JP4066725B2 - シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法 - Google Patents

シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法に係り、特に、シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5,図6に示すように、フレキシブルフラットケーブル(以下、FFCと表す)50は、厚みが約0.3mm以下の薄いテープ状のケーブルであり、1本〜数十本の導体51を平行に配列してなる導体群52の両面に、接着層53を有する絶縁膜54を貼り合わせると共に熱圧着してなるものである。
【0003】
ここで、VTR、CD又はDVDプレーヤーなどのAV機器、コピー機、スキャナ、プリンタなどのOA・パソコン周辺機器、及びその他の電子・電気機器などにおいては、ノイズ防止の観点から、FFC50の両面にシールド材61,61を貼り合わせたシールド材被覆FFC60が用いられることが多い。
【0004】
シールド材61は、一般的に、最外層(基材(層厚:数μm〜数十μm))62がPETなどの絶縁性プラスチックで、中層(層厚:数μm以下)63がCuやAlなどの導電性金属で、最内層(層厚:数十μm)64が導電性の接着剤で構成される。このシールド材61と、導体51の内、FFC50の表面に露出させた少なくとも1本の導体(図5,図6中では幅方向両端の導体51g,51g)の部分(接地導体部65)とを電気的に接続することで、シールド効果が得られる。
【0005】
FFC50は、耐屈曲性に優れていることから、電気・電子機器回路の可動部(屈曲部)配線に用いられることが多い。同様の理由で、シールド材被覆FFC60についても、同様の理由で可動部(屈曲部)配線に用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、シールド材被覆FFC60は、接地導体部65が片面側(図6中では上面側)だけに形成されていることから、層厚方向(図6中では上下方向)において非対称であり、FFC50と比較して屈曲信頼性が劣るという問題があった。また、接地導体部65が長手方向全長に亘って、すなわちケーブル屈曲部にも形成されていることから、屈曲時に、接地導体部65において接地導体部65側のシールド材61が剥離し易いという問題があった。
【0007】
このため、シールド材被覆FFC60は、屈曲信頼性が低く、シールド材61が剥離し易いという点を考慮して、AV機器、OA・パソコン周辺機器、及びその他の電子・電気機器の固定配線部や、曲げ半径が大きく、かつ、要求屈曲回数が数万回程度のスキャナ又はコピー機などにしか適用していないのが現状である。
【0008】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、シールド材が剥がれにくく、屈曲信頼性が高いシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法は、複数本の平角導体を平行に配列して導体群を形成し、その導体群の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層を有する絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせると共に一体化してフレキシブルフラットケーブルを形成し、そのフラットケーブルの上下面に、導電性接着剤層を有するシールド材を貼り合わせてシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルを製造する方法において、少なくとも一方の上記導体群端部を露出させて上記フレキシブルフラットケーブルを形成し、その後、その導体群露出部を覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせる際、第2絶縁膜の導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本の平角導体の直上部分に、予め打ち抜き加工を施して、上記第2絶縁膜を除去すると共に平角導体を露出させ、その絶縁膜除去部分を接地導体部に形成するものである。
【0010】
また、複数本の平角導体を平行に配列して導体群を形成し、その導体群の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層を有する絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせると共に一体化してフレキシブルフラットケーブルを形成し、そのフラットケーブルの上下面に、導電性接着剤層を有するシールド材を貼り合わせてシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルを製造する方法において、少なくとも一方の上記導体群端部を露出させて上記フレキシブルフラットケーブルを形成し、その後、その導体群露出部を覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせ、その第2絶縁膜の導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本の平角導体の直上部分に、レーザ加工を施して上記第2絶縁膜を除去すると共に平角導体を露出させ、その絶縁膜除去部分を接地導体部に形成するものである。
【0011】
具体的には、請求項3に示すように、上記接地導体部を、上記フレキシブルフラットケーブルの非屈曲部分に形成することが好ましい。
【0012】
これによって、シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの、シールド材と平角導体との接地導体部が、ケーブルの長手方向における少なくとも一方の導体群端部直近、すなわち非可動部に形成されるため、屈曲時にシールド材が剥がれにくくなる。その結果、シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの可動部(屈曲部)においては、接地導体部がなくなり、シールド材とフレキシブルフラットケーブルとが完全な面接着となるため、屈曲信頼性が高くなる。
【0013】
一方、本発明に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルは、上述した製造方法を用いて形成したものである。
【0014】
これによって、シールド材が剥がれにくく、屈曲信頼性が高いシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルが得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な参考例および実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0016】
(第1参考例
第1〜第2参考例に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したシールド材被覆FFCの平面図を図1に、図1の2a−2a線断面図を図2(a)に、図1の2b−2b線断面図を図2(b)に、第1及び第2参考例に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したFFCの平面図を図3に示す。尚、図5及び図6と同様の部材には同じ符号を付しており、これらの部材については詳細な説明を省略する。
【0017】
図1〜図3に示すように、第1参考例に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法は、先ず、複数本の平角導体51を平行に配列して導体群52を形成し、その導体群52の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層53を有する絶縁膜54を接着剤層53を内側にして貼り合わせる。
【0018】
この時、絶縁膜54の長手方向における少なくとも一方(図3中では上下方向両方)の導体群端部(図3中では上下の両端部)直近で、かつ、少なくとも1本(図3中では2本)の平角導体51の直上部分に、パンチ加工機などを用いた打ち抜き加工により予め貫通穴15を形成しておく。この貫通穴15を有する絶縁膜54を、導体群52の上下面それぞれに貼り合わせることで、各貫通穴15が接地導体部25となる。また、接地導体部25、すなわち各貫通穴15は、FFC10の非屈曲部分に形成することが好ましい。
【0019】
次に、導体群52及び絶縁膜54,54を熱圧着により一体化し、FFC10を形成する。
【0020】
次に、そのFFC10の上下面それぞれに、導電性接着剤層64を有するシールド材61を貼り合わせると共に、FFC10及びシールド材61,61を熱圧着により一体化することで、シールド材被覆FFC20が得られる。この一体化の際、シールド材61の導電性接着剤層64が各貫通穴15内に入り込み、導電性接着剤層64と、導体51の内、FFC10の表面に露出させた少なくとも1本の導体(図1,図2中では幅方向両端の導体51g,51g)とが電気的に接続され、各貫通穴15の部分において、シールド材61と導体51g,51gとが接地され、シールド効果が得られる。
【0021】
貫通穴15の形状は特に限定するものではなく、接地導体部25として機能できる形状であればよい。
【0022】
シールド材61の最外層62を構成する絶縁性プラスチックとしては、製造コストを考慮するとPETが好ましいが、シールド材61に難燃性や耐熱性が要求される場合は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)が好ましい。
【0023】
また、シールド材61の中層63を構成する導電性金属としては、箔状のもので中層63を形成するのであればCu、Alを、蒸着又はペースト状のものを塗布することで中層63を形成するのであればAg、Ni、Alが挙げられ、高い耐屈曲性が要求される場合には蒸着により中層63を形成することが好ましい。
【0024】
また、シールド材61の最内層64を構成する導電性接着剤は、樹脂だけで構成されるものではなく、NiやCなどの導電性のフィラー及び難燃剤を含んでいる。樹脂としては、例えば、熱可塑性ポリエステル系樹脂などが挙げられる。
【0025】
本実施の形態に係る製造方法を用いて形成したシールド材被覆FFC20の、接地導体部25は、導体群52の片面側(図2(b)中では上面側)だけに形成されており、接地導体部25の配置構造は層厚方向(図2(b)中では上下方向)において非対称である。しかし、この接地導体部25は、シールド材被覆FFC20の長手方向における両端部直近、すなわち非可動部のみに形成しており、シールド材被覆FFC20の可動部(屈曲部)には形成していないことから、シールド材被覆FFC20の可動部(屈曲部)においては、シールド材61,61とFFC10とが完全な面接着となり、高い屈曲信頼性が得られる。
【0026】
また、接地導体部25は、シールド材被覆FFC20の長手方向両端部の直近、つまりFFC10の可動部ではない部分(非可動部)に形成されており、長手方向全長に亘って形成されるものではないため、シールド材被覆FFC20を屈曲させる時に、接地導体部25において接地導体部25側のシールド材61が剥離するということは殆どない。
【0027】
すなわち、シールド材被覆FFC20の屈曲時に、シールド材61,61が、具体的には接地導体部25側のシールド材61がFFC10から剥離しにくくなり、シールド材被覆FFC20の屈曲信頼性が高まり、具体的には、屈曲寿命が約2倍以上に向上する。よって、AV機器、OA・パソコン周辺機器、及びその他の電子・電気機器の固定配線部や、曲げ半径が大きく、かつ、要求屈曲回数が数万回程度のスキャナ又はコピー機などだけではなく、高い耐屈曲性が要求される可動配線部にも、シールド材被覆FFC20を適用することが可能となる。
【0028】
次に、本発明の他の参考例を添付図面に基いて説明する。
【0029】
(第2参考例
図1〜図3に示すように、第2参考例に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法は、先ず、複数本の平角導体51を平行に配列して導体群52を形成し、その導体群52の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層53を有する絶縁膜54を接着剤層53を内側にして貼り合わせると共に、導体群52及び絶縁膜54,54を熱圧着により一体化し、FFC10を形成する。
【0030】
次に、FFC10における絶縁膜54の長手方向の少なくとも一方(図3中では上下方向両方)の導体群端部(図3中では上下の両端部)直近で、かつ、少なくとも1本(図3中では2本)の平角導体51の直上部分に、エキシマレーザやYAGレーザによるレーザ加工を施して絶縁膜54の一部を除去すると共に平角導体51を露出させ、その絶縁膜除去部分(貫通穴15)を接地導体部25に形成する。接地導体部25、すなわち各絶縁膜除去部分は、FFC10の非屈曲部分に形成することが好ましい。
【0031】
次に、接地導体部25を形成したFFC10の上下面それぞれに、導電性接着剤層64を有するシールド材61を貼り合わせると共に、FFC10及びシールド材61,61を熱圧着により一体化することで、シールド材被覆FFC20が得られる。
【0032】
以上、本実施の形態においても、第1参考例と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0033】
また、第1参考例においては、絶縁膜54の貼り合わせ前に、打ち抜き加工により貫通穴15を形成しているため、貼り合わせ方によっては貫通穴15と平角導体51の位置がずれるおそれがあった。これに対して、本参考例においては、絶縁膜54を貼り合わせた後に、レーザ加工によって平角導体51の直上の位置に絶縁膜除去部分(貫通穴15)を形成しているため、絶縁膜除去部分と平角導体51の位置がずれるおそれがない。
【0034】
(第実施の形態)
及び第の実施の形態に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したFFCの平面図を図4に示す。尚、図3と同様の部材には同じ符号を付しており、これらの部材については詳細な説明を省略する。
【0035】
図1、図2、図4に示すように、第の実施の形態に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法は、先ず、複数本の平角導体51を平行に配列して導体群52を形成し、その導体群52の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層53を有する絶縁膜54を接着剤層53を内側にして貼り合わせると共に、導体群52及び絶縁膜54,54を熱圧着により一体化し、第1FFC40aを形成する。
【0036】
次に、第1FFC40aの長手方向の少なくとも一方(図4中では上下方向両方)の導体群端部近傍の、領域41a,41bに相当する部分の絶縁膜54を除去し、導体群52を露出させる。
【0037】
次に、第1FFC40aの導体群露出部、すなわち絶縁膜54の一部を除去した部分である領域41a,41bを覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜44a,44bを接着剤層を内側にして貼り合わせると共に、第1FFC40a及び第2絶縁膜44a,44bを熱圧着により一体化し、第2FFC40bを形成する。
【0038】
この時、第2絶縁膜44a,44bの導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本(図4中では2本)の平角導体51の直上部分に、パンチ加工などにより予め貫通穴15を形成しておく。この貫通穴15を有する第2絶縁膜44a,44bを、領域41a,41bに貼り合わせることで、各貫通穴15が接地導体部25となる。接地導体部25、すなわち各貫通穴15は、第2FFC40bの非屈曲部分に形成することが好ましい。また、第2絶縁膜44a,44bを、領域41a,41bに貼り合わせる際は、第2絶縁膜44a,44bの一部が絶縁膜54に重なるように貼り合わせる。また、第2絶縁膜44a,44bは、絶縁膜54と同じものを適用することができる。
【0039】
次に、その第2FFC40bの上下面それぞれに、導電性接着剤層64を有するシールド材61を貼り合わせると共に、第2FFC40b及びシールド材61,61を熱圧着により一体化することで、シールド材被覆FFC20が得られる。
【0040】
ここで、本実施の形態においては、予め貫通穴15を形成しておいた第2絶縁膜44a,44bを、領域41a,41bに貼り合わせる場合について説明を行ったが、これに限定するものではなく、第2の実施の形態において説明したように、第2絶縁膜44a,44bを領域41a,41bに貼り合わせた後に、レーザ加工によって平角導体51の直上の位置に絶縁膜除去部分(貫通穴15)を形成するようにしてもよい。
【0041】
以上、本実施の形態においても、第1及び第2の参考例と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0042】
また、第1及び第2の参考例においては、可動部及び非可動部を、すなわち絶縁膜54を長手方向に一体に形成していたため、シールド材被覆FFC20を屈曲させた時に、可動部の絶縁膜54の屈曲が、非可動部の絶縁膜54に波及するおそれがあった。これに対して、本実施の形態においては、第2FFC40bの接地導体部25側の絶縁膜を、絶縁膜54及び第2絶縁膜44a,44bで構成しており、長手方向に別体に形成しているため、接地導体部25における接地導体部25側のシールド材61の接着信頼性がより高まる。その結果、シールド材被覆FFC20の屈曲信頼性がより高まり、シールド材6,61がより剥離しにくくなる。
【0043】
(第実施の形態)
前実施の形態においては、導体群52と絶縁膜54,54とを熱圧着により一体化した後、絶縁膜54の一部を除去していた。
【0044】
これに対して、第の実施の形態に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法は、導体群52の上下面に、絶縁膜54と、絶縁膜54よりも長手方向長さが短い絶縁膜45とを貼り合わせるものである。
【0045】
具体的には、図1、図2、図4に示すように、先ず、複数本の平角導体51を平行に配列して導体群52を形成し、その導体群52の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層53を有する絶縁膜45,54を接着剤層53を内側にして貼り合わせる。この時、絶縁膜45は、絶縁膜54と比較して長手方向長さを短く形成しており、この貼り合わせによって、絶縁膜45側において、長手方向の少なくとも一方(図4中では上下方向両方)の導体群52の領域41a,41bに相当する部分が露出する。
【0046】
その後、導体群52及び絶縁膜45,54を熱圧着により一体化し、第1FFC40cを形成する。
【0047】
次に、第1FFC40cの導体群露出部、すなわち絶縁膜45側の領域41a,41bを覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜44a,44bを接着剤層を内側にして貼り合わせると共に、第1FFC40c及び第2絶縁膜44a,44bを熱圧着により一体化し、第2FFC40dを形成する。
【0048】
この時、第2絶縁膜44a,44bの導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本(図4中では2本)の平角導体51の直上部分に、パンチ加工などにより予め貫通穴15を形成しておく。この貫通穴15を有する第2絶縁膜44a,44bを、領域41a,41bに貼り合わせることで、各貫通穴15が接地導体部25となる。また、接地導体部25、すなわち各貫通穴15は、第2FFC40dの非屈曲部分に形成することが好ましい。また、第2絶縁膜44a,44bを、領域41a,41bに貼り合わせる際は、第2絶縁膜44a,44bの一部が絶縁膜45に重なるように貼り合わせる。また、第2絶縁膜44a,44bは、絶縁膜54,45と同じものを適用することができる。
【0049】
次に、その第2FFC40dの上下面それぞれに、導電性接着剤層64を有するシールド材61を貼り合わせると共に、第2FFC40d及びシールド材61,61を熱圧着により一体化することで、シールド材被覆FFC20が得られる。
【0050】
以上、本実施の形態においても、第1、第2参考例およびの実施の形態と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0051】
また、第の実施の形態においては、第2FFC40bを形成するために、絶縁膜54,54を導体群52の上下面に貼り合わる工程、領域41a,41bに相当する部分の絶縁膜54を除去する工程、及び領域41a,41bを覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜44a,44bを接着剤層を内側にして貼り合わせる工程の3つの工程を必要としていた。これに対して、本実施の形態においては、第2FFC40dを形成するために必要な工程は、絶縁膜54,45を導体群52の上下面に貼り合わる工程、及び絶縁膜45側の領域41a,41bを覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜44a,44bを接着剤層を内側にして貼り合わせる工程の2つだけである。つまり、第2FFC40dの製造工程を少くすることができるため、その結果、シールド材被覆FFC20の生産性がより向上すると共に、製造コストの低減を図ることができる。
【0052】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0053】
参考例】
次に、本発明について、参考例に基づいて説明するが、本発明はこれらの参考例に限定されるものではない。
【0054】
参考例1)
先ず、幅0.7mm、厚み50μmのSnめっき平角軟銅線を、ピッチ1mmで15本配列し、幅16mmの導体群を形成する。その導体群の上下面それぞれに、厚み25μmのPETフィルム上に、難燃性ポリエステル接着剤層(層厚:35μm(アンカーコートの厚みを含む))を形成したPET絶縁膜(膜厚50μm)を、接着剤層を内側にして貼り合わせる。この時、PET絶縁膜における長手方向両端部直近には、幅方向両端の2本のSnめっき平角軟銅線の直上部分に、パンチ加工機により予め貫通穴を形成しておく。
【0055】
その後、導体群及びPET絶縁膜を熱圧着により一体化し、FFCを形成する。次に、そのFFCの上下面それぞれに、厚み12.5μmのPETフィルム上に、順に厚み0.1μm未満のAl蒸着層(導電性金属層)、厚み30μmで、Niフィラーを添加した難燃性ポリエステル接着剤層(層厚:30μm(アンカーコートの厚みを含む))を形成したシールド材(膜厚約42.5μm)を貼り合わせると共に、FFC及びシールド材を熱圧着により一体化することで、シールド材被覆FFCを作製する。
【0056】
(従来例1)
図5及び図6に示した構造を有している以外は、参考例1と同様にしてシールド材被覆FFCを作製する。
【0057】
参考例1及び従来例1のシールド材被覆FFCについて、屈曲寿命の評価を行った。屈曲寿命の評価は、各シールド材被覆FFCを、150回/分の屈曲速度、250mmのストローク、16mmの平行平板間距離(曲げ半径R=8mmに相当)、23℃の試験環境で屈曲試験を行い、2本の接地導体間の導体抵抗が初期値の3倍以上になるまでの時間を屈曲寿命として測定した。
【0058】
その結果、参考例1のシールド材被覆FFCは、従来例1のシールド材被覆FFCと比較して、屈曲寿命が約2.5倍以上に向上していた。
【0059】
また、各シールド材被覆FFCについて、各種の信頼性試験(高温放置試験、低温放置試験、耐湿試験、ヒートサイクル試験、折り曲げ試験)を行ったが、いずれの試験においても、参考例1のシールド材被覆FFCは従来例1のシールド材被覆FFCと同等又はそれ以上の特性を有していた。特に、参考例1のシールド材被覆FFCは、従来例1のシールド材被覆FFCと比較して、耐折り曲げ性に優れていた。
【0060】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1) シールド材と平角導体との接地導体部は、シールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの非可動部に形成し、可動部(屈曲部)においては、シールド材とフレキシブルフラットケーブルとが完全に面接着するようにしているため、シールド材が剥がれにくくなり、屈曲信頼性が高くなる。
(2) (1)の製造方法を用いることにより、シールド材が剥がれにくく、屈曲信頼性が高いシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルが得られる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1、第2参考例および第1、第2の実施の形態に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したシールド材被覆FFCの平面図である。
【図2】 図1の2a−2a線、2b−2b線断面図である。
【図3】 第1及び第2の参考例に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したFFCの平面図である。
【図4】 第及び第の実施の形態に係るシールド材被覆フレキシブルフラットケーブ
ルの製造方法を用いて形成したFFCの平面図である。
【図5】 従来のシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法を用いて形成したシールド材被覆FFCの平面図である。
【図6】 図5の6−6線断面図である。
【符号の説明】
10 FFC(フレキシブルフラットケーブル)
15 貫通穴
20 シールド材被覆FFC(シールド材被覆フレキシブルフラットケーブル)
25 接地導体部
40a,40c 第1FFC(フレキシブルフラットケーブル)
40b,40d 第2FFC(フレキシブルフラットケーブル)
41a,41b 領域(導体群露出部)
44a,44b 第2絶縁膜
45,54 絶縁膜
51 平角導体
52 導体群
53 絶縁性接着剤層(絶縁膜)
61 シールド材
64 導電性接着剤層(シールド材)

Claims (4)

  1. 複数本の平角導体を平行に配列して導体群を形成し、その導体群の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層を有する絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせると共に一体化してフレキシブルフラットケーブルを形成し、そのフラットケーブルの上下面に、導電性接着剤層を有するシールド材を貼り合わせてシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルを製造する方法において、少なくとも一方の上記導体群端部を露出させて上記フレキシブルフラットケーブルを形成し、その後、その導体群露出部を覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせる際、第2絶縁膜の導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本の平角導体の直上部分に、予め打ち抜き加工を施して、上記第2絶縁膜を除去すると共に平角導体を露出させ、その絶縁膜除去部分を接地導体部に形成することを特徴とするシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  2. 複数本の平角導体を平行に配列して導体群を形成し、その導体群の上下面それぞれに、絶縁性接着剤層を有する絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせると共に一体化してフレキシブルフラットケーブルを形成し、そのフラットケーブルの上下面に、導電性接着剤層を有するシールド材を貼り合わせてシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルを製造する方法において、少なくとも一方の上記導体群端部を露出させて上記フレキシブルフラットケーブルを形成し、その後、その導体群露出部を覆うように、絶縁性接着剤層を有する第2絶縁膜を接着剤層を内側にして貼り合わせ、その第2絶縁膜の導体群端部直近で、かつ、少なくとも1本の平角導体の直上部分に、レーザ加工を施して上記第2絶縁膜を除去すると共に平角導体を露出させ、その絶縁膜除去部分を接地導体部に形成することを特徴とするシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  3. 上記接地導体部を、上記フレキシブルフラットケーブルの非屈曲部分に形成する請求項1から2いずれかに記載のシールド材被覆フレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  4. 請求項1から3いずれかに記載の製造方法を用いて形成したことを特徴とするシールド材被覆フレキシブルフラットケーブル。
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