JP4059486B2 - 導電粉、導電性組成物、および導電粉の製造方法 - Google Patents

導電粉、導電性組成物、および導電粉の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電粉、導電性組成物および導電粉の製造方法に関し、特に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉であり、粒度分布が狭く、形状保持性に優れた導電粉、そのような導電粉を用いた導電性組成物、およびそのような導電粉の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、厚膜用ペーストや導電性接着剤等の用途において、所定量の金属粉末を樹脂中に混合分散させてなる導電性組成物が使用されている。
このような導電性組成物に使用される金属粉末としては、例えば、第1工程において、金属塩溶液を還元して、金属超微粒子を形成した後、第2工程において、当該金属超微粒子の存在下に、金属をさらに還元析出させて得られる二次凝集が少ない、球状の金属微粒子が知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。
【0003】
一方、本発明の発明者らは、このような金属微粒子を改良すべく、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、以下のいずれかの特徴を有する導電粉を提案している(例えば、特許文献3参照)。
(1)隣接する導電粉間で、当該凸部と、凹部とが相互に嵌合連結する導電粉である(第1特徴)。
(2)凸部の形状が、針状、桿状、又は花弁状からなる群から選択される少なくとも一つの形状である導電粉である(第2特徴)。
(3)樹脂を含んだ状態での電気抵抗率が5×10-6〜1×10-3Ω・cmの範囲内の値である導電粉である(第3特徴)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−317022号 (第1〜2頁)
【特許文献2】
特開平11−140511号 (第1〜2頁)
【特許文献3】
WO 02/061766号 (図1(a)〜(c))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1〜2に開示された金属微粒子は、図13に示すように、いずれも球状であって、隣接する金属粉末同士の表面における点接触を利用して、電気接続することを意図しているため、接触面積が小さく、樹脂を含んだ状態において接続導体間で得られる導通抵抗の値が大きいという問題が見られた。したがって、従来の導電性組成物においては、金属粉末(金属微粒子)を多量に添加しなければならず、そのために、導電性組成物の粘度が上昇し、取り扱いが困難になるという問題が見られた。また、特許文献1〜2に開示された金属微粒子は、第1工程において形成した3〜1000nm程度の金属超微粒子を使用するため、かかる金属超微粒子の粒径がばらつくと、第2工程において得られる金属微粒子の平均粒径や粒度分布についても、大きくばらつくという問題も見られた。
一方、特許文献3に開示された導電粉は、特許文献1〜2に開示された球状の金属微粒子と比較して、樹脂を含んだ状態での電気抵抗率は低いものの、粒度分布が若干広く、より良好な取り扱いが望まれていた。
さらに、特許文献1〜3に開示された金属粉末や導電粉は、それぞれ単一金属を主原料としており、形状保持性に劣るばかりか、比重や電気抵抗率の調整が困難であるという問題も見られた。
そこで、芯物質として、粒度が揃ったポリマー粒子やシリカ粒子を用い、その表面に導電材料を被覆した、複合導電材料も提案されている。しかしながら、表面に被覆した導電材料が、芯物質の表面から剥離しやすかったり、亀裂が生じ易すかったりするなどの特性上の問題が見られた。また、複合導電材料を製造するにあたり、芯物質の表面に、導電材料を、均一な厚さに被覆することは容易でなく、歩留まりが低下したり、コストが高くなったりするなどの問題も見られた。
【0006】
このような状況下、本発明者らは鋭意検討した結果、導電粉の内部に核物質を含有させることにより、凸部および凹部がそれぞれ均一に形成されて、粒度分布が狭くなるとともに、形状保持性に優れ、かつ、比重や電気抵抗率の調整が容易な導電粉が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、放射状に延設された凸部および当該凸部の間隙に凹部をそれぞれ備えるとともに、粒度分布が狭く、形状保持性に優れ、かつ比重や電気抵抗率の調整が容易な導電粉、その導電粉を用いた導電性組成物、およびそのような導電粉の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉が提供され上述した問題点を解決することができる。
すなわち、このように構成することにより、特定の核物質を中心として、導電材料を均一に結晶成長させ、放射状に延設された導電材料からなる凸部が設けられているため、粒度分布が狭い導電粉とすることができる。また、内部に特定の核物質を含むことにより、形状保持性に優れた導電粉とすることができる。さらに、金属材料等と比べて、比重や電気抵抗率が異なる核物質を所定量含むことにより、導電粉の比重や電気抵抗率の調整についても容易となる。
なお、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質は、導電材料の結晶成長を均一に生じさせて、結果的に粒度分布が狭い導電粉が得られるものであれば、特にその形態やその後の挙動については、特に制限されるものでなく、導電粉の内部に実質的に一部が存在していれば良く、あるいは導電粉の表面領域に一部存在していても良く、さらには、一部は導電粉から脱落しても良い。
【0008】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、凸部の形状が、薄片状、針状、桿状、又は花弁状からなる群から選択される少なくとも一つの形状であることが好ましい。
このように構成することにより、放射状に延設された凸部と、凹部とが嵌合するか、あるいは凸部が凹部内部に一部浸入した状態で接触することにより、隣接する導電粉同士が、大面積で電気接触することができる。したがって、一般の電気配線に使用される差込型プラグと、これの受け口となるソケットの関係と同様に機能し、樹脂を含んだ状態であっても、示される電気抵抗率(体積抵抗)が低い導電粉を得ることができる。
【0009】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、核物質が、金属系粒子またはセラミック系粒子であることが好ましい。
このように構成することにより、形状保持性に優れ、かつ比重や平均粒径の調整が容易な導電粉を得ることができる。
【0010】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、核物質が、多孔質あるいは凝集粒子であることが好ましい。
このように構成することにより、形状保持性に優れ、かつ比重や平均粒径の調整が容易な導電粉を得ることができる。
【0011】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、核物質の平均粒径を0.01〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、取り扱い性や分散性に優れた導電粉を得ることができる。
【0012】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、核物質のBET表面積を0.01〜500m2/gの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、表面積の大きい核物質を中心として、凸部をさらに均一に延設することができる。
【0013】
また、本発明の導電粉を構成するにあたり、核物質の添加量を、全体量に対して、0.01〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、粒度分布がさらに狭い導電粉とすることができるとともに、導電粉の比重や電気抵抗率の調整についてもさらに容易となる。
【0014】
また、本発明の別の態様は、導電粉と、樹脂とを含む導電性組成物であって、導電粉は、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の添加量を、樹脂100重量部に対して、1〜900重量部の範囲内の値とする導電性組成物である。
すなわち、このように構成することにより、電気抵抗率と、接着強度や粘度等と、のバランスに優れた導電性組成物を得ることができる。
【0015】
また、本発明のさらに別の態様は、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の製造方法において、核物質を中心に結晶成長させて、導電粉の凸部を形成することを特徴とする導電粉の製造方法である。
すなわち、このように実施することにより、粒度分布が狭い上に、形状保持性に優れ、かつ比重や電気抵抗率の調整が容易な導電粉を効率的に得ることができる。
【0016】
また、本発明の導電粉の製造方法を実施するにあたり、導電粉を形成した後に、30℃以上の温度で、30分以上加熱することが好ましい。
このように加熱処理することにより、導電粉の内部に残留する液体等を効果的に飛散させることができ、その結果、導電粉の形状保持性を著しく向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1等に示すように、放射状に延設された凸部と、当該突起に嵌合するための凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルを含むことを特徴とする導電粉である。
以下、構成要件ごとに分けて、導電粉についての実施態様を説明する。
【0018】
1.形状
(1)凸部
凸部(突起と称する場合がある。)は、図1(a)、(b)、あるいは、図2(a)、(b)、(c)にそれぞれの顕微鏡写真を示すように、薄片状(葉状、小判状、鱗状等を含む)、針状、桿状(棒状や竿状を含む。)、又は花弁状からなる群から選択される少なくとも一つの形状であることが好ましい。
この理由は、このように凸部を構成することにより、隣接する導電粉間で、凸部と凹部とが容易に嵌合連結することができ、導電経路の形成が容易となるためである。
また、針状の凸部を有する銀粉と、桿状の凸部を有する銀粉と、花弁状の凸部を有する銀粉とを組合せることにより、導電経路の形成が容易となって、電気抵抗率がさらに低下することが判明している。より具体的には、導電粉の全体量を100重量%としたときに、針状の凸部を有する銀粉を10〜50重量%、桿状の凸部を有する銀粉を15〜50重量%、および花弁状の凸部を有する銀粉を20〜50重量%の範囲内で適宜混合使用することにより、導電性組成物としての電気抵抗率を5×10-6〜5×10-5Ω・cmの範囲内の値とすることが可能である。
【0019】
また、凸部の長さを、当該凸部の先端に接して囲む閉曲面の成す球の平均半径の40%超とすることが好ましい。
この理由は、このような凸部であれば、適当な大きさを有することになり、凹部との嵌合連結がより確実なものとなり、電気抵抗率がさらに低下するとともに、嵌合部分の機械的安定性も向上するためである。
なお、図2(a)に示される針状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が6μm(平均半径3μm)であって、凸部の平均長さは2.6μmである。同様に、図2(b)に示される桿状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が11μm(平均半径5.5μm)であって、凸部の平均長さは3μmである。さらに、図2(c)に示される花弁状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が5μm(平均半径2.5μm)であって、凸部の平均長さは2μmである。
よって、このような銀粉であれば、凹部との嵌合連結がより確実なものとなり、樹脂を含んだ状態での電気抵抗率がさらに低下するとともに、嵌合部分の機械的安定性も向上することになる。
【0020】
(2)凹部
また、凹部(窪みと称する場合がある。)は、図1(a)、(b)あるいは、図2(a)、(b)、(c)にそれぞれの顕微鏡写真を示すように、凸部の間隙に設けられた窪み形状であって、凸部と嵌合連結可能な形状であれば良い。
この理由は、このように構成することにより、隣接する導電粉間で、凸部と凹部とが容易に嵌合連結することができ、導電経路の形成がさらに容易となるためである。
また、凹部の深さ(大きさ)を導電粉に占める凹部の体積、すなわち凹部からなる空隙率で表すことが可能である。具体的に、凸部の先端を囲む閉曲線からなる球の体積を100容量%としたときに、凹部からなる空隙率を40容量%以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる凹部からなる空隙率が40容量%未満の値となると、凸部と、凹部との嵌合連結が不十分となる場合があるためである。一方、かかる凹部からなる空隙率が過度に大きくなると、導電粉の機械的強度が著しく低下する場合がある。
したがって、凹部からなる空隙率を42〜70容量%の範囲内の値とすることがより好ましく、45〜60容量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0021】
なお、図2(a)に示される針状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が6μmであって、凹部の空隙率は54容量%である。
同様に、図2(b)に示される桿状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が11μmであって、凹部の空隙率は49容量%である。
さらに、図2(c)に示される花弁状の凸部を有する銀粉の場合、平均粒子径が5μmであって、凹部の空隙率は47容量%である。
よって、このような凹部からなる空隙率を有する銀粉であれば、凸部との嵌合連結がより確実なものとなり、樹脂を含んだ状態での電気抵抗率がさらに低下するとともに、嵌合部分の機械的安定性も向上することになる。
【0022】
2.核物質
(1)種類
核物質は、金属系粒子またはセラミック系粒子 ( 無機系粒子 )である。
この理由は、金属系粒子を使用することにより、比重や粒径の調整が容易になるばかりか、形状保持性や電気抵抗率の調整についても容易になるためである。さらに、セラミック系粒子を使用することにより、比重や粒径の調整が容易になるばかりか、形状保持性や耐熱性等の特性についてもさらに向上させることができるためである。
ここで、金属系粒子としては、銀粒子、金粒子、銅粒子、アルミニウム粒子、亜鉛粒子、半田粒子、錫粒子、ニッケル粒子等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
さらに、セラミック系粒子としては、シリカ粒子(ホワイトカーボン)、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化亜鉛粒子、酸化スズ粒子、酸化ニオブ粒子等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
特に、これらの粒子のうち、シリカ粒子(ホワイトカーボン)や酸化チタン粒子を使用することにより、比重や粒径、あるいは電気抵抗率の調整が容易になるばかりか、形状保持性等の特性についても著しく向上させることができることから、好ましい核物質である。
【0023】
また、核物質の種類に関して、多孔質であるか、あるいは凝集粒子であることが好ましい。この理由は、多孔質や凝集粒子の核物質を中心として、放射状に凸部を均一に延設することができ、粒度分布がさらに狭く、かつ形状保持性に優れた導電粉を得ることができるためである。
したがって、多孔質や凝集粒子からなる核物質に関して、後述するBET表面積を0.01〜500m2/gの範囲内の値とすることが好ましい。
なお、核物質が多孔質、あるいは凝集粒子であるか否かは、電子顕微鏡観察によって、容易に確認することができる。
【0024】
(2)平均粒径
核物質の平均粒径を0.01〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる核物質の平均粒径が0.01μm未満の値になると、核物質を中心として、放射状に凸部を均一に延設することが困難になる場合があるためである。一方、かかる核物質の平均粒径が10μmを超えると、導電粉の比重や粒径の調節が困難になったり、あるいは、核物質を中心として、放射状に凸部を均一に延設したりすることが困難になる場合があるためである。
したがって、核物質の平均粒径を0.1〜5μmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜3μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、核物質の平均粒径は、例えば、電子顕微鏡写真をもとに、画像処理装置によって、容易に測定することができる。
【0025】
(3)BET表面積
核物質のBET表面積(BET法による比表面積)を0.01〜500m2/gの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる核物質のBET表面積が0.01m2/g未満の値になると、核物質を中心として、放射状に凸部を均一に延設することが困難になる場合があるためである。一方、かかる核物質のBET表面積が500m2/gを超えると、核物質が凝集しやすくなって、導電粉の比重や粒径の調節が困難になる場合があるためである。
したがって、核物質のBET表面積を0.1〜300m2/gの範囲内の値とすることがより好ましく、1〜250m2/gの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0026】
(4)表面処理
核物質の周囲に表面処理が施してあることが好ましい。この理由は、核物質に対して表面処理を施すことによって、親水性に改質したり、疎水性に改質したりすることができるためである。すなわち、導電粉の種類等に影響されて、核物質を中心にして、放射状に凸部を均一に延設することが困難な場合があるが、かかる表面処理により、そのような不具合を解消することができるためである。
また、このような表面処理を施すにあたり、特定のシランカップリング剤やチタンカップリング剤を使用することが好ましい。すなわち、親水性基、あるいは疎水性基を有するシランカップリング剤やチタンカップリング剤を使用することが好ましい。この理由は、このようなシランカップリング剤等を適宜核物質と混合することにより、核物質を容易に表面処理することができるためである。
【0027】
(5)添加量
核物質の添加量を、全体量に対して、0.01〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる核物質の添加量が0.01重量%未満の値になると、核物質を中心として、放射状に凸部を均一に延設することが困難になる場合があるためである。一方、かかる核物質の添加量が30重量%を超えると、導電粉の電気抵抗率が著しく上昇する場合があるためである。
したがって、核物質の添加量を、全体量に対して、0.1〜20重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜10重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、核物質の添加量は、所定量以上、例えば、1重量%以上であれば、一例として、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて測定することができるが、比較的少量である場合には、他の手法を用いて検出することが好ましい。
【0028】
3.平均粒径
また、導電粉の平均粒径を0.1〜22μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる導電粉の平均粒径が0.1μmとなると、所定の電気抵抗率を得るために、多量の導電粉を必要とする場合があるためである。一方、かかる導電粉の平均粒径が22μmとなると、樹脂中に均一に混合分散することが困難となったり、製造時間が過度に長くなったりする場合があるためである。
したがって、導電粉の平均粒径を1〜15μmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜10μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、導電粉の平均粒径は、レーザー方式のパーティクルカウンターにより測定することができるし、あるいは電子顕微鏡写真から実測することもでき、さらには、当該電子顕微鏡写真から、画像処理装置を用いて算出することもできる。
【0029】
4.導電粉種
導電粉種としては、特に銀およびニッケルであることが好ましく、銅、アルミニウム、鉄、ジルコニウム、タングステン、スズ、鉛、半田等の一種単独または二種以上のさらなる組合せが挙げられる。
この理由は、銀およびニッケルを使用することにより、好適な電気抵抗率が得られやすいばかりか、比較的安価な導電粉を提供することができるためである。また、銀およびニッケルであれば、樹脂、特にエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂との混合分散性に優れているためである。
【0030】
5.表面処理
また、導電粉を構成するにあたり、導電粉の表面、特に導電粉の凸部に対して、表面処理、例えば、メッキ処理や摩擦低減処理が施してあることが好ましい。
この理由は、例えば、メッキ処理を施すことにより、導電粉の凸部等を機械的に強化することができ、導電粉自体の機械的強度を向上できるとともに、当該凸部が屈曲したり、折れたりすることを容易に防止することができるためである。
なお、メッキ処理を施す場合、メッキ効果等の効果を考慮して、メッキ厚さを、例えば、0.01〜3μmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、表面処理として、摩擦低減処理を施すことにより、隣接する導電粉間で、凸部と凹部とがすべりながら容易に嵌合連結することができ、導電経路の形成がさらに容易となる。このような摩擦低減処理剤としては、シリコーンオイルやフッ素系表面処理剤、あるいは界面活性剤等を好適に使用することができる。
なお、摩擦低減処理を施す場合、摩擦低減処理効果や電気絶縁性等を考慮して、摩擦低減処理剤の使用量を、例えば、導電粉100重量部に対して、0.1〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
【0031】
6.導電特性
(1)電気抵抗率
また、樹脂を含んだ状態での導電粉の電気抵抗率を5×10-6〜1×10-3Ω・cmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる電気抵抗率が5×10-6Ω・cm未満の値になると、使用可能な導電粉の種類が過度に制限されたり、好適な導電粉の製造上の歩留まりが過度に低下したりする場合があるためである。一方、かかる電気抵抗率が1×10-3Ω・cmを超えると、使用時の導通抵抗が高くなり、駆動電圧が高くなる場合があるためである。
したがって、樹脂を含んだ状態での導電粉の電気抵抗率を5×10-6〜5×10-4Ω・cmの範囲内の値とすることがより好ましく、5×10-6〜1×10-4Ω・cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、樹脂を含んだ状態での導電粉の電気抵抗率は、後述する実施例1に示す測定方法により測定することができる。
【0032】
(2)抵抗温度係数(TCR)
また、導電粉の抵抗温度係数(TCR)を1×102〜1×105ppm/℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる抵抗温度係数が1×102ppm/℃未満の値になると、使用可能な導電粉の種類が過度に制限されたり、好適な導電粉の製造上の歩留まりが過度に低下したりする場合があるためである。一方、かかる抵抗温度係数が1×105ppm/℃を超えると、使用時に周囲温度が上昇した場合に、導通抵抗が高くなり、駆動電圧が高くなる場合があるためである。
したがって、導電粉の抵抗温度係数を5×102〜5×104ppm/℃の範囲内の値とすることがより好ましく、1×103〜1×104ppm/℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、導電粉の抵抗温度係数は、後述する実施例1に示す測定方法により測定することができる。
【0033】
(3)抵抗温度ドリフト(RD)
また、導電粉の抵抗温度ドリフトを±5%以内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる抵抗温度ドリフトが±5%を超えると、使用時に周囲温度が上昇した場合に、導通抵抗が高くなり、駆動電圧が高くなる場合があるためである。ただし、かかる抵抗温度ドリフトが過度に小さくなると、使用可能な導電粉の種類が過度に制限されたり、好適な導電粉の製造上の歩留まりが過度に低下したりする場合があるためである。
したがって、導電粉の抵抗温度ドリフトを±0.1〜3%の範囲内の値とすることがより好ましく、±0.5〜2%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、導電粉の抵抗温度ドリフトは、後述する実施例1に示す測定方法により測定することができる。
【0034】
(4)電流雑音指数(NF)
また、導電粉の電流雑音指数を小さくすることが好ましい。すなわち、電流が金属粒子の接点連鎖網を通過する際に、いわゆるGr雑音とは別に、電流雑音が発生することが判明している。そして、この電流雑音は、小さい信号電圧や、高周波電圧に重畳されると、信号波形に重大な影響を与えることが判明している。すなわち、電流雑音は、電流を制御しているポテンシャル障壁が、接点に付随している種々の要因によって誘起されるために発生する交流電圧であって、キャリアの密度または電流が変調されて生じる周波数が比較的高いレベルの雑音であるためである。
ただし、かかる電流雑音指数を過度に小さくしようとすると、使用可能な導電粉の種類が過度に制限されたり、好適な導電粉の製造上の歩留まりが過度に低下したりする場合がある。
したがって、具体的に、導電粉の電流雑音指数を10dB以下の値とすることが好ましく、−50〜5dBの範囲内の値とすることがより好ましく、−30〜0dBの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、導電粉の電流雑音指数は、後述する実施例1に示す測定方法により測定することができる。
【0035】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の添加量を、樹脂に対して、所定量とした導電性組成物である。
【0036】
1.導電粉
(1)態様
第1の実施形態と同様の導電粉が使用できるため、ここでの説明は省略する。
【0037】
(2)添加量1
樹脂に対する導電粉の添加量は、使用用途等に応じて適宜選択することができるが、例えば、樹脂100重量部に対して、1〜900重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる導電粉の添加量が1重量部未満となると、得られる導電性組成物の電気抵抗率が過度に大きくなる場合があるためである。一方、かかる導電粉の添加量が900重量部を超えると、得られる導電性組成物の接着強度が低下したり、粘度が過度に上昇し、取り扱いが困難となったりする場合があるためである。
したがって、導電粉の添加量を、樹脂100重量部に対して、50〜600重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、100〜400重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
なお、導電性組成物のうち、特に異方性導電接着剤として使用する場合には、樹脂100重量部に対して、導電粉の添加量を0.1〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
【0038】
(3)添加量2
また、電気抵抗率に対する樹脂/導電粉の添加量の影響を、図3を参照して詳細に説明する。
図3は、横軸に導電粉の添加量(銀フィラーの添加割合/重量%)を採って示してあり、縦軸に硬化後の導電性組成物の電気抵抗率(Ω・cm)を採って対数目盛で示してある。そして、図3中、ラインAは、従来の導電性組成物(比較例参照)における特性図であり、記号Bで表される斜線領域が、本発明の導電性組成物(実施例の導電粉A1〜A6参照)における特性範囲である。
図3から容易に理解できるように、本発明の導電性組成物は、導電粉の添加量が70重量%以上であれば、電気抵抗率は1×10-3Ω・cm以下の極めて低い値である。また、導電粉の添加量が70重量%未満の値になると、徐々に電気抵抗率は大きくなるものの、導電粉の添加量が60重量%程度までは、その電気抵抗率は1×10-2Ω・cm程度であって、いまだ低い値である。一方、従来の導電性組成物は、導電粉の添加量が70重量%以上であれば、電気抵抗率は1×10-2Ω・cm程度であるものの、導電粉の添加量が60重量%を下回ると、急激に電気抵抗率が増加している。
したがって、本発明の導電性組成物であれば、導電粉を比較的少量に添加した場合であっても、逆に言えば、樹脂量を比較的多量に添加した場合であっても、従来の導電粉を使用した場合と比較して、極めて低い電気抵抗率を得ることができる。よって、用途にもよるが、本発明の導電性組成物においては、樹脂量(硬化剤を含む。)を基準にすれば、樹脂100重量部に対して、導電粉の添加量を1〜900重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
【0039】
2.樹脂
導電性組成物を構成する樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、フェノール系樹脂、シアネートエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS樹脂)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS樹脂)、およびスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS樹脂)等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
これらの樹脂のうち、特に硬化系樹脂であることがより好ましい。このような硬化系樹脂であれば、使用時の粘度が低くて取り扱いが容易であるばかりか、熱硬化や光硬化させることにより、さらに好適な電気抵抗率や機械的特性を、長期間にわたって得られるためである。
【0040】
また、導電性組成物を構成する樹脂が、無溶剤型樹脂であることが好ましい。すなわち、導電性組成物に含まれる有機溶剤が、乾燥後等にも残留すると、それが、気泡発生の原因となったり、腐食や導通不良の原因となったりする場合があることが知られている。そこで、無溶剤型樹脂を使用することにより、有機溶剤の影響を排除して、気泡の発生や、接続導体間での腐食を有効に防止することができるとともに、優れた電気接続特性を長時間にわたって得ることができるためである。
なお、本発明の導電粉の場合、従来の導電性組成物と比較して、導電粉の使用量を低下させた場合でもあっても優れた導電特性を得ることができる。そのため、無溶剤型樹脂を使用したとしても、導電性組成物全体として、適当な粘度を得ることができ、取り扱い性が過度に低下することがないという利点がある。
【0041】
3.添加剤
導電性組成物中に、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン捕獲剤、粘度調整剤、無機フィラー、有機フィラー、カーボン繊維、着色剤、およびカップリング剤等を添加することも好ましい。
特に、導電性組成物は、導電粉を添加することによる酸化劣化が通常加速されるため、酸化防止剤として、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、またはリン酸エステル系酸化防止剤等を、全体量に対して、0.1〜10重量%の範囲内で添加することが好ましい。
【0042】
4.製造方法
導電性組成物の製造方法は特に制限されるものではないが、例えば、プロペラミキサー、三本ロール、ニーダー、スパチュラ等を利用して、樹脂中に、所定量の導電粉を混合分散して、製造することが好ましい。また、導電粉と、樹脂とがより均一に混合するように、樹脂の一部を加熱して、その粘度を例えば1,000〜100,000mPa・secの範囲内の値にすることも好ましい。
さらにまた、導電粉と、樹脂とがより均一に混合するように、導電粉の周囲を予めカップリング剤処理することも好ましい。例えば、導電粉100重量部に対して、1〜10重量部のγ−アミノプロピルトリエトキシシラン等を添加混合し、次いで、このようにカップリング剤処理した導電粉を、樹脂中に、混合分散することが好ましい。
一方、樹脂をフィルム状に予め形成しておき、その上に、所定量の導電粉をばら撒いたり、穴明きフィルターを介して、所望個所に導電粉を載置したりすることにより、導電性組成物を製造することも好ましい。このように製造することにより、導電粉に対して、攪拌時のせん断力が作用せず、導電粉の凸部を損傷するおそれが少なくなるためである。
【0043】
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の製造方法において、核物質を中心に結晶成長させて、凸部を形成することを特徴とする導電粉の製造方法である。
【0044】
1.液相還元法
導電粉を製造するにあたり、いわゆる液相還元法を採用することが好ましい。すなわち、所定量の還元剤を用いるとともに、所定の還元条件において、金属塩溶液中の金属塩や、金属錯体中の金属錯体等を還元反応させることにより、導電粉を析出させて、特定形状を有する導電粉を製造することが好ましい。
【0045】
2.金属塩溶液
また、金属塩溶液(金属錯体溶液を含む。)中の金属濃度を0.01〜5mol/リットルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる金属濃度が0.01mol/リットル未満の値となると、導電粉の析出量が著しく低下し、導電粉の生産性が低下する場合があるためである。一方、かかる金属濃度が5mol/リットルを超えると、導電粉の形状を制御することが困難となって、同様に導電粉の生産性が低下する場合があるためである。したがって、金属塩溶液中の金属濃度を0.1〜3mol/リットルの範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜2mol/リットルの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、形成する凸部の形状に対応させて、金属塩溶液中の金属濃度を適宜調整することも好ましい。
例えば、針状や桿状の凸部を有する導電粉を製造する場合には、金属塩溶液中の金属濃度を0.8〜2mol/リットルの範囲内の値とすることによって、所望の凸部を容易に形成することができる。また、例えば、花弁状の凸部を有する導電粉を製造する場合には、金属塩溶液中の金属濃度を0.3〜0.7mol/リットルの範囲内の値とすることによって、花弁状の凸部を容易に形成することができる。
【0046】
3.還元剤
また、還元剤として、ホルムアルデヒド、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、ヒドラジン化合物、ヒドロキノン、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、ピロカテコール、ブドウ糖、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸塩、ギ酸、無水亜硫酸ナトリウム、L(+)酒石酸、ギ酸アンモニウム、ロンガリット等の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
これらの還元剤のうち、還元反応を容易に制御しやすいことから、L−アスコルビン酸、あるいは、L−アスコルビン酸とピロカテコールとの組合せを使用することがより好ましい。
【0047】
また、このような還元剤の濃度を0.01〜5mol/リットルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる還元剤の濃度が0.01mol/リットル未満の値となると、導電粉の析出量が著しく低下し、導電粉の生産性が低下する場合があるためである。一方、かかる還元剤の濃度が5mol/リットルを超えると、導電粉の形状を制御することが困難となって、同様に導電粉の生産性が低下する場合があるためである。
したがって、還元剤の濃度を0.1〜3mol/リットルの範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜2mol/リットルの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、形成する凸部の形状に対応させて、還元剤の濃度を適宜調整することも好ましい。例えば、針状の凸部を有する導電粉を製造する場合には、還元剤の濃度を0.8〜2mol/リットルの範囲内の値とすることによって、針状の凸部を容易に形成することができる。また、例えば、桿状や花弁状の凸部を有する導電粉を製造する場合には、還元剤の濃度を0.3〜0.7mol/リットルの範囲内の値とすることによって、所望の凸部を容易に形成することができる。
【0048】
4.核物質
第1の実施形態と同様の導電粉が使用できるため、ここでの説明は省略する。なお、核物質を添加するにあたり、金属塩溶液か、あるいは還元剤のいずれかに混合した状態で使用することが好ましい。
【0049】
5.還元温度
また、還元処理を実施する際の還元温度(反応温度)を0〜50℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる還元温度が0℃未満の値となると、導電粉の析出量が著しく低下し、導電粉の生産性が低下する場合があるためである。一方、かかる還元温度が50℃を超えると、導電粉の形状を制御することが困難となって、同様に導電粉の生産性が低下する場合があるためである。
したがって、かかる還元温度を5〜40℃の範囲内の値とすることがより好ましく、10〜30℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、導電粉の粒径を比較的小さくするとともに、粒度分布をさらに狭くしたい場合には、還元処理を実施する際の還元温度を0〜8℃の範囲内の値とすることが好ましい。
【0050】
6.製造装置
還元処理を実施するにあたり、図4〜図8に示す製造装置を使用することも好ましい。図4は、スタティックミキサ14を利用した製造装置50であり、挿入口22が一つのタイプである。また、図5は、同様に、スタティックミキサ14を利用した製造装置10であるが、金属塩溶液24と、還元剤28とを別々の挿入口22から投入するタイプである。また、図6は、複数のパイプを利用した製造装置70であり、大径のパイプ80内に、数個の噴出口79が設けてある小径のパイプ78を挿入した状態で、小径のパイプ78に設けた複数の開口部79を介して、金属塩溶液73と、還元剤74とを混合するタイプである。
また、図7は、スタティックミキサ14を利用した製造装置200であるが、金属塩溶液26および還元剤28を、それぞれ熱媒体または冷媒によって温度調整するとともに、超音波発生装置212、222、231、252により超音波振動を与えることを特徴としたタイプである。さらに、図8も、スタティックミキサ14を利用した製造装置160であるが、主反応用パイプ162、および複数の枝管150a、150b、150cを利用して、反応時間や、還元剤等の添加量を容易に調整することができるタイプである。
なお、図4〜5および図7〜8に示すように、スタティックミキサを利用した場合には、スタティックミキサエレメントの数や構成等によって、また、図6に示すように、大小パイプの組合せを用いた場合には、複数の開口部の数や面積等によって、それぞれ金属塩溶液と、還元剤との混合割合や混合程度を容易に制御することができる。したがって、いずれの製造装置を用いても、粒度分布が小さい導電粉を、効率的に得ることができる。
【0051】
7.乾燥工程
また、第3の実施形態における導電粉の製造方法を実施するにあたり、導電粉を形成した後に、乾燥工程を設けることが好ましい。すなわち、例えば、液相還元法で得られた導電粉を回収した後、30℃以上の温度で、30分以上加熱処理することが好ましい。
この理由は、かかる加熱処理によって、導電粉の内部に残留する液体、例えば、水等を効果的に飛散させることができ、その結果、導電粉の形状保持性を著しく向上させることができるためである。逆に言えば、液相還元法で得られた導電粉をそのまま湿潤状態に放置しておくと、導電粉の形状が崩れ易いためである。したがって、より優れた形状保持性を得るためには、真空オーブンや恒温槽を用いて、40〜100℃の温度で、1〜48時間程度加熱処理を実施することが好ましい。
【0052】
8.その他
第3の実施形態における導電粉の製造方法を実施して、所望の導電粉を製造するにあたり、以下のような製造条件の付加や変更をすることも好ましい。
(1)金属塩溶液および還元剤を反応させる前に、それぞれ、あるいはいずれか一方の化合物に対して、超音波振動を付与することが好ましい。
この理由は、このように超音波振動を付与することにより、粒径が比較的小さく、きめが揃った導電粉が得られやすいためである。
すなわち、金属塩溶液および還元剤に対して、例えば、周波数が20KHz〜2MHzの超音波振動を、0.1〜3,600秒間付与することが好ましい。
この理由は、かかる超音波振動の周波数が20KHz未満となったり、付与時間が0.1秒未満となると、付与効果が著しく低下する場合があるためである。一方、かかる超音波振動の周波数が2MHzを超えたり、付与時間が3,600秒を超えても、付与効果が飽和するとともに、超音波振動装置の制約が大きくなる場合があるためである。
【0053】
(2)金属塩溶液および還元剤を反応させる際に、超音波振動を付与することが好ましい。
すなわち、金属塩溶液および還元剤とを反応させるためのハウジングに、超音波振動子を設けて、例えば、周波数が20KHz〜2MHzの超音波振動を、0.1〜60秒間付与することが好ましい。
この理由は、このように超音波振動を付与することにより、粒径が比較的小さい導電粉が得られやすいためである。
【0054】
(3)金属塩溶液および還元剤を反応させる際に、それぞれ、あるいはいずれか一方の化合物に対して、界面活性剤およびアルコール化合物、あるいはいずれか一方の化合物を添加することが好ましい。
この理由は、このように界面活性剤やアルコール化合物を所定量、例えば、金属塩溶液または還元剤の重量を100重量%としたときに、それぞれ0.001〜30重量%の範囲で添加することにより、粒径が比較的小さい導電粉が得られやすくなったり、繊細な導電粉が得られやすいためである。
【0055】
【実施例】
[実施例1]
1.導電粉および導電性組成物の製造
(1)銀粉の製造
図4に示すようなスタティックミキサを利用した製造装置を準備し、濃度1mol/リットルの硝酸銀50mlと、核物質として、シリカ粒子(商品名:アエロジル#200(日本アエロジル(株)製)、一次粒子の平均粒径12nm、BET表面積:200m2/g、添加量:1g/50ml)入りの濃度1mol/リットルのL−アスコルビン酸50mlと、をそれぞれ別々の挿入口から投入し、還元反応を生じさせた。その後、ビーカー内に析出生成した結晶を採取し、次いで水洗し、さらに乾燥して、核物質としてシリカ粒子を0.9重量%(EPMAによる測定値)含む薄片状突起を有する銀粉(A1)を得た。
【0056】
(2)導電性組成物の製造
攪拌機付きの容器内に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるエピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)50重量部、エピキュアZ(ジャパンエポキシレジン(株)製)10重量部、および(1)で得られた銀粉(A1)200重量部を添加し、均一になるまで攪拌混合して、導電性組成物とした。
【0057】
2.導電粉および導電性組成物の評価
(1)粒度分布
得られた銀粉(A1)を水中に均一に分散させ、その状態における粒度分布を、レーザー方式の粒度分布計SALD−3000(島津製作所製)を用いて測定した。得られた結果を図9に示す。
また、得られた結果から、以下の基準に即して粒度分布性を評価した。
◎:粒度分布における標準偏差が、銀粉の平均粒径の40%以内の値である。
○:粒度分布における標準偏差が、銀粉の平均粒径の50%以内の値である。
△:粒度分布における標準偏差が、銀粉の平均粒径の70%以内の値である。
×:粒度分布における標準偏差が、銀粉の平均粒径の70%を超える値である。
【0058】
(2)形状保持性
得られた銀粉(A1)を、25℃の蒸留水中に入れて放置し、その形状変化を観察して、以下の基準に即して形状保持性を評価した。
◎:10時間以上の放置時間で、顕著な形状変化が観察されない。
○:5時間以上10時間未満の放置時間で、顕著な形状変化が観察される。
△:3時間以上5時間未満の放置時間で、顕著な形状変化が観察される。
×:3時間未満の放置により、顕著な形状変化が観察される。
【0059】
(3)X線マイクロアナライザー(EPMA)分析
得られた銀粉(A1)について、X線マイクロアナライザー EDAX MODEL HIT S−3200(エダックスジャパン製)を用いて元素分析を実施した。得られた元素分析チャートを図11に示す。図11中、ラインAが銀の存在量を示し、ラインBがSiの存在量を示すが、その結果、シリカ粒子を0.9重量%含有することを確認した。
【0060】
(4)電気抵抗率
得られた導電性組成物を、アルミナ磁器基板上に、(縦1mm×横100mm×厚さ100μm)のパターンにスクリーン印刷した後、180℃×30分の条件で加熱硬化した。次いで、硬化後の導電性組成物における電気抵抗率(体積抵抗、Ω・cm)を、4端子法により測定し、銀粉(A1)の電気抵抗率(体積抵抗、Ω・cm)とした。
【0061】
(5)抵抗温度係数(TCR)
得られた導電性組成物を、アルミナ磁器基板上に、縦2mm×横40mm×厚さ30μmのパターンにそれぞれスクリーン印刷した後、180℃×30分の条件で加熱硬化し、抵抗温度係数の測定試料とした。次いで、25〜150℃の範囲で温度プログラム炉にて、各測定試料を加熱し、差動トランスおよびデジタルマルチメーターにて各測定試料の厚さ変化を測定し、硬化後の導電性組成物における抵抗温度係数を、銀粉(A1)の抵抗温度係数として算出した。
【0062】
(6)抵抗温度ドリフト(RD)
抵抗温度係数(TCR)を測定する際の試料を、そのまま抵抗温度ドリフトの測定試料とした。すなわち、抵抗温度係数(TCR)を測定する前の初期抵抗(Ro、Ω)を4端子法により測定した後、25〜150℃の範囲で抵抗温度係数(TCR)を測定した。次いで、測定試料を、室温(25℃)に10時間放置した後の抵抗(Rx、Ω)を同様に測定し、下式から抵抗温度ドリフト(%)を、銀粉(A1)の抵抗温度ドリフト(%)として算出した。
RD(%)=(Rx−Ro)/Ro×100
【0063】
(7)電流雑音指数(NF)
得られた導電性組成物を、アルミナ磁器基板上に、長さ1000mm×横100mm×厚さ100μmを有するパターンにスクリーン印刷した後、180℃×30分の条件で加熱硬化し、電流雑音指数の測定試料とした。次いで、抵抗雑音測定器315C(米国Quan−Tech社製)により、各測定試料の電流雑音電圧(E1)と、基準雑音電圧(E0)とを測定し、下式から抵抗雑音指数(NF)を、銀粉(A1)の銀粉の抵抗雑音指数(NF)として算出した。
NF(dB)=20log(E1/E0
【0064】
(8)接着力
得られた導電性組成物を、縦120mm×横25mm×厚さ2mmの銅版の端に、パターン状(縦12.5mm×横25mm×厚さ0.5mm)にスクリーン印刷した後、その上から縦120mm×横25mm×厚さ2mmの銅版を張り合わせた。次いで、180℃×30分の条件で加熱硬化させて、接着力測定試料とした。次いで、テンシロン型万能試験機RTC−1310A((株)オリエンテック製)を用いて、引っ張りせん断力を測定した。
【0065】
[実施例2]
実施例1におけるL−アスコルビン酸の濃度を1mol/リットルから、0.7mol/リットルとした以外は、実施例1と同様に導電粉(薄片状突起を有する銀粉(A2))を製造して、評価した。
また、実施例1と同様に、得られた銀粉(A2)から導電性組成物を製造して、評価した。
【0066】
[実施例3〜5]
実施例1における核物質としてのシリカ粒子の使用量を1g/50mlから、実施例3では、0.5g/50mlとし、実施例4では、0.3g/50mlとし、実施例5では、0.1g/50mlとした以外は、実施例1と同様に導電粉(薄片状突起および針状突起を有する銀粉(A3〜A5))を製造して、評価した。
また、実施例1と同様に、得られた銀粉(A3〜A5)から導電性組成物を製造して、評価した。
【0067】
[実施例6]
実施例1における核物質としてのシリカ粒子のかわりに、実施例6では、銀粉(平均粒径:1.5μm、添加量:3g/50ml)を用いた以外は、実施例1と同様に導電粉(針状突起を有する銀粉(A6))を製造して、評価した。
また、実施例1と同様に、得られた銀粉(A6)から導電性組成物を製造して、評価した。
【0068】
[比較例1]
実施例1における核物質としてのシリカ粒子を使用しなかった以外は、実施例1と同様に導電粉(針状突起を有する銀粉(A7))を製造して、評価した。図10に、得られた銀粉の粒度分布を示す。
また、実施例1と同様に、得られた銀粉(A7)から導電性組成物を製造して、評価した。なお、図12に、X線マイクロアナライザーにより得られた元素分析チャートを示す。図12中、ラインAが銀の存在量を示している。
【0069】
[比較例2]
実施例1における銀粉(A1)のかわりに、市販の銀粉、すなわち、球状銀粉(平均粒径:1μm)および薄片状銀粉(平均長径:10μm)の混合物(重量比1:3)を使用した以外は、実施例1と同様に導電性組成物を製造して、評価した。
【0070】
【表1】
Figure 0004059486
【0071】
【表2】
Figure 0004059486
*R :電気抵抗率
*TCR:抵抗温度係数
*RD :抵抗温度ドリフト
*NF :電流雑音指数
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の導電粉によれば、放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部とを備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含むことにより、粒度分布が狭くなり、かつ、隣接する導電粉間での接触面積が大きくなって、樹脂を含んだ状態であっても、電気抵抗率が低い導電粉が得られるようになった。また、本発明の導電粉によれば、内部に核物質を含むことにより、形状保持性に良好な導電粉が得られるようになった。
また、本発明の導電性組成物によれば、放射状に延設された凸部および凹部を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉を所定量含むことにより、得られる電気抵抗率が低い上に、取り扱いが容易な導電性組成物が得られるようになった。
さらに、本発明の導電粉の製造方法によれば、粒度分布が狭く、かつ、隣接する導電粉間での接触面積が大きくなり、樹脂を含んだ状態であっても、電気抵抗率が低い導電粉が効率的に得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)、(b)は、本発明における導電粉の一例の電子顕微鏡写真(倍率500、5000)である。
【図2】 図2(a)〜(c)は、本発明の別の導電粉(3種類)の電子顕微鏡写真(各倍率4000、8000、4000)である。
【図3】 図3は、導電性組成物における銀フィラーの添加割合と、電気抵抗率の対数との関係を示す特性図である。
【図4】 図4は、導電粉の製造装置を説明するために供する図である(その1)。
【図5】 図5は、導電粉の製造装置を説明するために供する図である(その2)。
【図6】 図6は、導電粉の製造装置を説明するために供する図である(その3)。
【図7】 図7は、導電粉の製造装置を説明するために供する図である(その4)。
【図8】 図8は、導電粉の製造装置を説明するために供する図である(その5)。
【図9】 図9は、本発明の導電粉の粒度分布を説明するために供する図である。
【図10】 図10は、従来の導電粉の粒度分布を説明するために供する図である。
【図11】 図11は、本発明の導電粉におけるEPMAチャートを説明するために供する図である。
【図12】 図12は、従来の電粉におけるEPMAチャートを説明するために供する図である。
【図13】 図13は、従来の球状の導電粉の電子顕微鏡写真(倍率5000)である。
【符号の説明】
10、50、70:製造装置
12:パイプ
14:スタティックミキサ
16:スタティックミキサエレメント
17:冷却水
18:保持部(接着剤)
20:温度調整装置
21a、21b:混合部
22:ロート
25:超音波発生装置
24:ビーカー
26、73:硝酸銀溶液
28、74:還元剤溶液
32:銀粉(沈殿物)
77:硝酸銀溶液用パイプ
78:還元剤溶液用パイプ
79:開口部
141:冷却水
146:硝酸銀溶液
150:第2のパイプ
156:還元剤溶液
160、200:製造装置
162:第1のパイプ
168:銀粉(沈殿物)
211、221、232、251:温度調整装置
212、222、231、252:超音波発生装置

Claims (9)

  1. 放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルを含むことを特徴とする導電粉。
  2. 前記凸部の形状が、針状、桿状、又は花弁状からなる群から選択される少なくとも一つの形状であることを特徴とする請求項1に記載の導電粉。
  3. 前記核物質が、多孔質あるいは凝集粒子であることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の導電粉。
  4. 前記核物質の平均粒径を0.01〜10μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電粉。
  5. 前記核物質のBET表面積を0.01〜500m2/gの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電粉。
  6. 前記核物質の添加量を、全体量に対して、0.01〜30重量%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電粉。
  7. 放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の添加量を、樹脂100重量部に対して、1〜900重量部の範囲内の値とすることを特徴とする導電性組成物。
  8. 放射状に延設された凸部と、当該凸部の間隙に凹部と、を備えるとともに、内部に、導電材料としての銀またはニッケルを結晶成長させるための核物質であって、当該核物質として、金属系粒子またはセラミック系粒子を含んでなる銀またはニッケルの導電粉の製造方法において、当該核物質を中心に結晶成長させて、前記導電粉の凸部を形成することを特徴とする導電粉の製造方法。
  9. 前記導電粉を形成した後に、30℃以上の温度で、30分以上加熱することを特徴とする請求項8に記載の導電粉の製造方法。
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