JP4060453B2 - 光学的記憶装置及びポジショナ駆動感度の調整方法 - Google Patents

光学的記憶装置及びポジショナ駆動感度の調整方法 Download PDF

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    • G11B7/08505Methods for track change, selection or preliminary positioning by moving the head

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジショナにより媒体の任意のトラック位置に光ビームを移動させる光学的記憶装置及びポジショナ駆動感度の調整方法に関し、特に、ポジショナの位置が変化しても駆動電流に対するポジショナの駆動感度を一定に保つようにした光学的記憶装置及びポジショナ駆動感度の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクは、近年急速に発展するマルチメディアの中核となる記憶媒体として注目されており、例えば3.5インチのMOカートリッジを見ると、128MB、230MB、504MB、640MB等のMOカートリッジが提供されている。このようなMOカートリッジを使用する光ディスクドライブは、デスクトップ型のパーソナルコンピュータの外部記憶装置として提供されている。
【0003】
更に、近年、急速に普及している携帯性に優れたノートブック型のパーソナルコンピュータで標準装備するため、小型化と薄型化、更に低価格化が図られている。
【0004】
また光ディスクドライブにあっては、媒体のトラックを横切る方向にリニア駆動型のポジショナを設けている。ポジショナにはダブル駆動型とシングル駆動型がある。
【0005】
ダブル駆動型のポジショナは、媒体半径方向に移動自在に設けたキャリッジと、キャリッジを駆動するVCM(キャリッジアクチュエータ)で構成される。ピックアップ光学系は、筐体に固定された固定光学系と、リニア駆動されるキャリッジに搭載された可動光学系で構成されている。
【0006】
キャリッジにはレンズアクチュータが搭載され、トラッキングコイルの通電により対物レンズトラックを横切る方向に移動し、かつフォーカスコイルの通電により対物レンズを上下方向に移動させる2次元的な自由度が要求される構造をもつ。
【0007】
このようなダブル駆動型のポジショナは、目標トラックにビームを移動するシーク制御(粗調整)の際には、VCMによるキャリッジの駆動で加速・定速・減速とする速度制御を行い、目標トラックに近づいた時にレンズアクチュエータの駆動で目標トラックに対する引込み制御を行う。
【0008】
このシーク制御中には、VCMによるキャリッジ慣性移動に伴う対物レンズの光軸ずれを防止するため、対物レンズの位置検出信号を用いて対物レンズの光軸を中立位置(媒体面の直交方向)に維持するようにレンズアクチュエータを制御するレンズロック制御を行っている。
【0009】
目標トラックに対する引込み完了後は、レンズアクチュエータの位置決め制御によりビームを目標トラックに追従させるオントラック制御を行い、同時に媒体偏心等の緩やかな位置変動についてはVCMによるキャリッジの駆動で追従させている。
【0010】
このオントラック制御中には、レンズアクチュエータによる対物レンズの動きに対し、対物レンズの位置検出信号を用いて対物レンズの光軸を中立位置(媒体面の直交方向)に維持するようにVCMによりキャリッジを制御するレンズロック制御を同時に行なう二重サーボ制御を行っている。このようなダブル駆動型のポジショナは、構造が複雑なため小型化、薄型化及びコストダウンには限界があるが、位置決め制御の精度と応答性は高い。
【0011】
これに対しシングル駆動型のポジショナは、VCMにより媒体半径方向に移動するキャリッジに対物レンズとフォーカスアクチュエータ等の簡単な部品を搭載するだけで良く、ダブル駆動型に比べキャリッジを小型薄型化でき、キャリッジ移動で生ずる慣性を小さくすれば十分な追従応答性が得られる。
【0012】
またVCMによるキャリッジの制御のみで済むことから、シーク制御、目標トラック引込み制御、及びトラック追従制御も、簡単な制御系にできる利点があり、結果として十分なコストダウンが期待できる。
【0013】
このようなダブル駆動型とシングル駆動型のポジショナは、光ディスクドライブの要求性能に対応して選択的に採用されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ディスクドライブにおいては、ポジショナの媒体半径方向における駆動感度が、位置により異なる現象が確認されている。ここでポジショナの駆動感度とは、駆動電流IをVCMに流した時の加速度αの関係から得られる加速度係数Kαである。即ち、キャリッジの質量をM、VCMの磁束密度をBLとすると、駆動電流Iと加速度αの間には次の関係式が成立する。
【0015】
【数1】
Figure 0004060453
この関係から駆動感度となる加速度係数Kαは、
【0016】
【数2】
Figure 0004060453
となる。即ち、駆動感度となる加速度係数Kαは、単位駆動電流当りの単位加速度を意味する。
【0017】
このようにポジショナの媒体半径方向における駆動感度が位置により変動する要因としては、VCMの磁石が発生する磁束の変化であったり、磁石とコイルのギャップ幅の変化によりコイル中を通過する磁束の変化であったりすることがわかっている。そこで従来は、駆動感度の変動現象を補償するために、機構的にVCMの磁石の幅や厚さを変えて駆動感度が略一定になるようしていた。
【0018】
しかし、ポジショナの小型軽量化によりポジショナの質量が更に低下したことに伴い、VCMの磁石の幅や厚さ等のばらつきによる駆動感度に対する影響が大きくなり、ポジショナの媒体半径方向での駆動感度の変動現象を完全に除去することができなかった。
【0019】
このように媒体半径方向で駆動感度が変動する現象が発生すると、サーボ制御系の帯域特性を設計上の最適値に設定していても、トラッキング制御及びシーク制御が媒体半径でのトラック位置によって不安定になる問題があった。
【0020】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ポジショナの駆動感度が媒体半径方向のトラック位置の変化に関わらず一定に保てるようにした光学的記憶装置及びポジショナ駆動感度の調整方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。図1(A)において、本発明の光学的記憶装置は、光ビームの照射位置を媒体の任意のトラック位置に移動させるポジショナ25を駆動するサーボ系26を有し、これに新たに駆動感度測定部28の測定結果を予め記憶したメモリ30と、駆動感度設定部32を設ける。
【0022】
メモリ30は、媒体の半径方向の複数位置で、ポジショナ25の駆動感度(加速度係数)を一定とするサーボ系26のサーボゲイン(開ループゲイン)を予め記憶する。駆動感度設定部32は、サーボ系26によりポジショナを任意のトラック位置に移動する際に、移動中のトラック位置に対応するサーボゲインをメモリ30から読み出してサーボ系26に設定する。
【0023】
このように、本発明は、ポジショナの半径位置における加速度係数を複数箇所で実質的に測定して記憶し、媒体の記録再生におけるシーク制御やトラッキング制御の際に、ポジショナ位置に対応して駆動感度を一定に保つように制御し、その結果、シーク制御及びトラッキング制御が安定となり、アクセス性能を更に向上できる。
【0024】
本発明で使用するポジショナ25は、少なくとも対物レンズを搭載したキャリッジを媒体の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータ(VCM)を備えたシングル駆動型である。
【0025】
シングル駆動型のポジショナ25の場合、サーボ系26は、図1(B)のように、トラッキングエラー信号に基づいてキャリッジアクチュエータ90を位置制御するゲイン演算部138(入力ゲイン演算部)、PID演算部(フィードバック演算部)140及びゲイン演算部(出力ゲイン演算部)126を備える。またメモリ30は、所定の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する入力ゲインGiを全トラックに共通な設定値として記憶すると共に、測定トラックにオントラックした状態で、サーボ帯域の交差周波数(クロスオーバ周波数)で開ループゲインを所定の基準値、例えば1とする出力ゲインGoを各トラック位置に対応した設定値として記憶する。
【0026】
更に駆動感度設定部32は、全トラック共通の入力ゲイン設定値Giをメモリ30から読み出してサーボ系26に設定すると共に、移動トラック位置に対応した出力ゲイン設定値Goをメモリ30から読み出してサーボ系26に設定する。
【0027】
メモリ30は、各測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系にサーボ系の交差周波数の正弦信号を外乱として入力し、この外乱周波数成分の入力レベルViとサーボ系26を一巡したフィードバック演算部140の外乱周波数成分の出力レベルVoとの比(Vo/Vi)により開ループゲインGkを算出し、開ループゲインGkを基準値とする出力ゲインGoを、トラック位置に対応した出力ゲインの設定値として記憶する。
【0028】
本発明の別の形態では、使用するポジショナ25を、少なくとも対物レンズを搭載したキャリッジを媒体の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータ(VCM)とキャリッジ上に搭載されて対物レンズの光軸を媒体の半径方向に移動するレンズアクチュエータとを備えたダブル駆動型としてもよい。
【0029】
ダブル駆動型のポジショナ25の場合、サーボ系26は、次のサーボ系統を備える。
【0030】
レンズアクチュエータをトラッキングエラー信号に基づいて位置制御する第1位置サーボ系(レンズアクチュエータ用位置サーボ系);
対物レンズの位置検出信号に基づき、キャリッジ内で対物レンズの光軸の中立位置に保持するようにレンズアクチュエータを位置制御するレンズロックサーボ系;
対物レンズの位置検出信号に基づきキャリッジアクチュエータ(VCM)を位置制御する第2位置サーボ系;
を備える。この各サーボ系は、入力ゲイン演算部、フィードバック演算部及び出力ゲイン演算部で構成される。
【0031】
またメモリ30は
第1位置サーボ系が、任意の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する第1入力ゲインGiTを求めて第1位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定すると共にその第1入力ゲインGiTをメモリに記憶させ、その状態で第1位置サーボロックループを閉じ(オントラックし)、第1位置サーボ系に位置サーボ系の交差周波数信号を入力して、交差周波数信号入力前後の比から演算される開ループゲインが所定値となるように第1位置サーボ系の出力ゲイン演算部に第1出力ゲインGoTを設定すると共にその第1出力ゲインGoTをメモリに記憶させ、
レンズロックサーボ系が、第1出力ゲインGoTをメモリから読み出してレンズロックサーボ系の出力ゲイン演算部に設定してレンズロックループを閉じ(レンズロックをオンし)レンズロック系にレンズロックサーボ系の開ループ特性の交差周波数信号を入力して、交差周波数信号入力前後の比から演算される開ループゲインが所定値となるようにレンズロックサーボ系の入力ゲイン演算部に第2入力ゲインGiLを設定してその第2入力ゲインGiLをメモリに記憶し、
第2位置サーボ系が、入力ゲイン演算部に前記メモリから第2入力ゲインGiLを読み出して設定して第2位置サーボロックループを閉じ、第2位置サーボ制御(レンズ位置制御)の交差周波数信号を入力して交差周波数信号入力前後の比から演算される開ループゲインが所定値となるように第2位置サーボ系の出力ゲイン演算部の第2出力ゲインGoVを設定すると共にその第2出力ゲインGoVをメモリに記憶させ、この第2出力ゲインGoVを測定トラック位置を変えながら測定してメモリに記憶させる。
【0032】
駆動感度設定部32は、各サーボ系のオン状態とトラック位置に応じてメモリ30から対応する入出力ゲインを読み出して各サーボ系に設定する。
このダブル駆動型のポジショナにおいても、メモリ30は、第1入力ゲインGiT、第1出力ゲインGoT、第2入力ゲインGiL、及び第2出力ゲインGoVとして、測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系にサーボ系の交差周波数の正弦信号を外乱として入力し、この外乱周波数成分の入力レベルViとサーボ系を一巡したフィードバック演算部の外乱周波数成分の出力レベルVoとの比(Vo/Vi)により開ループゲインGkを算出し、開ループゲインGkを基準値とする入力ゲインGi又は出力ゲインGoを記憶する。
【0033】
駆動感度設定部32は、メモリ32に記憶されたトラック位置以外のサーボゲインについては、メモリ32に記憶されたサーボゲインに基づく直線近似により求めてサーボ系に設定する。
【0034】
またメモリ30は、工場での装置立ち上げ調整時、装置の電源投入時、媒体の装置投入時、装置の温度変化が規定値以上に達した時、前回の測定からの経過時間を監視して所定の有効時間以上経過した時、及び又はシークエラーやトラッキングエラーが発生した場合のリトライ処理時に、前記ポジショナの駆動感度を一定とするサーボゲインの測定結果を記憶する。
【0035】
更にメモリ30にサーボゲインの測定結果を記憶するための測定処理の途中で、上位装置からの割込み要求が発生した場合は測定処理を一時中断し、割込み処理終了後に中断箇所から測定処理を再開する。
【0036】
また本発明は、ポジショナ駆動感度の調整方法を提供するものであり、媒体の半径方向の複数位置で光ビームの照射位置を媒体の任意のトラック位置に移動させるポジショナ25の駆動感度(加速度係数)を一定とするサーボ系26のサーボゲインを測定してメモリ30に記憶する駆動感度測定過程;
サーボ系32によりポジショナ25を任意のトラック位置に移動する際に、移動中のトラック位置に対応するサーボゲインをメモリ30から読み出してサーボ系32に設定する駆動感度設定過程;
を備える。
【0037】
このポジショナ駆動感度の調整方法における詳細は、本発明の記憶装置の場合と同じになる。
【0038】
【発明の実施の形態】
<目次>
1. シングル駆動型ポジショナ
2. ダブル駆動型ポジショナ
1. シングル駆動型ポジショナ
図2は、本発明のポジショナ駆動感度の調整処理の実施形態であり、光ディスクドライブの工場製造組立の最終段階における調整工程に設けられた調整設備10を用いて、ポジショナ駆動感度の調整処理を行う場合を例にとっている。
【0039】
図2において、調整設備10は、光ディスクドライブ12の製造組立の最終段階となる調整工程に設けられており、製造組立の済んだ光ディスクドライブ12が調整処理のため調整設備10に対し図示のように接続される。
【0040】
調整設備10は、調整用コントローラ14、メモリ16及びインタフェース20を備え、インタフェース20に調整対象とする光ディスクドライブ12を接続している。調整用コントローラ14には駆動感度調整指示部15が設けられ、本発明のポジショナ駆動感度の調整処理を含む光ディスクドライブ12の各種の調整処理のための指示コマンドをインタフェース20を介して光ディスクドライブ12に出力する。
【0041】
メモリ16には、デフォルトテーブル18−1と調整済みのパラメータを格納する調整パラメータテーブル18−2が設けられている。デフォルトテーブル18−1は、光ディスクドライブ12の調整処理のための動作に必要な各種のパラメータのデフォルト値を格納している。このため、光ディスクドライブ12は、調整設備10のメモリ16よりデフォルトテーブル18−1のデフォルトパラメータの転送を受け、このデフォルトパラメータに基づいた動作により各種の調整処理を行って調整パラメータを求める。
【0042】
調整設備10のメモリ16に設けた調整パラメータテーブル18−2は、光ディスクドライブ12の調整処理の過程で得られる各種の調整済みパラメータを一時的に格納する。光ディスクドライブ12の調整処理が全て済むと、調整パラメータテーブル18−2に格納された調整済みパラメータが光ディスクドライブ12に転送され、その不揮発性メモリに格納される。
【0043】
光ディスクドライブ12側には、シーク/トラッキング制御部24、ポジショナ25及びサーボ系26が設けられる。ポジショナ25は、この実施形態にあっては、VCMにより対物レンズを搭載したキャリッジを媒体半径方向に移動するシングル型駆動である。サーボ系26は、シングル駆動型のポジショナ25の駆動により光ビームの目的トラックに対するシーク制御と目標トラックに到達した際のトラッキング制御(オントラック制御)をシーク/トラッキング制御部24の指示の下に行う。
【0044】
このサーボ系26は、後の説明で明らかにするように、通常、DSPのプログラム制御により実現されている。またシーク/トラッキング制御部24は、光ディスクドライブ12に設けているMPU側の制御プログラムで実現される。このようなシングル駆動型のポジショナ25を備えた光ディスクドライブ12には、本発明のポジショナ駆動感度の調整処理のため、駆動感度測定部28、駆動感度の測定結果を格納するパラメータテーブル18−3を備えたメモリ30、及び駆動感度設定部32が設けられる。
【0045】
駆動感度測定部28は、媒体の半径方向の複数位置でシングル駆動型のポジショナ25の駆動感度(加速度係数)を一定とするサーボ系26のサーボゲインを測定し、メモリ30のパラメータテーブル18−3に媒体半径位置、即ちトラック位置をアドレスとして記憶する。
【0046】
具体的には、駆動感度測定部28は、所定の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する入力ゲインGiを測定して、全トラックに共通な設定値としてメモリ30のパラメータテーブル18−3に記憶する。
【0047】
次に測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系の角周波数ωに対する開ループゲイン特性の交差周波数(クロスオーバ周波数)ωcで、開ループゲインGkを1(=0dB)とする出力ゲインGoを測定し、メモリ30のパラメータテーブル18−3に各トラック位置に対応した設定値として記憶する。
【0048】
駆動感度設定部32は、駆動感度測定部28による測定処理によりメモリ30の駆動感度に関するパラメータテーブル18−3が作成された後の光ディスクドライブ12の記録再生時、シーク/トラッキング制御部24により任意の目標トラックにシークする際に、メモリ30のパラメータテーブル18−3の参照で全トラック位置に共通の入力ゲイン設定値を読み出してサーボ系26に設定し、同時に現在のトラック位置によるパラメータテーブル18−3の参照で対応する出力ゲイン設定値を読み出してサーボ系26に設定し、これによってシングル駆動型のポジショナ25の駆動感度を、媒体半径方向の位置が異なっても常に一定とする。
【0049】
図3は、図2の光ディスクドライブ12のブロック図であり、コントロールボード34とエンクロージャ36で構成される。コントロールボード34には光ディスクドライブの全体的な制御を行うMPU38、上位装置との間でコマンド及びデータのやり取りを行う上位インタフェース48、光ディスク媒体に対するデータのリード・ライトに必要な処理を行う光ディスクコントローラ(ODC)50、及びDSP62が設けられる。
【0050】
MPU38に対しては、制御ロジック40、フラッシュROM42、S−RAM44及びD−RAM46が設けられる。フラッシュROM42には、本発明の調整処理で測定されたサーボ系の駆動感度を一定にするためのトラック位置に応じたサーボゲインが記憶される。D−RAM46はバッファメモリとして機能し、更にキャッシュ制御で使用するデータバッファ領域を確保している。
【0051】
光ディスクコントローラ50は、NRZライトデータからセクタ単位にECCコードを生成した後に例えば1−7RLL符号に変換する。リードアクセス時には、セクタ単位のリードデータを1−7RLL逆変換し、次にECCコードでエラー検出訂正してNRZリードデータを上位装置に転送させる。
【0052】
光ディスクコントローラ50に対してはライトLSI52が設けられる。ライトLSI52からのレーザダイオード制御出力は、エンクロージャ36側の光学ユニットに設けたレーザダイオードユニット56に与えられている。
【0053】
光ディスクコントローラ50に対するリード系統としては、リードLSI54が設けられ、リード復調回路と周波数シンセサイザが内蔵される。リードLSI54に対しては、エンクロージャ36に設けたID/MO用ディテクタ58によるレーザダイオードからのビームの戻り光の受光信号が、ヘッドアンプ60を介してID信号及びMO信号として入力されている。
【0054】
リードLSI54のリード復調回路には、AGC回路、フィルタ、セクタマーク検出回路等の回路機能が設けられ、入力したID信号及びMO信号よりリードクロックとリードデータを作成し、PPMデータまたはPWMデータを元のNRZデータに復調している。リードLSI54で復調されたリードデータは、光ディクスコントローラ50のリード系に与えられ、NRZデータストリームとして上位装置に転送される。
【0055】
MPU38に対しては、DSP62を経由してエンクロージャ36側に設けた温度センサ64の検出信号が与えられている。MPU38は、温度センサ64で検出した装置内ユニットの環境温度に基づき、レーザダイオードのリード、ライト、イレーズの各発光パワーを最適値に制御する。
【0056】
MPU38は、DSP62を経由してドライバ66によりエンクロージャ36側に設けたスピンドルモータ68を制御する。またMPU38は、MOカートリッジの排出時にDSP62を経由してドライバ70を制御し、イジェクトモータ72を駆動してMOカートリッジを排出する。
【0057】
DSP62は、目的トラックにシークしてオントラックするためのシーク制御及びオントラック制御を行う。このシーク制御及びオントラック制御の際に、フラッシュROM42に記憶されている測定結果として得られている駆動感度を一定とするためのサーボゲインが読み出されてサーボ系に設定される。
【0058】
DSP62のサーボ機能を実現するため、エンクロージャ36側の光学ユニットに媒体からのビーム戻り光を受光するFES用ディテクタ74を設け、FES検出回路(フォーカスエラー信号検出回路)76が、FES用ディテクタ74の受光出力からフォーカスエラー信号E1を作成してDSP62に入力している。
【0059】
またエンクロージャ36側の光学ユニットに媒体からのビーム戻り光を受光するTES用ディテクタ78を設け、TES検出回路(トラッキングエラー信号検出回路)80がTES用ディテクタ78の受光出力からトラッキングエラー信号E2を作成し、DSP62に入力している。
【0060】
トラッキングエラー信号E2は、TZC検出回路(トラックゼロクロス検出回路)82に入力され、トラックゼロクロスパルスE3を作成してDSP62に入力している。更にDSP62は、媒体上のビームスポットの位置を制御するためのフォーカスアクチュエータ86及びVCM(キャリッジアクチュエータ)90に対しドライバ84,88を介して駆動している。
【0061】
光ディスクドライブにおけるエンクロージャ36の概略は図4のようになる。ハウジング92内にはスピンドルモータ68が設けられ、スピンドルモータ68の回転軸のハブに対しインレットドア94側よりMOカートリッジ96を挿入することで、内部のMO媒体98がスピンドルモータ68の回転軸のハブに装着され、ローディングされる。
【0062】
ローディングされたMOカートリッジ96のMO媒体98の下側にはシングル駆動型のポシショナを構成するキャリッジ100が設けられる。キャリッジ100は、図3のVCM90により媒体のトラックを横切る方向に移動自在に配置されている。キャリッジ100上には対物レンズ104が搭載され、固定光学系102に設けているレーザダイオードからのビームを立上げミラー106を介して入射し、MO媒体98の媒体面にビームスポットを結像している。
【0063】
対物レンズ104は、図3のフォーカスアクチュエータ86により光軸方向に移動 できるが、媒体半径方向には動かないように固定され、キャリッジ100と一体に移動 する。
【0064】
図5は、図3のDSP62で実現される図2の光ディスクドライブ12に設けたサーボ系26のブロック図である。このサーボ系は、シーク制御の主体となる速度制御系108とオントラック制御の主体となる位置サーボ系110で構成される。
【0065】
シーク制御の主体となる速度制御系108は、カウンタ112、目標速度発生部114、加算点116、速度計算部118、ゲイン演算部120、サーボスイッチ122、加算点124、ゲイン演算部(フィードバック演算部)126、加算点128、偏心メモリ130、サーボスイッチ132及びDAコンバータ134で構成される。
【0066】
これに対しオントラック制御の主体となる位置サーボ系110は、ADコンバータ136、ゲイン演算部138、PID演算部(フィードバック演算部)140及びサーボスイッチ142で構成される。ここでゲイン演算部120,PID演算部140は、サーボ系統の位相特性について位相進み補償を行うためのゲイン乗算器として機能する。
【0067】
シーク制御の際には、速度制御系108に設けているサーボスイッチ122がオンして速度制御を有効とし、位置サーボ制御系110に設けているサーボスイッチ142をオフして位置サーボ制御を解除する。またシーク制御の際には偏心メモリ130のサーボスイッチ132もオフとなり、偏心補正は行わない。
【0068】
速度制御系108による速度制御は、目標速度発生部114でレーザビームが現在位置するトラックから目標トラックまでの残りトラック数に応じた目標速度を加算点116に出力し、そのとき速度計算部118より得られているビーム速度との速度誤差を求め、この速度誤差にゲイン演算部120,126で所定のゲインを乗じ、DAコンバータ134でアナログ信号に変換した後、VCM90にドライバを介して駆動電流を流し、速度制御を行う。
【0069】
目標速度発生部114は、目標速度に対する残りトラック数に応じた速度パターンを発生することで加速、定速、減速と切り替わる速度制御を行う。速度制御系108による減速中に目標トラックセンタの近傍になったとき、それまでオンしていたサーボスイッチ122をオフ、それまでオフしていたサーボスイッチ142をオンすることで速度制御を切り離し、位置サーボ制御系110による位置制御に切り替え、これによって光ビームを目標トラックのセンタに引き込む。
【0070】
位置サーボ制御系110による引込み制御は、ADコンバータ136でそのとき得られているTES信号E2をフィードバック信号としてゲイン演算部138でゲイン乗算を行った後、PID演算部140で比例、積分、微分の各演算を行い、更にゲイン演算部126で進み位相補償のためのゲインアップを行った後、DAコンバータ13でアナログ信号に変換し、VCM90に駆動電流を流してポジショナの引込み制御を行う。
【0071】
目標トラックのトラックセンタに引き込んだ後のオントラック制御は、引込み制御と同様、サーボスイッチ142をオン、サーボスイッチ122をオフとし、更にサーボスイッチ132のオンにより偏心メモリ130の出力による偏心補正を加算点128で行うことで、光ビームをトラックセンタに追従させるオントラック制御をVCM90によるポジショナの駆動で行う。
【0072】
図6は、図5の位置サーボ制御系110を対象に行われる図2の光ディスクドライブ12に設けた駆動感度測定部28による駆動感度測定処理の機能ブロック図である。この駆動感度測定処理にあっては、まずDSP62の機能によって図5の位置サーボ制御系110のゲイン演算部138、PID演算部140、更に速度制御系108側の出力段に設けているゲイン演算部126が測定対象となる。
【0073】
勿論、実際には、図5のADコンバータ136、ゲイン演算138、PID演算部140、サーボスイッチ142、加算点124、ゲイン演算部126、加算点128及びDAコンバータ134のサーボ系を駆動感度測定処理の対象とするが、図6にあっては、その主要部をDSP62の機能として示している。
【0074】
このDSP62で実現される位置サーボ制御系は、シングル駆動型のポジショナのVCM90を駆動負荷とし、VCM90によるポジショナの駆動による位置情報はTES検出部144からトラッキングエラー信号E2としてDSP62のゲイン演算部138にフィードバックしている。
【0075】
このDSP62の位置サーボ制御系に対し、駆動感度測定処理のためレジスタ146、外乱発生148、サーボスイッチ150及びレジスタ152が設けられる。レジスタ146は入力段に設けているゲイン演算部138の入力ゲインGiの設定変更に使用される。またレジスタ152は出力段に設けているゲイン演算部126の出力ゲインGoの設定変更に使用される。
【0076】
外乱発生148は、VCM90で駆動するシングル駆動型のポジショナの角周波数ωに対する開ループゲイン特性の交差周波数foの正弦波形を外乱として発生する。この正弦波外乱の発生周波数foは、例えばfo=2〜3KHzの範囲にある。
【0077】
図7は、図6のDSP62に設けた位置サーボ制御系のボード線図であり、図7(A)がゲイン線図であり、図7(B)が位相線図である。図7(A)のゲイン線図において、横軸の角周波数ω[dec]に対し縦軸にゲインG(jω)の対数量20log 10|G|を、ゲイン|G|[dB]としてとり、図6の位置サーボ制御系の開ループゲイン特性曲線156を示している。
【0078】
開ループゲイン特性曲線156は、角周波数ωoでゲイン0dBとなるゼロクロス点160を通っており、このゼロクロス点160の角周波数ωoが交差周波数となり、例えばωo=2πfoであり、fo=2〜3KHz範囲の中の値をとる。
【0079】
図7(B)の位相線図は、交差周波数ωoで位相−180°に対しプラス側にあり、これが位相余裕Δφとなっている。
【0080】
この図7に示す開ループゲイン特性曲線156及び位相特性曲線158は、理想的にはポジショナの媒体半径方向の全ての位置で同じであるが、実際にはVCMの発生磁束の変化、磁石とコイルのギャップ幅の変化等の要因によりばらつき、これが媒体半径方向の位置でVCMにより駆動されるポジショナの駆動感度が変動する原因となっている。
【0081】
そこで本発明にあっては、ポジショナを媒体半径方向の複数位置に位置決めした状態で、図7(A)のゲイン線図における開ループゲイン特性曲線156の交差周波数ωo、即ちゼロクロス点160の開ループゲインGkを測定し、この開ループゲインGkが1、即ち0dBとなるようにサーボゲインを調整し、この調整結果を駆動感度を一定とするための測定値としてメモリのパラメータテーブルに記憶する。
【0082】
は、媒体半径方向の3箇所で得られた異なる開ループゲイン特性曲線を示す。即ち特性曲線156は、交差周波数ωoでゼロクロス点160を持ち、これが理想的な特性曲線である。これに対し別の位置で得られた特性曲線162は、理想特性曲線156に対し上側にシフトしており、即ちループゲインが大きくなっており、理想特性曲線156のゼロクロス点160は点166にアップしている。したがって特性曲線162が得られるポジショナ位置については、位置サーボ系のゲインを下げることで点166をゼロクロス点160に一致させることができる。
【0083】
また別の媒体半径方向の位置で得られた特性曲線164は、理想特性曲線156に対し下側にシフトしており、これはループゲインが下がっている状態である。このため、理想特性曲線156のゼロクロス点160に対応する点168を増加させるようにゲインを上げることで、理想特性曲線156に調整できる。
【0084】
本発明にあっては、理想特性曲線156に対し上下にシフトしている特性曲線162,164について、交差周波数ωoの点166,168の値をゼロクロス点160の開ループゲインを1とするようにゲイン調整した際のループゲインを、ポジショナ駆動感度を一定に保つための測定結果としてメモリに記憶する。
【0085】
このための測定処理は、図6の位置サーボ制御系について、特定の測定トラックに対するシーク中におけるTES信号E2を正規化するためのゲイン演算部138に設定する入力ゲインGiの調整と、測定トラックにオントラックした状態で行う図の交差周波数ωoにおける開ループゲインGkを1とするためのゲイン演算部126に対する出力ゲインGoの調整の2つを行う。
【0086】
またTES信号E2を正規化するための入力ゲインGiの調整は1回行えば良く、これはポジショナのトラック位置に依存することのない全トラック位置共通の測定値となる。
【0087】
は、図6のシングル駆動型のポジショナを対象とした位置サーボ制御系の駆動感度測定処理で得られる図2のメモリ30に格納されたパラメータテーブル18−3の具体例である。図(A)の情報テーブル18−31は、全トラック領域に共通なパラメータとして、任意の測定トラックのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を予め定めた一定値に正規化するための入力ゲインGiを格納している。
【0088】
(B)の情報テーブル18−32は、例えばトラック位置としてTR1〜TR16の16トラック位置に分けて、図のように交差周波数ωoでの開ループゲインGkを1とする出力ゲインGo1〜Go16を測定し、この測定結果を格納している。
【0089】
図10は、図2におけるシングル駆動型のポジショナ25を備えた光ディスクドライブ12を対象とした駆動感度調整処理を含むサーボ調整処理の全体的なフローチャートである。このサーボ調整処理にあっては、図2のように調整設備10に対し製造組立の済んだ光ディスクドライブ12を接続した状態で、ステップS1において、光ディスクドライブ12の電源を投入し、更にMOカートリッジ等の媒体を投入する。
【0090】
続いてステップS2で光ディスクドライブ12のレディ確認を経て、ステップS3でシングル駆動型のポジショナ25の駆動部となるキャリッジアクチュエータ、即ちVCM90に対する位置サーボ制御系の駆動感度測定処理を行う。この駆動感度測定処理が済むと、ステップS4で調整結果を光ディスクドライブのメモリ30にパラメータテーブル18−3として格納する。具体的には、パラメータテーブル18−3を格納するメモリ30は、図3のコントロールボード34に設けているフラッシュROM42とする。
【0091】
図11は、図10のステップS3の駆動感度測定処理のフローチャートである。まずステップS2でシークコマンドを発行して測定トラックに向けて光ビームを移動するポジショナのシーク制御を実行する。次にステップS3でトラッキングエラー信号TESの感度[m/V]を一定とするように入力ゲインGiを調整し、メモリに記憶する。
【0092】
ここでトラッキングエラー信号の感度は、信号振幅Vと単位時間当たりの移動距離mを測定し、移動距離を信号振幅で割ることで求められ、この値が一定感度(理論値)となるように入力ゲインGiを調整して信号振幅を変化させる。
【0093】
ステップS3でトラッキングエラー信号の感度を一定とする入力ゲインGiの調整記憶が済んだならば、ステップS4で測定トラックに対するシーク完了の有無をチェックしている。測定トラックに対するシークが完了すると、ステップS5で測定トラックにオントラックした状態でサーボ系の交差周波数ωoにおける開ループゲインGkを1とする出力ゲインGoを求めてメモリに記憶する。このステップS1〜S5の処理を、ステップS6で全測定トラックが終了するまで繰り返す。
【0094】
図12は、図11のステップS5における出力ゲイン調整処理の詳細を示したフローチャートである。この出力ゲイン調整処理は、図6のDSP62の調整機能を使用して実行される。まずステップS2でサーボスイッチ150をオンし、サーボ系に外乱発生部148より交差周波数foの正弦波形を外乱としてゲイン演算部126に入力する。
【0095】
この外乱正弦波形はゲイン演算部126でゲインアップされた後、シングル駆動型ポジショナの駆動源となるVCM90を駆動し、これによる光ビームの位置変化はTES検出部144によるトラッキングエラー信号E2としてゲイン演算部138に入力する。
ここでゲイン演算部138は、図11のステップS3の処理で測定された入力ゲインGiが設定されており、したがってゲイン演算部138で一定感度に正規化されたトラッキングエラー信号が得られ、PID演算部140の演算処理を経て出力される。この状態で、図12のステップS3において位置サーボ系の開ループに対する外乱入力加算後のViとPID演算部140の出力Voを読み取り、開ループゲインGkを、Gk=Vo/Viとして算出する。
【0096】
続いてステップS4で、開ループゲインGkが1か否かチェックする。開ループゲインGkが1であればステップS8に進み、このときの出力ゲインGoの調整値をメモリに記憶する。ステップS4で開ループゲインGkが1でなかった場合には、ステップS5で1より大きいか否かチェックする。
【0097】
1より大きければステップS6に進み、出力ゲインGoを所定値ΔGだけ下げ、再びステップS2に戻り、正弦波形の外乱注入によりステップS3で外乱入力とFB出力から開ループゲインを算出し、これをステップS4で開ループゲインGkが1になるまで繰り返す。またステップS5で開ループゲインGkが1より小さかった場合には、ステップS7で出力ゲインGoに所定ゲインΔGを加算し、ステップS2からの処理を、ステップS4で開ループゲインGkが1になるまで繰り返す。
【0098】
図13は、図11の駆動感度測定処理でポジショナを測定トラックにシークするためのシークコマンド発行処理のフローチャートである。このシークコマンド発行処理は、特定の測定トラックが目標位置として指定されると、ステップS1で現在のトラック位置を認識し、ステップS2で目標トラックまでのトラック本数を計算する。
【0099】
続いてステップS3でシーク実行部に対し現在位置と目標トラックまでのトラック本数を設定し、シークコマンドを発行する。続いてステップS4でシーク実行部からの正常終了応答を待ち、正常終了であればステップS5で目標トラックか否かチェックし、目標トラックであればシークコマンド発行処理を正常終了とする。
【0100】
ステップS4で正常終了を待っている間、更には正常終了後のステップS5における目標トラックでなかった場合には、再びステップS1に戻り、ステップS2〜S3の処理を繰り返す。このシークコマンド発行処理は具体的には、図3のMPU38のプログラム制御で行われる。
【0101】
図14は、図13のシークコマンド発行処理に対応したシークコマンド実行処理であり、図3のDSP62のプログラム制御で実現される。まずステップS1でシークコマンドに基づいてトラックジャンプを開始する。続いてステップS2で移動トラック本数を参照し、ステップS3でシークコマンドにより指示された目標トラックまでのトラック本数に達したか否か比較することで目標トラックか否か判別する。
【0102】
目標トラックでなければステップS4で現在の物理的位置を計算し、ステップS5でトラッキングエラー信号の感度[m/V]が一定となるように入力ゲインGiを調整する。即ち、図11の駆動感度測定処理のステップS3で示したトラッキングエラー信号の感度を一定とする入力ゲインの調整は、実際には図14におけるDSP64のシークコマンド実行処理の処理ルーチンとして行われる。
【0103】
ステップS3で目標トラックへの到達が判別されると、ステップS6でトラック引込みを経てオントラック制御に入る。もちろん、目標トラックへの到達でシークコマンド発行側に正常終了を通知する。
【0104】
次に、図2の駆動感度設定部32の機能を説明する。ポジショナ25の駆動感度測定処理により光ディスクドライブ12のメモリ30に一定駆動感度を得るための測定結果が図9(A)(B)の情報テーブル18−31,18−32のように格納されると、その後の記録再生の際に駆動感度設定部32による駆動感度設定処理が行われる。
【0105】
図3について駆動感度設定処理を説明すると、図2の測定処理で得られたパラメータテーブル18−3は、フラッシュROM42に保存されている。このため、上位インタェース48に対しホストから書込みまたは読出しのアクセスコマンドを受領すると、MPU38はDSP62に対し目標トラックに対するシークコマンドを発行する。
【0106】
このシークコマンドの発行と同時にMPU38はフラッシュROM42のパラメータテーブルを参照し、トラック位置に共通なサーボ系の入力ゲインGi及び現在のトラック位置に対応した出力ゲインGoを読み出し、DSP62に転送する。DSP62は図5の位置サーボ制御系110のゲイン演算部138にフラッシュROM42から読み出した入力ゲインGiを設定し、また速度制御系108のゲイン演算部126にフラッシュROM42から読み出した出力ゲインGoを設定する。
【0107】
尚、ゲイン演算部126に対す出力ゲインGoの設定は、サーボスイッチ142がオフ、サーボスイッチ122がオンとなっている速度制御によるシーク中は行わず、サーボスイッチ122がオフ、サーボスイッチ142がオンとなるトラックセンタに対する引込み制御に切り替わるタイミングからゲイン演算部126に出力ゲインGoの設定を行ってもよい。
【0108】
ここでフラッシュROM42に格納された図9(B)の情報テーブル18−32は、トラック位置TR1〜TR16の16トラック分の測定値しかないため、測定値にないトラック位置については、その両側に位置する測定トラックの値の直線補間により出力ゲインGoを求めてゲイン演算部126に設定する。
【0109】
このようなポジショナの媒体半径方向の位置に応じたサーボ系に対するゲイン設定で、ポジショナ位置に関わらず図7(A)の交差周波数ωoで開ループゲインGkを1とする一定の開ループゲイン特性とこれに対応する位相特性が得られ、半径方向の任意の位置で常にシングル駆動型のポジショナの駆動感度、即ち加速度係数を一定とするサーボ制御が実現でき、安定した位置決め制御が実現できる。
【0110】
次に光ディスクドライブの使用中におけるポジショナ駆動感度の測定タイミングを説明する。シングル駆動型のポジショナの駆動感度を一定とするための測定処理は、図2に示した製造組立の最終段階となる調整工程による測定以外に、光ディスクドライブ12をユーザが使用している運用中に行うこともできる。この駆動感度を一定とするための測定処理のタイミングとしては、次の場合がある。
【0111】
.装置の電源投入時
.媒体の装置投入時
.使用中に装置の温度変化が規定値以上、例えば3℃以上に達した時
.前回の測定からの経過時間を監視し、所定の有効時間以上経過した時
.シークエラーやトラッキングエラーが発生した場合のリトライ処理時
等である。
【0112】
また、これら光ディスクドライブの使用中における駆動感度の測定処理にあっては、本来の記録再生動作を中断して測定処理を実行することから、駆動感度測定中にホストからの割込要求が発生した場合には測定処理を一時中断し、割込処理終了後に中断箇所から測定処理を再開する。
【0113】
また前記の測定タイミングについては、同一出願人の特開平9−293259号公報における光ディスクドライブのレーザダイオードの発光調整の調整タイミングと同じ手法が適用できる。
2.ダブル駆動型ポジショナ
図15は、図3で本発明の調整対象とする光ディスクドライブ12の他の実施形態であり、ダブル駆動型のポシジョナを使用したことを特徴とする。
【0114】
図15において、光ディスクドライブ12はダブル駆動型ポジショナを使用していることから、図2に対し更に、エンクロージャ36にレンズアクチュータ172を設け、コントロールボード34に設けたドライバ170を介してDSP62で駆動するようにしている。
【0115】
即ち、図3のキャリッジ100にレンズアクチュエータ172が搭載され、対物レンズ104から光ビームをMO媒体の半径方向に移動するように光軸を振らせる。更に、キャリッジ100に搭載されたレンズアクチュエータ172による対物レンズ104の光軸位置を検出するLPOS用ディテクタ174がエンクロージャ36に設けられ、LPOS検出回路175でレンズ位置信号(LPOS)E4を検出してDSP62に入力している。これ以外の点は図2と同じである。
【0116】
図16、図15のコントロールボード34に設けたDSP62により実現されるシーク制御及びオントラック制御のためのサーボ系の機能ブロック図である。このサーボ系は、レンズアクチュエータ用速度制御系178、レンズアクチュエータ用位置サーボ系(第1位置サーボ系)180、レンズロックサーボ系182及びVCM用サーボ系184で構成される。
【0117】
まず低速シーク制御の主体となるレンズアクチュエータ172を駆動するサーボ系を説明する。このサーボ系は、速度制御系178、位置サーボ系180及びレンズロックサーボ系182の3つに分けられる。速度制御系178はトラックゼロクロス信号E2をトラックカウンタ210に入力し、トラックゼロクロス間隔の時間をクロックカウントにより求め、速度検出器212でビーム速度を求める。
【0118】
速度検出器212の出力は、加算点214でレジスタ216からの目標速度との誤差が取られ、サーボスイッチ218を介してゲイン設定器220でゲイン乗算が施された後、加算器222に与えられている。
【0119】
オントラック制御用の位置サーボ系180は、図15のTES検出回路80からのトラッキングエラー信号E2をADコンバータ192に入力し、ADコンバータ192で所定周波数のサンプルクロックによりサンプリングし、デジタルデータ(以下「TESデータ」という)に変換してDSP16に読み込んでいる。
【0120】
ADコンバータ92で読み込んだTESデータは、ゲイン設定器202でゲイン乗算を施した後、PID演算器(PIDフィルタ)204で比例、積分、微分の各演算を行った後、サーボスイッチ206を介して加算器222に入力している。
【0121】
レンズロックサーボ系182は、レンズ位置検出信号EをADコンバータ244でディジタルデータとして取り込み、加算器246でレジスタ248によるLPOSオフセットの補正を施し、ゲイン設定器250でゲイン乗算を施した後、PID演算器252で比例・積分・微分演算を行い、サーボスイッチ256を介して加算器22に入力している。尚、サーボスイッチ256の入力側にはレジスタ254によりTESオフセットキャンセルを加えることができる。
【0122】
このような速度制御系178の速度誤差信号、位置サーボ系180のトラッキングエラー信号、更にレンズロックサーボ系182のレンズ位置誤差信号は、加算器222を通り、ゲイン設定器258で位相補償が施された後、加算点260でレジスタ262によるトラックオフセットの補正を受け、DAコンバータ266でアナログ信号に変換され、レンズアクチュエータ172に対する電流指示値としてドライバ170側に出力する。
【0123】
次に高速シーク制御で主体となるVCM用サーボ系184を説明する。VCM用サーボ系184は、シーク時の目標トラック位置と現在トラック位置との誤差に基づいたフィードフォワード制御のサーボ系を構成している。まずトラックゼロクロス信号E2に基づいてカウンタ210で検出されたビームのレジスタ268による現在位置は、加算器270でレジスタ272の目標トラック位置と比較され、目標トラック位置に対する残りトラック数に応じた位置誤差信号が生成される。
【0124】
この加算器270の出力は、ゲイン設定器274で位相補償(ゲイン乗算)が施された後、PID演算器276で比例、積分、微分演算を受け、サーボスイッチ278を介してゲイン設定器280で更にゲイン乗算を受け、加算器282を介してIIR288に与えられる。更にゲイン設定器290で位相補償を施した後、加算器292でレジスタ294によるVCMオフセットによる補正を受け、リミット296を介して加算器298に与えられる。
【0125】
加算器298では偏心メモリ300からの読み出しによる媒体の偏心補正を行う。加算器298による偏心補正を受けたVCMサーボの位置誤差信号に対しては、レジスタ302によりインナ方向のシークとアウタ方向のシークに応じた異なった極性がセットされ、更に絶対値化回路304で絶対値化が施され、このVCM電流指示値がDAコンバータ306でアナログ信号に変換され、ドライバ88側からVCM90に出力される。
【0126】
更にVCM用サーボ系184の加算器282に対しては、レンズロックサーボ系182に設けているゲイン設定器250のゲイン乗算出力が分岐され、PID演算器284及びサーボスイッチ286を介して入力されている。これが本発明のキャリッジアクチュエータとしてのVCM90を駆動負荷とした第2位置サーボ系である。
【0127】
このためサーボスイッチ286のオン状態でレンズアクチュエータ172により対物レンズを駆動してレンズシークを行うと、このときのレンズ位置検出信号に基づいて加算器246で生成されるレンズ位置誤差信号がPID演算器284及びサーボスイッチ286を介してVCM位置サーボ系の加算器282に位置誤差信号として加わる。
【0128】
そしてVCM90は、レンズアクチュエータ172の駆動によるレンズ位置オフセットを零とするようにキャリッジを位置制御することになる。このようなレンズアクチュエータ172によるレンズ位置検出信号E4の誤差信号に基づくレンズロックサーボ制御がVCM90のサーボ系に加わることから、これを二重サーボと呼んでいる。
【0129】
図17は、図16の各サーボ系の制御モードとサーボスイッチ218,206,256,278及び286のオン、オフ状態を示す。サーボ系の制御モードはトラックオフモード、トラックオンモード(オントラック制御モード)、ファインシークモード、位置シークモードに分けられる。各モードの制御内容は図18のようになる。
【0130】
図18において、トラックオフモードは、フォーカスサーボを有効とした状態でサーボスイッチ256をオンしてレンズアクチュエータ172による対物レンズを中立位置に保つレンズロック制御を行っている。このためトラックオフモードにあっては、ビームを停止した状態でビームの媒体に対するフォーカシングのみが可能となる。
【0131】
トラックオンモード(オントラック制御モード)は、フォーカスサーボを有効とした状態で、サーボスイッチ206をオンし、トラッキングエラー信号によりレンズアクチュエータ172を駆動してオントラック制御を行う。更に、サーボスイッチ286をオンとすることでVCM用サーボ系184にレンズ位置検出信号による位置サーボを掛け、VCMオフセットや偏心オフセットを補償するレンズロック制御を行う。
【0132】
ファインシークモードは、上位装置から目標シリンダへのアクセスが指示された場合に、レンズアクチュエータ172の速度制御とVCM90のフィードフォワード制御によりビームを目標位置に移動させる制御である。即ち、フォーカスサーボを有効とした状態で、サーボスイッチ218のオンによりレンズアクチュエータ172の速度制御を行う。
【0133】
同時にサーボスイッチ278のオンにより目標トラックに対する現在トラック位置の誤差に応じたフィードフォワード制御を行う。更にサーボスイッチ286をオンすることにより、レンズ位置信号E3の位置誤差に基づいてVCM68の駆動で中立位置にレンズをロックする制御する二重サーボを掛ける。
【0134】
位置シークモードは、VCM90によるレンズ位置制御であり、レンズ位置信号E3によりレンズアクチュエータ172を駆動して対物レンズを中立位置にレンズロックした状態で、目標トラック位置に対する現在トラック位置のトラック数に応じた位置誤差信号によりビームが目標トラックに移動するようにVCM90の駆動でキャリッジを位置制御する。
【0135】
即ち、フォーカスサーボを有効とした状態でサーボスイッチ256をオンしてレンズアクチュエータ172によりレンズを中立位置に保持するレンズロックを行う。この状態でサーボスイッチ278のオンにより目標トラック位置に対する誤差を零とするようにVCM90の駆動でキャリッジを移動し、ビームを目標トラックに位置制御する。
【0136】
図19は、ダブル駆動型のポジショナを対象とした本発明の駆動感度調整処理を含むサーボ調整処理の全体的なフローチャートである。このサーボ調整処理は、図2のように調整設備10に光ディスクドライブ12を接続した調整処理を例にとっている。
【0137】
まずステップS1で光ディスクドライブ12の電源を投入し、更にMOカートリッジ等の媒体を投入する。続いてステップS2で光ディスクドライブのレディを確認した後、ステップS3でレンズアクチュエータ172の位置サーボ系の駆動感度を一定とするための調整処理を実行する。
【0138】
図20は、図19のステップS3の調整処理の機能ブロックを示している。図20のDSP62には、調整対象とする図16のレンズアクチュエータ用位置サーボ系(第1位置サーボ系)180のゲイン演算部202、フィードバック演算部となるPID演算部204、サーボスイッチ206、ゲイン演算部258を取り出しており、駆動負荷がレンズアクチュエータ172であり、レンズアクチュエータ172によるビーム位置はTES検出部144により検出されてトラッキングエラー信号E2としてフィードバックされている。
【0139】
この位置サーボ系について、駆動感度を一定とするための測定処理のため、レジスタ310、外乱発生部312、サーボスイッチ314及びレジスタ316が設けられている。
【0140】
測定処理は次の手順で行う。任意の測定トラックに対するシーク中にトラッキングエラー信号の感度[m/V]を一定とする入力ゲインGiTを測定する。測定トラックにオントラックした状態で既に測定の済んだ入力ゲインGiTを設定し、この状態で交差周波数foにおける開ループゲインGkを1とする出力ゲインGoTを測定する。
【0141】
この出力ゲインGoTの測定は、図20でサーボスイッチ206をオフし、サーボスイッチ314をオンし、外乱発生312よりレンズアクチュエータ172による位置サーボ系の交差周波数fo、例えばfo=3kHzの正弦波形を外乱として入力し、この入力レベルViと開ループを経て得られるPID演算部204の出力レベルVoからGk=Vo/Viとして開ループゲインGkを求め、この開ループゲインGkを1とするようにレジスタ316によるゲイン演算部258に対する出力ゲインGoTの設定調整を行う。
【0142】
この調整処理で得られた入力ゲインGiT及び出力ゲインGoTは全トラック位置に共通なパラメータであることから、図24(A)のように情報テーブル18−33共通パラメータとして記憶する。
【0143】
再び図19を参照するに、次のステップS4では図16のレンズアクチュエータ172を駆動負荷とするレンズロックサーボ系182の駆動感度を一定とする調整処理を実行する。
【0144】
図21は、図19のステップS4の調整処理を行う機能ブロックであり、DSP62には図16のレンズロックサーボ系182の主要部となるゲイン演算部250、PID演算部252、サーボスイッチ256、ゲイン演算部258が設けられ、駆動負荷をレンズアクチュエータ172とし、対物レンズの中立位置に対する正負の検出レベルを持つレンズ位置検出信号E4をレンズ位置検出部318よりフィードバックしている。
【0145】
このサーボ系について、駆動感度を一定とする測定のため、レジスタ320、外乱発生322、サーボスイッチ324及びレジスタ316が設けられている。外乱発生322は、レンズアクチュエータ172によるレンズロックサーボ系の開ループゲイン特性の交差周波数foとしてfo=300〜400Hzの範囲にある特定周波数の正弦波形を外乱として出力する。
【0146】
この図21のレンズアクチュエータ172を駆動負荷としたレンズロックサーボ系の調整処理にあっては、レジスタ316により図20の測定処理で既に得られた出力ゲインGoTを出力段のゲイン演算部258に設定した状態で、サーボスイッチ256をオフ、サーボスイッチ324をオンとし、外乱発生322により交差周波数foの正弦波形を外乱として開ループに入力する。
【0147】
そして入力レベルViと開ループを一巡したPID演算部252の出力Voから開ループゲインGkをGk=Vo/Viとして算出する。この開ループゲインGkが1となるようにレジスタ320によってゲイン演算部250の入力ゲインGiLを調整する。このようにして調整できた入力ゲインGiLは、全トラック位置に共通なパラメータとして図24(A)の情報テーブル情報18−33にLPOS入力ゲインGiLとして記憶される。
【0148】
再び図19を参照するに、次にステップS5で図16のVCM用サーボ系184におけるキャリッジアクチュエータ、即ちVCM90を駆動負荷としたレンズ位置検出信号に基づく第2位置サーボ系の調整を実行する。
【0149】
図22は、図19のステップS5の調整処理の実行を行うための機能ブロックであり、DSP62に図16におけるVCM90を駆動負荷とした第2位置サーボ系のゲイン演算部250、PID演算部284、サーボスイッチ286及びゲイン演算部290の主要部を取り出しており、このサーボ系によりVCM90を駆動し、これによるレンズ位置検出信号E4がレンズ位置検出部318からフィードバックされる。
【0150】
この第2位置サーボ系について、サーボ周波数帯域の交差角周波数ωoでの開ループゲインGkを1とする調整処理のため、レジスタ328、外乱発生330、サーボスイッチ332及びレジスタ334を設けている。外乱発生330は、VCM90を駆動負荷としたレンズ位置制御の交差周波数foとしてfo=200〜300Hzの範囲の特定値を持つ正弦波形を外乱として出力する。
【0151】
レジスタ328は、図21の測定処理で得られたLPOS入力ゲインGiLをゲイン演算部250に設定する。この状態でサーボスイッチ286をオフ、サーボスイッチ332をオンし、ゲイン演算部290に対し外乱発生330より交差周波数foの正弦波形を外乱として入力する。
【0152】
この正弦波形外乱加算後の入力レベルViと開ループを一巡して得られるPID演算部284からの出力Voを測定して開ループゲインGkとしてGk=Vo/Viを求める。そして、この開ループゲインGkを1とするようにレジスタ334によりゲイン演算部290出力ゲインGoV1を調整する。
【0153】
このような調整で得られるゲイン演算部290出力ゲインGoV1は、VCM90によるキャリッジの駆動位置により異なる。したがって、出力ゲインGoV1については媒体に対するキャリッジの位置を複数箇所に変えながら測定処理を行い、図24(B)のように、例えば媒体領域を16箇所に分けたトラック位置TR1〜TR16について、サーボ出力ゲインGoV1〜GoV16として情報テーブル18−34に記憶する。
【0154】
図23は、図22の機能ブロックを用いた図19のステップS5のキャリッジアクチュエータ、即ちVCMを駆動負荷とした位置サーボ系についての駆動感度を一定とするための測定処理の詳細である。
【0155】
図23において、ステップS1で測定トラックを設定し、ステップS2でシークコマンドを発行して測定トラックに対するシークを実行する。ステップS3で測定トラックに対するシーク完了を待って、ステップS4で図22の機能ブロックにしたがって開ループゲインGkを1とする出力ゲインGoVの調整を行い、メモリに記憶する。このステップS1〜S4を、ステップS5で全測定トラックが終了するまで繰り返す。
【0156】
このような図15,図16のレンズアクチュエータ172とキャリッジアクチュエータとしてのVCM90を備えたダブル駆動型のポジショナを使用した光ディスクドライブにおける駆動感度調整処理についても、図24のように得られた駆動感度を一定とするための調整パラメータは、図15のコントロールボード34側に設けているフラッシュROM42に記憶され、光ディスクドライブ12をホストコンピュータに接続して記録再生を行う際に、フラッシュメモリROM42から読み出してDSP62により各サーボ系に入出力ゲインを設定し、結果としてポジショナのトラック位置に関わらず常に駆動感度を一定に保つことができる。
【0157】
また、このダブル駆動型のポジショナを用いた光ディスクドライブ12の駆動感度測定処理のタイミングについても、図3,図4のシングル駆動型のポジショナの場合と同様、光ディスクドライブ12のユーザ使用中における装置の電源投入時、媒体の装置投入時、装置の温度変化が規定値以上となった時、前回の測定からの経過時間を監視して所定の有効時間以上経過した時、更にはシークエラーやトラッキングエラーが発生した場合のリトライ処理時に、ポジショナの駆動感度を一定とする測定処理を実施することが望ましい。また駆動感度測定処理の途中でホストからの割込要求があった場合には測定処理を一時中断し、割込終了後に中断箇所から測定処理を再開する。
【0158】
尚、上記の実施形態はMO媒体を用いた光ディスクドライブを例にとるものであったが、これ以外にDVDや相変化型媒体等の適宜の光ディスクドライブにつき、そのまま適用することができる。また本発明は、上記の実施形態の数値による限定は受けない。更に本発明は、目的及び利点を損なわない範囲の全ての変形を含む。
【0159】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、ポジショナの媒体半径位置における駆動感度、即ち加速度係数を複数箇所で実質的に測定して記憶し、媒体の記録再生におけるシーク制御やトラッキング制御の際にポジショナ位置に対応して駆動感度を一定に保ったサーボ制御が実現でき、その結果、シーク制御及びトラッキング制御の安定性が大幅に向上し、アクセス性能を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】調整設備を用いた本発明の駆動感度調整処理の機能ブロック図
【図3】図2で調整対象とするシングル駆動型のポジショナを用いた光ディスクドライブのブロック図
【図4】図3の光ディスクドライブの内部構造の説明図
【図5】図2のDSPで実現される位置サーボ系の機能ブロック図
【図6】図5の位置サーボ系における駆動感度調整処理の機能ブロック図
【図7】図6の位置サーボ系の帯域特性の説明図
【図8】図6において正弦波外乱を入力してゼロクロス周波数の開ループゲインを1に調整する際のサーボ帯域特性の説明図
【図9】図6の調整処理で作成されたテーブル情報の説明図
【図10】シングル駆動型のポジショナ駆動感度を一定とするサーボ調整処理の全体処理のフローチャート
【図11】図10における駆動感度測定処理のフローチャート
【図12】図11における開ループゲインを1とするサーボゲイン調整処理のフローチャート
【図13】図10のサーボ調整処理で実行するシークコマンド発行処理のフローチャート
【図14】図13で発行したシークコマンドに対する実行処理のフローチャート
【図15】図2で調整対象とするダブル駆動型のポジショナを用いた光ディスクドライブのブロック図
【図16】図15のDSPで実現される位置サーボ系の機能ブロック図
【図17】図16のアナログスイッチのサーボ制御モードのオン・オフ説明図
【図18】図16のサーボ制御モードの説明図
【図19】ダブル駆動型のポジショナ駆動感度を一定とするサーボ調整処理の全体処理のフローチャート
【図20】図16のレンズアクチュエータの駆動による位置サーボ系(第1位置サーボ系)の駆動感度測定の機能ブロック図
【図21】図16のレンズアクチュエータの駆動によるレンズロックサーボ系の駆動感度測定の機能ブロック図
【図22】図16のVCMキャリッジアクチュエータの駆動による位置サーボ系(第2位置サーボ系)の駆動感度測定の機能ブロック図
【図23】図22の駆動感度測定処理のフローチャート
【図24】ダブル駆動型ポシショナの駆動感度測定処理で作成されたテーブル情報の説明図
【符号の説明】
10:調整設備
12:光ディスクドライブ
14:調整用コントローラ
15:駆動感度調整指示部
16,30:メモリ
18−1:デフォルトテーブル
18−2,18−3:調整パラメータテーブル
20:インタフェース
22:バス
24:シークコマンド実行部
25:ポジショナ
26:サーボ系
28:駆動感度測定部
32:駆動感度設定部
34:コントロールボード
36:エンクロージャ
38:MPU
40:LSI
42:フラッシュROM
44:S−RAM
46:D−RAM(バッファメモリ)
48:ホストインタフェース
50:光ディスクコントローラ
52:ライトLSI
54:リードLSI
56:レーザダイオードユニット
58:ID/MO用ディテクタ
60:ヘッドアンプ
62:DSP
64:温度センサ
66,70,84,88:ドライバ
68:スピンドルモータ
72:イジェクトモータ
74:FES用ディテクタ
76:FES検出回路
78:TES用ディテクタ
80:TES検出回路
82:TZC検出回路
86:フォーカスアクチュエータ
90:VCM(キャリッジアクチュエータ)
92:ハウジング
94:インレットドア
96:MOカートリッジ
98:MO媒体
100:キャリッジ
102:固定光学系
104:対物レンズ
106:プリズム
108:速度制御部
110:位置サーボ制御部
126,138:ゲイン演算器
140,204,252,284:PID演算部(フィードバック演算部)
148,312,322,330:外乱発生
146,152:レジスタ
156:開ループゲイン特性曲線
158:位相特性曲線
160:ゼロクロス点
172:レンズアクチュエータ
178:レンズアクチュエータ用速度制御系
180:レンズアクチュエータ用位置サーボ系
182:レンズロックサーボ系
184:VCM用サーボ系

Claims (15)

  1. 光ビームの照射位置を媒体の任意のトラック位置に移動させるポジショナを駆動するサーボ系と、
    前記媒体の半径方向の複数位置で、前記ポジショナの駆動感度(加速度係数)を一定とする前記サーボ系のサーボゲインを予め記憶したメモリと、
    前記サーボ系により前記ポジショナを任意のトラック位置に移動する際に、移動中のトラック位置に対応するサーボゲインを前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定する駆動感度設定部と、
    を備え、
    前記サーボ系は、トラッキングエラー信号に基づいてキャリッジアクチュエータを位置制御する入力ゲイン演算部、フィードバック演算部及び出力ゲイン演算部を備え、
    前記メモリは、所定の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する入力ゲインGiを全トラック共通な設定値として記憶すると共に、前記測定トラックにオントラックした状態でサーボ帯域の交差周波数で開ループゲインを所定の基準値とする出力ゲインGoを各トラック位置に対応した設定値として記憶し、
    前記駆動感度設定部は、全トラック共通の入力ゲイン設定値を前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定すると共に、移動中のトラック位置に対応した出力ゲイン設定値を前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定することを特徴とする光学的記憶装置。
  2. 請求項1記載の光学的記憶装置に於いて、前記ポジショナは、少なくとも対物レンズを搭載したキャリッジを媒体の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータを備えたことを特徴とする光学的記憶装置。
  3. 請求項2記載の光学的記憶装置に於いて、前記メモリは、特定の測定トラックに対するシーク中におけるトラッキングエラー信号正規化を行うとき、前記特定の測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系にサーボ系の交差周波数の正弦信号を外乱として入力し、該外乱周波数成分の入力レベルViと前記サーボ系を一巡した外乱周波数成分の出力レベルVoとの比(Vo/Vi)により開ループゲインGkを算出し、該開ループゲインGkを所定の基準値とする出力ゲインGoを、トラック位置に対応した出力ゲインの設定値として記憶することを特徴とする光学的記憶装置。
  4. 請求項1記載の光学的記憶装置に於いて、
    前記ポジショナは、少なくとも対物レンズを搭載したキャリッジを媒体の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータと、
    前記キャリッジ上に搭載されて前記対物レンズの光軸を媒体の半径方向に移動するレンズアクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする光学的記憶装置。
  5. 請求項4記載の光学的記憶装置に於いて、
    前記レンズアクチュエータがトラッキングエラー信号に基づいて位置制御される第1位置サーボ系、前記レンズアクチュエータが前記対物レンズの位置検出信号に基づき前記キャリッジ上で前記対物レンズの光軸を中立位置に保持するように前記レンズアクチュエータを位置制御されるレンズロックサーボ系、前記キャリッジアクチュエータが前記対物レンズの位置検出信号に基づき位置制御される第2位置サーボ系とからなり、
    前記第1位置サーボ系は、任意の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する第1入力ゲインGiTを求めて第1位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定すると共にその第1入力ゲインGiTをメモリに記憶させ、その状態で第1位置サーボ系に位置サーボ系の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるように第1位置サーボ系の出力ゲイン演算部に第1出力ゲインGoTを設定すると共にその第1出力ゲインGoTをメモリに記憶させ、
    前記レンズロックサーボ系は、第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出してレンズロックサーボ系の出力ゲイン演算部に設定してレンズロックサーボ系にレンズロックサーボ系の開ループ特性の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるようにレンズロックサーボ系の入力ゲイン演算部に第2入力ゲインGiLを設定してその第2入力ゲインGiLをメモリに記憶し、
    第2位置サーボ系は、入力ゲイン演算部に前記メモリから第2入力ゲインGiLを読み出して設定して第2位置サーボ系にレンズ位置制御の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるように第2位置サーボ系の出力ゲイン演算部の第2出力ゲインGoVを設定すると共にその第2出力ゲインGoVを前記メモリに記憶させ、この第2出力ゲインGovを測定トラック位置を変えながら測定して前記メモリに記憶させ、
    前記駆動感度設定部は、
    第1位置サーボ系については第1入力ゲインGiTおよび第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出して、第1入力ゲインGiTを第1位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定し、第1出力ゲインGoTを第1位置サーボ系の出力ゲイン演算部に設定し、
    レンズロックサーボ系については第2入力ゲインGiLおよび第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出して、第1出力ゲインGoTを出力ゲイン演算部に設定し、第2入力ゲインGiLを入力ゲイン演算部に設定し、
    第2位置サーボ系については第2入力ゲインGiLおよび第2出力ゲインGoVを前記メモリから読み出して、第2入力ゲインGiLを第2位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定し、第2出力ゲインGoVを出力ゲイン演算部に設定することを特徴とする光学的記憶装置。
  6. 請求項5記載の光学的記憶装置に於いて、前記メモリは、特定の測定トラックに対するシーク中におけるトラッキングエラー信号正規化を行うとき、前記測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系に前記交差周波数の正弦信号を外乱として入力し、該外乱周波数成分の入力レベルViと前記サーボ系を一巡した前記フィードバック演算部の外乱周波数成分の出力レベルVoとの比(Vo/Vi)により開ループゲインGkを算出し、該開ループゲインGkを所定の基準値とする出力ゲインGoTを測定して記録し、
    前記第1入力ゲインGiT、前記第2入力ゲインGiL、及び前記第2出力ゲインGoVについては前記請求項5で規定した方法により測定して記憶することを特徴とする光学的記憶装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光学的記憶装置に於いて、前記駆動感度設定部は、前記メモリに記憶されたサーボゲインに基づいて、前記ポジショナのトラック位置に対応するサーボゲインを直線近似により求めて前記サーボ系に設定することを特徴とする光学的記憶装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の光学的記憶装置に於いて、前記メモリは、工場での装置立ち上げ調整時、装置の電源投入時、媒体の装置投入時、装置の温度変化が規定値以上に達した時、前回の測定からの経過時間を監視して所定の有効時間以上経過した時、及び又はシークエラーやトラッキングエラーが発生した場合のリトライ処理時に、前記ポジショナの駆動感度を一定とする前記サーボゲインの測定結果を記憶することを特徴とする光学的記憶装置。
  9. 請求項8に記載の光学的記憶装置に於いて、前記メモリにサーボゲインの測定結果を記憶するための測定処理の途中で、上位装置からの割込み要求が発生した場合は測定処理を一時中断し、割込み処理終了後に中断箇所から測定処理を再開することを特徴とする光学的記憶装置。
  10. 媒体の半径方向の複数位置で光ビームの照射位置を媒体の任意のトラック位置に移動させるポジショナの駆動感度(加速度係数)を一定とするサーボ系のサーボゲインを測定してメモリに記憶する駆動感度測定過程と、
    前記サーボ系によりポジショナを任意のトラック位置に移動する際に、移動中のトラック位置に対応するサーボゲインを前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定する駆動感度設定過程と、
    を備え、
    前記ポジショナは、少なくとも対物レンズを含むレンズアクチュエータを搭載したキャリッジを媒体の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータを備え、前記サーボ系は、トラッキングエラー信号に基づいて前記キャリッジアクチュエータを位置制御する入力ゲイン演算部、フィードバック演算部及び出力ゲイン演算部を備え、
    前記駆動感度測定過程は、
    所定の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する入力ゲインGiを測定して前記メモリに全トラックに共通な設定値として記憶し、
    次に前記測定トラックにオントラックした状態で、サーボ帯域の交差周波数で開ループゲインを所定の基準値とする出力ゲインGoを測定して前記メモリに各トラック位置に対応した設定値として記憶し、
    前記駆動感度設定過程は、全トラック共通の入力ゲイン設定値を前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定すると共に、移動中のトラック位置に対応した出力ゲイン設定値を前記メモリから読み出して前記サーボ系に設定することを特徴とするポジショナ駆動感度の調整方法。
  11. 請求項10記載のポジショナ駆動感度の調整方法に於いて、前記駆動感度測定過程は、前記各測定トラックにオントラックした状態で、サーボ系に前記交差周波数の正弦信号を外乱として入力し、該外乱周波数成分の入力レベルViと前記サーボ系を一巡した前記フィードバック演算部の外乱周波数成分の出力レベルVoとの比(Vo/Vi)により開ループゲインGkを算出し、該開ループゲインGkを所定の基準値とする前記出力ゲインGoを測定し、トラック位置に対応した設定値として前記メモリに記憶することを特徴とするポジショナ駆動感度の調整方法。
  12. 請求項10記載のポジショナ駆動感度の調整方法に於いて、
    ンズアクチュエータトラッキングエラー信号に基づいて位置制御される第1位置サーボ系、前記レンズアクチュエータが対物レンズの位置検出信号に基づきキャリッジ上で対物レンズの光軸を中立位置に保持するように位置制御されるレンズロックサーボ系、前記キャリッジアクチュエータが前記対物レンズの位置検出信号に基づき位置制御される第2位置サーボ系とからなり、
    第1位置サーボ系は、任意の測定トラックへのシーク中に得られるトラッキングエラー信号を一定値に正規化する第1入力ゲインGiTを求めて第1位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定すると共にその第1入力ゲインGiTをメモリに記憶させ、その状態で第1位置サーボ系に位置サーボ系の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるように第1位置サーボ系の出力ゲイン演算部に第1出力ゲインGoTを設定すると共にその第1出力ゲインGoTをメモリに記憶させ、
    レンズロックサーボ系は、第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出してレンズロックサーボ系の出力ゲイン演算部に設定してレンズロックサーボ系にレンズロックサーボ系の開ループ特性の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるようにレンズロックサーボ系の入力ゲイン演算部に第2入力ゲインGiLを設定してその第2入力ゲインGiLをメモリに記憶し、
    第2位置サーボ系は、入力ゲイン演算部に前記メモリから第2入力ゲインGiLを読み出して設定して第2位置サーボ系にレンズ位置制御の交差周波数信号を入力したときの開ループゲインが所定値となるように第2位置サーボ系の出力ゲイン演算部の第2出力ゲインGoVを設定すると共にその第2出力ゲインGoVを前記メモリに記憶させ、この第2出力ゲインGoVを測定トラック位置を変えながら測定して前記メモリに記憶させ、
    前記駆動感度設定過程は、
    第1位置サーボ系については第1入力ゲインGiTおよび第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出して、第1入力ゲインGiTを第1位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定し、第1出力ゲインGoTを第1位置サーボ系の出力ゲイン演算部に設定し、
    レンズロックサーボ系については第2入力ゲインGiLおよび第1出力ゲインGoTを前記メモリから読み出して、第1出力ゲインGoTを出力ゲイン演算部に設定し、第2入力ゲインGiLを入力ゲイン演算部に設定し、
    第2位置サーボ系については第2入力ゲインGiLおよび第2出力ゲインGoVを前記メモリから読み出して、第2入力ゲインGiLを第2位置サーボ系の入力ゲイン演算部に設定し、第2出力ゲインGoVを出力ゲイン演算部に設定することを特徴とするポジショナの感度調整方法。
  13. 請求項10乃至12のいずれかに記載のポジショナ駆動感度の調整方法に於いて、前記駆動感度設定過程は、前記メモリに記憶されたサーボゲインに基づいて、前記ポジショナのトラック位置に対応するサーボゲインを直線近似により求めて前記サーボ系に設定することを特徴とするポジショナ駆動感度の調整方法。
  14. 請求項10乃至13のいずれかに記載のポジショナ駆動感度の調整方法に於いて、前記駆動感度測定過程は、工場での装置立ち上げ調整時、装置の電源投入時、媒体の装置投入時、装置の温度変化が規定値以上に達した時、前回の測定からの経過時間を監視して所定の有効時間以上経過した時、及び又はシークエラーやトラッキングエラーが発生した場合のリトライ処理時に、前記ポジショナの駆動感度を一定とする前記サーボゲインの測定処理を実施することを特徴とするポジショナ駆動感度の調整方法。
  15. 請求項14に記載のポジショナ駆動感度の調整方法に於いて、前記駆動感度測定過程は、測定処理の途中で上位装置からの割込み要求が発生した場合は測定処理を一時中断し、割込み処理終了後に中断箇所から測定処理を再開することを特徴とするポジショナ駆動感度の調整方法。
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