JP4068973B2 - はんだ用bta誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペースト - Google Patents

はんだ用bta誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペースト Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリフローはんだ付けなどに用いるはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
リフローはんだ付けは、例えば配線基板に電子部品を接続する際に用いられるはんだ付け方法である。リフローはんだ付けの場合、具体的には、まずはんだペーストにより配線基板上にはんだ層を形成し、次いで配線基板上に電子部品を配置し、その後配線基板を加熱しはんだを溶融させ基板に電子部品を接続することによりはんだ付けを行う。リフローはんだ付けに用いられるはんだペーストは、はんだとフラックスとを有する。
【0003】
従来から、はんだはPbを含有する可溶性合金から形成されていた。しかしながら、近年、廃棄された電気機器から自然環境中にPbが溶出することが問題となっている。このため、工業材料としてできるだけPbを使用しないことが世界的な趨勢となっている。そこで、近年においては、Pb含有可溶性合金と同等の機械的特性を有するPbフリー可溶性合金が種々開発されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−15477号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Pbフリー可溶性合金は、一般的にPb含有可溶性合金よりも融点が高い。このため、Pbフリー可溶性合金からなるはんだは、Pb含有可溶性合金からなるはんだよりも、リフローはんだ付けの際に溶融しにくい。したがって、Pbフリー可溶性合金からなるはんだをリフローはんだ付けに用いる場合、従来よりもはんだ付け時の温度つまり実装温度を上げてやる必要がある。ところが、例えばCPUなど電子部品の耐熱温度は、240℃程度である。したがって、実装温度は240℃未満に抑える必要がある。
【0006】
そこで、Pbフリー可溶性合金からなるはんだをリフローはんだ付けに用いる場合は、温度パターンを工夫することにより、電子部品の保護とはんだ付け性とを両立させている。
【0007】
図1に、Pbフリー可溶性合金(Sn−Ag−Cu合金)からなるはんだを、リフローはんだ付けに用いる場合の温度パターンを、模式的に示す。なお、従来との比較のため、Pb含有可溶性合金(Sn−Pb合金)からなるはんだを、リフローはんだ付けに用いる場合の温度パターンを、模式的に点線で示す。
【0008】
図中、横軸は時間を、縦軸は温度を示す。リフローはんだ付けにおいては、配線基板の加熱は二段階に行われる。すなわち、まず配線基板を実装温度よりも低い温度で予熱(以下、「プリヒート」と称す。)しておき、次に配線基板を実装温度まで昇温しはんだを溶融させる。
【0009】
従来のSn−Pb合金はんだを用いる場合、プリヒート温度は160℃近傍に設定されていた。また、プリヒート時間は60秒程度に設定されていた。また、実装温度は200℃以上(ピークAは230℃)に設定されていた。また、実装時間は20秒程度に設定されていた。ここで、ピークAの温度を230℃に設定しているのは、一般的に、「可溶性合金の融点(Sn−Pb合金の融点=約183℃)+50℃」が、実装ピーク温度として最適とされているからである。
【0010】
これに対し、Sn−Ag−Cu合金の融点は、約219℃である。したがって、ピーク温度の最適値は、約269℃(=219℃+50℃)となる。しかしながら、前述したように、電子部品の耐熱温度は、240℃程度である。このため、ピーク温度は240℃未満に設定しなければならない。すなわち、Sn−Ag−Cu合金はんだを用いる場合、最適なピーク温度を確保することは困難である。
【0011】
そこで、Sn−Ag−Cu合金はんだを用いる場合は、プリヒートを工夫している。すなわち、プリヒート温度を180℃に設定している。また、プリヒート時間を120秒に設定している。このように、従来よりもプリヒート温度を上げ、プリヒート時間を長く設定することにより、プリヒートにおいてSn−Ag−Cu合金はんだに充分な熱負荷を加えている。そして、最適な実装ピーク温度よりも低いピークB温度235℃まで昇温させることにより、電子部品を配線基板に接続している。
【0012】
しかしながら、プリヒートによりはんだが長時間、高温に保持されると、はんだの表面に酸化膜が発生してしまうおそれがある。はんだ表面に酸化膜があると、電子部品を配線基板に接続する際、つまりはんだが溶融する際におけるはんだの濡れ性が低下する。このため、はんだが広がりにくくなり、はんだ付け性が悪化する。そこで、酸化膜の発生を抑制するため、リフローはんだ付けを窒素雰囲気下で行う技術が開発されている。
【0013】
また、特許文献1には、Sn−ZnあるいはSn−Zn−Bi合金粉末を構成するSn−Zn−Bi合金粒子の表面に、BTA(ベンゾトリアゾール)をコーティングした粉末状はんだが紹介されている。BTAはCuの防錆剤としてよく使用されている。BTAをコーティングすると、Sn−ZnあるいはSn−Zn−Bi合金粒子の表面に酸化膜が発生しにくくなる。
【0014】
ところが、リフローはんだ付けを窒素雰囲気下で行う場合、例えば窒素供給設備など、窒素雰囲気を継続的に確保するための設備が別途必要になる。このため、リフローはんだ付けのコストが高騰してしまう。
【0015】
また、特許文献1に記載のBTAの熱分解温度は、約160℃である。このため、BTAは、Pbフリー可溶性合金からなるはんだをリフローはんだ付けに用いる場合のプリヒートに耐えられないおそれがある。例えば、前出の図1に実線で示すように、Sn−Ag−Cu合金はんだを用いる場合、プリヒート温度は約180℃である。また、プリヒート時間は約120秒である。
【0016】
このため、仮に、Sn−Ag−Cu合金表面にBTAをコーティングしたはんだをリフローはんだ付けに用いても、プリヒートの段階でBTAが熱分解により消失してしまうおそれがある。したがって、やはりSn−Ag−Cu合金表面に酸化膜が発生してしまうおそれがある。すなわち、はんだ付け性が悪化するおそれがある。
【0017】
本発明のはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペーストは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、Pbフリー可溶性合金表面に酸化膜が発生しにくいはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペーストを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のはんだ用BTA誘導体は、一般式(1):
【0019】
【化3】
Figure 0004068973
【0020】
または一般式(2):
【0021】
【化4】
Figure 0004068973
【0022】
(式中、X1、X2はHまたはCOOHまたはCHであり、YはH、C 、CH O、C 4、 ON 、C のうちいずれか一つであり、該X1および該X2および該Yが全てHである場合、および該X1がHであり該X2がHであり該YがC である場合を除く。)で示されることを特徴とする。
【0024】
本発明のはんだ用BTA誘導体は、従来のBTAよりも分子量が大きい。このため、従来のBTAよりも熱分解温度が高い。したがって、高温、長時間のプリヒートにも充分耐えることができる。すなわち、Pbフリー可溶性合金表面に酸化膜が発生するのを抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明のはんだ用BTA誘導体の熱分解開始温度は、200℃以上とする方が好ましい。その理由は、200℃未満の場合、Pbフリー可溶性合金の種類によっては、プリヒート時にはんだ用BTA誘導体全量が熱分解により消失してしまうおそれがあるからである。また、本発明のはんだ用BTA誘導体の熱分解開始温度は、好ましくは、230℃以下とする方がよい。その理由は、230℃を超える場合、プリヒート後の実装時にまで、はんだ用BTA誘導体が過剰にPbフリー可溶性合金に残留してしまい、はんだ付け性が却って悪化するからである。したがって、熱分解開始温度は、200℃以上230℃以下とするのが最適である。ここで、熱分解開始温度とは、後述する図2の点Cに示すように、基線の外挿線と、下降線の最大傾斜の点で引いた接線と、の交点をいうものとする。
【0027】
本発明のはんだ用BTA誘導体としては、例えば、以下に構造式1、2、3、4、6、7で示すものを使用することができる。また、参考例のはんだ用BTA誘導体としては、構造式5で示すものを使用することができる。
【0028】
【化5】
Figure 0004068973
【0029】
【化6】
Figure 0004068973
【0030】
【化7】
Figure 0004068973
【0031】
【化8】
Figure 0004068973
【0032】
【化9】
Figure 0004068973
【0033】
【化10】
Figure 0004068973
【0034】
【化11】
Figure 0004068973
【0035】
これらのBTA誘導体の製造方法の一例として、構造式7のはんだ用BTA誘導体の製造方法を以下に示す。まず、反応溶媒としてトルエンを用い、1−Hベンゾトリアゾールおよび無水イタコン酸を出発物質として70〜80℃にて4時間反応させる。次いで、さらに水を滴下して、同温度にて、一時間加水分解を行わせ氷結晶化させる。それから、アセトンなどで洗浄する。このようにして、構造式7のBTA誘導体を製造する。なお、構造式1〜6で示されるはんだ用BTA誘導体も同様の方法により製造することができる。
【0036】
この中でも、特に好ましいのは、構造式5のはんだ用BTA誘導体である。すなわち、前記X1および前記X2をH、前記YをC454とするはんだ用BTA誘導体である。後述する実験から明らかなように、このはんだ用BTA誘導体によると、前出の図1に実線で示す温度パターンにおいて、プリヒート時にはPbフリー可溶性合金表面への酸化膜の発生を確実に抑制することができる。一方、実装時には、このはんだ用BTA誘導体は適量だけ熱分解しているため、はんだ付け性も良好である。
【0037】
本発明のはんだ用BTA誘導体と組み合わされはんだを形成するPbフリー可溶性合金の種類は、特に限定しない。好ましくは、SnとAgと不可避不純物とからなるPbフリー可溶性合金(Sn−Ag合金)とする方がよい。Pbフリー可溶性合金を構成する金属をSnとAgとに限定したのは以下の理由による。すなわち、SnはPbフリー可溶性合金の融点を下げる性質を有する。また、Snは濡れ性が高い。一方、AgはPbフリー可溶性合金の融点を下げる性質を有する。また、Agは金属ではAuに次いで延性が高い。さらに、Agは、Snとの間に粒径が1μm以下の非常に微細なAg3Sn金属間化合物を作る。Ag3Sn金属間化合物は、Sn−Ag合金の機械的強度を上げる性質を有する。このように、Sn−Ag合金は、融点が低く濡れ性が高く延性が高く機械的強度が高い。したがって、Pbフリー可溶性合金を構成する金属をSnとAgとに限定した。
【0038】
Sn−Ag合金におけるAg含有割合は特に限定しないが、好ましくは3.0質量%以上とする方がよい。その理由は、3.0質量%未満の場合、Sn−Ag合金の延性が低くなるおそれがあるからである。また、Ag3Sn金属間化合物が少なくなり、Sn−Ag合金の機械的強度が低くなるおそれがあるからである。したがって、はんだが脆くなるおそれがあるからである。また、Ag含有割合は、好ましくは4.0質量%以下とする方がよい。その理由は、4.0質量%を超える場合、Snの含有割合が相対的に低下してしまいSn−Ag合金の濡れ性が低下するおそれがあるからである。また、Agは高価なためはんだの製造コストが高騰するからである。なお、このような理由から、Ag含有割合は、3.0質量%以上4.0質量%以下とするのが最適である。
【0039】
また、Pbフリー可溶性合金としては、Sn−Ag合金の他、SnとAgとCuと不可避不純物とからなるPbフリー可溶性合金(Sn−Ag−Cu合金)とする方がよい。Sn、Agの他に新たにCuを加えたのは、Cuは延性に富み、高い導電性を有するからである。
【0040】
Sn−Ag−Cu合金におけるAg含有割合およびCu含有割合は特に限定しないが、好ましくは、Agを1.0質量%以上とする方がよい。その理由は、1.0質量%未満の場合、Sn−Ag−Cu合金の延性が低くなるおそれがあるからである。また、好ましくは、Agを4.0質量%以下とする方がよい。その理由は、4.0質量%を超える場合、Snの含有割合が相対的に低下してしまいSn−Ag−Cu合金の濡れ性が低下するおそれがあるからである。また、Agは高価なためはんだの製造コストが高騰するからである。
【0041】
また、好ましくは、Cuを0.4質量%以上とする方がよい。その理由は、0.4質量%未満の場合、Sn−Ag−Cu合金の延性が低くなるおそれがあるからである。また、Sn−Ag−Cu合金の導電性が低下するおそれがあるからである。また、好ましくは、Cuを0.8質量%以下とする方がよい。その理由は、0.8質量%を超える場合、Snの含有割合が相対的に低下してしまいSn−Ag−Cu合金の濡れ性が低下するおそれがあるからである。
【0042】
本発明のはんだの構造は特に限定しない。例えば、Pbフリー可溶性合金内にはんだ用BTA誘導体が吸蔵されているような構造でもよい。すなわち、プリヒート時においてPbフリー可溶性合金表面を覆うことが可能であればよい。好ましくは、Pbフリー可溶性合金がPbフリー可溶性合金粉末であり、はんだ用BTA誘導体が、このPbフリー可溶性合金粉末を構成するPbフリー可溶性合金粒子表面にコーティングされている構造とする方がよい。つまり、この構造は、Pbフリー可溶性合金粒子の表面をはんだ用BTA誘導体で被覆するものである。この被覆粒子の集合体により、粉末状のはんだが形成される。このように、はんだを粉末状にすると、実装時においてはんだが速やかに溶融するため、便利である。
【0043】
はんだ用BTA誘導体の、粉末状はんだにおける含有割合は特に限定するものではないが、好ましくは、はんだ用BTA誘導体は、Pbフリー可溶性合金粉末を100質量%として、0.05質量%以上5質量%以下含まれている構成とする方がよい。ここで、0.05質量%以上としたのは、0.05質量%未満の場合、Pbフリー可溶性合金粉末を構成するPbフリー可溶性合金粒子の全表面に、はんだ用BTA誘導体が充分行き渡らないおそれがあるからである。また、5質量%以下としたのは、5質量%を超える場合、プリヒート後のPbフリー可溶性合金粒子の表面にはんだ用BTA誘導体が過剰に残留してしまいはんだ付け性が悪化するおそれがあるからである。
【0044】
Pbフリー可溶性合金粉末の製造方法は特に限定するものではない。従来から用いられているアトマイズ法などにより製造すればよい。はんだ用BTA誘導体のコーティング方法は、特に限定するものではない。例えば、はんだ用BTA誘導体を気化させた蒸気を、Pbフリー可溶性合金粒子の表面に反応させる方法を用いてもよい。また、好ましくは、まずはんだ用BTA誘導体を溶剤に溶解させ、次にこの溶剤にPbフリー可溶性合金粒子を含浸させ、それから溶剤を蒸発除去する方法を用いてもよい。この方法によると、Pbフリー可溶性合金粒子を、BTA誘導体を溶解する溶媒に、浸漬することで、Pbフリー可溶性合金粒子の表面をムラなく濡らすことができ、はんだ用BTA誘導体を均一に行き渡らせることができる。このため、酸化膜発生抑制効果が高くなる。
【0045】
なお、この方法を用いてコーティングする場合、使用する溶剤としては、はんだ用BTA誘導体を溶解する揮発性溶媒であれば特に限定しない。ただし、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマル−ヘキサンなどの低沸点溶媒がよい。また、コーティング処理中のPbフリー可溶性合金粒子の酸化を抑制するためには、可能な範囲でノルマル−ヘキサンなどの非極性溶媒を使用し、はんだ用BTA誘導体の溶解度を高める程度に極性溶媒を併用する方がよい。
【0046】
粉末状のはんだは、ベースト状のフラックスと混合することによりはんだペーストとして使用するのが好ましい。はんだペーストを使用すると、例えばスクリーン印刷やディスペンサーにより、比較的簡単に配電基板にはんだ層を形成することができる。
【0047】
フラックスの種類は特に限定しない。ロジン、有機溶剤、活性剤などを含有する従来のものを使用することができる。また、腐食性フラックス、非腐食性フラックスいずれでもよい。また、活性化タイプ、弱活性化タイプ、無活性化タイプいずれでもよい。好ましくは、フラックスに本発明のはんだ用BTA誘導体を含有させる方がよい。こうすると、はんだにはんだ用BTA誘導体を含有させることが必須ではなくなる(勿論、含有させてもよい)。このため、はんだ自体の製造が容易になる。また、本発明のはんだ用BTA誘導体を含有しない既存のはんだをリフローはんだ付けに用いる場合であっても、フラックスに本発明のはんだ用BTA誘導体を含有させておけば、酸化膜の発生を抑制することができる。したがって、このフラックスは汎用性が高い。
【0048】
フラックスにはんだ用BTA誘導体を含有させる方法は、特に限定するものではない。例えば、アルコールやエーテル系などの溶媒にBTA誘導体を溶かしておき、それを松脂や有機酸、ハロゲン化物、チクソ剤などと混ぜ合わせることにより、フラックスにはんだ用BTA誘導体を含有させることができる。
【0049】
以上、本発明のはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペーストの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0050】
例えば、本発明のはんだ用BTA誘導体同士、あるいは本発明のはんだ用BTA誘導体とBTAなどとを併用してもよい。こうすると、各々の含有割合を変えることにより、熱分解開始温度を容易に調整することができる。このため、Pbフリー可溶性合金の融点、リフローはんだ付け時のプリヒート温度、実装温度、実装ピーク温度などを考慮して、熱分解開始温度を適正値に設定することができる。具体的には、構造式5のはんだ用BTA誘導体と、それよりも若干熱分解開始温度が低いはんだ用BTA誘導体(例えば構造式1のはんだ用BTA誘導体)と、を併用すると、プリヒート時の酸化膜発生抑制効果が高くなる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明のはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたはんだペーストについて行った実験について説明する。
【0052】
〈実験1〉
前出の構造式5に示す参考例のはんだ用BTA誘導体(以下、参考例1と称す。)を用い、TG(熱重量測定)、DTG(微分熱重量測定)、DTA(示差熱分析)を行った。
【0053】
参考例1は、前述した方法により作製した。参考例1の質量は、9.856mgとした。また、DTAの基準物質としては、α−アルミナを用いた。基準物質の質量は、25.519mgとした。
【0054】
TG、DTG、DTAは、TG−DTA同時測定装置(TGA−50、株式会社島津製作所製)を用いて行った。その結果を、図2に示す。図中、横軸は温度を示す。右側の縦軸は、TG(%)を示す。また、左側の二つの縦軸のうち左側は、DTG(%/min)を示す。すなわち、TG曲線の時間に関する一次微分を示す。また、左側の二つの縦軸のうち右側は、DTA(μV)を示す。
【0055】
図に示すように、TG曲線の開始点Cの温度は約204℃である。また、終了点Dの温度は約300℃である。また、DTG曲線の第一ピークEは約25%/minである。なお、このときの温度は約226℃である。また、第二ピークFは約22%/minである。なお、このときの温度は約283℃である。また、DTA曲線の吸熱ピーク開始点Gの温度は約170℃である。
【0056】
以上の結果から、参考例1の熱分解は、約204℃で始まり、約300℃で終了することが判る。また、熱分解速度は、約226℃(ピークE)のときと、約283℃(ピークF)のとき速くなることが判る。
【0057】
〈実験2〉
前出の構造式1、構造式3、構造式6に示す本発明のはんだ用BTA誘導体および構造式5に示す参考例のはんだ用BTA誘導体を、所定の温度パターンで保持しTGを行った。以下、構造式1のはんだ用BTA誘導体を実施例2−1、構造式3のはんだ用BTA誘導体を実施例2−2、構造式5のはんだ用BTA誘導体を参考例2−3、構造式6のはんだ用BTA誘導体を実施例2−4とそれぞれ称する。また、BTを比較例として同じ温度パターンで保持する。これら実施例、参考例、比較例は、前述した方法により作製した。
【0058】
測定は、TG−DTA同時測定装置(TGA−50、株式会社島津製作所製)を用いて行った。その結果を、図3に示す。図中、横軸は時間を示す。右側の縦軸は、温度(℃)を示す。左側の縦軸は、TG(mg)を示す。
【0059】
図に示すように、実施例2−1、実施例2−2、参考例2−3、実施例2−4は、いずれも温度が200℃以上にならないと熱分解を開始しない。また、温度が200℃以上になった場合の熱分解速度は、参考例2−3が最も速く、次いで実施例2−1、実施例2−2、実施例2−4の順に遅くなる。これに対し、比較例は、温度が180℃程度(プリヒート温度、前出図1参照)の段階で、既に熱分解を開始している。
【0060】
以上の結果から、実施例2−1、実施例2−2、参考例2−3、実施例2−4は、比較例よりも、プリヒート中にPbフリー可溶性合金表面から消失しにくいことが判る。したがって、実施例2−1、実施例2−2、参考例2−3、実施例2−4をPbフリー可溶性合金表面にコーティングすると、プリヒート中にPbフリー可溶性合金表面に酸化膜が発生するおそれが小さい。
【0061】
また、実施例2−1、実施例2−2、参考例2−3、実施例2−4の中で、プリヒート終了後にPbフリー可溶性合金表面から最も早く消失するのは、参考例2−3であることが判る。したがって、プリヒート終了後から実装までの間に、参考例2−3はPbフリー可溶性合金表面から急速に消失していく。このため、実装時においてPbフリー可溶性合金表面に酸化膜が過剰に残留するおそれは小さい。すなわち、実装時におけるはんだ付け性は良好である。
【0062】
〈実験3〉
Sn−Ag−Cu合金粒子の表面に、構造式1、構造式3、構造式6に示す本発明のはんだ用BTA誘導体および構造式5に示す参考例のはんだ用BTA誘導体をコーティングして、粉末状のはんだを作製した。そして、このはんだとフラックスとを混合してはんだペーストを作製した。
【0063】
以下、はんだペーストの具体的な作製方法を説明する。Sn−Ag−Cu合金の組成は、Agを3.0質量%、Cuを0.5質量%、Snを96.5質量%とした。構造式1、構造式3、構造式5、構造式6に示すはんだ用BTA誘導体は、前述した方法により作製した。これらのはんだ用BTA誘導体は、以下の方法により、Sn−Ag−Cu合金粒子の表面にコーティングした。すなわち、まずアルコール系溶媒中にはんだ用BTA誘導体を溶解させた。次いで、Sn−Ag−Cu合金粒子の集合体であるSn−Ag−Cu合金粉末を、溶媒中に分散させ、浸漬させた。なお、はんだ用BTA誘導体は、Sn−Ag−Cu合金粉末を100質量%として、2質量%溶解させた。その後、溶媒を減圧下で加熱蒸発させ、Sn−Ag−Cu合金粒子表面にはんだ用BTA誘導体をコーティングした。そして、粉末状のはんだを作製した。その後、粉末状のはんだ89.4質量%と、フラックス10.6質量%と、を機械的に混合して、はんだペーストを作製した。なお、フラックスの組成は、ロジン50質量%、アルコール系溶剤35質量%、有機酸1質量%、ハロゲン化物3質量%、チクソ剤11質量%とした。
【0064】
構造式1のはんだ用BTA誘導体を含むはんだペーストを実施例3−1、構造式3のはんだ用BTA誘導体を含むはんだペーストを実施例3−2、構造式5のはんだ用BTA誘導体を含むはんだペーストを参考例3−3、構造式6のはんだ用BTA誘導体を含むはんだペーストを実施例3−4、とそれぞれ称する。
【0065】
また、実施例と同様の手段により、Sn−Ag−Cu合金粒子の表面にBTAをコーティングして、粉末状のはんだを作製した。そして、このはんだとフラックスとを混合してはんだペーストを作製した。このBTAを含むはんだペーストを比較例3−1と称する。
【0066】
【化12】
Figure 0004068973
【0067】
この構造式8で示されるBTA誘導体(請求項1における置換基Yの分子量が約254)を、実施例と同様の手段により、Sn−Ag−Cu合金粒子の表面にコーティングして、粉末状のはんだを作製した。そして、このはんだとフラックスとを混合してはんだペーストを作製した。この構造式8のはんだ用BTA誘導体を含むはんだペーストを比較例3−2と称する。
【0068】
これら実施例、参考例、比較例を、縦50mm×横50mm×肉厚0.5mmの銅板上に、円状にスクリーン印刷した。なお、実施例、参考例、比較例の印刷厚さは、200μmとした。そして、これら実施例、参考例、比較例を、各々図4に示す所定の温度パターンで保持した。図5に、実施例3−1を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。図6に、実施例3−2を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。図7に、参考例3−3を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。図8に、実施例3−4を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。図9に、比較例3−1を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。図10に、比較例3−2を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真を示す。なお、これらの写真の倍率は、×30倍である。
【0069】
図5、図6、図7、図8、図9において、円内において島状に観察できるのが、溶融固化したはんだである。この溶融固化したはんだが、より円状に広がっている方が、よりはんだの広がりが良く、よりはんだの濡れ性が高い。すなわち、よりはんだ付け性が高い。図5、図6、図7、図8のはんだは、図9、図10のはんだよりも、円状に広がっていることが判る。すなわち、実施例3−1、実施例3−2、参考例3−3、実施例3−4は、比較例3−1、3−2よりも、はんだ付け性が良いことが判る。また、比較例3−2の請求項1における置換基Yの分子量は、254である。このことから、置換基Yの分子量が200を超えると、はんだ付け性が悪化することが判る。
【0070】
【発明の効果】
本発明によると、Pbフリー可溶性合金表面に酸化膜が発生しにくいはんだ用BTA誘導体、それを用いたはんだ、それを用いたフラックス、それを用いたはんだペーストを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Pbフリー可溶性合金からなるはんだを、リフローはんだ付けに用いる場合の温度パターンを示すグラフである。
【図2】参考例1のTG、DTG、DTAの測定結果を示すグラフである。
【図3】実施例2−1、実施例2−2、参考例2−3、実施例2−4のTGの測定結果を示すグラフである。
【図4】実験3に用いた温度パターンを示すグラフである。
【図5】実施例3−1を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。
【図6】実施例3−2を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。
【図7】参考例3−3を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。
【図8】実施例3−4を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。
【図9】比較例3−1を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。
【図10】比較例3−2を印刷した銅板の温度パターン終了後の写真である。

Claims (12)

  1. 一般式(1):
    Figure 0004068973
    または一般式(2):
    Figure 0004068973
    (式中、X1、X2はHまたはCOOHまたはCHであり、YはH、C 、CH O、C 4、 ON 、C のうちいずれか一つであり、該X1および該X2および該Yが全てHである場合、および該X1がHであり該X2がHであり該YがC である場合を除く。)で示されるはんだ用BTA誘導体。
  2. 熱分解開始温度が、230℃以下である請求項1に記載のはんだ用BTA誘導体。
  3. 請求項1または請求項2に記載のはんだ用BTA誘導体と、Pbフリー可溶性合金と、を有するはんだ。
  4. 前記Pbフリー可溶性合金は、SnとAgと不可避不純物とからなる請求項3に記載のはんだ。
  5. 前記Agを3.0質量%以上4.0質量%以下含む請求項4に記載のはんだ。
  6. 前記Pbフリー可溶性合金は、SnとAgとCuと不可避不純物とからなる請求項3に記載のはんだ。
  7. 前記Agを1.0質量%以上4.0質量%以下、前記Cuを0.4質量%以上0.8質量%以下含む請求項6に記載のはんだ。
  8. 前記Pbフリー可溶性合金はPbフリー可溶性合金粉末であり、前記はんだ用BTA誘導体は該Pbフリー可溶性合金粉末を構成するPbフリー可溶性合金粒子の表面にコーティングされている請求項3から請求項7のいずれかに記載のはんだ。
  9. 前記はんだ用BTA誘導体は、前記Pbフリー可溶性合金粉末を100質量%として、0.05質量%以上5質量%以下含まれている請求項8に記載のはんだ。
  10. 請求項8または請求項9に記載のはんだとフラックスとを有するはんだペースト。
  11. 請求項1または請求項2に記載のはんだ用BTA誘導体を有するフラックス。
  12. 請求項11に記載のフラックスとPbフリー可溶性合金とを有するはんだペースト。
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