JP4069210B2 - 自動車用シートのバネ当て材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車用シートにおいてクッションである発泡ウレタンの下面に一体に設けられて、シートの底部に取り付けられたバネによる発泡ウレタンの損傷を効果的に防止すると共に、バネ当て材と発泡ウレタン樹脂とを合体して発泡成型するに際して、発泡ウレタン樹脂がバネ当て材に浸出することを防止し得るバネ当て材に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のシートにおける従来のバネ当て材としては、スパンボンド方式による不織布、すなわち、熱可塑性長繊維による不織布の単品が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のスパンボンド不織布によるバネ当て材にあっては、バネ当て材と発泡ウレタンとの一体化時、すなわちバネ当て材に発泡ウレタン樹脂を載せ、これを発泡成型して発泡ウレタン樹脂の発泡成型と、発泡ウレタンとバネ当て材との一体化を行っているが、この発泡成型時に、発泡ウレタン樹脂が、バネ当て材に浸み出す場合があり、またシートの底部に取り付けられたバネによる発泡ウレタンの損傷の防止や、バネとバネ当て材との摩擦によるコスレ音の発生等に難点があり、さらに発泡ウレタン樹脂の発泡成型時において、発泡ウレタンとバネ当て材との固着力、すなわち発泡ウレタンに対するバネ当て材の食い付きに不満足な点がみられる。
これらの点に鑑み、この発明では、発泡ウレタン樹脂の発泡成型時においてバネ当て材に、発泡ウレタン樹脂が浸み出すことがなく、またバネによる発泡ウレタンの損傷を防止でき、バネとバネ当て材との摩擦によるコスレ音の発生を減少し、さらには発泡ウレタン樹脂の発泡成型時において、発泡ウレタンとバネ当て材との固着力が良好であるバネ当て材を安価に提供できることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を達成するため、この発明は、テープヤーンからなる織布3に、合成繊維または半合成繊維の短繊維ウエブ4を積層して、短繊維ウエブ4の面からニードルパンチを施して織布3と短繊維ウエブ4とを積層一体化してなる自動車用シートのバネ当て材である。
【0005】
この発明におけるテープヤーンは熱可塑性樹脂からなるものであればその種類は問わないがポリプロピレン樹脂からなるものは経済性と物性とからみて好ましい。
【0006】
この発明における短繊維ウエブ4は、合成繊維または半合成繊維からなるものであればその種類は問わないが、ポリエチレンテレフタレート繊維からなるものは、経済性と物性とからみて好ましく、その繊度は1.5〜15デニール程度が好ましい。またこの発明で用いられる織布3と、短繊維ウエブ4とを同じ素材、例えば同じオレフイン系樹脂からなるものを用いた時にはリサイクルに際し容易となる。
【0007】
この発明におけるテープヤーンからなる織布の組織については特に限定される条件はなく、平織によるものが一般的である。
【0008】
この発明になるバネ当て材5は、織布3と短繊維ウエブ4とが積層一体化されたものであることから、その通気度は従来のスパン、ボンド不織布の単品によるものに比較すると、はるかに小さいものであるため、このバネ当て材5に発泡ウレタン樹脂を発泡成型する際、発泡ウレタン樹脂がバネ当て材5に浸み出し、製品の外観を著しく損うことは見られなくなった。
【0009】
この発明にあっては、織布3と短繊維ウエブ4とが積層一体化されたバネ当て材5を配置した型内に発泡ウレタン樹脂を注入し、これを発泡成型処理を行って、発泡ウレタン6の下面にバネ当て材5が一体化したものとされ、シートの底部7のバネ8上に、バネ当て材5が接するように置かれて使用される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明になる自動車用バネ当て材の一例をシートに用いた状態を示す縦断側面図であり、図2はこの発明になる自動車用バネ当て材の実施の一例を示す縦断側面図である。
【0011】
[実施例]
1はポリプロピレン製のテープヤーンからなる経糸であり、2は経糸と同様ポリプロピレン製のテープヤーンからなる緯糸であって、これら経糸1と緯糸2とから平織の織布3とされる。
なお、この織布3の経糸は400d、緯糸は600dであり、織物の密度は18×6/吋である。この織布3の上にポリエチレンテレフタレート繊維で単糸繊度が3d、繊維長が51mmの短繊維ウエブ4を織布3の単位面積当り120g程度積層し、この短繊維ウエブ4の面から針は#40の通常の針を用い、100パンチ/cm2程度のニードルパンチを施して織布3と短繊維ウエブ4とが積層一体化されたバネ当て材5を得た。
【0012】
このようにして得られたバネ当て材5は、このバネ当て材5を構成する短繊維ウエブ4の上に発泡ウレタン樹脂を置き、これを発泡成型処理を行って、発泡ウレタン6の下面に、バネ当て材5が一体化したものとされ、シートの底部7のバネ8の上に、バネ当て材5が接するように置かれて使用される。
【0013】
【発明の効果】
この発明になる自動車用バネ当て材はこれまでに詳細に説明したように構成されているので、このバネ当て材を構成する短繊維ウエブの上に、発泡ウレタン樹脂を置いて、これを発泡処理を行う時、従来のスパンボンド不織布のみを用いての発泡成型処理に当っては、発泡成型時に発泡ウレタン樹脂が、スパンボンド不織布に浸み出し製品の外観を著しく汚ごす場合があったが、本発明のバネ当て材にあっては全く、このような汚染は見られなくなった。
また従来のバネ当て材にあっては、使用中にシートの底部に取付けられたバネとの繰返し接触によってバネの端部がバネ当て材を貫通して発泡ウレタンを損傷し易いものであったが、本発明のバネ当て材にあっては、従来のものよりもバネの端部がバネ当て材を貫通し難いものとなり、寿命をはるかに長期間延ばすことができたものである。
さらにバネとバネ当て材との摩擦によってシートに座っている間に、コスレ音が従来のバネ当て材にあっては発生し易い傾向があったが、本発明のバネ当て材にあっては、ほとんどコスレ音の発生が無いことからシートに座っている人に不快感を与えないものとなり、また発泡ウレタン樹脂の発泡成型時において発泡成型性が向上するため、エア溜り等が無く発泡ウレタンとバネ当て材である短繊維ウエブとの間の固着力が従来のものよりも良好なバネ当て材となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明になる自動車用バネ当て材の一例をシートに用いた状態を示す縦断側面図。
【図2】 この発明になる自動車用バネ当て材の実施の一例を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 経糸
2 緯糸
3 織布
4 短繊維ウエブ
5 バネ当て材
6 発泡ウレタン
7 底部
8 バネ
Claims (3)
- テープヤーンからなる織布3に、合成繊維または半合成繊維の短繊維ウエブ4を積層して、短繊維ウエブ4の面からニードルパンチを施して織布3と短繊維ウエブ4とを積層一体化してなることを特徴とする自動車用シートのバネ当て材。
- テープヤーンはポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の自動車用シートにおけるバネ当て材。
- 短繊維ウエブ4はポリエチレンテレフタレート繊維からなることを特徴とする請求項1記載の自動車用シートのバネ当て材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30158398A JP4069210B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 自動車用シートのバネ当て材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30158398A JP4069210B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 自動車用シートのバネ当て材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000094457A JP2000094457A (ja) | 2000-04-04 |
JP4069210B2 true JP4069210B2 (ja) | 2008-04-02 |
Family
ID=17898705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30158398A Expired - Lifetime JP4069210B2 (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 自動車用シートのバネ当て材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4069210B2 (ja) |
-
1998
- 1998-09-17 JP JP30158398A patent/JP4069210B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000094457A (ja) | 2000-04-04 |
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