JP4058468B2 - 自動二輪車の車体構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
アーム枢支部本発明は、後輪用の緩衝器を左右一対に計2個備えた構造を採る自動二輪車(以下、2本サス車と略称する)の車体構造に係り、詳しくは、後輪の懸架性能を改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の2本サス車では、特公昭62−46397号公報等で示されるように、横フレーム部材から後方に延出されたシートレールと、横フレーム部材の下部から後斜め上方に延出されるサイドレールとの交点部位(三角頂部と呼ぶ)、及び揺動アーム後部とに亘って緩衝器を架設するのが一般的な構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
自動二輪車の後輪懸架装置としては、大別して、後輪の前側におけるほぼ車体中心に1本の緩衝器を配置し、揺動アームの昇降動をリンク機構を介して緩衝器の有効ストロークに変換する所謂1本サス構造と、前述したように後輪に対する左右夫々に緩衝器を備えた2本サス構造とがある。両者を比較した場合、1本サス構造の方が、ショック吸収性、対地グリップ、乗り心地等の懸架性能については、2本サス構造より有利であることが周知である。特に、懸架性能が重視されるオフロード向けの機種はほぼ完全に1本サス構造となっている。
【0004】
しかしながら、1本サス構造では、車体内部にリンク機構と緩衝器の配置スペース、及びそれらの移動スペースを確保しなければならないので、エアクリーナといった補機類用のスペースが制約され易い等の設計上の困難があるとともに、緩衝器のセッティングや点検・整備が、その車体内部配置構造故に甚だ行い難い短所がある。これに対し、2本サス構造はリンク機構が存在しないので確実に機能するとともに、緩衝器が外部に露出していてセッティングや点検・整備が行い易い長所がある。つまり、1本サス構造と2本サス構造とでは、それらの長所短所がほぼ裏返しの関係にあり、レベルの高い懸架性能が要求される機種(オフロード車等)では1本サス構造が採用され、懸架性能がさほど要求されない機種(ロードモデルやビジネスモデル等)では、現在でも2本サス車が主である。
【0005】
しかして、優れた懸架性能が得られ、かつ、整備性や設計性に優れた懸架装置が望ましいのであるが、1本サス構造では整備性や設計性の改善が根本的に難しい点があるが、整備性や設計性に優れた2本サス構造の懸架性能を向上させることには、改善の余地が残されているように思える。そこで本発明の目的は、2本サス構造の懸架性能を1本サス構造並に改善させ、総合的に優れた後輪懸架装置が得られる車体構造を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
第1発明は、コイルバネを有して成り、かつ、後輪(3)を回転自在に支持する揺動アーム(2)と車体フレーム(F)とに亘って架設される緩衝器(9L),(9R)を、前記後輪(3)の左右夫々に設けてある自動二輪車の車体構造において、
前記緩衝器(9L),(9R)における前記車体フレーム(F)に連結される車体側連結部(A)を、前記揺動アーム(2)を上下揺動自在に支承するアーム枢支部(P)と、操向装置支持部(32)とを連結する主フレーム(Fa)に設け、前記両緩衝器(9L),(9R)のうちの、前記後輪(3)駆動用の無端回動帯(26)が配設される側の駆動側緩衝器(9L)における前記揺動アーム(2)に連結されるアーム側連結部(B)を、前記無端回動帯(26)の上部移動部分(26a)よりも上方に配置し、前記車体側連結部(A)の位置を上下方向において前記アーム枢支部(P)に近づけるべく、前記緩衝器(9L),(9R)の前傾を極端にしてあることを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明において、前記車体側連結部(A)を、前記アーム枢支部(P)と前記操向装置支持部(32)とを直接連結する単一の前倒れ状長尺部材(33)に設けてあることを特徴とする。
【0008】
第3発明は、第1又は第2発明において、前記両緩衝器(9L),(9R)のうちの、前記無端回動帯(26)が配設されない側の非駆動側緩衝器(9R)を、これのアーム側連結部(B)の該揺動アーム(2)に対する高さ位置が、前記駆動側緩衝器(9L)におけるアーム側連結部(B)の前記揺動アーム(2)に対する高さ位置よりも低くなる状態で装備してあることを特徴とする。
【0009】
第4発明は、第1〜第3発明のいずれか1つにおいて、リヤーフェンダ(15)を支持する後部フレーム(Fb)を、前記主フレーム(Fa)に着脱可能に取付けて前記車体フレーム(F)を構成するとともに、前記主フレーム(Fa)における前記緩衝器(9L),(9R)連結用の連結部材(10),(11)に、前記後部フレーム(Fb)を取付けてあることを特徴とする。
【0010】
〔作用〕
請求項1の構成では、後輪の懸架性能が向上するとともに、フレーム後部の設計自由度の向上、及びやフレーム後部の軽量化が可能になる。
【0011】
後輪懸架性能の向上理由を概略説明すれば、緩衝器の車体側取付部を主フレームに設けてあるので、後部フレームに設けられた従来構造と比べた場合、後輪に作用する突き上げ荷重が同じであれば、緩衝器の前倒れが急になってその取付角度が緩くなった分、緩衝器に作用する力自体は本願のものの方が大になる。しかしながら、その力の作用する箇所とアーム枢支部(以下、ピボットと略称する)との距離は本願のものの方が小さくなるので、「物体のある軸心に対する慣性モーメントは、その物体の質量とその部分の軸心からの距離の二乗との積である」という定理(I=mr2)から、緩衝器反力による慣性モーメントとしては、逆に本願のものの方が小さくなるのである。
【0012】
故に、凸部乗り上げ等によって後輪が路面から突き上げられた瞬間において、車体(バネ上)が緩衝器から受ける慣性モーメントの影響、すなわち車体を前転させようとする力が、従来の2本サス車よりも小さくなるのである。つまり、動的には相対的にバネ上重量が重くなったことに相当し、路面の凹凸や起伏の影響がバネ上である車体に及び難くなるのである。尚、懸架性能改善に関する詳しい説明は実施形態の項において述べる。
【0013】
上述したように、懸架性能を改善するには緩衝器の作用ベクトルとピボットとの距離を短くすれば良く、この点からは図10(イ),(ロ)、及び図4に示す構造が考えられる。図10(イ)のものは、緩衝器上側の取付位置は従来とあまり変えずに緩衝器下側の取付部をピボット側に寄せて、緩衝器を後倒れさせる構造であり、図10(ロ)のものは、従来構造の状態から緩衝器を前に平行移動させたような構造である。図4に示すものは、緩衝器上側の取付部をピボット側に寄せてあり、緩衝器の前倒れ角度を顕著にする構造である。
【0014】
図10(イ)に示す構造では、揺動アーム2と緩衝器9とのなす前側の挟角が鈍角になり、揺動アーム2の上方変位に従ってその挟角αが大きくなる逆プログレッシヴ特性となって実現性に乏しい。図10(ロ)に示す構造では、揺動アーム2と緩衝器9とのなす前側の挟角が鋭角となる点は良いが、緩衝器上側の取付部9aが相当高い位置で、かつ、主フレームFaから後方に離れた位置となり、図示のように後部フレームFbに形成した三角頂部に緩衝器9を取付けざるを得ない。従って、従来と同様に、後部フレームに相当な強度を持たせる必要があるとともに、そのフレームの取回しに制約を受けることになり都合が悪い。又、揺動アームには、その前後中間に荷重の作用点が存在するので、それによる大なる曲げモーメントに耐える頑丈なものが要求され、コスト重量の点でも不利である。尚、比較上、図10(イ)に本願による緩衝器9の位置を仮想線で示す。
【0015】
図4に示す本願の構造では、顕著に前倒れさせて車体側取付部9aを十分に低くしてあるから、逆プログレッシヴ特性になるとか揺動アームが重くなるという不利が生じない。緩衝器の位置が低く、低重心化が図れるとともに、フレーム後部には緩衝器取付部が無くそのための制約がないから、補器類の配置を優先した設計が行える等、フレーム後部の設計自由度が向上する。加えて、緩衝器の主フレームとの連結点を低い位置にできるので、フレーム後部における主フレームへの下側連結部q(図10参照)の位置も低くでき、フレーム後部の上下方向支持強度が有利になるとか、フレーム後部の軽量化が可能になる。又、操向装置支持部とアーム枢支部とを連結する主フレーム部に、すなわち、元々強度・剛性の高い主フレーム部に緩衝器を連結するから、特別な補強無く又は少ない状態で車体側連結部を構成することができる。
【0016】
さらに、緩衝器部分での車体幅(跨ぎ幅)を狭めることができる。従来の2本サス車では、無端回動帯が配設されない側では緩衝器を極力後輪側面に接近できるが、無端回動帯の配設側ではこれとの干渉を避けるため、緩衝器を無端回動帯の横外側に配置していた。故に、車体中心に対する緩衝器位置が左右で異なり、無端回動帯側の緩衝器が横に張出していたが、緩衝器の位置自体が操縦者から後に離れていて、特に乗車姿勢の妨げにはなっていなかった。それに対して本願のものでは、無端回動帯配設側の駆動側緩衝器のアーム側連結部を無端回動帯の上側に配置したので、非駆動側緩衝器と同じ左右方向位置にする等、無端回動帯との干渉なく車体中心から緩衝器までの横方向間隔を狭めることができる。従って、操縦者の足と緩衝器とが前後方向で干渉するくらいに緩衝器が前寄りに配置され 易い本願構成を採っても、駆動側緩衝器の横突出量が抑制でき、フートレストに置いた足(ふくらはぎ部分)との接当が気にならない等、跨ぎ幅を十分狭くして良好なライディング姿勢を取れるようになる。
【0017】
請求項2の構成では、緩衝器の車体側連結部を、アーム枢支部とヘッドパイプとを直接連結する単一の前倒れ状長尺部材に設けたので、緩衝器の長手方向と長尺部材の長手方向とを極力合致させることができ、緩衝器反力が長尺部材に作用する力のうち曲げ方向成分を小さくすることができる。つまり、緩衝器反力を主に強度的に有利な引張り方向として長尺部材で受け止めることになり、部分的に補強するといった特別な処理を施すことなく強度十分に緩衝器の反力を受けることができる。例えば、実公昭62−38476号公報に示されたもののように、緩衝器連結部を後倒れ状のフレーム部に設けてある手段に比べて、明らかにフレーム強度上有利であり、補強が殆ど不要となる分、軽量化も可能になる。
【0018】
請求項3の構成は、無端回動帯の非配設側の緩衝器位置を、無端回動帯の配設側の緩衝器に対して下げるものである。すなわち、非配設側では無端回動帯が存在せず、緩衝器と後輪とを左右方向に大きく離さねばならない要因が無いから、緩衝器を後輪側面に十分に接近させながら揺動アームにも十分近づけられる。故に、非駆動側緩衝器と揺動アームとの連結部を、駆動側緩衝器のものに比べて小型で軽量なものにできるとともに、重心位置を下げることにも寄与できる。
【0019】
請求項4の構成では、リヤーフェンダを支持する後部フレームが主フレーム部に着脱可能であるから、補器類の後部フレームに対する着脱時の干渉に関する制限が緩くなってエアクリーナや消音器等の容量増大が可能になるとともに、それら補器類の点検・整備も行い易くなる。そして、強度十分な主フレーム部の緩衝器用連結部材に後部フレームを取付けてあるから、専用の取付部材や補強部材を別途備える必要がない。それによって外観の向上も可能になる。
【0020】
〔効果〕
請求項1〜4のいずれに記載された車体構造でも、緩衝器の車体側連結部を主フレームに設けることにより、車体後部回りのレイアウト自由度が増すとともに、後輪懸架性能が改善される2本サス車を提供することができた。そして、駆動側緩衝器の左右方向への出張り量を抑えることができ、従来よりも緩衝器を前方に配置しても足に強く当たらず良好なライディングポジションを維持できる等、跨ぎ幅が大型化しないで緩衝器部分の車体幅を狭くできる利点がある。
【0021】
請求項2に記載された車体構造では、主フレーム部の軽量化が行えるとか強度上で有利になるといった利点がある。
【0022】
請求項3に記載された車体構造では、非駆動側緩衝器の位置を駆動側緩衝器よりも無理無く下げられ、低重心化や軽量化に寄与できる利点がある。
【0023】
請求項4に記載された車体構造では、補器類の容量アップや着脱性向上が図れるとともに、専用の取付部が不要で主フレームを簡素化しながら、後部フレームのみ交換できて整備性や取扱性が改善される利点がある。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1、図2にオン・オフ兼用の自動二輪車を示す。1はOHCエンジン、2は後輪3を軸支する揺動アーム、4は前輪5を軸支するフロントフォーク、6は燃料タンク、7は第1シート、Fは車体フレームである。エンジン1を前傾型としてキャブレター8の高さを低くし、かつ、揺動アーム2の揺動軸心であるピボットPとドライブスプロケット34とを接近させてある。これにより、燃料の最低液面位置を低くしてタンク容量増大と低重心化とを図ってある。
【0025】
車体フレームFは、主フレームFaと後部フレームFbとをボルト連結して構成されている。主フレームFaは、フロントフォーク4を支持するヘッドパイプ(操向装置支持部の一例)32、左右一対のメインパイプ33,33等を一体化して成る本体フレームfとダウンフレームdとをボルト連結して構成される。正面視で二股状のダウンフレームdは、ミッションケース1m前部及びアンダーガード17の前部をボルト支持している。左右のメインパイプ33,33には、後輪3用の緩衝器9L,9R取付用のブラケット10,11が形成されている。
【0026】
後部フレームFbは、左右のブラケット10,11にボルト連結される左右の下部パイプ12,12と、メインパイプ33にボルト連結される左右の上部パイプ13,13と、連結パイプ14とを一体化して構成されており、リヤーフェンダー15や消音器16等の補器類を支持する。又、オフロード用の第2シート18やオンロード用の第1シート7等も後部フレームFbに支持される。タンデムステップ19は揺動アーム2に支持されているが、後部フレームFbに支持させても良い。又、第1シート7には、テールランプ(方向指示器、ナンバープレート取付部を含む)20と、工具箱21とが連結一体化されたシートASSYに構成されており、特開平4−358978号公報に示されたように、シートASSYの着脱によって2通りのライディングポジションが得られるように構成されている。
【0027】
後部フレームFbには、操縦者やタンデム搭乗者の荷重、及び走行に伴う上下方向荷重が作用するので、上下方向強度を十分にして主フレームに連結させるのが良い。そこで、下部パイプ12をブラケット10,11に連結することにより、側面視で緩衝器9L,9Rに干渉しない構造としては、後部フレームFbの下側連結点を最も低位置にできて強度上有利である。又、ブラケット10,11には緩衝器9L,9Rの荷重を受けるべく強度が十分であり、他に補強部材を伴うことなく下部パイプ12,12を連結できる点でも望ましいものである。
【0028】
次に後輪の懸架構造について説明する。緩衝器9L,9Rは後輪3の左右夫々に配備される2本サス仕様であり、緩衝器9L,9Rの車体側連結部Aはメインパイプ33に固着されたブラケット10,11で、かつ、アーム側連結部Bは揺動アーム2の後部に夫々構成されている。尚、左右の緩衝器9L,9R中心と車体中心BCとの左右間隔a,bは、等間隔a=bに設定してあり、そのために左側緩衝器9Lの取付けに工夫がある。
【0029】
左側緩衝器(駆動側緩衝器)9Lの取付けは、図3、図4に示すように、揺動アーム2の左パイプ2Lに前後一対のボス22,22を貫通固着し、これらボス22,22を外プレート23と内プレート24とで挟込んでボルト止めしてアーム側連結部Bを構成する。緩衝器9Lのアーム側取付部9bは、ボルト25と内プレート24のナット部24aとで内外プレート24,23間に取付けられ、ボルト25を車体左外側から挿抜操作できる。内外プレート24,23の間にはドライブチェーン(無端回動帯の一例)26の上側移動部分26a用の空間が確保されるとともに、内プレート24にチェーンケース27を取付けてある。尚、タンデムステップ19の支持ステー(図示せず)を、ボス22に共締めしても良い。左側のメインパイプ33からコ字状のブラケット(連結部材の一例)10を突設し、緩衝器9Lの車体側取付部9aを挟込んでボルト止めすることで車体側連結部Aが構成されている。このブラケット10先端側に、後部フレームFbの下部パイプ12がボルト止めされる。
【0030】
右側緩衝器(非駆動側緩衝器)9Rの取付けは、図3、図4に示すように、揺動アーム2の右パイプ2Rの上面に溶着されたコ字ブラケット28に、緩衝器9Rのアーム側取付部9bをボルト止めしてアーム側連結部Bを構成する。尚、タンデムステップ19の支持ステー(図示せず)を、アーム側取付部9bと共締め支持させても良い。右側のメインパイプ33からコ字状のブラケット(連結部材の一例)11を突設し、緩衝器9Rの車体側取付部9aをボルト止めして車体側連結部Aが構成されている。このブラケット11に、後部フレームFbの下部パイプ12がボルト止めされている。
【0031】
左側緩衝器9Lは、ドイライブチェーン26との干渉を避けるために、その下側取付部9bを左パイプ2Lの上方に高く離して配置してあるが、右側緩衝器9Rにはそのような制約が無く、そのアーム側取付部9bは右パイプ2R上面に近接配置してある。図4に示すように、左右のブラケット10,11における左右の車体側取付部9a,9aのピボットPに関する位置の角度差をθ10、左右のアーム側取付部9b,9bのピボットPに関する位置の角度差をθ20とすれば、θ10=θ20に設定してあり、緩衝器9L,9Rは同一のものである。尚、図4において、実線は緩衝器9L,9Rが最も伸びた最伸状態を、かつ、仮想線は緩衝器9L,9Rが限界迄圧縮された最圧状態を夫々示す。
【0032】
※〔後輪の懸架性能改善について〕
従来の2本サスに比べて、何故、懸架性能が良いのかを以下に詳述する。図5(イ)に本願による後輪懸架モデルを、図5(ロ)に従来の後輪懸架モデルを夫々簡単化して示す。バネ上質量Mは、全質量から後輪系のバネ下質量mを減じた値であり、かつ、描かれた位置にその重心があるとする。後輪系mの重心位置も簡単のためにリヤーアクスル中心に一致しているものとする。そして、路面からの反力Fが垂直方向に作用した瞬間での各点に作用する力を、識別記号が本願のものを1、従来のものを2として求めると、
【0033】
緩衝器の反力:F1=F/sinθ1 F2=F/sinθ2緩衝器の反力によるピボットP回りの慣性モーメント:IF IF1=d12・F1 IF2=d22・F2バネ上質量M(車体)のピボットP回りの慣性モーメント:IM IM1=R12・M=R22・M=IM2バネ下質量(後輪)のピボットP回りの慣性モーメント:Im Im1=L12・m=L22・m=Im2といった具合に求められる。尚、緩衝器では反力を質量に置き換えている。
【0034】
ここで一例として、M=75kg、m=15kg、L1=L2=0.45m、R1=R2=0.26m、θ1=65度、d1=0.15m、θ2=15度、d2=0.43mとすれば、F1=2.37F F2=1.04F IM1=IM2=5.07kgm2 Im1=Im2=3.04kgm2 IF1=0.053Fkgm2 IF2=0.192Fkgm2 (≒3.61IF1)
となり、緩衝器反力による慣性モーメントは、従来比で1/3.61に減少する。
【0035】
慣性モーメントが増大すると、入力に対する単位時間当たりの変化量が減少することになるから、路面からの突き上げによって後輪が上昇して緩衝器が圧縮される場合、及び、車体と揺動アームを引き離すべく圧縮された緩衝器が伸長する場合のいずれにおいても、後輪への入力が同じであれば、従来の2本サスに比べてピボットを中心とした単位時間当たりの揺動移動量が、すなわち、車体の姿勢変化速度が緩慢になる。従って、後輪が瞬間的にギャップを通過する際の車体姿勢変化が少なくなるのであり、勿論、連続した凹凸路面を走行するような場合でも姿勢変化が抑制され、操縦し易いとともに、乗り心地及び対地グリップが改善されるのである。
【0036】
慣性モーメントI=mr2は、質量mに比例し、かつ、距離rの二乗に比例するものであるから、後輪での路面反力が同じであってもピボットP回りに車体を回そうとする力は、本願のもののほうが小さくなることが判る。従来の2本サスでは、緩衝器9L,9RはピボットPからかなり離れた位置に作用するに対し、本願のものではピボットPに近い位置に作用する。故に、反力荷重の値としては本願の方が大になるが、距離の二乗を乗じた慣性モーメントは逆に本願のものの方が小になるのである。
【0037】
緩衝器反力による慣性モーメントを減らすには、緩衝器9L,9Rの車体側連結部AをピボットPに近づけること、すなわち、I=mr2におけるr(d1,d2)の値を小さくするのである。実際には緩衝器の絶対ストローク量、及び後輪ストロークとのレバー比から限界があるが、車体側連結部Aの位置を上下方向においてピボットPに極力近づける等、緩衝器9L,9Rの押し引きベクトルとピボットPとの間隔を小さくすれば良く、そのために車体側連結部Aを、ピボットPとヘッドパイプ32とを連結するメインパイプ33に設けることが構造上望ましいのである。次に、慣性モーメント減少による作用効果の具体例を挙げる。
【0038】
例(1)凸部通過時における車体の姿勢変化の違い図6(イ)に示す本願の2本サス構造においては、凸部乗り上げによる前車軸5aを中心とした車体の前傾角αによる後輪3の上昇量をha1、緩衝器9L,9Rの圧縮による後輪3の上昇量をhb1とすると、ha1+hb1=凸部Cの高さHtである。又、図6(ロ)に示す従来の2本サス構造においては、凸部乗り上げによる前車軸5aを中心とした車体の前傾角βによる後輪3の上昇量をha2、緩衝器9L,9Rの圧縮による後輪3の上昇量をhb2とすると、ha2+hb2=凸部Cの高さHtである。
【0039】
上記したように、後輪3が走行中に凸部Cに乗り上げると、緩衝器9L,9Rの圧縮による揺動アーム2の上昇揺動と、緩衝器9L,9Rの圧縮反力による前車軸5aを中心とした車体の前傾姿勢変化とによる後輪3の上昇によって吸収されるのであるが、慣性モーメントの小なる本願のものでは従来のものに比べてha1<ha2 hb1>hb2 α<βという関係が成立する。つまり、本願のものではバネ下の変化に対するバネ上の変化が従来に比べて緩慢になり、そのため、瞬間的に動作する凸部乗り上げでは後輪が乗り越すに要する時間中でのバネ上の変化が小さくなる。従って、後輪ストロークの大部分は緩衝器で吸収され、車体の姿勢変化割合が少なくなるのであり、突き上げ感が軽減されて乗り心地が改善されるようになる。又、凸部通過後の宙に浮いた状態からの戻り作動では、前述したように、バネ上及びバネ下双方の揺動移動速度が従来のものに比べて緩慢になり、車体の姿勢変化が緩やかになってバランスの乱れが抑制でき、操縦し易くなる。
【0040】
例(2)トライアルの段差(ステア)越え。この場合、高さが同じであれば従来よりも楽に上がれ、又、上がれる限界高さは従来より高くなる。前述のように、動的バネ下質量が軽くなったので、後輪が段差の縦壁に接当してから実質的に離れるまでのグリップ時間が従来の2本サスに比べて長くなり、車体後部の持上げ作用が強化されるからである。従来では後輪がステアに当たると、車体後部が跳ね返されてすぐにグリップが失われる感覚であった(このため、抜重によって縦壁に衝突する以前に後輪をできるだけ浮かすテクニックが重要であった)。しかしながら、本願のものでは、あたかも後輪が縦壁に吸い付いて駆動力を縦壁に伝え、車体後部が勝手に持ち上がってくるような感覚(所謂、押し出されるような感覚)となり、従来では上がれない高さも可能になるのである。
【0041】
従来構造におけるステア越えの一例を説明する。先ず、ライダーは立ち姿勢でステアSに向かって進入している状態〔図7(イ)参照〕において、ある程度ステアSが接近してくると、アクセルを開くと共にハンドルを引張るように上体を後方にのけ反らせ(又は、クランチ操作で)、前輪を浮き上がらせる〔図7(ロ)参照〕。そして、前輪5が縦壁tの上部に接当した時点で体を後方に残した姿勢〔図7(ハ)参照〕から、迅速に上体をハンドルに覆い被せるように起して体の重心を素早く前方上方に移動させる〔図8(ニ)参照〕。
【0042】
このとき、縦壁tに後輪3が激突して緩衝器9L(9R)が圧縮され、後輪3が仮想線の位置から実線の位置にストロークされ、後輪3の駆動力が縦壁tに伝わって車体後部を持ち上げ始める。車体後部を持上げている間に、圧縮された緩衝器9Lが伸長して車体に前回り力が作用し、ついには後輪3の縦壁tへの押付け力、すなわちグリップがなくなり、図8(ホ)に示すように、後輪3が地面からh上がった位置で後輪3の駆動力による持上げ作用が消滅する。以後は、車体の移動慣性とライダーの重心移動の慣性とで後輪3をステアS上に持上げるのであるが、ステア高さに比べて後輪3の駆動持上げ高さが低い(=h)ので、図8(ヘ)に示すように、登りきれずにステアSから落下し、失敗となる。
【0043】
次に、本願構造によるステア越えであるが、図7(ハ)までは従来構造のものとほぼ同じ挙動を示すため、その次の状態から説明する。図9(ト)の状態は従来の図8(ニ)に相当するものであり、縦壁tに後輪3が激突して緩衝器9L(9R)が圧縮され、後輪3が仮想線の位置から実線の位置にストローク(このストローク量は従来の2本サス構造のものよりも大になることが多い)された状態となり、後輪3の駆動力が縦壁tに伝わって車体後部を持ち上げ始める。
【0044】
車体後部が持上げられる間に、圧縮された緩衝器9L(9R)の伸長作動によって車体に前回り力が作用し、ついには後輪3の縦壁tへの押付け力、すなわちグリップが無くなるが、慣性モーメント減少によって車体を前傾させる成分が緩速に作用するので後輪3のグリップ時間が長くなり、図9(チ)に示すように、後輪3の縦壁tへの駆動力が消滅する高さHは、従来の高さhに比べて大となる。従って、車体の移動慣性とライダーの重心移動の慣性とによって、図9(リ)に示すように、従来の2本サス構造では図8(ヘ)のように登れなかった高さのステアSに後輪3を持上げることができ、成功させることができる。
【0045】
〔別実施形態〕
図3に示すように、緩衝器9L,9Rの両端の取付部9a,9bは、緩衝器に固着の外筒29内に、ゴム環等のリング状弾性部材30を介して内筒31を圧入一体化して構成されている。そこで、車体側取付部9aを、アーム側取付部9bよりも左右方向で内側に寄せて配置するとともに、両取付部9a,9b夫々の内筒31を、緩衝器の最伸状態において取付ボルト25と平行となるように構成されていると好都合である。
【0046】
つまり、ライディングの妨げとなり難いように緩衝器前部での車体幅を狭めるべく、緩衝器9L,9Rを平面視でハ字状に傾斜配置することがあると、緩衝器の伸縮によってその傾斜角度が変化し、ゴム環30が周方向だけでなく、軸方向にも捩れるようになる。従って、緩衝器9L,9Rが最も伸びた状態、すなわち自由状態において上下の内筒31と取付ボルト25とを平行とすれば、緩衝器9L,9Rの着脱時には後輪を対地浮上させた最伸状態にするので、ゴム環30の捩じれ変形がない状態で、緩衝器を簡単・楽に着脱操作できる。この構造により、緩衝器9L,9Rが圧縮される程、ゴム環30の軸方向捩れ量も大となるから、両取付部9a,9bを廉価な弾性部材介装構造としながら、その弾性部材を緩衝機能の一部により有効に活用できる利点がある。
【0047】
ピボットPに関する緩衝器9R,9Lの位置を、ドライブチェーン26が配設されない側のものを、ドライブチェーン26が配設される側のものと同じにした構造(すなわち、θ10=θ20=0)でも良い。又、緩衝器の両取付部9a,9bのピボットPに関する位置を左右で異なるものにし、かつ、緩衝ストロークも異ならせることにより、結果的に、互いに異なる左右の緩衝器9L,9Rによる揺動アーム2の揺動角度が同じになるようにしても良い。
【0048】
フレーム構造としては、図11(イ)に示すように、太いメインフレーム33Aと左右のサイドフレーム33B,33Bとを一体化して成る前倒れ状の本体フレームf、或いは、図11(ロ)に示すように、ヘッドパイプ32とピボットPとを直結する左右のメインパイプ33,33を配備し、そのメインパイプ33下部の後倒れ状の部分に車体側連結部A(10又は11)が設けられた本体フレームfでも良い。又、本体フレームf、ダウンフレームd、後部フレームFbのうちの2者又は3者を固着した構造の車体フレームFでも良い。
【0049】
以上述べたように、本願の要旨は、緩衝器の反力ベクトルをピボットPに近づけることである。してみれば、従来の2本サス車における緩衝器の前傾を極端にしただけのようであるが、そう簡単ではない。何故なら、前述したように、単に緩衝器を前傾させると、多くの場合緩衝器が丁度足の内側に位置してふくらはぎと接当してライディング姿勢の妨げになり易く、又、フレーム後部をピボット付近から取出し難くなって力学上不利となる。チェーン側ではさらに緩衝器が側方に張出す。加えて、前述したように緩衝器の前傾で懸架性能が向上するという意識も無かったため、従来では緩衝器の極端な前傾配置には「設計上の困難を伴うだけで特に利点がない」という程度の認識であり、本願に示す構成を採るべき課題が存在していなかったのである。従って、懸架性能が改善される理論の解明を伴って想到された本願のものには十分な「目的の非予測性」があり、構造の簡単さ故に進歩性が乏しいと判断されるべきものではない。
【0050】
尚、課題を解決するための手段の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、その記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の左側面図
【図2】自動二輪車の右側面図
【図3】後輪懸架の構造を示す一部切欠き背面図
【図4】左右の緩衝器の相対位置関係を示す側面図
【図5】従来及び本願の後輪懸架モデル図
【図6】従来及び本願の凸部乗り上げ時の挙動変化を示す作用図
【図7】従来のステア越え前半部を示す作用図
【図8】従来のステア越え後半部を示す作用図
【図9】本願によるステア越え後半部を示す作用図
【図10】後輪懸架装置の比較例を示す側面図
【図11】フレームの別構造を示す側面図
【符号の説明】
2 揺動アーム
3 後輪
9L,9R 緩衝器
10,11 連結部材
15 リヤーフェンダ
26 無端回動帯
26a 上移動部分
32 操向装置支持部
33 長尺部材
A 車体側連結部
B アーム側連結部
F 車体フレーム
Fa 主フレーム
Fb 後部フレーム
P アーム枢支部
Claims (4)
- コイルバネを有して成り、かつ、後輪を回転自在に支持する揺動アームと車体フレームとに亘って架設される緩衝器を、前記後輪の左右夫々に設けてある自動二輪車の車体構造であって、
前記緩衝器における前記車体フレームに連結される車体側連結部を、前記揺動アームを上下揺動自在に支承するアーム枢支部と、操向装置支持部とを連結する主フレームに設け、
前記両緩衝器のうちの、前記後輪駆動用の無端回動帯が配設される側の駆動側緩衝器における前記揺動アームに連結されるアーム側連結部を、前記無端回動帯の上部移動部分よりも上方に配置し、
前記車体側連結部の位置を上下方向において前記アーム枢支部に近づけるべく、前記緩衝器の前傾を極端にしてある自動二輪車の一車体構造。 - 前記車体側連結部を、前記アーム枢支部と前記操向装置支持部とを直接連結する単一の前倒れ状長尺部材に設けてある請求項1に記載の自動二輪車の車体構造。
- 前記両緩衝器のうちの、前記無端回動帯が配設されない側の非駆動側緩衝器を、これのアーム側連結部の該揺動アームに対する高さ位置が、前記駆動側緩衝器におけるアーム側連結部の前記揺動アームに対する高さ位置よりも低くなる状態で装備してある請求項1又は2に記載の自動二輪車の車体構造。
- リヤーフェンダを支持する後部フレームを、前記主フレームに着脱可能に取付けて前記車体フレームを構成するとともに、前記主フレームにおける前記緩衝器連結用の連結部材に、前記後部フレームを取付けてある請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動二輪車の車体構造。
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