JP4060513B2 - ディスクの位置決め方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク、磁気ディスク等の製造工程において、ディスクどうしを密着させる工程における正確な位置決めを行うためのディスクの位置決め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク、磁気ディスクなどの製造工程においては2枚のディスクをそれぞれの中心位置を一致させて密着させる工程がある。従来、この2枚のディスクを密着させるために、図4または図5に示す位置決め装置が用いられている。
【0003】
図4において、マスターディスク2はZ軸移動手段15上に支持された保持具14に位置決め保持されてZ軸方向に移動できるように配置されている。このマスターディスク2に対してステージ12に吸引保持されたワークディスク1を対面配置させ、Z軸移動手段15によりマスターディスク2をZ軸方向、即ちワークディスク1の方向に移動させることにより、マスターディスク2とワークディスク1とを密着させることができる。
【0004】
また、図5に示す装置では、間欠回転手段16に等間隔に設けられた複数のアームの先端にそれぞれ配設されたステージ22によりワークディスク1を保持させ、間欠回転手段16の間欠回転によりステージ22に保持したワークディスク1をA〜Dの各停止位置に移動させる。この各停止位置は、ワークディスクセット、クリーニング、初期化、マスターディスク密着等の工程に設定される。停止位置Dには、マスターディスク2がZ軸移動手段15上に支持された保持具14に位置決め保持されてZ軸方向に移動できるように配置されており、間欠回転手段16の回転により停止位置Dに移動したワークディスク1に対し、Z軸移動手段15により保持具14を移動させることによりマスターディスク2をワークディスク1に密着させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ワークディスク1とマスターディスク2との貼り合わせは、両者の中心位置を一致させる必要があるため、位置決めにより各ディスクは保持具14またはステージ12、22に取り付けられる。しかし、動作の繰り返しにより位置ずれが生じることがあり、正確に位置合わせされた密着状態が得難い問題点があった。
【0006】
また、間欠回転手段16を用いた装置では、間欠回転手段16の停止位置の位置決め精度にばらつきが生じると、両ディスク間に位置ずれ問題点があった。
【0007】
本発明が目的とするところは、両ディスク間の位置ずれ検出に基づいて位置ずれの補正動作を行うことにより、両ディスクの中心位置を一致させて密着させるディスクの位置決め方法を提供することにある。
【0008】
【0009】
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本願第1の発明は、円周上の保持位置で第1の保持手段によって保持されたディスクの中心位置を中心とする中心穴が形成された第1のディスクを間欠回転運動により順次円周上の停止位置に停止させた後、円周上の密着位置に移動させ、密着位置に配設された中心位置に中心マークを設けた第2のディスクに対面配置し、両ディスクの中心位置を一致させて第2のディスクを第1のディスク方向に移動させて両ディスクを密着させるディスクの位置決め方法であって、第2の保持手段によって保持された前記第2のディスクの前記第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、前記保持位置から密着位置に至る任意の停止位置において、前記中心穴を透過した前記第1のディスクの一方面側に配置した光源からの光を他方面側に配置したリニアフォトセンサにより90度異なる角度又は方向で検出して前記第1のディスクの前記第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、検出された第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向に応じて前記第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させ、第1のディスクと第2のディスクの中心位置を一致させた後、第2のディスクを第1のディスク方向に移動させることを特徴とするもので、第2のディスクの第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出すると共に、間欠回転移動する第1のディスクの保持位置から密着位置に至る任意の停止位置において、中心穴を透過した第1のディスクの一方面側に配置した光源からの光を他方面側に配置したリニアフォトセンサにより90度異なる角度又は方向で検出して第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出して、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、第1及び第2の各ディスクの位置ずれ量及び位置ずれ方向に対応して第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させ、その中心位置を第1のディスクの中心位置に一致させるので、両ディスクを中心位置で一致させた状態で密着させることができる。
【0011】
より具体的には、回転テーブルの周囲に等間隔に複数の第1の保持手段を設けた間欠回転手段を一方向に間欠回転させて各第1の保持手段を順次所定の保持位置に停止させ、保持位置に停止した第1の保持手段により第1のディスクを保持し、この第1のディスクを密着位置に移動させて密着位置に配設された第2のディスクに対面配置し、両ディスクの中心位置を一致させてZ軸移動手段により第2のディスクを第1のディスク方向に移動させて両ディスクを密着させるディスクの位置決め方法であって、前記第2のディスクを前記Z軸移動手段による移動方向と直交するX軸及びY軸方向に移動するXY軸移動手段上に設けた第2の保持手段に保持し、このXY軸移動手段をZ軸移動手段上に搭載し、第2のディスクの第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を第2の位置ずれ検出手段によって検出し、間欠回転移動する第1のディスクの保持位置から密着位置に至る任意の停止位置において、前記第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサからなる2組の第1の位置ずれ検出手段により互いに90度異なる角度又は方向で検出し、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、第1及び第2の各位置ずれ検出手段によって検出された第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向に応じて前記XY軸移動手段を制御して第1のディスクと第2のディスクの中心位置を一致させた後、Z軸移動手段により第2のディスクを第1のディスク方向に移動させることを特徴として構成でき、第2の位置ずれ検出手段によって第2のディスクの第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出すると共に、第1の位置ずれ検出手段によって第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出して、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、第1及び第2の各ディスクの位置ずれ量及び位置ずれ方向に対応して第2のディスクをXY軸移動手段により移動させ、その中心位置を第1のディスクの中心位置に一致させるので、両ディスクを中心位置で一致させた状態で密着させることができる。
【0012】
また、上記本発明において、前記第1のディスクの所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出する停止位置における前記第1の保持手段の位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、前記位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出した第1のディスクが密着位置に移動したときの前記第1の保持手段の密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、検出された第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向と前記第1の保持手段の停止位置及び密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向とに応じて第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させることを特徴とするもので、第1のディスクの所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出する停止位置における第1の保持手段の位置ずれ量及び位置ずれ方向と、第1のディスクが密着位置に移動したときの前記第1の保持手段の密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向とを検出して、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向と前記第1の保持手段の停止位置及び密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向に対応して第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させると、第2のディスクの中心位置を第1の中心位置に一致させることができるので、両ディスクを中心位置で一致させた状態で密着させることができる。
【0013】
より具体的には、回転テーブルの周囲に等間隔に複数の第1の保持手段を設けた間欠回転手段を一方向に間欠回転させて各第1の保持手段を順次所定の保持位置に停止させ、保持位置に停止した第1の保持手段により第1のディスクを保持し、この第1のディスクを密着位置に移動させて密着位置に配設された第2のディスクに対面配置し、両ディスクの中心位置を一致させてZ軸移動手段により第2のディスクを第1のディスク方向に移動させて両ディスクを密着させるディスクの位置決め方法であって、前記第2のディスクを前記Z軸移動手段による移動方向と直交するX軸及びY軸方向に移動するXY軸移動手段上に設けた第2の保持手段に保持し、このXY軸移動手段をZ軸移動手段上に搭載し、第2のディスクの第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を第2の位置ずれ検出手段によって検出し、間欠回転移動する第1のディスクの保持位置から密着位置に至る任意の停止位置において、前記第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサからなる2組の第1の位置ずれ検出手段により互いに90度異なる角度又は方向で検出すると共に、前記第1のディスクの所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出する停止位置における前記第1の保持手段の位置ずれ量及び位置ずれ方向及び前記位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出した第1のディスクが密着位置に移動したときの前記第1の保持手段の密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向を第3の位置ずれ検出手段により検出し、前記第2の位置ずれ検出手段によって検出された第2のディスクの第2の保持手段に対する位置ずれ量及び位置ずれ方向と、前記第1の位置ずれ検出手段によって検出された第1のディスクの第1の保持手段に対する位置ずれ量及び位置ずれ方向と、前記第3の位置ずれ検出手段によって検出された第1の保持手段の停止位置及び密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向とに応じて前記XY軸移動手段を制御して第1のディスクと第2のディスクとの中心位置を一致させた後、Z軸移動手段により第2のディスクを第1のディスク方向に移動させることを特徴として構成でき、第1の位置ずれ検出手段による第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向と、第3の位置ずれ検出手段による第1の保持手段の停止位置及び密着位置における所定位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向と、第2の位置ずれ検出手段による第2のディスクの第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向とを検出して、第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向と前記第1の保持手段の停止位置及び密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向に対応して第2のディスクをXY軸移動手段により移動させると、第2のディスクの中心位置を第1のディスクの中心位置に一致させることができるので、両ディスクを中心位置で一致させた状態で密着させることができる。
【0014】
また、上記本発明において、前記第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサとを90度回動させた前後の各位置で前記中心穴を透過した光源からの光をリニアフォトセンサで検出することを特徴とするもので、第1のディスクの中心穴を透過した光を少なくとも90度の角度方向でリニアフォトセンサによって検出することにより、第1のディスクの保持手段による保持位置の位置ずれ量及び位置ずれ方向が算出できるので、この位置ずれ量及び位置ずれ方向に応じて第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させることにより、第1のディスクと第2のディスクとは中心位置を一致させて位置決めすることができる。
【0015】
【0016】
また、上記本発明において、前記保持位置から密着位置に至るまでの任意の第1の停止位置及び第2の停止位置において、前記第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサとにより、中心穴を透過した光源からの光を第1の停止位置と第2の停止位置とで90度異なるラインでリニアフォトセンサによって検出することを特徴とするもので、任意の第1の停止位置及び第2の停止位置において、第1のディスクの中心穴を透過した光を90度異なる方向でリニアフォトセンサによって検出することにより、第1のディスクの第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向が算出できるので、この位置ずれ量及び位置ずれ方向に応じて第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させることにより、第1のディスクと第2のディスクとは中心位置を一致させて位置決めすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態および参考例について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0018】
以下に示す各実施形態は、マスターディスク(第2のディスク)2にワークディスク(第1のディスク)1をそれぞれの中心位置を一致させて密着する例を示すもので、光ディスクや磁気ディスクの製造工程において多く必要とされる2枚のディスクを密着させる工程に適用することができる。
【0019】
図1は、第1の参考例に係るディスクの位置決め方法を適用した装置構成を示すもので、マスターディスク2は、XY軸移動手段5に取り付けられた保持具3(第2の保持手段)に保持され、前記XY軸移動手段5はZ軸移動手段4上に搭載されている。従って、マスターディスク2はZ軸方向への移動に加えて、Z軸に直交するXY軸方向への移動が可能である。このマスターディスク2に対して、ステージ第1の保持手段に吸引保持されたワークディスク1を対面配置する。
【0020】
前記マスターディスク2の中心位置には予め中心マーク10が付与される。また、前記ワークディスク1はその中心位置を中心とする中心穴9が形成されている。前記ステージ6は中心穴9を通してマスターディスク2が見通せるように、その中央部に貫通穴11が形成されている。マスターディスク2と対面する位置に配置されたワークディスク1に対し、図示するようにCCDカメラ7により、ステージ6の貫通穴11及びワークディスク1の中心穴9を通してマスターディスク2の中心マーク10を撮像する。この撮像画像から中心穴9に対する中心マーク10の位置を検出し、中心穴9の中心と中心マーク10との間の位置ずれ量と位置ずれ方向とを算出する。算出された位置ずれ量及び位置ずれ方向は位置補正制御部8に入力されるので、位置補正制御部8は位置ずれ量及び位置ずれ方向に基づいて前記XY軸移動手段5を制御する。XY軸移動手段5の動作によりマスターディスク2は位置ずれ方向に位置ずれ量だけ移動するので、中心穴9の中心に中心マーク10が位置する状態となる。
【0021】
この制御動作により、保持具3によるマスターディスク2の保持位置のずれ、あるいはステージ6によるワークディスク1の保持位置のずれが発生したときにも、それらの位置ずれは補正され、ワークディスク1の中心をマスターディスク2の中心に一致させることができる。この中心位置を一致させる補正動作の後、Z軸移動手段4によりマスターディスク2をワークディスク1の方向に移動させることにより両ディスクは中心を一致させた状態に密着させることができる。
【0022】
図2は、第2の参考例に係るディスクの位置決め方法を適用した装置構成を示すもので、ワークディスク1を間欠回転手段28により順次マスターディスク2との密着位置に移動させ、作業効率を向上させるように構成されている。
【0023】
前記間欠回転手段28は、その周囲に複数(ここでは4本)のアーム29が等間隔に取り付けられ、各アーム29の先端には保持手段20がそれぞれ配設され、各保持手段20を所定の停止位置に停止させ、アーム29の配設間隔で間欠回転する。各停止位置A、B、C、Dは、例えばワークディスクセット、クリーニング、初期化、マスターディスク密着のように設定し、停止位置毎に所定の工程が実施される。停止位置Aにおいて保持手段20にワークディスク1が保持され、このワークディスク1が停止位置B、停止位置Cを経て停止位置Dに移動したとき、ワークディスク1にマスターディスク2を密着させる工程が実施される。マスターディスク2は、第1の参考例の構成と同様に、Z軸移動手段4上にXY軸移動手段5が搭載され、このXY軸移動手段5に取り付けられた保持具3に保持されているので、X−Y−Zの各軸方向への移動が可能である。
【0024】
この構成においても、保持具3によるマスターディスク2の保持位置の位置ずれ、保持手段20によるワークディスク1の保持位置の位置ずれが発生する恐れがある。そこで、本参考例においては、マスターディスク2の所定の保持位置からの位置ずれを図示しない第2の位置ずれ検出手段により検出する。更に、停止位置Aにおいて保持手段20に保持されたワークディスク1が停止位置Dに移動するまでの任意位置において所定の保持位置からの位置ずれを検出する。ここでは停止位置Bに移動したワークディスク1に対し、測長器25により位置検出を行う。停止位置BにおいてXY軸方向からワークディスク1の位置を測長器25により測定し、所定の保持位置に保持されている状態からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出する。
【0025】
前記第2の位置ずれ検出手段によるマスターディスク2の所定位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向と、測長器25によるワークディスク1の位置ずれ量及び位置ずれ方向とは位置補正制御部26に入力されるので、停止位置Bで保持位置検出されたワークディスク1が停止位置Dに移動したとき、位置補正制御部26は位置ずれ量及び位置ずれ方向に基づいて前記XY軸移動手段5を制御する。
【0026】
いま、マスターディスク2の位置誤差をdX2、dY2とし、ワークディスク1の位置誤差をdX1、dY1とすると、位置補正制御部26はX−Y方向の補正量ΔX、ΔYを下式のように演算し、この補正量によりXY軸移動手段5を駆動制御する。
【0027】
ΔX=dX2−dX1ΔY=dY2−dY1この制御動作によりXY軸移動手段5はマスターディスク2をΔX、ΔYだけ移動させるので、ワークディスク1の中心位置とマスターディスク2の中心位置とを一致させることができ、この制御動作の後にZ軸移動手段4によりマスターディスク2をZ軸方向に移動させると、中心位置を一致させてワークディスク1にワークディスク2を密着させることができる。
【0028】
上記のように間欠回転手段28を用いて順次ワークディスク1をマスターディスク2に密着させるようにすると作業効率が向上する。しかし、間欠回転手段28の間欠回転の角度を精度よく維持する必要があり、各停止位置A〜Dでの停止位置に誤差が生じるとワークディスク1とマスターディスク2との密着位置に位置ずれが生じることになる。これを解決する構成を本発明の実施形態として以下に説明する。
【0029】
図3は、本発明に係る位置決め方法を適用した装置構成を示すもので、上記第2の参考例に示した構成に加えて、間欠回転手段28の停止位置における位置ずれを補正することができるように構成したものである。
【0030】
間欠回転手段28の停止位置B及び停止位置Dに移動したアーム29に対して第1及び第2の各測長器30a、30bにより停止位置B、Dでの位置ずれが検出される。この位置ずれ検出は、X軸方向(回転方向)とY軸方向(回転軸方向)とで行うとより精密な位置ずれ検出が可能であるが、Y軸方向の誤差は少ないので、ここではX軸方向の位置ずれのみを検出している。更に、先の参考例と同様に停止位置Bにおけるワークディスク1(第1のディスク)の保持手段20(第1の保持手段)により所定の保持位置からの位置ずれが第3の測長器25によって検出される。
【0031】
停止位置Bにおいて第1の測長器30aにより検出されたX軸方向の停止位置誤差をdX3、停止位置Dにおいて第2の測長器30bにより検出されたX軸方向の停止位置誤差をdX4、停止位置Bにおいて第3の測長器25により検出されたワークディスク1の保持位置の位置誤差をdX2、dY2、マスターディスク2(第2のディスク)の保持具3(第2の保持手段)による保持位置の位置誤差をdX1、dY1とすると、X軸方向及びY軸方向の位置ずれの補正量ΔX、ΔYは下式により演算できる。尚、各検出値は間欠回転手段28が回転移動して停止する毎に検出されるが、dX1、dY1、dX3の値は2回前のものを用いて演算される。
【0032】
ΔX=dX1−dX2+dX3−dX4ΔY=dY1−dY2位置補正制御部27は、この補正量ΔX、ΔYを演算して、この値によりXY移動手段5を制御するので、マスターディスク2の中心位置は停止位置Dに停止したワークディスク1の中心位置に一致する。この後、Z軸移動手段4によりマスターディスク2をZ軸方向に移動させると、ワークディスク1とマスターディスク2とは中心位置を一致させて密着する。
【0033】
次に、本発明のの実施形態に係るディスクの位置決め方法について図6を参照して説明する。本実施形態の構成は、第1の参考例(図1参照)で示したステージ6(第1の保持手段)に保持されたワークディスク1の保持位置の位置ずれを検出する別態様を示すものである。
【0034】
図6において、ワークディスク1を真空吸引によって保持したステージ6は、光源36とリニアフォトセンサ37とが対向配置された間に配置される。光源36とリニアフォトセンサ37とは連結され、モータ39により回動できるように構成されている。また、光源36は円筒状に光を放射させてもよいが、リニアフォトセンサ37のライン方向に帯状の光を放射するように構成するのが好適である。
【0035】
光源36から放射された光は、ステージ6に形成された貫通穴11、ワークディスク1の中心穴9を透過してリニアフォトセンサ37で捕らえられるので、リニアフォトセンサ37は中心穴9のX軸切断径とその位置とを検出する。次に、光源36及びリニアフォトセンサ37をモータ39によって90度回動させ、中心穴9を透過した光源36からの光をリニアフォトセンサ37によって検出すると、中心穴9のY軸切断径とその位置とが検出される。このX軸及びY軸方向に検出された切断径とその位置とから、中心穴9の中心位置を基準としてステージ6に保持されたワークディスク1の保持位置の位置ずれ方向及び位置ずれ量が算出できる。
【0036】
ここで算出された位置ずれ方向及び位置ずれ量に基づいて、図1に示した第1の参考例の構成と同様にXY軸移動手段5が制御されるので、マスターディスク2の中心位置をワークディスク1の中心位置に一致させることができ、マスターディスク2からワークディスク1に対する磁気転写等を正確に行うことができる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
次いで、第の実施形態に係るディスクの位置決め方法について図を参照して説明する。本実施形態の構成は、第2の参考例(図2参照)で示した保持手段20に保持されたワークディスク1の保持位置の位置ずれを検出する手段として、第の実施形態に示した構成を適用したものである。
【0042】
において、間欠回転手段28に90度の配置間隔で取り付けられた4本のアーム29の先端に設けられた保持手段20は、間欠回転手段28の90度毎の間欠回転により停止位置A、B、C、Dに移動する。停止位置Aにおいて保持手段20はワークディスク1を保持する。このワークディスク1が停止位置Bに移動したとき、アーム29に形成された開口部にY軸方向をライン方向とする第1のライン光源33が配設され、保持手段20及びこれに保持されたワークディスク1方向に光を放射させる。停止位置BにはY軸方向をライン方向とする第1のリニアフォトセンサ41が配設され、ワークディスク1の中心穴9を透過したライン光を検出する。この第1のライン光源33と第1のリニアフォトセンサ41との構成は、先に説明した第の実施形態の構成と同様である。
【0043】
ワークディスク1が停止位置Cに移動すると、アーム29に形成された開口部にZ軸方向をライン方向とする第2のライン光源34が配設され、保持手段20及びこれに保持されたワークディスク1方向に光を放射させる。停止位置CにはZ軸方向をライン方向とする第2のリニアフォトセンサ42が配設され、ワークディスク1の中心穴9を透過したライン光を検出する。この第2のライン光源34と第2のリニアフォトセンサ42との構成も、先に説明した第の実施形態の構成と同様である。
【0044】
停止位置B及び停止位置Cにおいて、ワークディスク1の中心穴9のX軸方向及びZ軸方向の切断径とその位置が検出されるので、X軸及びZ軸方向に検出された切断径とその位置からステージ6に保持されたワークディスク1の保持位置の位置ずれ方向及び位置ずれ量が算出できる。ここで算出された位置ずれ方向及び位置ずれ量に基づいて、XY軸移動手段5が制御されるので、ワークディスク1が停止位置Dに移動したとき、マスターディスク2の中心位置をワークディスク1の中心位置に一致させることができ、Z軸移動手段4によりマスターディスク2をワークディスク1方向に移動させると、中心位置を一致させてマスターディスク2をワークディスク1に密着させ、ワークディスク1に対する磁気転写等を正確に行うことができる。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明の位置決め方法によれば、ワークディスクまたはマスターディスクに保持位置の位置ずれが生じたときにも、マスターディスクを保持するXY移動手段によりマスターディスクの位置をワークディスクの位置に合わせる位置補正の動作により高精度の位置決めが維持される。スクとは中心位置を一致させて位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の参考例に係る位置決め方法を適用した装置構成を示す側面図。
【図2】 第2の参考例に係る位置決め方法を適用した装置構成を示す平面図。
【図3】 本発明に係る位置決め方法を適用した装置構成を示す平面図。
【図4】 従来の位置決め装置の構成を示す側面図。
【図5】 従来の位置決め装置の構成を示す平面図。
【図6】 本発明のの実施形態に係る位置決め方法を適用した装置構成を示す断面図。
【図7】 本発明のの実施形態に係る位置決め方法を適用した装置構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1 ワークディスク(第1のディスク)
2 マスターディスク(第2のディスク)
3 保持具(第2の保持手段)
4 Z軸移動手段
5 XY軸移動手段
6 ステージ(第1の保持手段)
7 CCDカメラ
9 中心穴
10 中心マーク
20 保持手段(第1の保持手段)
28 間欠回転手段
25、30a、30b 測長器
33 第1のライン光源
34 第2のライン光源
36 光源
37 リニアフォトセンサ
41 第1のリニアフォトセンサ
42 第2のリニアフォトセンサ
45 レーザー変位計(変位センサ)

Claims (4)

  1. 円周上の保持位置で第1の保持手段によって保持されたディスクの中心位置を中心とする中心穴が形成された第1のディスクを間欠回転運動により順次円周上の停止位置に停止させた後、円周上の密着位置に移動させ、密着位置に配設された中心位置に中心マークを設けた第2のディスクに対面配置し、両ディスクの中心位置を一致させて第2のディスクを第1のディスク方向に移動させて両ディスクを密着させるディスクの位置決め方法であって、
    第2の保持手段によって保持された前記第2のディスクの前記第2の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、前記保持位置から密着位置に至る任意の停止位置において、前記中心穴を透過した前記第1のディスクの一方面側に配置した光源からの光を他方面側に配置したリニアフォトセンサにより90度異なる角度又は方向で検出して前記第1のディスクの前記第1の保持手段に対する所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、この第1のディスクが密着位置に移動したとき、検出された第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向に応じて前記第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させ、第1のディスクと第2のディスクの中心位置を一致させた後、第2のディスクを第1のディスク方向に移動させることを特徴とするディスクの位置決め方法。
  2. 前記第1のディスクの所定の位置からの位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出する停止位置における前記第1の保持手段の位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、
    前記位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出した第1のディスクが密着位置に移動したときの前記第1の保持手段の密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向を検出し、
    検出された第1及び第2の各ディスクそれぞれの位置ずれ量及び位置ずれ方向と前記第1の保持手段の停止位置及び密着位置における位置ずれ量及び位置ずれ方向とに応じて第2のディスクをその移動方向と直交する面内で移動させることを特徴とする請求項1記載のディスクの位置決め方法。
  3. 前記第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサとを90度回動させた前後の各位置で前記中心穴を透過した光源からの光をリニアフォトセンサで検出することを特徴とする請求項1記載のディスクの位置決め方法。
  4. 前記保持位置から密着位置に至るまでの任意の第1の停止位置及び第2の停止位置において、前記第1のディスクの一方面側に配置した光源と他方面側に配置したリニアフォトセンサとにより、中心穴を透過した光源からの光を第1の停止位置と第2の停止位置とで90度異なるラインでリニアフォトセンサによって検出することを特徴とする請求項1記載のディスクの位置決め方法。
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