JP4063756B2 - 床暖房設備 - Google Patents
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Description
前記暖房対象空間Kのうち、使用者が存在する可能性の高い中央部分に、床暖房パネル3を敷設することにより、使用者が快適な暖房効果を得ることができ、床暖房パネル3の周辺部分にダミーパネルBを設置することにより、床仕上げ材Sを設ける床面を面一になるようにしている。
この特許文献1に記載の床暖房設備は、例えば、一方の床暖房パネルを食卓の下に設置し、他方の床暖房パネルをソファの下に設置するというように、使用者が要求する目標設定温度が異なる場合に、夫々の床暖房パネルにおける供給デューティー比を各別に設定するものである。
また、この床暖房設備についても、暖房対象空間の中央部分にのみ床暖房パネルを敷設してあり、その床暖房パネルの周辺部分には、ダミーパネルが設置される。
前記熱媒供給制御手段が、前記主パネルについては、前記供給デューティー比としての主供給デューティー比を前記目標供給デューティー比としての主目標供給デューティー比に調整し、前記副パネルについては、前記供給デューティー比としての副供給デューティー比を前記目標供給デューティー比としての副目標供給デューティー比に調整する形態で、且つ、前記主目標供給デューティー比が前記副目標供給デューティー比よりも大きくなる関係を維持するように、前記主目標供給デューティー比及び前記副目標供給デューティー比を設定する形態で、熱媒の供給を制御するように構成され、
前記主パネルに設置された主熱媒流通管と、前記副パネルに設置された副熱媒流通管とが、前記主熱媒流通管を前記副熱媒流通管の上流側とする形態で、前記熱源機に対して直列的に接続されていると共に、前記副熱媒流通管の入口と出口とをバイパスするバイパス管が設置され、
前記熱媒供給制御手段が、前記主熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な主弁と前記副熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な副弁とを同周期且つ前記主弁が開状態となる時期に前記副弁を開状態とする形態で周期的に開閉させると共に、前記主弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を前記主供給デューティー比として設定し、且つ、前記副弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を前記副供給デューティー比として設定するように構成されている点にある。
ちなみに、副パネルを主パネルの周辺部分の一部に設置する場合には、主パネルの周辺部分の残部分にダミーパネルを設置することにより、副パネル及びダミーパネルにて主パネルの周囲の全周囲を覆うようにする。
更に、副パネルにおける単位面積あたりの放熱量が比較的小さいことから、暖房対象空間の温度を目標設定温度に保つために必要な主パネルの単位面積あたりの放熱量を比較的大きくすることができ、主パネルの表面温度を使用者が快適感を得られる温度まで高くすることができる。
又、上記特徴構成によれば、主パネルの主熱媒流通管と、副パネルの副熱媒流通管とが、熱源機に対して直列的に接続され、更に、副熱媒流通管の入口と出口とをバイパスするバイパス管が設置されていることで、熱源機からの熱媒は、必ず主熱媒流通管内に供給され、主熱媒流通管内を流通する前又は後の熱媒は、副熱媒流通管内又はバイパス管内の一方に供給されることになる。従って、主熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な主弁、及び、副熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な副弁を作動させることにより、主熱媒流通管内及び副熱媒流通管内における熱媒の流通状態を、主熱媒流通管内及び副熱媒流通管内の両方を熱媒が流通しない状態と、主熱媒流通管内及び副熱媒流通管内の両方を熱媒が流通する状態と、主熱媒流通管内のみに熱媒が流通する状態とを切り換える形態で変更することができる。即ち、主熱媒流通管内には、主弁が開状態となると熱媒が流通し、副熱媒流通管内には、主弁及び副弁の両方が開状態となると熱媒が流通することになる。
そして、上記熱媒供給制御手段は、主パネルにおける主供給デューティー比を設定する場合には、主弁を周期的に開閉させると共に、主弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を、主供給デューティー比として設定することができる。
一方、上記熱媒供給制御手段は、副パネルにおける副供給デューティー比を設定する場合には、副弁を、主弁と同周期で且つ主弁が開状態となる時期に開状態となるように、周期的に開閉させると共に、副弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を、副供給デューティー比として設定することができる。
尚、上記副弁は、副パネルにおける副熱媒流通管内の熱媒の流通を許可するときには、バイパス管内の熱媒の流通を阻止し、逆に、副パネルにおける副熱媒流通管内の熱媒の流通を阻止するときには、バイパス管内の熱媒の流通を許可するように構成される。
尚、主パネルの主熱媒流通管と、副パネルの副熱媒流通管とを、熱源機に対して直列的に接続する場合には、主パネルの表面温度を副パネルの表面温度よりも高く保持する目的から、熱媒の流通方向に沿って、主熱媒流通管を副熱媒流通管の上流側に設置することが好ましい。
前記熱媒供給制御手段が、前記温度検出手段で検出した温度と目標設定温度との温度差に応じて、前記主目標供給デューティー比と前記副目標供給デューティー比とを設定するように構成されている点にある。
尚、熱媒流通管の設置密度とは、単位面積当たりに熱媒流通管が占める面積割合を示し
たものであり、その熱媒流通管の設置密度を調整することにより、床暖房パネルにおける放熱量が調整される。
本発明に係る床暖房設備の参考実施形態について図1及び図2に基づいて説明する。
この床暖房設備は、熱媒としての温水を加熱する熱源機Gと、熱源機Gとの間で循環す
る温水が流通する熱媒流通管1,2を設置した床暖房パネル3とを備えて構成されている。
即ち、熱源機Gからの温水を供給する側が、主パネル3aの主熱媒流通管1の入口側及び副パネル3bの副熱媒流通管2の入口側に分岐する状態で接続され、主パネル3aの主熱媒流通管1の出口側及び副パネル3bの副熱媒流通管2の出口側が、熱源機Gに温水を戻す側に合流する状態で接続されている。
そして、熱源機Gからの温水は、分岐して主熱媒流通管1内及び副熱媒流通管2内の夫々に供給されることになる。
更に、暖房対象空間Kの壁面等には、暖房運転の開始又は停止を行ったり、暖房運転における目標設定温度の設定を行うためのリモコンRが設置されている。
このリモコンRには、暖房対象空間Kの温度を検出する温度検出手段として、暖房対象空間Kの室温を検出する温度センサ7を備える。
前記制御装置CとリモコンRとは、暖房運転開始や暖房運転停止などの指令情報や、リモコンRにて設定される目標設定温度及び室温センサ7による室温などの温度情報を通信自在に構成されている。
ちなみに、目標設定温度は、例えば、16℃〜28℃の間で2℃刻みに7段階に設定可能に構成されている。
前記制御装置Cは、リモコンRから暖房運転開始が指令されると、熱源機Gの運転を開始して、暖房対象空間Kを暖房する暖房運転を行うように構成され、リモコンRから暖房運転停止が指令されると、熱源機Gの運転を停止して暖房運転を終了するように構成されている。
そして、熱媒供給制御手段Xにより主パネル3a及び副パネル3bにおける夫々の供給デューティー比を夫々の目標供給デューティー比に調整することで、主パネル3a及び副パネル3bへの単位周期あたりの温水供給量を夫々調整することができる。
尚、本実施形態においては、主弁20及び副弁21の周期的な開閉動作の単位周期、即ち、床暖房パネル3への周期的な温水供給断続動作の単位周期は、20分に設定されている。
このように、副目標供給デューティー比を主目標供給デューティー比よりも小さくすることで、主パネル3aの表面温度を副パネル3bの表面温度よりも高くすることができ、暖房対象空間Kにおいて、使用者が存在する可能性の高い中央部分では、比較的表面温度が高い主パネル3aにより、床面付近における快適な暖房効果を得ると共に、その周辺部分についても、比較的暖かい副パネル3bにより使用者に不快感を与えることなく、暖房対象空間Kの床面温度の温度バリアフリーを実現することができる。
そして、熱媒供給制御手段Xは、一単位周期が開始されるまでに、リモコンRにおいて設定された目標設定温度から温度センサ7により検出された暖房対象空間Kの室温を引いたい温度差を求め、下記の表1のデータテーブルにおいて、その温度差が属するステップを参照して、そのステップにある夫々の目標供給デューティー比を、上記主目標供給デューティー比と上記副目標供給デューティー比として設定する。
主パネル3a及び副パネル3bは、図1に示すように、熱媒流通管1,2を設置した状態でその上面にアルミ箔などの表面材Tが貼着された後に、更にその表面材Tの上面に床仕上げ材Sが敷設される。尚、表面材Tは、主パネル3aの上面部分と副パネル3bの上面部分とを一体的に構成したり、主パネル3aの上面部分と副パネル3bの上面部分とを分割するように構成することが可能である。
そして、主直線用基材4、幅広の主湾曲用基材5、及び、幅狭の主湾曲用基材6の夫々は、同じ厚みで、例えば、ポリエチレン発泡体などの発泡体にて構成され、主熱媒流通管1を配設するための溝部の形状が異なる複数の矩形基材を並べることにより、主パネル3aを構成している。
また、幅狭の主湾曲用基材6は、主直線用基材4の長さ方向の一端部で、かつ、主直線用基材4の幅方向の一端部に配置されている。
ちなみに、主パネル3aにおいて、幅狭の主湾曲用基材6の配置位置と対向する端部には、主熱媒流通管1の入口部分及び出口部分を配管するように、他の主直線用基材4よりも長さが長い接続用の主直線用基材4aが配置されている。
ちなみに、小根太15として、主直線用基材4と同じ長さを備えた長尺の板体と、その長尺の板体よりも短くて主湾曲用基材5,6と同じ長さを備えた中尺の板体と、その中尺の板体よりも短い長さを備えた短尺の板体とが設けられ、長尺の板体を主直線用基材4の間に設置し、中尺の板体を幅広の主湾曲用基材5どうしの間又は幅広の主湾曲用基材5と幅狭の主湾曲用基材6の間に設置し、短尺の板体を幅広の主湾曲用基材5の中央部分に設置するようにしている。
前記主湾曲溝部7bは、主直線用基材4の幅方向に隣接する主直線用基材4に形成された主直線溝部7aにわたって主熱媒流通管1を配管するように構成されている。
前記主湾曲溝部7cは、同じ主直線用基材4に形成された主直線溝部7aにわたって主熱媒流通管1を配管するように構成されている。
そして、主パネル3aの主熱媒流通管1は、主直線溝部7a及び主湾曲溝部7bにわたって蛇行状に配管されて主湾曲溝部7cに連なる熱媒往流通用の往路部分1aと、主湾曲溝部7cから連なり主直線溝部7a及び主湾曲溝部7bにわたって蛇行状に配管される熱媒復流通用の復路部分1bとを備えるように構成されている。
そして、副直線用基材8、副円弧用基材9、及び、副湾曲用基材10の夫々は、同じ厚みで、例えば、木製にて構成され、副熱媒流通管2を配設するための溝部の形状が異なる複数の矩形基材を並べることにより、副パネル3bを構成している。
前記副円弧溝部11bは、副円弧用基材9に対して直交する方向に配置される副直線用基材8の副直線溝部11aにわたって副熱媒流通管2を配管するように構成されている。
前記副湾曲溝部11cは、同じ副直線用基材8に形成された副直線溝部11aにわたって副熱媒流通管2を配管するように構成されている。
そして、副パネル3bの副熱媒流通管2は、副直線溝部11a及び副円弧溝部11bにわたって配管されて副湾曲溝部11cに連なる熱媒往流通用の往路部分2aと、副湾曲溝部11cから連なり副直線溝部11a及び副円弧溝部11bにわたって配管される熱媒復流通用の復路部分2bとを備えるように構成され、往路部分2aと復路部分2bとを副パネル用間隔D2を隔てて隣接する状態で配置するようにしている。
ちなみに、主パネル3aにおいて、小根太15を、例えば、主直線基材4の幅方向に303mmの間隔を隔てて配置し、その小根太15間に主熱媒流通管1を2本配管させるようにして、主パネル用間隔D1を、例えば、150mmとし、副パネル用間隔D2を、例えば、200〜300mmとしている。
前記副パネル3bと熱源機Gとを接続するための接続用基材17に形成された接続溝部19に、副パネル3bの副熱媒流通管2の入口部分及び出口部分を配管させるように構成され、その副熱媒流通管2の両端部を熱媒ヘッダHに接続して、副パネル3bと熱源機Gを接続するようにしている。
すなわち、熱源機Gからの温水が熱媒ヘッダHにて主パネル3aの主熱媒流通管1と副パネル3bの副熱媒流通管2とに分岐して流動するように構成され、主パネル3aの主熱媒流通管1を通流した温水と副パネル3bの副熱媒流通管2を通流した温水とが熱媒ヘッダHにて合流して熱源機Gに戻されるように構成されている。
本発明に係る床暖房設備の第1実施形態について図3に基づいて説明する。
尚、この第1実施形態は、上記参考実施形態において、主パネル3a、副パネル3b、及び、熱源機Gを接続する構成の別実施形態を示すものである。
以下、この第1実施形態について説明するが、上記参考実施形態と同様の構成については説明を割愛する場合がある。
また、この副弁26は、副パネル3bの副熱媒流通管2内の温水の流通を許可する(副弁26が開状態となると表現する。)ときには、バイパス管25内の温水の流通を阻止し、逆に、副パネル3bの副熱媒流通管2内の温水の流通を阻止する(副弁26が閉状態となると表現する。)ときには、バイパス管25内の熱媒の流通を許可するような三方切換弁として構成されている。
即ち、主熱媒流通管1内には、主弁20が開状態となると温水が流通し、副熱媒流通管2内には、主弁20及び副弁26の両方が開状態となると温水が流通することになる。
また、制御装置Cは、暖房運転を行っているときに、主弁20と副弁26の開閉作動を制御して、暖房対象空間Kの室温を目標設定温度とするように構成されており、そのような暖房運転を行うために、熱媒供給制御手段X等の各種手段として機能するように構成されている。
前記副パネル3bには、主パネル3a、副パネル3b、及び、熱源機Gを接続するための接続用基材12が、接続用の主直線用基材4aに隣接する状態で配置され、この接続用基材12にも、上方が開口した凹入状の接続溝部13が形成されている。
そして、供給用溝部13a、中継用溝部13b、戻し用溝部13c、及び、バイパス用溝部13dは、熱源機Gと主パネル3aを接続する管部分、主パネル3aと副パネル3bを接続する管部分、及び、副パネル3bと熱源機Gとを接続する管部分を配管するように構成されている。
〈1〉上記参考及び第1実施形態では、主パネル3aの周辺部分の全周を囲むように副パネル3bを配置したが、このような構成に代えて、主パネル3aの周辺部分の一部に副パネル3b配置し、更に、残りの部分には、ダミーパネルを配置しても構わない。
2:副熱媒流通管
3:床暖房パネル
3a:主パネル
3b:副パネル
7:温度センサ(温度検出手段)
20:主弁
21:副弁
26:副弁
25:バイパス管
C:制御装置
G:熱源機
X:熱媒供給制御手段
Claims (3)
- 熱媒を加熱する熱源機と、その熱源機との間で循環する熱媒が流通する熱媒流通管を設置した床暖房パネルと、その床暖房パネルへ熱媒を供給する熱媒供給時間の単位周期あたりの割合である供給デューティー比についての目標供給デューティー比を設定して、前記供給デューティー比を前記目標供給デューティー比に調整する形態で、熱媒の供給を制御する熱媒供給制御手段とを備えた床暖房設備であって、
前記床暖房パネルが、中央部分に位置する主パネルと前記主パネルの周辺部分に位置する副パネルとからなり、
前記熱媒供給制御手段が、前記主パネルについては、前記供給デューティー比としての主供給デューティー比を前記目標供給デューティー比としての主目標供給デューティー比に調整し、前記副パネルについては、前記供給デューティー比としての副供給デューティー比を前記目標供給デューティー比としての副目標供給デューティー比に調整する形態で、且つ、前記主目標供給デューティー比が前記副目標供給デューティー比よりも大きくなる関係を維持するように、前記主目標供給デューティー比及び前記副目標供給デューティー比を設定する形態で、熱媒の供給を制御するように構成され、
前記主パネルに設置された主熱媒流通管と、前記副パネルに設置された副熱媒流通管とが、前記主熱媒流通管を前記副熱媒流通管の上流側とする形態で、前記熱源機に対して直列的に接続されていると共に、前記副熱媒流通管の入口と出口とをバイパスするバイパス管が設置され、
前記熱媒供給制御手段が、前記主熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な主弁と前記副熱媒流通管内の熱媒流通を断続可能な副弁とを同周期且つ前記主弁が開状態となる時期に前記副弁を開状態とする形態で周期的に開閉させると共に、前記主弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を前記主供給デューティー比として設定し、且つ、前記副弁を開状態とする開時間の単位周期あたりの割合を前記副供給デューティー比として設定するように構成されている床暖房設備。 - 前記床暖房パネルが設置される暖房対象空間の温度を検出する温度検出手段を備え、
前記熱媒供給制御手段が、前記温度検出手段で検出した温度と目標設定温度との温度差に応じて、前記主目標供給デューティー比と前記副目標供給デューティー比とを設定するように構成されている請求項1に記載の床暖房設備。 - 前記副パネルに設置された副熱媒流通管の設置密度が、前記主パネルに設置された主熱媒流通管の設置密度よりも小さく設定されている請求項1又は2に記載の床暖房設備。
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