塩化ナトリウム、0.1パーセント マンニトール、0.5パーセント メタノール、および0.1パーセント メチルパラベンと共に含んでいた。pH約5.4における基質および緩衝液の組み合わせが、ノイラミニダーゼ産生ウィルスの特異的検出をあらわし、非ノイラミニダーゼ産生ウィルスおよびウィルス陰性培養物では明らかに陰性結果をあらわしすことが明らかになった。
試験溶液を37℃で約1時間インキュベートし、その後、緩衝液コンセントレート0.2mlの添加によって反応を停止した。このコンセントレートの添加はpHを約9に変え、遊離する色素原の沈殿の増加に役立った。完了した反応混合物をその後選択的に孔を有する膜フィルターと吸収パッドとを含む収集器具に移し、溶液を吸い上げ除去し、それによって沈殿を濃縮した。この収集器具は我々の同時係属出願第08/479,789号(1995年6月7日出願)に記載されている。十分色のついた沈殿物の外観は陽性反応を示し、一方このような十分色のついた沈殿物がない場合は陰性反応を示した。5−ブロモ−3−インドリル色素原を用いるとき、陽性試験の場合沈殿物の特徴的色は青であった。
下記のウィルス類を用いて5−ブロモ−3−インドリル−4−メトキシ−N−アセチルノイラミン酸基質(BI−4−MeONe5Ac)および5−ブロモ−3−インドリル−4,7−ジメトキシ−N−アセチルノイラミン酸基質(BI−4,7−(MeO)2Neu5Ac)を試験した。
下記の結果はこれらの種々のウィルス培養物を用いて得られたものである。ウィルス培養物はそれらの最大滴定値にまで(細胞シートの広範囲の−−約90−100%−−のウィルス特徴的細胞変性効果の観察、および大部分の細胞のアップル−グリーンのウィルス特異的染色の蛍光アッセイによる確認によって決定される)増殖させ、いかなる反応差も未検出のウィルス濃度にはよらないことを確実にした。
反応色の強度に基づく段階スケール1+ないし3+を用いて検出できたノイラミニダーゼ活性の相対的レベルを示した。段階づけた色を標準比較資料(パントン(登録商標)カラー・スペシフィック・ブック747XR)の色サンプルに合わせた。1+の段階(軽度の色)は低い陽性を示し、2+(中程度の色)は中程度陽性を示し、3+(濃い色)は高い陽性を示す。陰性結果は特徴的色がないことから示される。不確定の結果とされたのは特徴的色の非常にかすかな痕跡、または兆候が目視によって存在する場合である。
これらの結果からわかるように、インフルエンザAおよびB型ノイラミニダーゼを含むウィルスが、未希釈のおよびすべての被験希釈度の4−メトキシ−Neu5Ac基質並びに4,7−ジメトキシ−Neu5Ac基質どちらでも陽性反応を与える唯一の試験微生物であった。パラインフルエンザ1、2および3型ウィルスおよび流行性耳下腺炎ウィルスでは、4−メトキシ−Neu5Ac基質は希釈度によって陰性結果も陽性結果も与えた。4,7−ジメトキシ−Neu5Ac基質は未希釈およびすべての希釈度のパラインフルエンザ1、2、および3型および流行性耳下腺炎ウィルスで陰性反応を与えた。ノイラミニダーゼを含まないウィルス(すなわちRSウィルスおよびアデノウィルス)は両方の基質で陰性結果をもたらした。また、ウィルスを含まないウィルス陰性コントロールは十分陰性であった。これらの結果は、4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸発色基質がインフルエンザAおよびB型ウィルスに対して特異性をもっていることを明らかに示すものである。
実施例4 4−メトキシ−Neu5Acおよび4,7−ジメトキシ−Neu5Ac上のリポーター分子として5−ブロモ−4−クロロ−インドール−3−オルおよび4−メチルウンベリフェロンを用いて、実施例3に報告したのと同様な結果を得た。
上記の本発明の詳細な説明を考慮して当業者は本発明の実施にあたって多くの変更および変化が起こることを予想することができる。したがって、そのような変更および変化は下記の請求の範囲内に含まれるものとする。
Claims (21)
- R1およびR2が両方共メチル基であることを特徴とする請求項1に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸。
- R1およびR2が両方共エチル基であることを特徴とする請求項1に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸。
- R1およびR2が両方共メチル基であり、およびR3が色素原性基であることを特徴とする請求項4に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質。
- R3が、4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質。
- R3が5−ブロモ−3−インドリルであることを特徴とする請求項6に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質。
- R1およびR2が両方共エチル基であり、およびR3が色素原性基であることを特徴とする請求項4に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質。
- R3が、4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の4,7−ジアルコキシ−N−アセチルノイラミン酸基質。
- 呼吸器ウィルス感染症にかかっている疑いのあるヒトから得た臨床的サンプル中のインフルエンザAおよびB型ウィルスの検出方法であって:
(1)臨床的サンプルを下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ N−アセチルノイラミン酸基質と共にインキュベートする工程と、
[上記式中、R1およびR2は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R3は、基質または基質の塩から切り離されたとき、明確な特徴的色をあらわす色素原性または蛍光原性基である。]、
(2)インキュベートした臨床的サンプルを観察して、前記臨床的サンプル中にインフルエンザAまたはB型ウィルスを示す明確な特徴的色が生成しているかどうかを確認する工程と、
を備えることを特徴とする方法。 - R1およびR2が両方共メチル基であり、およびR3が色素原性基であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
- R3が、4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
- R3が5−ブロモ−3−インドリルであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- R1およびR2が両方共エチル基であり、およびR3が色素原性基であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
- R3が4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 呼吸器ウィルス感染症にかかっている疑いのあるヒトから得た臨床的サンプル中のインフルエンザAおよびB型ウィルスの検出方法であって:
(1)前記臨床的サンプルを第1の部分と第2の部分に分ける工程と、
(2)第1の部分を下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4,7−ジアルコキシ N−アセチルノイラミン酸第1基質とインキュベートする工程と、
[上記式中、R1およびR2は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R3は、第1基質または第1基質の塩から切り離されたとき、明確な特徴的第1の色をあらわす第1の色素原性または蛍光原性基である。]、
(3)インキュベートした第1の部分を観察し、前記臨床的サンプル中にインフルエンザAまたはB型ウィルスが存在することを示す明確な特徴的第1の色が生成されるかどうかを確認する工程と、
(4)第2の部分を下記の一般式であらわされる色素原性または蛍光原性4−アルコキシ N−アセチルノイラミン酸第2基質とインキュベートする工程と、
[上記式中、R4は炭素原子1ないし4個を含むアルキル基であり、R5は第2基質または第2基質の塩から切り離されたとき、明確な特徴的第2の色をあらわす第2の色素原性または蛍光原性基である。]、
(5)インキュベートした第2部分を観察して、前記臨床的サンプル中にノイラミニダーゼ活性ウィルスが存在することを示す明確な特徴的第2の色が生成されるかどうかを確認する工程と、
を備え、
前記第1および第2の色の存在は、前記臨床的サンプル中にインフルエンザAまたはB型ウィルスが単独で、或いはインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスと共に存在することを示すこと、
前記第2の色の存在、および第1の色の欠如は、前記臨床的サンプル中にインフルエンザAおよびB型ウィルス以外のノイラミニダーゼ活性ウィルスの存在することを示すこと、
前記第1および第2の色の欠如は、前記臨床的サンプル中にノイラミニダーゼ活性ウィルスが存在しないことを示すこと、
を特徴とする方法。 - R1およびR2が両方共メチル基であり、およびR3が第1の色素原性基であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
- R4がメチル基であり、およびR5が第2の色素原性基であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
- R3およびR4が4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から独立的に選択されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
- R3が5−ブロモ−3−インドリルであることを特徴とする請求項19に記載の方法。
- R3およびR4が、4−メチルウンベリフェリル、3−シアノウンベリフェリル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、3−レゾルフィン、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル、5−ブロモ−3−インドリル、3−インドリル、ニトロフェニルアゾフェニル、ニトロフェニルアゾレゾルシニル、3−メトキシフェニル、3−ジメチルアミノフェニル、4−クロロ−1−ナフチル、および6−ブロモ−2−ナフチルからなる群から独立的に選択されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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