JP4061929B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両におけるステアリング装置、とくに、シミーやキックバックの発生を抑制できるステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両における従来のステアリング装置は、車幅方向の左右両端にそれぞれ前輪が連結されるフロントクロスメンバの上面に、車幅方向に間隔をおいた位置でそれぞれブッシュを挟んで逆U字状のブラケットによりステアリングギヤが固定されるか、または、ステアリングギヤの外面に形成された車両前後方向の突起がボルトにより固定されているのが一般的である。
【0003】
この場合、ステアリングホイールに生じるシミーやキックバックの振動、衝撃は、ステアリングギヤがわずかではあるが車幅方向に変位できる余地を残すことにより緩和できるので、前者の方法でステアリングギヤが固定されたときには、ブッシュ内面に対してステアリングギヤ外面が車幅方向に少しの長さだけ滑りやすくすればよいが、ステアリングギヤと、ステアリングギヤの稼動を前輪に伝達するタイロッドとの間に多くの場合折れ角が存在しているため、前輪からの反力によりステアリングギヤに車両前後方向や上下方向の分力が作用して、ブッシュ内面に対するステアリングギヤの車幅方向変位が摩擦力の増加により制止されることとなるので、ステアリングギヤのハウジングとその内部に収容されたラック等との相対的変位によって、シミーやキックバックの発生が防止できないおそれがあり、他方、ステアリングギヤの固定位置が経年変化により車幅方向のずれを起こして、前輪とステアリングホイールとの相対的な位置関係を変化させる不具合があった。
【0004】
また、後者の方法でステアリングギヤが固定されたときには、ステアリングギヤの車幅方向変位が制約されているため、シミーやキックバックを効果的に防止することが一般的に難しく、しかも、ラック等を収容するステアリングギヤの筒状部分に上記突起を形成させるにはブラケットの付設等が必要となって、部品点数の増加等によりコストアップを招くという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、車両において、シミーやキックバックの発生を容易に防止できるステアリング装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかるステアリング装置は、ステアリングギヤのハウジングにおける筒状部の外周面を覆うブッシュと、上記ブッシュの外周面を覆って車両のクロスメンバに固定される逆U字状ブラケットと、上記筒状部の外周面及び上記ブッシュの内周面の間に配設された滑動材と、上記筒状部とは車幅方向に間隔をおき上記ハウジングに一体成形された車両前後方向の突出部と、上記突出部に形成されたボルト孔を挿通して上記突出部を上記クロスメンバに固定するボルトと、上記ボルト孔の内面と上記ボルトとの間に跨がって配置されすぐりが形成されたブッシュとをそなえている。
【0007】
すなわち、ステアリングギヤのハウジングにおける筒状部の外周面と、その筒状部を覆うブッシュの内周面との間に滑動材が配設されているため、前輪からの反力によりステアリングギヤに車両前後方向や上下方向の分力が作用しても、ハウジング筒状部の外周面及びブッシュの内周面との間における摩擦力の増大が抑制される結果、ブッシュ内周面に対するハウジング筒状部の車幅方向変位が比較的容易であると共に、上記筒状部とは車幅方向に間隔をおきハウジングに一体成形された車両前後方向の突出部にボルト孔が形成されて、そのボルト孔を挿通するボルトにより上記突出部がクロスメンバに固定されていても、ボルト孔の内面とボルトとの間に跨がって配置されたブッシュにすぐりが形成されているので、ステアリングギヤ全体が車幅方向に変位することにより、シミーやキックバックの発生を防止することができる。
他方、ステアリングギヤのハウジングに一体成形された突出部がボルトによってクロスメンバに固定されているので、車両が長期間使用されていてもステアリングギヤが車幅方向へ位置ずれを起こすことは制止されることとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の各実施形態例について、同等部分にはそれぞれ同一符号を付けて説明する。
【0009】
図1において、車両のラックピニオン式ステアリングギヤ1は、ピニオン側ハウジング2と、ラック等を収容した筒状ハウジング3とが一体的に連結されていて、車幅方向の左右両端にそれぞれ前輪が連結されるフロントクロスメンバ4の上面に配置されており、ピニオン側ハウジング2に車両前後方向の突出部5が一体成形されている。
【0010】
筒状ハウジング3の端部には、図2及び図3に示されているように、その外周面を覆うブッシュ6と、ブッシュ6の外周面を覆う逆U字状ブラケット7とが設けられ、ブラケット7がフロントクロスメンバ4にボルト止めされている一方、図4及び図5に示されているように、突出部5に形成されたボルト孔8内には、内筒10及び外筒11間に跨がってブッシュ12が配置されたカラー13が嵌合され、内筒10内を挿通するボルト14により突出部5がフロントクロスメンバ4へ固着されることにより、ステアリングギヤ1がフロントクロスメンバ4上に固定され、ステアリングギヤ1の車幅方向両端にそれぞれ連結されたタイロッド15によって、ステアリングギヤ1から前輪に操舵力が伝達される。
【0011】
また、ブッシュ6の内周面には、テフロン織布等の滑動材20が張り付けられていて、筒状ハウジング3の外周面とブッシュ6の内周面との間に滑動材20が配設され、さらに、ブッシュ12には、相対向する車幅方向の2個所にそれぞれすぐり21が形成されている。
【0012】
すなわち、筒状ハウジング3の外周面とブッシュ6の内周面との間に滑動材20が配設されて、筒状ハウジング3の車幅方向に対する支持剛性が比較的低減させられているので、前輪からの反力によりステアリングギヤ1に車両前後方向や上下方向の分力が作用しても、ブッシュ6の内周面に対する筒状ハウジング3の車幅方向変位の摩擦力が増大することは効果的に抑制されるため、筒状ハウジング3は常に車幅方向へ変位しやすく、しかも、ブッシュ12に形成されたすぐり21によってピニオン側ハウジング2も車幅方向へ変位しやすくなっている。
【0013】
従って、上記両作用の協働によりステアリングギヤ1の車幅方向に対する支持剛性が低減させられて、ステアリングギヤ1全体として車幅方向へ変位するように助長されることにより、ピニオン側ハウジング2で支持されたピニオンと筒状ハウジング3内に収容されたラック等との相対的変位が抑制されるため、簡単な構造によってシミーやキックバックの発生を容易に防止し、かつ、車両の操縦安定性を向上させることができ、さらには、ステアリングギヤ1の車幅方向に対する支持剛性が低減させられて、筒状ハウジング3及びブラケット7間のブッシュ6に作用する剪断力が著しく軽減することとなるので、ブッシュ6の耐久性を確実に向上させることが可能となる。
【0014】
また、ステアリングギヤ1は、筒状ハウジング3がブッシュ6及び逆U字状ブラケット7からなるクランプによりフロントクロスメンバ4上に固着されているが、ピニオン側ハウジング2がボルト14によりフロントクロスメンバ4上に固着されているため、車両が長期間使用されていてもステアリングギヤ1が車幅方向へ位置ずれを起こすことは制止されて、前輪とステアリングホイールとの相対的な位置関係が変化するおそれを確実に解消することができる。
【0015】
なお、上記実施形態例では、ピニオン側ハウジング2の突出部5におけるボルト孔8内のブッシュ12に、相対向する車幅方向の2個所にそれぞれすぐり21が形成されているが、上記すぐり21の形成位置を図6及び図7にそれぞれ示されているように変化させ、ピニオン側ハウジング2の車幅方向変位を助長させるようにしても、上記実施形態例と同様な作用効果を奏することができるのはいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】
本発明にかかるステアリング装置にあっては、ステアリングギヤのハウジングにおける筒状部の外周面と、その筒状部を覆うブッシュの内周面との間に滑動材が配設されていて、ブッシュ内周面に対するハウジング筒状部の車幅方向変位が比較的容易であると共に、ハウジングに一体成形された突出部のボルト孔内面とそのボルト孔を挿通するボルトとの間に跨がって配置されたブッシュにすぐりが形成されているため、ステアリングギヤ全体が車幅方向に変位することにより、シミーやキックバックの発生を防止することができ、かつ、車両の操縦安定性を容易に向上させることができる長所がある一方、ステアリングギヤのハウジングに一体成形された突出部がボルトによってクロスメンバに固定されていて、車両が長期間使用されていてもステアリングギヤが車幅方向へ位置ずれを起こすことは制止されるため、前輪とステアリングホイールとの相対的な位置関係が変化するおそれを確実に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における要部の概略平面図。
【図2】図1のII−II縦断面拡大図。
【図3】図2の III−III 縦断面図。
【図4】図1のIV−IV縦断面拡大図。
【図5】図4のV−V矢視拡大図。
【図6】本発明の他の実施形態例における図5相当図。
【図7】本発明のさらに他の実施形態例における図5相当図。
【符号の説明】
1 ステアリングギヤ
2 ピニオン側ハウジング
3 筒状ハウジング
4 フロントクロスメンバ
5 突出部
6 ブッシュ
7 ブラケット
12 ブッシュ
14 ボルト
20 滑動材
21 すぐり
Claims (2)
- ステアリングギヤのハウジングにおける筒状部の外周面を覆うブッシュと、上記ブッシュの外周面を覆って車両のクロスメンバに固定される逆U字状ブラケットと、上記筒状部の外周面及び上記ブッシュの内周面の間に配設された滑動材と、上記筒状部とは車幅方向に間隔をおき上記ハウジングに一体成形された車両前後方向の突出部と、上記突出部に形成されたボルト孔を挿通して上記突出部を上記クロスメンバに固定するボルトと、上記ボルト孔の内面と上記ボルトとの間に跨がって配置されすぐりが形成されたブッシュとをそなえたステアリング装置。
- 請求項1において、上記すぐりが上記ハウジングの車幅方向変位を助長する位置に設けられたステアリング装置。
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