JP4062272B2 - ホース継手 - Google Patents
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Description
この種ホース継手は、従来、軸方向の複数のかしめ箇所の何れにおいてもかしめ率が一定とされていた。
図5はその具体例を示している。
図5はホースへの装着状態でホース継手を示したもので、図中200はゴム等からなるホース、202はその端部に装着されたホース継手である。
尚図5(A)中208は内面ゴム層、210は補強糸を編組して成る補強層、212は外面ゴム層で、ホース200はこれらの積層構造を成している。
このホース継手202において、かしめ箇所P1,P2,P3でのかしめ率は一定で同じである。
一方でこのようなホース200のかしめ切れを防止しようとしてソケット金具206の縮径率、即ちかしめ率を低くすると、ホース200とホース継手202との間のシール性が低下してしまう。
このようにすると、金属パイプ自体にホース継手としての機能の一部を兼用させることができるため、配管全体のコストを安価となすことができる。
ここで高硬度部と低硬度部との硬度差は、Hv20〜150程度とするのが良好である。
従ってソケット金具をかしめたとき、そのかしめ力によって同部分が求心方向に若干変形することができ、これにより終端のかしめ箇所でのホースに対する締め力を緩和することができる。
それ故終端のかしめ箇所でホースに生ずる応力の集中や局部的な歪の発生を効果的に抑制でき、終端のかしめ箇所で生じていたかしめ切れの問題を解決することができる。
即ち本発明によれば、かしめ切れの問題とシール性の低下の問題とを同時に解決することが可能となる。
このことにより、ホースの変形の際に終端の締付箇所でホースに発生する応力,歪をインサート金具の追従変形によって分散でき、かしめの際の締め力の緩和と相俟って、終端のかしめ箇所での上記のかしめ切れをより良好に防止することができる。
即ち複数のかしめ箇所のうちの終端のかしめ箇所だけを低硬度部となし、その他のかしめ箇所については何れも高硬度部となしておくことができる。
本発明においては、上記高硬度部を部分的な焼入れによって形成しておくことができる(請求項3)。このようにすれば容易に部分的な高硬度部を形成することができる。
この場合、焼入れ条件を適宜に設定することによって硬さを容易にチューニング(調整)することが可能である。
またその際の部分的な焼入れ手法として高周波焼入れを好適に用いることができる。
図1及び図2において、10は例えば自動車のパワーステアリング装置の作動オイル輸送用(パワーステアリングホース)等として好適なホースで、内面ゴム層12と、補強糸を編組してなる補強層14と、外面ゴム層16との積層構造をなしている。
インサート金具20はパイプ状をなしており、ホース10の軸端からその内部に所定長さ挿入されている。
この金属パイプ24の他端部、即ちインサート金具20とは反対側の端部には、他の金属パイプ等配管部材との接続用のジョイント部(ここではアイジョイント部)26が設けられている。
このジョイント部26はろう付によって金属パイプ24に一体化されている。
またこの金属パイプ24は、中間部に曲げ部28を有している。
ソケット金具22は、図中左端において縮径方向に圧縮変形させられ、インサート金具20に対してかしめ付けられている。そのかしめ付けによって、鍔状部30の内周端がインサート金具20の外周面の環状溝32に嵌入し、軸方向に係合している。ソケット金具22は、この鍔状部30の内周端と環状溝32との係合に基づいて、インサート金具20に対して軸方向に固定状態とされている。
ここでかしめ箇所P1,P2,P3における縮径率は同等である。
ここで高硬度部34はその硬さがHv150とされており、また低硬度部36は硬さHv100とされている。
ここで高硬度部34は部分的な焼入れ、具体的には高周波焼入れによって形成されたものである。
即ち本実施形態によれば、かしめ切れの問題とシール性の低下の問題を同時に解決することができる。
このことにより、ホース10の変形の際に終端のかしめ箇所P3でホース10に作用する応力,歪をインサート金具18の先端側の部分の追従変形によって分散でき、かしめの際の締め力の緩和と相俟って、終端のかしめ箇所P3でのかしめ切れをより良好に防止することができる。
換言すれば金属パイプ24として曲げ加工性の良好な硬度の低い軟らかな材料を用いつつ、ソケット金具22のかしめによる変形を防止して良好なシール性を確保することが可能となる。
図4はその具体例を示している。但し図に示す構成は基本的に上記実施形態と同様であるので、符号のみ示して詳しい説明は省略する。
18 ホース継手
20 インサート金具
22 ソケット金具
34 高硬度部
36 低硬度部
P1,P2,P3 かしめ箇所
Claims (3)
- ホース内部に挿入されるパイプ状のインサート金具と、ホース外面に嵌挿されるスリーブ状のソケット金具とを有し、該インサート金具をホース内部に挿入した状態で、該ホース外面に嵌挿したソケット金具が軸方向の複数のかしめ箇所で縮径方向に圧縮変形させられて、該ホースをインサート金具とソケット金具とで内外両側から挟圧する状態に該ホース端部に装着されるホース継手であって、
前記インサート金具の、前記ホースへの挿入側の先端から少なくともホース端より最も離隔した終端のかしめ箇所までの先端側の部分と、該先端側の部分よりも該ホース端側の部分であって少なくとも該ホース端に最も近い始端のかしめ箇所までの奥側の部分とを異なった硬度となし、該先端側の部分を低硬度部、奥側の部分を高硬度部と成したことを特徴とするホース継手。 - 請求項1において、前記ソケット金具が軸方向の3箇所以上でかしめられ、前記インサート金具の前記挿入側の先端から前記終端のかしめ箇所までの先端側の部分が前記低硬度部、それよりも前記始端のかしめ箇所までの奥側の部分が前記高硬度部と成してあることを特徴とするホース継手。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記高硬度部が焼入れによって形成されたものであることを特徴とするホース継手。
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