JP4069186B2 - 運搬車 - Google Patents

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JP4069186B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷台を有する運搬車に関するものであり、より詳しくは、 燃料タンクの配置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行部上に機体フレームを配し、該機体フレームの後部上に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、エンジンの燃料タンクは、ボンネット内等といった閉じた空間に内装されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、閉じた空間内に燃料タンクを内装する構成では、 給油の際に給油口を現出させる手間を要する。そこで、燃料タンクを現出した状態での設置を検討するに、運転部上には、ボンネット、座席、各種操作レバー等が配置され、しかも、オペレータの足置きスペースとなるステップの面積を確保する必要があるため、 設置スペースは限られるものであり、また、給油作業の容易性や、オペレータの乗降性を考慮しなければならない。また、燃料タンクを現出させるにあたり、燃料タンクの壁面が現出することとなることから、この壁面を効果的に利用できないかと検討した。本発明は、 以上の検討から生まれたものであり、燃料タンクの最適な配置と、現出させた燃料タンクの好適な利用態様を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、走行部上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部上に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、該運転部(5)に、正面視「凸」状のステップ(6)を左右方向に敷設し、該ステップ(6)の左右中央に形成される中高面(90)の前方であって、該中高面(90)の左右幅範囲内に燃料タンク(14)を配したものである。
【0006】
請求項2においては、走行部上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部上に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、前側の荷台(4)と、運転部(5)に設ける左右操向レバー(20L・20R)との間に、燃料タンク(14)を配するとともに、前記左右操向レバー(20L・20R)上部の掴み部を、該燃料タンク(14)の上端近傍にて前方へ向かって屈曲させたものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1又は2記載の運搬車において、前記燃料タンク(14)の前後幅を、オペレータの一足長以下とし、前記燃料タンク(14)の側方に、エンジン回転数を設定するアクセルレバー(21)と、荷台(4)を昇降操作するダンプレバー(22)と、変速ペダル(7)の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー(23)と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー(24)を配置し、該操作レバーの回動範囲を、オペレータの一足長以下としたものである。
【0008】
請求項4においては、請求項1又は2記載の運搬車において、前記燃料タンク(14)の一方の側壁には、前後進切換レバー(24)の回動支点となる枢支軸(242)を、他方の側壁には、アクセルレバー(21)の回動支点となる枢結軸(151)を、操作レバーの回動支点として設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は本発明の運搬車の全体左側面図、図2は運転部の平面図、図3はボンネット及びステップの形状を示す斜視図である。
【0011】
図4はステップ下方に配されるリンク類の構成を示す斜視図、図5はHST、ミッションケース等の配置関係を示す平面図、図6は隔離板近傍の装置構成を示す左側面図、図7は同じく後面図である。
【0012】
図8はCV取付け部の構成を示す左側面一部断面図、図9は前後進切換レバーの回動部の構成を示す右側面図、図10は踏込量規制レバーの回動部の構成を示す右側面図である。
【0013】
まず、本発明に係る運搬車の全体構成について説明する。図1及び図2に示すごとく、運搬車1は、走行部であるクローラ走行装置2、機体フレーム3及び荷台4により構成され、該クローラ走行装置2の上に機体フレーム3を搭載し、該機体フレーム3の前部に荷台4を、後部に運転部5を配している。
【0014】
クローラ走行装置2は、左右のトラックフレーム40に複数の下部転輪41・41・・・、上部転輪42を回転自在に枢支し、前部転輪43をテンション機構を介して回転自在に枢支し、後部駆動輪44L・44Rをミッションケースから突出した車軸に固設し、これらにクローラ45を巻回して構成されている。
【0015】
機体フレーム3は、前後方向に平行な左右の前後フレーム31L(31R)と、これら前後フレーム31L(31R)間に横架する複数の左右フレーム32・32・・・から構成している。
【0016】
荷台4は、ダンプシリンダ19により昇降回動可能に枢支されており、該ダンプシリンダ19を伸縮させることにより、荷台4に積んだ土砂等を運搬車1の前方または側方に排出する構成としている。
【0017】
運転部5では、オペレータの足もとスペースに付設されるステップ6が、左右方向に敷設され、該ステップ6の左側には変速ペダル7(図2)、右側にはブレーキペダル8が配されている。該ステップ6の前方には、隔離板9が左右方向に立設されており、該隔離板9によって荷台4と運転部5との間が隔離されている。一方、ステップ6の後方には、エンジン等を内包するボンネット10が配され、該ボンネット10の上部に座席11を載置固定している。また、前記機体フレーム3後部上に後部カバー12L・12Rが設けられ、該後部カバー12L(12R)上のボンネット10の左右両側より乗降バー13・13(図2)を立設し、さらに、後部カバー12L(12R)には、オペレータの保護機器となるロプス82の立設スペースが設けられ、ロプス82がオペレータを囲むように立設されている。また、該ステップ6は、前記隔離板9とボンネット10の間となる位置に前後方向の幅を持たせて配され、ウォークスルー通路が形成されている。言い換えれば、運転部5の座席11とダッシュボード17との間にステップ6が配置されて、左右両側より乗降可能としている。
【0018】
また、前記隔離板9において、略左右中心となる位置のボンネット10側には、燃料タンク14が付設され、該燃料タンク14の上部左側に設けた給油口16(図2)を除く右側上方をダッシュボード17で覆い、該ダッシュボード17に各種操作ボタンや計器等を配設している。また、燃料タンク14の略左右中心に燃料ゲージ18を上下方向に付設し、該燃料ゲージ18を中心として左右に左右操向レバー20L・20Rを配している。該左右操向レバー20L・20Rはダッシュボード17後部で機体左右中心に対して対称に配置している。また、燃料タンク14の左方には、エンジン回転数を設定するアクセルレバー21と、荷台4を昇降操作するダンプレバー22が配される一方、燃料タンク14の右方には、変速ペダル7の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー23と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー24が配されている。
【0019】
次に、前記ステップ6の形状と、該ステップ6廻りの構成について説明する。図3に示すごとく、ステップ6は、前述の左右の前後フレーム31L・31Rに横架される正面視略「凸」状(ハット形状)の板体であって、その左右中央の高い床面を中高面90とし、該中高面90の左右に低く構成される面を左右ステップ面91L・91Rとしている。前記中高面90においては、前側中央付近において平面視略「U」字の切欠き88・88が左右に形成されており、該切欠きより前記左右操向レバー20L・20R(図2)を立ち上げるようにしている。この左右操向レバー20L・20Rの回動支点となる回動軸120は、図4及び図5に示すごとく、前述の前後フレーム31L・31Rより突設した支持ステー125L・125R(図4)に枢結されて、前記ステップ6の中高面90の下方に横架されている(図5)。また、該回動軸120に、左右操向レバー20L・20Rの基部が固設される枢結筒121L・121Rと、ブレーキペダル8にペダル連動リンク196で連動連結されるzL・122Rを回転自在に外嵌支持している。また、これら枢結筒121L・121R及び支持筒122L・122Rから、ミッションケース60にかけて、前後方向に、それぞれ操向リンク123L・123R、制動リンク124L・124Rが伸びており、これらリンク機構についてもステップ6の中高面90の下方に配されている(図5)。つまり、ステップ6の左右中央に形成される中高面90の下方に、左右操向レバー20L・20R及びブレーキペダル8と、ミッションケース60とを連動連結する連動手段となるリンク機構を配している。
【0020】
次に、左右操向レバー20L・20Rの形状と、該左右操向レバー20L・20Rの下部に設けるストッパーの構成について説明する。図6に示すごとく、左右操向レバー20L・20Rは、その基部が前記枢結筒121L・121Rに取付けられ、回動軸120を中心に前後方向に揺動するものである。この左右操向レバー20L・20Rの前後位置関係は、前記回動軸120を、燃料タンク14の後面上下延長線上よりも後方に配し、枢結筒121L・121Rより上方へ向けて立ち上がる左右操向レバー20L・20Rが、燃料タンク14の後方に配されるようにしている。また、左右操向レバー20L・20Rの左右位置について、図7に示すごとく、前記枢結筒121L・121Rを、燃料タンク14の左右幅内であって、該燃料タンク14の略左右中心より均等に左右へ振り分けた位置に配し、該枢結筒121L・121Rより上方へ向けて立ち上がる左右操向レバー20L・20Rが、燃料タンク14の左右幅の範囲内に収まるようにしている。
【0021】
そして、図6に示すごとく、上記左右操向レバー20L・20Rは、燃料タンク14の下方の枢結部、即ち、回動軸120に枢結する枢支筒121L・121Rより、上方に垂直に立ち上げ、前記燃料タンク14の上端近傍にて、グリップ部20b・20bを前方へ向かって略30度屈曲させている。このように、左右操向レバー20L・20R上部のグリップ部20b・20bを、燃料タンク14の上端近傍にて前方へ向かって屈曲させることで、左右操向レバー20L・20R上部のグリップ部20bが、オペレータの座席11(図1)とは反対側の前方へ位置することになり、オペレータの膝廻り上方のスペースが開放され、ステップ6上でのウォークスルーが行い易いものとなっている。
【0022】
また、図6に示すごとく、前記左右操向レバー20L・20Rの前側の基部であって、燃料タンク14の後面の後方となる位置に、ゴム等の弾性体で構成したストッパー47・47を取付ける構成とし、左右操向レバー20L・20Rを手前に引いた状態から開放した際に、前記ストッパー47・47が燃料タンク14の後面に当接し、ストッパー47・47と燃料タンク14との間に、ストッパー47・47が挟まれ衝撃を吸収するようにしている。前記左右操向レバー20L・20Rの屈曲位置よりも下方には、側面視「コ」字状のステー53・53を付設し、該ステー53・53にストッパー47・47を嵌装して取付けている。該ストッパー47・47は、略円錐台形として、その軸方向略中心部において溝部を形成し、該溝部を前記ステー53・53に嵌合し、底面側を前側、即ち、燃料タンク14側へ向けた状態で取付けられているが、形状は限定するものではない。そして、この底面を当接面67とし、左右操向レバー20L・20Rを手前に引いた状態から手放して開放すると、前記スプリング199・199(図4)の弾性力により、左右操向レバー20L・20Rが前側に回動し、該当接面67が燃料タンク14に当接して、左右操向レバー20L・20Rの回動が規制されるようになっている。この際に、ストッパー47・47は弾性体で構成しているため、燃料タンク14が左右操向レバー20L・20Rから受ける衝撃は、ストッパー47・47によって吸収される。尚、弾性体の素材としては、ゴムや弾力性のある合成樹脂等であり、その他、バネとしてもよく、つまりは、左右操向レバー20L・20Rと燃料タンク14との間で生じる衝撃を吸収する機能を呈するものであれば採用可能である。
【0023】
次に、燃料タンク14付近の構成について説明する。図2、図6、及び図7に示すごとく、該燃料タンク14は、平面視(図2)及び側面視(図6)において横長とする直方体形状であり、隔離板9の前記中高面90の前部となる位置であって、隔離板9の壁板9cの後面に沿わせるようにして、上下方向に付設され、運転部5に左右方向に敷設されたステップ6の前方位置に配される。このように、燃料タンク14は、運転部5の前部であって、着座状態のオペレータに対向する位置に配されている。また、図2に示すごとく、燃料タンク14は、左右幅をステップ6の左右中央に形成した中高面90の左右幅範囲内としている。また、図2に示すごとく、燃料タンク14上部の左右一側にずらせた位置(本実施例では左側とする)に給油口16が設けられ、ステップ6の側方からの給油ホースによる給油が容易に行えるようになっている。また、図6に示すごとく、燃料タンク14は、前側の荷台の隔離板9と、該燃料タンク14よりも後方であって、ステップ6の中高面90下方に横設した回動軸120に枢結される左右操向レバー20L・20Rの立ち上げ部20a・20aに挟まれる配置としている。また、図6に示すごとく、燃料タンク14は、前後幅をオペレータが足をステップ6の左右ステップ面91L・91Rに置いた状態における、オペレータの足の前後幅の範囲内とする、つまりは、前後幅を一足長以下とする薄幅偏平状の筐体に構成し(一足長は、22cmから40cmの範囲)、ステップ6の上方に形成されるウォークスルー通路の前後幅を広く確保するようにしている。
【0024】
また、図7に示すごとく、該燃料タンク14において、給油口16を除く右側上面から右立面の下部にかけては、ダッシュボード17(図7)により覆われている。また、図7に示すごとく、該燃料タンク14の左方には、回転数の増減を設定するアクセルレバー21と、荷台4を昇降操作するダンプレバー22が配される一方、燃料タンク14の右方には、変速ペダル7の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー23と、機体の前進・後進を切替える前後進切換レバー24が配されている。これらレバーのうち、アクセルレバー21は、燃料タンク14の左立面より左方へ突設した枢結軸151に枢結されており、同様に前後進切換レバー24は、燃料タンク14の右立面より右方へ突設した枢結軸242に枢結されている。他方、ダンプレバー22は、隔離板9より後方へ突設したCV(コントロールバルブ)取付け部150のレバー支持部168に横架したレバー枢結軸169に枢結されている。また、踏込量規制レバー23は、前記ダッシュボード17の右立面下部より右方へ突設した支持筒155に対し、コイルバネ156が挿通された枢結ボルト157にて枢結されている。
【0025】
上記各種操作レバーの回動部の構成について、まず、前後進切換レバー24は、図9に示すごとく、レバー回動プレート241に基端部が固設され、該レバー回動プレート241の前部にて燃料タンク14の右側壁より右方へ突設した枢支軸242に枢結されている。そして、燃料タンク14の上部右側面には、枢結軸242を中心とする円弧状に三箇所の半球孔243・243・243を形成した係止プレート244が付設される一方、前記レバー回動プレート241の左面からは、真中の半球孔243に対応する位置に支持円筒245を突設し、該支持円筒245にデテント球246を図示せぬスプリングで左方に付勢し、該デテント球246が、半球孔243・243・243の位置でその左半分が埋め込まれるようにして、レバー回動プレート241が、係止プレート244に係止されるようになっている。このようにしてデテント機構が構成され、前後進切換レバー24は、前進位置F・中立位置N・後進位置Rの三点で位置決めされ、いずれかの位置で静止状態が維持されるようになっている。
【0026】
次に、踏込量規制レバー23は、図10に示すごとく、変速ペダル7の裏面に、ストッパーボルト231の上端を当接させることにより、変速ペダル7の踏込量の大小を規制するものである。前記ストッパーボルト231の上端を高い位置として、踏込量を小に規制する場合の「ロー位置」、これとは逆に、ストッパーボルト231の上端を低い位置として、踏込量を大とする場合の「ハイ位置」の二種類の状態を、ストッパーボルト231を固設したアーム232の回動位置によって切換え可能としている。踏込量規制レバー23の基端部は、前記アーム232の後端部右側に固設されており、該アーム232は、踏込量規制レバー23の固設部の左方にてダッシュボード17との間にコイルバネ233を挟装した状態でダッシュボード17の右方に枢結されている。また、ダッシュボード17の右側面には、係止孔234a・234bが穿設される一方、アーム232の左側面より、係止ピン235を突設し、アーム232を「ロー位置」とする場合には、係止ピン235を係止孔234aに、「ハイ位置」とする場合には、係止ピン235を係止孔234bに嵌合させるようになっている。尚、前記係止ピン235の係止孔234a・234bとの嵌合は、踏込量規制レバー23をコイルバネ233の引張り力に抗して右方へ移動させることで、解除できるようになっている。このようにして変速ペダル7の踏込量を規制する機構が構成され、踏込量規制レバー23を「ロー位置」とすると、変速ペダル7の踏込量が小となって、大トルクを発生させる運転ができる一方、「ハイ位置」とすると、変速ペダル7の踏込量が大となって、高速運転移動ができるようになっている。
【0027】
次に、ダンプレバー22は、図8に示すごとく、その基部が固設されるアーム165aを、前記隔離板9より後方に突設したCV取付け部150のレバー支持部168に横架したレバー枢結軸169に枢結して回動自在に構成されている。このようにして、ダンプレバー22は、CV取付け部150に回動自在に支持されており、手前に引くと、コントロールバルブ29より前記ダンプシリンダ19(図1)への圧油の供給がされ、荷台4の昇降操作ができるようになっている。
【0028】
次に、アクセルレバー21は、図7に示すごとく、その基部が固設される枢結筒153を、燃料タンク14の左側壁より左方へ突設した枢結軸151に枢結して回動自在に構成されている。このようにして、アクセルレバー21は、燃料タンク14に回動自在に支持されており、手前に引くと、図示せぬワイヤーを牽引して、燃料噴射量の大小を設定することができるようになっている。
【0029】
そして、以上の四本の操作レバーの回動範囲は、燃料タンク14の前後幅と略同一の範囲、言い換えるならば、オペレータが足をステップ6の左右ステップ面91L・91Rに置いた状態での一足長以下の範囲(一足長は、22cmから40cmの範囲)とし、各レバーのステップ6上方への突出する量を抑え、オペレータ前方の膝廻りのスペースに余裕をつくるとともに、これら操作レバーが邪魔になって、ステップ6を通過してのウォークスルーを妨げられる不具合をなくしている。また、上述したごとく、燃料タンク14の右側壁には、前後進切換レバー24の回動支点となる枢支軸242を、左側壁には、アクセルレバー21の回動支点となる枢結軸151を設けた構成としており、燃料タンク14の壁面を効果的に利用したものとなり、しかも、これらレバーの配置も、オペレータの正面の位置となって好適な配置としている。尚、本明細書中の実施例とは異なるが、踏込量規制レバー23や、ダンプレバー22についても、同様に、燃料タンク14に枢結させて回動自在とする構成としてもよい。
【0030】
即ち、走行部上に機体フレームを配し、該機体フレームの後部上に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、運転部における座席前方のダッシュボード内であって、荷台後方に、燃料タンクを配したので、オペレータの乗降性を妨げることない燃料タンクの配置とすることができる。
【0031】
また、走行部上に機体フレームを配し、該機体フレームの後部上に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、前側の荷台と、後側の運転部の間に隔離板を立設し、該隔離板に燃料タンクを付設したので、オペレータの乗降性を妨げることない燃料タンクの配置とすることができる。また、前記燃料タンク上部の左右一側にずらせた位置に給油口を設けたので、ステップの側方からの給油ホースによる給油が容易に行える。
【0032】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1に記載のごとく、走行部上に機体フレームを配し、該機体フレームの後部上に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、運転部に正面視「凸」状のステップを左右方向に敷設し、該ステップの左右中央に形成される中高面の前方であって、該中高面の左右幅範囲内に燃料タンクを配したので、該中高面の左右のステップ面の前後長を広く構成することができ、オペレータの乗降性を良好に維持した燃料タンクの配置とすることができる。
【0033】
請求項2に記載のごとく、走行部上に機体フレームを配し、該機体フレームの後部上に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、前側の荷台と、運転部に設ける左右走行レバーとの間に、燃料タンクを配するとともに、前記左右走行レバー上部の掴み部を、燃料タンクの上端近傍にて前方へ向かって屈曲させたので、前記掴み部が、オペレータの座席とは反対側の前方へ位置することになり、オペレータの膝廻り上方のスペースが開放され、ステップ上でのウォークスルーが行いやすい。
【0034】
請求項3に記載のごとく、前記燃料タンク(14)の前後幅を、オペレータの一足長以下とし、前記燃料タンク(14)の側方に、エンジン回転数を設定するアクセルレバー(21)と、荷台(4)を昇降操作するダンプレバー(22)と、変速ペダル(7)の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー(23)と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー(24)を配置し、該操作レバーの回動範囲を、オペレータの一足長以下としたので、ステップの上方に形成されるウォークスルー通路の前後幅を広く確保できる。
また、前記燃料タンクの側方に、操作レバーを配し、該操作レバーの回動範囲を、オペレータの一足長以下としたので、各レバーのステップ上方への突出する量を抑えることができ、オペレータ前方の膝廻りのスペースに余裕ができるとともに、これら操作レバーによって、ステップを通過してのウォークスルーが妨げられるといった不具合も生じない。
【0035】
請求項4に記載のごとく、前記燃料タンク(14)の一方の側壁には、前後進切換レバー(24)の回動支点となる枢支軸(242)を、他方の側壁には、アクセルレバー(21)の回動支点となる枢結軸(151)を、操作レバーの回動支点として設けたので、燃料タンクの壁面を効果的に利用でき、しかも、これらレバーの配置も、オペレータの正面の位置となって好適な配置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の運搬車の全体左側面図である。
【図2】 運転部の平面図である。
【図3】 ボンネット及びステップの形状を示す斜視図である。
【図4】 ステップ下方に配されるリンク類の構成を示す斜視図である。
【図5】 HST、ミッションケース等の配置関係を示す平面図である。
【図6】 隔離板近傍の装置構成を示す左側面図である。
【図7】 同じく後面図である。
【図8】 CV取付け部の構成を示す左側面一部断面図である。
【図9】 前後進切換レバーの回動部の構成を示す右側面図である。
【図10】 踏込量規制レバーの回動部の構成を示す右側面図である。
【符号の説明】
1 運搬車
2 クローラ走行装置
3 機体フレーム
4 荷台
5 運転部
6 ステップ
14 燃料タンク
90 中高面

Claims (4)

  1. 走行部上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部上に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、該運転部(5)に、正面視「凸」状のステップ(6)を左右方向に敷設し、該ステップ(6)の左右中央に形成される中高面(90)の前方であって、該中高面(90)の左右幅範囲内に燃料タンク(14)を配したことを特徴とする運搬車。
  2. 走行部上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部上に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、前側の荷台(4)と、運転部(5)に設ける左右操向レバー(20L・20R)との間に、燃料タンク(14)を配するとともに、前記左右操向レバー(20L・20R)上部の掴み部を、該燃料タンク(14)の上端近傍にて前方へ向かって屈曲させたことを特徴とする運搬車。
  3. 請求項1又は2記載の運搬車において、前記燃料タンク(14)の前後幅を、オペレータの一足長以下とし、前記燃料タンク(14)の側方に、エンジン回転数を設定するアクセルレバー(21)と、荷台(4)を昇降操作するダンプレバー(22)と、変速ペダル(7)の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー(23)と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー(24)を配置し、該操作レバーの回動範囲を、オペレータの一足長以下としたことを特徴とする運搬車。
  4. 請求項1又は2記載の運搬車において、前記燃料タンク(14)の一方の側壁には、前後進切換レバー(24)の回動支点となる枢支軸(242)を、他方の側壁には、アクセルレバー(21)の回動支点となる枢結軸(151)を、操作レバーの回動支点として設けたことを特徴とする運搬車。
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