JP4761228B2 - 磁気ディスクの位置決め方法、磁気転写装置及び方法、並びに磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

磁気ディスクの位置決め方法、磁気転写装置及び方法、並びに磁気ディスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は磁気ディスクの位置決め技術に係り、特に、ハードディスク装置等に用いられる磁気ディスクに、マスターディスクからフォーマット情報等の磁気情報パターンを転写する磁気転写装置に好適な磁気ディスクの位置決め方法及びこれを用いる磁気転写装置及び方法、並びに磁気ディスクの製造方法に関する。
近年、急速に普及しているハードディスクドライブに使用される磁気ディスク(ハードディスク)は、磁気ディスクメーカーよりドライブメーカーに納入された後、ドライブに組み込まれる前に、フォーマット情報やアドレス情報が書き込まれるのが一般的である。この書き込みは、磁気ヘッドにより行うこともできるが、これらのフォーマット情報やアドレス情報が書き込まれているマスターディスクより一括転写する方法が効率的であり、好ましい。
従来、この種の磁気転写技術として各種の提案がなされている(たとえば、特許文献1〜2参照。)。このうち、特許文献1は、磁気転写を行う際に、1つのハンドラーの間欠駆動により、作業効率を向上させる旨の提案である。
特許文献2は、磁気転写を行う際の、マスターディスクと転写されるハードディスク(スレーブディスク)との位置決めに画像認識を導入し、位置決め精度の向上を図る旨の提案である。
また、特許文献1、2の欠点を解決するために、特許文献3は、チャック手段で実際にディスクをチャッキングした状態で、チャック手段の基準点とディスクの中心との偏移量を測定し、測定された偏移量を基に実際のディスク中心と基準ディスク中心の位置関係を算出する技術を提案している。
特開2001−250227号公報 特開2001−351232号公報 特開2006−252610号公報
特許文献3に開示された技術によって位置決め精度はかなり改善したが、磁気ディスクの容量は垂直磁気記録も実用化され、ますます記録密度が向上し、位置決め精度の更なる向上が必要になってきた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、一層の位置決め精度の向上を達成できる磁気ディスクの位置決め方法、磁気転写装置及び方法、並びに磁気ディスクの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る磁気ディスクの位置決め方法は、中央部に孔が形成されている磁気ディスクをホルダーに位置決めするための磁気ディスクの位置決め方法において、前記磁気ディスクをチャッキングするチャック手段の内部に照明用の光源を配置するとともに、当該光源から照射される光を拡散しつつ前記孔よりも大きい外径の出射端面に導く導光板と、該導光板の出射端面側に、前記孔よりも小さい面積で中心部分の光を遮光する遮光板とを設け、前記磁気ディスクを前記チャック手段でチャッキングした後、予め定められた所定の測定位置に当該磁気ディスクを移動させ、前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射するように、前記遮光板の外側を通過したリング状の光束断面の光を前記チャック手段から前記磁気ディスクに向けて照射し、前記孔によって通過光束の断面形状を規制しつつ当該孔を通過した光を撮像手段によって撮像することにより、当該通過光束の画像データを取得し、前記画像データから前記孔の中心位置を測定し、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正し、該ディスクを前記ホルダーに供給することを特徴とする。
本発明よれば、チャック手段にチャッキングされた状態で磁気ディスクの孔を通過した通過光束を撮像するため、磁気ディスクの中心位置を高精度に測定することができる。
遮光板によって中央部分の光を遮光する構成により、リング状の光束は概ね平行光となり、良好な測定が可能である。
本発明の他の態様として、中央部に孔が形成されている磁気ディスクをホルダーに位置決めするための磁気ディスクの位置決め方法において、前記磁気ディスクをチャック手段でチャッキングした後、予め定められた所定の測定位置に当該磁気ディスクを移動させ、
レンズ部にテレセントリック光学系を用いた撮像手段の当該光学系と同軸上から照明用の光を照射する同軸落射方式の照明手段を用いるとともに、前記チャック手段に前記磁気ディスクの孔を通過して入射する光を反射するための反射面設けられ前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、前記照明手段により、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射し、前記孔によって通過光束の断面形状を規制しつつ当該孔を通過した光の前記反射面からの反射光を前記撮像手段によって撮像することにより、当該通過光束の画像データを取得し、前記画像データから前記孔の中心位置を測定し、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正し、該ディスクを前記ホルダーに供給することを特徴とする磁気ディスクの位置決め方法を提供する。
本態様によれば、チャック手段の内部に光源を設けなくてもチャック側から照明することが可能となり、当該態様は、特に小型のディスクに適した構成である。なお、「反射面」として機能する反射板は、前述した光源内蔵型チャック手段の態様における「導光板」の代わりに拡散反射板と遮光板で構成することも可能であるが、同軸落射照明と鏡面反射面の組み合わせにより、より良好な平行光の通過光を得ることができる。
さらに、本発明の他の態様として、前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲を超えていた場合には、前記チャック手段によるチャッキング時の方向に前記磁気ディスクを所定量だけ戻す移動を行い、その後、前記求められた偏移量の位置ずれを修正する補正量を含んだ再測定位置へ当該磁気ディスクを移動させ、当該再測定位置にて再度前記磁気ディスクの孔の中心位置を測定し、当該再測定の結果と前記基準点との比較から、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、前記所定の許容範囲内であるか否かを再判定することを特徴とする磁気ディクスの位置決め方法を提供する。
測定の結果、許容範囲を超える偏移量が観測された場合に、その偏移量に応じた位置の修正(補正)と、再計測が行われる。補正後の2回目の測定結果が所定の許容範囲を満たさない場合には、さらに、同様の補正と再計測の処理を行うことが好ましい。このようなリトライの上限回数を予め定めておき、許容範囲を満たす結果が得られるまで、規定回数内でリトライを繰り返す態様が好ましい。リトライの回数は2から5回程度に設定するとサイクルタイムとのバランスが良い。ただし、チャック時のずれが大幅であった場合(規定の判定基準を超える大幅なずれ量が検出された場合)は、ホルダーへの磁気ディスク供給時に異常を生じたり、磁気転写装置のマスターディスク上に磁気ディスク(スレーブディスク)を供給する態様におけるマスターディスクとスレーブディスクのずれ量が大きくなる可能性が高くなるため、一回の測定で不良判定とし、リトライせずに終了することが好ましい。
上述のように、規定のリトライ回数を超えた場合や、測定結果のずれ量が規定値(所定の判定基準値)よりも大きい場合は、磁気ディスクを一旦チャック台またはディスクカセットに戻し、再度初めから行うことも可能であるし、検出されたずれ量によっては棄収納部に廃棄する(回収する)ことも可能である。
その一方で、本発明において、前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内であった場合に、当該磁気ディスクを前記ホルダーの保持位置まで移動させる。
この移動の際には、前記基準点から前記ホルダーの保持位置まで磁気ディスクを移動させるための所定の移動量に対し、前記測定結果の偏移量に応じた補正量(偏移量が示ずれ量を修正するための増減値)を加えて移動量を求め、この求めた(補正された)移動量による位置設定にしたがって、当該磁気ディスクを前記ホルダーの保持位置まで移動させることが好ましい。なお、偏移量(プラス、マイナスの符号付き)をそのまま補正量として採用する場合には、所定の移動量の設定値から当該補正量を減算して移動量(補正後の移動量)を求める。
補正量には、当初の所定位置(基準点)からの補正量を使用するのが最も簡便であるが、さらに精度を向上させるためには、補正量に最終測定ずれ量を加えることで一層高精度化できる。また、1つのディスクについて実施される複数回の測定結果(補正量とずれ量)をメモリ等の記憶手段に一時保存し、これらの平均値(例えば、すべてのリトライ結果の平均値)を求めることで、一層ばらつきに配慮した位置決めをすることが可能である。
これにより、ディスク搬送による位置決めの精度を向上させることができる。
また、本発明は、転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写装置において、中央部に孔が形成されている複数枚の磁気ディスクを収容するディスク収容部と、前記ディスク収容部から取り出された1枚の磁気ディスクをチャックするチャック手段と、前記チャック手段によって前記磁気ディスクをチャッキングした状態で当該磁気ディスクを予め定められている所定の測定位置を経由して前記ホルダーユニットに移動させ得るディスク搬送手段と、前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射する照明手段と、前記照明手段から照射され、前記孔によって通過光束の断面形状が規制された通過光を撮像し、当該通過光束の画像データを取得する撮像手段と、前記撮像手段によって得られた前記画像データから前記孔の中心位置を測定するともに、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求める画像解析手段と、前記画像解析手段により求めた前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正する位置補正を行い、当該磁気ディスクを前記ホルダーユニットに供給するように前記ディスク搬送手段を制御する制御手段と、を備え、前記チャック手段の内部に照明用の光源が配置されるとともに、当該光源から照射される光を拡散しつつ前記孔よりも大きい外径の出射端面に導く導光板と、該導光板の出射端面側に、前記孔よりも小さい面積で中心部分の光を遮光する遮光板とが設けられ、前記遮光板の外側を通過したリング状の光束断面の光を当該チャック手段から前記磁気ディスクに向けて照射する構成を備えることを特徴とする磁気転写装置を提供する。
また、本発明は、転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写装置において、中央部に孔が形成されている複数枚の磁気ディスクを収容するディスク収容部と、前記ディスク収容部から取り出された1枚の磁気ディスクをチャックするチャック手段と、前記チャック手段によって前記磁気ディスクをチャッキングした状態で当該磁気ディスクを予め定められている所定の測定位置を経由して前記ホルダーユニットに移動させ得るディスク搬送手段と、前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射する照明手段と、前記照明手段から照射され、前記孔によって通過光束の断面形状が規制された通過光を撮像し、当該通過光束の画像データを取得する撮像手段と、前記撮像手段によって得られた前記画像データから前記孔の中心位置を測定するとともに、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求める画像解析手段と、前記画像解析手段により求めた前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正する位置補正を行い、当該磁気ディスクを前記ホルダーユニットに供給するように前記ディスク搬送手段を制御する制御手段と、を備え、前記撮像手段のレンズ部にテレセントリック光学系が用いられ、前記撮像手段の当該光学系と同軸上から照明用の光を照射する同軸落射方式の照明手段を備えるとともに、前記チャック手段に前記磁気ディスクの孔を通過して入射する光を反射するための反射面が設けられ、当該反射面からの反射光を前記撮像手段にて撮像する構成を備えることを特徴とする磁気転写装置を提供する。
また、本発明に係る磁気転写方法は、転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写方法において、
前記マスターディスクが固定されているホルダーを含む前記ホルダーユニットに対して、前記被転写用の磁気ディスクを供給する際に、前述した本発明に係る磁気ディスクの位置決め方法を用いて、前記マスターディスク上に前記磁気ディスクを供給し、その後、前記マスターディスクと前記磁気ディスクとを密着させて前記転写用磁界を印加することを特徴とする。
本発明の磁気転写装置及び方法によれば、ホルダーユニットに磁気ディスクの供給する際に、一端、磁気ディスクを基準点に合わせてからホルダーユニットへ搬送するため、高精度の位置決めが可能であり、良好な磁気転写を実現できる。
また、本発明に係る磁気ディスクの製造方法は、前述した本発明による磁気転写方法を実施することによって前記情報が記録された磁気ディスクを製造することを特徴とする。これにより、高品位な磁気ディスクを製造することができる。
さらに、本明細書は、中心部に孔が形成された磁気ディスクを保持するチャック装置であって、チャックヘッドの内部に照明用の光源が配置されるとともに、当該光源から照射される光を拡散しつつ前記孔よりも大きい外径の出射端面に導く導光板と、該導光板の出射端面側に、前記孔よりも小さい面積で中心部分の光を遮光する遮光板とが設けられ、当該チャックヘッドにチャッキングされた前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、前記遮光板の外側を通過したリング状の光束断面の光を照射し、前記孔によって通過光束の断面形状が規制された通過光を得る構成を備えたことを特徴とするチャック装置を提供する。
本発明によれば、チャック手段でチャッキングした磁気ディスクのディスク中心位置を精度よく測定することができ、チャッキングのばらつきなどがあっても、精度よく位置決めすることができる。
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
はじめに、本発明の実施形態に係る磁気転写装置の全体的な構成について説明する。
〔磁気転写装置の構成〕
図1は磁気転写装置の構成例を示す平面図である。図示の磁気転写装置10は、マスターディスク12,14を保持するホルダーユニット16内に被転写用の磁気ディスク(以下「スレーブディスク」という。)20を供給し、スレーブディスク20の両面にマスターディスク12,14を密着させた状態で磁石22、24により磁界を印加することにより、マスターディスク12,14の担持情報をスレーブディスク20の磁性層に転写記録するものである。
磁気転写装置10は、ホルダーユニット16によるスレーブディスク20とマスターディスク12,14の密着工程と、磁石22,24による磁界の印加工程(転写工程)を行うための転写部26と、該転写部26に位置するホルダーユニット16に対し、ディスクカセット30(「ディスク収容部」に相当)からスレーブディスク20を供給搬送したり、ホルダーユニット16から転写後のスレーブディスク20をディスクカセット30に回収搬送したりするための機構(ディスク移動機構32)等を含んだ装置本体34を備えるとともに、この装置本体34に隣接する準備作業領域としてのマスターセット部36を備える。
装置本体34は、水平面を成すベースプレート40上に、ディスクカセット30、チャック台42、ディスク搬送手段としてのハンドリングロボット44、ディスク位置検査用のカメラ(「撮像手段」に相当、以下「ディスク位置検出カメラ」という。)46、及び磁界印加装置48、49などが配設されており、当該装置本体34の周囲はクリーンユニット50で覆われている。なお、ベースプレート40は、図示せぬ架台の上に固定されている。
クリーンユニット50の詳細な構成は図示しないが、該クリーンユニット50は、装置本体34の周囲側面と及び天井面を覆う構成であり、その天井部には室内にクリーンエアを供給するためのクリーンエア送風ユニットが設けられている。クリーンエア送風ユニットは、HEPAフィルタやULPAフィルタ等のエアフィルタと、送風ファンにより構成され、清浄度クラス100未満のクリーンエアを供給できるようになっている。
また、床面のベースプレート40における適宜の場所(装置本体34の各機構が配置されていない空き領域)には、排気手段としての排気ファン(不図示)が複数配設されている。天井部のクリーンエア送風ユニットから吹き出されるダウンフローのクリーンエアは、床面の排気ファンを介して外部に排出される。
ディスクカセット30は、スレーブディスク20の供給と転写後のディスク回収を兼ねるディスク収容部であり、複数枚のスレーブディスク20を垂直に立てた姿勢で収納可能である。ディスクカセット30の内面に並行して形成された複数の溝(不図示)のそれぞれに1枚ずつスレーブディスク20が遊挿され、当該溝がなす面によってスレーブディスク20の外周が保持される。これにより、複数枚のスレーブディスク20は互いに所定の間隔で離間して配置される。
このディスクカセット30は、リニア(直動)アクチュエータ52によって図1の横方向(X方向)に沿って移動可能に支持されている。ディスクカセット30の底部(スレーブディスク20を保持する各溝の底部)には図示せぬ開口部が形成されており、当該開口部からリフタ54を出入りさせることにより、スレーブディスク20の取り出しと収納を行う。
リフタ54は、チャック台42の手前(図1のX方向についてディスクカセット30のリニアアクチュエータ52とチャック台42の間)に配置され、ディスクカセット30の搬送路下方に設けられている。該リフタ54はアクチュエータ56によって図1のZ方向(紙面垂直方向)に上下動可能であり、ディスクカセット30に収納されたスレーブディスク20を1枚ずつ保持して昇降する。
チャック台42は、リフタ54によって持ち上げられたスレーブディスク20を受け取って保持したり、ハンドリングロボット44の吸着ヘッド60(「チャック手段」、「チャックヘッド」に相当)からスレーブディスク20を受け取って保持したりする手段であり、リフタ54と吸着ヘッド60の間でスレーブディスク20の受け渡しを行う際のディスク仮置き部となる。このチャック台42は、リニアアクチュエータ43により図1のX方向に移動可能に支持されており、リフタ54と吸着ヘッド60のディスク受け取り位置の間で移動し得る。
ハンドリングロボット44は、アーム62の先端に吸着ヘッド60が取り付けられており、該吸着ヘッド60によってスレーブディスク20を吸着保持する。アーム62は、図1のZ方向に移動するアクチュエータ63と、X方向に移動するリニアアクチュエータ64及びY方向に移動するリニアアクチュエータ66とを組み合わせた3軸直交XYZ移動機構に搭載されており、これらアクチュエータ63、64、66を制御することにより、吸着ヘッド60をチャック台42とのディスク受け取り位置から、転写部26におけるホルダーユニット16のマスターディスク12との対向位置(スレーブ取り付け位置)まで移動させることができる。
チャック台42に対面するディスク受け取り位置からホルダーユニット16のスレーブ取り付け位置までのディスク搬送経路の途中には、所定位置(図1に示した位置)にディスク位置検査ポジション(「所定の測定位置」に相当)が定められている。当該検査ポジションは、吸着ヘッド60に吸着保持されたスレーブディスク20の内周円の検出とその中心位置を検出する場所であり、ディスク位置検出手段としてのカメラ(ディスク位置検出用カメラ)46が設けられている。ディスク位置の検出方法について詳細は後述する。
転写部26におけるホルダーユニット16の両側に配置される一対の磁界印加装置48、49は、それぞれ磁石22,24、モータ70,72、リニアアクチュエータ74、76を含んで構成される。リニアアクチュエータ74、76は、図1のX方向に沿って磁石22,24とモータ70,74を移動させる手段であり、転写時には図示の待機位置から磁石22,24をホルダーユニット16に接近させ、所定の磁石挿入位置にセットする。また、磁石22,24は、減速機を介してモータ70,72の軸に連結されており、マスターディスク12,14のディスク面と平行な面内で回転させることができる。
マスターセット部36は、クリーンユニット50で区画された装置本体34の外側において転写部26の近くに設けられる。このマスターセット部36は、ホルダーユニット16にマスターディスク12,14を取り付けたり、ホルダーユニット16からマスターディスク12,14を取り外したりするための作業(セット作業)を行うための作業空間である。
図1中の破線で示したように、マスターセット部36内でホルダーユニット16’は、装置本体34の転写部26から取り出だされてマスターセット部36内に移されたものを表している。
マスターセット部36は、装置本体34と同様に、周囲がクリーンユニット80で覆われており、図示せぬ天井部に配設されたクリーンエア送風ユニットからのクリーンエアの吹き出しと、床面のベースプレート82に配設された排気ファン(不図示)による外部への排気によって清浄エアーのダウンフローが実現され、所定のクリーン度が確保される。
ただし、外部から作業者がホルダーユニット16に対するマスターディスク12,14の着脱作業を行うことができるように、クリーンユニット80には作業口(不図示)が設けられている。
クリーンユニット80によって区画されるマスターセット部36の空間(マスター準備作業室)と、クリーンユニット50によって区画される装置本体34の空間(転写室)は、開閉可能な隔壁ゲート84を介して互いに連結されている。すなわち、マスターセット部36と装置本体34の転写部26との間には、マスターセット部36内の空間と装置本体34の空間を開放したり遮断したりする開閉可能なシャッター(可動板)などからなる遮蔽手段としての隔壁ゲート84が設けられている。
また、装置本体34の転写部26におけるホルダーユニット16の固定位置と、マスターセット部36におけるセット作業位置(図1中の破線で示したホルダーユニット16’の位置)との間でホルダーユニット16を移動させるための手段として、マスターセット部36から装置本体34の転写部26の間にリニアアクチュエータ86が配設されている。このリニアアクチュエータ86は、隔壁ゲート84により区画される両室の境界をまたいで図1のY方向に沿って延設されており、マスターセット部36から転写部26における一対の磁界印加装置48,49により挟まれる空間まで延設されている。隔壁ゲート84の開閉と連動してリニアアクチュエータ86を制御することにより、装置本体34のクリーン度を確保しつつ、ホルダーユニット16の出し入れが可能である。こうして、マスターセット部36と装置本体34の転写部26との間でホルダーユニット16の受け渡しがなされる。
装置本体34外部のマスターセット部36にてマスターディスク12,14の取り付け作業を実施したホルダーユニット16をリニアアクチュエータ86によって装置本体34の転写部26に移動させる構造を採用したこととから、転写部26におけるホルダーユニット16の位置の再現性を確保することが要求される。このため、装置本体34には、転写部26におけるホルダーユニット16の位置を検出する手段として、カメラ88(以下「ホルダーユニット位置検出カメラ」という。)が配設されている。このホルダーユニット位置検出カメラ88は、図1のように転写部26におけるホルダーユニット16の側部に配置され、ホルダーユニット16の端面に付された基準マーク(不図示)を撮像することにより、ホルダーユニット16のY方向位置を検出する。
また、装置本体34には、転写部26にてホルダーユニット16に保持されているマスターディスク12,14の中心位置を検出するためのカメラ90(「マスター位置検出カメラ」という。)が設けられている。マスター位置検出カメラ90はアーム92に取り付けられており、アクチュエータ94によってY方向の往復移動が可能である。図示のようにマスターディスク12,14を離間させた状態でマスター位置検出カメラ90をホルダーユニット16内に挿入してマスターディスク12,14のディスク面を撮像し、その撮像画像を解析することによりディスク位置(中心位置)を測定する。ディスク位置の検出工程後は、マスター位置検出カメラ90をホルダーユニット16から退避させ、所定の待機位置で待機させる。
なお、マスター位置検出カメラ90と、ハンドリングロボット44の吸着ヘッド60とは図1の紙面に垂直な方向(Z方向)について、それぞれの配置される位置(高さ)が異なり、いずれをY方向に移動させてもお互いに接触(干渉)しない位置関係の構成になっている。
〔吸着ヘッド60の構成例〕
次に、本発明に係るディスクの位置決め方法の実施に好適な吸着ヘッド60の構成例を説明する。
図2は、吸着ヘッド60の断面図、図3は要部拡大図、図4はディスクの取り付け面側から見た正面図、図5は背面図である。なお、図3、図4においてスレーブディスクの図示は省略した。
これらの図面に示したように、吸着ヘッド60は略円筒形状を成し、その内部(内側中空部)には、照明用の光源112と導光板114及び遮光板118が配設されている。吸着ヘッド60は、外周環120の内側に内周環122が共軸で内挿された構造からなり、外周環120と内周環122の間にディスク吸引吸着のための吸気流路124が形成される。外周環120と内周環122の後端部(図2において右端)には封止プレート126がボルト128によって固定されており、該封止プレート126によって吸気流路124の背面部を封止されている。
外周環120の側面には、当該外周環120を径方向に貫通するねじ込み管継手130が設けられており、当該管継手130に不図示のチューブ(吸引用の流路管)を介して吸引ポンプ(不図示)が接続される。
吸着ヘッド60の前端部(図2において左端)は、ディスク保持の際にディスク面が当接する基準平面部132が形成されている。この基準平面部132に吸気流路124の開口(吸入口)124Aが形成されているため、吸気流路124の吸引によりスレーブディスク20を基準平面部132に密着させてスレーブディスク20を保持することができる(図3の拡大図参照)。
吸着ヘッド60に内蔵される光源112の種類は特に限定されないが、ここでは発光ダイオード(LED)が用いられている。本例では図4に示ように、光源112として4個のLEDを十字型に(同一円周上において90度等配位置に)配置して(図4参照)、光源固定部材136を介して吸着ヘッド60の内側に取り付けられている。LEDの個数や配置形態は本例に限定されない。ただし、輝度の分布に著しい不均一が発生しないことが望ましく、かかる観点から個数と配置形態が設計される。配置形態としては水平と垂直の各軸方向におけるバランスが悪いと誤差となりやすいため、中心に1個で360度に配光するか、各軸のプラス方向及びマイナス方向のそれぞれに4箇所または4の倍数とすることが望ましい。光源の色は単色であるほうが色収差上望ましく、さらに波長が短い青LEDがより望ましい。
光源112の前方には円形の導光板114が配置される。この導光板114は光源112から放射される光を拡散する特殊拡散板であり、スレーブディスク20の内径(中心孔の径)よりも大きな外径を有する。また、導光板114の前側面には、当該導光板114よりも小径の円形の遮光板118が取り付けられている。遮光板118は、その中心が導光板114の中心と一致するように固定されている。本例の場合、導光板114の前側面に、遮光板118を載せるための凹部138が形成されており、この凹部138に遮光板118を嵌合させて中心をボルト140で共締め固定するようになっている。
このような構造により、光源112から照射された光は、導光板114内を伝搬して、導光板114前端面側の出射面(遮光板118によって覆われていないリング状の部分)144から照射される(図3参照)。
遮光板118によって導光板114の中央部分の大部分が遮光されるため、導光板114の出射面144からリング状の略平行光が照射されることになる。当該略平行光の照明光は、スレーブディスク20の中心孔20Aの内周エッジ20Eによって一部が遮られ(図3参照)、一部が中心孔20Aを通過することにより、その通過光が内周エッジ20Eの円形形状を反映するものとなる。なお、遮光板118が無い場合は、中心方向からスレーブディスク20の中心孔20Aの面取り部20C等で中心方向からの光が反射し面取り部20Cの像が光って受光されるため誤差が増大する。
本例に示した遮光板118を備える構造(図2、図3)により、スレーブディスク20の中心孔20Aを通過してくる光は、ディスクの内周エッジ20Eと遮光板118の外周エッジとで規定されるリング状の光となっている。この透過光を図1で説明したディスク位置検出カメラ46にて撮像し、得られた画像を解析することにより、スレーブディスク20の内径計測と中心位置の特定を行う。
〔ディスク位置検出カメラの説明〕
測定対象物たるスレーブディスク20を挟んで、吸着ヘッド60と対向して配置されるディスク位置検出カメラ46には、例えば、テレセントリック光学系を組み込んで、入射する光線をCMOS又はCCDイメージセンサで受光するものが好適である。
テレセントリック光学系とは、開口絞りがレンズの焦点位置にあるレンズのことで、開口絞りがレンズの焦点位置にあるため主光線がレンズ光軸に対して物体側、像側、もしくは両側で平行にすることができる。
特に、物体側がテレセントリックなレンズでは、画角(テレセントリシティー)が限りなく0°に近いため、測定対象物が上下しても寸法変動や位置変動がなく、測定誤差が発生しない。たとえ測定対象物が被写界深度から外れ、ピントがボケてもこの性能が維持される。
したがって、一般に厚みの異なる立体形状物を同一視野、同一倍率にて測定する場合や、ピント方向の測定対象物との位置がラフな場合などの悪条件下での高精度な画像処理計測が必要な時に威力を発揮する。本実施形態においては内周エッジ20Eに奥行きがあるため、通常のレンズではピントがぼけたり、内周エッジ20Eの反射による誤差を生ずるが、テレセントリックレンズであれば平行光以外を通過させないためこのような誤差が無い。
〔ディスク位置測定の実施例1〕
下記条件にてディスク位置の検出及び測定を行った。
被測定物:直径1.8”のハードディスク用磁気ディスク
レンズ:オプトアート社製テレセットリックレンズ(TCL0400-M 0.4倍 絞り4)
カメラ:(株)アルゴ社製:LW620 (3000×2200 CMOS)
照明用の光源:赤LED (シーシーエス社製:LDL-TP-43×35)
分解能:8.751 μm/Pixel
画像解析ソフト:Vision builder7.1及び画像測定.vi
遮光条件:薄いφ10[mm]ゴムシート
上記条件により取得された画像例を図6に示す。
この得られた画像についてプロファイル解析を行い、画像処理で円直径測定を行った。図7は、図6中の一点鎖線で囲んだ外周エッジ付近について径方向に沿った20ピクセル分のライン(符号102で示したライン)の輝度プロファイルである。また、図8は外周エッジ付近について径方向のラインに沿って輝度を微分して得られるエッジ強度のプロファイルである。
比較のために、遮光板の無い条件で上記と同様の測定を行った(比較例1)。当該比較例1により取得された画像例を図9に示す。また、この比較例1の画像(図9)について、得られたエッジプロファイルと、その強度プロファイルを図10,11に示した。
図7と図10を比較すると明らかなように、遮光板118を有する本発明の実施形態の方がエッジ部の傾斜がシャープであり、比較例1と比べて高精度にエッジ位置を測定することが可能である。
円周方向について複数の箇所でエッジ位置を特定することにより、ディスク内周エッジの円形ラインを計算により求めることができ、その円の中心位置を正確に求めることができる。
〔ディスクの位置決め方法〕
上記の構成を用いたディスクの位置決め方法は、次の手順によって行われる。
(手順1)まず、予め基準点を定めておく。この基準点は、最終取り付け位置(転写部26におけるホルダーユニット16のマスターディスク12に重ねる位置)から、所定量のディスク搬送距離を逆算した位置として定められる。
本例では、ディスク位置検出カメラ46に対向する検査ポジションの吸着ヘッド60に保持されるスレーブディスク20の内周センターの理想位置(設計上誤差がない理想的な条件において実現されるべき位置の点)が基準点となるように、検査ポジション及びディスク位置検出カメラ46の配置が設計されている。
(手順2)ディスクカセット30からスレーブディスク20を取り出し、ハンドリングロボット44によって、ディスク位置検出カメラ46に対向する測定ポジション(初期測定位置)へと運ぶ。この位置でディスク位置検出カメラ46によってスレーブディスク20の内周円の撮像が行われ、得られた画像から画像処理によってディスク内周円の中心位置が測定される。
設計上、理想的には、その中心位置が基準点と一致することになるが、実際には、吸着ヘッド60によるチャッキングのずれ(芯ずれ)や、ハンドリングロボット44の位置精度などの要因により、スレーブディスク20の中心位置は基準点から偏移し得る。
(手順3)測定された中心位置と基準点とを比較して、そのずれ(偏移量)を計算し、当該偏移量が所定の許容範囲内(例えば、絶対値で1μm以内)であるか否かを判定する。
(手順4)手順3の判定の結果、偏移量が所定の許容範囲内であれば(OK判定時)、位置補正の制御は不要であり、そのままスレーブディスク20を転写部26のホルダーユニット16に移動し、マスターディスク12上に重ねる。
(手順5)その一方で、手順3の判定の結果、偏移量が所定の許容範囲を超えて大きかった場合(NG判定時)は、一端、ディスクチャック時の方向に微少量(数mm)戻り、安定後、前回測定したディスク位置と基準点とのずれ分を修正する補正量を含んだ測定ポジションに移動させる。つまり、前回の測定で得られた偏移量を補正する方向にスレーブディスク20の位置を修正する。なお、微少量戻してからずれ補正を含んだ測定ポジションに移動させる理由は、バックラッシを考慮して同じ方向からの動きで停止させるためである。
(手順6)そして、上記手順5により修正された位置で再度、ディスク位置検出カメラ46によるディスク位置の測定を行う。この測定結果と基準点とを比較し、偏移量が所定の許容範囲内であれば、そこからスレーブディスク20を転写位置に移動し、マスターディスク12上に供給する。
基準点から最終取り付け位置(転写位置)までのディスク搬送は、予め定められた移動量であるため、基準点を正確に位置決めすることで、最終取り付け位置への位置決め精度が向上する。
(手順7)なお、再計測された偏移量が再び所定の許容範囲を超えた場合には、もう一度、微少量戻した後、新たな補正量で位置を修正してリトライする。リトライの回数は予め所定の回数を定めておき、規定回数の測定と位置の補正動作を繰り返しても偏移量が所定の許容範囲内に入らない場合には、エラーとして処理される。
こうして、吸着ヘッド60で保持したスレーブディスク20をホルダーユニット16に供給する前に、所定の基準点に位置合わせを行い、その後、ホルダーユニット16のマスターディスク12上へと移動させるようにしたので、マスターディスク12に対するスレーブディスク20の位置決め精度が向上する。
〔ディスク位置検出を行うための他の実施形態〕
図3〜5で説明した光源内蔵タイプの吸着ヘッド60を用いてディスク孔からの透過光を撮像することによってディスク内周円の位置を測定する方式(「透過内径位置測定方式」と呼ぶ。)に代えて、テレセントリックレンズに同軸落射照明を組み合わせた光学系を利用してディスク孔からの反射光を撮像することによりディスク内周円の位置を測定する方式(「同軸落射内径位置測定方式」と呼ぶ。)を採用することも可能である。
同軸落射照明を利用する場合には、図3で説明した吸着ヘッド60における光源112、導光板114、及び遮光板118を省略し、導光板114に代えて、ミラー(反射板)がヘッド内に配設される(図12参照)。
図12は、同軸落射照明を利用する場合に用いる吸着ヘッド60’の構成例を示す要部断面図である。同図中、図2に示した構成と同一又は類似する部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図12に示したとおり、吸着ヘッド60’内には、表面鏡反射板148が配設されている。この表面鏡反射板148はディスク20の中心孔20Aよりも大きい外径を有し、ディスク20に面する反射面148Aはディスク20と平行である。
そして、この吸着ヘッド60’に対向して配置されるディスク位置検出カメラ46(図1参照)のレンズ部には、同軸落射タイプのテレセントリックレンズが適用される。
同軸落射内径位置測定方式によるディスク位置測定の実施例を以下に示す。
〔ディスク位置測定の実施例2〕
下記条件にてディスク位置の検出及び測定を行った。
被測定物:直径1.8”のハードディスク用磁気ディスク
レンズ:オプトアート社製テレセットリックレンズ(TCL0400-F 0.4倍 絞り4 ;同軸落射タイプ)
カメラ:(株)アルゴ社製:LW620 (3000x2200 CMOS)
照明用の光源:青LED (シーシーエス社製:HLV-24BL)
分解能:7.763 μm/Pixel
画像解析ソフト:Vision builder7.1及び画像測定.vi
上記条件により取得された画像例を図13に示す。
この得られた画像についてプロファイル解析を行い、画像処理で円直径測定を行った。図14は図13中の一点鎖線で囲んだ外周エッジ付近について径方向に沿う20ピクセル分のライン(符号104)の輝度プロファイルである。また、図15は、輝度を微分して得られるエッジ強度のプロファイルである。図13に示したように、円の内側から外側に向かう径方向のラインに沿って「白→黒→白」と変化する場合のエッジ強度プロファイル(図15)はピークが2つ現れる。なお、図14のラインプロファイル(20ピクセル分)は「白→黒」の1山分のものに相当している。
図10と図14を比較すると明らかなように、同軸落射内径位置測定方式による本発明の実施形態の方がエッジ部の輝度プロファイルの傾斜がシャープであり、比較例1と比べて高精度にエッジ位置を測定することが可能である。
〔外乱光対策について〕
ハードディスクは鏡面性が大変良いため、外乱光には特に留意が必要である。特に、内側エッジの面取り部は一般に45度±10度程度の角度のため、ハードディスクの面に沿う方向の外光はレンズ方向に反射するため、外乱光となりやすい。そこで、面から外周に向かう方向にカバーを設けたり、照明とレンズに適切な偏光フィルタを設けることが好ましい。また、青LED等、特定波長の照明を使用し、レンズ側にフィルタを設けるなどの構成により外乱光を軽減できる。
〔ホルダーユニットの構成例〕
ここで、ホルダーユニット16の構成について説明する。
図16はホルダーユニット16の構成を示す側面図であり、図17はその要部である第1のディスクホルダー211及び第2のディスクホルダー212にそれぞれ装着されるホルダー板213及びホルダー板214を表わす断面図である。
本例のホルダーユニット16は、両面同時磁気転写を行うものであり、図16に示すように、第1のディスクホルダー211と第2のディスクホルダー212とを備え、これら対向する2つのディスクホルダー(211,212)を相対的に接離移動させる手段として、第2のディスクホルダー212を第1のディスクホルダー211に対して接近又は離間させる移動手段240を備えている。なお、本実施形態では第2のディスクホルダー212を移動させる構造を例示するが、第1のディスクホルダー211を移動させる構造を採用することも可能である。
第1のディスクホルダー211は、マスターディスク12(図17参照)とスレーブディクス20とを保持するホルダー板213と、当該ホルダー板213を複数のL字状コマ(固定部材)217、217、…を介して固定保持する中間板(取り付け部材)216と、当該中間板216を位置決め固定するディスクホルダーベース218等を含んで構成されている(図16参照)。
ディスクホルダーベース218は、一方の面に凹部218aを有しており、ホルダー板213を固定保持した中間板216を凹部218aに挿入し、押圧部材である押しネジ219で中間板216の上部側面を押圧することにより中間板216の他の側面二面がディスクホルダーベース218の凹部218aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板216が位置決めされるようになっている。この構成がホルダー板213の装着位置再現機構部であり、この構成により、押しネジ219を緩め、ホルダー板213を中間板216ごとディスクホルダーベース218から取りはずしても、再装着時には再現性良く位置決めが可能である。
また、このホルダーユニット16は、第1のディスクホルダー211の姿勢調整を行うチルチング調整手段233を備えている。チルチング調整手段233は、チルチングベース234と、先端が球形の4個の微調ネジ(調整ボルト)235、235、…と、4個のクランプネジ236、236、…とから構成されており、第1のディスクホルダー211はチルチングベース234に取り付けられている。なお、調整部材としての微調ネジ235は押しネジでクランプネジ236は引きネジとして作用する。かかる構造により、第1のディスクホルダー211は図16のY方向(紙面に垂直方向)及びZ方向の傾斜調整が可能である。
第2のディスクホルダー212の構造も上記した第1のディスクホルダー211の構造と共通しており、マスターディスク14(図17参照)を保持するホルダー板214と、当該ホルダー板214を固定保持する中間板237と、当該中間板237を位置決め固定するディスクホルダーベース238等で構成されている(図16参照)。
ホルダー板214を固定保持した中間板237をディスクホルダーベース238の凹部38aに挿入し、押しネジ(押圧部材)219で中間板237の上部側面を押圧することにより中間板237の他の側面二面がディスクホルダーベース238の凹部238aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板237が位置決めされるようになっている。当該構成により、押しネジ219を緩め、ホルダー板214を中間板237ごとディスクホルダーベース238から取りはずしても、再装着時には再現性良く位置決めが可能である。
また、ホルダーユニット16のユニットベース239にはリニアガイド241が設けられ、テーブル242を図16のX方向に案内し、テーブル242はモータ243で駆動されるボールネジ244によって図16のX方向に移動されるようになっている。このリニアガイド241、テーブル242、モータ243及びボールネジ244等で移動手段240を構成している。
移動手段240のテーブル245上には取り付け板246が固定されており、当該取り付け板246に第2のディスクホルダー212が取り付けられている。かかる構成により、第2のディスクホルダー212のホルダー板214に保持されたマスターディスク14の中心線CLと、第1のディスクホルダー211のホルダー板213に保持されたマスターディスク12の中心線CLとを一致させるように位置を調整することができる。
また、第2のディスクホルダー212は移動手段240によって図16のX方向に接近又は離間されるようになっているため、第2のディスクホルダー212を第1のディスクホルダー211に向けて接近させることにより、スレーブディスク20の両面にマスターディスク12,14を加圧密着させることができる。
次に、図17を用いてマスターディスク12,14とスレーブディスク20の保持構造について説明する。各ホルダー板213,214は、マスターディスク12,14及びスレーブディスク20の形状に対応した略円板状部材であり、図16に示すように、対向配置されるホルダー板213,214の内側面は、マスターディスク(転写原盤)12,14とスレーブディスク20(被転写体)とを挟持し保持する保持面213a,214aとなっている。すなわち、各ホルダー板213,214の内部には凹部が形成されており、当該凹部の底面がディスク受け面(保持面213a,214a)となっている。
各ホルダー板213,214の凹部の周壁面を構成する厚肉部213b,214bよりも外側の周縁部には薄肉部213c,214cが形成されている。この薄肉部213c,214cを図15で説明したL字状コマ217、217、…で挟み込むことにより、各ホルダー板213,214が中間板216,237に固定保持される。
図16のように、各ホルダー板213,214の保持面213a,214aには各々、弾性(形状復元性)を有する材質からなる緩衝材(「緩衝材部品」に相当)251,252が接着固定されており、この緩衝材251,252を介してマスターディスク12,14がホルダー板213,214に固定される。緩衝材251,252の材質としては例えば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、バイトンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。この緩衝材251,252は、マスターディスク12,14とスレーブディスク20との密着を良好に実施するためのものであり、マスターディスク12,14の円形形状に合わせて円盤シート状に形成される。
スレーブディスク20が取り付けられるホルダー板213の凹部中心部には段付凸部(コア)213dが形成され、当該段付凸部213dの根元側外周でマスターディスク12の中心孔と嵌合してマスターディスク12を位置決めし、段付凸部213dの先端側外周でスレーブディスク20の中心孔と嵌合し、スレーブディスク20を位置決めする。
なお、段付凸部213dの外周面には、必要に応じDLC(diamond like carbon)膜等の硬質保護膜を被覆し、ディスクとの摩擦に伴う塵埃の発生を低減するようにしてもよい。また、前述の説明では段付凸部213dがホルダー板213と一体で形成されているが、段付凸部213dを別部品で形成し、ホルダー板213の中央に取り付けてもよい。
スレーブディスク20としては、両面に磁気記録層(図示略)が形成され、中心部に開口部(中心孔)を有する円盤状の磁気記録媒体が使用される。なお、磁気記録層(磁性層)の磁化容易軸がディスク面に平行な面内磁気記録媒体であってもよいし、磁化容易軸がディスク面に垂直な垂直磁気記録媒体であってもよい。
図17に示す如く、ホルダー板213,214の離間状態において、右側のホルダー板213のマスターディスク12上にスレーブディスク20が供給される。ホルダー板213の段付凸部(コア)213dには、スレーブディスク20の内周エッジ付近を吸引吸着するための吸着部(不図示)が形成されており、マスターディスク12上に供給されたスレーブディスク20は、マスターディスク12上に吸着固定される。
その後、ホルダー板213,214を互いに接近させ、マスターディスク12,スレーブディスク20、マスターディスク14を加圧密着させる。
ホルダー板213,214における凹部の周壁面を構成する厚肉部213b、214bは、両ホルダー板213,214の密着時にマスターディスク12,14及びスレーブディスク20の周囲を覆う壁部材として機能する。ホルダー板213の厚肉部213bには溝213eが形成され、溝213eにはО−リングからなるシール材255が設けられている。
図17の状態からホルダー板214をホルダー板213に向けて近接させ、マスターディスク12,14でスレーブディスク20を挟み込むと、ホルダー板214の厚肉部214bがシール材254に当接し、ホルダー板213の凹部とホルダー板214の凹部とで形成される内部空間は密閉される。
ホルダー板213の凹部の底面、段付凸部213dの中心部、及び段付凸部213dの段付部には図16の2点鎖線で示す真空吸引路213fが形成され、当該真空吸引路213fは不図示の減圧ポンプ等の吸引手段に接続されている。
ホルダー板213,214を密着させた状態で不図示の減圧ポンプによるエアの排出により、内部の密閉空間を所定の真空度(例えば、50〜100kPaの範囲の値)に制御する。段付凸部213dの段付部の吸引路でスレーブディスク20を吸引吸着し、他の吸引部で内部の密閉空間の全体を吸引する。これにより、マスターディスク12,14とスレーブディスク20とが所定の密着圧力となるように設定され、両ディスクの密着性が高められる。
なお、本例ではホルダー板213側に真空吸引路213fを形成したが、ホルダー板214側に真空吸引路を形成してもよい。
また、更に密着力を強化するために、ホルダー板213,214を外部から機械的に加圧する押圧手段(例えば、加圧シリンダーによってホルダー板213,214に所定の押圧荷重を印加する構成)を備えてもよい。本例では、図16で説明した移動手段240が押圧手段として機能し得る。
転写工程において、ディスクホルダー(211,212)内のマスターディスク12,14及びスレーブディスク20に磁界を印加するために、図16の例では、同図中点線で示したように、第1のディスクホルダー211及び第2のディスクホルダー212の背面側中央部分、すなわち、取り付け板246,247、ディスクホルダーベース218,228、及び中間板216,237のそれぞれ中央部には貫通孔211A、212Bが形成されており、当該貫通孔211A、212Bに図1で説明した磁界印加装置48,49の磁石22,24が挿入されるようになっている。
なお、ホルダーユニット16を構成する部材のうち、安定した転写磁界を印加するために、少なくとも第1のディスクホルダー211、第2のディスクホルダー212、チルチング調整手段233、及び取り付け板246,247の材質は、例えばSUS304等の非磁性材料が用いられる。
転写用磁界および必要に応じて初期磁界を印加する磁界印加装置は、面内記録の場合には、例えば、スレーブディスク20の半径方向に延びるギャップを有するコアにコイルが巻き付けられたリング型ヘッド電磁石がディスクホルダー211,212の両側に配設されてなり、両側で同じ方向にトラック方向と平行に発生させた転写用磁界を印加する。磁界印加装置を回転移動させて、スレーブディスク20とマスターディスク12,14の全面に転写用磁界を印加する。或いはまた、ホルダー側を回転させる構成を採用してもよい。磁界印加装置は、片側にのみ配設するようにしてもよく、永久磁石装置を両側または片側に配設してもよい。また、垂直記録の場合の磁界印加装置は、極性の異なる電磁石または永久磁石をホルダーユニット16の両側に配置し、垂直方向に転写用磁界を発生させて印加する。部分的に磁界を印加するものでは、ディスクホルダーを移動させるか磁界を移動させて全面の磁気転写を行う。
〔磁気転写装置の制御系の説明〕
次に、本例の磁気転写装置の制御系について説明する。図18は、本例の磁気転写装置10の動作を制御する制御部と各構成機器との間の信号の流れを示す。マスターセット部36の隔壁ゲート84、アクチュエータ86、ホルダーユニット16、磁界印加装置48,49等の各要素の動作は、制御部300からの制御信号により制御される。
また、図18には示されていないが、図1で説明したマスター位置検出カメラ90の撮像動作、画像取り込み、画像解析、並びに、マスター位置検出カメラ90の移動(アクチュエータ94の駆動)等についても、図18の制御部300によって制御される。
また、ハンドリングロボット44の動作はディスク搬送制御部320からの制御信号により制御される。ディスク搬送制御部320は、ディスク位置検出カメラ46によって取得される画像データを解析する画像解析処理部322と、画像解析処理部322の演算結果に基づいてディスク位置の補正量を演算し、ディスク位置を修正する補正動作を行わせる補正制御部324と、を含んで構成される。ディスク搬送制御部320は、制御部300と連携してディスク位置の検出処理を実施する。
なお、制御部300及びディスク搬送制御部320の機能は、ソフトウエア(コンピュータプログラム)によって実現することができる。制御部300と、ディスク搬送制御部322とを別々のブロックで示したが、これらは1つのコントローラ内に構成されるものであってもよいし、別々のコントローラによって構成されるものであってもよい。
〔転写工程の説明〕
図19は、本例の磁気転写装置10における転写工程のフローチャートである。
図示の転写工程は、転写部26にホルダーユニット16が設置され、隔壁ゲート84が閉じられた状態で実施される。
まず、ディスクカセット30からスレーブディスク20を1枚取り出す(ステップS102)。具体的には、図1で説明したリフタ54がディスクカセット30内の1枚のスレーブディスク20を選択して持ち上げ、チャック台42を経由して吸着ヘッド60により吸着保持させる。
その後、ディスク位置検出カメラ46によりスレーブディスク20の中心位置を検出する(ステップS104)。具体的には、スレーブディスク20を吸着保持した吸着ヘッド60をディスク位置検出カメラ46に対峙する測定位置まで移動させ、当該位置において、ディスク位置検出カメラ46によりスレーブディスク20の孔20Aの通過光を撮像し、その撮像画像を解析することにより、ディスク中心位置を検出する。
また、検出された中心位置と所定の基準点とを比較し、基準点からの偏移量を算出する(ステップS106)。
求めた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し(ステップS108)、許容範囲を超えている場合(NO判定時)は、ディスク位置の補正動作を行う(ステップS110)。この補正動作は、既に説明したように、微少量の戻し動作後に、偏移量に応じた補正量の移動制御を行うものである。補正動作後は、ステップS104に戻り、再度の測定を行う。
ステップS108において、許容範囲内である場合(YES判定時)は、ステップS112に進み、スレーブディスク20をホルダーユニット16内のマスターディスク12,14の間の供給位置まで移動させる(ステップS112)。このとき、基準点からホルダーユニット16内の所定の供給位置(ディスク保持位置)までディスクを移動させるための規定の移動量に対し、測定結果の偏移量に応じた補正量を考慮して移動量を修正し、この補正された移動量による位置設定にしたがって、当該スレーブディスク20をホルダーユニット16へと移動させる。これにより、高精度の位置決めが実現される。
ホルダーユニット16内に供給されたスレーブディスク20は、吸着ヘッド60から第1のディスクホルダー211のホルダー板213へと引き渡され、マスターディスク12上に吸着固定される。
その後、第2のディスクホルダー212を第1のディスクホルダー211に向かって移動させ、スレーブディスク20の両面に2枚のマスターディスク12,14を密着させる(ステップS114)。さらに、磁石22,24をホルダーユニット16の貫通孔211A、212B(図16参照)に挿入し、ホルダーユニット16の両側から転写用磁界を印加する。
これにより、スレーブディスク20の両面の磁性層にマスターディスク12,14の担持情報(例えば、サーボ信号のパターン等)が磁気転写される(ステップS116)。
その後、ホルダーユニット16の密着を開放して、吸着ヘッド60をホルダーユニット16内に進入させ、転写済みのスレーブディスク20を取り出す。吸着ヘッド60でチャッキングされた転写済みスレーブディスク20は、ハンドリングロボット44によってチャック台42に戻された後、リフタ54によってディスクカセット30内へと収納される(ステップS118)。
ディスクカセット30に収容されている複数枚のスレーブディスク20について、上記した工程(ステップS102〜S108)が繰り返される。
なお、ステップS108でNO判定となった場合のディスク位置の補正(ステップS110)とその後の再計測の動作(ステップS104〜S106)のリトライのルーチンは、リトライ回数をカウントし、規定回数の範囲で実施する。
以上で説明したように、本実施形態によれば、吸着ヘッド60で実際にスレーブディスク20をチャッキングした状態で、ディスク中心位置を検出し、所定の基準点に対する偏移量を測定するため、チャッキングによりディスク中心位置のばらつきがあっても、正確にスレーブディスク20の位置決めを行うことができる。
このため、良好な磁気転写を行うことができ、高品位な磁気ディスクを製造することができる。
本発明の実施形態に係る磁気転写装置の平面図 吸着ヘッドの断面図 図2の部分拡大図 図2に示した吸着ヘッドの正面図 図2に示した吸着ヘッドの背面図 ディスク位置測定(実施例1)によって得られた画像例を示す図 図6の画像データから得られるエッジ部のラインプロファイルを示すグラフ 図6の画像データから得られるエッジ強度プロファイルを示すグラフ 遮光板が無い構成によるディスク位置測定(比較例1)によって得られた画像例を示す図 図9の画像データから得られるエッジ部のラインプロファイルを示すグラフ 図9の画像データから得られるエッジ強度プロファイルを示すグラフ 同軸落射照明を利用する場合に用いる吸着ヘッドの構成例を示す要部断面図 同軸落射照明を利用したディスク位置測定(実施例2)によって得られた画像例を示す図 図13の画像データから得られるエッジ部のラインプロファイルを示すグラフ 図13の画像データから得られるエッジ強度プロファイルを示すグラフ ホルダーユニットの構成例を示す側面図 ホルダー板の断面図 磁気転写装置の制御系を示す要部構成図 転写工程のフローチャート
符号の説明
10…磁気転写装置、12,14…マスターディスク、16…ホルダーユニット、20…スレーブディスク、22,24…磁石、26…転写部、30…ディスクカセット、40…ハンドリングロボット、46…ディスク位置検出カメラ、48,49…磁界印加装置、60…吸着ヘッド、112…光源、114…導光板、118…遮光板

Claims (12)

  1. 中央部に孔が形成されている磁気ディスクをホルダーに位置決めするための磁気ディスクの位置決め方法において、
    前記磁気ディスクをチャッキングするチャック手段の内部に照明用の光源を配置するとともに、当該光源から照射される光を拡散しつつ前記孔よりも大きい外径の出射端面に導く導光板と、該導光板の出射端面側に、前記孔よりも小さい面積で中心部分の光を遮光する遮光板とを設け、
    前記磁気ディスクを前記チャック手段でチャッキングした後、予め定められた所定の測定位置に当該磁気ディスクを移動させ、
    前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射するように、前記遮光板の外側を通過したリング状の光束断面の光を前記チャック手段から前記磁気ディスクに向けて照射し、
    前記孔によって通過光束の断面形状を規制しつつ当該孔を通過した光を撮像手段によって撮像することにより、当該通過光束の画像データを取得し、
    前記画像データから前記孔の中心位置を測定し、
    前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、
    前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正し、該ディスクを前記ホルダーに供給することを特徴とする磁気ディスクの位置決め方法。
  2. 中央部に孔が形成されている磁気ディスクをホルダーに位置決めするための磁気ディスクの位置決め方法において、
    前記磁気ディスクをチャック手段でチャッキングした後、予め定められた所定の測定位置に当該磁気ディスクを移動させ、
    レンズ部にテレセントリック光学系を用いた撮像手段の当該光学系と同軸上から照明用の光を照射する同軸落射方式の照明手段を用いるとともに、前記チャック手段に前記磁気ディスクの孔を通過して入射する光を反射するための反射面が設けられ、
    前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、前記照明手段により、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射し、
    前記孔によって通過光束の断面形状を規制しつつ当該孔を通過した光の前記反射面からの反射光を前記撮像手段によって撮像することにより、当該通過光束の画像データを取得し、
    前記画像データから前記孔の中心位置を測定し、
    前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、
    前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正し、該ディスクを前記ホルダーに供給することを特徴とする磁気ディスクの位置決め方法。
  3. 前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、
    許容範囲を超えていた場合には、当該磁気ディスクを前記測定位置に移動させる前の前記チャッキングを行ったときの位置の方向に前記磁気ディスクを所定量だけ戻す移動を行い、
    その後、前記求められた偏移量の位置ずれを修正する補正量を含んだ再測定位置へ当該磁気ディスクを移動させ、
    当該再測定位置にて再度前記磁気ディスクの孔の中心位置を測定し、当該再測定の結果と前記基準点との比較から、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、前記所定の許容範囲内であるか否かを再判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ディクスの位置決め方法。
  4. 前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、
    許容範囲内であった場合に、当該磁気ディスクを前記ホルダーの保持位置まで移動させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の磁気ディスクの位置決め方法。
  5. 前記測定結果から求められた偏移量が前記所定の許容範囲内であった場合に、前記基準点から前記ホルダーの保持位置まで前記磁気ディスクを移動させるための所定の移動量に対し、前記測定結果の偏移量に応じた補正量を考慮して移動量を求め、この求めた移動量による位置設定にしたがって、当該磁気ディスクを前記ホルダーの保持位置まで移動させることを特徴とする請求項に記載の磁気ディスクの位置決め方法。
  6. 転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写装置において、
    中央部に孔が形成されている複数枚の磁気ディスクを収容するディスク収容部と、
    前記ディスク収容部から取り出された1枚の磁気ディスクをチャックするチャック手段と、
    前記チャック手段によって前記磁気ディスクをチャッキングした状態で当該磁気ディスクを予め定められている所定の測定位置を経由して前記ホルダーユニットに移動させ得るディスク搬送手段と、
    前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射する照明手段と、
    前記照明手段から照射され、前記孔によって通過光束の断面形状が規制された通過光を撮像し、当該通過光束の画像データを取得する撮像手段と、
    前記撮像手段によって得られた前記画像データから前記孔の中心位置を測定するともに、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求める画像解析手段と、
    前記画像解析手段により求めた前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正する位置補正を行い、当該磁気ディスクを前記ホルダーユニットに供給するように前記ディスク搬送手段を制御する制御手段と、
    を備え
    前記チャック手段の内部に照明用の光源が配置されるとともに、当該光源から照射される光を拡散しつつ前記孔よりも大きい外径の出射端面に導く導光板と、該導光板の出射端面側に、前記孔よりも小さい面積で中心部分の光を遮光する遮光板とが設けられ、
    前記遮光板の外側を通過したリング状の光束断面の光を当該チャック手段から前記磁気ディスクに向けて照射する構成を備えることを特徴とする磁気転写装置。
  7. 転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写装置において、
    中央部に孔が形成されている複数枚の磁気ディスクを収容するディスク収容部と、
    前記ディスク収容部から取り出された1枚の磁気ディスクをチャックするチャック手段と、
    前記チャック手段によって前記磁気ディスクをチャッキングした状態で当該磁気ディスクを予め定められている所定の測定位置を経由して前記ホルダーユニットに移動させ得るディスク搬送手段と、
    前記所定の測定位置で前記磁気ディスクのディスク面に対して垂直方向から、少なくとも前記孔のエッジを照明し得る光束断面の光を照射する照明手段と、
    前記照明手段から照射され、前記孔によって通過光束の断面形状が規制された通過光を撮像し、当該通過光束の画像データを取得する撮像手段と、
    前記撮像手段によって得られた前記画像データから前記孔の中心位置を測定するとともに、前記測定結果と予め設定されている基準点とを比較して、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求める画像解析手段と、
    前記画像解析手段により求めた前記偏移量に基づいて前記磁気ディスクの位置を修正する位置補正を行い、当該磁気ディスクを前記ホルダーユニットに供給するように前記ディスク搬送手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記撮像手段のレンズ部にテレセントリック光学系が用いられ、
    前記撮像手段の当該光学系と同軸上から照明用の光を照射する同軸落射方式の照明手段を備えるとともに、前記チャック手段に前記磁気ディスクの孔を通過して入射する光を反射するための反射面が設けられ、
    当該反射面からの反射光を前記撮像手段にて撮像する構成を備えることを特徴とする磁気転写装置。
  8. 前記制御手段は、前記測定結果の偏移量に応じた補正量を考慮して、当該磁気ディスクを前記ホルダーユニットの規定位置まで移動させる制御を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気転写装置。
  9. 前記制御手段は、前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲を超えていた場合には、当該磁気ディスクを前記測定位置に移動させる前の前記チャッキングを行ったときの位置の方向に前記磁気ディスクを所定量だけ戻す移動を行い、その後、前記求められた偏移量の位置ずれを修正する補正量を含んだ再測定位置へ当該磁気ディスクを移動させ、当該再測定位置にて再度前記磁気ディスクの孔の中心位置を測定し、当該再測定の結果と前記基準点との比較から、前記基準点に対する前記測定結果の偏移量を求め、前記所定の許容範囲内であるか否かを再判定する制御を行うことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の磁気転写装置。
  10. 前記制御手段は、前記測定結果から求められた偏移量が所定の許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内であった場合に、当該磁気ディスクを前記ホルダーの保持位置まで移動させる制御を行うことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の磁気転写装置。
  11. 転写すべき情報を担持したマスターディスクと、被転写用の磁気ディスクとホルダーユニットで密着保持した状態で転写用磁界を印加することにより、前記磁気ディスクに前記情報を磁気的に転写記録する磁気転写方法において、
    前記マスターディスクが固定されているホルダーを含む前記ホルダーユニットに対して、前記被転写用の磁気ディスクを供給する際に、請求項1乃至のいずれか1項に記載の磁気ディスクの位置決め方法を用いて、前記マスターディスク上に前記磁気ディスクを供給し、
    その後、前記マスターディスクと前記磁気ディスクとを密着させて前記転写用磁界を印加することを特徴とする磁気転写方法。
  12. 請求項11に記載の磁気転写方法を実施することによって前記情報が記録された磁気ディスクを製造することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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