JP4058790B2 - 樹脂製品の成形用金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、型締め方向に移動可能な一対の金型と、これらの一対の金型の型締め動作により前記型締め方向と交差する方向に移動可能なスライド金型とによってキャビティを形成した後に、このキャビティ内に溶融樹脂を充填して樹脂製品を成形するようにした成形方法および成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の樹脂製品の成形用金型として、図7〜図10に示す構造のものが知られている。
【0003】
これらの図に符号1で示す成形用金型は、型開閉方向が鉛直方向に一致させられた縦型の成形用金型であり、下方に設置された固定金型2と、この固定金型2に対して型締め方向(上下方向)に相対移動可能な可動金型3と、この可動金型3が型締め方向に相対移動可能に装着された可動プレート4と、この可動プレート4と前記可動金型3との間に、型締め方向に相対移動可能に装着されたランナーストリッパープレート5と、前記両金型2・3の型締め方向と交差する方向に移動可能な一対のスライド金型6と、前記可動金型3に装着されるとともに、前記スライド金型6に摺動可能に係合させられることにより、前記可動金型3の型締め方向の動きを前記スライド金型6の動きに変換するアンギュラーピン7とを備えた概略構成となっている。
【0004】
前記両スライド金型6は、前記固定金型2上に摺動可能に装着されているとともに、これらの対向面には、上記固定金型2と可動金型3と協働してキャビティCを形成する凹部6aが形成されている。
【0005】
また、前記アンギュラーピン7は、前記各スライド金型6毎に設けられており、これらのアンギュラーピン7は、これらの先端部が型締め方向前方に向かうにしたがい離間するように「ハ」の字状に傾斜させられている。
【0006】
さらに、前記固定金型2の、前記キャビティCが形成される部位には、樹脂製品内に一体化されるインサート部材Wが装着される係止突起8が設けられている。
【0007】
一方、前記可動プレート4には、前記可動金型3およびランナーストリッパープレート5に摺動自在に嵌挿されたガイドピン9・10が取り付けられており、これらの一方のガイドピン9の先端(下端)には、前記可動プレート4と可動金型3との最大離間距離を規制する係止段部9aが形成され、また、前記ガイドピン10の中間部には、前記可動プレート4とランナーストリッパープレート5との最大離間距離を規制する係止段部10aが形成されている。
【0008】
そして、前記固定金型2は成形機本体に固定され、また、前記可動プレート4は成形機を構成する型締めシリンダに固定されており、この型締めシリンダによって前記可動プレート4が前記固定金型2に対して接近離間させられることにより、型締めや型開きが行なわれるようになっている。
【0009】
このように構成された従来の成形用金型1の作用について説明すれば、まず、図7に示すように、可動プレート4を固定金型2から最大距離離間させて型開き状態として、固定金型2の上方を大きく開放するとともに、前記両スライド金型6を大きく離間させておき、ついで、前記固定金型2に設けられている係止突起8にインサート部材Wを装着した後に、前記可動プレート4を固定金型2へ向けて移動させることにより型締め動作を開始する。
【0010】
このような型締め動作が開始されると、可動金型3およびランナーストリッパープレート5が、その自重によって前記可動プレート4とともに下降を開始する。
このとき、前記可動プレート4、ランナーストリッパープレート5、および、可動金型3は相互の間隔を維持した状態で下降させられるが、これらの位置関係は、図8に示すように、前記可動金型3がスライド金型6に当接させられるまで維持される。
【0011】
そして、前記可動金型3の下降動作に伴い、この可動金型3に取り付けられているアンギュラーピン7も同様に下降させられることから、これらのアンギュラーピン7の傾斜に伴って、これらのアンギュラーピン7が嵌挿されている前記両スライド金型6が相互に接近するように、前記可動金型3の動きに同期して移動させられ、図8に示すように、前記可動金型3がスライド金型6あるいは、固定金型2に当接させられるのと同時に、前記両スライド金型6が所定位置に位置させられる。
【0012】
これによって、前記固定金型2、可動金型3、および、両スライド金型6によって、前記インサート部材Wを取り囲むようにして前記キャビティCが形成される。
【0013】
さらに、前記可動プレート4の下降が継続されると、可動金型3の下降が阻止されていることから、前記可動プレート4およびランナーストリッパープレート5がその間隔を維持しつつ、前記停止状態にある可動金型3へ向けて相対移動させられ、前記ランナーストリッパープレート5が、図9に示すように、前記可動金型3に当接させられることによって下降が停止され、ついで、可動プレート4が、図10に示すように、前記ランナーストリッパープレート5に当接させられることによって停止させられる。
【0014】
これより、型締めシリンダによって前記可動プレート4に所定の圧力が加えられて型締めが完了し、前記キャビティC内に溶融樹脂が充填されることにより、インサート部材Wがインサートされた樹脂製品が成形される。
【0015】
そして、成形が完了すると、前記可動プレート4が逆方向に移動させられることにより型開き動作が行なわれるが、この可動プレート4、ランナーストリッパープレート5、および、可動金型3の動作は、型締め時と逆の動作となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の成形用金型1においては、次のような改善すべき問題点が残されている。
【0017】
すなわち、可動金型3とスライド金型6とがアンギュラーピン7によって同期移動させられるようになっていることから、可動金型3と固定金型2との型締め終了と両スライド金型6の型締め終了とが同時となるが、たとえば、前記インサート部材Wが前記係止突起8に対して、傾斜や浮き上がり等のようにずれた状態で装着されていると、このインサート部材Wが可動金型3によって押圧されてその姿勢あるいは位置矯正が行なわれる前に前記両スライド金型6の型締めが行なわれ、この結果、樹脂製品中におけるインサート部材Wに位置ずれが生じ、あるいは、前記インサート部材Wがスライド金型6によってかじられて、インサート部材Wあるいはスライド金型6が損傷してしまう。
【0018】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、一対の金型と型締め方向と交差するスライド金型とによって樹脂製品を成形する成形用金型において、インサート部材を装着する場合、このインサート部材の位置決めを確実に行なうことの可能な樹脂製品の成形用金型を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の樹脂製品の成形用金型は、固定金型2と、この固定金型2に対して型締め方向に相対移動可能な可動金型3と、この可動金型3が型締め方向に相対移動可能に装着された可動プレート4と、この可動プレート4と前記可動金型3との間に、型締め方向に相対移動可能に装着されたランナーストリッパープレート5と、前記両金型2・3の型締め方向と交差する方向に移動可能に設けられたスライド金型6と、前記ランナーストリッパープレート5に装着されるとともに、前記スライド金型6に係脱させられることにより、前記ランナーストリッパープレート5の動きによって前記スライド金型6を移動させるアンギュラーピン21とを備え、型開き状態において、前記アンギュラーピン21の先端が、前記可動金型3の突き合わせ面3aよりも可動プレート4側に位置するようにその長さが設定されていることを特徴としている。
【0023】
また、本発明の請求項2に記載の樹脂製品の成形用金型は、請求項1において、前記可動プレートと可動金型との間、あるいは、前記ランナーストリッパープレートと可動金型との間に、これらを相互に離間する方向に弾発する弾発部材が設けられていることを特徴としている。
【0024】
さらに、本発明の請求項3に記載の樹脂製品の成形用金型は、請求項1において、前記可動金型と固定金型との間、あるいは、前記可動金型とスライド金型との間に、これらを型開き動作の所定期間接触状態に保持する吸着手段が設けられていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図4に基づき説明する。
なお、以下の説明中、図7ないし図10と共通する部分については同一符号を用いて説明を簡略化する。
【0026】
図1〜図4において符号20は本実施形態に係わる樹脂製品の成形用金型を示し、固定金型2と、この固定金型2に対して型締め方向(上下方向)に相対移動可能な可動金型3と、この可動金型3が型締め方向に相対移動可能に装着された可動プレート4と、この可動プレート4と前記可動金型3との間に、型締め方向に相対移動可能に装着されたランナーストリッパープレート5と、前記両金型2・3の型締め方向と交差する方向に移動可能な一対のスライド金型6と、前記ランナーストリッパープレート5の下部に装着されるとともに、前記スライド金型6に係脱させられることにより、前記ランナーストリッパープレート5の動きによって前記スライド金型6を移動させるアンギュラーピン21とを備え、型開き状態において、前記アンギュラーピン21の先端が、前記可動金型3の突き合わせ面3aよりも可動プレート4側に位置するようにその長さが設定された概略構成となっている。
【0027】
さらに詳述すれば、前記可動金型3には、前記ランナーストリッパープレート5との相対移動時において、このランナーストリッパープレート5に装着された前記アンギュラーピン21の通過を許容する長穴22が、前記スライド金型6の移動方向に沿って形成されている。
【0028】
また、前記各アンギュラーピン21は、図1に示すように、型開き状態において、前記ランナーストリッパープレート5が可動金型3から最も離間させられた状態において、それぞれの先端が前記可動金型3の突き合わせ面3aから突出しないような長さに設定されている。
【0029】
さらに、前記各スライド金型6には、前記アンギュラーピン21と同一傾斜を有し、前記アンギュラーピン21が摺動自在に嵌合させられるガイド孔23が形成されている。
【0030】
そして、これらの可動金型3、ランナーストリッパープレート5、および、可動プレート4を相対動可能に連結するガイドピン9・10は、図7と同様の形状となされ、型締め時には、可動金型3、ランナーストリッパープレート5、および、可動プレート4が相互に当接するまでこれらの相対移動を許容し、かつ、型開き状態においては、これらを所定間隔で保持するようになされている。
【0031】
ついで、このように構成された本実施形態に係わる成形用金型20の作用とともに、本発明の樹脂製品の成形方法について説明する。
【0032】
まず、図1に示すように、成形用金型20を型開き状態として、可動金型3と固定金型2との間を大きく開放する。
このような型開き状態においては、前記両スライド金型6は所定位置まで移動させられて開放状態に保持され、また、前記可動金型3およびランナーストリッパープレート5は、その自重によって下降して前記可動プレート4から離間させられるが、各ガイドピン9・10の作用により、これらが所定間隔に保持される。
【0033】
ついで、前記係止突起8にインサート部材Wを装着した後に、前記可動プレート4を下降させることによって型締め動作を開始すると、前記可動金型3およびランナーストリッパープレート5が、前記可動プレート4との間隔を保持した状態で、この可動プレート4とともに下降を開始する。
【0034】
このような型締め動作が継続して行なわれると、図2に示すように、前記可動金型3がその下方に位置するスライド金型6あるいは固定金型2に当接させられることにより、その移動が停止される。
このとき、前記係止突起8に装着されているインサート部材Wに傾斜や浮き上がりといった姿勢のずれがある場合には、前記可動金型3が、固定金型2やスライド金型6に当接する前にインサート部材Wに当接させられること、また、前記アンギュラーピン21の先端部が、前記可動金型3の内部に位置させられて両スライド金型6との嵌合が行なわれていないから、、前記両スライド金型6が開放位置に保持されて前記インサート部材Wから離間させられていることから、前記インサート部材Wが前記可動金型3によって固定金型2へ向けて押圧されて、インサート部材Wの傾斜や浮き上がりといった姿勢のずれが矯正されるとともに、本実施形態においては、インサート部材Wが可動金型3によって押圧されることによって固定金型2の所定位置に位置決めされる。
【0035】
そして、さらに型締め動作が継続すると、前記ランナーストリッパープレート5および可動プレート4が下降させられるが、可動金型3が停止状態にあることから前記ランナーストリッパープレート5の各アンギュラーピン21が、可動金型3の下方へ突出するように移動させられて、前記可動金型3の下方に位置させられている各スライド金型6の各ガイド孔23に嵌合させられることにより、これらのアンギュラーピン21の傾斜によって各スライド金型6が互いに接近する方向に移動させられる。
【0036】
これらのスライド金型6の移動は、図3に示すように、前記ランナーストリッパープレート5が可動金型3に当接した時点で停止させられ、この停止状態において各スライド金型6に形成されている凹部6aが、前記インサート部材Wを取り囲むようにして位置させられることにより、これらの凹部6aと可動金型3および固定金型2とによってキャビティCが形成される。
【0037】
このようなスライド金型6の型閉じ動作に際して、前記係止突起8に装着されている前記インサート部材Wの姿勢矯正や位置決めが行なわれていることにより、このインサート部材Wと両スライド金型6とのかじり等の発生が防止され、この結果、インサート部材Wやスライド金型6の損傷が防止される。
【0038】
前記可動プレート4は、前述したランナーストリッパープレート5の移動停止後もさらに下降を継続し、図4に示すように、このランナーストリッパープレート5との当接によって下降が停止されるとともに、所定圧力で前記ランナーストリッパープレート5へ押圧される。
【0039】
これによって、型締めが完了し、金型内に形成されている前記キャビティC内に樹脂が充填されることにより樹脂製品が成形される。
【0040】
そして、成形完了後に型開きを行ない樹脂製品の取り出しを行なうのであるが、この型開きの際のスライド金型6、可動金型3、ランナーストリッパープレート5、および、可動プレート4の相対的な動きは、前述した型締め時における動きと逆の動きとなる。
【0041】
そして、図3に示す状態から図2に示す状態へ移行する際に、可動金型3が固定された状態でランナーストリッパープレート5が型開き方向に移動させられるが、このような可動金型3とランナーストリッパープレート5との相対移動により、ゲートカットやランナーの離型等等が確実に行なわれる。
【0042】
このように、本実施形態に係わる成形用金型20および成形方法によれば、インサート部材Wを用いた樹脂製品の成形に際し、インサート部材Wの位置合わせや姿勢矯正が確実に行なわれるとともに、インサート部材Wとスライド金型6とのかじり等が防止されて、これらの損傷が防止される。
【0043】
しかも、スライド金型6を開閉駆動するためのアンギュラーピン21が短く、型開き量が少なくてすみ、この結果、金型の小型化が可能となり、また、型開閉サイクルすなわち成形サイクルが短くなって成形効率が高くなるとともに、成形コストの低減が図られる。
【0044】
なお、前述した実施形態においては、型締め時に可動金型3によってインサート部材Wを押圧することにより、その姿勢矯正や位置決めを行なう例について示したが、前記キャビティCの形状を調整することにより、可動金型3によって前記インサート部材Wを圧縮変形させるようにすることも可能である。
【0045】
このような構成とすることにより、前記インサート部材Wを前記キャビティCの内面になじませてバリ等の発生が抑制され、あるいは、多層状のインサート部材Wを用いる場合に、これら複数のインサート部材W相互の接触が確実に行なわれて積層方向における寸法のばらつきがなくなるとともに、位置決めが確実に行なわれる。
【0046】
つぎに、図5に基づき本発明の成形用金型の第2の実施形態について説明する。
この図において符号30で示す成形用金型は、可動金型3とランナーストリッパープレート5との間、および、ランナーストリッパープレート5と可動プレート4との間に、これらを相互に離間させる方向に弾発する弾発部材(図示例においてはコイルスプリング)31を介装した点に特徴を有するもので、その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0047】
このような構成とすることにより、型開閉時における可動金型3、ランナーストリッパープレート5、および、可動プレート4の相対的な移動順序が確実に行なわれ、これによって、型開き時において、可動金型3を固定した状態で、この可動金型3からランナーストリッパープレート5が確実に離間させられる。
【0048】
したがって、ゲートカットやランナーの離型が確実に行なわれる。
そして、前記弾発部材31は、可動金型3と可動プレート4との間に介装するようにしてもよく、また、可動金型3とランナーストリッパープレート5との間のみに設けても同様の機能が得られる。
【0049】
さらに、図6は、本発明の第3の実施形態に係わる成形用金型を示すもので、この図に符号40で示す成形用金型は、前記スライド金型6の前記可動金型3との接触部分に、型開き時に、これらを接触状態に保持する吸着手段(図示例では磁石)を設けた点に特徴があり、その他の構成については前記第1の実施形態と同様である。
このような構成とすることにより、前述した第2の実施形態と同様の機能が得られる。
【0050】
そして、前記吸着手段としては永久磁石や電磁石、マグネットチャック、あるいは真空吸着装置等が使用可能であり、設置位置も固定金型であってもよい。
【0051】
なお、前記各実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の樹脂製品の成形用金型によれば、アンギュラーピンをランナーストリッパープレートに設けた成形用金型を用いて樹脂製品を成形すると、以下のような作用効果が得られる。
すなわち、一対の金型の型締めを行なった後にスライド金型の型締めを行なうようにしたことにより、インサート部材を用いて樹脂製品を成形する場合、一対の金型の型締め時において、インサート部材にまず両金型によって挟み込むことにより、このインサート部材の傾斜や浮き上がりを防止して、その姿勢のずれを矯正することができる。
これによって、樹脂製品中のインサート部材を設計上の位置として、高品質の樹脂製品を成形することができるとともに、スライド金型の型締め時におけるインサート部材とのかじり等を防止して、これらの損傷を防止することができ、この点からも高品質の樹脂製品を成形することができる。
【0053】
また、両金型の型締め時に、一方の金型に装着されたインサート部材を他方の金型によって押圧することにより、このインサート部材を一方の金型の所定位置に移動させることができ、この点からも高品質の樹脂製品を成形することができる。
【0054】
また、両金型の型締め時において、両金型によってインサート部材をその装着方向に圧縮変形させることにより、前記インサート部材を金型のキャビティ内面になじませることができ、バリ等の発生を防止して品質を向上させることができるとともに、インサート部材の型締め方向における寸法のばらつきを抑制することができる。
【0055】
そして、特に、前記インサート部材が型締め方向に多層状に積層されている場合において、各インサート部材間を確実に接触させて、これらを高精度に位置決めすることができ、高精度の樹脂製品を得ることができる。
また、アンギュラーピンの先端を、可動金型の突き合わせ面よりも可動プレート側に位置させたことにより、アンギュラーピンを短くして型開き量を小さくすることができ、この結果、金型の小型化を図ることができるばかりでなく、成形サイクルを短くして成形コストの低減を図ることができる。
【0057】
また、本発明の請求項2に記載の樹脂製品の成形用金型によれば、可動プレートと可動金型との間、あるいは、前記ランナーストリッパープレートと可動金型との間に、これらを相互に離間する方向に弾発する弾発部材を設けたことにより、前記請求項1に記載の成形用金型の型開閉動作を確実に行なわせることができるとともに、型開き時に、固定金型と可動金型の型開きに先立ってランナーストリッパープレートを確実に型開きすることができ、これによって、ゲートカットやランナーの離型を確実に行なうことができる。
【0058】
そして、前述した可動プレート、ランナーストリッパープレート、および、可動金型の相対移動を弾発部材によって強制的に行なうことにより、型開閉方向に自重の作用しない水平方向に型開閉を行なう横型の成形用金型とすることができる。
【0059】
さらに、本発明の請求項3に記載の樹脂製品の成形用金型によれば、前記可動金型と固定金型との間、あるいは、前記可動金型とスライド金型との間に、これらを型開き動作の所定期間接触状態に保持する吸着手段を設けたことにより、型開き時において、固定金型と可動金型の型開きに先立ってランナーストリッパープレートを確実に型開きすることができ、これによって、ゲートカットやランナーの離型を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図で、型開き状態を示す。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図で、型締め途中の状態を示す。
【図3】本発明の第1の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図で、型締め途中の状態を示す。
【図4】本発明の第1の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図で、型締め完了状態を示す。
【図5】本発明の第2の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係わる成形用金型を示す一部を破断した正面図である。
【図7】従来の成形用金型を示す一部を破断した正面図で、型開き状態を示す。
【図8】従来の成形用金型を示す一部を破断した正面図で型締め途中の状態を示す。
【図9】従来の成形用金型を示す一部を破断した正面図で型締め途中の状態を示す。
【図10】従来の成形用金型を示す一部を破断した正面図で型締め完了状態を示す。
【符号の説明】
2 固定金型
3 可動金型
3a 突き合わせ面
4 可動プレート
5 ランナーストリッパープレート
6 スライド金型
20・30・40 成形用金型
21 アンギュラーピン
31 弾発部材
41 吸着手段

Claims (3)

  1. 固定金型2と、この固定金型2に対して型締め方向に相対移動可能な可動金型3と、この可動金型3が型締め方向に相対移動可能に装着された可動プレート4と、この可動プレート4と前記可動金型3との間に、型締め方向に相対移動可能に装着されたランナーストリッパープレート5と、前記両金型2・3の型締め方向と交差する方向に移動可能に設けられたスライド金型6と、前記ランナーストリッパープレート5に装着されるとともに、前記スライド金型6に係脱させられることにより、前記ランナーストリッパープレート5の動きによって前記スライド金型6を移動させるアンギュラーピン21とを備え、型開き状態において、前記アンギュラーピン21の先端が、前記可動金型3の突き合わせ面3aよりも可動プレート4側に位置するようにその長さが設定されていることを特徴とする樹脂製品の成形用金型。
  2. 前記可動プレート4と可動金型3との間、あるいは、前記ランナーストリッパープレート5と可動金型3との間に、これらを相互に離間する方向に弾発する弾発部材31が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製品の成形用金型。
  3. 前記可動金型3と固定金型2との間、あるいは、前記可動金型3とスライド金型6との間に、これらを型開き動作の所定期間接触状態に保持する吸着手段41が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製品の成形用金型。
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