JP3053316B2 - 圧延油供給方法 - Google Patents

圧延油供給方法

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JP3053316B2 JP5150859A JP15085993A JP3053316B2 JP 3053316 B2 JP3053316 B2 JP 3053316B2 JP 5150859 A JP5150859 A JP 5150859A JP 15085993 A JP15085993 A JP 15085993A JP 3053316 B2 JP3053316 B2 JP 3053316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延供給方法、特に
圧延機でストリップを圧延する際に、圧延油を該ストリ
ップに供給するために有効な圧延油供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧延機でストリップを圧延する
場合には、圧延性を向上させるために該ストリップに圧
延油を塗布することが行われており、その際に用いられ
る一般的な圧延油供給方法としては、水と圧延油を混合
したエマルジョン状態のクーラントをノズルよりストリ
ップに噴射する方式がとられている。その一例を、図3
を用いて説明する。
【0003】図3は、冷間圧延において、ダイレクト方
式と呼ばれる一過式の圧延油供給装置を用いる場合の例
を示したものであり、圧延油の供給は以下のようにして
行われる。
【0004】圧延油タンク1に貯えられている圧延油を
ポンプ2により昇圧すると共に、流量計4で検出した圧
延油の流量を流量調整弁3にフィードバックすることに
より、所定量の圧延油をミキシングタンク9に供給す
る。又、同時に、水タンク5に貯えられている水をポン
プ6により昇圧する共に、流量計8で検出した水の流量
を流量調整弁7にフィードバックすることにより、所定
量の水を同じくミキシングタンク9に供給する。
【0005】このミキシングタンク9においては、供給
された圧延油と水とを撹拌機10で撹拌することによ
り、エマルジョン状態のクーラントにすると共に、該ク
ーラントをポンプ11により昇圧してヘッダ12から圧
延機13の圧延ロール14で圧延されつつあるストリッ
プSに噴射する。なお、この圧延油供給方法は、冷間圧
延に限らず、熱間圧延においても用いることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように圧延油を水と混合したエマルジョン(クーラン
ト)としてヘッダに供給する場合、エマルジョンの乳化
安定性が増す、即ちエマルジョン中の圧延油の粒子径が
小さくなるとプレートアウト性(展着性)が低下し、圧
延に支障をきたすことになる。
【0007】一般に、エマルジョンのノズル噴射圧力を
高くして、ストリップ表面に対するエマルジョンの衝突
速度を大きくすることによりプレートアウト性を向上す
ることができる(以下、これを衝突速度効果と言う)
が、圧延油の粒子径が小さくなり過ぎると、この衝突速
度効果が相殺されてしまい、十分な圧延性を得ることが
できないという問題がある。
【0008】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、ストリップを圧延する際に噴射され
るエマルジョンのプレートアウト性を大幅に改善し、圧
延性を向上することができ、ひいては、圧延油の使用量
を削減することができる圧延油供給方法を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧延機でスト
リップを圧延する際に、圧延油を水と混合してエマルジ
ョンとし、該エマルジョンをノズルからストリップ表面
に噴射する圧延油供給方法において、圧延油に、エマル
ジョン中の圧延油粒子径を増大させるための凝集剤を
0.01%以上、0.1%以下添加すると共に、エマル
ジョンをノズルから噴射する圧力を5kg/cm2以上、1
5kg/cm2以下とすることにより、前記課題を達成した
ものである。
【0010】
【作用】本発明者等は、種々検討した結果、圧延油を水
と混合してエマルジョンを調製する際に、予め圧延油に
エマルジョン中の圧延油粒子径を増大させるための凝集
剤を、0.01%以上、0.1%以下添加すると共に、
調製されたエマルジョンをノズルから5kg/cm2以上、
15kg/cm2以下の圧力で噴射することにより、乳化安
定性を低く保持したままでストリップに対する圧延油の
付着効率を向上することができ、圧延性を大幅に改善で
きることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見によりなされたもので
あり、以下に本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明に適用する凝集剤としては、例えば
本発明者等により提案された特公平3−13279に開
示されている、下記化合物(A)、(B)のうちで、そ
の平均分子量が8,000〜1,000,000の範囲
にある油溶性高分子化合物をあげることができる。
【0013】(A)次の一般式(I )、(II)で表わさ
れる含窒素系単量体及びその塩、の単独重合物、あるい
はこれらの2種以上の共重合物のうちの油溶性の化合
物。
【0014】
【化1】
【0015】[式中R1 はH又はCH3 を、R2 及びR
3 はCH3 ,C2 5 又はC3 7 を示す。]
【0016】(B)前記一般式(I )、(II)で表わさ
れる含窒素系単量体及びその塩、の1種又は2種以上と
アクリル酸あるいはメタクリル酸、又はそのアルキルエ
ステルあるいはアルキルアミド、又はアルケン、の1種
又は2種以上との共重合物のうちの油溶性の化合物。
【0017】又、圧延油としては、パーム油、牛脂又は
それらの混合物等をあげることができ、又、圧延油に対
する上記凝集剤の添加量としは、0.01%以上、0.
1%以下をあげることができる。
【0018】後に説明する図1に示すように、凝集剤を
加えない圧延油を使用する従来の方法でエマルジョンを
調整した場合には、ノズル噴射圧力を5kg/cm2 以上に
しても、圧延油の付着効率が低く、特に圧力を高くする
ほどノズル噴出部で油が剪断されるため圧延油粒子径が
小さくなり、噴射圧力を高くして衝突速度効果を高めて
も付着効率の向上は認められない。
【0019】しかし、本発明のように、圧延油に凝集剤
を添加した場合には、5kg/cm2 以上で大幅に圧延油の
付着効率を向上させることが可能である。但し、エマル
ジョンのノズル噴射圧力が15kg/cm2 を超えると次第
に圧延油の付着効率が低下する。これは、エマルジョン
がストリップに到達すると、その表面で圧延油の粒子が
反射され、飛散されることに起因すると考えられる。
【0020】従って、本発明によれば、凝集剤が添加さ
れた圧延油を用いてエマルジョンを調整し、該エマルジ
ョンを5kg/cm2 以上、15kg/cm2 以下のノズル噴射
圧力でストリップに噴射することにより、極めて効率良
く圧延油をストリップ表面に付着させることが可能とな
る。その結果、圧延油の使用量を、例えば20%も削減
することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0022】図1には、凝集剤を種々の濃度で添加した
パーム油(圧延油)と水とを混合したエマルジョンを用
いた場合(本発明)と、凝集剤を添加しない以外は同一
のエマルジョンを用いた場合(従来)の、圧延油塗布試
験の結果をそれぞれ示した。
【0023】この実施例では、凝集剤として次の式で表
わされる単量体を重合させた前記(A)の油溶性高分子
化合物を使用した。
【0024】
【化2】
【0025】又、この凝集剤のパーム油に対する添加量
は、0%、0.005%、0.01%、0.02%、
0.04%、0.1%及び0.2%とした。但し、図1
では、ppm 単位(%の1万分の1)で示してある。
【0026】試験は、約370mpmで走行するテストピ
ース(25mm×50mm)にノズル噴射圧力を2kg/cm2
から25kg/cm2まで変化させてエマルジョンを塗布
て行い、そのときの圧延油の付着効率を縦軸にとって図
1に表示した。
【0027】ここで、付着効率とは、ノズルから噴射し
た油量をQ0 、テストピースに付着した油量をQ1 とす
ると、次式により与えられるηである。
【0028】η=Q1 /Q0
【0029】図2は、上記圧延油の塗布試験に使用した
装置である。この試験装置では、エマルジョンタンク2
0で圧延油と水とを撹拌機22で混合してエマルジョン
24を調整し、該エマルジョンをポンプ26で昇圧し、
その圧力を圧力調整バルブ28で調節することにより所
望の圧力とし、該エマルジョンを配管30を通してノズ
ル32から噴射できるようにしてある。又、上記ノズル
32の噴射位置にテストピースTを加速装置34で所望
の速度にして、例えば矢印方向に通過させることによ
り、該テストピースTに対して種々の条件で圧延油を塗
布することができるようになっている。なお、図中36
は圧力計である。
【0030】上記加速装置34の機構を簡単に説明する
と、テストピースTを載置し、固定するための載置台3
8が、上端部がピン40により回動可能に軸支されてい
るレバー42の下端に取付けられ、該レバー42が矢印
方向に振り子動作が可能となっている。従って、この振
り子動作の速度を調整することにより、上記テストピー
スTに対するエマルジョンの噴射時間を任意に調整可能
となっている。
【0031】上記図1に示した結果より明らかなよう
に、凝集剤を添加した場合(本発明)は、濃度への依存
性があるものの、いずれも無添加(従来)より付着効率
が向上していることが判る。特に、実線で示した0.0
1%(100ppm )〜0.1%(1000ppm )の濃度
範囲の場合は、ノズル噴射圧力を5kg/cm2 以上とする
と、付着効率が0.7を超え、このように大きな付着効
率が得られる状態が15kg/cm2 を超えるまで続く。
【0032】即ち、ノズル噴射圧力が5kg/cm2 未満で
あると十分な効果が得られず、又、15kg/cm2 を超え
た場合も不充分となる。ノズル噴射圧力が15kg/cm2
を超えると付着効率が減少する理由は、エマルジョンが
ストリップに衝突したときに圧延油粒子の反射が大きく
なり、飛散量が増えるために該圧延油がストリップ表面
に付着し難くなるからと考えられる。
【0033】以上詳述した如く、本実施例によれば、圧
延油に凝集剤を前記濃度範囲になるように添加し、該圧
延油を用いて調整したエマルジョンをノズルから5kg/
cm2以上、15kg/cm2未満の圧力でストリップ表面に噴
射することにより、ストリップ表面に対する圧延油の付
着効率を大幅に増大させることが可能となり、その結果
圧延油の使用量を、例えば20%削減することが可能と
なる。
【0034】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限定されるも
のではない。
【0035】例えば、圧延油としては、パーム油に限ら
ず牛脂又はパーム油と牛脂の混合物等であってもよい。
【0036】又、凝集剤及びその添加量も前記実施例に
示したものに限定されない。
【0037】又、前記実施例では冷間圧延に使用する直
接式圧延油の場合について説明したが、本発明は、熱間
圧延に用いる圧延油や圧延油を循環させて使用する循環
式圧延油にも適用できることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明によれ
ば、圧延油をエマルジョンとしてノズルからストリップ
表面に噴射して塗布しながら、該ストリップを圧延する
際のプレートアウト性を大幅に改善し、圧延性を向上す
ることができ、ひいては、圧延油の使用量を削減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の効果を示す線図
【図2】本発明の効果を明らかにするために使用した試
験装置
【図3】従来の圧延油供給装置の概略構成を示す説明図
【符号の説明】 20…エマルジョンタンク 22…撹拌機 24…エマルジョン 26…ポンプ 28…圧力調整バルブ 30…配管 32…ノズル 34…加速装置 36…圧力計 T…テストピース
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 輝弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 山田 恭裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平3−268812(JP,A) 特開 昭56−50714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 310 B21B 27/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機でストリップを圧延する際に、圧延
    油を水と混合してエマルジョンとし、該エマルジョンを
    ノズルからストリップ表面に噴射する圧延油供給方法に
    おいて、 圧延油に、エマルジョン中の圧延油粒子径を増大させる
    ための凝集剤を、0.01%以上、0.1%以下添加す
    ると共に、 エマルジョンをノズルから噴射する圧力を5kg/cm2
    上、15kg/cm2以下とすることを特徴とする圧延油供
    給方法。
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