JP4065487B2 - 照明装置およびカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に先立ち予備発光を行うとともに、この予備発光による測光結果に基づいて本発光を行うことが可能な照明装置およびこの照明装置を備えたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影に先立ち予備発光を行ないその後予備発光の測光結果に基づき本発光を行なう閃光装置において、予備発光の発光強度をほぼ一定の所定値にて制御する閃光装置が特開昭54−128734号公報に提案されている。
【0003】
この閃光装置は、閃光放電管に閃光制御回路が直列に接続されており、この閃光制御回路において閃光放電管の放電電流を検出し、この電流値が所定値になるように制御している。これにより、予備発光の発光強度を一定値に保つことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭54−128734号公報に提案されている予備発光を行なう閃光装置においては、予備発光強度が少ない方が省エネルギの観点から好ましい。そして、この閃光装置の閃光制御回路による制御では、発光強度が少ない状態においても放電電流をほぼ所定値に保つことが可能である。しかし、閃光装置の発光開始初期段階では閃光放電管内の放電アークが管内全体に広がらないため、予備発光の発光強度を安定化させることはできず、予備発光による測光結果の精度も悪くなる欠点を有している。
【0005】
そこで、このような欠点を解消するための閃光撮影装置が特開平09−80594号公報に提案されている。この閃光撮影装置は、撮影に先立ち予備発光を行ない、その後予備発光の測光結果に基づき本発光を行なう閃光撮影装置であって、予備発光を出力する閃光放電管と、閃光放電管の発光の強度を発光開始より所定時間ほぼ第1の所定値とし所定時間経過後、発光強度を第2の所定値とする制御手段と、予備発光を測光する測光手段とを有し、所定時間経過後、予備発光の測光を行なうものである。
【0006】
この閃光撮影装置によれば、第1の所定値は所定時間に閃光放電管内にアークを十分広がらせることが可能な値であるので、その後の低い放電電流においても安定した放電を維持することができ、予備発光による測光結果の精度を高めることができる。
【0007】
しかしながら、特開平9−80594号公報に提案されている閃光撮影装置は、閃光放電管の発光開始より所定時間経過後、予備発光の測光を行うものであり、放電アークを安定化させるタイミングを調整できるものではない。また、上述した所定時間を長くとると受光に必要な光量以上の発光が必要になりエネルギーロスが出るといった欠点がある。
【0008】
一方、近年の閃光装置の小型化により、閃光放電管の発光を制御するために閃光放電管から発せられた光を受光する受光素子(センサ)を閃光放電管の陽極部側端部や陰極部側端部の近傍にしか配置することができなくなっている。このように受光素子を配置した場合において、発光開始初期段階における閃光放電管の極部近傍の光は不安定な状態であるため、この状態の光が受光素子で直接受光され、この受光結果に基づいて発光強度の制御を行うと、発光強度を安定化させることができない。
【0009】
ここで、図5(a)は、閃光放電管の極部側端部における光を受光素子が直接受光して、この受光結果に基づき閃光放電管の発光を制御したときの閃光放電管の発光強度の波形を示したものである。同図に示すように、発光開始初期段階においては、発光強度にバラツキが生じていることが分かる。
【0010】
また、本発光時に受光素子の受光結果に基づいて発光強度が略一定となるように制御した場合、本発光の発光開始初期段階においても上述したように放電アークが放電管内全体に広がらないため、この不安定な光が受光素子の受光結果に影響を与えて、発光強度が安定せずに発光むらが生じるといった欠点がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、照明光を発する放電管と、この放電管で発光した照明光を受光する受光素子と、この受光素子の出力に基づいて放電管の発光を制御する制御手段とを備え、制御手段は、撮影に先立ち前記放電管に予備発光を行わせ、この予備発光時における受光素子の出力に基づいて放電管の発光強度を略一定となるように制御するとともに、予備発光による測光結果に応じた本発光の制御を行う照明装置において、放電管の両端部のうち少なくとも一方の端部から発せられ受光素子に向かう照明光を遮光又は減光する遮蔽部材を有することを特徴とする。
【0012】
このように、遮蔽部材により放電管の両端部のうち少なくとも一方の端部から発せられ受光素子に向かう照明光(放電管から発せられる照明光の一部)を遮光又は減光することにより、例えば放電管から発せられる不安定な照明光を遮光又は減光することができる。この場合、受光素子の出力に対して不安定な照明光による影響を与えることがなくなり、受光素子の出力に基づいて照明光の発光強度が略一定となるように制御したときに発光ムラが生じるのを防止することができる。
【0014】
本発明の照明装置はカメラに備え付けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である閃光装置を備えた一眼レフレックスカメラにおける回路図である。まず、閃光装置の回路構成について説明する。
【0016】
1は閃光装置の電源電池であり、後述する昇圧回路2、トリガ回路6、閃光制御回路10、積分回路11、光強度検出回路12、ストロボマイコン17、EEPROM19に給電している。
【0017】
2は昇圧回路であり、電源電池1の出力電圧を昇圧してメインコンデンサ3に出力する。これにより、メインコンデンサ3を約300Vまで充電することができる。また、昇圧回路2はストロボマイコン17のポートP5に接続された入力端子BIを有しており、この入力端子BIにストロボマイコン17からのハイレベル信号が入力されると昇圧回路2が作動し、ローレベル信号が入力されるとこの作動が停止する。
【0018】
4、5は直列に接続された抵抗であり、この抵抗4、5はメインコンデンサ3に並列に接続されている。また、抵抗4及び抵抗5の接続点は、後述のストロボマイコン17のポートP7に接続されている。
【0019】
6はトリガ回路であり、入力端子TIにおいてストロボマイコン17のポートP4に接続されている。入力端子TIにストロボマイコン17からのハイレベル信号が入力されると、トリガ回路6は出力端子TOから後述の閃光放電管8のトリガ電極に高周波高電圧を与え、閃光放電管8内部をイオン化させて発光を開始させる。
【0020】
7はコイルであり、メインコンデンサ3の陽極と閃光放電管8の陽極に接続されている。8は閃光放電管であり、メインコンデンサ3に蓄積された電荷を放電することにより、電気エネルギを光エネルギに変換する。閃光放電管8の陽極側近傍には遮蔽部材100が配置されており、この遮蔽部材100の近傍には後述の受光素子16が配置されている。
【0021】
9はダイオードであり、アノードが放電管8の陰極に接続され、カソードがメインコンデンサ3の陽極に接続されている。
【0022】
10は閃光制御回路であり、入力端子SI1、SI2がそれぞれ後述するコンパレータ13、14に接続され、入力端子SI3がストロボマイコン17のポートP1に接続されている。この閃光制御回路10は、入力端子SI1又は入力端子SI2にハイレベル信号が与えられると導通状態となり、入力端子SI1又は入力端子SI2にローレベル信号が与えられると非導通状態となる。
【0023】
また、閃光制御回路10は、入力端子SI3にローレベル信号が与えられているときは入力端子SI1、SI2の入力を禁止し、ハイレベル信号が与えられているときは入力端子SI1、SI2の入力を許可する。
【0024】
13はコンパレータであり、マイナス入力が後述の積分回路11の出力端子IOに、プラス入力がストロボマイコン17のポートP3に接続されている。また、コンパレータ13の出力は、閃光制御回路10の入力端子SI1及びストロボマイコン17のポートP8に接続されている。
【0025】
14はコンパレータであり、マイナス入力が後述の光強度検出回路12の出力端子KOに、プラス入力がストロボマイコン17のポートP2に接続されている。また、コンパレータ14の出力は、閃光制御回路10の入力端子SI2に接続されている。
【0026】
11は積分回路であり、後述の受光素子15の出力電流(光電流)を積分して出力端子IOからこの積分値に対応した電圧を出力する。積分回路11の入力端子IIはストロボマイコン17のポートP6に接続されており、この入力端子IIにストロボマイコン17からのハイレベル信号が入力されると積分回路10は積分動作を開始し、入力端子IIにローレベル信号が入力されると積分回路10は積分動作を停止する。
【0027】
12は後述の受光素子16に接続された光強度検出回路であり、受光素子16の出力電流(光電流)を検出し、この光電流に比例した電圧、すなわち受光した光強度に対応した電圧を出力端子KOに出力する。また、光強度検出回路12の入力端子KIはストロボマイコン17のポートP10に接続されており、この入力端子KIにストロボマイコン17からのハイレベル信号が入力されると光強度検出回路12は上述した検出動作を開始し、入力端子KIにローレベル信号が入力されると光強度検出回路12は検出動作を停止する。
【0028】
15、16は受光素子で、閃光放電管8の端部近傍に配置されており、放電管8で発光された光を直接受光するように構成されている。この受光素子15、16で受光された光は光電流として積分回路11、光強度検出回路12に出力される。
【0029】
17は閃光装置全体の動作を制御するストロボマイコン(制御手段)であり、9個のポートP1〜P10と端子群FL1、FL2、FL3を有している。端子群FL1は後述するカメラマイコン21の端子群CL1に複数の信号線を介して接続されている。
【0030】
このストロボマイコン17は、例えばCPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、入出力制御(I/O CONTROL)回路、マルチプレクサ、タイマ回路等を含むマイコン内蔵ワンチップIC回路で構成されており、カメラシステムのコントロールをソフトウェアで行えるものである。
【0031】
18はスイッチ回路で、スイッチ検出回路180とスイッチ群181で構成されている。スイッチ検出回路180は常時スイッチ群181のオン/オフ状態を検出し、この検出結果をストロボマイコン17に端子群FL2を介して出力する。
【0032】
スイッチ群181は、例えば、ストロボ撮影準備のためのストロボ発光量の設定(複数の発光部における光量比の設定や発光させない発光部の選択を含む)、ストロボモードの設定、ストロボ動作開始等といったストロボ発光の設定を行うために操作される複数のスイッチで構成されている。ここで、ストロボ動作開始のスイッチがオン状態で閃光装置が動作状態となり、オフ状態で非動作状態となる。
【0033】
19はEEPROM(電気的消去可能プログラム書き込み可能ROM)であり、ストロボマイコン17に端子群FL3を介して接続されている。このEEPROM19には、ストロボ発光動作に必要な所定の設定情報が書き込まれる。なお、EEPROM19をストロボマイコン17内に設けてもよい。
【0034】
次に、カメラ本体内の回路構成について説明する。
【0035】
21はカメラマイコンであり、端子群CL1はストロボマイコン17の端子群FL1に複数の信号線を介して接続されている。このカメラマイコン21は、例えばCPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、入出力制御(I/O CONTROL)回路、マルチプレクサ、タイマ回路等を含むマイコン内蔵ワンチップIC回路で構成されており、カメラシステムのコントロールをソフトウェアで行えるものである。
【0036】
22は端子群SLを有するシャッタ制御回路であり、端子群SLはカメラマイコン21内の端子群CL2に複数の信号線を介して接続されている。このシャッタ制御回路22は、カメラマイコン21からの命令に応じてシャッタの駆動制御を行う。
【0037】
23は端子群ALを有する絞り制御回路であり、端子群ALはカメラマイコン21内の端子群CL3に複数の信号線を介して接続されている。この絞り制御回路23は、カメラマイコン21からの命令に応じて絞りの駆動制御を行う。
【0038】
24は端子郡MLを有する測光回路であり、端子群MLはカメラマイコン21内の端子群CL4に複数の信号線を介して接続されている。また、測光回路24は被写体輝度の測定を行うための受光素子(不図示)を有しており、カメラマイコン21からの命令に応じて被写体輝度の測定を行う。
【0039】
25はスイッチ回路で、スイッチ検出回路250とスイッチ群251で構成されている。スイッチ検出回路250は、常時スイッチ群251のオン/オフ状態を検出し、この検出結果をカメラマイコン21に端子群CL5を介して出力する。
【0040】
スイッチ群251は、例えば、撮影準備動作(測光動作、測距動作)を開始させるためのスイッチ(SW1)、撮影動作を開始させるためのスイッチ(SW2)、露出設定スイッチ(絞り、シャッタ設定SW)等といった撮影動作の情報設定を行うために操作される複数のスイッチで構成されている。ここで、SW1はカメラ本体に備え付けられたレリーズボタンの第1ストロークでオンになるスイッチであり、SW2はレリーズボタンの第2ストロークでオンになるスイッチである。
【0041】
26はEEPROM(電気的消去可能プログラム書き込み可能ROM)であり、カメラマイコン21に端子群CL6を介して接続されている。このEEPROM26には撮影動作に必要な所定の設定情報が書き込まれる。なお、このEEPROM26はカメラマイコン21内に設けてもよい。
【0042】
上述したカメラマイコン21、シャッタ制御回路22、絞り制御回路23、測光回路24およびEEPROM26は、カメラ本体内に設けられた不図示の電源から電力供給を受けることにより作動する。
【0043】
次に、閃光放電管8付近の構造について図2(a)を用いて説明する。
【0044】
同図において、8Aは閃光放電管8の陽極部であるアノード端子であり、8Cは閃光放電管8陰極部であるカソード端子である。遮蔽部材100は、閃光放電管8のアノード端子8Aに近傍に配置されている。また、受光素子16は、遮蔽部材100の近傍であって、遮蔽部材100に対して閃光放電管8が配置されている側とは反対側に配置されている。
【0045】
これにより、アノード端子8A近傍における光が直接受光素子16に当たらないようになっている。ここで、遮蔽部材100の形状は適宜設定することができ、例えば、板状や曲面状に形成することができる。遮蔽部材100の形状を閃光放電管8の外周に沿った形状に形成することにより、閃光装置内のスペースを効率良く利用することができる。
【0046】
一方、遮蔽部材100(101)を図2(b)に示すように閃光放電管8のうちアノード端子8A側全体を覆うように形成してもよい。このようにしても、閃光放電管8のアノード端子8A側における光を遮光することができる。なお、遮蔽部材100は、閃光放電管8の光を完全に遮光するものでもよいし、所定の透過率を有するものでもよい。
【0047】
次に、上述した閃光装置およびこの閃光装置を備えたカメラの動作について図3および図4に示すフローチャートに従って説明する。まず、閃光装置を備えたカメラにおける撮影動作(カメラマイコン21の動作)について図3を用いて説明する。なお、本実施形態のカメラは、露出値(シャッタスピードおよび絞り値)を手動で設定することができる、いわゆるマニュアル方式により露出制御が可能なカメラである。
【0048】
スイッチ回路25のスイッチ群251のうち不図示の電源スイッチがオンになり、シャッタスピード及び絞り値が予め設定してある状態において、カメラマイコン21はスイッチ群251のうちSW1のオン/オフ状態をスイッチ検出回路250を介して検知する(S1)。そして、SW1がオン状態になっているか否かを判断し(S2)、SW1がオン状態であればS3に進み、オフ状態であればS1に戻る。
【0049】
閃光装置におけるメインコンデンサ3の充電完了状態を示す信号(充電完了状態信号)の有無を検出し(S3)、充電完了信号が入力されているか否かを判断する(S4)。ここで、充電完了信号が入力されていればS5に進む。
【0050】
次に、スイッチ群251のうちSW2のオン/オフ状態をスイッチ検出回路250を介して検知し(S5)、SW2がオン状態にあるか否かを判断する(S6)。ここで、SW2がオン状態であればS7に進み、オフ状態であればS5に戻る(S6)。
【0051】
そして、外光による被写体からの反射光を測光させるための指示を測光回路24に対して行う(S7)。測光回路24は、この指示に応じて外光下での被写体輝度の測定を行い、この測定結果をカメラマイコン21に出力する。この測光結果は、EEPROM26内に記憶される。さらに、ストロボマイコン17に対して閃光装置を予備発光させるための信号(予備発光開始信号)を出力する(S8)。
【0052】
次に、カメラマイコン21内のタイマが作動し(S9)、このタイマのタイムアップに応じて予備発光による被写体からの反射光及び外光による被写体からの反射光を複数回測定して、この平均値を記憶する(S10)。そして、予備発光の発光を停止させるための信号(予備発光停止信号)をストロボマイコン17に出力する(S11)。
【0053】
次に、S6で記憶された測光結果とS10で記憶された測光結果に基づいて被写体を適正照射するために必要な本発光での閃光発光量を演算し、この演算結果を記憶する(S12)。そして、本発光での閃光発光量を閃光装置側(ストロボマイコン17)に出力する(S13)。
【0054】
次に、シャッタ制御回路22にシャッタの駆動指示を出すことにより、シャッタの開き動作を開始させる(S14)。そして、シャッタの開き動作が開始されて全開となる時間が経過した後、本発光を開始させるための信号(本発光開始信号)を閃光装置側(ストロボマイコン17)に出力する(S15)。これにより、閃光装置ではS13で得られた閃光発光量に基づいて本発光が行われる。
【0055】
本発光が行われると、測光結果に基づいて予め設定されたシャッタ時間が経過した後に、シャッタ制御回路22にシャッタの駆動指示を出すことにより、シャッタを閉じ動作させる(S16)。上述したシャッタの開閉動作により、本発光下での露光が行われる。
【0056】
次に、閃光装置の発光動作(ストロボマイコン17の動作)について図4に示すフローチャートを用いて説明する。電源電池1が閃光装置内に挿入されている状態において、スイッチ群181のうちストロボ電源スイッチ(STSW)のオン/オフ状態をスイッチ検出回路180を介して検知し(S21)、STSWがオン状態にあるか否かを判断する(S22)。そして、STSWがオン状態であるときにはS23に進み、オフ状態であればS21に戻る。
【0057】
次に、ポートP5をハイレベルとすることにより昇圧回路2を駆動する(S23)。そして、メインコンデンサ3の充電電圧をポートP7を介して検出し、この検出結果に基づいてメインコンデンサ3の充電電圧が所定の充電完了電圧(例えば、260V)になっているか否かを判断する(S24)。メインコンデンサ3の充電電圧が充電完了電圧に達していたらS25に進む。ここで、充電完了電圧値は閃光発光に適した最も低い電圧値に設定されている。
【0058】
メインコンデンサ3の充電電圧が充電完了電圧に達すると、充電が完了したことを示す信号(充電完了信号)をカメラ側(カメラマイコン21)に出力する(S25)。その後、予備発光開始信号の入力をカメラ側(カメラマイコン21)から受ける(S26)。
【0059】
そして、ポートP10をハイレベルとすることにより光強度検出回路12の動作を開始させる(S27)。次に、ポートP1をハイレベルとし(S28)、ポートP4を約10マイクロ秒の間、ハイレベルとする(S29)。
【0060】
ここで、ポートP1をハイレベルとすることにより閃光制御回路10が導通状態となり、閃光放電管8、閃光制御回路10、メインコンデンサ3およびコイル7の放電ループが形成される。また、ポートP4をハイレベルとすることによりトリガ回路6は動作を開始し、閃光放電管8をイオン化させる。
【0061】
閃光放電管8のイオン化が開始された時点では、受光素子16に光があたらないため光強度検出回路12の出力はローレベルとなっている。このため、コンパレータ14の出力はハイレベルのままであり、閃光制御回路10は導通状態にある。
【0062】
閃光制御回路10が導通状態にあるときには、閃光放電管8のイオン化によりメインコンデンサ3の電荷がコイル7、閃光放電管8及び閃光制御回路10を介して流れ、閃光放電管8は発光を開始する。
【0063】
次に、ポートP2を第1のレベルにする(S30)。この第1のレベルは、予備発光時における閃光放電管8の発光強度に対応している。後述するS31におけるタイマのタイムアップ時間内に、第1のレベルに制御された発光波高値は放電管内部にアークを急速に広げるに十分な値が設定されている。第1のレベルによる波高値(発光強度)制御について以下に述べる。
【0064】
閃光放電管8の発光により光強度検出回路12の出力は徐々に上昇していき、この出力がコンパレータ14のプラス入力の電圧、即ち第1のレベルに達すると、コンパレータ14の出力はローレベルになる。このローレベル信号は、閃光制御回路10の入力端子SI2に入力され、閃光制御回路10は非導通状態となる。
【0065】
この非導通状態によりコイル7に蓄積されているエネルギが閃光放電管8及びダイオード9を介して流れることにより、閃光放電管8の発光強度はさらに上昇するが、すぐにエネルギが放出されて発光強度が減少し始める。
【0066】
この発光強度の減少により光強度検出回路12の出力がコンパレータ14のプラス入力の電圧より減少すると、コンパレータ14の出力はハイレベルとなり、再び閃光制御回路10は導通状態となる。これにより、閃光放電管8の発光量が再び増加する。
【0067】
このように閃光制御回路10が導通状態/非導通状態を繰り返すことにより、一定の強度の光が閃光放電管8から発せられることになる(予備発光、フラット発光)。この予備発光時における閃光放電管8の発光強度を図5(b)に示す。
【0068】
本実施形態の閃光装置では閃光放電管8の端部(陽極側測端部)で発光する光が直接受光素子16に当たらないようにしているため、図5(b)に示すように発光開始初期段階から発光強度を安定化させることができる。これにより、予備発光による測光結果の精度を向上させることができる。
【0069】
ポートP2が第1のレベルになると、ストロボマイコン17内のタイマが作動する(S31)。上述した第1のレベルはカメラの測光回路24の測光結果により定まるが、このレベルが低いほど予備発光のエネルギが少なくてすむので好ましい。上述した第1のレベルに対応した発光強度を有する光を後述の予備発光停止信号によりポートP1がローレベルになるまで持続する。そして、カメラマイコン21から予備発光停止信号の入力を受ける(S32)。
【0070】
そして、ポートP1をローレベルにすることにより閃光制御回路10の入力端子SI1、SI2からの入力が禁止され、閃光制御回路10は非導通状態となり予備発光が停止する(S33)。
【0071】
次に、ポートP10をローレベルとすることにより光強度検出回路12の動作を禁止する(S34)。ここで、発光強度をほぼ一定の所定値にて制御して予備発光を行っている間、測光回路24は受光素子(不図示)において予備発光による被写体からの反射光を受光し、被写体輝度を測定している。
【0072】
被写体輝度の測定方法としては、例えば、光量を電流―電圧変換したデータをAD変換するとともに、この変換データをカメラマイコン21にて格納し、この格納されたデータに基づいて本発光に必要な発光量のデータをカメラマイコン21内のCPUにて演算することにより行うことができる。
【0073】
ストロボマイコン17は、カメラマイコン21から本発光に必要な発光量の入力を受け(S35)、ポートP3の電圧レベルを本発光の発光量に対応した第2のレベルにする(S36)。そして、カメラマイコン21から本発光を開始させるための信号(本発光開始信号)の入力を受ける(S37)。
【0074】
本発光開始信号の入力を受けると、ポートP6をハイレベルとすることにより積分回路11の動作を開始させる(S38)。
【0075】
そして、ポートP1をハイレベルにするとともに(S39)、ポートP4を約10マイクロ秒の間ハイレベルとする(S40)。
【0076】
ここで、ポートP1をハイレベルとすることにより閃光制御回路10が導通状態となり、閃光放電管8、閃光制御回路10、メインコンデンサ3およびコイル7の放電ループを形成する。また、ポートP4をハイレベルとすることによりトリガ回路6は動作を開始し、閃光放電管8をイオン化させる。
【0077】
閃光放電管8のイオン化が開始された時点では、受光素子15に光があたらないため積分回路11の出力はローレベルとなっている。このため、コンパレータ13の出力はハイレベルの状態であり、閃光制御回路10は導通状態にある。
【0078】
この閃光制御装置10の導通状態において、閃光放電管8のイオン化により閃光メインコンデンサ3の電荷はコイル7、閃光放電管8及び閃光制御回路10を介して流れ、閃光放電管8は発光を開始する。
【0079】
この閃光放電管8の発光により積分回路11の出力は徐々に上昇する。積分回路11の出力がコンパレータ13のプラス入力に達すると、コンパレータ13の出力がローレベルに反転し、閃光制御回路10が非導通状態となることにより閃光放電管8の発光が停止する。
【0080】
次に、コンパレータ13の出力状態を検出し、この出力状態がローレベルであればS42に進む(S41)。そして、ストロボマイコン17のポートP6をローレベルとすることにより積分回路11の積分動作を禁止する(S42)。次に、ストロボマイコン17のポートP1をローレベルとする(S43)。そして、一連の発光動作を終了する。
【0081】
なお、本実施形態では、遮蔽部材100が閃光放電管8の陽極側端部の近傍に固定されており、閃光放電管8で発光した光を絶えず遮光しているが、遮光部材100が閃光放電管8に対して移動可能となるようにしてもよい。すなわち、閃光放電管8の発光開始初期段階においては閃光放電管8からの光を遮光するようにし、発光開始初期段階を経過した後は遮蔽部材100が移動して閃光放電管8の光が直接受光素子16に当たるようにしてもよい。このようにすることで、予備発光(フラット発光)又は本発光における閃光放電管8の光を効率良く利用することができる。
【0082】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態である閃光装置について図6(a)を用いて説明する。ここで、第1実施形態において説明した部材と同じ部材については同一符号を用いて説明する。
【0083】
本実施形態の閃光装置では、閃光放電管8の陰極部であるカソード端子8cの近傍に遮蔽部材102が配置されている。そして、遮蔽部材102の近傍であって、遮蔽部材102に対して閃光放電管8が配置されている側とは反対側に受光素子16が配置されている。
【0084】
これにより、カソード端子8C近傍における光が直接受光素子16に当たらないようになっている。これにより、閃光放電管8の発光開始初期段階における不安定な発光により、受光素子16を介した発光制御に影響を与えることがなくなり、閃光放電管8の発光強度を安定させることができる。この発光強度の安定化により、第1実施形態と同様に本発光を行う場合には発光ムラを防止することができ、予備発光を行う場合には予備発光による測光結果の精度を向上させることができる。
【0085】
ここで、遮蔽部材102の形状は適宜設定することができ、例えば、板状や曲面状に形成することができる。そして、遮蔽部材102の形状を閃光放電管8の外周に沿った形状に形成することにより、閃光装置内のスペースを効率良く利用することができる。
【0086】
一方、遮蔽部材102(104)を図6(b)に示すように閃光放電管8のうちカソード端子8C側全体を覆うように形成してもよい。このようにしても、閃光放電管8のうちカソード端子8C側における光を遮光することができる。
【0087】
なお、遮蔽部材102は、閃光放電管8の光を完全に遮光するものでもよいし、所定の透過率を有するものでもよい。また、本実施形態の閃光装置は、カメラに備え付けることができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、遮蔽部材により放電管の両端部のうち少なくとも一方の端部から発せられ受光素子に向かう照明光(放電管から発せられる照明光の一部)を遮光又は減光することにより、例えば放電管から発せられる不安定な照明光を遮光又は減光することができる。この場合、受光素子の出力に対して不安定な照明光による影響を与えることがなくなり、受光素子の出力に基づいて照明光の発光強度が略一定となるように制御したときに発光ムラが生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である閃光装置を備えたカメラの電気回路ブロック図。
【図2】 本発明の第1実施形態である閃光装置内における閃光放電管近傍の図(a、b)。
【図3】 本発明の第1実施形態である閃光装置を備えたカメラにおける撮影動作を示すフローチャート 。
【図4】 本発明の第1実施形態である閃光装置における発光動作を示すフローチャート。
【図5】 (a)従来技術である閃光装置の発光強度を示す閃光波形。
(b)本発明の第1実施形態である閃光装置の発光強度を示す閃光波形。
【図6】 本発明の第2実施形態である閃光装置内における閃光放電管近傍の図(a、b)。
【符号の説明】
1:電源電池 2:昇圧回路 3:メインコンデンサ 6:トリガ回路
8:閃光放電管 10:閃光制御回路 11:積分回路
12:光強度検出回路 13、14:コンパレータ 15、16:受光素子
17、21:マイクロコンピュータ 22:シャッタ制御回路
23:絞り制御回路 24:測光回路
100、101、102、104:遮蔽部材
Claims (5)
- 照明光を発する放電管と、この放電管で発光した照明光を受光する受光素子と、この受光素子の出力に基づいて前記放電管の発光を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、撮影に先立ち前記放電管に予備発光を行わせ、この予備発光時における前記受光素子の出力に基づいて前記放電管の発光強度を略一定となるように制御するとともに、前記予備発光による測光結果に応じた本発光の制御を行う照明装置において、
前記放電管の両端部のうち少なくとも一方の端部から発せられ、前記受光素子に向かう照明光を遮光又は減光する遮蔽部材を有することを特徴とする照明装置。 - 前記遮蔽部材が、前記放電管のうち陽極側又は陰極側の端部近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記遮蔽部材が、前記放電管のうち陽極側又は陰極側の端部外周を覆うことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記受光素子が、前記放電管に対して前記遮蔽部材を挟んで配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の照明装置。
- 請求項1から4のいずれか1つに記載の照明装置を有することを特徴とするカメラ。
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