JP4057827B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大人用或いは失禁用の使い捨て吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の使い捨て吸収性物品としては、たとえば使い捨て紙おむつが一般的に知られている。
【0003】
この使い捨て紙おむつは、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、背側腰回り部、幅方向両側縁に脚回り部を形成した股下回り部および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成されている。
【0004】
また、この使い捨て紙おむつは、前記背側腰回り部および前記腹側腰回り部の幅方向の両側部がそれぞれ互いに係脱自在に接合される吸収性物品体としてのおむつ体を備え、このおむつ体の前記背側腰回り部の幅方向の両側部には、たとえば粘着テープ、或いは面ファスナなどの背側結合部が設けられている。
【0005】
さらに、この使い捨て紙おむつは、腹側腰回り部の幅寸法が背側腰回り部の幅寸法よりも大きく形成され、この腹側腰回り部の両側部には、この背側結合部が接合されるたとえば粘着テープ、或いは面ファスナなどの幅広の腹側結合部が設けられている。
【0006】
そして、この使い捨て紙おむつは、使用時に腹側結合部と背側結合部とを互いに接合することによりパンツ形状となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の使い捨て紙おむつでは、背側腰回り部、或いは腹側腰回り部に腰回り用弾性体があまり配設されておらずこの使い捨て紙おむつが幅方向に伸縮しないため、この使い捨て紙おむつを装着する際に、背側腰回り部、或いは腹側腰回り部により使用者の身体を締め付けすぎて圧迫するおそれがある。
【0008】
一方で、この使用者の身体の締め付けすぎを防止するために腹側結合部と背側結合部との接合をゆるくすると、使用者の身体とこの使い捨て紙おむつとの間に隙間が生じて、たとえば尿などの排泄液が漏れるおそれがある。
【0009】
この結果、この使い捨て紙おむつを密着させつつ漏れを防止することが容易でないという問題点を有している。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、密着性を向上し漏れを防止できる使い捨て吸収性物品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの外面側に結合された外層シートとを有し、背側腰回り部、両側に脚回り部を形成した股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記背側腰回り部の幅方向両側部と前記腹側腰回り部の幅方向両側部とが接合される吸収性物品体を備え、前記外層シートは、前記不透液性裏面シート側に面する内側シート片と使用者の衣服側に面する外側シート片とにて構成され、前記外層シートの前記腹側腰回り部の幅方向両側部には、それぞれ腹側結合部が設けられるとともに前記外層シートの背側腰回り部の幅方向両側部には、それぞれ前記各腹側結合部に係脱自在に接合される背側結合部が設けられ、前記背側結合部は、使用者の腰回り側に位置した腰回り側結合部と前記脚回り部近傍に位置した脚回り側結合部とを有し、前記吸収体は、前記透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間の少なくとも股下回り部の略中心域に配設され、前記外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には、前記吸収性物品体の長手方向略全域にわたって、前記外層シートの内側シート片と外側シート片との間に、前記吸収性物品体の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体が配設され、この腰回り弾性体の両端部が、それぞれ前記背側結合部および前記腹側結合部の近傍に位置し、前記外層シートの内側シート片および外側シート片の間には、前記背側腰回り部の使用者の腰回り側における前記吸収性物品体の幅方向の一側でかつ前記腰回り側結合部の近傍から、同側の前記脚回り部近傍および股下回り部を通って折り返し方向に彎曲して前記背側腰回り部の他側の前記脚回り部近傍の前記脚回り側結合部に延在して略へ字状に形成する第1の脚回り用弾性体、およびこの第1の脚回り用弾性体と前記吸収性物品体の幅方向について略対称に位置し前記第1の脚回り用弾性体と前記股下回り部の略中心域で交差する第2の脚回り用弾性体が配設され、前記第1の脚回り用弾性体および前記第2の脚回り用弾性体のそれぞれの端部が前記背側結合部の前記腰回り側結合部および前記脚回り側結合部の近傍に位置しているものである。
【0012】
そして、外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部に、吸収性物品体の長手方向略全域にわたって、この外層シートの内側シート片と外側シート片との間に、吸収性物品体の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体を配設するとともに、外層シートの内側シート片および外側シート片の間に、背側腰回り部の使用者の腰回り側における吸収性物品体の幅方向の一側でかつ背側結合部の腰回り側結合部の近傍から、同側の脚回り部近傍および股下回り部を通って折り返し方向に彎曲して背側腰回り部の他側の脚回り部近傍の背側結合部の脚回り側結合部に延在して略へ字状に形成する第1の脚回り用弾性体、およびこの第1の脚回り用弾性体と吸収性物品体の幅方向について略対称に位置し第1の脚回り用弾性体と股下回り部の略中心域で交差する第2の脚回り用弾性体を配設する。この結果、背側腰回り部および腹側腰回り部が腰回り用弾性体により伸縮するため、使用者に装着した際に使用者の腰回りへの密着性が向上するとともに、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体が股下回り部の略中心域で交差しているので、この股下回り部、或いは吸収体が使用者の股下に、より密着するため、使用者への密着性がより向上する。
【0013】
また、腰回り用弾性体の両端部が、それぞれ背側結合部および腹側結合部の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体の端部がそれぞれ使用者の腰回りに位置するので、使用者の脚回りをそれぞれ密着させつつ腰回りをも密着させることが可能になる。すなわち、腰回り用弾性体、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体が一体的に作用し、使用者の腰回りおよび脚回りの密着性が向上する。
【0014】
さらに、吸収体を、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間の少なくとも股下回り部の略中心域に配設し、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体を、股下回り部の略中心域で交差させることにより、これら第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体の交差部にて股下回り部の吸収体が押し上げられて使用者の股下近傍に密着するため、漏れが防止される。
【0015】
そして、腹側結合部および背側結合部を係脱自在に接合することにより、使用者への装着および使用者からの取り外しがより容易になるとともに、腰回り用弾性体の両端部が、それぞれ背側結合部および腹側結合部の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体の端部がそれぞれ背側結合部の腰回り側結合部および脚回り側結合部の近傍に位置するため、これら背側結合部の腰回り側結合部および脚回り側結合部や腹側結合部がこれら腰回り用弾性体、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体にて伸縮するので、背側結合部および腹側結合部を互いに接合するだけで使用者の腰回りおよび脚回りへの密着性がより向上する。
【0016】
また、腰回り側結合部と脚回り側結合部とで、使用者の腰回りおよび脚回りにそれぞれ別個に密着できるため、使用者の様々な体型に対応して使用される。
【0017】
請求項2記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1記載の使い捨て吸収性物品において、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体は、外層シートの内側シート片および外側シート片の間に、それぞれ吸収性物品体の長手方向について略対称に複数ずつ配設されたものである。
【0018】
そして、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体を、外層シートの内側シート片および外側シート片の間に、それぞれ吸収性物品体の長手方向について略対称に複数ずつ配設することにより、脚回り部が使用者の脚回りの略全周にわたって一体的に伸縮するため、使用者の脚回りへの密着性がより向上する。
【0019】
また、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体にて股下回り部の吸収体が複数の箇所において押し上げられることにより、この吸収体が使用者の股下近傍に、より密着するため、漏れがより防止される
【0020】
請求項記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品において、吸収性物品体は、幅方向両側部における腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に、内端側を略円弧状とした切り欠き部が設けられたものである。
【0021】
そして、吸収性物品体の幅方向両側部における腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に切り欠き部を設けることにより、腰回り側結合部と脚回り側結合部とを、それぞれ使用者の腰回り側と脚回り側とに接合させても吸収性物品体が歪みにくくなるので、使用者との間に隙間ができにくくなり、密着性がより向上する。また、切り欠き部の内端側を略円弧状とすることにより、この切り欠き部の内端縁からの吸収性物品体の破断が防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の前提技術を図1を参照して説明する。
【0023】
図1において、使い捨て吸収性物品は、たとえば使い捨て紙おむつであり、吸収性物品体としてのおむつ体1を備えている。このおむつ体1は、図1に示す展開状態から、たとえば病人、失禁者などの使用者の背部側から腹部側に身体に沿って装着するものである。そして、このおむつ体1は、透液性を有する透液性表面シート2、不透液性を有する不透液性裏面シート3、これら透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との間に配設された液吸収性を有する吸収体4、および不透液性裏面シート3の外面側に結合された外層シート5にて層状に形成されている。
【0024】
また、透液性表面シート2と不透液性裏面シート3とは、周縁部がたとえば接着剤などで接合されて吸収体4が封着されている。さらに、この透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との幅方向の両側の長手方向に沿った接合部分には、透液性表面シート2の両側縁にて長細状のギャザシート片6が設けられており、このギャザシート片6における相対する内側縁は、自由端となっている。そして、このギャザシート片6の相対する内側縁近傍には、このギャザシート片6の長手方向に略沿って、たとえば紐状ゴムなどのギャザシート形成弾性体7が伸張した状態で固着されている。
【0025】
ここで、透液性表面シート2は、たとえば織布、不織布、多孔性フィルム、或いは合成繊維などの、透液性および通気性を有しかつ肌着に近い感触のシート材で形成され、尿などの排泄液を吸収体4へ透過するとともに、身体に直接接触しても不快感を与えないようになっている。
【0026】
また、不透液性裏面シート3は、たとえばポリエチレン(polyethylene)樹脂などの合成樹脂など、不透液性および通気性を有したシート材にて形成され、尿などの排泄液にてたとえば下着などの他の衣類、或いはシーツなどの汚れを防止している。
【0027】
さらに、吸収体4は、たとえばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にてシート状に形成され、尿などの排泄液を充分に吸収する。
【0028】
そして、これら透液性表面シート2、不透液性裏面シート3および吸収体4は、おむつ体1の長手方向に略沿って長手方向を有した略矩形状に形成されている。
【0029】
また、ギャザシート片6は、おむつ体1の装着前の展開状態では、ギャザシート形成弾性体7が伸張して表面に沿った状態となり、おむつ体1の装着状態では、ギャザシート形成弾性体7の収縮によりギャザシート片6の相対する内側縁が透液性表面シート2から立ち上がり壁状となる立体ギャザが形成される。
【0030】
さらに、外層シート5は、透液性表面シート2、不透液性裏面シート3および吸収体4よりも大きく形成され、通気性および不透液性を有する内側シート片11と外側シート片12が、厚さ方向に重ね合わせて一体的に接合して形成され、不透液性裏面シート3の外側面が内側シート片11にたとえば接着剤などにて接合されている。
【0031】
そして、この外層シート5は、展開状態で背側腰回り部13、股下回り部14および腹側腰回り部15がおむつ体1の長手方向に順次一体的に形成されるとともに、長手方向に略沿った中心線にて線対称な略矩形状に形成されて、この股下回り部14の幅方向の両側縁には、略凹弧状に切り欠き形成された脚回り部16が形成されている。
【0032】
また、透液性表面シート2、不透液性裏面シート3および吸収体4は、おむつ体1の外層シート5の長手方向に略沿った状態で、背側腰回り部13、股下回り部14および腹側腰回り部15の略中央にわたって配設されている。
【0033】
さらに、おむつ体1の外層シート5の背側腰回り部13は、展開状態におけるおむつ体1の長手方向の一端側に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜折り曲げられて、使用者の腰回りの背部側に位置する部分となっている。そして、この背側腰回り部13のおむつ体1の長手方向における両外側縁部の肌側になる内面には、たとえば面ファスナのループ部材により形成される背側結合部21が貼着されている。この背側結合部21は、長手方向をおむつ体1の長手方向に略沿わせた状態で貼着されている。
【0034】
また、おむつ体1の股下回り部14は、展開状態における長手方向の中間部に、背側腰回り部13から腹側腰回り部15にわたっておむつ体1の長手方向側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜折り曲げられて、使用者の股下に位置する部分となっている。なお、股下回り部14の両側縁に略凹弧状に形成された脚回り部16は、背側腰回り部13および腹側腰回り部15の幅寸法よりも幅寸法が狭く形成され、使用者の脚回りに適合される。
【0035】
そして、おむつ体1の腹側腰回り部15は、展開状態におけるおむつ体1の長手方向の股下回り部14の背側腰回り部13と反対側の他端側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜折り曲げられて、使用者の腰回りの腹側に位置する部分となっている。さらに、この腹側腰回り部15は、背側腰回り部13と同様に、おむつ体1の幅方向に略沿った長手方向を有した略矩形状に形成されている。
【0036】
また、腹側腰回り部15のおむつ体1の長手方向における外層シート5の外側シート片12の両外側部近傍には、背側腰回り部13の両側部に背側結合部21と係脱自在に接合される略矩形状の面ファスナのフック部材により構成される腹側結合部22が設けられている。この腹側結合部22は、略矩形状に形成され、長手方向がおむつ体1の長手方向に略沿った状態で設けられている。さらに、この腹側結合部22は、平面視で背側結合部21よりも幅広に形成されている。
【0037】
そして、おむつ体1の背側腰回り部13および腹側腰回り部15には、長手方向に略沿って、複数本のたとえば紐状ゴムなどの幅方向に伸縮する腰回り用弾性体23,24が伸張した状態で、幅方向に沿ってたとえば接着剤などにてそれぞれ固着されている。これら腰回り用弾性体23,24にて、背側腰回り部13および腹側腰回り部15の略全域、すなわち使用者の腰回りの略全周にわたって伸縮性が付与される。
【0038】
また、外層シート5の内側シート片11および外側シート片12の間に位置した背側腰回り部13には、たとえば紐状ゴムなどの第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26がそれぞれ伸張された状態で配設されている。
【0039】
ここで、第1の脚回り用弾性体25は、この背側腰回り部13の使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の一側、すなわち背側結合部21の近傍から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って折り返し方向に彎曲して他側の脚回り部16近傍の背側腰回り部13に延在した形状、すなわち略へ字状に形成されている。
【0040】
一方、第2の脚回り用弾性体26は、第1の脚回り用弾性体25と、おむつ体1の幅方向について略対称な位置に配設されている。すなわち、背側腰回り部13の使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の他側である第1の脚回り用弾性体25と反対側の一側、すなわち背側結合部21の近傍から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って折り返し方向に彎曲して他側の脚回り部16近傍に延在した形状、すなわち略へ字状に形成されている。さらに、この第2の脚回り用弾性体26は、第1の脚回り用弾性体25と股下回り部14の略中心域、すなわち吸収体4上で交差している。
【0041】
この結果、脚回り部16には、これら第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26にて、おむつ体1の長手方向および幅方向に伸縮性が付与され、おむつ体1の脚回り部16はギャザ部に形成される。
【0042】
また、おむつ体1の背側腰回り部13および腹側腰回り部15の透液性表面シート2の表面に、たとえば不織布などの透液性および通気性を有するカバーシート27が積層されて設けられている。
【0043】
次に、上記第1の前提技術の作用を説明する。
【0044】
まず、装着に際しては、図1に示す展開状態のおむつ体1の背側腰回り部13を、仰向けに臥せている使用者の腰の下側に透液性表面シート2側を使用者の肌側に臨ませて敷く。この状態で、上面に位置する透液性表面シート2が使用者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部14を股下に当てるとともに腹側腰回り部15を使用者の腹部側に当てる。この後、ギャザシート片6による立体ギャザが壁状に突出する状態に起き上がって先端縁部分が使用者の股下部分に接触する。
【0045】
さらに、背側腰回り部13および腹側腰回り部15の両側部を腰回りに当て、腹側腰回り部15の両外側近傍の腹側結合部22に、背側腰回り部13の両外側近傍の背側結合部21を接合することにより、パンツ形状として使用者の身体に装着する。この状態で、脚回り部16のギャザ部が使用者の脚回りに当接する。
【0046】
このとき、背側腰回り部13および腹側腰回り部15の内側シート片11と外側シート片12との間に、おむつ体1の長手方向略全域にわたってそれぞれ配設された腰回り用弾性体23,24、および一端部が背側結合部21の近傍に位置した第1の脚回り用弾性体25と第2の脚回り用弾性体26とが一体的に作用し、おむつ体1を使用者に装着した際に背側腰回り部13、腹側腰回り部15、および脚回り部16がこれら腰回り用弾性体23,24、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26によりこのおむつ体1の幅方向に伸縮し、これら背側腰回り部13および腹側腰回り部15が使用者の腰回りおよび脚回りへ密着する。
【0047】
そして、ギャザシート片6による立体ギャザの先端縁がギャザシート形成弾性体7の伸縮性により使用者の股下部分の両側に密着する状態となるとともに、おむつ体1の第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26にて形成されるギャザ部が使用者の脚回りに密着し、尿などの排泄液の漏れを防止する。
【0048】
また、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26の交差部により、吸収体4の幅方向の両端がこの吸収体4の幅方向の中心へと押圧されるため、この吸収体4がおむつ体1の面方向に対して押し上げられ、使用者の股下近傍に密着する。
【0049】
さらに、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26により、これら第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26の交差部と背側腰回り部13との間のおむつ体1が幅方向に伸縮し、使用者の臀部などに密着する。
【0050】
一方、おむつ体1の使用者からの取り外しの際には、背側結合部21を腹側結合部22から分離し、腹側腰回り部15の幅方向の両側部を引っ張って仰向けに臥せている使用者の腰の下から引き抜いて取り外す。
【0051】
上述したように、上記第1の前提技術によれば、外層シート5の背側腰回り部13および腹側腰回り部15に、おむつ体1の長手方向略全域にわたって、内側シート片11と外側シート片12との間に、このおむつ体1の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体23,24を配設する。この結果、背側腰回り部13および腹側腰回り部15がこれら腰回り用弾性体23,24により伸縮するため、使用者に装着した際にこの使用者の腰回りへの密着性を向上できる。
【0052】
また、内側シート片11と外側シート片12との間における背側腰回り部13に使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の一側から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って他側の脚回り部16近傍に延在する第1の脚回り用弾性体25を配設する。さらに、この第1の脚回り用弾性体25とおむつ体1の幅方向について対称に第2の脚回り用弾性体26を配設する。すなわち、第2の脚回り用弾性体26を、使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の他側から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って他側の脚回り部16近傍に延在し第1の脚回り用弾性体25と股下回り部14の略中心域で交差させて配設する。この結果、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26が股下回り部14の略中心域で交差しているので、この股下回り部14、或いは吸収体4が使用者の股下および臀部などに、より密着するため、使用者への密着性をより向上できる。
【0053】
さらに、腰回り用弾性体23,24の両端部が、それぞれ背側結合部21および腹側結合部22の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26の一端部がそれぞれ使用者の腰回りの背側結合部21の近傍に位置するため、これら腰回り用弾性体23,24、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26にて、使用者の脚回りをそれぞれ密着させつつ腰回りをも密着させることができる。すなわち、これら腰回り用弾性体23,24、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26が一体的に作用し、使用者の腰回りおよび脚回りの密着性を向上できる。
【0054】
そして、吸収体4を、透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との間における股下回り部14の略中心域に配設し、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26を、この股下回り部14の略中心域で交差させる。このため、これら第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26の交差部にて股下回り部14の吸収体4が押し上げられて使用者の股下近傍に密着するため、尿などの排泄液などの漏れを防止できる。
【0055】
また、背側結合部21および腹側結合部22を係脱自在としたことにより、着脱の際には、背側結合部21を腹側結合部22から取り外すだけで、たとえばズボンなどまで脱ぐ必要がなく、容易に使用者から取り外すことができ、着脱の作業性を向上できる。
【0056】
さらに、腰回り用弾性体23,24の両端部が、それぞれ背側結合部21および腹側結合部22の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26の一端部がそれぞれ使用者の腰回りの背側結合部21の近傍に位置することにより、背側結合部21および腹側結合部22が腰回り用弾性体23,24、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26にて伸縮する。この結果、背側結合部21および腹側結合部22を互いに接合するだけで使用者の腰回りおよび脚回りへの密着性をより向上できる
【0057】
次に、本発明の第2の前提技術を図を参照して説明する。
【0058】
この図に示す前提技術は、図1に示す前提技術と基本的に同様の構成を有しているが、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26は、外層シート5の内側シート片11および外側シート片12の間に、それぞれおむつ体1の長手方向について略対称に配設されている。すなわち、腹側腰回り部15にも配設されており、背側腰回り部13に配設された第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26とそれぞれおむつ体1の長手方向について略対称となっている。
【0059】
すなわち、腹側腰回り部15に配設された第1の脚回り用弾性体25は、この腹側腰回り部15の使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の一側、すなわち腹側結合部22の近傍から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って折り返し方向に彎曲して他側の脚回り部16近傍の腹側腰回り部15に延在した形状、すなわち略へ字状に形成されている。
【0060】
一方、腹側腰回り部15に配設された第2の脚回り用弾性体26は、この腹側腰回り部15の使用者の腰回り側におけるおむつ体1の幅方向の他側、すなわち第1の脚回り用弾性体25と反対側の一側である腹側結合部22の近傍から、同側の脚回り部16近傍および股下回り部14を通って折り返し方向に彎曲して他側の脚回り部16近傍に延在し他形状、すなわち略へ字状に形成されて、第1の脚回り用弾性体25とおむつ体1の幅方向の中心線について略対称に形成されている。さらに、この腹側腰回り部15に配設された第2の脚回り用弾性体26は、この腹側腰回り部15に配設された第1の脚回り用弾性体25と股下回り部14の略中心域、すなわち吸収体4上で交差している。
【0061】
そして、この使い捨て紙おむつを使用者に装着する際には、図に示す展開状態のおむつ体1の背側腰回り部13を、仰向けに臥せている使用者の腰の下側に透液性表面シート2側を使用者の肌側に臨ませて敷き、透液性表面シート2が使用者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部14を股下に当てるとともに腹側腰回り部15を使用者の腹部側に当てつつ、背側結合部21と腹側結合部22とを接合する。
【0062】
このとき、背側腰回り部13と腹側腰回り部15との第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26により、脚回り部16が使用者の脚回りの略全周にわたって一体的に伸縮し、使用者の脚回りに密着する。
【0063】
また、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26により、吸収体4が長手方向の両端でおむつ体1の面方向に押し上げられ、使用者の股下近傍に密着し、たとえば尿などの排泄液の漏れを防止する。
【0064】
上述したように、上記第2の前提技術によれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に腰回り用弾性体23,24を配設し、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26を背側腰回り部13に配設するなど、図1に示す前提技術と同様の構成を有することにより、この図1に示す前提技術と同様の作用効果を奏することができる。
【0065】
また、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26を、外層シート5の背側腰回り部13および腹側腰回り部15にそれぞれ配設することにより、脚回り部16が使用者の脚回りの略全周にわたって一体的に伸縮するため、使用者の脚回りへの密着性をより向上できる。
【0066】
さらに、吸収体4を背側腰回り部13と腹側腰回り部15との第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26にて押し上げることにより、この吸収体4が使用者の股下近傍に、より密着するため、たとえば尿などの排泄液の漏れをより防止できる
【0067】
次に、本発明の第の実施の形態を図を参照して説明する。
【0068】
この図に示す実施の形態は、上記第2の前提技術と基本的に同様の構成を有しているが、背側結合部21は、背側腰回り部13における腰回り側に位置した腰回り側結合部31と脚回り側に位置した脚回り側結合部32とに分割されている。
【0069】
そして、この使い捨て吸収性物品を使用者に装着する際には、図に示す展開状態のおむつ体1の背側腰回り部13を、仰向けに臥せている使用者の腰の下側に透液性表面シート2側を使用者の肌側に臨ませて敷き、透液性表面シート2が使用者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部14を股下に当てるとともに腹側腰回り部15を使用者の腹部側に当てつつ、腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とを腹側結合部22に接合する。
【0070】
このとき、これら腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とにより、おむつ体1が使用者の腰回りおよび脚回りにそれぞれ別個に密着する。
【0071】
上述したように、上記第3の実施の形態によれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に腰回り用弾性体23,24を配設し、第1の脚回り用弾性体25、および第2の脚回り用弾性体26を背側腰回り部13に配設するなど、上記各前提技術と同様の構成を有することにより、上記各前提技術と同様の作用効果を奏することができる。
【0072】
また、腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とで、おむつ体1を使用者の腰回りおよび脚回りにそれぞれ別個に密着させることができるため、一般的に個人差が比較的大きい使用者の腰回りの寸法に関わらず、いわゆる痩せ型、肥満型などの様々な体型に対応して使用できる。
【0073】
次に、本発明の第の実施の形態を図を参照して説明する。
【0074】
この図に示す実施の形態は、図に示す実施の形態と基本的に同様の構成を有しているが、おむつ体1の幅方向の両側における腰回り側結合部31と脚回り側結合部32との間には、内端側を略円弧状とした、平面視で略U字状の切り欠き部33がそれぞれ設けられている。
【0075】
そして、この使い捨て吸収性物品を使用者に装着する際には、図に示す展開状態のおむつ体1の背側腰回り部13を、仰向けに臥せている使用者の腰の下側に透液性表面シート2側を使用者の肌側に臨ませて敷き、透液性表面シート2が使用者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部14を股下に当てるとともに腹側腰回り部15を使用者の腹部側に当てつつ、腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とを腹側結合部22に接合する。
【0076】
このとき、切り欠き部33により腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とがそれぞれが互いに引っ張り合うなどせずに、おむつ体1の背側腰回り部13が使用者の背側の腰回りに隙間ができず密着する。
【0077】
上述したように、上記第4の実施の形態によれば、背側結合部21が腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とに分割されているなど、図に示す実施の形態と同様の構成を有することにより、この図に示す実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0078】
また、おむつ体1の幅方向両側部における腰回り側結合部31と脚回り側結合部32との間に切り欠き部33を設けることにより、腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とを、それぞれ使用者の腰回り側と脚回り側とに接合させてもこれら腰回り側結合部31と脚回り側結合部32とが互いに引っ張り合うなどしない。この結果、おむつ体1が歪みにくくなるので、使用者との間に隙間ができにくくなり、密着性をより向上できる。
【0079】
さらに、切り欠き部33の内端側を略円弧状とすることにより、この切り欠き部33の内端縁からのおむつ体1の破断を防止できる。
【0080】
なお、上記実施の形態において、第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26は、背側腰回り部13および腹側腰回り部15にそれぞれ配設されていてもよい。この場合には、股下回り部14および吸収体4が、これら第1の脚回り用弾性体25および第2の脚回り用弾性体26にて、より押し上げられて使用者の股下、下腹部、および臀部などにおむつ体1をより密着できる
【0081】
そして、背側結合部21および腹側結合部22は、いずれか一方をループ部材とし、いずれか他方をフック部材とすればよい。
【0082】
【発明の効果】
請求項1記載の使い捨て吸収性物品によれば、外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部に、吸収性物品体の長手方向略全域にわたって、この外層シートの内側シート片と外側シート片との間に、吸収性物品体の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体を配設するとともに、外層シートの内側シート片および外側シート片の間に、背側腰回り部の使用者の腰回り側における吸収性物品体の幅方向の一側でかつ背側結合部の腰回り側結合部の近傍から、同側の脚回り部近傍および股下回り部を通って折り返し方向に彎曲して背側腰回り部の他側の脚回り部近傍の背側結合部の脚回り側結合部に延在して略へ字状に形成する第1の脚回り用弾性体、およびこの第1の脚回り用弾性体と吸収性物品体の幅方向について略対称に位置し第1の脚回り用弾性体と股下回り部の略中心域で交差する第2の脚回り用弾性体を配設する。この結果、背側腰回り部および腹側腰回り部が腰回り用弾性体により伸縮するため、使用者に装着した際に使用者の腰回りへの密着性が向上するとともに、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体が股下回り部の略中心域で交差しているので、この股下回り部、或いは吸収体が使用者の股下に、より密着するため、使用者への密着性をより向上できる。
【0083】
また、腰回り用弾性体の両端部が、それぞれ背側結合部および腹側結合部の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体の端部がそれぞれ使用者の腰回りに位置するので、使用者の脚回りをそれぞれ密着させつつ腰回りをも密着できる。すなわち、腰回り用弾性体、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体が一体的に作用し、使用者の腰回りおよび脚回りの密着性を向上できる。
【0084】
さらに、吸収体を、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間の少なくとも股下回り部の略中心域に配設し、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体を、股下回り部の略中心域で交差させることにより、これら第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体の交差部にて股下回り部の吸収体が押し上げられて使用者の股下近傍に密着するため、漏れを防止できる。
【0085】
そして、腹側結合部および背側結合部を係脱自在に接合することにより、使用者への装着および使用者からの取り外しがより容易にできるとともに、腰回り用弾性体の両端部が、それぞれ背側結合部および腹側結合部の近傍に位置し、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体の端部がそれぞれ背側結合部の腰回り側結合部および脚回り側結合部の近傍に位置するため、これら背側結合部腰回り側結合部および脚回り側結合部や腹側結合部がこれら腰回り用弾性体、第1の脚回り用弾性体、および第2の脚回り用弾性体にて伸縮するので、背側結合部および腹側結合部を互いに接合するだけで使用者の腰回りおよび脚回りへの密着性をより向上できる。
【0086】
また、腰回り側結合部と脚回り側結合部とで、使用者の腰回りおよび脚回りにそれぞれ別個に密着できるため、使用者の様々な体型に対応して使用できる。
【0087】
請求項2記載の使い捨て吸収性物品によれば、第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体を、外層シートの内側シート片および外側シート片の間にそれぞれ吸収性物品体の長手方向について略対称に複数ずつ配設することにより、脚回り部が使用者の脚回りの略全周にわたって一体的に伸縮するため、使用者の脚回りへの密着性をより向上できる。
【0088】
また、背側腰回り部と腹側腰回り部との第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体にて股下回り部の吸収体が押し上げられることにより、この吸収体が使用者の股下近傍に、より密着するため、漏れをより防止できる
【0089】
請求項記載の使い捨て吸収性物品によれば、吸収性物品体の幅方向両側部における腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に切り欠き部を設けることにより、腰回り側結合部と脚回り側結合部とを、それぞれ使用者の腰回り側と脚回り側とに接合させても吸収性物品体が歪みにくくなるので、使用者との間に隙間ができにくくなり、密着性をより向上できる。また、切り欠き部の内端側を略円弧状とすることにより、この切り欠き部の内端縁からの吸収性物品体の破断を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の使い捨て吸収性物品の第1の前提技術を示す正面図である
【図2】 本発明の使い捨て吸収性物品の第2の前提技術を示す正面図である
【図3】 本発明の使い捨て吸収性物品の第の実施の形態の一部を示す正面図である。
【図4】 本発明の使い捨て吸収性物品の第の実施の形態の一部を示す正面図である
【符号の説明】
1 吸収性物品体としてのおむつ体
2 透液性表面シート
3 不透液性裏面シート
4 吸収体
5 外層シート
11 内側シート片
12 外側シート片
13 背側腰回り部
14 股下回り部
15 腹側腰回り部
16 脚回り部
21 背側結合部
22 腹側結合部
23,24 腰回り用弾性体
25 第1の脚回り用弾性体
26 第2の脚回り用弾性体
31 腰回り側結合部
32 脚回り側結合部
33 切り欠き部

Claims (3)

  1. 透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの外面側に結合された外層シートとを有し、背側腰回り部、両側に脚回り部を形成した股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記背側腰回り部の幅方向両側部と前記腹側腰回り部の幅方向両側部とが接合される吸収性物品体を備え、
    前記外層シートは、前記不透液性裏面シート側に面する内側シート片と使用者の衣服側に面する外側シート片とにて構成され、
    前記外層シートの前記腹側腰回り部の幅方向両側部には、それぞれ腹側結合部が設けられるとともに前記外層シートの背側腰回り部の幅方向両側部には、それぞれ前記各腹側結合部に係脱自在に接合される背側結合部が設けられ、
    前記背側結合部は、使用者の腰回り側に位置した腰回り側結合部と前記脚回り部近傍に位置した脚回り側結合部とを有し、
    前記吸収体は、前記透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間の少なくとも股下回り部の略中心域に配設され、
    前記外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には、前記吸収性物品体の長手方向略全域にわたって、前記外層シートの内側シート片と外側シート片との間に、前記吸収性物品体の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体が配設され、
    この腰回り弾性体の両端部が、それぞれ前記背側結合部および前記腹側結合部の近傍に位置し、
    前記外層シートの内側シート片および外側シート片の間には、前記背側腰回り部の使用者の腰回り側における前記吸収性物品体の幅方向の一側でかつ前記腰回り側結合部の近傍から、同側の前記脚回り部近傍および股下回り部を通って折り返し方向に彎曲して前記背側腰回り部の他側の前記脚回り部近傍の前記脚回り側結合部に延在して略へ字状に形成する第1の脚回り用弾性体、およびこの第1の脚回り用弾性体と前記吸収性物品体の幅方向について略対称に位置し前記第1の脚回り用弾性体と前記股下回り部の略中心域で交差する第2の脚回り用弾性体が配設され、
    前記第1の脚回り用弾性体および前記第2の脚回り用弾性体のそれぞれの端部が前記背側結合部の前記腰回り側結合部および前記脚回り側結合部の近傍に位置している
    ことを特徴とした使い捨て吸収性物品。
  2. 第1の脚回り用弾性体および第2の脚回り用弾性体は、外層シートの内側シート片および外側シート片の間に、それぞれ吸収性物品体の長手方向について略対称に複数ずつ配設された
    ことを特徴とした請求項1記載の使い捨て吸収性物品
  3. 吸収性物品体は、幅方向両側部における腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に、内端側を略円弧状とした切り欠き部が設けられた
    ことを特徴とした請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品。
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