JP4004814B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大人用或いは失禁用の使い捨ておむつなどの吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の使い捨ておむつは、透液性表面シート、不透液性裏面シート、およびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、背側腰回り部、幅方向両側縁に脚回り部を有した股下回り部および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、前記背側腰回り部および前記腹側腰回り部の幅方向の両側部がそれぞれ互いに係脱自在に結合されるおむつ体を備え、このおむつ体の前記背側腰回り部の幅方向の両側部には背側結合部が設けられるとともに前記おむつ体の腹側腰回り部の幅方向の両側部にはこの背側結合部に結合される腹側結合部が設けられ、このおむつ体に形成された前記背側腰回り部の背側結合部の幅方向の両側部には、この背側結合部をおむつ体の長手方向に分割する切り欠きを形成した構造が一般的に知られ、この使い捨ておむつは、使用時に背側結合部と腹側結合部を接合することによりパンツ形状となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような使い捨ておむつでは、背側腰回り部の背側結合部の分割された腰回り側結合部は、腹側腰回り部に形成した腹側結合部の脚回り側に、背側結合部の分割された脚回り側結合部は、腹側結合部の腰回り側に向かって互いに対角線状に結合するようにしている。そして、背側結合部は平面的なシート状となっており、それぞれ腰回り側結合部および脚回り側結合部を十分に引っ張っても、使い捨ておむつ全体を隙間なく肌に密着させて装着することができず、おむつ体に歪みが生じ、背側結合部を長手方向に分割する切り欠きによって隙間が形成されやすく、切り欠きによる隙間から排泄物が外部に漏れ出してしまう原因となる問題があった。
【0004】
一方、背側腰回り部の背側結合部を切り欠き部によって長手方向に分割して形成した腰回り側結合部と脚回り側結合部との結合強度を等しくした場合、結合強度が強ければ結合部の結合を解除する際に強い力を要することになって、非装着者が勝手に使い捨ておむつを外してしまうことがなくなり、また、使い捨ておむつをパンツのように上げ下ろしすることで着脱する場合に結合部の結合が解除することがないという利点を有しているが、介助者がおむつの交換作業を行う際の労力が過大になり、また、結合強度が弱ければ、おむつの交換作業は容易になるが、被装着者の身体に装着した状態でパンツのように上げ下ろしするときには、結合部の結合が解除してしまったり、または、被装着者の腰回りに対する使い捨ておむつの結合状態が弛緩してしまったり、あるいは、結合部の結合が弛緩することで股下回り部に生じた隙間から排泄物が外部に漏れ出してしまう原因となるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、腹側腰回り部と背側腰回り部との両側部を互いに結合させた装着時において、肌への密着性がよく、排泄物の外部への漏れ出しを防止し、かつ、挿脱作業を容易に行うことができる使い捨ておむつなどの吸収性物品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの外側に結合された外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記背側腰回り部と前記腹側腰回り部との幅方向両側部が互いに係脱自在に結合され、少なくとも前記吸収体を前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、前記外層シートは前記不透液性裏面シート側に面して肌側となる内側シート片と装着者の衣服側に面する外側シート片とにて構成され、前記外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には、前記外層シートの内側シート片と前記外側シート片との間に、この外層シートの幅方向に伸縮する弾性体が配設され、前記外層シートの前記背側腰回り部の幅方向の両側部には背側結合部が設けられるとともに前記外層シートの腹側腰回り部の幅方向の両側部にはこの背側結合部に係脱自在に結合される腹側結合部が設けられ、前記外層シートの背側結合部は、前記外層シートの幅方向両側部から長手方向に腰回り側結合部と脚回り側結合部とに分割形成し、この腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に位置して外層シートの幅方向両側縁から内側に向かって切り欠き部を形成し、前記弾性体は、前記腹側結合部間、腰回り側結合部間、および脚回り側結合部間の略全域に設け、前記外層シートの背側腰回り部は、幅方向の両側部の腰回り側結合部と脚回り側結合部とを形成する切り欠き部の内端を互いに結ぶ仮想線によって区分けされる外端側の腰回り側部分および内側の脚回り側部分から形成され、前記背側腰回り部に配設された弾性体は、少なくとも1本以上、前記外層シートの長手方向の外端側の腰回り側部分及び内側の脚回り側部分にそれぞれ配設され、前記腰回り側部分に配設された前記弾性体の少なくとも一部は両端部が外層シートの長手方向外端部に向けて彎曲した略円弧状に、脚回り側部分に配設された前記弾性体の少なくとも一部は両端部が外層シートの長手方向の内側に向けて彎曲した略円弧状に形成されているものである。
【0007】
そして、吸収性物品体は表面シートとの間に吸収体を配設した裏面シートに外層シートを結合したので、外層シートの背側結合部と腹側結合部とを結合したとき、背側固定部と腹側固定部との結合に対して吸収体が影響されることはなく、また、背側腰回り部の両側部の背側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部とを係脱自在に係合する場合、腰回り側結合部と脚回り側結合部とによって背側腰回り部および腹側腰回り部の幅方向に対して別々に作用して結合させることができ、腰回り側結合部を腰回りの締め付け用として、脚回り側結合部を脚回りの締め付け用として、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。
【0008】
また、背側腰回り部および腹側腰回り部で伸縮性が得られ、締め付けすぎることを防止でき、伸縮性により背側腰回り部および腹側腰回り部が身体に密着して、尿などの排泄液の漏れを防止できるとともに、食事などにより腹部が膨れても背側腰回り部および腹側腰回り部が伸びて締め上げることを防止でき、被装着者の装着感を向上でき、さらに、腰回り側結合部と、脚回り側結合部を互いに交差させることなく結合装着することにより、外層シートや吸収体に歪みが生じなくなり、隙間ができにくい。
【0009】
また、背側腰回り部および腹側腰回り部に配設された弾性体の伸縮性により、様々な体型に対応することができる。
【0010】
さらに、外層シートの腰回り部分において、腰回り側部分に配設された弾性体の少なくとも一部は両端部が吸収性物品体の長手方向外端側に向けて彎曲した略円弧状に、脚回り側部分に配設された弾性体の少なくとも一部は両端部が吸収性物品体の長手方向内側に向けて彎曲した略円弧状に形成され、背側および腹側腰回り部はいずれも弾性体によって伸縮することにより、背側腰回り部の腰回り側結合部は腹側腰回り部に形成した腹側結合部の腰回り側に、また、脚回り側結合部は腹側腰回り部に形成した腹側結合部の脚回り側にそれぞれ結合し、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。また、背側結合部の腰回り側結合部および脚回り側結合部を交差させずに引っ張って腹側結合部に結合するため、弾性体が略一直線上になり、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。
【0011】
請求項2記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項1記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの外側シート片の腹側腰回り部に設けた腹側結合部は面ファスナのフック部材によって構成され、内側シート片の背側腰回り部に設けた背側結合部は面ファスナのループ部材によって構成されているものである。
【0012】
そして、腹側結合部がフック部材、背側結合部がループ部材から構成されているので、フック部材とループ部材との係脱で吸収性物品体を容易に着脱できる。
【0013】
また、吸収性物品体の着用時にフック部材が衣服側に位置するので、フック部材で肌を傷付けることがない。
【0014】
請求項3記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項1または2のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、背側腰回り部の腰回り側結合部と脚回り側結合部との間の切り欠き部の内端部は略円弧状に形成されているものである。
【0015】
そして、外層シートの背側腰回り部で、腰回り側結合部と脚回り側結合部の間の切り欠き部は、略円弧状に設けられて、内側端縁が鋭角になっていないので、装着時に引っ張っても背側結合部が切り欠き部の内側端縁部分から引き裂かれることはない。
【0016】
請求項4記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、背側腰回り部の腰回り側結合部と脚回り側結合部との間の切り欠き部の内端部は、吸収体の幅方向外縁部よりも外側に位置するものである。
【0017】
そして、背側腰回り部の背側結合部において、両側縁から幅方向に形成した切り欠き部の内端部が吸収体の幅方向縁部よりも幅方向外側に位置するため、背側腰回り部の両側の背側結合部の剛性に影響されることなく結合することができ、吸収体への影響もない
【0018】
請求項記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項1ないしのいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、背側腰回り部の腰回り側結合部と腹側腰回り部との結合強度は、背側腰回り部の脚回り側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部との結合強度より強い強度であるものである。
【0019】
そして、腰回り側結合部と腹側結合部との結合強度が脚回り側結合部と腹側結合部との結合強度に比べて強いことにより、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した状態で上下に移動させても、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合が解除したり、被装着者の腰回りに対する吸収性物品体の結合状態が弛緩してしまうことがない一方で、吸収性物品体を被装着者の身体から離脱させる際に、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合を容易に解除させることができる。
【0020】
請求項記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項1ないしのいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、背側腰回り部の脚回り側結合部と腹側腰回り部との結合強度は、背側腰回り部の腰回り側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部との結合強度より強い強度であるものである。
【0021】
そして、脚回り側結合部と腹側結合部との結合強度が腰回り側結合部と腹側結合部との結合強度に比べて強いことにより、被装着者の脚回りに対する吸収性物品体の結合状態が弛緩して、股下回り部に生じた隙間から排泄物が外部に漏れ出してしまうことがない一方で、吸収性物品体を被装着者の身体から離脱させる際に、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合を容易に解除させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の使い捨て吸収性物品における一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0023】
使い捨て吸収性物品は、例えば使い捨ておむつで、吸収性物品体としてのおむつ体1を備えている。このおむつ体1は、長手方向に長い略矩形形状の図1に示す展開状態から病人、失禁者などの被装着者の背部側から腹部側に身体に沿って装着するものである。そして、このおむつ体1は、長手方向に長い略矩形形状で透液過性を有する透液性表面シート2と、この透液性表面シート2と略同一形状の不透液過性を有する不透液性裏面シート3と、この透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との間に配設されかつ表裏面シート2,3と略同一形状の液吸収性を有する吸収体4と、前記不透液性裏面シート3の外側に結合され透液性表面シート2、不透液性裏面シート3、および吸収体4よりも大きい外層シート5とによって層状に形成されている。
【0024】
そして、透液性表面シート2と不透液性裏面シート3とは周縁部が接着剤などで接合されて吸収体4が封着されている。また、この透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との幅方向の両側長手方向に沿った接合部分には、液不透液性の細長ギャザシート片6の長手方向に沿う一側縁が挟着結合されている。さらに、このギャザシート片6の他側縁には、長手方向に沿って紐状ゴムなどのギャザ形成弾性体7が伸長した状態で固着されている。そして、ギャザシート片6は、装着前の展開状態では、ギャザシート形成弾性体7が伸長して表面に沿った状態となり、おむつ体1を外層シート5が外側に位置するように屈曲した装着状態では、ギャザシート形成弾性体7の収縮により透液性表面シート2から立ち上がる壁状となる立体ギャザが形成される。
【0025】
なお、前記透液性表面シート2は、尿などの排泄液を前記吸収体4へ透過できるように、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などの液透過性および通気性を有しかつ身体に直接接触する部分であることから不快感を与えないように肌着に近い感触のシート材にて形成されている。
【0026】
また、不透液性裏面シート3およびギャザシート片6は、尿などの排泄液にて下着などの他の衣類、あるいはシーツなどが汚れるのを防止するために、例えば、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂などの液不透過性および通気性を有したシート材にて形成されている。なお、ギャザシート片6は、透液性表面シート2と同様に、立体ギャザとして身体に直接接触する部分であることから、肌着に近い感触のシート材にて形成される。
【0027】
また、前記吸収体4は、尿などの排泄液を十分に吸収するために、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にてシート状に形成されている。
【0028】
一方、前記外層シート5は、通気性かつ液不透過性を有する内側シート片9と液不透過性を有する外側シート片10とが厚み方向に重ね合わせて一体的に接合して形成され、不透液性裏面シート3の外側が内側シート片9に接着剤などにて接合されている。
【0029】
また、この外層シート5は、展開状態で背側腰回り部11、股下回り部12および腹側腰回り部13がおむつ体1の長手方向に順次一体的に形成されるとともに長手方向に沿った中心線にて略線対称な矩形形状に形成され、この股下回り部12の幅方向の両側縁は凹円弧状に切り欠かれた脚回り部14が形成されている。
【0030】
また、前記透液性表面シート2、吸収体4および不透液性裏面シート3は、おむつ体1の外層シート5の長手方向に沿う状態で略中央に背側腰回り部11、股下回り部12および腹側腰回り部13にわたって配設されている。
【0031】
そして、おむつ体1の背側腰回り部11は、展開状態におけるおむつ体1の長手方向の一端側に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの背部側に位置する部分となっている。そして、この背側腰回り部11は、おむつ体1の幅方向が長い略矩形形状に形成され、背側腰回り部11のおむつ体1の長手方向における両側部に形成された背側結合部16は、おむつ体1の長手方向に切り欠き部15によって、おむつ体1の長手方向外側に位置する腰回り側結合部17と、おむつ体1の長手方向内側に位置する脚回り側結合部18とに分割形成されている。
【0032】
また、背側結合部16の分割形成された腰回り側結合部17と脚回り側結合部18との間の切り欠き部15は、前記背側腰回り部11の両側縁から幅方向内側に向けてに形成され、この切り欠き部15の内端部15aは略円弧状に形成されている。さらに、この切り欠き部15の内端部15aは、吸収体4の幅方向縁部よりも幅方向外側に位置している。
【0033】
そして、この背側腰回り部11の腰回り側結合部17および脚回り側結合部18は、内側シート片9に貼着された面ファスナのループ部材において形成されている。
【0034】
また、おむつ体1の股下回り部12は、展開状態における長手方向の中間部に背側腰回り部11のおむつ体1の長手方向側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜に折り曲げられて、被装着者の股下に位置する部分となっている。また、股下回り部12の両側縁に凹円弧状に形成された脚回り部14は、背側腰回り部11および腹側腰回り部13の幅寸法より幅が狭く被装着者の脚回りに適合される。
【0035】
さらに、おむつ体1の腹側腰回り部13は、展開状態におけるおむつ体1の長手方向の他端側に股下回り部12の背側腰回り部11と反対側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体1が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの腹部側に位置する部分となっている。そして、この腹側腰回り部13は、背側腰回り部11と略同様に、おむつ体1の幅方向に長い略矩形形状に形成されている。
【0036】
また、外層シート5の外側シート片10側の腹側腰回り部13におけるおむつ体1の長手方向の両側部には、背側腰回り部11の腰回り側結合部17および脚回り側結合部18に係脱可能な略矩形の面ファスナのフック部材が固着された腹側結合部19が一体に設けられている。
【0037】
なお、これら背側結合部16、腹側結合部19は、例えば面ファスナに限らず、粘着層による結合するなど適宜の手段で係脱できる構造とすることもできる。
【0038】
また、前記背側腰回り部11の腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度は、脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度よりも強く形成する。この腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度を脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度よりも強くするためには、例えば、背側結合部16と腹側結合部19とを面ファスナにて形成する場合、背側腰回り部11の腰回り側結合部17および脚回り側結合部18の外側シート片10に貼着する面ファスナのループ部材は、腰回り側結合部17のループの単位面積あたりの起毛量を多く、脚回り側結合部18の単位面積あたりの起毛量を少なく形成する方法や、腹側結合部19の外側シート片10に貼着する面ファスナのフック部材は、腰回り側結合部17と接触する部分の基板部には応力の大きなフック体群を植え、脚回り側結合部18と接触する部分の基板部には応力の小さいフック体群を植える方法などがある。また、例えば、背側結合部16と腹側結合部19とを粘着テープにて形成する場合に、外側シート片10に貼着する粘着テープは、腰回り側結合部17に粘着による結合強度の強いテープを貼着し、脚回り側結合部18には粘着による結合強度の弱いテープを貼着する方法などがある。また、面ファスナ、粘着テープ、その他係脱自在の部材によって背側結合部16と腹側結合部19とを形成する場合、背側腰回り部11の腰回り側結合部17および脚回り側結合部18の外側シート片10に貼着する面ファスナ、粘着テープ、その他係脱自在の部材は、腰回り側結合部17には面積の大きい部材を貼着し、脚回り側結合部18には面積の小さい部材を貼着する方法がある。そして、腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度は10N以上であることが望ましく、また、脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度は10N以下であることが望ましい。
【0039】
なお、おむつ体1の背側腰回り部11および腹側腰回り部13のおむつ体1の長手方向における長さ寸法L,Lは、略同寸法に形成されている。
【0040】
また、おむつ体1の長手方向における背側腰回り部11および腹側腰回り部13の全域には、それぞれ外層シート5の内側シート片9および外側シート片10の間に位置して、例えば複数本の紐状ゴムなどの弾性体20,21が伸張した状態で幅方向に沿って接着などにより固着され、背側腰回り部11および腹側腰回り部13はこの弾性体20,21によってそれぞれおむつ体1の幅方向に伸縮する伸縮性が付与されている。
【0041】
そして、前記背側腰回り部11に設けた弾性体20は、両側部の切り欠き部15の最内端部15aを結んだ仮想線よりも長手方向端部側の腰回り側部分11aにおいては切り欠き部15における最内端部15a近傍の両端部が長手方向外端部方向に彎曲した略円弧状に、前記切り欠き部15の最内端部15aを結んだ仮想線よりも長手方向の内側の脚回り側部分11bにおいては切り欠き部15の最内端部15a近傍の両端部が長手方向内側方向に彎曲した略円弧状に、それぞれ配設されている。
【0042】
なお、おむつ体1の背側腰回り部11および腹側腰回り部13に配設した弾性体20,21と、腹側腰回り部13の両側部に設けた腹側結合部19間、および背側腰回り部11の両側に設けた腰回り側結合部17および脚回り側結合部18にて形成される背側結合部16間との寸法とは、略同寸法に形成されている。
【0043】
さらに、おむつ体1の脚回り部14には、外層シート5の外側シート片10および内側シート片9の間に位置して、例えば紐ゴム状の脚回り弾性体22が伸張した状態で固着されている。この脚回り弾性体22は、背側腰回り部11と腹側腰回り部13側から脚回り部14に沿い、対称状に2条配設されている。そして、この脚回り部14は、長手方向に沿って脚回り弾性体22によって実質的に直線状に伸縮する伸縮性が付与されるとともに、おむつ体1の長手方向および幅方向に伸縮性が付与され、おむつ体1の脚回り部14はギャザ部に形成される。
【0044】
また、おむつ体1の背側腰回り部11および腹側腰回り部13の透液性表面シート2の表面に不織布などの液透液性および通気性を有するカバーシート23,24が積層されている。
【0045】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【0046】
まず、装着に際しては、図1に示す展開状態の使い捨ておむつ体1の背側腰回り部11を、仰向けに臥せている被装着者の腰の下側に透液性表面シート2側を被装着者の肌側に臨ませて敷く。この状態で、上面に位置する透液性表面シート2が被装着者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部12を股下に当てるとともに腹側腰回り部13を被装着者の腹部側に当てる。この状態で、ギャザシート片6と脚回り部14との立体ギャザが壁状に突出する状態に起き上がって先端縁部分が被装着者の股下部および脚回り部に接触する。
【0047】
そして、背側腰回り部11および腹側腰回り部13の両側部を腰回りに当て、背側腰回り部11の両側部の腰回り側結合部17、脚回り側結合部18をそれぞれ幅方向に引っ張って、腹側腰回り部13の両側部の腹側結合部19に装着することにより、パンツ形状として装着する。この状態で、脚回り部14のギャザ部が被装着者の脚回りに当接する。
【0048】
そして、この腰回り側結合部17および脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合位置は、略全域に弾性体20,21が設けられた背側腰回り部11および腹側腰回り部13の両側に位置することから、両腰回り部11,13で伸縮性が得られ、締め付けすぎることを防止でき、伸縮性により背側腰回り部11および腹側腰回り部13が身体に密着して、尿などの排泄液の漏れを防止できるとともに、食事などにより腹部が膨れても背側腰回り部11および腹側腰回り部13が伸びて締め上げることを防止でき、被装着者の装着感を向上できる。
【0049】
また、背側腰回り部11の両側部に形成した切り欠き部15近傍においては、腰回り側部分11aにおいては長手方向外端部に向けて、脚回り側部分11bにおいては長手方向内側に向けて、弾性体20がそれぞれ彎曲して配設されていることから、腰回り側結合部17と脚回り側結合部18をそれぞれ歪みなく装着することができる。
【0050】
さらに、背側腰回り部11の腰回り側結合部17および脚回り側結合部18と腹側結合部19の結合により立体ギャザの先端縁がギャザ形成弾性体7の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となるとともにおむつ体1の脚回り弾性体22にて形成されるギャザ部が被装着者の脚回りに密着するため、脚回りが締め付けられることを防止できるとともに、尿などの排泄液の漏れを確実に防止できる。
【0051】
そして、背側腰回り部11の腰回り側結合部17と腹側結合部19とは脚回り側結合部18と腹側結合部19より結合強度が強いため、被装着者の身体に装着したおむつ体1を、腹側腰回り部13の長手方向周縁部や腰回り側結合部17と腹側結合部19の結合部分を挟持した状態で被装着者の身体の上下方向に移動させても、このおむつ体1の腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合が解除したり、おむつ体1の幅方向の結合状態が弛緩してしまうことはないため、おむつ体1の背側腰回り部11および腹側腰回り部13とが被装着者の身体に密着して装着された状態が維持される。
【0052】
一方、おむつ体1の取り外しに際しては、腰回り側結合部17および脚回り側結合部18を腹側結合部19から取り外し、腹側腰回り部13を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すことができるので、容易におむつ体1を着脱でき、作業性を向上できる。
【0053】
上述したように、上記実施の形態では、おむつ体1の長手方向の両側部がそれぞれ接離可能に接合する背側腰回り部11および腹側腰回り部13に、外側シート片10および内側シート片9の間にそれぞれ弾性体20,21をそれぞれ配設し、おむつ体1の幅方向に伸縮性を付与するため、従来のパンツ型の構成のように、着衣を脱がして腰を持ち上げるようにして着脱する必要がなく、横になって臥せている被装着者でも容易に着脱でき、作業性を向上できるとともに、背側腰回り部11および腹側腰回り部13には腹回り全体的に伸縮性が得られるので、締め付けすぎることを防止して密着させることができ、尿などの排泄液の漏れを生じることなく被装着者の装着感を向上できる。
【0054】
また、背側腰回り部11の腰回り側結合部17が脚回り側結合部18より強い結合強度で腹側結合部19と結合しており、脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合は容易に解除することができ、容易におむつ体1を着脱でき、作業性を向上できる。
【0055】
また、おむつ体1の股下回り部12の両側脚回り部14に沿って脚回り弾性体22を設けたため、脚回り部14に沿った方向に伸縮性が付与され、被装着者の脚回りに密着でき、脚回りが締め付けられることを防止できるとともに脚回りからの尿などの排泄液の漏れを防止できる。
【0056】
また、脚回り部14に沿って設けた脚回り弾性体22は股下回り部12をの外縁に沿って設けるため、股下回り部12も良好に密着でき、弛みが生じるなどの装着不快感を防止できるとともに、吸収体4にて確実に吸収して脚回りからの漏れを確実に防止できる。
【0057】
そして、弾性体20,21、脚回り弾性体22を外層シート5の内側シート片9および外側シート10の間に固着したため、外観が損なわれず外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので肌触りを向上できる。
【0058】
なお、背側腰回り部11、腹側腰回り部13、股下回り部12、脚回り部14および立体ギャザに設けられる弾性体20,21、脚回り弾性体22およびギャザ形成弾性体7は、紐状ゴムに限らず、幅広の帯状のゴムなどでもよく、複数本に限らず、面状に形成したものを1本のみとすることもできる。
【0059】
そして、脚回り部14に設けた脚回り弾性体22は直線状に脚回り部14に沿って配設したが、2本の弾性体にて脚回り部14に沿って実質的に直線状に配設することもできる。
【0060】
上記実施の形態では、使い捨ておむつについて説明したが、各種吸収性物品に適用できる。
【0061】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0062】
図1ないし図3に示す実施の形態において、前記背側腰回り部11のおむつ体1の長手方向における両側部に形成された背側結合部16は、おむつ体1の長手方向にそれぞれ切り欠き部15により分割され、おむつ体1の長手方向外側に位置する腰回り側結合部17と、おむつ体1の長手方向内側に位置する脚回り側結合部18とに分割形成されている。
【0063】
そして、この脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度は、腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度よりも強い結合強度に形成する。この脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度を腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度よりも強くするためには、例えば、背側結合部16と腹側結合部19とを面ファスナにて形成する場合、背側腰回り部11の脚回り側結合部18および腰回り側結合部17の外側シート片10に貼着する面ファスナのループ部材は、脚回り側結合部18のループの単位面積あたりの起毛量を多く、腰回り側結合部17の単位面積あたりの起毛量を少なく形成する方法や、腹側結合部19の外側シート片10に貼着する面ファスナのフック部材は、脚回り側結合部18と接触する部分の基板部には応力の大きなフック体群を植え、腰回り側結合部17と接触する部分の基板部には応力の小さいフック体群を植える方法がある。
【0064】
また、例えば、背側結合部16と腹側結合部19とを粘着テープにて形成する場合に、外側シート片10に貼着する粘着テープは、脚回り側結合部18に粘着による結合強度の強いテープを貼着し、腰回り側結合部17には粘着による結合強度の弱いテープを貼着する方法がある。また、面ファスナ、粘着テープ、その他係脱自在の部材によって背側結合部16と腹側結合部19とを形成する場合、背側腰回り部11の脚回り側結合部18および腰回り側結合部17の外側シート片10に貼着する面ファスナ、粘着テープ、その他係脱自在の部材は、脚回り側結合部18には面積の大きい部材を貼着し、一方で腰回り側結合部17には面積の小さい部材を貼着する方法がある。
【0065】
そして、脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合強度は10N以上であることが望ましく、また、腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合強度は10N以下であることが望ましい。
【0066】
その他の構成は、前述の図1ないし図3に示す実施の形態と同一である。
【0067】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【0068】
まず、装着に際しては、図1に示す展開状態の使い捨ておむつ体1の背側腰回り部11を、仰向けに臥せている被装着者の腰の下側に透液性表面シート2側を被装着者の肌側に臨ませて敷き、股下回り部12を股下に当てるとともに腹側腰回り部13を被装着者の腹部側に当てた状態で、背側腰回り部11および腹側腰回り部13の両側部を腰回りに当て、背側腰回り部11の両側部の腰回り側結合部17、脚回り側結合部18をそれぞれ幅方向に引っ張って、腹側腰回り部13の両側部の腹側結合部19に装着することにより、パンツ形状として装着する。
【0069】
そして、脚回り側結合部18が腰回り側結合部17より強い結合強度で腹側結合部19と結合しているため、被装着者の身体に装着したおむつ体1を、被装着者の身体の上下方向に移動させたり、おむつ体1の装着後に被装着者が身体を動かしたりすることで脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合部分に引っ張り、ねじれなどの力が加わっても、このおむつ体1の脚回り側結合部18と腹側結合部19との結合が解除したり、結合状態が弛緩してしまうことはないため、おむつ体1の背側腰回り部11および腹側腰回り部13とが被装着者の身体に密着した状態が維持され、尿などの排泄液の漏れを確実に防止できる。
【0070】
一方、おむつ体1の取り外しに際しては、脚回り側結合部18および腰回り側結合部17を腹側結合部19から取り外し、腹側腰回り部13を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すが、脚回り側結合部18が強い結合強度で腹側結合部19と結合しており、腰回り側結合部17は脚回り側結合部18よりも小さい結合強度で腹側結合部19と結合しているため、おむつ体1を被装着者の身体から離脱させる際に、腰回り側結合部17と腹側結合部19との結合は容易に解除することができるため、容易におむつ体1を着脱でき、作業性を向上できる。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、吸収性物品体は表面シートとの間に吸収体を配設した裏面シートに外層シートを結合したので、外層シートの背側結合部と腹側結合部とを結合したとき、背側固定部と腹側固定部との結合に対して吸収体が影響されることはなく、また、背側腰回り部の両側部の背側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部とを係脱自在に係合する場合、腰回り側結合部と脚回り側結合部とによって背側腰回り部および腹側腰回り部の幅方向に対して別々に作用して結合させることができ、腰回り側結合部を腰回りの締め付け用として、脚回り側結合部を脚回りの締め付け用として、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。
【0072】
また、背側腰回り部および腹側腰回り部で伸縮性が得られ、締め付けすぎることを防止でき、伸縮性により背側腰回り部および腹側腰回り部が身体に密着して、尿などの排泄液の漏れを防止できるとともに、食事などにより腹部が膨れても背側腰回り部および腹側腰回り部が伸びて締め上げることを防止でき、被装着者の装着感を向上でき、さらに、腰回り側結合部と、脚回り側結合部を互いに交差させることなく結合装着することにより、外層シートや吸収体に歪みが生じなくなり、隙間ができにくい。
【0073】
また、背側腰回り部および腹側腰回り部に配設された弾性体の伸縮性により、様々な体型に対応することができる。
【0074】
さらに、外層シートの腰回り部分において、腰回り側部分に配設された弾性体の少なく とも一部は両端部が吸収性物品体の長手方向外端側に向けて彎曲した略円弧状に、脚回り側部分に配設された弾性体の少なくとも一部は両端部が吸収性物品体の長手方向内側に向けて彎曲した略円弧状に形成され、背側および腹側腰回り部はいずれも弾性体によって伸縮することにより、背側腰回り部の腰回り側結合部は腹側腰回り部に形成した腹側結合部の腰回り側に、また、脚回り側結合部は腹側腰回り部に形成した腹側結合部の脚回り側にそれぞれ結合し、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。また、背側結合部の腰回り側結合部および脚回り側結合部を交差させずに引っ張って腹側結合部に結合するため、弾性体が略一直線上になり、吸収性物品体を肌に密着した状態で装着することができる。
【0075】
請求項2記載の発明によれば、腹側結合部がフック部材、背側結合部がループ部材から構成されているので、フック部材とループ部材との係脱で吸収性物品体を容易に着脱できる。
【0076】
また、吸収性物品体の着用時にフック部材が衣服側に位置するので、フック部材で肌を傷付けることがない。
【0077】
請求項3記載の発明によれば、外層シートの背側腰回り部で、腰回り側結合部と脚回り側結合部の間の切り欠き部は、略円弧状に設けられて、内側端縁が鋭角になっていないので、装着時に引っ張っても背側結合部が切り欠き部の内側端縁部分から引き裂かれることはない。
【0078】
請求項4記載の発明によれば、背側腰回り部の背側結合部において、両側縁から幅方向に形成した切り欠き部の内端部が吸収体の幅方向縁部よりも幅方向外側に位置するため、背側腰回り部の両側の背側結合部の剛性に影響されることなく結合することができ、吸収体への影響もない
【0079】
請求項記載の発明によれば、腰回り側結合部と腹側結合部との結合強度が脚回り側結合部と腹側結合部との結合強度に比べて強いことにより、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した状態で上下に移動させても、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合が解除したり、被装着者の腰回りに対する吸収性物品体の結合状態が弛緩してしまうことがない一方で、吸収性物品体を被装着者の身体から離脱させる際に、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合を容易に解除させることができる。
【0080】
請求項記載の発明によれば、脚回り側結合部と腹側結合部との結合強度が腰回り側結合部と腹側結合部との結合強度に比べて強いことにより、被装着者の脚回りに対する吸収性物品体の結合状態が弛緩して、股下回り部に生じた隙間から排泄物が外部に漏れ出してしまうことがない一方で、吸収性物品体を被装着者の身体から離脱させる際に、この吸収性物品体の腹側結合部と背側結合部との結合を容易に解除させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の一部を切り欠いた平面図である。
【図2】 同上使い捨て吸収性物品の使用状態の斜視図である。
【図3】 同上使い捨て吸収性物品の背側結合部分と腹側結合部分との展開した状態の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 吸収性物品としてのおむつ体
2 透液性表面シート
3 不透液性裏面シート
4 吸収体
5 外層シート
9 内側シート片
10 外側シート片
11 背側腰回り部
11a 腰回り側部分
11b 脚回り側部分
12 股下回り部
13 腹側腰回り部
14 脚回り部
15 切り欠き部
15a 内端部
16 背側結合部
17 腰回り側結合部
18 脚回り側結合部
19 腹側結合部
20,21 弾性体

Claims (6)

  1. 透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの外側に結合された外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記背側腰回り部と前記腹側腰回り部との幅方向両側部が互いに係脱自在に結合され、少なくとも前記吸収体を前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、
    前記外層シートは前記不透液性裏面シート側に面して肌側となる内側シート片と装着者の衣服側に面する外側シート片とにて構成し、
    前記外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には、前記外層シートの内側シート片と前記外側シート片との間に、この外層シートの幅方向に伸縮する弾性体が配設され、
    前記外層シートの前記背側腰回り部の幅方向の両側部には背側結合部が設けられるとともに前記外層シートの腹側腰回り部の幅方向の両側部にはこの背側結合部に係脱自在に結合される腹側結合部が設けられ、
    前記外層シートの背側結合部は、前記外層シートの幅方向両側部から長手方向に腰回り側結合部と脚回り側結合部とに分割形成し、
    この腰回り側結合部と脚回り側結合部との間に位置して外層シートの幅方向両側縁から内側に向かって切り欠き部を形成し、
    前記弾性体は、前記腹側結合部間、腰回り側結合部間、および脚回り側結合部間の略全域に設け、
    前記外層シートの背側腰回り部は、幅方向の両側部の腰回り側結合部と脚回り側結合部とを形成する切り欠き部の内端を互いに結ぶ仮想線によって区分けされる外端側の腰回り側部分および内側の脚回り側部分から形成され、
    前記背側腰回り部に配設された弾性体は、少なくとも1本以上、前記外層シートの長手方向の外端側の腰回り側部分及び内側の脚回り側部分にそれぞれ配設され、
    前記腰回り側部分に配設された前記弾性体の少なくとも一部は両端部が外層シートの長手方向外端部に向けて彎曲した略円弧状に、脚回り側部分に配設された前記弾性体の少なくとも一部は両端部が外層シートの長手方向の内側に向けて彎曲した略円弧状に形成されている
    ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
  2. 外層シートの外側シート片の腹側腰回り部に設けた腹側結合部は面ファスナのフック部材によって構成され、内側シート片の背側腰回り部に設けた背側結合部は面ファスナのループ部材によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
  3. 背側腰回り部の腰回り側結合部と脚回り側結合部との間の切り欠き部の内端部は略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。
  4. 背側腰回り部の腰回り側結合部と脚回り側結合部との間の切り欠き部の内端部は、吸収体の幅方向外縁部よりも外側に位置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。
  5. 背側腰回り部の腰回り側結合部と腹側腰回り部との結合強度は、背側腰回り部の脚回り側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部との結合強度より強い強度である
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。
  6. 背側腰回り部の脚回り側結合部と腹側腰回り部との結合強度は、背側腰回り部の腰回り側結合部と腹側腰回り部の腹側結合部との結合強度より強い強度である
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。
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