JP4030709B2 - 床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システム - Google Patents

床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床を暖めて室内を暖房する床暖房に用いられる床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システムに関し、特に、室内温度を検出する温度センサと室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、床暖房システムとして、温水マットを用いた温水式床暖房システムや電熱マットを用いた電気式床暖房システム等が知られている。例えば温水式床暖房システムは、ガス熱源機で生成された温水を床材下方に敷設した温水マットに循環させ、床材を介して室内を輻射暖房する。
【0003】
温水式床暖房システムは、ガス燃焼で温水を生成する熱源機と、内部に温水パイプが埋め込まれて床下に敷設される温水マットとを有している。さらに温水式床暖房システムは、温水配管内を流れて熱源機から温水マットに至りさらに熱源機へ戻る温水の循環・停止を制御する熱動弁と、熱源機や熱動弁等を制御する床暖房コントローラ等を有している。
【0004】
床の温度(以下、床温と略称する)は、熱源機から温水マット中に循環する温水の温度と、温水を循環させあるいは停止させる時間割合(以下、「循環・停止割合」という)に基づいて制御されている。床温が低い場合は高めの温水を温水マットに循環させ、床温が高い場合は低めの温水を温水マットに循環させることができる。また、低めの温水を温水マットに循環させても床温が高くなる場合は温水の温水マットへの循環を一時的に停止させることができる。
【0005】
床暖房システムに設けられた床暖房コントローラは一般に、室温を検出する温度センサ(室温センサ)を備えている型式のものと、温度センサを備えていない型式のものとがある。温度センサを備えていない床暖房コントローラを用いた床暖房システムでは、「固定制御」と呼ばれる制御方法が採られている。固定制御は、床暖房コントローラに予め記憶された複数の循環・停止割合から選択された1つの循環・停止割合に基づいて熱動弁を所定の開閉時間割合で開閉し温水マットに温水を供給する。固定制御では、室温の変化とは無関係に、選択された循環・停止割合で温水が供給される。
【0006】
温度センサを備えている床暖房コントローラを用いる床暖房システムでは、「室温制御」と呼ばれる制御方法が採られている。室温制御は、室内設定温度と温度センサが検出した室温との温度偏差に基づいて、床暖房コントローラに予め記憶された複数の循環・停止割合から1つの循環・停止割合が選択される。そして、選択された循環・停止割合に基づいて熱動弁を所定の開閉時間割合で開閉して、温水マットに温水を供給する。室温制御では、室温の変化に追従させて循環・停止割合を動的に変更し、温水マットに温水を供給することができる。
【0007】
室温制御と固定制御のいずれを用いるかは、床暖房コントローラの設置位置や温水マットの設置状態等の条件によって床暖房システムの施工時に予め決められる。例えば、同室内に床暖房コントローラと温水マットとが設置され、床暖房コントローラに内蔵された室温センサで検出した室温と床温との間で一定の相関が得られる場合には室温センサを備えた床暖房コントローラを用いた室温制御が選択される。一方、床暖房コントローラと温水マットとの設置位置が離れていて床温と室温との相関が得られないような場合には室温センサなしの床暖房コントローラを用いた固定制御が選択される。
【0008】
また、1つの床暖房コントローラで複数系統を個別に室温制御できる床暖房システムも存在する。例えば、1つの部屋に2枚の温水マットを敷いて、熱源機から2系統の温水配管で別個に2枚の温水マットに温水を供給することが可能である。こうすることにより、一方の温水マットだけに温水を供給して一部屋内の一部の床だけを局所的に暖めることができる。
【0009】
また、住宅の断熱性能に多少依存するものの、暖房する部屋は通常、床面積に対して温水マットの敷設率を70%程度にすれば快適な暖房空間を実現できる。そのため、2系統合計の温水マットの敷設率が概ね70%より少なくなると室内全体を快適な温度状態に保つことが困難になる。また、2系統合計の温水マットの敷設率が70%以上ある場合でも、1系統だけの運転では一部の床温が上昇しても室温は上昇しないので床温と室温との間に相関関係が得られなくなる。従ってこの場合には、室温制御でなく固定制御にする方が好ましい。
【0010】
また、室温センサ付き床暖房コントローラと温水マットとが同じ室内で比較的近くに設置されており、そのため通常は室温制御が可能な場合であっても、例えばファンヒータが床暖房コントローラの近くで運転されるようなことがあると、床温と室温との正しい相関を得ることができなくなって適切な床暖房制御をすることができなくなる。
【0011】
次に、所定の環境試験室で従来の床暖房システムを室温制御で運転させた試験結果について説明する。環境試験室は8畳の広さを有し、外気温が5℃で室内温度が15℃の状態において床暖房コントローラの設定温度を20℃としている。図6及び図7は、従来の床暖房システムの運転試験結果をグラフで示している。なお、横軸に時間、縦軸に温度をそれぞれとっている。
【0012】
図6は、床暖房システムのみで暖房した場合の試験結果である。熱源機から温水マットに向かう温水配管の往管内の温度(往温a1)と温水マットから熱源機に向かう温水配管の戻管内の温度(戻温a2)、平均床温a3、及び室温a4を示している。
【0013】
図6に示すように、床暖房システムの室温制御により、往温a1は78℃程度まで急速に上昇し、その後約1時間半程度78℃近辺を維持する。その後往温a1は一旦60℃半ばまで降下してから再び75℃近辺まで上昇し、次いで60℃半ばまで急速に降下した後、緩やかに温度降下をする。
【0014】
往管を流れる温水は、温水マット内を循環して温水マットを暖めた結果、水温が低下して戻温a2となって戻管を流れる。戻温a2は、往温a1の温度変化にほぼ追従して変化し、往温a1が78°近辺を維持している状態で約18℃〜20℃程度低い温度となる。
【0015】
平均床温a3は、床暖房システムの運転開始と共に徐々に上昇し、運転開始後約50分で30℃に達する。その後、運転開始から1時間半経過後まで緩やかに温度上昇を続け32℃程度になった後、室温制御によりほぼ30℃を保って推移する。
【0016】
室温a4は、平均床温a3の温度変化にほぼ追従して変化し、約1時間経過時に20℃に達している。これにより、1時間経過時には平均床温a3が30℃、室温a4が20℃になって快適な暖房空間が実現できる。
【0017】
次に、図7は、室温制御を行う床暖房システムと共に電気ファンヒータを併用運転した場合の往温b1、戻温b2、平均床温b3、及び室温b4を示している。
図7に示すように、電気ファンヒータの温風により床暖房コントローラの室温センサの検出温度が平均室温より高くなる結果、室温センサの検出温度と床温との間に十分な相関が得られなくなる。そのため、床暖房システムの運転開始直後から温水マットへの温水循環が断続的になってしまい平均床温b3がなかなか上昇しない。ファンヒータの温風により室温b4は1時間経過時には22℃になっているが、平均床温b3も22℃程度にしかなっておらず、十分な暖かさが得られない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の床暖房システムでは、室温センサを備えて室温制御をする床暖房コントローラが設置される場合、他の暖房機器を併用すると、快適な暖房空間を実現できない不具合が生じ得る。
また、1つの床暖房コントローラで複数系統を個別に室温制御できる床暖房システムの場合、全系統運転にしないと快適な室温を得ることができなくなる不具合が生じ得る。
【0019】
本発明の目的は、他の暖房機器と併用運転しても快適な暖房が得られる床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システムを提供することにある。
また、本発明の目的は、複数系統を個別に制御できる床暖房システムの場合であって、全系統運転にしなくても快適な暖房を得ることができる床暖房コントローラ及びそれを用いた床暖房システムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、床を暖めて室内を暖房する床暖房システムに用いられ、前記室内温度を検出する温度センサと、前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラであって、前記温度設定部の設定温度と前記温度センサの検出温度との差に基づいて前記床を暖める室温制御と、前記温度設定部での設定に基づいて前記床を暖める固定制御とのいずれかに切り替える切替部を有することを特徴とする床暖房コントローラによって達成される。
【0021】
また、上記目的は、複数系統に区分けして床を暖めて室内を暖房する床暖房システムに用いられ、前記室内温度を検出する温度センサと、前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラであって、前記複数系統の全てを運転する場合には、前記温度設定部の設定温度と前記温度センサの検出温度との差に基づいて前記床を暖める室温制御に切り替え、前記複数系統の一部を運転する場合には、前記温度設定部での設定に基づいて前記床を暖める固定制御に切り替える切替部を有することを特徴とする床暖房コントローラによって達成される。
【0022】
上記本発明の床暖房コントローラにおいて、前記切替部で切り替えられた前記室温制御あるいは前記固定制御を表示する表示部をさらに有することを特徴とする。
【0023】
また、上記目的は、温水を生成させる熱源機と、床下面に設置され、前記温水を循環させて室内を暖める温水マットと、前記熱源機と前記温水マットとを接続する温水配管と、前記温水配管に設けられ、温水の循環を制御する制御弁と、前記室内温度を検出する温度センサと前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラとを備える床暖房システムであって、前記床暖房コントローラは、前記温度センサの検出温度と前記温度設定部の設定温度との差に基づいて前記制御弁の開閉時間を制御して前記熱源機から前記温水マットへの温水の循環を制御する室温制御と、前記温度設定部での設定に基づく所定の時間割合で前記制御弁を開閉して前記熱源機から前記温水マットへの温水の循環を制御する固定制御とのいずれかに切り替える切替部を有することを特徴とする床暖房システムによって達成される。
【0024】
また、上記目的は、温水を生成する熱源機と、床下面に設置され、前記温水を循環させて室内を暖める複数の温水マットと、前記熱源機と前記温水マットの各々とを接続する複数の温水配管と、前記温水配管の各々に設けられ、温水の循環を制御する複数の制御弁と、前記室内温度を検出する温度センサと、前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラとを備える床暖房システムであって、前記床暖房コントローラは、前記複数の温水マットの全てに温水を循環させる場合には、前記温度センサの検出温度と前記温度設定部の設定温度との差に基づいて前記制御弁の各々の開閉時間を制御して前記熱源機から前記温水マットの各々への温水の循環を制御する室温制御に切り替え、前記複数の温水マットの一部に温水を循環させる場合には、前記温度設定部での設定に基づく所定の時間割合で前記制御弁の各々を開閉して前記熱源機から前記温水マットの各々への温水の循環を制御する固定制御に切り替える切替部を有することを特徴とする床暖房システムによって達成される。
【0025】
上記本発明の床暖房システムにおいて、前記熱源機は、ガスを燃焼させて温水を生成するガス熱源機であることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラについて図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本実施の形態による床暖房システムの概略の構成を示している。図2は、本実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラの本体正面を示している。図3は、本実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラの制御ブロック図である。
【0027】
図1に示すように、床暖房システム1は、ガスを燃焼させて温水を生成する熱源機2を有している。熱源機2には、2本の温水配管3、4を介して2枚の温水マット5、6が接続されている。温水マット5、6の内部には温水配管3、4に接続する温水パイプ(図示せず)が埋め込まれている。温水配管3、4にはそれぞれ熱動弁9、10が設けられている。熱動弁9、10の開閉により温水配管3、4中の温水の循環と停止を切り替えることができる。
【0028】
熱源機2には信号線8を介して床暖房コントローラ7が接続されている。床暖房コントローラ7は温度センサ14を備えている。床暖房コントローラ7は、熱源機2で生成する温水の温度を制御すると共に、熱動弁9、10を開閉制御して熱源機2から温水マット5、6内に流す温水の循環・停止を制御できるようになっている。熱源機2から温水マット5へ温水配管3で接続される方をA系統、熱源機2から温水マット6へ温水配管4で接続される方をB系統とする。なお、温水マット5、6は暖房する室内の床に敷き込まれており、温水マット5、6上に床材(フローリング材等)が敷き詰められている。
【0029】
図2に示すように、床暖房コントローラ7の本体正面には、運転状態及び設定温度などを表示する液晶表示部12、運転モードなどを選択するスイッチ操作部13、室内の空気の温度を検出する室温センサ14等が配設されている。
【0030】
液晶表示部12には、装置全体の「運転」、「停止」、及び「ロック」の各状態と、現在の時刻とを表示する運転時刻表示部16、各タイマーの予約時刻と終了時刻とを表示する予約終了時刻表示部17、室温制御を行う「自動」、及び固定制御を行う「弱」、「中」、「強」の各モードを表示するモード表示部18、さらに室内のA系統設定温度を表示するA系統設定温度表示部19、B系統設定温度を表示するB系統設定温度表示部20がそれぞれ設けられている。
【0031】
スイッチ操作部13には、時刻合わせスイッチ22、タイマー1合わせスイッチ23、タイマー2合わせスイッチ24、モードスイッチ25、温度調節スイッチ26、A/B系統切替スイッチ27、タイマー入・切スイッチ28、タイマーランプ29、運転入・切スイッチ30、運転ランプ31などが配設されている。
【0032】
運転入・切スイッチ30は、押してオン状態になると、運転ランプ31が点灯する。A/B系統切替スイッチ27は、一度押す毎に、「A系統及びB系統運転」、「A系統運転」のみ、「B系統運転」のみに順次切り替わって、任意の系統を選択して設定できる。
【0033】
モードスイッチ25は、一度押す毎に固定制御の「弱」、「中」、「強」の各モードが順次切り替わって、任意のモードを選択して設定できる。設定された各モードは、液晶表示部12に「弱」、「中」、「強」とそれぞれ表示され、「弱」、「中」、「強」の順に床温が高くなるようになっている。
【0034】
温度調節スイッチ26は設定温度を高温側あるいは低温側に調節する一対のスイッチからなっており、いずれか一方のスイッチを押して、室内の設定温度を設定できるようになっている。温度調節スイッチ26で設定された設定温度が高いほど熱動弁9、10の開閉時間割合の開時間が長くなって温水マット5、6に供給される温水の循環・停止割合の循環時間が長くなるようになっている。
【0035】
図3に示すように、床暖房コントローラ7の本体内部には、処理装置32が内蔵されている。
また、処理装置32は、CPU、RAM、ROM、及び入出力インターフェース(いずれも図示せず)等から構成されている。不図示の入出力インターフェースを介してA/B系統切替スイッチ27、運転入・切スイッチ30、モードスイッチ25、あるいは室温センサ14等からのデータがRAMに格納され、また、CPUの処理結果が液晶表示部12、あるいは運転ランプ31等に出力されて表示することができるようになっている。
【0036】
ROMには、制御プログラムが格納されている。制御プログラムは、各種スイッチの設定に基づいて「室温制御」と「固定制御」との切り替えやA系統及び/又はB系統の運転系統の切替制御を行う。例えば、A/B系統切替スイッチ27の操作に基づいてA系統及び/又はB系統の切替制御を行う。また、温度調節スイッチ26で室内温度が設定されると室温制御に切り替え、A/B系統切替スイッチ27の操作でA系統あるいはB系統運転が選択されると自動的に固定制御に切り替える。
【0037】
室温制御が選択されると、床暖房コントローラ7は、設定温度と温度センサ14の検出した室温との温度偏差に基づき、熱動弁9、10を所定の開閉時間割合で開閉して、温水マット5、6に温水を所定の循環・停止割合で供給する。例えば、室温が設定温度に比べて所定温度以上に低い場合には、温水マット5、6に温水を常時循環させる。そして、室温が上昇して、室温が設定温度に比べて所定温度内となった場合には、温水マット5、6に温水を断続的に循環させる。
【0038】
固定制御が選択されると、床暖房コントローラ7は、設定温度に基づいて予め設定された複数の循環・停止割合から選択した所定の循環・停止割合で、室温とは無関係に温水を通断して循環させる。床暖房コントローラ7の設定温度(「弱」、「中」、「強」)を例えば「強」にした場合は循環時間を長くし、「弱」にした場合は循環時間を短くする。
【0039】
次に、上述の構成を有する床暖房システムの動作について図1乃至図3及び図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラのモードスイッチによる室温制御から固定制御の「弱」、「中」、「強」へそれぞれの切り替えを示している。
【0040】
暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して、「A系統及びB系統運転」を選択すると、モード表示部18の「自動」部分が点灯して、室温制御に切り替わる。
A系統設定温度表示部19に表示されるノッチ(図中横方向に整列する黒縦棒)を見ながら温度調節スイッチ26を操作して、A系統設定温度を設定する。また、B系統設定温度表示部20に表示されるノッチを見ながら温度調節スイッチ26を操作して、B系統設定温度を設定する。「A系統及びB系統運転」は、A系統設定温度と温度センサ14の検出した室温との温度偏差と、B系統設定温度と温度センサ14の検出した室温との温度偏差とに基づき、熱動弁9、10が所定の開閉時間割合で開閉され、温水マット5、6に温水が所定の循環・停止割合で供給される。
【0041】
また、暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して「A系統運転」を選択すると、モード表示部18の「弱」が点灯して、自動的に固定制御に切り替わる。「弱」では比較的床温が低めになるような循環・停止割合で温水マット5に温水が供給される。続けてモードスイッチ25を押すと、モード表示部18の「中」が点灯する。「中」では「弱」より床温が高くなるような循環・停止割合で温水マット6に温水が供給される。さらに、モードスイッチ25を押すと、モード表示部18の「強」が点灯する。「強」では「中」よりさらに床温が高くなるような循環・停止割合で温水マット6に温水が供給される。そしてさらにモードスイッチ25を押すと、再び「弱」が点灯する。
【0042】
このように、A系統又はB系統の一方が選択されると固定制御に自動的に切り替わる。モードスイッチ25を押す毎に順に「弱」、「中」、「強」に切り替わり、再び「弱」に戻るサイクリックな切り替えができる。また、暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して「B系統運転」を選択した場合も「A系統運転」と同様の動作が行われる。
【0043】
以上説明したように、暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して、「A系統及びB系統運転」を選択すると室温制御となり、A/B系統切替スイッチ27を押して「A系統運転」あるいは「B系統運転」を選択すると固定制御に切り替わるので、稼働している温水マット5又は6の敷設率の不足により床温と室温との相関関係が低下しても快適な暖房空間を実現できる。
【0044】
次に、本実施の形態を一部変更した変形例について図5を用いて説明する。上記実施の形態の床暖房システムでは、暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して「A系統及びB系統運転」を選択すると室温制御に自動的に設定されるようにしている。ところが、床暖房システム1と他の暖房機器とが併用され、床暖房コントローラ7の室温センサ14にファンヒータ等の温風が当たると、床温と室温との間に適正な相関関係が得られなくなることがある。そこで本変形例では、「A系統及びB系統運転」において、暖房使用者が室温制御と固定制御とを切り替えられるようにしている。図5に示すように、床暖房コントローラ7は、「A系統及びB系統運転」の選択時に室温制御と固定制御とを切り替える切替スイッチ35を床暖房コントローラ7の運転入・切スイッチ30の下方に設けている。
【0045】
暖房使用者がA/B系統切替スイッチ27を押して「A系統及びB系統運転」を選択した後に切替スイッチ35を押すと、室温制御から固定制御に切り替えられる。これにより、「A系統運転」又は「B系統運転」で説明した固定制御と同様にして、「A系統及びB系統運転」でも「弱」、「中」、「強」の3種類の床温を選択可能な固定制御に移行することができる。本変形例によれば、床暖房システム1と他の暖房機器とが併用され、床暖房コントローラ7の室温センサ14にファンヒータ等からの温風が当たった場合でも、快適な暖房空間を実現できる。
【0046】
このように本実施の形態によれば、全系統が運転される場合には室温制御が選択され、一部系統だけが運転される場合には固定制御が自動的に選択されるので、床暖房使用者が床暖房コントローラ7の固定制御あるいは室温制御を選択する手間なしに、快適な暖房空間を実現できる。また、床暖房使用者が床暖房コントローラ7の室温制御あるいは固定制御を切り替えられるので、床暖房システムを他の暖房機器と併用する場合でも、快適な暖房空間を実現できる。
【0047】
また、床暖房コントローラ7の切替ボタン35により、床暖房使用者は固定制御あるいは室温制御を簡単に切り替えることができる。さらに、床暖房コントローラ7は表示部を有しているので、床暖房使用者は固定制御あるいは室温制御を容易に視覚的に確認することができる。
【0048】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態による床暖房システムでは、ガス熱源機を用いて温水を生成しているが、電気あるいは灯油等を利用した熱源機を用いることも可能である。また、上記実施の形態による床暖房コントローラは、電熱ボード、あるいは電熱マット等を用いた電気式床暖房システムにももちろん適用可能である。
【0049】
また、上記実施の形態の床暖房システムでは、1つの床暖房コントローラで2系統の温水マットを制御する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、1つの床暖房コントローラで、1系統、あるいは3系統以上の温水マットを制御するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、他の暖房機器と併用して運転しても快適な床暖房システムを実現できる。
また、本発明によれば、1つの床暖房コントローラで複数系統を個別に室温制御できる床暖房システムの場合であって、全系統運転にしなくても快適な暖房を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による床暖房システムの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラの本体正面を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラの制御ブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラのモードスイッチによる室温制御から固定制御の「弱」、「中」、「強」への切り替えを示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態による床暖房システムの床暖房コントローラの変形例を示す図である。
【図6】従来の床暖房システムの運転試験をした試験結果について示す図である。
【図7】従来の床暖房システムの運転試験をした試験結果について示す図である。
【符号の説明】
1 床暖房システム
2 熱源機
3、4 温水配管
5、6 温水マット
7 床暖房コントローラ
9、10 熱動弁
12 液晶表示部
13 スイッチ操作部
14 室温センサ
16 運転時刻表示部
17 予約終了時刻表示部
18 モード表示部
19 A系統設定温度表示部
20 B系統設定温度表示部
22 時刻合わせスイッチ
23 タイマー1合わせスイッチ
24 タイマー2合わせスイッチ
25 モードスイッチ
26 温度調節スイッチ
27 A/B系統切替スイッチ
28 タイマー入・切スイッチ
30 運転入・切スイッチ
31 運転ランプ
32 処理装置
35 切替スイッチ

Claims (4)

  1. 複数系統に区分けして床を暖めて室内を暖房する床暖房システムに用いられ、前記室内温度を検出する温度センサと、前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラであって、
    前記複数系統の全てを運転する場合には、前記温度設定部の設定温度と前記温度センサの検出温度との差に基づいて前記床を暖める室温制御に切り替え、
    前記複数系統の一部を運転する場合には、前記温度設定部での設定に基づいて前記床を暖める固定制御に切り替える切替部を有すること
    を特徴とする床暖房コントローラ。
  2. 請求項記載の床暖房コントローラにおいて、
    前記切替部で切り替えられた前記室温制御あるいは前記固定制御を表示する表示部をさらに有することを特徴とする床暖房コントローラ。
  3. 温水を生成する熱源機と、
    床下面に設置され、前記温水を循環させて室内を暖める複数の温水マットと、
    前記熱源機と前記温水マットの各々とを接続する複数の温水配管と、
    前記温水配管の各々に設けられ、温水の循環を制御する複数の制御弁と、
    前記室内温度を検出する温度センサと、前記室内温度を設定する温度設定部とを有する床暖房コントローラと
    を備える床暖房システムであって、
    前記床暖房コントローラは、
    前記複数の温水マットの全てに温水を循環させる場合には、前記温度センサの検出温度と前記温度設定部の設定温度との差に基づいて前記制御弁の各々の開閉時間を制御して前記熱源機から前記温水マットの各々への温水の循環を制御する室温制御に切り替え、
    前記複数の温水マットの一部に温水を循環させる場合には、前記温度設定部での設定に基づく所定の時間割合で前記制御弁の各々を開閉して前記熱源機から前記温水マットの各々への温水の循環を制御する固定制御に切り替える切替部を有すること
    を特徴とする床暖房システム。
  4. 請求項記載の床暖房システムにおいて、
    前記熱源機は、ガスを燃焼させて温水を生成するガス熱源機であることを特徴とする床暖房システム。
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