JP4069816B2 - 差圧式倍力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の液圧ブレーキ装置や液圧クラッチ装置の操作部に設置して操作力を増幅するのに用いる差圧式倍力装置に関し、特には、差圧式倍力装置の最大倍力発生出力を大きくさせ得て制動力性能の向上を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、差圧式倍力装置では、例えば、負圧式倍力装置の供給負圧を検知して、負圧失陥時に制動力倍力機能を補完することを目的として、ブレーキペダルのレバー比を変更するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−79870号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のブレーキペダルのレバー比を変更する構成のものでは、構成が非常に複雑となり、実際に車両へ搭載することは困難であると考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、差圧式倍力装置の負圧又は正圧失陥時の制動力倍力機能を補完することができ、かつ、構成を複雑化することなく搭載性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の差圧式倍力装置は、入力された力を出力軸へ伝達する入力軸と、気密シールされた中空のブースタシェルと、前記ブースタシェル内でストローク可能に設けられ、前記ブースタシェル内を区分して、そのブースタシェル内のフロント側に定圧室を画成するとともに、そのブースタシェル内のリア側に前記入力軸からの入力に応じて圧力を変化される変圧室を画成するピストンと、前記ピストンと一体にストロークし、前記定圧室と前記変圧室との差圧による力を前記出力軸へ伝達するバルブボディと、前記バルブボディを初期ストローク位置に保持する保持力を前記バルブボディへ作用させる保持手段と、を備える差圧式倍力装置において、前記バルブボディのストローク増加に応じた保持手段による前記バルブボディに作用する前記保持力の増加を規制する保持力増加規制手段を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の効果】
上記構成の本発明の差圧式倍力装置によれば、保持力増加規制手段が、保持手段によるバルブボディを初期ストローク位置に保持する保持力をバルブボディのストローク増加に応じて例えばストロークの途中から一定又は減少させることにより、その保持力の増加を規制する。
【0008】
従って、差圧式倍力装置が負圧式倍力装置の場合は負圧失陥時(正圧式倍力装置の場合は正圧失陥時)において制動力補完率が大きくなることから、その装置における制動力倍力機能の補完効果が非常に大きい。しかも、保持力増加規制手段は、差圧式倍力装置の内部構造を変更することで設けることができるから、従来の差圧式倍力装置に対して外形寸法を変えることなく大掛かりな装置を不要とすることができるとともに、簡易な構成で搭載性を良好なものとすることができる。また、信頼性への影響やコストが嵩む等の弊害を伴うことなく、負圧式倍力装置の負圧失陥時(正圧式倍力装置の場合は正圧失陥時)における制動力倍力機能の補完効果を向上させるという課題を有利に解決することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、本発明の第1実施例の差圧式倍力装置1の全体を示し、図2は、図1の一点鎖線で囲んだA部を拡大して示し、本実施例においては差圧式倍力装置1を以下に詳述するように液圧ブレーキ装置用のバキュームブースタとして構成する。
【0010】
図1に示すように、差圧式倍力装置1は、フロントシェル2aとリヤシェル2bとで構成され気密シールされた中空のブースタシェル2を備えている。パワーピストン7はそのブースタシェル2内でストローク自在に設けられ、そのパワーピストン7を取着したダイアフラム3によりブースタシェル2内は2個の室4,5に区分される。ブースタシェル2内のフロント側(フロントシェル2a側)に画成された室4は、コネクタパイプ6を経て図示せざるエンジン吸気マニホールドまたは真空ポンプに接続することで、定圧室を構成する負圧室となす。一方、ブースタシェル2内のリヤ側(リヤシェル2b側)に画成された室5は、従来の一般的な弁構造による制御で、オペレーティングロッド10からの操作力Finの入力に応じて圧力(内圧)を変化される変圧室となす。
【0011】
そして、ダイアフラム3およびパワーピストン7の中心部に、それらと一体にストロークし、負圧室4と変圧室5との差圧による力を後述する出力軸としてのプッシュロッド9へ伝達するバルブボディ8を貫通して設置する。負圧室4内に露出するバルブボディ8のフロントシェル2a側となる後端部に同軸にプッシュロッド9を突設し、このプッシュロッド9を負圧室4に貫通させてブースタシェル2より気密封止下に摺動自在に突出させる。
【0012】
また、バルブボディ8のリヤシェル2b側となる前端部は変圧室5を貫通してブースタシェル2より気密封止下に摺動自在に突出させ、このバルブボディ8前端部内に入力軸としてのオペレーティングロッド10を挿置する。
【0013】
さらに、本実施例の差圧式倍力装置1は、後述するように、保持手段を備え、バルブボディ8を初期ストローク位置に保持する保持力をそのバルブボディ8に作用させるとともに、バルブボディ8のストローク増加に応じたその保持手段による保持力の増加を規制する保持力増加規制手段を設けている。
【0014】
ここでの保持手段は、図2に示すように、ブースタシェル8に支持した弾性変形可能な係合部材と、バルブボディ8に設けられて、係合部材との係合により、保持手段による保持力を受ける保持面8aとを有している。また、保持力増加規制手段は、バルブボディ8に設けられて、保持面8aにつながり保持力の増加を規制する保持力規制面8dを有し、係合部材を保持面8aとの係合から保持力規制面8dとの係合に移行させるように以下の構成とする。
【0015】
つまり、本実施例における保持手段の保持面8aは、バルブボディ8の、パワーピストン7よりもフロントシェル2a側に位置する部分に形成した傾斜面で構成し(図1参照)、保持力規制面8dはバルブボディ8の外周面で構成している。また、保持手段の係合部材は、複数の板ばねで構成された初期セットスプリング11で構成している。なお、板ばねの本数や寸法や形状は、バルブボディ8を保持する保持力の大きさ等により必要に応じて適宜変更するものとする。
【0016】
そして、初期セットスプリング11の複数の板ばねの各一端を、フロントシェル2aへのスタッドボルト12の取り付け時にサポートプレート13とともに共締めすることにてそのフロントシェル2aに支持する。また、それら複数の板ばねの各他端部は、半径方向外方折り曲げて形成した係合部11aにより、バルブボディ8の保持面8aと保持力規制面8dとの摺接が自在な構成とされる。これにより、複数の板ばねからの保持力をバルブボディ8の保持面8a周りの複数箇所からバルブボディ8に伝達することができ、この初期セットスプリング11の作用により、常態(オペレーティングロッド10への、図示しないブレーキペダルの踏み込みによる操作力Finの非入力時の状態)で、バルブボディ8を、オペレーティングロッド10側(図1及び図2の右方向)に付勢して限界位置(初期ストローク位置)に弾支して保持する。
なお、初期セットスプリング11は、サポートプレート13の折り曲げ端部を延長し1つの部品で初期セットスプリング11とサポートプレート13とを兼ねるようにしても構わない。
【0017】
さらに、図1に示すように、オペレーティングロッド10の挿入端にプランジャ17を結合し、このプランジャ17をプッシュロッド9に同軸に突き合わせると共に、両者間に反力発生機能を果たすリアクションスプリング14およびリアクションプレート15を介在させる。また、リターンスプリング16により常態で図1の右方向限界位置に弾支されオペレーティングロッド10は、操作力Finを入力されると、図1の左方へ押し込まれる。これにより、操作力Finは、オペレーティングロッド10からプランジャ17、リアクションスプリング14およびリアクションプレート15を順次経てプッシュロッド9に伝わり、これから出力荷重Foutを取り出して図示せざる液圧ブレーキ装置のマスターシリンダを作動させることができる。
【0018】
上記構成の第1実施例の差圧式倍力装置にあっては、図1に示すように、オペレーティングロッド10へ操作力Finが入力されるまで、初期セットスプリング11がバルブボディ8を右方へ押し付けているが、オペレーティングロッド10に操作力Finが入力されると、そのオペレーティングロッド10のストロークに応じて、バルブボディ8が図2に矢印A1で示すように左方へ移動する。このバルブボディ8の移動に応じて、バルブボディ8の保持面8aと摺接している初期セットスプリング11の係合部11aは、バルブボディ8の保持面8a上を図2の矢印A2の方向に移動してその保持面8aにつながる外周面8dと摺接する。
【0019】
一方、図示しないブレーキペダルを戻して、操作力Finの入力を解除した場合には、マスターシリンダ(図示せず)内で発生している液圧により、差圧式倍力装置1は初期状態に戻され、バルブボディ8も初期ストローク位置に戻る。これに伴い、初期セットスプリング11も、操作力Finの非入力時の初期位置に戻り、再びバルブボディ8を右方へ弾支する。
【0020】
従って、本実施例の差圧式倍力装置1によれば、保持力増加規制手段で、上述したように、バルブボディ8のストローク増加に応じて、初期セットスプリング11の係合部11aを、保持面8aとの摺接から保持力規制面8dとの摺接へ移行させることができる。これにより、オペレーティングロッド10のストロークによりバルブボディ8が図2中矢印A1の方向に移動するとき、初期セットスプリング11の係合部11aが、傾斜面である保持面8aを移行中はバルブボディ8への保持力が増加するのを防ぐことができるとともに、保持力規制面(バルブボディ8の外周面)8dへ移行後は、初期セットスプリング11による保持力(弾性力)が解放されて操作力Finによる差圧式倍力装置1の出力に対して反力にならない。
【0021】
それゆえ、従来の一般的な構成のものでは、オペレーティングロッドのストロークに伴い、リターンスプリングが押し縮められて、バルブボディがリターンスプリングから受ける保持力(反力)が増加してその増加分だけ出力に対してロス荷重となるところ、本実施例の差圧式倍力装置1によれば、上述のようにして、保持力増加規制手段で、バルブボディ8のストローク増加に応じた保持手段によるバルブボディ8に作用する保持力の増加を規制することができる。
【0022】
従って、上述のようにして、保持力増加規制手段で、バルブボディ8のストローク増加に応じたそのバルブボディ8への保持力の増加を規制することができるから、上記従来の構成において操作力Finのうちロス荷重に費やされていた分を出力側に伝達することができ、差圧式倍力装置1の出力荷重を向上することができる。特に、負圧失陥時において制動力補完率が大きくなることから、差圧式倍力装置1の負圧失陥時における制動力倍力機能の補完効果が非常に大きい。
【0023】
しかも、保持解放面(保持力増加規制手段)8d、初期セットスプリング11及び保持面8aは、差圧式倍力装置1内に設けることができるから、従来の差圧式倍力装置に対して外形寸法を変えることなく大掛かりな装置を不要とすることができるとともに、簡易な構成で搭載性を良好なものとすることができる。また、信頼性への影響やコストが嵩む等の弊害を伴うことなく、差圧式倍力装置1の負圧失陥時における制動力倍力機能の補完効果を向上させるという課題を有利に解決することができる。
【0024】
また、図3は、本発明の差圧式倍力装置の第2実施例の要部を示す断面図である。本実施例では、先の第1実施例の図1の一点鎖線で囲んだA部を図3に示すものに変えて構成している。
【0025】
即ち、本実施例での保持手段は、図3に示すように、バルブボディ8に支持した弾性変形可能な係合部材21と、ブースタシェル2に取り付けられるサポートプレート20に設けられて係合部材21との係合により保持手段による保持力を受ける保持面20aとを有している。また、保持力増加規制手段は、サポートプレート20に設けられて、保持面20aにつながる保持力規制面20bを有している。本実施例における保持手段の保持面20aは、サポートプレート20の内周側の立上り部の先端部分を半径方向内方に折り曲げて形成した傾斜面であるとともに、保持力規制面20bは、サポートプレート20の、保持面20aにつながる立上り部の外周面(側面)である。上記係合部材21は複数の板ばねで構成された初期セットスプリングである。
なお、本実施例では、ブースタシェル2に取り付けられるサポートプレート20に保持面20a及び保持力規制面20bを形成することで、ブースタシェル2に保持面20a及び保持力規制面20bを設けた構成としている。しかし、ブースタシェル2に保持面20a及び保持力規制面20bを設ける構成としては本実施例の構成に限られるものではなく、例えば、保持面20aをサポートプレート20の端部を延長して設ける替わりに、フロントシェル2aの内面に保持面を設けるようにしても構わない。また、サポートプレート20と独立した別部品に保持面を設けるようにしても構わない。
【0026】
そして、初期セットスプリング(複数の板ばね)21の一端は、保持力を伝達可能にバルブボディ8の後端部に設けた係合部8bに係合するとともに、初期セットスプリング21の他端は、その他端を折り曲げて形成した係合部21aにより、サポートプレート20の保持面20aと保持力規制面20bとの摺接が自在な構成とされる。これにより、複数の板ばねからの保持力をバルブボディ8の係合部8b周りの複数箇所からバルブボディ8に伝達することができ、この初期セットスプリング21の作用により、常態で、バルブボディ8を、オペレーティングロッド側(図3の右方向)に付勢して限界位置(初期ストローク位置)に弾支して保持する。なお、板ばねの本数や寸法、サポートプレート20の折り曲げ部の角度等は、必要に応じて適宜変更するものとする。
【0027】
かかる構成の本実施例の差圧式倍力装置にあっては、オペレーティングロッド10(ここでは図示せず)へ操作力Finが入力されるまで、初期セットスプリング21がバルブボディ8を右方へ押し付けている(図1参照)が、オペレーティングロッド10に操作力Finが入力されると、バルブボディ8が図3に矢印A1で示すように左方へ移動する。このバルブボディ8の移動に応じて、サポートプレート20の保持面20aに摺接している初期セットスプリング21の係合部21aは、サポートプレート20の保持面20a上を図3の矢印A3の方向に移動してその保持面20aにつながる立上り部の外周面20bと摺接する。
【0028】
一方、図示しないブレーキペダルを戻して、操作力Finの入力を解除した場合には、マスターシリンダ(図示せず)内で発生している液圧により、差圧式倍力装置は初期状態まで戻され、バルブボディ8も初期ストローク位置に戻る。これに伴い、初期セットスプリング21も、初期位置に戻り、再びバルブボディ8を右方へ弾支する。
【0029】
従って、本実施例の差圧式倍力装置によれば、保持力増加規制手段で、上述したように、バルブボディ8のストローク増加に応じて、初期セットスプリング21の係合部21aを、保持面20aから保持力規制面(サポートプレート20の立上り部の外周面)20bへ移行させることができる。これにより、オペレーティングロッド10のストロークによりバルブボディ8が図3中矢印A1の方向に移動するとき、初期セットスプリング21の係合部21aが、傾斜面である保持面20aを移行中はバルブボディ8への保持力が増加するのを防ぐことができるとともに、保持力規制面20bへ移行後は、初期セットスプリング21による保持力(弾性力)が解放されて操作力Finによる差圧式倍力装置の出力に対して反力にならない。
【0030】
上述のようにして、保持力増加規制手段で、バルブボディ8のストローク増加に応じたバルブボディ8への保持力の増加を規制することができるから、サポートプレート20に保持面20aを設けた構成において、先の第1実施例の差圧式倍力装置1と同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、図4は、本発明の差圧式倍力装置の第3実施例の要部を示す断面図である。本実施例では、先の第1実施例の図1の一点鎖線で囲んだA部を図4に示すものに変えて構成している。
【0032】
即ち、本実施例における保持手段の保持面8aは、先の第1実施例と同様に、バルブボディ8の、パワーピストン7よりもフロントシェル2a側に位置する部分に形成した傾斜面で構成し(図1参照)、保持力規制面8eはバルブボディ8の外周面で構成している。また、保持手段の係合部材はコイルスプリング30で構成している。そして、コイルスプリング30の一端は、サポートプレート31に着座させるとともにサポートプレート31の外周側の立上り部(外周部)を半径方向内方へ折り返した折り返し部31aに掛止させることで、フロントシェル2aに掛止される。また、コイルスプリング30の他端(係合部)30aは、バルブボディ8の保持面8aと保持力規制面8eとの摺接が自在な構成とされる。これにより、コイルスプリング30からの保持力をバルブボディ8の保持面8a周りの複数箇所からバルブボディ8に伝達することができ、このコイルスプリング30の作用により、常態で、バルブボディ8を、オペレーティングロッド側(図4の右方向)に付勢して限界位置(初期ストローク位置)に弾支して保持する。
【0033】
かかる構成の本実施例の差圧式倍力装置にあっては、オペレーティングロッド10(ここでは図示せず)へ操作力Finが入力されるまで、コイルスプリング30がバルブボディ8を右方へ押し付けている(図1参照)が、オペレーティングロッド10に操作力Finが入力されると、バルブボディ8が図4に矢印A1で示すように左方へ移動する。このバルブボディ8の移動に応じて、バルブボディ8の保持面8aに摺接しているコイルスプリング30の他端30aは、バルブボディ8の保持面8a上を図4の矢印A4の方向に移動してその保持面8aにつながる外周面(保持力規制面)8eと摺接する。
【0034】
一方、図示しないブレーキペダルを戻して、操作力Finの入力を解除した場合には、マスターシリンダ(図示せず)内で発生している液圧により、差圧式倍力装置は初期状態まで戻され、バルブボディ8も初期ストローク位置に戻る。これに伴い、コイルスプリング30も、初期状態に戻り、再びバルブボディ8を右方へ弾支する。
【0035】
従って、本実施例の差圧式倍力装置によれば、保持力増加規制手段で、上述したように、バルブボディ8のストローク増加に応じて、コイルスプリング30の他端(係合部)30aを、保持面8aとの摺接から保持力規制面8eとの摺接へ移行させることができる。これにより、オペレーティングロッド10のストロークによりバルブボディ8が図4中矢印A1の方向に移動するとき、コイルスプリング30の他端(係合部)30aが、傾斜面である保持面8aを移行中は、バルブボディ8への保持力が増加するのを防ぐことができるとともに、保持力規制面(バルブボディ8の外周面)8eへ移行後は、コイルスプリング30による保持力(弾性力)が解放されて操作力Finによる差圧式倍力装置の出力に対して反力にならない。
【0036】
上述のようにして、保持力増加規制手段で、バルブボディ8のストローク増加に応じたそのバルブボディ8への保持力の増加を規制することができるから、係合部材にコイルスプリング30を用いた構成において、先の第1実施例の差圧式倍力装置1と同様の効果を得ることができる。
【0037】
しかも、本実施例の差圧式倍力装置によれば、コイルスプリング30の一端を、サポートプレート31に着座させるとともにサポートプレート31の外周側の立上り部(外周部)を半径方向内方へ折り返した折り返し部31aに掛止している。これにより、コイルスプリング30の他端30aがバルブボディ8の外周面8eへ移行して、バルブボディ8とコイルスプリング30とが係合している状態でバルブボディ8が初期ストローク位置(図4では右方)に戻るときでも、サポートプレート31の折り返し部31aで、コイルスプリング30が、バルブボディ8とともに右方へ移動してサポートプレート31から外れてしまうことを防ぐことができる。
【0038】
なお、折り返し部31aの折り返しは、図4に示す形状に限られるものではなく、サポートプレート31からコイルスプリング30が外れるのを防止することができる限りにおいて適宜変更できるのはもちろんである。
また、コイルスプリング30の一端の掛止は、サポートプレート31に掛止する替わりに、フロントシェル2aの内面にプレス加工などによりコイルスプリング30の線径よりやや狭い間隔で突起を設けてコイルスプリング30を嵌合して掛止するようにしても構わない。
【0039】
また、図5は、本発明の差圧式倍力装置の第4実施例の要部を示す断面図である。本実施例では、先の第1実施例の図1の一点鎖線で囲んだA部付近を図5に示すものに変えて構成している。
【0040】
即ち、本実施例での保持手段は、図5に示すように、ブースタシェル8に支持した弾性変形可能な係合部材と、バルブボディ8に設けられて、係合部材との係合により、保持手段による保持力を受ける保持面8cとを有している。また、保持力増加規制手段は、バルブボディ8に設けられて、保持面8cにつながり保持力の増加を規制する保持力規制面8fを有し、係合部材を保持面8cとの係合から保持力規制面8fとの係合に移行させるように以下の構成とする。
【0041】
本実施例における保持手段の保持面8cは、バルブボディ8の、パワーピストン7よりもリヤシェル2b側(図1参照)に位置する溝部に形成したフロントシェル2a側に向く傾斜面で構成し、保持力規制面8fはバルブボディ8の外周面で構成している。また、保持手段の係合部材は、複数の板ばねで構成された初期セットスプリング40で構成している。そして、複数の板ばね(初期セットスプリング40)の各一端を、リヤシェル2bへのスタッドボルト41の取り付け時に共締めすることにてそのリヤシェル2bに支持する。また、それら複数の板ばね(初期セットスプリング40)の各他端部分は、半径方向内方に湾曲させて形成した係合部40aにより、バルブボディ8の保持面8cと保持力規制面8fとの摺接が自在な構成とされる。
なお、板ばねの本数、寸法、係合部40aの形状等は、必要に応じて適宜変更するものとする。また、初期セットスプリング40の一端の支持は、スタッドボルト41と共締めする替わりに、リヤシェル2bの内面にスポット溶接にて取付支持するようにしても構わない。
【0042】
これにより、複数の板ばねからの保持力をバルブボディ8の保持面8c周りの複数箇所からバルブボディ8に伝達することができ、この初期セットスプリング40の作用により、常態で、バルブボディ8を、オペレーティングロッド側(図5の右方向)に付勢して限界位置(初期ストローク位置)に弾支して保持する。
【0043】
かかる構成の本実施例の差圧式倍力装置にあっては、オペレーティングロッド10(ここでは図示せず)へ操作力Finが入力されるまで、初期セットスプリング40がバルブボディ8を右方へ押し付けている(図1参照)が、オペレーティングロッド10に操作力Finが入力されると、バルブボディ8が図5に矢印A1で示すように左方へ移動する。このバルブボディ8の移動に応じて、バルブボディ8の保持面8cに摺接してそこに掛止されている初期セットスプリング40の係合部40aは、矢印A5の方向に変形し、バルブボディ8の保持面8cとの掛止が外れてその保持面8cにつながる外周面8fと摺接する。
【0044】
一方、図示しないブレーキペダルを戻して、操作力Finの入力を解除した場合には、マスターシリンダ(図示せず)内で発生している液圧により、差圧式倍力装置は初期状態まで戻され、バルブボディ8も初期ストローク位置に戻る。これに伴い、初期セットスプリング40も、初期状態に戻り、再びバルブボディ8を右方へ弾支する。
【0045】
従って、本実施例の差圧式倍力装置によれば、保持力増加規制手段で、上述したように、バルブボディ8のストローク増加に応じて、初期セットスプリング40の係合部40aを、保持面8cとの摺接から保持力規制面(バルブボディ8の外周面)8fとの摺接へ移行させることができる。これにより、オペレーティングロッド10のストロークによりバルブボディ8が図5中矢印A1の方向に移動するとき、初期セットスプリング40の係合部40aが、傾斜面である保持面8cを移行中は、バルブボディ8への保持力が増加するのを防ぐことができるとともに、保持力規制面(バルブボディ8の外周面)8fへ移行後は、初期セットスプリング40による保持力(弾性力)が解放されて操作力Finによる差圧式倍力装置の出力に対して反力にならない。
【0046】
上述のようにして、保持力増加規制手段で、バルブボディ8のストローク増加に応じたそのバルブボディ8への保持力の増加を規制することができるから、係合部材をリヤシェル2b側に設けた構成において、先の第1実施例の差圧式倍力装置1と同様の効果を得ることができる。
【0047】
ところで、図6は、上記第1実施例〜第4実施例で説明したような構成を有する本発明の差圧式倍力装置(本発明の実施品)の効果を、従来の一般的な構成を有する差圧式倍力装置(従来品)と比較して例示する関係線図である。この図では、横軸に差圧式倍力装置の入力荷重(Fin)をとり、縦軸に気圧式倍力装の置出力荷重(Fout)をとっている。ここでは、正常倍力時について、従来品の関係線図を二点鎖線αで、本発明の実施品の関係線図を実線βでそれぞれ示す。また、倍力失陥(負圧失陥)時について、従来品の関係線図を二点鎖線γで示し、本発明の実施品の関係線図を実線δでそれぞれ示す。
【0048】
本発明の実施品によれば、正常倍力時及び倍力失陥(負圧失陥)時のいずれについても、差圧式倍力装置のストローク時において、従来品に用いられるリターンスプリングの荷重(バルブボディ8の保持力)よりも、係合部材(初期セットスプリング11,21,40、コイルスプリング30)による荷重(バルブボディ8への保持力)を低下することができるから、図5に示す関係線図からも分かるように、入力荷重Finに対する出力荷重Foutを増加することができる。
【0049】
なお、本願発明者の実験により、代表的な製品で入力荷重Finに対する出力荷重Foutを約300N増加できることが分かった。この増加分の荷重をマスターシリンダの液圧に換算すると、約0.7MPaとなる。従って、従来の差圧式倍力装置における倍力失陥時の発生液圧は約3.5MPa(代表例)であるところ、本発明の実施品によればその発生液圧を約20%向上することができることとなる。
【0050】
ところで、車両重量が重く、かつ、ロードホイールサイズの内径が小さい車両においては、差圧式倍力装置の倍力失陥時の制動性能を確保しようと種々の方法で対応しているが何れの方法も弊害を伴う。例えば、マスターシリンダのサイズダウンをした場合には、通常、ブレーキ時のストロークが増加してブレーキフィーリングが悪化する。また、ブレーキペダル比をアップさせた場合には、通常、ブレーキ時のストロークが増加するとともに、ペダル搭載性が悪化する。また、ブレーキサイズやホイールサイズをアップさせた場合には、コストがアップする。
【0051】
これに対して、本発明の差圧式倍力装置によれば、先に説明したように制動液圧が大きくなることから、上記従来の方法のような弊害を伴うことなく比較的容易に制動性能を確保することができる。しかも、上記マスターシリンダのサイズダウンをした場合には、発生液圧が約10%向上できる程度にとどまるが、本発明の実施品では弊害を伴わずに前述したようにそれ以上に発生液圧の向上を図ることができる。
【0052】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で適宜変更し得るものであることはもちろんである。例えば、上記実施の形態では、液圧ブレーキ装置用負圧式倍力装置について説明したが、当然のごとく、クラッチ装置用の倍力装置であっても構わないし、また、正圧式倍力装置であっても構わない。また、上記実施例における保持手段の保持面8a、20a、8cを構成する傾斜面は裁頭円錐状面であっても良く、部分的に傾斜している平面又は曲面であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の差圧式倍力装置を示す縦断側面図である。
【図2】 上記第1実施例の差圧式倍力装置の要部となる、図1の円で囲んだ部分の断面を拡大して示す説明図である。
【図3】 本発明の第2実施例の差圧式倍力装置の要部の断面を拡大して示す説明図である。
【図4】 本発明の第3実施例の差圧式倍力装置の要部の断面を拡大して示す説明図である。
【図5】 本発明の第4実施例の差圧式倍力装置の要部の断面を拡大して示す説明図である。
【図6】 本発明の差圧式倍力装置の効果を従来の一般的な構成の差圧式倍力装置の効果と比較して示す説明図である。
【符号の説明】
1 差圧式倍力装置
2 ブースタシェル
2a フロントシェル
2b リヤシェル
3 ダイアフラム
4 負圧室(定圧室)
5 変圧室
6 コネクタパイプ
7 パワーピストン
8 バルブボディ
8a,8c,20a 保持面
8d,8e,8f,20b 保持力規制面
9 プッシュロッド
10 オペレーティングロッド
11,21,40 初期セットスプリング
8b,11a,21a,40a 係合部
12,41 スタッドボルト
13,20,31 サポートプレート
14 リアクションスプリング
15 リアクションプレート
16 リターンスプリング
17 プランジャ
18 プッシュロッド
30 コイルスプリング
31a 折り返し部
Claims (7)
- 入力された力を出力軸へ伝達する入力軸と、
気密シールされた中空のブースタシェルと、
前記ブースタシェル内でストローク可能に設けられ、前記ブースタシェル内を区分して、そのブースタシェル内のフロント側に定圧室を画成するとともに、そのブースタシェル内のリア側に前記入力軸からの入力に応じて圧力を変化される変圧室を画成するピストンと、
前記ピストンと一体にストロークし、前記定圧室と前記変圧室との差圧による力を前記出力軸へ伝達するバルブボディと、
前記バルブボディを初期ストローク位置に保持する保持力を前記バルブボディへ作用させる保持手段と、
を備える差圧式倍力装置において、
前記バルブボディのストローク増加に応じた保持手段による前記バルブボディに作用する前記保持力の増加を規制する保持力増加規制手段を設けたことを特徴とする差圧式倍力装置。 - 前記保持手段は、
前記ブースタシェルに支持した弾性変形可能な係合部材と、
前記バルブボディに設けられて、前記係合部材との係合により前記保持力を受ける保持面とを有し、
前記保持力増加規制手段は、
前記バルブボディに設けられて、前記保持面につながり前記保持力の増加を規制する保持力規制面を有し、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記係合部材を、前記保持面との係合から前記保持力規制面との係合に移行させるものであることを特徴とする、請求項1記載の差圧式倍力装置。 - 前記保持手段は、
前記バルブボディに支持した弾性変形可能な係合部材と、
前記ブースタシェルに設けられて、前記係合部材との係合により前記保持力を受ける保持面とを有し、
前記保持力増加規制手段は、
前記ブースタシェルに設けられて、前記保持面につながり前記保持力の増加を規制する保持力規制面を有し、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記係合部材を、前記保持面との係合から前記保持力規制面との係合に移行させるものであることを特徴とする、請求項1記載の差圧式倍力装置。 - 前記ブースタシェルは、フロントシェルとリヤシェルとを備えてなり、
前記保持面は、前記バルブボディの、前記ピストンよりも前記フロントシェル側に位置する傾斜面であり、
前記保持力規制面は、前記バルブボディの外周面であり、
前記保持手段の前記係合部材は板ばねであり、
前記板ばねの一端は、前記フロントシェルに支持され、
前記板ばねの他端は、前記バルブボディの前記保持面と前記保持力規制面とに摺接可能であり、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記保持面との摺接から前記保持力規制面との摺接に移行することを特徴とする、請求項2記載の差圧式倍力装置。 - 前記ブースタシェルは、フロントシェルとリヤシェルとを備えてなり、
前記保持面は、前記フロントシェルに設けられた傾斜面であり、
前記保持力規制面は、前記傾斜面につながる側面であり、
前記保持手段の前記係合部材は板ばねであり、
前記板ばねの一端は、前記保持力を伝達可能に前記バルブボディに係合し、
前記板ばねの他端は、前記フロントシェルの前記保持面と前記保持力規制面とに摺接可能であり、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記保持面との摺接から前記保持力規制面との摺接に移行することを特徴とする、請求項3記載の差圧式倍力装置。 - 前記ブースタシェルは、フロントシェルとリヤシェルとを備えてなり、
前記保持面は、前記バルブボディの、前記ピストンよりも前記フロントシェル側に位置する傾斜面であり、
前記保持力規制面は、前記バルブボディの外周面であり、
前記保持手段の前記係合部材はコイルスプリングであり、
前記コイルスプリングの一端は、前記フロントシェルに掛止され、
前記コイルスプリングの他端は、前記バルブボディの前記保持面と前記保持力規制面とに摺接可能であり、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記保持面との摺接から前記保持力規制面との摺接に移行することを特徴とする、請求項2記載の差圧式倍力装置。 - 前記ブースタシェルは、フロントシェルとリヤシェルとを備えてなり、
前記保持面は、前記バルブボディの、前記ピストンよりも前記リヤシェル側に位置して前記フロントシェル側に向く傾斜面であり、
前記保持力規制面は、前記バルブボディの外周面であり、
前記保持手段の前記係合部材は板ばねであり、
前記板ばねの一端は、前記リヤシェルに支持され、
前記板ばねの他端は、前記バルブボディの前記保持面と前記保持力規制面とに摺接可能であり、前記バルブボディのストローク増加に応じて、前記保持面との摺接から前記保持力規制面との摺接に移行することを特徴とする、請求項2記載の差圧式倍力装置。
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