JP4062187B2 - 衝撃吸収ステアリング装置の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カプセルを介して車体に離脱可能に取り付けられた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のステアリング装置においては、いわゆる二次衝突時においてステアリング装置を車体から離脱可能とすることにより衝撃を吸収する、衝撃吸収ステアリング装置が知られている。かかる衝撃吸収ステアリング装置においては、二次衝突時の離脱を確実とすべく、車体とステアリング装置を車体に取り付けるためのブラケットとの間にカプセルを介在させる場合がある。例えば、板材を略コの字型に折り曲げたカプセルでブラケットを挟持させつつ車体にねじ止めすることにより、二次衝突時の離脱を確実なものとするものがある。また、カプセルが樹脂等よりなるピンを有し、このピンをブラケットと係合させつつねじ止めされた構造のものもある。この場合は、二次衝突時の離脱に伴いピンがせん断破壊されることになる。
【0003】
このような場合、離脱時に必要な応力(以下、離脱応力などという)を安定化するため、カプセルを締着するボルトの締付け高さを管理することがある。ボルトの締付け高さを所定値に管理すると、締付け軸力が過大となることが防止されて締付け軸力が安定する。従来、ボルトの締付け高さを管理する手法として、カプセルにおいて対向面側に向かって突設した穴フランジ部を設けることが行われていた。この場合、当該穴フランジ部の突端がカプセルの対向面に当接するまではボルトをねじ込むことができるが、それ以上ボルトをねじ込むことができなくなるので、ボルトの締付け高さを管理することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−137745号公報(第2頁、第5図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のように、カプセルに穴フランジ部を設ける方法では、当該穴フランジ部の高さの寸法精度が充分でなかった。即ち、このような穴フランジ部は、バーリング加工等のように板状の材料を塑性変形させて成形されたものであるため、突設するフランジ部分の高さの寸法精度が充分ではなかった。そうすると、ボルトの締付け高さの寸法管理の精度も不充分となり、離脱応力の安定化が充分達成できないという問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであって、カプセルを用いた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造において、ボルトの締付け高さの寸法精度を高めて離脱荷重をより安定化することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための第一の発明では、互いに対向する車体側カプセルとコラム側カプセルとを有するカプセルと、このカプセルの前記車体側カプセルと前記コラム側カプセルとに離脱可能に挟持されるブラケットと、このカプセルの前記車体側カプセル及び前記コラム側カプセルと前記ブラケットとを車体に締結するボルトと、を備えた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造において、前記ボルトの頭部は、ねじ部側に位置し当該ねじ部より外径の大きい座部と、この座部に対して前記ねじ部と反対側に位置し且つ前記座部より外径の大きい押さえ部とを有し、前記座部が前記カプセルの車体側カプセルの内側面に当接し且つ前記押さえ部が前記カプセルのコラム側カプセルの外側面に当接した状態で、前記ボルトが車体に締結されていることを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置の取付構造としている。
【0008】
このようにすると、ボルトの座部がカプセルの車体側カプセルの内側面に当接することにより、ボルトのねじ込みが制限されてボルトの締付け高さが管理されるが、この座部は寸法精度が比較的高いため、ボルトの締付け高さの管理精度を高めることができる。また、押さえ部がカプセルのコラム側カプセルの外側面に当接しているので、ボルトの軸力により当該コラム側カプセルを押さえ込み、それによりカプセルがブラケットを挟持することとなる。また、座部の外径をねじ部より大きくしているので、座部のねじ部側に当接面ができ、カプセルの車体側カプセルの内側面と当接することができる。さらに、押さえ部の外径を座部より大きくしているので、押さえ部の座部側に当接面ができ、カプセルのコラム側カプセルの外側面と当接することができる。
【0009】
また、第二の発明では、ブラケットと車体との間に設けられ、その車体側面には車体と弾接する弾接部を有し、そのブラケット側面には前記ブラケットと係合する係合部を有するカプセルと、前記カプセルと前記ブラケットとを車体に締結するボルトと、前記カプセルと前記ボルトとに離脱可能に挟持されるとともに前記カプセルの係合部と係合するブラケットと、を備えた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造において、前記ボルトの頭部は、ねじ部側に位置し当該ねじ部より外径の大きい座部と、この座部に対して前記ねじ部と反対側に位置し且つ前記座部より外径の大きい押さえ部を有し、前記座部が前記カプセルのブラケット側面に当接し且つ前記押さえ部が前記ブラケットのコラム側面に当接した状態で、前記ボルトが車体に締結されていることを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置の取付構造としている。
この場合は、前記第一の発明におけるコラム側カプセルに相当する部分が無いので、押さえ部と当接するのはカプセルではなくブラケットのコラム側面となるが、その点を除いては、前記第一発明と同様の作用を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る取付構造を備えた衝撃吸収ステアリング装置を示しており、一端にステアリングホイール1が取り付けられたステアリングシャフト2を、円筒状のステアリングコラム3により回転自在に支持している。ステアリングコラム3はブラケット4を介して車体Pに取り付けられる。ブラケット4は、U字形のコラム支持部5と、そのコラム支持部5の両端縁から外向きに翼状に延びる二つの取付座6とを有する。コラム支持部5はステアリングコラム3の外周面を覆うように配置されてステアリングコラム3を支持し且つステアリングコラム3と溶接等により固定されている。なお、この図1では、ブラケット4の取付座6を車体Pに取り付ける取付構造の詳細については記載を省略している。
【0011】
図2は、本実施形態のステアリング装置におけるブラケット4の取付座6付近の拡大断面図である。また、図3は、カプセル7の取付座6への装着状態を示す要部拡大斜視図である。二つの取付座6のそれぞれには、図3に示すようなステアリングホイール1方向(アッパ方向)に開放した切欠き6aが設けられている。そして、図3に示すように、カプセル7は、断面略コの字型を成し、折り返し屈曲部7aを介して互いに対向する車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cとを有する。車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cはいずれも板状である。
【0012】
車体側カプセル7bには第一ボルト貫通孔h1が設けられており、コラム側カプセル7cには第二ボルト貫通孔h2が設けられている。図2に示すように、取付座6を車体側カプセル7b及びコラム側カプセル7cの間に挟み込むとともに、ボルトbを第一ボルト貫通孔h1、第二ボルト貫通孔h2及びそれらの間に配される取付座6の切欠き6aに挿通して車体Pにステアリング装置を取り付けている。なお、図2の締結状態においては、第一ボルト貫通孔h1と第二ボルト貫通孔h2とは同軸状に配されている。切欠き6aがステアリングホイール1方向に開放しているので、二次衝突時に作用する力によりブラケット4が車体Pに対してロア側(車体Pの前方側)に相対移動してブラケット4が車体Pから離脱できるようになっている。
【0013】
図4は、カプセル7の断面図及びボルトbの側面図である。ボルトbは、ねじ山を有するねじ部10と頭部11とを有する。頭部11は三つの部分から成り、最もねじ部10側に位置する円柱状の座部12と、この座部12のねじ部10と反対の側に位置し、円環状で外側に向かって突出する押さえ部13と、この押さえ部13に対して座部12と反対側に位置し、六角柱形状でモンキーレンチ等で挟み込んでボルトbを回転させることができる六角頭部14とから成る。ねじ部10、座部12、押さえ部13、及び六角頭部14の中心軸は共通となっている。なお、ねじ部10と頭部11とは一体であるし、頭部11において座部12、押さえ部13、及び六角頭部14も一体となっている。
【0014】
ここで、図4に示すように、ボルトbのねじ部10の外径(ねじ山の頂点位置での外径)をdnとし、座部12の外径をdzとし、押さえ部13の外径をdfする。さらに、カプセル7の車体側カプセル7bの第一ボルト貫通孔h1の直径をd1とし、コラム側カプセル7cの第二ボルト貫通孔h2の直径をd2としたとき、以下の関係式(1)が成立している。
dn≦d1<dz≦d2<df ・・・(1)
【0015】
ねじ部10の外径dnは第一ボルト貫通孔h1の直径d1以下であり、且つ、第二ボルト貫通孔h2の直径d2よりも小さいので、ねじ部10は第一ボルト貫通孔h1及び第二ボルト貫通孔h2を貫通でき、車体P側とねじ結合している。座部12の外径dzは、第二ボルト貫通孔h2の直径d2以下であるため座部12は第二ボルト貫通孔h2に挿通されるが、第一ボルト貫通孔h1の直径d1よりは大きいので第一ボルト貫通孔h1には挿通されない。よって、ボルトbをねじ込んでいくと、座部12のねじ部10側の外面であってボルトbの軸と垂直な面である座部当接面12aが、車体側カプセル7bの内側面(コラム側カプセル7cと対向する対向面)のうち第一ボルト貫通孔h1の周辺部分と当接するまでねじ込むことができ、それ以上ねじ込むことはできない(図2参照)。なお、座部12は切欠き6aを貫通するので、切欠き6aの幅及び長さは座部12の外径dz以上とされている。
【0016】
一方、押さえ部13の外径dfは第二ボルト貫通孔h2の直径d2よりも大きいので、押さえ部13は第二ボルト貫通孔h2に挿通されない。よって、ボルトbをねじ込んでいくと、押さえ部13の座部12側の外面であってボルトbの軸と垂直な面である押さえ部当接面13aは、コラム側カプセル7cの外側面(車体側カプセル7bとの対向面の反対側の面)のうち第二ボルト貫通孔h2の周辺部分と当接することとなる。このように押さえ部当接面13aとコラム側カプセル7cの外側面とが当接した状態で更にねじ込んでいくと、その締付け軸力により車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cとの間にブラケット4の取付座6が挟持される。この締付け課程において、必要に応じてカプセル7は当該締付けに追従して適宜圧潰等されて変形する。
【0017】
ただし、ボルトbのねじ込み課程において、押さえ部13の押さえ部当接面13aがカプセル7のコラム側カプセル7cの外側面に当接して取付座6を挟持する以前に座部12の座部当接面12aが車体側カプセル7bの内側面に当接してしまうこととなれば、それ以上ねじ込むことができなくなるので、押さえ部当接面13aがコラム側カプセル7cの外側面に当接して取付座6を挟持することができない。このことより、座部12の軸方向(ボルトbの軸の軸方向)厚みをtzとし(図4参照)、ブラケット4の取付座6のうちカプセル7に挟み込まれる部分の厚みをtとし(図2参照)、カプセル7のコラム側カプセル7cの厚みをtc(図4参照)とすると、次の関係式(2)が成立している。
t+tc≧tz ・・・(2)
【0018】
この関係式(2)において、(t+tc)>tzが許容されるのは、ボルトbの締付け軸力によりコラム側カプセル7cが圧潰等され変形するからである(なお、コラム側カプセル7cの厚みtcとは、当該変形前の厚みを意味している。)。但し、(t+tc)からtzを引いた値が大きすぎると、コラム側カプセル7cが変形しきれず、座部12の座部当接面12aが車体側カプセル7bの内側面に当接するまでボルトbをねじ込むことができない場合がある。一方、(t+tc)=tzの場合は、取付座6はカプセル7により隙間なく挟持され固定されるが、更に若干の締付け軸力を与えて取付座6の挟持をより確実なものとするのが好ましい。かかる観点より、(t+tc)からtzを引いた値は、コラム側カプセル7cの厚みtcの1.0%以上2.4%以下とするのが好ましい。
【0019】
なお、カプセル7の車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cとの対向距離ts(図4参照)は、取付座6のうちカプセル7に挟み込まれる部分の厚みtよりも大きい方がカプセル7を取付座6に装着しやすくなるので好ましい。ただし、カプセル7を適宜変形(弾性変形又は塑性変形)させることによりこのtsを適宜調整することができる。
【0020】
以上に記載したように、座部12の外径dzはコラム側カプセル7cのボルト貫通孔径d2以下であるからこの孔を貫通するが、一方、座部12の外径dzは車体側カプセル7bのボルト貫通孔径d1よりも大きいので座部12はこの孔を貫通することができず、座部12が車体側カプセル7bの内側(対向)面に当接することとなってボルト締付け高さが管理される。また、押さえ部13の外径dfはコラム側カプセル7cのボルト貫通孔の直径d2よりも大きいのでこの孔を貫通せず、この押さえ部13がコラム側カプセル7cの外側面と当接してカプセル7のコラム側カプセル7cを押さえ込むことができる。また、ねじ部10の外径dnは車体側カプセル7bのボルト貫通孔の直径d1よりも小さいのでこの孔を貫通し、車体P側へのボルト止めが可能となる。更に、前記厚みtzは、(t+tc)以下となっている。したがって、座部12がカプセル7の車体側カプセル7bの内側面に当接し、且つ、押さえ部13がカプセル7のコラム側カプセル7cの外側面に当接することとなり、本発明が成立する。
【0021】
図5及び図6に示す実施形態は、図1〜図4に示す実施形態の変形例であって、カプセル7の車体側カプセル7bにおいて、第一ボルト貫通孔h1を挟んだ2カ所に弾接部7dを有するものである。この弾接部7dは、板状である車体側カプセル7bの一部を外側に向かって凸となるようにアーチ状に形成したものである。そして、この弾接部7dは、板ばねとして機能し車体Pと弾接する。このような弾接部7dが車体Pに弾接することにより、ボルトbの締付け軸力がより一層安定化する。したがって、かかる締付け軸力安定化の効果と、前記のボルトbによる締付け高さの寸法管理精度向上の効果との相乗効果により、ステアリング装置の離脱荷重がより一層安定化する。
なおこの場合、車体側カプセル7bの内側面と車体Pとの距離Th(図6参照)と、車体側カプセル7bの厚さTcとの関係は、Th>Tcであるのが好ましく、更には、0.85Th≦Tc≦1.0Thであるのがより好ましい。Th=Tcの場合には、車体側カプセル7bの外側面と車体Pとの隙間Sが無くなり、弾接部7dが車体Pと弾接している状態とは言えなくなるため、車体側カプセル7bによる締付け軸力安定化の効果が得られない。またTcがThに対して小さすぎると、車体側カプセル7bと車体Pとの間の距離が大きくなりすぎて、弾接部7dが車体Pに弾接できない場合がある。
【0022】
図7及び図8に示す実施形態は、本発明の他の実施形態である。この実施形態に係るカプセル20は、は、図1〜図6に示す実施形態のカプセル7のように、互いに対向する車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cとを有する構造ではなく、ブラケット4と車体Pとの間にのみ設けられている。即ち、カプセル7におけるコラム側カプセル7cに相当する部分は存在しない。
このカプセル20は、図7に示すように、その車体側面から突出して車体と弾接する弾接部21が三つ設けられている。さらに、そのブラケット側面から突出しブラケット4と係合する係合部である係合ピン22が三つ設けられている。また、ブラケット4の取付座6における切欠き6aの周囲には、前記三つの係合ピン22に対応する位置に係合貫通孔6bが三つ設けられている。カプセル20は、弾接部21及び係合ピン22を含め樹脂等の弾性材料により一体形成されている。カプセル20の中央付近には第一ボルト貫通孔h1を設けている。
【0023】
そして、図8に示すように、ブラケット4は、カプセル20と、ボルトbの押さえ部13の押さえ部当接面13aとにより離脱可能に挟持されている。そして、ブラケット4の係合貫通孔6bに係合ピン22が挿通することにより、カプセル20の係合ピン22はブラケット4と係合している。ブラケット4が離脱する際には、係合ピン22がせん断破壊されることになる。
【0024】
ボルトbの構造は、前記図4に示す実施形態と同様である。そして、図8に示すように、座部12の座部当接面12aがカプセル20のブラケット側面に当接し且つ押さえ部13の押さえ部当接面13aが取付座6のコラム側面に当接した状態で、ボルトbが車体Pに締結されている。この場合も、図1〜図6の実施形態と同様、ボルトbの座部12がボルトbの締付け高さを管理する効果があるが、本実施形態ではコラム側カプセル7c相当部分が無いので、図1〜図6の実施形態における厚み(t+tc)に相当する厚みは、厚みt(取付座6の厚みt)ということになる。よって、図1〜図6の実施形態における好ましい厚みの範囲は、前記記載における厚み(t+tc)を厚みtに置き換えて考えれば良い。したがって、本実施形態では、tからtzを引いた値は、カプセル20の厚みTcの1.0%以上2.4%以下とするのが好ましい。
この場合、前記図5及び図6の示す実施形態と同様、弾性を有する弾接部21が車体Pと弾接しているため、締付け軸力安定化の効果と、ボルトbによる締付け高さの寸法管理精度向上の効果との相乗効果により、ステアリング装置の離脱荷重がより一層安定化する。
また、前記図5及び図6に示す実施形態と同様の理由で以下の範囲が好ましい。即ち、カプセル20の内側面と車体Pとの距離Th(図8参照)と、カプセル20の厚さ(弾接部21以外の部分の厚さ)Tcとの関係は、Th>Tcであるのが好ましく、更には、0.85Th≦Tc≦1.0Thであるのがより好ましい。
【0025】
この図7及び図8に示す実施形態のように、カプセル20をブラケット4と車体Pとの間にのみ設ける場合は、部品点数を少なくできるという利点もある。即ちこの場合、図1〜図4に示す実施形態のように、ブラケット4を挟んで車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cが設けられ且つそれらが分離した状態とすれば部品点数が多くなるが、図7及び図8に示す実施形態では、このコラム側カプセル7cに相当する部分がないので部品点数が少なくなる。
【0026】
なお、本発明のようにボルトbに一体的に座部12を設けることなく、座部12に替えて、ボルトbとは別部材のリング部材を用いて、これを車体側カプセル7bとコラム側カプセル7cとの間に配置させてボルトbの締付け高さを管理することが考えられる。しかしながらこの場合、ボルトbとは別部材のリング部材を用いるため、組み立てが極めて煩雑となり組立作業性が悪くなると共に、部品点数が増加してコストの増大を招く結果となる。
【0027】
ボルトbは、鍛造又は機械加工により作製されるものであるため、従来と比較して座部12の座部12の軸方向厚みtzの寸法精度は高くなる。好ましくは、ボルトbが冷間鍛造又は機械加工によるものであると寸法精度がさらに高くなり好ましい。
【0028】
前記実施形態では、座部12を円柱形状とし、押さえ部13も円環形状としたが、これらに限定されず、例えば多角形(多角柱)のような形状であっても良いことは言うまでもない。即ち、ボルトbの座部12や押さえ部13の断面形状(ボルトbの軸に垂直な断面における断面形状)は、実施形態のように円形に限定されず多角形等でもよい。多角形の場合、本願における「外径」とは、当該多角形の外接円の直径をいうものとする。また、前記の実施形態においては、押さえ部13と六角頭部14とを設けたが、これらを共通化してもよい。即ち、押さえ部13の形状を六角柱の多角柱形状とすれば、別途六角頭部14を設ける必要がなくなる。
【0029】
【発明の効果】
以上の発明によれば、寸法精度の高いボルト座部がボルトの締付け高さを管理するので、ボルトの締付け高さの寸法管理精度を高めて、衝撃吸収ステアリング装置の離脱荷重を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る取付構造を備えた衝撃吸収ステアリング装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る衝撃吸収ステアリング装置の取付構造における取付座付近の拡大断面図である。
【図3】カプセルの取付座への装着状態を説明するための要部拡大斜視図である。
【図4】カプセルの断面図及びボルトの側面図である。
【図5】本発明の変形例に係るカプセルの取付座への装着状態を説明するための要部拡大斜視図である。
【図6】本発明の変形例に係る衝撃吸収ステアリング装置の取付構造における取付座付近の拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るカプセルの取付座への装着状態を説明するための要部拡大斜視図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る衝撃吸収ステアリング装置の取付構造における取付座付近の拡大断面図である。
【符号の説明】
4 ブラケット
6 ブラケットの取付座
7 カプセル
7a 折り返し屈曲部
7b 車体側カプセル
7c コラム側カプセル
10 ねじ部
11 頭部
12 座部
13 押さえ部
20 カプセル
21 弾接部
22 係合ピン(係合部)
P 車体
b ボルト

Claims (2)

  1. 互いに対向する車体側カプセルとコラム側カプセルとを有するカプセルと、
    このカプセルの前記車体側カプセルと前記コラム側カプセルとに離脱可能に挟持されるブラケットと、
    このカプセルの前記車体側カプセル及び前記コラム側カプセルと前記ブラケットとを車体に締結するボルトと、
    を備えた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造において、
    前記ボルトの頭部は、ねじ部側に位置し当該ねじ部より外径の大きい座部と、この座部に対して前記ねじ部と反対側に位置し且つ前記座部より外径の大きい押さえ部とを有し、
    前記座部が前記カプセルの車体側カプセルの内側面に当接し且つ前記押さえ部が前記カプセルのコラム側カプセルの外側面に当接した状態で、前記ボルトが車体に締結されていることを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置の取付構造。
  2. ブラケットと車体との間に設けられ、その車体側面には車体と弾接する弾接部を有し、そのブラケット側面には前記ブラケットと係合する係合部を有するカプセルと、
    前記カプセルと前記ブラケットとを車体に締結するボルトと、
    前記カプセルと前記ボルトとに離脱可能に挟持されるとともに前記カプセルの係合部と係合するブラケットと、
    を備えた衝撃吸収ステアリング装置の取付構造において、
    前記ボルトの頭部は、ねじ部側に位置し当該ねじ部より外径の大きい座部と、この座部に対して前記ねじ部と反対側に位置し且つ前記座部より外径の大きい押さえ部を有し、
    前記座部が前記カプセルのブラケット側面に当接し且つ前記押さえ部が前記ブラケットのコラム側面に当接した状態で、前記ボルトが車体に締結されていることを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置の取付構造。
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