JP4069571B2 - 鋼帯への圧延油塗布方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、鋼帯への圧延油塗布方法、特に鋼帯の冷間圧延において、該鋼帯表面に圧延油を塗布する際に適用して好適な、鋼帯への圧延油塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧延機で鋼板(鋼帯)を冷間圧延する場合には、圧延性を向上させるために該鋼板に圧延油を塗布することが行われており、その際に用いられる一般的な圧延油塗布方法としては、水と圧延油を混合してエマルジョンとし、該エマルジョンをノズルからストリップにスプレーする方式が採られている。その一例を、図8を用いて説明する。
【0003】
図8は、冷間圧延において、ダイレクト方式と呼ばれる一過式の圧延油塗布装置を用いる場合の例を示したものであり、圧延油の塗布は以下のようにして行われる。
【0004】
圧延油タンク1に蓄えられている圧延油をポンプ2により昇圧すると共に、流量計4で検出した圧延油の流量を流量調整弁3にフィードバックすることにより、所定量の圧延油をミキシングタンク9に供給する。又、同時に、水タンク5に蓄えられている水をポンプ6により昇圧すると共に、流量計8で検出した水の流量を流量調整弁7にフィードバックすることにより、所定量の水を同じくミキシングタンク9に供給する。
【0005】
このミキシングタンク9においては、供給された圧延油と水とを撹拌器10で撹拌することにより、エマルジョン状態にすると共に、該エマルジョンをポンプ11により昇圧してノズル(ヘッダ)12から圧延機13のワークロール14で圧延されつつある鋼板Sに噴射(スプレー)することにより、圧延油の塗布が行われる。
【0006】
このような冷間圧延においては、エマルジョンをスプレーすることにより圧延油を鋼板Sに塗布する方法が採用され、塗布された圧延油は、塑性加工部に引き込まれることによって、潤滑性に寄与している。
【0007】
図9は、エマルジョンとして鋼板Sに塗布された圧延油が、ワークロール14による塑性加工部に引き込まれるまでのイメージを示したもので、図中塗布油膜の厚さがノズル12からスプレーされた圧延油の全供給量が付着した場合とすると、実際には鋼板Sに到達しない等により付着しない分があるため、実際の付着油膜は未付着分を差し引いた厚さになる。更に、ロールバイト(噛み込み)部で排出される部分もあるため、その排出部分を差し引いた残りの圧延油が、上記塑性加工部に引き込まれ、潤滑性に寄与することになる。
【0008】
このように、圧延油は、冷間圧延では重要な働きをするものであるが、その使用量を削減し、原単位を向上させることが予てより望まれていた。又、その一方で従来より粘度等の圧延油自体の物性値を調整することにより、前述したロールバイト部で排出される圧延油の量を削減することが行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにロールバイト部で排出される圧延油の量を削減する方法は、鋼板への圧延油の付着量が増えるわけではないので、圧延油の原単位を向上させることにはならないという問題があった。
【0010】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、鋼帯への圧延油の付着量を増大させ、その使用量を削減して原単位の向上を図ることができる鋼帯への圧延油塗布方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷間圧延する鋼帯に圧延油を塗布する際に、圧延油を水と混合してエマルジョンとし、該エマルジョンをノズルから鋼帯表面にスプレー塗布する鋼帯への圧延油塗布方法において、前記エマルジョンをノズルから噴出させる圧力を500kPa以上、1500kPa以下、前記エマルジョン粒径を80μm以上、180μm以下、且つ、前記ノズルから鋼帯までの距離を100mm以上、500mm以下、とすることにより、前記課題を解決したものである。
【0012】
即ち、本発明者は、圧延油塗布方法について種々検討した結果、エマルジョンをノズルから噴出させるスプレー圧力、エマルジョンの粒径、ノズルから鋼帯までの距離(以下、ノズル−鋼板距離とも記す)のそれぞれに、後述するような好適に範囲があることを知見した。本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、これにより圧延油の使用量を削減し、その原単位を向上することができるようになった。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1には、前記図8に示したものと実質的に同一の圧延油塗布装置を用いて、エマルジョン状態でスプレーされる圧延油の鋼板Sへの付着効率と、粒子運動量の関係を検討した結果を示した。ここで、付着効率は、圧延油全供給量に対する実付着量の比率である。又、粒子運動量は、スプレー粒子、即ちエマルジョン粒子の運動エネルギであり、これはスプレー圧力によって決まるスプレーの粒子質量と粒子速度に関係する。
【0015】
ここでは、スプレー圧力一定とし、ノズルからの流量を変化させることにより、粒子質量に相当するスプレー粒径を、63μm〜190μmの範囲で変化させた場合について示してある。又、図中hはノズル−鋼板距離であり、これが50mm、240mm、400mmの各場合の結果である。
【0016】
この図1から、スプレーの粒子運動量が小さい段階では、増加するに従って付着効率も増加するが、ある段階を超えるとほぼ一定となる。又、この付着効率は、ノズル−鋼板距離にも大きく依存することが分かる。
【0017】
そこで、本発明者は、付着効率について更に詳細に検討した結果、以下の知見を得ることができた。
【0018】
ノズル−鋼板距離を300mmに固定してスプレー圧力を変化させたところ、図2に示すような結果が得られた。これにより、500kPa以上、1500kPa以下が好適な範囲であることが分かる。ノズル−鋼板距離を変えても、ほぼ同様の結果が得られた。
【0019】
又、スプレー圧力を1000kPaと1500kPaに設定して、ノズル−鋼板距離を変化させた場合の付着効率を調べたところ、それぞれ図3と図4に示すような結果が得られた。これより、ノズル−鋼板距離には、100mm以上、500mm以下に好適な範囲が存在することが明らかになった。
【0020】
その理由としては、ノズル−鋼板距離が短すぎると、鋼板表面の滞留膜厚(表面に油が余分に溜まり過ぎてできる膜)が厚くなり過ぎてこぼれ落ちるため、付着効率が低下し、逆に、ノズル−鋼板距離が長すぎると、空気抵抗によりエネルギが減衰し、到達できるノズルー粒子の数が減り、その結果付着効率が低下することが考えられる。実験的にも、上記のような両者の中間的な距離が好適であることが明らかとなった。
【0021】
又、図3、図4の場合とスプレー圧力は同一に設定し、ノズル−鋼板距離を250mmに固定した条件で、スプレーのノズル径、即ち流量を変化させることによりエマルジョン粒径(スプレー粒子径)を変化させたところ、それぞれ図5と図6に示すような結果が得られた。これより、エマルジョン粒径には、80μm以上、180μm以下に好適な範囲が存在することが明らかになった。
【0022】
その理由としては、スプレー粒子径は、スプレー圧力とノズル径の両方の影響を受けるので、独立変数ではないが、粒径があまりに小さいと空気抵抗により運動エネルギが急速に減衰してしまうので、付着効率は低下し、逆に、粒径が大きすぎると、滞留膜厚が必要以上に厚くなり過ぎて、付着効率が低下することが考えられる。
【0023】
以上詳述した本実施形態によれば、鋼板への圧延油の付着性(付着効率)は、ノズルから噴射されたエマルジョン粒子の運動エネルギ(スプレー粒子運動量)によって影響され、又、この運動量は、スプレー圧力、スプレー粒子径及びスプレーノズルと鋼板との間の距離(ノズル−鋼板距離)の三者に大きく影響を受けることが明らかになった。その結果、これらをそれぞれ前記のような適切な数値範囲に設定することにより、鋼板への圧延油の付着性を向上させることができるようになった。
【0024】
図7は、本実施形態の圧延油塗布方法を、実際に低速圧延と高速圧延とにそれぞれ適用した結果を示す。これは、スプレー圧力を1000kPaに、エマルジョン粒径104μmの条件に設定すると共に、ノズル−鋼板距離を変化させて圧延して得られた結果である。
【0025】
この図より、ノズル−鋼板距離を現状の100mmに設定し、高速圧延したところ、摩擦係数が2.5%減少することが明らかになった。なお、現状のノズル−鋼板距離は150mmである。
【0026】
このように油量が一定の場合、ノズル−鋼板間距離を150mmから100mmに設定変更することにより、摩擦係数が2.5%減少した。
【0027】
一方、ノズル−鋼板間距離を150mmに対して100mmにすると、圧延油量を5%削減しても摩擦係数は変わらなかった。
【0028】
以上詳述した如く、本実施形態によれば、エマルジョンのスプレー圧力、スプレー(エマルジョン)粒径及びノズル−鋼板距離の各条件を適切に設定することにより、鋼板Sとワークロール14との間の摩擦係数を下げることができるようになった。その結果、摩擦係数を従来と同等に維持するために、圧延油の使用量を減らすことが可能となったため、圧延油の原単位を向上させることができるようになった。
【0029】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、鋼帯への圧延油の付着量を増大させ、その使用量を削減することにより、圧延油原単位の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプレー粒径の違いによるスプレー粒子運動量と圧延油付着効率との関係を示す線図
【図2】スプレー圧力が付着効率に及ぼす影響を示す線図
【図3】スプレー圧力1000kPaの場合のノズルから鋼板までの距離が付着効率に及ぼす影響を示す線図
【図4】スプレー圧力1500kPaの場合のノズルから鋼板までの距離が付着効率に及ぼす影響を示す線図
【図5】スプレー圧力1000kPaの場合のエマルジョン粒径が付着効率に及ぼす影響を示す線図
【図6】スプレー圧力1500kPaの場合のエマルジョン粒径が付着効率に及ぼす影響を示す線図
【図7】ノズルから鋼板までの距離とワークロール−鋼板間の摩擦係数との関係を示す線図
【図8】圧延油塗布装置の概略構成を示す説明図
【図9】鋼板へ塗布した圧延油と塑性加工部に引き込まれる圧延油との関係を示す説明図
【符号の説明】
12…ノズル
S…鋼板

Claims (1)

  1. 冷間圧延する鋼帯に圧延油を塗布する際に、圧延油を水と混合してエマルジョンとし、該エマルジョンをノズルから鋼帯表面にスプレー塗布する鋼帯への圧延油塗布方法において、
    前記エマルジョンをノズルから噴出させる圧力を500kPa以上、1500kPa以下、
    前記エマルジョン粒径を80μm以上、180μm以下、且つ、
    前記ノズルから鋼帯までの距離を100mm以上、500mm以下、
    とすることを特徴とする鋼帯への圧延油塗布方法。
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