JP4082932B2 - 使い捨て吸収性物品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大人用或いは失禁用の使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の使い捨ておむつとしての使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シート、およびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、背側腰回り部、幅方向両側縁部に脚回り部を有した股下回り部および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成されるおむつ体を備え、このおむつ体の前記背側腰回り部の幅方向の両側部には背側結合部が設けられるとともに前記おむつ体の腹側腰回り部の幅方向の両側部にはこの背側結合部に係脱自在に結合される腹側結合部が設けられた構造が一般的に知られ、この使い捨ておむつは、装着状態で背側結合部と腹側結合部を結合することによりパンツ形状となる。
【０００３】
また、従来、この種の使い捨ておむつは、背側腰回り部の両側部と腹側腰回り部の両側部とを結合して上方に向かって開口した一つの腰回り側開口部と略下方に向かって開口した一対の脚回り側開口部を設けると共に、背側腰回り部および腹側腰回り部には幅方向に弾性体が配設されて腰回り側開口部の略全周にわたって伸縮するように、あらかじめパンツ形状に形成された使い捨て吸収性物品が知られている。
【０００４】
そして、上記２種類の形状を呈する使い捨て吸収性物品は通称アウターと呼ばれるが、この使い捨て吸収性物品の肌側には、排泄液の外部への漏泄を防ぐために、脚回り部近傍からそれぞれ立体ギャザが設けられている構成が一般的である。
【０００５】
一方、近年、使い捨て吸収性物品の使用量を減らして費用の削減や廃棄物の発生量を減少させるため、使い捨て吸収性物品を単独で直接被装着者の身体に装着することなく、使い捨て吸収性物品と被装着者の身体との間にインナー用パッドを装着する使用例が多くなっている。このインナー用パッドは使い捨て吸収性物品よりもサイズが小さく、略矩形形状、または、ひょうたん型あるいは砂時計型といわれる長手方向略中央部に凹状の縮幅部を設けた形状が多い。また、このインナー用パッドは、使い捨て吸収性物品の被装着者が夜間の睡眠時のように長時間連続して使用する際も支障のないように、または、被装着者の尿量が多い場合であっても排泄液の漏泄を防ぐために比較的大型のものが使用されることが多い。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、使い捨て吸収性物品の立体ギャザは、弾性体を組み込んで形成するため、通常、弾性体の配設が容易で製造が容易になるように、使い捨て吸収性物品の両側部にそれぞれ長手方向に沿って直線状に弾性体を配設することにより、ギャザは直線状に形成される。このため、使い捨て吸収性物品をインナー用パッドを使用する場合、インナー用パッドの幅方向寸法が前記立体ギャザ間の間隔に略等しい寸法であれば、このインナー用パッドは両側の立体ギャザの間からはみ出すことなく立体ギャザ間に配設することができるが、使用するインナー用パッドの幅方向寸法が前記立体ギャザ間の間隔よりも大きい寸法では、このインナー用パッドは幅方向にはみ出した部分を生じ、インナー用パッドが立体ギャザを押し潰した結果、押し潰された部分の立体ギャザは被装着者の身体から離隔してしまい、この立体ギャザと被装着者の身体とが離隔した部分からは排泄液が漏泄してしまうおそれがある。
【０００７】
そこで、使い捨て吸収性物品の股下回り部の幅方向寸法を大きくすることにより、両脚回り部から長手方向に延在する両側の立体ギャザ間の幅方向寸法を大きくし、大きいインナー用パッドを使用しても立体ギャザを押し潰すことがないようにして、被装着者の身体に立体ギャザが密着して排泄液の漏泄が生ずることを防ぐ方法が考えられるが、この方法によれば、インナー用パッドが立体ギャザを押し潰すことを防止できても、使い捨て吸収性物品の股下回り部の幅方向寸法が大きくなり、被装着者は、使い捨て吸収性物品と被装着者の身体との密着性やフィット性が悪くなるために装着状態で違和感を感じ、使い捨て吸収性物品のギャザと被装着者の身体との間に隙間が生じ易く、排泄液の漏泄が多く発生してしまうという問題がある。
【０００８】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、大型のインナー用パッドを使用しても被装着者の身体との密着性やフィット性がよいため外部への排泄液の漏泄が生じず、また、被装着者の身体との間に介在させたインナー用パッドの装着状態が良好に保持され、容易に製造することが可能な使い捨て吸収性物品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片によって形成し、この第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、吸収性物品本体部は背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したものである。
【００１０】
そして、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているため、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することを防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
【００１１】
また、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、第１および第２の弾性体は、両端側を背側腰回り部および腹側腰回り部から脚回り部にかけては不透液性裏面シートの幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてはこの不透液性裏面シートと外層シートとの間に幅方向に配設し、吸収性物品体の脚回り部において、不透液性裏面シートと外層シートとの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成されていることにより、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シートの脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、第３の弾性体により不透液性シートの内側縁部が、不透液性裏面シートの両側部に形成される立体ギャザの内側部において第２の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００１２】
請求項２記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片および第３の不透液性裏面シート片とによって形成し、この第３の不透液性裏面シート片の表面側に前記吸収体を配設するとともにこの第３の不透液性裏面シート片の裏面側に前記第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したものである。
【００１３】
そして、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片および第３の不透液性裏面シート片とによって形成し、この第３の不透液性裏面シート片の表面側に前記吸収体を配設するとともにこの第３の不透液性裏面シート片の裏面側に前記第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているため、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することをより確実に防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
また、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、第１および第２の弾性体は、両端側を背側腰回り部および腹側腰回り部から脚回り部にかけては不透液性裏面シートの幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてはこの不透液性裏面シートと外層シートとの間に幅方向に配設し、吸収性物品体の脚回り部において、不透液性裏面シートと外層シートとの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成されていることにより、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シートの脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、第３の弾性体により不透液性シートの内側縁部が、不透液性裏面シートの両側部に形成される立体ギャザの内側部において第２の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００１４】
請求項３記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの背側腰回り部の一方側縁部と腹側腰回り部の一方側縁部、およびこの背側腰回り部の他方側縁部とこの腹側腰回り部の他方側縁部とをそれぞれ結合し、吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成したものである。
【００１５】
そして、吸収性物品体がパンツ形状をしていることにより、この使い捨て吸収性物品を、インナー用パッドを使用した状態でパンツのように着脱することができ、着脱を簡易に行うことができる。
【００１６】
請求項４記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの背側腰回り部の両側部には背側結合部をそれぞれ設けるとともに腹側腰回り部の両側部にはこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を設け、使用時には、一方の背側結合部と一方の腹側結合部とを結合し、また、他方の背側結合部と他方の腹側結合部とをそれぞれ結合し、前記吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成するものである。
【００１７】
そして、吸収性物品体の背側腰回り部と腹側腰回り部の両側縁にそれぞれ配設した背側結合部と腹側結合部とを係脱自在とすることによってこの吸収性物品体を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、また、被装着者の身体と吸収性物品体との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【００１８】
請求項５記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし４のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、第１の弾性体と第２の弾性体とは吸収性物品体の脚回り部において交差し、第１の弾性体は前記脚回り部の長手方向略中央部よりも腹側腰回り部側にて股下回り部を横切って配設し、第２の弾性体は前記脚回り部の長手方向略中央部よりも背側腰回り部側にてこの股下回り部を横切って配設したものである。
【００１９】
そして、第１の弾性体と第２の弾性体とが不透液性裏面シートの幅方向両側縁部に沿って連続的に配設されていることになり、吸収性物品体の脚回り部近傍の不透液性裏面シートは起立方向に向かい立体ギャザが形成される。
【００２０】
請求項６記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし５のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートは装着者の衣服側に面する外側シート片と前記不透液性裏面シート側に面して肌側となる内側シート片とにて構成され、この外側シート片と内側シート片との間に背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設したものである。
【００２１】
そして、この外側シート片と内側シート片との間に配設した背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体により、外層シートの腰回り部分略全域において幅方向の伸縮性が得られることにより、吸収性物品体と被装着者の身体との密着性やフィット性が向上し、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００２２】
請求項７記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし６のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って第４の弾性体を配設するものである。
【００２３】
そして、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って配設した第４の弾性体が収縮し、この第４の弾性体近傍の外層シートが脚回り部の両側部において被装着者の脚回りに締結され第３の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を奏し、吸収性物品体をアウターとして装着した際に、この吸収性物品体の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこの吸収性物品体と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００２４】
請求項８記載の発明の使い捨て吸収性物品の製造方法は、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程とを有している。
【００２５】
また、前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程とを有している。
【００２６】
さらに、長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、前記外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とを含むものである。
【００２７】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【００２８】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００２９】
また、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部間を幅方向に結合してから外層シート構成材の幅方向に切断することにより、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３０】
請求項９記載の使い捨て吸収性物品の製造方法は、請求項８記載の使い捨て吸収性物品の製造方法において、長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とのいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して一対の脚回り側開口部を形成する工程を備えているものである。
【００３１】
そして、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３２】
請求項１０記載の発明の使い捨て吸収性物品の製造方法は、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程とを有している。
【００３３】
また、前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程とを有している。
【００３４】
さらに、長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、この外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔を設けて外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、この外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とを具備するものである。
【００３５】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【００３６】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３７】
さらに、外層シートの背側腰回り部の両側部に背側結合部を有し腹側腰回り部の両側部にこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を有する使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３８】
請求項１１記載の使い捨て吸収性物品の製造方法は、請求項１０記載の使い捨て吸収性物品の製造方法において、外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、前記外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とのいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して脚回り部を形成する工程を備えているものである。
【００３９】
そして、展開状態の使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００４０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の使い捨て吸収性物品における一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【００４１】
図１および図２に示すように、使い捨て吸収性物品は、例えば使い捨ておむつで、吸収性物品体としてのおむつ体１を備えている。このおむつ体１は、長手方向に長い略矩形形状の図１に示す展開状態から病人、失禁者などの腰部に被装着者の背部側から腹部側に向かって身体に沿って装着するものである。
【００４２】
そして、このおむつ体１は、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aと、外層シート５を有している。
【００４３】
前記透液性表面シート２は、尿などの排泄液を前記吸収体４に吸収できるように、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などの液透過性および通気性を有しかつ身体に直接接触する部分であることから不快感を与えないように肌着に近い感触のシート材にて形成されている。
【００４４】
また、前記不透液性裏面シート３は、尿などの排泄液にて下着などの他の衣類、あるいはシーツなどが汚れるのを防止するもので、例えば、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂などの液不透過性および通気性を有する第１の不透液性裏面シート片6aと、第２の不透液性裏面シート片6bとが重ね合わせ接着により形成されている。
【００４５】
また、前記吸収体４は、尿などの排泄液を十分に吸収するために、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にてシート状に形成され、前記透液性表面シート２よりも長手方向および幅方向寸法が小さく、この吸収体４の両側縁は、長手方向の略中間部が内方に向けて略凹孤状に切り欠かれた略細長略矩形形状に形成されている。
【００４６】
そして、この吸収体４は、不透液性裏面シート３の略中央部において透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設され、この透液性表面シート２と不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、この透液性表面シート２の延在する周縁部はこの不透液性裏面シート３に接着剤などで結合され、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３とによって吸収体４は封着され、この透液性表面シート２、不透液性裏面シート３および吸収体４とで吸収性物品体4aが形成される。
【００４７】
そして、吸収性物品本体部4aは背側腰回り部８、股下回り部９および腹側腰回り部10が長手方向に順次一体に形成され、この吸収性物品本体部4aの背側腰回り部８および腹側腰回り部10からそれぞれ両側を凹孤状に切り欠き、少なくとも股下回り部９の両側部に脚回り部11aが形成され、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bとの間には、細紐ゴムなどによって形成された後述の第１の弾性体12と第２の弾性体13とが伸長された状態で配設されて固着している。
【００４８】
また、前記第１の弾性体12は、両端側が背側腰回り部８から脚回り部11aにかけては不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設され、脚回り部11aの長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設されている。
【００４９】
また、前記第２の弾性体13は、両端側が腹側腰回り部10から脚回り部11aにかけては不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設され、脚回り部11aの長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設されている。
【００５０】
そして、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13は前記不透液性裏面シート３の脚回り部11aの長手方向の略中央部において交差し、この第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においては不透液性裏面シート３の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設され、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においては不透液性裏面シート３の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設されている。
【００５１】
また、外層シート５は、液不透過性を有する外側シート片14に通気性かつ液不透過性を有する内側シート片15を重ね合わせて一体的に結合して形成されている。
【００５２】
そして、この外層シート５は、展開状態で背側腰回り部８、股下回り部９および腹側腰回り部10がおむつ体１の長手方向に順次一体的に形成されるとともに長手方向に沿った中心線にて略線対称な矩形形状に形成され、この股下回り部９の幅方向の両側縁は凹円弧状に切り欠かれた脚回り部11が形成されている。
【００５３】
そして、この外層シート５の背側腰回り部８は、幅方向が長い略矩形形状に形成され、この背側腰回り部８において、前記外側シート片14と前記内側シート片15との間には、複数の細長い紐状の弾性部材から形成される背側腰回り用弾性体16が伸長した状態で幅方向に配設されて固着されている。
【００５４】
また、この外層シート５の腹側腰回り部10は、背側腰回り部８と同様に、幅方向に長い略矩形形状に形成され、この腹側腰回り部10において、前記外側シート片14と内側シート片15との間には、複数の細長い紐状の弾性部材から形成される腹側腰回り用弾性体17が伸長した状態で幅方向に配設され固着されている。
【００５５】
そして、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って、外側シート片14と内側シート片15との間には第４の弾性体18，18が伸長した状態で配設され固着されている。
【００５６】
さらに、外層シート５の背側腰回り部８における内側シート片15の両側部には、長手方向に近接して並列する一組の面ファスナにて形成される背側結合部19，19，19，19が設けられるとともに、腹側腰回り部10において外側シート片14の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19に係脱自在の面ファスナにて形成される一組の腹側結合部20，20が設けられている。
【００５７】
また、この外層シート５の略中央部には、前記透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合されている。そして、この不透液性裏面シート３と前記外層シート５との重ね合わせ部は、吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分と、吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の長手方向両端部までにおいて非固着部に形成され、また、前記不透液性裏面シート３の長手方向両端部は前記外層シート５に接着剤3aなどにて固着結合されている。
【００５８】
なお、前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きい。
【００５９】
また、前記吸収体４の両側縁近傍には、この吸収体４の長手方向に沿って二枚の不透液性シート21，21が、互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この二枚の不透液性シート21，21の内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部とした自由端に形成し、この二枚の不透液性シート21，21の外側縁部は、前記透液性表面シート２の幅方向の両側延在部にそれぞれ接着剤などで固着されている。そして、この二枚の不透液性シート21，21には、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて接着剤にて固着されている。
【００６０】
そして、この不透液性シート21，21は、不透液性裏面シート３と同様、尿などの排泄液にて下着などの他の衣類、あるいはシーツなどが汚れるのを防止するために、例えば、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂などの液不透過性および通気性を有したシート材にて形成されている。また、この不透液性シート21，21は透液性表面シート２と同様に身体に直接接触する部分であることから、肌着に近い感触のシート材にて形成される。
【００６１】
そして、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３および吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aを前記外層シート５の表面に配設し、不透液性シート21，21を前記透液性表面シート２の外面にそれぞれ対称状に重ね合わせて形成したおむつ体１は、図１に示すとおり、背側腰回り部８、股下回り部９、および腹側腰回り部10とが長手方向に順次一体的に形成され、股下回り部９の両側部には脚回り部11を有している。
【００６２】
このおむつ体１の背側腰回り部８は、展開状態におけるおむつ体１の長手方向の一端側に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの背部側に位置する部分となっている。
【００６３】
そして、おむつ体１の股下回り部９は、展開状態における長手方向の中間部に背側腰回り部８のおむつ体１の長手方向側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の股下に位置する部分となっている。また、股下回り部９の両側縁に凹弧状に形成された脚回り部11の幅方向寸法は、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の幅方向寸法よりも小さく、被装着者の脚回りに適合される。
【００６４】
さらに、前記おむつ体１の腹側腰回り部10は、展開状態におけるおむつ体１の長手方向の他端側に股下回り部９および背側腰回り部８と反対側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの腹部側に位置する部分となっている。
【００６５】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【００６６】
まず、装着に際しては、図１に示す展開状態の使い捨ておむつ体１の背側腰回り部８を、被装着者の腰に透液性表面シート２側を被装着者の肌側に臨ませ、この状態で、上面に位置する透液性表面シート２が被装着者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部９を股下に当てるとともに腹側腰回り部10を被装着者の腹部側に当てる。この状態で、見かけ上、この第１の弾性体12と第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域に配設され、また、この第１の弾性体12と第２の弾性体13とはおむつ体１の股下回り部９の略中央部において交差しこの股下回り部９において吸収体４の位置に幅方向に配設されているため、この第１の弾性体12および第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域においては不透液性裏面シート３を長手方向に収縮させ、不透液性裏面シート３の側縁部分が起立して立体ギャザを形成し、また、おむつ体１の長手方向中央部近傍の股下回り部９においては、不透液性裏面シート３を幅方向に収縮させるため、被装着者の身体に密着しやすい形状を形成しておむつ体１の装着性が向上する。
【００６７】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21の内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【００６８】
また、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４、外層シート５は股下回り部９にあたる長手方向の略中間部が内方に向けて略凹孤状に切り欠かれて脚回り部11が形成されているので、おむつ体１の股下回り部９の幅方向寸法を小さくして被装着者の身体に密着しやすい形状を形成することができる。
【００６９】
また、不透液性シート21に配設された第３の弾性体22によって不透液性シート21が形成する第２の立体ギャザの間に略凹状の縮幅部を設けた形状の大型のインナー用パッドを使用しても排泄液の漏泄を生ずることがない。
【００７０】
また、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の両側部を腰回りに当て、背側腰回り部８の両側部の背側結合部19，19，19，19と、腹側腰回り部10の両側部の腹側結合部20，20を当接し結合することにより、被装着者に装着する。
【００７１】
そして、この背側腰回り部８および腹側腰回り部10の略全域に背側腰回り用弾性体16および腹側腰回り用弾性体17が配設されているので、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の全域で伸縮性が得られ、締めつけすぎを防止でき、伸縮性により背側腰回り部８および腹側腰回り部10が身体に密着して、尿などの排泄液の漏れを防止できるとともに、食事などにより腹部が膨れても背側腰回り部８および腹側腰回り部10が伸びて締め上げることを防止でき、被装着者の装着感を向上できる。
【００７２】
また、前記不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているので、吸収体４に吸収されていない排泄液が外層シート５側へ漏泄することを防止でき、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【００７３】
そして、前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在した不透液性裏面シート３と外層シート５とは、前記おむつ体１の脚回り部11において吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部と吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の両端部までの重ね合わせ部とは非固着部に形成されているため、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体１を屈曲させた際に外層シート５の厚みが不透液性裏面シート３の屈曲を妨げることがなく、おむつ体１を屈曲させても不透液性裏面シート３に皺や歪みが生じることがない。
【００７４】
また、前記背側腰回り用弾性体16、前記腹側腰回り用弾性体17は前記外層シート５の外側シート片14と内側シート片15との間に配設し、第１の弾性体12および第２の弾性体13は前記第１の不透液性裏面シート片6aと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に配設されているため、外観が損なわれず外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので肌触りを向上できる。
【００７５】
そして、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って配設した第４の弾性体18が収縮し、この第４の弾性体18近傍の外層シート５の脚回り部11が被装着者の身体方向に起立して被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成し、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に不透液性裏面シート３の脚回り部11aに形成される立体ギャザと同様の排泄液漏泄防止効果を奏し、おむつ体１をインナー用パッドを使用しアウターとして被装着者の身体に装着した際に、このおむつ体１の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００７６】
一方、おむつ体１の取り外しに際しては、背側腰回り部８の両側部と腹側腰回り部10の両側部との結合を解除し、腹側腰回り部10を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すことができるので、容易におむつ体１を着脱でき、作業性を向上できる。
【００７７】
上述したように、上記実施の形態では、おむつ体１の長手方向の両側部がそれぞれ接離可能に結合する背側腰回り部８および腹側腰回り部10に位置して、外側シート片14と内側シート片15との間に第１の弾性体12および第２の弾性体13をそれぞれ配設し、おむつ体１の幅方向に伸縮性を付与するため、従来のパンツ型の構成のように、着衣を脱がして腰を持ち上げるようにして着脱する必要がなく、横になって臥せている被装着者でも容易に着脱でき、作業性を向上できるとともに、背側腰回り部８および腹側腰回り部10は全体的に伸縮性が得られるので、締めつけすぎることを防止して密着させることができ、尿などの排泄液の漏れを生じることなく被装着者の装着感を向上できる。
【００７８】
そして、この背側結合部19，19，19，19と腹側結合部20，20との結合離脱によっておむつ体１を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、さらに、被装着者の身体とおむつ体１との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【００７９】
なお、前記背側腰回り用弾性体16、前記腹側腰回り用弾性体17、前記第３の弾性体22、前記第１の弾性体12および第２の弾性体13は、紐状ゴムに限らず、幅広の帯状のゴムなどでもよく、また、前記背側腰回り用弾性体16および前記腹側腰回り用弾性体17は複数本により形成するに限らず、面状に形成したもの１本のみとすることもできる。
【００８０】
また、この実施の形態では、不透液性シート21，21の外側縁を透液性表面シート２の前記吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分に重合し固着した構成としたが、透液性表面シート２の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分を不透液性裏面シート３の延在部より短くした構成では、不透液性シート21，21の外側縁部を透液性表面シート２、不透液性裏面シート３の延在部に重合し固着する。
【００８１】
そして、上記図１および図２に示す実施の形態では、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13は前記おむつ体１の脚回り部11の略中央部において交差し、交差した部分よりもおむつ体１の幅方向中央部寄りにおいては、前記第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設し、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設された状態でそれぞれ幅方向に配設した構成としたが、図３に示すように、前記図１および図２に示す実施の形態において、前記第１の弾性体12および第２の弾性体13が前記おむつ体１の長手方向中央部において交差せず、おむつ体１の幅方向中央部寄りにおいては、前記第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設され、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設された状態でそれぞれ幅方向に配設された状態にすることもできる。
【００８２】
また、上記図１および図２に示す実施の形態では、おむつ体１の前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きく、不透液性裏面シート３の長手方向両端縁部および幅方向両側縁部は、外層シート５の長手方向両端縁部および幅方向両側縁部よりも外方に突出しないように前記外層シート５に重ね合わせて吸収体４の配設された部分で固着結合されているが、図４に示すように、おむつ体１の不透液性裏面シート３の脚回り部11a，11a間の幅方向寸法を外層シート５の両側脚回り部11の幅方向寸法よりも大きく形成し、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13をこの両側脚回り部11において前記第４の弾性体18よりも幅方向両側縁部側に位置して配設することもできる。
【００８３】
このおむつ体１は、第１の弾性体12および第２の弾性体13によって不透液性裏面シート３の両側の脚回り部11a，11aが起立状態となって立体ギャザを形成し、使用状態において不透液性裏面シート３の両側縁部が外層シート５の両側縁部からほとんどはみ出ることがなく、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくしておむつ体１からの排泄液の漏泄を確実に防止することができる。
【００８４】
また、インナー用パッドを使用しておむつ体１を被装着者の身体に装着する際に、インナー用パッドの幅方向寸法が外層シート５の脚回り部11の幅方向寸法よりも大きい場合でも、不透液性裏面シート３の脚回り部11a，11aの幅方向寸法が外層シート５の脚回り部11，11の幅方向寸法より大きく形成され、不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設した第１の弾性体12および第２の弾性体13の両端側部間の寸法を大きくでき、インナー用パッドの幅方向寸法がこの第１の弾性体12および第２の弾性体13の両端側部間の寸法以内であれば、インナー用パッドを使用した状態でも、第１の弾性体12および第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域においては不透液性裏面シート３を長手方向に収縮させ、不透液性裏面シート３の側縁部分が起立して立体ギャザを確実に形成できるため、比較的大きなインナー用パッドを使用することができ、このおむつ体１から排泄液が漏泄することを防止するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００８５】
また、上記図１および図２に示す実施の形態においては、第４の弾性体18，18は外層シート５の両脚回り部11に沿って配設したが、図５に示すとおり、第４の弾性体18の一方は、両端側を背側腰回り部８から脚回り部11にかけては外層シート５の幅方向の両側縁部に沿って配設し、脚回り部11の長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設するとともに、前記第４の弾性体18の他方は、両端側が腹側腰回り部10から脚回り部11にかけては外層シート５の幅方向の両側縁部に沿って配設し、脚回り部11の長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては前記一方の第４の弾性体18に幅方向に近接して平行に配設される構成とし、外層シート５の脚回り部11に第３の立体ギャザが形成され、インナー用パッドを併用したときの排泄液の漏泄防止効果を高めることができる。
【００８６】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図６を参照して説明する。
【００８７】
吸収性物品体としてのおむつ体1Aは、図１および図２に示す実施の形態における外層シート５の背側腰回り部８の一方側縁部24と他方側縁部25と、外層シート５の腹側腰回り部10の一方側縁部26と他方側縁部27とを接着剤などにて結合し、おむつ体1Aの透液性表面シート２が内面側となる状態で、上面に開口形成された腰回り側開口部29と、下面に開口形成されたと一対の脚回り側開口部30，30を有するパンツ形状に形成する。他の構成は、図１および図２に示す構成と同一である。
【００８８】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【００８９】
まず、装着に際しては、図６に示すように、おむつ体1Aはパンツ形状に形成されているので、パンツのように容易に被装着者に装着することができる。
【００９０】
また、前記各実施の形態では、不透液性シート21，21による第２の立体ギャザを形成したが、不透液性シート21，21は必ずしも配設する必要はなく、不透液性シート21，21が配設されていない場合には、第１および第２の弾性体12，13により、不透液性裏面シート３に形成された立体ギャザ内にインナー用パッドを配設し使用する。
【００９１】
なお、この実施の形態において、インナー用パッドを使用する場合は、不透液性シート21，21の内側縁部に配設された第３の弾性体22にて形成される第２の立体ギャザの間にインナー用パッドをあらかじめ配設しておき、このおむつ体1Aを被装着者に装着する。おむつ体1Aはパンツ形状を呈しているので、インナー用パッドを使用した状態であってもおむつ体1Aの着脱はパンツのように容易に行うことができる。
【００９２】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図７を参照して説明する。
【００９３】
図７に示すように、吸収性物品体としてのおむつ体１は、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aと、外層シート５を有している。
【００９４】
前記透液性表面シート２は、排泄液を前記吸収体４に吸収できるように、液透過性および通気性を有するシート材にて略細長矩形形状に形成される。
【００９５】
この透液性表面シート２の裏側には吸収体４が配設される。この吸収体４は、尿などの排泄液を吸収する、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にて前記透液性表面シート２と略同一寸法の略細長略矩形形状に形成されている。
【００９６】
また、前記不透液性裏面シート３は、第１の不透液性裏面シート片6aと、第２の不透液性裏面シート片6bと、第３の不透液性裏面シート片6cとによって形成されている。この第３の不透液性裏面シート片6cは、液不透過性を有するシート片にて形成され、長手方向および幅方向寸法は前記吸収体４の長手方向および幅方向寸法よりもやや大きく形成されている。そして、この第３の不透液性裏面シート片6cの表面側略中央部には前記吸収体４が配設される。また、この第３の不透液性裏面シート片6cの裏面側の前記吸収体４が配設される位置は、前記第２の不透液性裏面シート片6bの略中央部に重ね合わされ接着剤などで固着されている。そして、この第２の不透液性裏面シート片6bは前記第１の不透液性裏面シート片6aに重ね合わされ接着剤などで固着されている。この第１の不透液性裏面シート片6aおよび第２の不透液性裏面シート片6bとは、背側腰回り部（図示せず）、股下回り部（図示せず）、および腹側腰回り部（図示せず）を長手方向に順次一体的に形成する。
【００９７】
そして、前記第１の不透液性裏面シート片6aおよび前記第２の不透液性裏面シート片6bの背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）からそれぞれ股下回り部（図示せず）において、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bとの間には、後述の第１の弾性体12と第２の弾性体（図示せず）とが伸長された状態で配設されて固着されている。
【００９８】
また、前記第３の不透液性裏面シート片6cの周縁部は前記吸収体４の周縁を包み込んで吸収体４の表面側周縁部において前記透液性表面シート２の周縁部に接着剤などで結合されて、前記吸収体４は前記透液性表面シート２と第３の不透液性裏面シート片6cとによって封着されている。
【００９９】
そして、外層シート５は、液不透過性を有する外側シート片14に通気性かつ液不透過性を有する内側シート片15を重ね合わせて一体的に結合して形成されている。
【０１００】
また、この外層シート５は、展開状態で背側腰回り部（図示せず）、股下回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）がおむつ体１の長手方向に順次一体的に形成されるとともに長手方向に沿った中心線にて略線対称な矩形形状に形成され、この股下回り部（図示せず）の幅方向の両側縁は脚回り部11が形成されている
そして、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って、外側シート片14と内側シート片15との間には第４の弾性体18，18が伸長した状態で配設され固着されている。
【０１０１】
また、この外層シート５の略中央部には、前記透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合されている。そして、この不透液性裏面シート３と前記外層シート５との重ね合わせ部は、吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分と、吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の長手方向両端部までとにおいて非固着部に形成され、また、前記不透液性裏面シート３の長手方向両端部は前記外層シート５に接着剤などにて固着結合されている。
【０１０２】
なお、前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きい。
【０１０３】
また、前記吸収体４の両側縁近傍には、この吸収体４の長手方向に沿って二枚の不透液性シート21，21が、互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この両不透液性シート21，21の内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部であって自由端に形成する。また、この不透液性シート21，21の外側縁部側は吸収体４の幅方向両側部より外方にそれぞれ延在して配設され、吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３上に固着されている。そして、この両不透液性シート21，21には、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて固着されている。
【０１０４】
そして、その他の構成は図１および図２に示す実施の形態と同じである。
【０１０５】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【０１０６】
まず、装着に際しては、図１および図２に示す実施の形態と同様に、図７に示すような展開状態のおむつ体１を被装着者の身体に密着させて装着する。
【０１０７】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21の内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【０１０８】
そして、吸収体４の裏側から表側周縁部にかけて第３の不透液性裏面シート片6cが包み込んで結合しているため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄が生ずることはなく、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１０９】
また、前記不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているので、吸収体４に吸収されていない排泄液が外層シート５側へ漏泄することを防止でき、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１１０】
そして、前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在した不透液性裏面シート３と外層シート５とは、前記おむつ体１の脚回り部11において吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部と吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の両端部までの重ね合わせ部とは非固着部に形成されているため、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体１を屈曲させた際に外層シート５の厚みが不透液性裏面シート３の屈曲を妨げることがなく、おむつ体１を屈曲させても不透液性裏面シート３に皺や歪みが生じることがない。
【０１１１】
また、第１の弾性体12および第２の弾性体（図示せず）は前記第１の不透液性裏面シート片6aと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に配設されているため、外観が損なわれず外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので肌触りを向上できる。
【０１１２】
そして、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って配設した第４の弾性体18が収縮し、この第４の弾性体18近傍の外層シート５の脚回り部11が被装着者の身体方向に起立して被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成し、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に不透液性裏面シート３の脚回り部11aに形成される立体ギャザと同様の排泄液漏泄防止効果を奏し、おむつ体１をインナー用パッドを使用しアウターとして被装着者の身体に装着した際に、このおむつ体１の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【０１１３】
一方、おむつ体１の取り外しに際しては、背側腰回り部（図示せず）の両側部と腹側腰回り部（図示せず）の両側部との結合を解除し、腹側腰回り部（図示せず）を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すことができるので、容易におむつ体１を着脱でき、作業性を向上できる。
【０１１４】
上記実施の形態では、おむつ体１の長手方向の両側部がそれぞれ接離可能に結合する背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）に位置して、外側シート片14と内側シート片15との間に第１の弾性体12および第２の弾性体（図示せず）をそれぞれ配設し、おむつ体１の幅方向に伸縮性を付与するため、従来のパンツ型の構成のように、着衣を脱がして腰を持ち上げるようにして着脱する必要がなく、横になって臥せている被装着者でも容易に着脱でき、作業性を向上できるとともに、背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）は全体的に伸縮性が得られるので、締めつけすぎることを防止して密着させることができ、尿などの排泄液の漏れを生じることなく被装着者の装着感を向上できる。
【０１１５】
そして、この背側結合部（図示せず）と腹側結合部（図示せず）との結合離脱によっておむつ体１を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、さらに、被装着者の身体とおむつ体１との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【０１１６】
なお、前記第１の弾性体12、第２の弾性体（図示せず）、および前記第３の弾性体22は紐状ゴムに限らず、幅広の帯状のゴムなどでもよい。
【０１１７】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図８を参照して説明する。
【０１１８】
前記図７に示す実施の形態では、不透液性シート21，21の外側縁部側は吸収体４の幅方向両側部より外方にそれぞれ延在して配設され、吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３上に固着されている構成としたが、この実施の形態では、不透液性シート21a，21aの外側縁部は吸収体４の両側縁部に沿って裏面側に折り返し重合して接着剤などにて結合したものである。
【０１１９】
図８に示すように、おむつ体1は、外層シート５の略中央部において、前記透液性表面シート２、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bと第３の不透液性裏面シート片6cとを重合して形成した不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合され、前記吸収体４の両側縁近傍には、二枚の不透液性シート21a，21aが配設される。
【０１２０】
この二枚の不透液性シート21a，21aは、吸収体４の両側縁近傍位置に互いに対向する内側縁を臨ませてそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この二枚の不透液性シート21a，21aの内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部であって自由端に形成する。また、この不透液性シート21a，21aの外側縁部側は吸収体４の両側縁部に沿って裏面側に折り返され、吸収体４の裏面側にて間隔をおいて対向して吸収性物品本体部4aの前記第３の不透液性裏面シート片6cと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に重合して配設され、前記二枚の不透液性シート21a，21aの外側縁部と前記第３の不透液性裏面シート片6cとの接触面、および前記二枚の不透液性シート21a，21aの外側縁部と前記第２の不透液性裏面シート片6bとの接触面とはそれぞれ接着剤などで固着されている。そして、この二枚の不透液性シート21a，21aには、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて接着剤にて固着されている。
【０１２１】
そして、その他の構成は図７に示す実施の形態と同じである。
【０１２２】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【０１２３】
まず、装着に際しては、図１および図２に示す実施の形態と同様に、図８に示すような展開状態のおむつ体１を被装着者の身体に密着させて装着する。
【０１２４】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21aの内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【０１２５】
また、不透液性シート21aに配設された第３の弾性体22によって不透液性シート21が形成する第２の立体ギャザの間に略凹状の縮幅部を設けた形状の大型のインナー用パッドを使用しても排泄液の漏泄を生ずることがない。
【０１２６】
そして、吸収体４の裏側から表側周縁部にかけて第３の不透液性裏面シート片6cが包み込んで結合しているため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄が生ずることはなく、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１２７】
さらに、不透液性シート21a，21aの外側縁部は、吸収体４の両側縁部に沿って第３の不透液性裏面シート片6cと第２の不透液性裏面シート6bとの間に配設されるため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄防止効果が高まり、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１２８】
また、その他の作用は図７に示す実施の形態の作用と同じである。
【０１２９】
なお、上記図１ないし図８に示す実施の形態では、使い捨ておむつについて説明したが、各種吸収性物品に適用できる。
【０１３０】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の実施の形態を図９ないし図１８に基づいて説明する。
【０１３１】
この製造方法によって製造される吸収性物品体となるおむつ体1Bは、図６に示すとおり、背側腰回り部８の端部と腹側腰回り部10の端部を結合することによって、上面に開口形成された腰回り側開口部29と、両側脚回り部11によって下面に開口形成された一対の脚回り側開口部30，30とを有するパンツ形状である。
【０１３２】
まず、図９に示す工程により、長手方向に移動される長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に、長尺の第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を、それぞれ伸長させて互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して接着剤などで結合する。
【０１３３】
次に、図１０に示す工程により、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に前記第１の弾性紐状体32および前記第２の弾性紐状体33を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体34を重ね合わせて接着剤などで結合し長尺の不透液性裏面シート構成材36を形成する。
【０１３４】
次に、図１１に示す工程により、この長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に、前記第１の弾性紐状体32と前記第２の弾性紐状体33とが近接した部分に位置して吸収体４をこの吸収体４の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34の幅方向に合わせて配設し接着剤などで結合する。
【０１３５】
次に、図１２に示す工程により、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体35を配設して接着剤などで結合する。
【０１３６】
次に、図１３に示す工程により、前記第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体31，34および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを、隣接する吸収体４，４間の第１の弾性紐状体32と第２の弾性紐状体33との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材36および長尺の透液性表面シート体35の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33の両端側に沿って切断して吸収性物品本体部4aを形成する。
【０１３７】
この工程で製造された吸収性物品本体部4aは、長尺の透液性表面シート体35にて形成される透液性表面シート２と長尺の不透液性裏面シート構成材36にて形成された不透液性裏面シート３との間に吸収体４を配設し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、前記吸収体４は股下回り部９に配設され、第１の弾性紐状体32にて形成された第１の弾性体12は、両端部を背側腰回り部８から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設し、第２の弾性紐状体33にて形成された第２の弾性体13は、両端部を腹側腰回り部10から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設して結合されている。
【０１３８】
次に、図１４に示す工程により、長手方向に移動されている長尺の外側シート体37上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体37の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で複数本並列にそれぞれ配設し固着する。
【０１３９】
次に、図１５に示す工程により、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する。
【０１４０】
次に、図１６に示す工程により、この長尺の外層シート構成材41上に、前記図１５に示す工程にて形成された前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する。
【０１４１】
次に、図１７に示す工程により、前記外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成することにより、この結合部42，42間に腰回り側開口部29が形成され、この外層シート構成材41の結合工程の後に、前記外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する。
【０１４２】
そして、図１８に示す工程により、前記二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する。このようにして形成されたおむつ体1Bは、外層シート構成材41にて形成された外層シート５を有し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設されている。
【０１４３】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１４４】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１４５】
また、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に結合して結合部42を形成し、この結合部42，42間に腰回り側開口部29を形成する工程と、前記結合部42を前記外層シート構成材41の幅方向に切断する工程を設けることにより、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１４６】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図１８および図２２、図２３に基づいて説明する。
【０１４７】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する工程は、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成する工程の後に行うようにしたが、この実施の形態においては、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行う。
【０１４８】
従って、この実施の形態においては、図１５に示す、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する工程の後に、図２２に示す、長尺の外層シート構成材41上に、図１５に示す工程にて形成された前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に結合する工程の後に、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しておむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する。
【０１４９】
次に、図２３に示すように、前記外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成し、この結合部42，42間に腰回り側開口部29を形成する工程を行う。
【０１５０】
次に、図１８に示す工程により、前記二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する。
【０１５１】
なお、図９ないし図１４に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１５２】
この実施の形態の作用を説明する。
【０１５３】
長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、この吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１５４】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合できるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に合わせて配設固着でき、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１５５】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１６、および図２４、図２５に基づいて説明する。
【０１５６】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する工程は、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行うようにしたが、この実施の形態においては、二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する工程の後において行うものである。
【０１５７】
従って、この製造方法においては、図１６に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に、図２４に示すように、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42間に腰回り側開口部29を形成する。
【０１５８】
次に、図２５に示すように、結合部42を外層シート構成材41の幅方向に切断した後に、外層シート５を吸収性物品本体部4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成し、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する工程を行う。
【０１５９】
なお、図９ないし図１５に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１６０】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができ、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１６１】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を図９ないし図１５、および図１９ないし図２１に基づいて説明する。
【０１６２】
この製造方法によって製造される吸収性物品体となるおむつ体1Cは、図１に示すとおり、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、およびこれら透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設された吸収体４と、前記不透液性裏面シート３に重ね合せて結合された外層シート５とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10が長手方向に順次一体的に形成され、少なくとも前記吸収体４を前記股下回り部９に配設し、前記外層シート５の背側腰回り部８および腹側腰回り部10には前記外層シート５の幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体16および腹側腰回り用弾性体17を配設し、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたものである。
【０１６３】
まず、図９に示す工程により、長手方向に移動される長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に、長尺の第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を、それぞれ伸長させて互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して接着剤などで結合する。
【０１６４】
次に、図１０に示す工程により、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に前記第１の弾性紐状体32および前記第２の弾性紐状体33を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体34を重ね合わせて接着剤などで結合し長尺の不透液性裏面シート構成材36を形成する。
【０１６５】
次に、図１１に示す工程により、この長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に、前記第１の弾性紐状体32と前記第２の弾性紐状体33とが近接した部分に位置して吸収体４をこの吸収体４の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34の幅方向に合わせて配設し接着剤などで結合する。
【０１６６】
次に、図１２に示す工程により、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体35を配設して接着剤などで結合する。
【０１６７】
次に、図１３に示す工程により、前記第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体31，34および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを、隣接する吸収体４，４間の第１の弾性紐状体32と第２の弾性紐状体33との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材36および長尺の透液性表面シート体35の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33の両端側に沿って切断して吸収性物品本体部4aを形成する。
【０１６８】
この工程で製造された吸収性物品本体部4aは、長尺の透液性表面シート体35にて形成される透液性表面シート２と、長尺の不透液性裏面シート構成材36にて形成された不透液性裏面シート３との間に吸収体４を配設し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、前記吸収体４は股下回り部９に配設され、第１の弾性紐状体32にて形成される第１の弾性体12は、両端部を背側腰回り部８から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設し、第２の弾性紐状体33にて形成された第２の弾性体13は、両端部を腹側腰回り部10から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設して結合されている。
【０１６９】
次に、図１４に示す工程により、長手方向に移動されている長尺の外側シート体37上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体37の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で複数本並列にそれぞれ配設し固着する。
【０１７０】
次に、図１５に示す工程により、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する。
【０１７１】
次に、図１９に示す工程により、前記外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材41の長手方向に近接して並列に一組の背側結合部材44，44，44，44を前記吸収性物品本体部4aの幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材41の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を前記吸収性物品本体部4aの幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材41に設ける。
【０１７２】
次に、図２０に示す工程により、前記長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、この吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する。そして、前記不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合した後に、この外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する。
【０１７３】
次に、図２１に示す工程により、前記外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する。このようにして形成されたおむつ体1Cは、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設している。
【０１７４】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【０１７５】
長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１７６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７７】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７８】
また、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45，45を設ける工程と、前記長尺の外層シート構成材41上に吸収性物品本体部4aを配設して、結合する工程と、前記外層シート構成材41を幅方向に切断し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程とにより、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19が設けられるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７９】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図２１、図２６および図２７に基づいて説明する。
【０１８０】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する工程は、長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行ったが、この実施の形態においては、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45を設ける工程の後に行うものである。
【０１８１】
従って、この製造方法においては、図１５に示すように、長尺の外側シート体37上に背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する工程の後に、図２６に示すように、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設けた後に、この外層シート構成材41を略楕円形に切断しておむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する。
【０１８２】
次に、図２７に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に結合する工程を行う。
【０１８３】
次に、図２１に示す工程により、前記外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する。
【０１８４】
なお、図９ないし図１４に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１８５】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１８６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８７】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８８】
また、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45，45を設ける工程と、前記長尺の外層シート構成材41上に前記吸収性物品本体部4aを配設して、前記吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３を結合する工程と、前記外層シート構成材41を幅方向に切断し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程とにより、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８９】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図１９、図２８および図２９に基づいて説明する。
【０１９０】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を背側結合部材44，44，44，44と腹側結合部45，45の配設部分の間を略楕円形に切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する工程は、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に設けた前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設ける工程の後に行う工程が採られていたが、この実施の形態においては、外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する工程の後において行うものである。
【０１９１】
従って、図１９に示すように、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設ける工程の後に、図２７に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程を行う。
【０１９２】
次に、図２８に示すように、外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断した後に、図２９に示すように、外層シート５を吸収性物品本体部4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程を行う。
【０１９３】
なお、図９ないし図１５に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１９４】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１９５】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９７】
また、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９８】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することを防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
【０１９９】
また、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シート脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、不透液性裏面シートの幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体を屈曲させた際に、外層シートの厚みが不透液性裏面シートの屈曲を妨げることがなく、おむつ体を屈曲させても不透液性裏面シートに皺や歪みが生じることがない。
【０２００】
また、第１の弾性体及び第２の弾性体は、おむつ体の長手方向中央部近傍の股下回り部においては、不透液性裏面シートを幅方向に収縮させるため、被装着者の身体に密着し易い形状を形成しておむつ本体の装着性が向上する。さらに、第１の弾性体及び第２の弾性体は、第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片との間に配設されているため、外観が損なわれることなく外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので、肌触りを向上できる。また、第１の弾性体及び第２の弾性体が不透液性裏面シートの両側縁部略全域においては、不透液性裏面シートを長手方向に収縮させ、不透液性裏面シートの側縁部分が起立して立体ギャザが形成される。
さらに、吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合わせ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したので、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、この第３の弾性体の収縮により、不透液性シートの内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着した状態となり、立体ギャザの内側部において形成される第２の立体ギャザにて排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【０２０１】
請求項３記載の発明によれば、吸収性物品体がパンツ形状をしていることにより、この使い捨て吸収性物品を、インナー用パッドを使用した状態でパンツのように着脱することができ、着脱を簡易に行うことができる。
【０２０２】
請求項４記載の発明によれば、吸収性物品体の背側腰回り部と腹側腰回り部の両側縁にそれぞれ配設した背側結合部と腹側結合部とを係脱自在とすることによってこの吸収性物品体を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、また、被装着者の身体と吸収性物品体との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【０２０３】
請求項５記載の発明によれば、第１の弾性体と第２の弾性体とが不透液性裏面シートの幅方向両側縁部に沿って連続的に配設されていることになり、吸収性物品体の脚回り部近傍の不透液性裏面シートは起立方向に向かい立体ギャザが形成される。
【０２０４】
請求項６記載の発明によれば、この外側シート片と内側シート片との間に配設した背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体により、外層シートの腰回り部分略全域において幅方向の伸縮性が得られることにより、吸収性物品体と被装着者の身体との密着性やフィット性が向上し、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【０２０５】
請求項７記載の発明によれば、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って配設した第４の弾性体が収縮し、この第４の弾性体近傍の外層シートが脚回り部の両側部において被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を奏し、吸収性物品体をアウターとして装着した際に、この吸収性物品体の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこの吸収性物品体と被装着者の身体との密着性が向上する。
【０２０６】
請求項８記載の発明によれば、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０２０７】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２０８】
また、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部間を幅方向に結合してから外層シート構成材の幅方向に切断することにより、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２０９】
請求項９記載の発明によれば、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１０】
請求項１０記載の発明によれば、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０２１１】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１２】
さらに、外層シートの背側腰回り部の両側部に背側結合部を有し腹側腰回り部の両側部にこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を有する使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１３】
請求項１１記載の発明によれば、展開状態の使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の一部を切り欠いた平面図である。
【図２】同上使い捨て吸収性物品の図１におけるＡ−Ａ線部の縦断正面図である。
【図３】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図４】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図５】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図６】同上パンツ形状の使い捨て吸収性物品の斜視図である。
【図７】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の縦断正面図である。
【図８】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の縦断正面図である。
【図９】本発明の使い捨て吸収性物品の実施の形態における、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に第１弾性紐状体および第２弾性紐状体を配設し結合する工程の説明平面図である。
【図１０】同上長尺の第１の不透液性裏面シート体に第１弾性紐状体および第２弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を配設して結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程の説明平面図である。
【図１１】同上長尺の第２の不透液性裏面シート体の上に吸収体を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１２】同上長尺の第２の不透液性裏面シート体の上に吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１３】同上第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体とを挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に切断し、吸収性物品本体部を形成する工程の説明平面図である。
【図１４】同上長尺の外側シート体上の長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を配設し固着する工程の説明平面図である。
【図１５】同上長尺の外側シート体上に背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程の説明平面図である。
【図１６】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１７】同上外層シート構成材を２つ折りする工程の説明平面図である。
【図１８】同上外層シート構成材を切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図１９】同上長尺の外層シート構成材上に結合部材を設ける工程の説明平面図である。
【図２０】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図２１】同上外層シート構成材を幅方向に切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図２２】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図２３】同上外層シート構成材を２つ折りする工程の説明平面図である。
【図２４】同上２つ折りした外層シート構成材を結合する工程の説明平面図である。
【図２５】同上外層シート構成材を切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図２６】同上長尺の外層シート構成材上に結合部材を設ける工程の説明平面図である。
【図２７】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を結合する工程の説明平面図である。
【図２８】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を外層シート構成材上に結合する工程の説明平面図である。
【図２９】同上外層シート構成材を幅方向に切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【符号の説明】
１ 吸収性物品体としてのおむつ体
1A 吸収性物品体としてのおむつ体
1B 吸収性物品体としてのおむつ体
1C 吸収性物品体としてのおむつ体
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸収体
4a 吸収性物品本体部
５ 外層シート
８ 背側腰回り部
９ 股下回り部
10 腹側腰回り部
11，11a 脚回り部
12 第１の弾性体
13 第２の弾性体
14 外側シート片
15 内側シート片
16 背側腰回り用弾性体
17 腹側腰回り用弾性体
18 第４の弾性体
19 背側結合部
20 腹側結合部
21，21a 不透液性シート
22 第３の弾性体
24 一方側縁部
25 他方側縁部
26 一方側縁部
27 他方側縁部
28 結合部
29 腰回り側開口部
30 脚回り側開口部
31 長尺の第１の不透液性裏面シート体
32 第１の弾性紐状体
33 第２の弾性紐状体
34 長尺の第２の不透液性裏面シート体
35 長尺の透液性表面シート体
36 長尺の不透液性裏面シート構成材
37 長尺の外側シート体
38 背側腰回り用弾性部材
39 腹側腰回り用弾性部材
40 長尺の内側シート体
41 外層シート構成材
42 結合部
44 背側結合部材
45 腹側結合部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、大人用或いは失禁用の使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の使い捨ておむつとしての使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シート、およびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体とを有し、背側腰回り部、幅方向両側縁部に脚回り部を有した股下回り部および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成されるおむつ体を備え、このおむつ体の前記背側腰回り部の幅方向の両側部には背側結合部が設けられるとともに前記おむつ体の腹側腰回り部の幅方向の両側部にはこの背側結合部に係脱自在に結合される腹側結合部が設けられた構造が一般的に知られ、この使い捨ておむつは、装着状態で背側結合部と腹側結合部を結合することによりパンツ形状となる。
【０００３】
また、従来、この種の使い捨ておむつは、背側腰回り部の両側部と腹側腰回り部の両側部とを結合して上方に向かって開口した一つの腰回り側開口部と略下方に向かって開口した一対の脚回り側開口部を設けると共に、背側腰回り部および腹側腰回り部には幅方向に弾性体が配設されて腰回り側開口部の略全周にわたって伸縮するように、あらかじめパンツ形状に形成された使い捨て吸収性物品が知られている。
【０００４】
そして、上記２種類の形状を呈する使い捨て吸収性物品は通称アウターと呼ばれるが、この使い捨て吸収性物品の肌側には、排泄液の外部への漏泄を防ぐために、脚回り部近傍からそれぞれ立体ギャザが設けられている構成が一般的である。
【０００５】
一方、近年、使い捨て吸収性物品の使用量を減らして費用の削減や廃棄物の発生量を減少させるため、使い捨て吸収性物品を単独で直接被装着者の身体に装着することなく、使い捨て吸収性物品と被装着者の身体との間にインナー用パッドを装着する使用例が多くなっている。このインナー用パッドは使い捨て吸収性物品よりもサイズが小さく、略矩形形状、または、ひょうたん型あるいは砂時計型といわれる長手方向略中央部に凹状の縮幅部を設けた形状が多い。また、このインナー用パッドは、使い捨て吸収性物品の被装着者が夜間の睡眠時のように長時間連続して使用する際も支障のないように、または、被装着者の尿量が多い場合であっても排泄液の漏泄を防ぐために比較的大型のものが使用されることが多い。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、使い捨て吸収性物品の立体ギャザは、弾性体を組み込んで形成するため、通常、弾性体の配設が容易で製造が容易になるように、使い捨て吸収性物品の両側部にそれぞれ長手方向に沿って直線状に弾性体を配設することにより、ギャザは直線状に形成される。このため、使い捨て吸収性物品をインナー用パッドを使用する場合、インナー用パッドの幅方向寸法が前記立体ギャザ間の間隔に略等しい寸法であれば、このインナー用パッドは両側の立体ギャザの間からはみ出すことなく立体ギャザ間に配設することができるが、使用するインナー用パッドの幅方向寸法が前記立体ギャザ間の間隔よりも大きい寸法では、このインナー用パッドは幅方向にはみ出した部分を生じ、インナー用パッドが立体ギャザを押し潰した結果、押し潰された部分の立体ギャザは被装着者の身体から離隔してしまい、この立体ギャザと被装着者の身体とが離隔した部分からは排泄液が漏泄してしまうおそれがある。
【０００７】
そこで、使い捨て吸収性物品の股下回り部の幅方向寸法を大きくすることにより、両脚回り部から長手方向に延在する両側の立体ギャザ間の幅方向寸法を大きくし、大きいインナー用パッドを使用しても立体ギャザを押し潰すことがないようにして、被装着者の身体に立体ギャザが密着して排泄液の漏泄が生ずることを防ぐ方法が考えられるが、この方法によれば、インナー用パッドが立体ギャザを押し潰すことを防止できても、使い捨て吸収性物品の股下回り部の幅方向寸法が大きくなり、被装着者は、使い捨て吸収性物品と被装着者の身体との密着性やフィット性が悪くなるために装着状態で違和感を感じ、使い捨て吸収性物品のギャザと被装着者の身体との間に隙間が生じ易く、排泄液の漏泄が多く発生してしまうという問題がある。
【０００８】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、大型のインナー用パッドを使用しても被装着者の身体との密着性やフィット性がよいため外部への排泄液の漏泄が生じず、また、被装着者の身体との間に介在させたインナー用パッドの装着状態が良好に保持され、容易に製造することが可能な使い捨て吸収性物品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片によって形成し、この第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、吸収性物品本体部は背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したものである。
【００１０】
そして、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているため、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することを防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
【００１１】
また、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、第１および第２の弾性体は、両端側を背側腰回り部および腹側腰回り部から脚回り部にかけては不透液性裏面シートの幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてはこの不透液性裏面シートと外層シートとの間に幅方向に配設し、吸収性物品体の脚回り部において、不透液性裏面シートと外層シートとの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成されていることにより、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シートの脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、第３の弾性体により不透液性シートの内側縁部が、不透液性裏面シートの両側部に形成される立体ギャザの内側部において第２の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００１２】
請求項２記載の発明の使い捨て吸収性物品は、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片および第３の不透液性裏面シート片とによって形成し、この第３の不透液性裏面シート片の表面側に前記吸収体を配設するとともにこの第３の不透液性裏面シート片の裏面側に前記第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したものである。
【００１３】
そして、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片および第３の不透液性裏面シート片とによって形成し、この第３の不透液性裏面シート片の表面側に前記吸収体を配設するとともにこの第３の不透液性裏面シート片の裏面側に前記第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているため、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することをより確実に防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
また、吸収性物品体の少なくとも不透液性裏面シートは、吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、第１および第２の弾性体は、両端側を背側腰回り部および腹側腰回り部から脚回り部にかけては不透液性裏面シートの幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてはこの不透液性裏面シートと外層シートとの間に幅方向に配設し、吸収性物品体の脚回り部において、不透液性裏面シートと外層シートとの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成されていることにより、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シートの脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、第３の弾性体により不透液性シートの内側縁部が、不透液性裏面シートの両側部に形成される立体ギャザの内側部において第２の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００１４】
請求項３記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの背側腰回り部の一方側縁部と腹側腰回り部の一方側縁部、およびこの背側腰回り部の他方側縁部とこの腹側腰回り部の他方側縁部とをそれぞれ結合し、吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成したものである。
【００１５】
そして、吸収性物品体がパンツ形状をしていることにより、この使い捨て吸収性物品を、インナー用パッドを使用した状態でパンツのように着脱することができ、着脱を簡易に行うことができる。
【００１６】
請求項４記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの背側腰回り部の両側部には背側結合部をそれぞれ設けるとともに腹側腰回り部の両側部にはこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を設け、使用時には、一方の背側結合部と一方の腹側結合部とを結合し、また、他方の背側結合部と他方の腹側結合部とをそれぞれ結合し、前記吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成するものである。
【００１７】
そして、吸収性物品体の背側腰回り部と腹側腰回り部の両側縁にそれぞれ配設した背側結合部と腹側結合部とを係脱自在とすることによってこの吸収性物品体を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、また、被装着者の身体と吸収性物品体との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【００１８】
請求項５記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし４のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、第１の弾性体と第２の弾性体とは吸収性物品体の脚回り部において交差し、第１の弾性体は前記脚回り部の長手方向略中央部よりも腹側腰回り部側にて股下回り部を横切って配設し、第２の弾性体は前記脚回り部の長手方向略中央部よりも背側腰回り部側にてこの股下回り部を横切って配設したものである。
【００１９】
そして、第１の弾性体と第２の弾性体とが不透液性裏面シートの幅方向両側縁部に沿って連続的に配設されていることになり、吸収性物品体の脚回り部近傍の不透液性裏面シートは起立方向に向かい立体ギャザが形成される。
【００２０】
請求項６記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし５のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートは装着者の衣服側に面する外側シート片と前記不透液性裏面シート側に面して肌側となる内側シート片とにて構成され、この外側シート片と内側シート片との間に背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設したものである。
【００２１】
そして、この外側シート片と内側シート片との間に配設した背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体により、外層シートの腰回り部分略全域において幅方向の伸縮性が得られることにより、吸収性物品体と被装着者の身体との密着性やフィット性が向上し、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【００２２】
請求項７記載の発明の使い捨て吸収性物品は、請求項１ないし６のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品において、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って第４の弾性体を配設するものである。
【００２３】
そして、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って配設した第４の弾性体が収縮し、この第４の弾性体近傍の外層シートが脚回り部の両側部において被装着者の脚回りに締結され第３の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を奏し、吸収性物品体をアウターとして装着した際に、この吸収性物品体の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこの吸収性物品体と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００２４】
請求項８記載の発明の使い捨て吸収性物品の製造方法は、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程とを有している。
【００２５】
また、前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程とを有している。
【００２６】
さらに、長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、前記外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とを含むものである。
【００２７】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【００２８】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００２９】
また、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部間を幅方向に結合してから外層シート構成材の幅方向に切断することにより、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３０】
請求項９記載の使い捨て吸収性物品の製造方法は、請求項８記載の使い捨て吸収性物品の製造方法において、長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とのいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して一対の脚回り側開口部を形成する工程を備えているものである。
【００３１】
そして、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３２】
請求項１０記載の発明の使い捨て吸収性物品の製造方法は、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程とを有している。
【００３３】
また、前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程とを有している。
【００３４】
さらに、長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、この外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔を設けて外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、この外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とを具備するものである。
【００３５】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【００３６】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３７】
さらに、外層シートの背側腰回り部の両側部に背側結合部を有し腹側腰回り部の両側部にこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を有する使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００３８】
請求項１１記載の使い捨て吸収性物品の製造方法は、請求項１０記載の使い捨て吸収性物品の製造方法において、外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、前記外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程とのいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して脚回り部を形成する工程を備えているものである。
【００３９】
そして、展開状態の使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【００４０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の使い捨て吸収性物品における一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【００４１】
図１および図２に示すように、使い捨て吸収性物品は、例えば使い捨ておむつで、吸収性物品体としてのおむつ体１を備えている。このおむつ体１は、長手方向に長い略矩形形状の図１に示す展開状態から病人、失禁者などの腰部に被装着者の背部側から腹部側に向かって身体に沿って装着するものである。
【００４２】
そして、このおむつ体１は、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aと、外層シート５を有している。
【００４３】
前記透液性表面シート２は、尿などの排泄液を前記吸収体４に吸収できるように、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などの液透過性および通気性を有しかつ身体に直接接触する部分であることから不快感を与えないように肌着に近い感触のシート材にて形成されている。
【００４４】
また、前記不透液性裏面シート３は、尿などの排泄液にて下着などの他の衣類、あるいはシーツなどが汚れるのを防止するもので、例えば、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂などの液不透過性および通気性を有する第１の不透液性裏面シート片6aと、第２の不透液性裏面シート片6bとが重ね合わせ接着により形成されている。
【００４５】
また、前記吸収体４は、尿などの排泄液を十分に吸収するために、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にてシート状に形成され、前記透液性表面シート２よりも長手方向および幅方向寸法が小さく、この吸収体４の両側縁は、長手方向の略中間部が内方に向けて略凹孤状に切り欠かれた略細長略矩形形状に形成されている。
【００４６】
そして、この吸収体４は、不透液性裏面シート３の略中央部において透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設され、この透液性表面シート２と不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、この透液性表面シート２の延在する周縁部はこの不透液性裏面シート３に接着剤などで結合され、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３とによって吸収体４は封着され、この透液性表面シート２、不透液性裏面シート３および吸収体４とで吸収性物品体4aが形成される。
【００４７】
そして、吸収性物品本体部4aは背側腰回り部８、股下回り部９および腹側腰回り部10が長手方向に順次一体に形成され、この吸収性物品本体部4aの背側腰回り部８および腹側腰回り部10からそれぞれ両側を凹孤状に切り欠き、少なくとも股下回り部９の両側部に脚回り部11aが形成され、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bとの間には、細紐ゴムなどによって形成された後述の第１の弾性体12と第２の弾性体13とが伸長された状態で配設されて固着している。
【００４８】
また、前記第１の弾性体12は、両端側が背側腰回り部８から脚回り部11aにかけては不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設され、脚回り部11aの長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設されている。
【００４９】
また、前記第２の弾性体13は、両端側が腹側腰回り部10から脚回り部11aにかけては不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設され、脚回り部11aの長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設されている。
【００５０】
そして、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13は前記不透液性裏面シート３の脚回り部11aの長手方向の略中央部において交差し、この第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においては不透液性裏面シート３の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設され、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においては不透液性裏面シート３の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設されている。
【００５１】
また、外層シート５は、液不透過性を有する外側シート片14に通気性かつ液不透過性を有する内側シート片15を重ね合わせて一体的に結合して形成されている。
【００５２】
そして、この外層シート５は、展開状態で背側腰回り部８、股下回り部９および腹側腰回り部10がおむつ体１の長手方向に順次一体的に形成されるとともに長手方向に沿った中心線にて略線対称な矩形形状に形成され、この股下回り部９の幅方向の両側縁は凹円弧状に切り欠かれた脚回り部11が形成されている。
【００５３】
そして、この外層シート５の背側腰回り部８は、幅方向が長い略矩形形状に形成され、この背側腰回り部８において、前記外側シート片14と前記内側シート片15との間には、複数の細長い紐状の弾性部材から形成される背側腰回り用弾性体16が伸長した状態で幅方向に配設されて固着されている。
【００５４】
また、この外層シート５の腹側腰回り部10は、背側腰回り部８と同様に、幅方向に長い略矩形形状に形成され、この腹側腰回り部10において、前記外側シート片14と内側シート片15との間には、複数の細長い紐状の弾性部材から形成される腹側腰回り用弾性体17が伸長した状態で幅方向に配設され固着されている。
【００５５】
そして、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って、外側シート片14と内側シート片15との間には第４の弾性体18，18が伸長した状態で配設され固着されている。
【００５６】
さらに、外層シート５の背側腰回り部８における内側シート片15の両側部には、長手方向に近接して並列する一組の面ファスナにて形成される背側結合部19，19，19，19が設けられるとともに、腹側腰回り部10において外側シート片14の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19に係脱自在の面ファスナにて形成される一組の腹側結合部20，20が設けられている。
【００５７】
また、この外層シート５の略中央部には、前記透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合されている。そして、この不透液性裏面シート３と前記外層シート５との重ね合わせ部は、吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分と、吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の長手方向両端部までにおいて非固着部に形成され、また、前記不透液性裏面シート３の長手方向両端部は前記外層シート５に接着剤3aなどにて固着結合されている。
【００５８】
なお、前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きい。
【００５９】
また、前記吸収体４の両側縁近傍には、この吸収体４の長手方向に沿って二枚の不透液性シート21，21が、互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この二枚の不透液性シート21，21の内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部とした自由端に形成し、この二枚の不透液性シート21，21の外側縁部は、前記透液性表面シート２の幅方向の両側延在部にそれぞれ接着剤などで固着されている。そして、この二枚の不透液性シート21，21には、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて接着剤にて固着されている。
【００６０】
そして、この不透液性シート21，21は、不透液性裏面シート３と同様、尿などの排泄液にて下着などの他の衣類、あるいはシーツなどが汚れるのを防止するために、例えば、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂などの液不透過性および通気性を有したシート材にて形成されている。また、この不透液性シート21，21は透液性表面シート２と同様に身体に直接接触する部分であることから、肌着に近い感触のシート材にて形成される。
【００６１】
そして、前記透液性表面シート２と前記不透液性裏面シート３および吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aを前記外層シート５の表面に配設し、不透液性シート21，21を前記透液性表面シート２の外面にそれぞれ対称状に重ね合わせて形成したおむつ体１は、図１に示すとおり、背側腰回り部８、股下回り部９、および腹側腰回り部10とが長手方向に順次一体的に形成され、股下回り部９の両側部には脚回り部11を有している。
【００６２】
このおむつ体１の背側腰回り部８は、展開状態におけるおむつ体１の長手方向の一端側に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの背部側に位置する部分となっている。
【００６３】
そして、おむつ体１の股下回り部９は、展開状態における長手方向の中間部に背側腰回り部８のおむつ体１の長手方向側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の股下に位置する部分となっている。また、股下回り部９の両側縁に凹弧状に形成された脚回り部11の幅方向寸法は、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の幅方向寸法よりも小さく、被装着者の脚回りに適合される。
【００６４】
さらに、前記おむつ体１の腹側腰回り部10は、展開状態におけるおむつ体１の長手方向の他端側に股下回り部９および背側腰回り部８と反対側に連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体１が適宜に折り曲げられて、被装着者の腰回りの腹部側に位置する部分となっている。
【００６５】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【００６６】
まず、装着に際しては、図１に示す展開状態の使い捨ておむつ体１の背側腰回り部８を、被装着者の腰に透液性表面シート２側を被装着者の肌側に臨ませ、この状態で、上面に位置する透液性表面シート２が被装着者の股下に沿うように折り曲げ、股下回り部９を股下に当てるとともに腹側腰回り部10を被装着者の腹部側に当てる。この状態で、見かけ上、この第１の弾性体12と第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域に配設され、また、この第１の弾性体12と第２の弾性体13とはおむつ体１の股下回り部９の略中央部において交差しこの股下回り部９において吸収体４の位置に幅方向に配設されているため、この第１の弾性体12および第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域においては不透液性裏面シート３を長手方向に収縮させ、不透液性裏面シート３の側縁部分が起立して立体ギャザを形成し、また、おむつ体１の長手方向中央部近傍の股下回り部９においては、不透液性裏面シート３を幅方向に収縮させるため、被装着者の身体に密着しやすい形状を形成しておむつ体１の装着性が向上する。
【００６７】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21の内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【００６８】
また、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４、外層シート５は股下回り部９にあたる長手方向の略中間部が内方に向けて略凹孤状に切り欠かれて脚回り部11が形成されているので、おむつ体１の股下回り部９の幅方向寸法を小さくして被装着者の身体に密着しやすい形状を形成することができる。
【００６９】
また、不透液性シート21に配設された第３の弾性体22によって不透液性シート21が形成する第２の立体ギャザの間に略凹状の縮幅部を設けた形状の大型のインナー用パッドを使用しても排泄液の漏泄を生ずることがない。
【００７０】
また、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の両側部を腰回りに当て、背側腰回り部８の両側部の背側結合部19，19，19，19と、腹側腰回り部10の両側部の腹側結合部20，20を当接し結合することにより、被装着者に装着する。
【００７１】
そして、この背側腰回り部８および腹側腰回り部10の略全域に背側腰回り用弾性体16および腹側腰回り用弾性体17が配設されているので、背側腰回り部８および腹側腰回り部10の全域で伸縮性が得られ、締めつけすぎを防止でき、伸縮性により背側腰回り部８および腹側腰回り部10が身体に密着して、尿などの排泄液の漏れを防止できるとともに、食事などにより腹部が膨れても背側腰回り部８および腹側腰回り部10が伸びて締め上げることを防止でき、被装着者の装着感を向上できる。
【００７２】
また、前記不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているので、吸収体４に吸収されていない排泄液が外層シート５側へ漏泄することを防止でき、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【００７３】
そして、前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在した不透液性裏面シート３と外層シート５とは、前記おむつ体１の脚回り部11において吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部と吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の両端部までの重ね合わせ部とは非固着部に形成されているため、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体１を屈曲させた際に外層シート５の厚みが不透液性裏面シート３の屈曲を妨げることがなく、おむつ体１を屈曲させても不透液性裏面シート３に皺や歪みが生じることがない。
【００７４】
また、前記背側腰回り用弾性体16、前記腹側腰回り用弾性体17は前記外層シート５の外側シート片14と内側シート片15との間に配設し、第１の弾性体12および第２の弾性体13は前記第１の不透液性裏面シート片6aと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に配設されているため、外観が損なわれず外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので肌触りを向上できる。
【００７５】
そして、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って配設した第４の弾性体18が収縮し、この第４の弾性体18近傍の外層シート５の脚回り部11が被装着者の身体方向に起立して被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成し、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に不透液性裏面シート３の脚回り部11aに形成される立体ギャザと同様の排泄液漏泄防止効果を奏し、おむつ体１をインナー用パッドを使用しアウターとして被装着者の身体に装着した際に、このおむつ体１の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００７６】
一方、おむつ体１の取り外しに際しては、背側腰回り部８の両側部と腹側腰回り部10の両側部との結合を解除し、腹側腰回り部10を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すことができるので、容易におむつ体１を着脱でき、作業性を向上できる。
【００７７】
上述したように、上記実施の形態では、おむつ体１の長手方向の両側部がそれぞれ接離可能に結合する背側腰回り部８および腹側腰回り部10に位置して、外側シート片14と内側シート片15との間に第１の弾性体12および第２の弾性体13をそれぞれ配設し、おむつ体１の幅方向に伸縮性を付与するため、従来のパンツ型の構成のように、着衣を脱がして腰を持ち上げるようにして着脱する必要がなく、横になって臥せている被装着者でも容易に着脱でき、作業性を向上できるとともに、背側腰回り部８および腹側腰回り部10は全体的に伸縮性が得られるので、締めつけすぎることを防止して密着させることができ、尿などの排泄液の漏れを生じることなく被装着者の装着感を向上できる。
【００７８】
そして、この背側結合部19，19，19，19と腹側結合部20，20との結合離脱によっておむつ体１を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、さらに、被装着者の身体とおむつ体１との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【００７９】
なお、前記背側腰回り用弾性体16、前記腹側腰回り用弾性体17、前記第３の弾性体22、前記第１の弾性体12および第２の弾性体13は、紐状ゴムに限らず、幅広の帯状のゴムなどでもよく、また、前記背側腰回り用弾性体16および前記腹側腰回り用弾性体17は複数本により形成するに限らず、面状に形成したもの１本のみとすることもできる。
【００８０】
また、この実施の形態では、不透液性シート21，21の外側縁を透液性表面シート２の前記吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分に重合し固着した構成としたが、透液性表面シート２の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分を不透液性裏面シート３の延在部より短くした構成では、不透液性シート21，21の外側縁部を透液性表面シート２、不透液性裏面シート３の延在部に重合し固着する。
【００８１】
そして、上記図１および図２に示す実施の形態では、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13は前記おむつ体１の脚回り部11の略中央部において交差し、交差した部分よりもおむつ体１の幅方向中央部寄りにおいては、前記第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設し、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設された状態でそれぞれ幅方向に配設した構成としたが、図３に示すように、前記図１および図２に示す実施の形態において、前記第１の弾性体12および第２の弾性体13が前記おむつ体１の長手方向中央部において交差せず、おむつ体１の幅方向中央部寄りにおいては、前記第１の弾性体12の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも背側腰回り部８側に配設され、また、前記第２の弾性体13の中間部は、前記股下回り部９の幅方向中央部近傍においてはおむつ体１の長手方向中央部よりも腹側腰回り部10側に配設された状態でそれぞれ幅方向に配設された状態にすることもできる。
【００８２】
また、上記図１および図２に示す実施の形態では、おむつ体１の前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きく、不透液性裏面シート３の長手方向両端縁部および幅方向両側縁部は、外層シート５の長手方向両端縁部および幅方向両側縁部よりも外方に突出しないように前記外層シート５に重ね合わせて吸収体４の配設された部分で固着結合されているが、図４に示すように、おむつ体１の不透液性裏面シート３の脚回り部11a，11a間の幅方向寸法を外層シート５の両側脚回り部11の幅方向寸法よりも大きく形成し、前記第１の弾性体12および前記第２の弾性体13をこの両側脚回り部11において前記第４の弾性体18よりも幅方向両側縁部側に位置して配設することもできる。
【００８３】
このおむつ体１は、第１の弾性体12および第２の弾性体13によって不透液性裏面シート３の両側の脚回り部11a，11aが起立状態となって立体ギャザを形成し、使用状態において不透液性裏面シート３の両側縁部が外層シート５の両側縁部からほとんどはみ出ることがなく、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくしておむつ体１からの排泄液の漏泄を確実に防止することができる。
【００８４】
また、インナー用パッドを使用しておむつ体１を被装着者の身体に装着する際に、インナー用パッドの幅方向寸法が外層シート５の脚回り部11の幅方向寸法よりも大きい場合でも、不透液性裏面シート３の脚回り部11a，11aの幅方向寸法が外層シート５の脚回り部11，11の幅方向寸法より大きく形成され、不透液性裏面シート３の幅方向の両側縁部に沿って配設した第１の弾性体12および第２の弾性体13の両端側部間の寸法を大きくでき、インナー用パッドの幅方向寸法がこの第１の弾性体12および第２の弾性体13の両端側部間の寸法以内であれば、インナー用パッドを使用した状態でも、第１の弾性体12および第２の弾性体13が不透液性裏面シート３の両側縁部略全域においては不透液性裏面シート３を長手方向に収縮させ、不透液性裏面シート３の側縁部分が起立して立体ギャザを確実に形成できるため、比較的大きなインナー用パッドを使用することができ、このおむつ体１から排泄液が漏泄することを防止するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【００８５】
また、上記図１および図２に示す実施の形態においては、第４の弾性体18，18は外層シート５の両脚回り部11に沿って配設したが、図５に示すとおり、第４の弾性体18の一方は、両端側を背側腰回り部８から脚回り部11にかけては外層シート５の幅方向の両側縁部に沿って配設し、脚回り部11の長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては幅方向に配設するとともに、前記第４の弾性体18の他方は、両端側が腹側腰回り部10から脚回り部11にかけては外層シート５の幅方向の両側縁部に沿って配設し、脚回り部11の長手方向略中央部において中間部が前記股下回り部９を横切る方向に屈曲し、股下回り部９においては前記一方の第４の弾性体18に幅方向に近接して平行に配設される構成とし、外層シート５の脚回り部11に第３の立体ギャザが形成され、インナー用パッドを併用したときの排泄液の漏泄防止効果を高めることができる。
【００８６】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図６を参照して説明する。
【００８７】
吸収性物品体としてのおむつ体1Aは、図１および図２に示す実施の形態における外層シート５の背側腰回り部８の一方側縁部24と他方側縁部25と、外層シート５の腹側腰回り部10の一方側縁部26と他方側縁部27とを接着剤などにて結合し、おむつ体1Aの透液性表面シート２が内面側となる状態で、上面に開口形成された腰回り側開口部29と、下面に開口形成されたと一対の脚回り側開口部30，30を有するパンツ形状に形成する。他の構成は、図１および図２に示す構成と同一である。
【００８８】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【００８９】
まず、装着に際しては、図６に示すように、おむつ体1Aはパンツ形状に形成されているので、パンツのように容易に被装着者に装着することができる。
【００９０】
また、前記各実施の形態では、不透液性シート21，21による第２の立体ギャザを形成したが、不透液性シート21，21は必ずしも配設する必要はなく、不透液性シート21，21が配設されていない場合には、第１および第２の弾性体12，13により、不透液性裏面シート３に形成された立体ギャザ内にインナー用パッドを配設し使用する。
【００９１】
なお、この実施の形態において、インナー用パッドを使用する場合は、不透液性シート21，21の内側縁部に配設された第３の弾性体22にて形成される第２の立体ギャザの間にインナー用パッドをあらかじめ配設しておき、このおむつ体1Aを被装着者に装着する。おむつ体1Aはパンツ形状を呈しているので、インナー用パッドを使用した状態であってもおむつ体1Aの着脱はパンツのように容易に行うことができる。
【００９２】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図７を参照して説明する。
【００９３】
図７に示すように、吸収性物品体としてのおむつ体１は、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、吸収体４とにて構成される吸収性物品本体部4aと、外層シート５を有している。
【００９４】
前記透液性表面シート２は、排泄液を前記吸収体４に吸収できるように、液透過性および通気性を有するシート材にて略細長矩形形状に形成される。
【００９５】
この透液性表面シート２の裏側には吸収体４が配設される。この吸収体４は、尿などの排泄液を吸収する、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にて前記透液性表面シート２と略同一寸法の略細長略矩形形状に形成されている。
【００９６】
また、前記不透液性裏面シート３は、第１の不透液性裏面シート片6aと、第２の不透液性裏面シート片6bと、第３の不透液性裏面シート片6cとによって形成されている。この第３の不透液性裏面シート片6cは、液不透過性を有するシート片にて形成され、長手方向および幅方向寸法は前記吸収体４の長手方向および幅方向寸法よりもやや大きく形成されている。そして、この第３の不透液性裏面シート片6cの表面側略中央部には前記吸収体４が配設される。また、この第３の不透液性裏面シート片6cの裏面側の前記吸収体４が配設される位置は、前記第２の不透液性裏面シート片6bの略中央部に重ね合わされ接着剤などで固着されている。そして、この第２の不透液性裏面シート片6bは前記第１の不透液性裏面シート片6aに重ね合わされ接着剤などで固着されている。この第１の不透液性裏面シート片6aおよび第２の不透液性裏面シート片6bとは、背側腰回り部（図示せず）、股下回り部（図示せず）、および腹側腰回り部（図示せず）を長手方向に順次一体的に形成する。
【００９７】
そして、前記第１の不透液性裏面シート片6aおよび前記第２の不透液性裏面シート片6bの背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）からそれぞれ股下回り部（図示せず）において、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bとの間には、後述の第１の弾性体12と第２の弾性体（図示せず）とが伸長された状態で配設されて固着されている。
【００９８】
また、前記第３の不透液性裏面シート片6cの周縁部は前記吸収体４の周縁を包み込んで吸収体４の表面側周縁部において前記透液性表面シート２の周縁部に接着剤などで結合されて、前記吸収体４は前記透液性表面シート２と第３の不透液性裏面シート片6cとによって封着されている。
【００９９】
そして、外層シート５は、液不透過性を有する外側シート片14に通気性かつ液不透過性を有する内側シート片15を重ね合わせて一体的に結合して形成されている。
【０１００】
また、この外層シート５は、展開状態で背側腰回り部（図示せず）、股下回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）がおむつ体１の長手方向に順次一体的に形成されるとともに長手方向に沿った中心線にて略線対称な矩形形状に形成され、この股下回り部（図示せず）の幅方向の両側縁は脚回り部11が形成されている
そして、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って、外側シート片14と内側シート片15との間には第４の弾性体18，18が伸長した状態で配設され固着されている。
【０１０１】
また、この外層シート５の略中央部には、前記透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合されている。そして、この不透液性裏面シート３と前記外層シート５との重ね合わせ部は、吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延在する部分と、吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の長手方向両端部までとにおいて非固着部に形成され、また、前記不透液性裏面シート３の長手方向両端部は前記外層シート５に接着剤などにて固着結合されている。
【０１０２】
なお、前記外層シート５の長手方向寸法および幅方向寸法は前記不透液性裏面シート３の長手方向寸法および幅方向寸法よりも大きい。
【０１０３】
また、前記吸収体４の両側縁近傍には、この吸収体４の長手方向に沿って二枚の不透液性シート21，21が、互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この両不透液性シート21，21の内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部であって自由端に形成する。また、この不透液性シート21，21の外側縁部側は吸収体４の幅方向両側部より外方にそれぞれ延在して配設され、吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３上に固着されている。そして、この両不透液性シート21，21には、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて固着されている。
【０１０４】
そして、その他の構成は図１および図２に示す実施の形態と同じである。
【０１０５】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【０１０６】
まず、装着に際しては、図１および図２に示す実施の形態と同様に、図７に示すような展開状態のおむつ体１を被装着者の身体に密着させて装着する。
【０１０７】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21の内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【０１０８】
そして、吸収体４の裏側から表側周縁部にかけて第３の不透液性裏面シート片6cが包み込んで結合しているため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄が生ずることはなく、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１０９】
また、前記不透液性裏面シート３は前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在しているので、吸収体４に吸収されていない排泄液が外層シート５側へ漏泄することを防止でき、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１１０】
そして、前記吸収体４の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在した不透液性裏面シート３と外層シート５とは、前記おむつ体１の脚回り部11において吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部と吸収体４の長手方向両端部より外方に延在する部分から不透液性裏面シート３の両端部までの重ね合わせ部とは非固着部に形成されているため、不透液性裏面シート３の幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体１を屈曲させた際に外層シート５の厚みが不透液性裏面シート３の屈曲を妨げることがなく、おむつ体１を屈曲させても不透液性裏面シート３に皺や歪みが生じることがない。
【０１１１】
また、第１の弾性体12および第２の弾性体（図示せず）は前記第１の不透液性裏面シート片6aと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に配設されているため、外観が損なわれず外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので肌触りを向上できる。
【０１１２】
そして、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に、外層シート５の両側の脚回り部11に沿って配設した第４の弾性体18が収縮し、この第４の弾性体18近傍の外層シート５の脚回り部11が被装着者の身体方向に起立して被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成し、おむつ体１を被装着者の身体に装着した際に不透液性裏面シート３の脚回り部11aに形成される立体ギャザと同様の排泄液漏泄防止効果を奏し、おむつ体１をインナー用パッドを使用しアウターとして被装着者の身体に装着した際に、このおむつ体１の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこのおむつ体１と被装着者の身体との密着性が向上する。
【０１１３】
一方、おむつ体１の取り外しに際しては、背側腰回り部（図示せず）の両側部と腹側腰回り部（図示せず）の両側部との結合を解除し、腹側腰回り部（図示せず）を引っ張るようにして仰向けに臥せている被装着者の腰の下から引き抜いて取り外すことができるので、容易におむつ体１を着脱でき、作業性を向上できる。
【０１１４】
上記実施の形態では、おむつ体１の長手方向の両側部がそれぞれ接離可能に結合する背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）に位置して、外側シート片14と内側シート片15との間に第１の弾性体12および第２の弾性体（図示せず）をそれぞれ配設し、おむつ体１の幅方向に伸縮性を付与するため、従来のパンツ型の構成のように、着衣を脱がして腰を持ち上げるようにして着脱する必要がなく、横になって臥せている被装着者でも容易に着脱でき、作業性を向上できるとともに、背側腰回り部（図示せず）および腹側腰回り部（図示せず）は全体的に伸縮性が得られるので、締めつけすぎることを防止して密着させることができ、尿などの排泄液の漏れを生じることなく被装着者の装着感を向上できる。
【０１１５】
そして、この背側結合部（図示せず）と腹側結合部（図示せず）との結合離脱によっておむつ体１を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、さらに、被装着者の身体とおむつ体１との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【０１１６】
なお、前記第１の弾性体12、第２の弾性体（図示せず）、および前記第３の弾性体22は紐状ゴムに限らず、幅広の帯状のゴムなどでもよい。
【０１１７】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品における他の実施の形態の構成を図８を参照して説明する。
【０１１８】
前記図７に示す実施の形態では、不透液性シート21，21の外側縁部側は吸収体４の幅方向両側部より外方にそれぞれ延在して配設され、吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３上に固着されている構成としたが、この実施の形態では、不透液性シート21a，21aの外側縁部は吸収体４の両側縁部に沿って裏面側に折り返し重合して接着剤などにて結合したものである。
【０１１９】
図８に示すように、おむつ体1は、外層シート５の略中央部において、前記透液性表面シート２、第１の不透液性裏面シート片6aと第２の不透液性裏面シート片6bと第３の不透液性裏面シート片6cとを重合して形成した不透液性裏面シート３、および吸収体４とを有する吸収性物品本体部4aを重ね合わせて配設し、前記不透液性裏面シート３の前記吸収体４の配設された部分が接着剤3aなどによって固着結合され、前記吸収体４の両側縁近傍には、二枚の不透液性シート21a，21aが配設される。
【０１２０】
この二枚の不透液性シート21a，21aは、吸収体４の両側縁近傍位置に互いに対向する内側縁を臨ませてそれぞれ対称状に重ね合せられている。そして、この二枚の不透液性シート21a，21aの内側縁部側と吸収性物品本体部4aの透液性表面シート２とはそれぞれ非固着部であって自由端に形成する。また、この不透液性シート21a，21aの外側縁部側は吸収体４の両側縁部に沿って裏面側に折り返され、吸収体４の裏面側にて間隔をおいて対向して吸収性物品本体部4aの前記第３の不透液性裏面シート片6cと前記第２の不透液性裏面シート片6bとの間に重合して配設され、前記二枚の不透液性シート21a，21aの外側縁部と前記第３の不透液性裏面シート片6cとの接触面、および前記二枚の不透液性シート21a，21aの外側縁部と前記第２の不透液性裏面シート片6bとの接触面とはそれぞれ接着剤などで固着されている。そして、この二枚の不透液性シート21a，21aには、自由端の内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体22，22が伸長した状態で配設されて接着剤にて固着されている。
【０１２１】
そして、その他の構成は図７に示す実施の形態と同じである。
【０１２２】
次に、上記実施の形態の作用について説明する。
【０１２３】
まず、装着に際しては、図１および図２に示す実施の形態と同様に、図８に示すような展開状態のおむつ体１を被装着者の身体に密着させて装着する。
【０１２４】
そして、前記第３の弾性体22の収縮により、前記不透液性シート21aの内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体22の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着する状態となる。
【０１２５】
また、不透液性シート21aに配設された第３の弾性体22によって不透液性シート21が形成する第２の立体ギャザの間に略凹状の縮幅部を設けた形状の大型のインナー用パッドを使用しても排泄液の漏泄を生ずることがない。
【０１２６】
そして、吸収体４の裏側から表側周縁部にかけて第３の不透液性裏面シート片6cが包み込んで結合しているため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄が生ずることはなく、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１２７】
さらに、不透液性シート21a，21aの外側縁部は、吸収体４の両側縁部に沿って第３の不透液性裏面シート片6cと第２の不透液性裏面シート6bとの間に配設されるため、吸収体４が吸収した排泄液の漏泄防止効果が高まり、排泄液は吸収体４にて確実に吸収される。
【０１２８】
また、その他の作用は図７に示す実施の形態の作用と同じである。
【０１２９】
なお、上記図１ないし図８に示す実施の形態では、使い捨ておむつについて説明したが、各種吸収性物品に適用できる。
【０１３０】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の実施の形態を図９ないし図１８に基づいて説明する。
【０１３１】
この製造方法によって製造される吸収性物品体となるおむつ体1Bは、図６に示すとおり、背側腰回り部８の端部と腹側腰回り部10の端部を結合することによって、上面に開口形成された腰回り側開口部29と、両側脚回り部11によって下面に開口形成された一対の脚回り側開口部30，30とを有するパンツ形状である。
【０１３２】
まず、図９に示す工程により、長手方向に移動される長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に、長尺の第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を、それぞれ伸長させて互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して接着剤などで結合する。
【０１３３】
次に、図１０に示す工程により、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に前記第１の弾性紐状体32および前記第２の弾性紐状体33を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体34を重ね合わせて接着剤などで結合し長尺の不透液性裏面シート構成材36を形成する。
【０１３４】
次に、図１１に示す工程により、この長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に、前記第１の弾性紐状体32と前記第２の弾性紐状体33とが近接した部分に位置して吸収体４をこの吸収体４の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34の幅方向に合わせて配設し接着剤などで結合する。
【０１３５】
次に、図１２に示す工程により、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体35を配設して接着剤などで結合する。
【０１３６】
次に、図１３に示す工程により、前記第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体31，34および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを、隣接する吸収体４，４間の第１の弾性紐状体32と第２の弾性紐状体33との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材36および長尺の透液性表面シート体35の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33の両端側に沿って切断して吸収性物品本体部4aを形成する。
【０１３７】
この工程で製造された吸収性物品本体部4aは、長尺の透液性表面シート体35にて形成される透液性表面シート２と長尺の不透液性裏面シート構成材36にて形成された不透液性裏面シート３との間に吸収体４を配設し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、前記吸収体４は股下回り部９に配設され、第１の弾性紐状体32にて形成された第１の弾性体12は、両端部を背側腰回り部８から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設し、第２の弾性紐状体33にて形成された第２の弾性体13は、両端部を腹側腰回り部10から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設して結合されている。
【０１３８】
次に、図１４に示す工程により、長手方向に移動されている長尺の外側シート体37上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体37の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で複数本並列にそれぞれ配設し固着する。
【０１３９】
次に、図１５に示す工程により、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する。
【０１４０】
次に、図１６に示す工程により、この長尺の外層シート構成材41上に、前記図１５に示す工程にて形成された前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する。
【０１４１】
次に、図１７に示す工程により、前記外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成することにより、この結合部42，42間に腰回り側開口部29が形成され、この外層シート構成材41の結合工程の後に、前記外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する。
【０１４２】
そして、図１８に示す工程により、前記二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する。このようにして形成されたおむつ体1Bは、外層シート構成材41にて形成された外層シート５を有し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設されている。
【０１４３】
そして、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１４４】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１４５】
また、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に結合して結合部42を形成し、この結合部42，42間に腰回り側開口部29を形成する工程と、前記結合部42を前記外層シート構成材41の幅方向に切断する工程を設けることにより、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１４６】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図１８および図２２、図２３に基づいて説明する。
【０１４７】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する工程は、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成する工程の後に行うようにしたが、この実施の形態においては、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行う。
【０１４８】
従って、この実施の形態においては、図１５に示す、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する工程の後に、図２２に示す、長尺の外層シート構成材41上に、図１５に示す工程にて形成された前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に結合する工程の後に、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しておむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する。
【０１４９】
次に、図２３に示すように、前記外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42を形成し、この結合部42，42間に腰回り側開口部29を形成する工程を行う。
【０１５０】
次に、図１８に示す工程により、前記二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する。
【０１５１】
なお、図９ないし図１４に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１５２】
この実施の形態の作用を説明する。
【０１５３】
長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、この吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１５４】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合できるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に合わせて配設固着でき、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１５５】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１６、および図２４、図２５に基づいて説明する。
【０１５６】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成する工程は、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行うようにしたが、この実施の形態においては、二つ折りした前記外層シート構成材41の結合部42をこの結合部42の中心位置に沿って幅方向に切断して、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する工程の後において行うものである。
【０１５７】
従って、この製造方法においては、図１６に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に、図２４に示すように、外層シート構成材41を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、隣接する吸収性物品本体部4a，4a間を幅方向に接着剤などで結合して結合部42間に腰回り側開口部29を形成する。
【０１５８】
次に、図２５に示すように、結合部42を外層シート構成材41の幅方向に切断した後に、外層シート５を吸収性物品本体部4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Bにおける一対の脚回り側開口部30，30を形成し、吸収性物品体としてのおむつ体1Bを形成する工程を行う。
【０１５９】
なお、図９ないし図１５に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１６０】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、吸収性物品としてのおむつ体1Bの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができ、パンツ形状に形成したおむつ体1Bを容易に製造することができる。
【０１６１】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を図９ないし図１５、および図１９ないし図２１に基づいて説明する。
【０１６２】
この製造方法によって製造される吸収性物品体となるおむつ体1Cは、図１に示すとおり、透液性表面シート２、不透液性裏面シート３、およびこれら透液性表面シート２と不透液性裏面シート３との間に配設された吸収体４と、前記不透液性裏面シート３に重ね合せて結合された外層シート５とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10が長手方向に順次一体的に形成され、少なくとも前記吸収体４を前記股下回り部９に配設し、前記外層シート５の背側腰回り部８および腹側腰回り部10には前記外層シート５の幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体16および腹側腰回り用弾性体17を配設し、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたものである。
【０１６３】
まず、図９に示す工程により、長手方向に移動される長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に、長尺の第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を、それぞれ伸長させて互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して接着剤などで結合する。
【０１６４】
次に、図１０に示す工程により、前記長尺の第１の不透液性裏面シート体31上に前記第１の弾性紐状体32および前記第２の弾性紐状体33を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体34を重ね合わせて接着剤などで結合し長尺の不透液性裏面シート構成材36を形成する。
【０１６５】
次に、図１１に示す工程により、この長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に、前記第１の弾性紐状体32と前記第２の弾性紐状体33とが近接した部分に位置して吸収体４をこの吸収体４の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34の幅方向に合わせて配設し接着剤などで結合する。
【０１６６】
次に、図１２に示す工程により、前記長尺の第２の不透液性裏面シート体34上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体35を配設して接着剤などで結合する。
【０１６７】
次に、図１３に示す工程により、前記第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体31，34および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを、隣接する吸収体４，４間の第１の弾性紐状体32と第２の弾性紐状体33との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材36および長尺の透液性表面シート体35の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33の両端側に沿って切断して吸収性物品本体部4aを形成する。
【０１６８】
この工程で製造された吸収性物品本体部4aは、長尺の透液性表面シート体35にて形成される透液性表面シート２と、長尺の不透液性裏面シート構成材36にて形成された不透液性裏面シート３との間に吸収体４を配設し、背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、前記吸収体４は股下回り部９に配設され、第１の弾性紐状体32にて形成される第１の弾性体12は、両端部を背側腰回り部８から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設し、第２の弾性紐状体33にて形成された第２の弾性体13は、両端部を腹側腰回り部10から脚回り部11にかけて不透液性裏面シート３の幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに中間部を前記股下回り部９を横切る方向に屈曲して股下回り部９においてこの不透液性裏面シート３に幅方向に配設して結合されている。
【０１６９】
次に、図１４に示す工程により、長手方向に移動されている長尺の外側シート体37上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体37の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で複数本並列にそれぞれ配設し固着する。
【０１７０】
次に、図１５に示す工程により、前記長尺の外側シート体37上に前記背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を伸長させた状態で挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する。
【０１７１】
次に、図１９に示す工程により、前記外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材41の長手方向に近接して並列に一組の背側結合部材44，44，44，44を前記吸収性物品本体部4aの幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材41の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を前記吸収性物品本体部4aの幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材41に設ける。
【０１７２】
次に、図２０に示す工程により、前記長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、この吸収性物品本体部4aの脚回り部11の、少なくとも不透液性裏面シート３の吸収体４の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材41との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する。そして、前記不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合した後に、この外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する。
【０１７３】
次に、図２１に示す工程により、前記外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する。このようにして形成されたおむつ体1Cは、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設している。
【０１７４】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【０１７５】
長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１７６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７７】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７８】
また、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45，45を設ける工程と、前記長尺の外層シート構成材41上に吸収性物品本体部4aを配設して、結合する工程と、前記外層シート構成材41を幅方向に切断し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程とにより、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19が設けられるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１７９】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図２１、図２６および図２７に基づいて説明する。
【０１８０】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を吸収性物品本体部4a，4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する工程は、長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程の後に行ったが、この実施の形態においては、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45を設ける工程の後に行うものである。
【０１８１】
従って、この製造方法においては、図１５に示すように、長尺の外側シート体37上に背側腰回り用弾性部材38および腹側腰回り用弾性部材39を挟んで長尺の内側シート体40を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材41を形成する工程の後に、図２６に示すように、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設けた後に、この外層シート構成材41を略楕円形に切断しておむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する。
【０１８２】
次に、図２７に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に結合する工程を行う。
【０１８３】
次に、図２１に示す工程により、前記外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する。
【０１８４】
なお、図９ないし図１４に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１８５】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１８６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８７】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８８】
また、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に一組の腹側結合部材45，45を設ける工程と、前記長尺の外層シート構成材41上に前記吸収性物品本体部4aを配設して、前記吸収性物品本体部4aの不透液性裏面シート３を結合する工程と、前記外層シート構成材41を幅方向に切断し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程とにより、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１８９】
次に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法の他の実施の形態を、図９ないし図１５、図１９、図２８および図２９に基づいて説明する。
【０１９０】
前記実施の形態においては、外層シート構成材41を背側結合部材44，44，44，44と腹側結合部45，45の配設部分の間を略楕円形に切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成する工程は、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に設けた前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設ける工程の後に行う工程が採られていたが、この実施の形態においては、外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断する工程の後において行うものである。
【０１９１】
従って、図１９に示すように、外層シート構成材41の一方面の幅方向一側部に、一組の背側結合部材44，44，44，44を外層シート構成材41に設け、前記外層シート構成材41の他方面の幅方向他側部に前記背側結合部材44，44，44，44に係脱自在の一組の腹側結合部材45，45を外層シート構成材41に設ける工程の後に、図２７に示すように、長尺の外層シート構成材41上に、前記吸収性物品本体部4aの長手方向を外層シート構成材41の幅方向に向けて図１３に示す工程にて形成された吸収性物品本体部4aを配設し、前記吸収性物品本体部4aの股下回り部９において前記吸収体４の配設された部分の不透液性裏面シート３を外層シート構成材41上に接着剤などで結合する工程を行う。
【０１９２】
次に、図２８に示すように、外層シート構成材41を前記一組の背側結合部材44，44，44，44の間と前記一組の腹側結合部材45，45の間を結ぶ線上で幅方向に切断した後に、図２９に示すように、外層シート５を吸収性物品本体部4aの股下回り部９の両側部位置から切断しおむつ体1Cにおける脚回り部11を形成し、外層シート５と背側結合部19と腹側結合部20とを有し、かつ背側腰回り部８、両側部に脚回り部11を有する股下回り部９、および腹側腰回り部10を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体４を股下回り部９に配設した吸収性物品体としてのおむつ体1Cを形成する工程を行う。
【０１９３】
なお、図９ないし図１５に示す工程は、前記実施の形態と同一である。
【０１９４】
この実施の形態では、長尺の不透液性裏面シート構成材36、第１の弾性紐状体32、第２の弾性紐状体33、および長尺の透液性表面シート体35を重ね合わせて吸収性物品本体部4aを製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材36および吸収体４を挟着した長尺の透液性表面シート体35とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部4aは、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材41上に配設することができるので、吸収性物品としてのおむつ体1Cの製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０１９５】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９６】
また、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33を長尺の不透液性裏面シート構成材36の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体32および第２の弾性紐状体33をそれぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体31の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体12および第２の弾性体13を、長尺の不透液性裏面シート構成材36が長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材36に配設する必要がなく、おむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９７】
また、外層シート５の背側腰回り部８の両側部には背側結合部19，19，19，19を設けるとともに腹側腰回り部10の両側部にはこの両背側結合部19，19，19，19にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部20，20を設けたおむつ体1Cを容易に製造することができる。
【０１９８】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、吸収体に吸収されていない排泄液が外層シート側へ漏泄することを防止できる。また、外層シートの股下回り部の両側部に脚回り部を形成したので、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に密着させて装着することができる。
【０１９９】
また、不透液性裏面シートは、幅方向寸法を外層シートの幅方向寸法に左右されることなく大きくでき、また、使い捨て吸収性物品を被装着者の身体に装着する際に、この不透液性裏面シートの脚回り部は外層シート脚回り部の応力に左右されることなく被装着者の身体方向に起立して立体ギャザを形成して被装着者の身体に密着するので、大型のインナー用パッドを使用しても立体ギャザが被装着者の身体に密着し、外部への排泄液の漏泄が起こらず、また、外層シートを不透液性外層シートの起立に左右されることなく密着性やフィット性の高い状態で被装着者の身体に装着できる。
さらに、不透液性裏面シートの幅方向寸法を大きくすることができ、おむつ体を屈曲させた際に、外層シートの厚みが不透液性裏面シートの屈曲を妨げることがなく、おむつ体を屈曲させても不透液性裏面シートに皺や歪みが生じることがない。
【０２００】
また、第１の弾性体及び第２の弾性体は、おむつ体の長手方向中央部近傍の股下回り部においては、不透液性裏面シートを幅方向に収縮させるため、被装着者の身体に密着し易い形状を形成しておむつ本体の装着性が向上する。さらに、第１の弾性体及び第２の弾性体は、第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片との間に配設されているため、外観が損なわれることなく外観を向上できるとともに、直接被装着者に当接しないので、肌触りを向上できる。また、第１の弾性体及び第２の弾性体が不透液性裏面シートの両側縁部略全域においては、不透液性裏面シートを長手方向に収縮させ、不透液性裏面シートの側縁部分が起立して立体ギャザが形成される。
さらに、吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合わせ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品本体部の表面にそれぞれ固着し、この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設したので、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ配設した第３の弾性体が収縮作用を奏し、この第３の弾性体の収縮により、不透液性シートの内側縁部は壁状に突出する状態に起き上がって第２の立体ギャザを形成し、この第２の立体ギャザの先端縁は第３の弾性体の伸縮性により被装着者の股下部両側に密着した状態となり、立体ギャザの内側部において形成される第２の立体ギャザにて排泄液漏泄防止効果を果たし、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【０２０１】
請求項３記載の発明によれば、吸収性物品体がパンツ形状をしていることにより、この使い捨て吸収性物品を、インナー用パッドを使用した状態でパンツのように着脱することができ、着脱を簡易に行うことができる。
【０２０２】
請求項４記載の発明によれば、吸収性物品体の背側腰回り部と腹側腰回り部の両側縁にそれぞれ配設した背側結合部と腹側結合部とを係脱自在とすることによってこの吸収性物品体を被装着者の身体に装着しまた離脱させることができ、また、被装着者の身体と吸収性物品体との間にインナー用パッドを装着しまたは離脱させることができるので、インナー用パッドの交換を容易に行うことができる。
【０２０３】
請求項５記載の発明によれば、第１の弾性体と第２の弾性体とが不透液性裏面シートの幅方向両側縁部に沿って連続的に配設されていることになり、吸収性物品体の脚回り部近傍の不透液性裏面シートは起立方向に向かい立体ギャザが形成される。
【０２０４】
請求項６記載の発明によれば、この外側シート片と内側シート片との間に配設した背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体により、外層シートの腰回り部分略全域において幅方向の伸縮性が得られることにより、吸収性物品体と被装着者の身体との密着性やフィット性が向上し、吸収性物品体の排泄液の漏泄防止機能が向上する。
【０２０５】
請求項７記載の発明によれば、吸収性物品体を被装着者の身体に装着した際に、外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って配設した第４の弾性体が収縮し、この第４の弾性体近傍の外層シートが脚回り部の両側部において被装着者の脚回りに締結されて第３の立体ギャザを形成して排泄液漏泄防止効果を奏し、吸収性物品体をアウターとして装着した際に、この吸収性物品体の排泄液漏泄防止効果が向上するとともにこの吸収性物品体と被装着者の身体との密着性が向上する。
【０２０６】
請求項８記載の発明によれば、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０２０７】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２０８】
また、外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、吸収性物品本体部間を幅方向に結合してから外層シート構成材の幅方向に切断することにより、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２０９】
請求項９記載の発明によれば、パンツ形状に形成した使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１０】
請求項１０記載の発明によれば、長尺の不透液性裏面シート構成材、第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体、および長尺の透液性表面シート体を長手方向に移動させながら順に重ね合わせて吸収性物品本体部を製造でき、長尺の不透液性裏面シート構成材および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを幅方向に切断して形成される吸収性物品本体部は、長手方向と幅方向の向きを変えることなく長手方向に移動されている外層シート構成材上に配設することができるので、使い捨て吸収性物品の製造工程の効率化と製造の容易化を図ることができる。
【０２１１】
また、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を長尺の不透液性裏面シート構成材の進行方向に対して左右方向に往復させることにより、第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体をそれぞれ互いに対称状に対向させて左右方向に交互に屈曲して長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合することができるので、第１の弾性体および第２の弾性体を、長尺の不透液性裏面シート構成材の長手方向に向かう流れ方向に対して直角方向から長尺の不透液性裏面シート構成材に配設する必要がなく、使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１２】
さらに、外層シートの背側腰回り部の両側部に背側結合部を有し腹側腰回り部の両側部にこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を有する使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【０２１３】
請求項１１記載の発明によれば、展開状態の使い捨て吸収性物品を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の一部を切り欠いた平面図である。
【図２】同上使い捨て吸収性物品の図１におけるＡ−Ａ線部の縦断正面図である。
【図３】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図４】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図５】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の展開した状態の説明平面図である。
【図６】同上パンツ形状の使い捨て吸収性物品の斜視図である。
【図７】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の縦断正面図である。
【図８】本発明の他の実施の形態を示す使い捨て吸収性物品の縦断正面図である。
【図９】本発明の使い捨て吸収性物品の実施の形態における、長尺の第１の不透液性裏面シート体上に第１弾性紐状体および第２弾性紐状体を配設し結合する工程の説明平面図である。
【図１０】同上長尺の第１の不透液性裏面シート体に第１弾性紐状体および第２弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を配設して結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程の説明平面図である。
【図１１】同上長尺の第２の不透液性裏面シート体の上に吸収体を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１２】同上長尺の第２の不透液性裏面シート体の上に吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１３】同上第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体とを挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に切断し、吸収性物品本体部を形成する工程の説明平面図である。
【図１４】同上長尺の外側シート体上の長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を配設し固着する工程の説明平面図である。
【図１５】同上長尺の外側シート体上に背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程の説明平面図である。
【図１６】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図１７】同上外層シート構成材を２つ折りする工程の説明平面図である。
【図１８】同上外層シート構成材を切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図１９】同上長尺の外層シート構成材上に結合部材を設ける工程の説明平面図である。
【図２０】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図２１】同上外層シート構成材を幅方向に切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図２２】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を配設して結合する工程の説明平面図である。
【図２３】同上外層シート構成材を２つ折りする工程の説明平面図である。
【図２４】同上２つ折りした外層シート構成材を結合する工程の説明平面図である。
【図２５】同上外層シート構成材を切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【図２６】同上長尺の外層シート構成材上に結合部材を設ける工程の説明平面図である。
【図２７】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を結合する工程の説明平面図である。
【図２８】同上長尺の外層シート構成材上に吸収性物品本体部を外層シート構成材上に結合する工程の説明平面図である。
【図２９】同上外層シート構成材を幅方向に切断しておむつ体を形成する工程の説明平面図である。
【符号の説明】
１ 吸収性物品体としてのおむつ体
1A 吸収性物品体としてのおむつ体
1B 吸収性物品体としてのおむつ体
1C 吸収性物品体としてのおむつ体
２ 透液性表面シート
３ 不透液性裏面シート
４ 吸収体
4a 吸収性物品本体部
５ 外層シート
８ 背側腰回り部
９ 股下回り部
10 腹側腰回り部
11，11a 脚回り部
12 第１の弾性体
13 第２の弾性体
14 外側シート片
15 内側シート片
16 背側腰回り用弾性体
17 腹側腰回り用弾性体
18 第４の弾性体
19 背側結合部
20 腹側結合部
21，21a 不透液性シート
22 第３の弾性体
24 一方側縁部
25 他方側縁部
26 一方側縁部
27 他方側縁部
28 結合部
29 腰回り側開口部
30 脚回り側開口部
31 長尺の第１の不透液性裏面シート体
32 第１の弾性紐状体
33 第２の弾性紐状体
34 長尺の第２の不透液性裏面シート体
35 長尺の透液性表面シート体
36 長尺の不透液性裏面シート構成材
37 長尺の外側シート体
38 背側腰回り用弾性部材
39 腹側腰回り用弾性部材
40 長尺の内側シート体
41 外層シート構成材
42 結合部
44 背側結合部材
45 腹側結合部材
Claims (11)
- 透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、
この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、
前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片によって形成し、この第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、
吸収性物品本体部は背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、
少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、
前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、
前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、
前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、
前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、
前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、
この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設した
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 透液性表面シート、不透液性裏面シートおよびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設した吸収体にて形成した吸収性物品本体部と、この吸収性物品本体部の不透液性裏面シートに重ね合せて結合した外層シートとを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部が長手方向に順次一体的に形成し、かつ前記吸収体を少なくとも前記股下回り部に配設した吸収性物品体を備え、
この吸収性物品体の外層シートの背側腰回り部および腹側腰回り部には前記外層シートの幅方向に伸縮する背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設し、
前記不透液性裏面シートは、第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片および第３の不透液性裏面シート片とによって形成し、この第３の不透液性裏面シート片の表面側に前記吸収体を配設するとともにこの第３の不透液性裏面シート片の裏面側に前記第１の不透液性裏面シート片と第２の不透液性裏面シート片を重ね合わせて固着し、背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、この背 側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側を凹弧状に切り欠き、股下回り部の両側部に脚回り部が形成され、
少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片は前記吸収体の長手方向両端部及び幅方向両側縁部より外方に延在し、
前記吸収性物品体の脚回り部において、少なくとも前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片と外層シートとの前記吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の重ね合せ部は非固着部に形成し、
前記第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間には、この第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の背側腰回り部および腹側腰回り部からそれぞれ両側の脚回り部に第１の弾性体と第２の弾性体とを配設し、
前記第１の弾性体は、両端側を背側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、
前記第２の弾性体は、両端側を腹側腰回り部から脚回り部にかけて第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の幅方向の両側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの第１の不透液性裏面シート片および第２の不透液性裏面シート片の間に幅方向に配設し、
前記吸収体の両側縁近傍に、この吸収体の長手方向に沿って二枚の不透液性シートを互いに対向する内側縁間に間隙をもってそれぞれ対称状に重ね合せ、この両不透液性シートの内側縁部側と透液性表面シートとはそれぞれ非固着部とするとともにこの不透液性シートの外側縁部を吸収性物品体本体部の表面にそれぞれ固着し、
この両不透液性シートの内側縁部に沿ってそれぞれ第３の弾性体を配設した
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 外層シートの背側腰回り部の一方側縁部と腹側腰回り部の一方側縁部、およびこの背側腰回り部の他方側縁部とこの腹側腰回り部の他方側縁部とをそれぞれ結合し、前記吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成した
ことを特徴とする請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品。 - 外層シートの背側腰回り部の両側部には背側結合部をそれぞれ設けるとともに腹側腰回り部の両側部にはこの両背側結合部にそれぞれ係脱自在に結合される腹側結合部を設け、
使用時には、一方の背側結合部と一方の腹側結合部とを結合し、また、他方の背側結合部と他方の腹側結合部とをそれぞれ結合し、前記吸収性物品体を腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部を有するパンツ形状に形成する
ことを特徴とする請求項１または２記載の使い捨て吸収性物品。 - 第１の弾性体と第２の弾性体とは吸収性物品体の脚回り部において交差し、
第１の弾性体は前記股下回り部の長手方向略中央部よりも腹側腰回り部側にて股下回り部を横切って配設し、
第２の弾性体は前記股下回り部の長手方向略中央部よりも背側腰回り部側にてこの股下回り部を横切って配設した
ことを特徴とする請求項１ないし４のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。 - 外層シートは装着者の衣服側に面する外側シート片と前記不透液性裏面シート側に面して肌側となる内側シート片とにて構成され、
この外側シート片と内側シート片との間に背側腰回り用弾性体および腹側腰回り用弾性体を配設した
ことを特徴とする請求項１ないし５のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。 - 外層シートの少なくとも両側脚回り部に沿って第４の弾性体を配設する
ことを特徴とする請求項１ないし６のいずれか一つに記載の使い捨て吸収性物品。 - 長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、
前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、
この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、
前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程と、
前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程と、
長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、
前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、
この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、
前記外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、
前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程
とを含むことを特徴とする使い捨て吸収性物品の製造方法。 - 長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、
外層シート構成材を幅方向中央部から長手方向に沿って２つ折りし、前記隣接する吸収性物品本体部間を幅方向に結合して結合部を形成し、この結合部間に腰回り側開口部を形成する工程と、
前記結合部を前記外層シート構成材の幅方向に切断し、外層シートを有し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程と
のいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して一対の脚回り側開口部を形成する工程を備えている
ことを特徴とする請求項８記載の使い捨て吸収性物品の製造方法。 - 長尺の第１の不透液性裏面シート体上に、長尺の第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体を、それぞれ互いに対称状に対向させて幅方向に交互に屈曲して前記長尺の第１の不透液性裏面シート体の長手方向に配設して結合する工程と、
前記長尺の第１の不透液性裏面シート体上に前記第１の弾性紐状体および前記第２の弾性紐状体を挟んで長尺の第２の不透液性裏面シート体を重ね合わせて結合し長尺の不透液性裏面シート構成材を形成する工程と、
この長尺の第２の不透液性裏面シート体上に、前記第１の弾性紐状体と前記第２の弾性紐状体とが近接した部分に位置して吸収体をこの吸収体の長手方向を前記長尺の第２の不透液性裏面シート体の幅方向に合わせて配設して結合する工程と、
前記長尺の第２の不透液性裏面シート体上に前記吸収体を挟んで長尺の透液性表面シート体を配設して結合する工程と、
前記第１の弾性紐状体、第２の弾性紐状体を挟着した第１および第２の長尺の不透液性裏面シート体および吸収体を挟着した長尺の透液性表面シート体とを、隣接する吸収体間の第１の弾性紐状体と第２の弾性紐状体との間隔が最も離隔した部分において、長尺の不透液性裏面シート構成材および長尺の透液性表面シート体の幅方向に、両側部から第１の弾性紐状体および第２の弾性紐状体の両端側に沿って切断し、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設し、前記第１の弾性体は、両端部を背側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設するとともに中間部を前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設し、前記第２の弾性体は、両端部を腹側腰回り部から脚回り部にかけて不透液性裏面シートの幅方向の側縁部に沿って配設して結合するとともに前記股下回り部を横切る方向に屈曲して股下回り部においてこの不透液性裏面シートに幅方向に配設して結合した吸収性物品本体部を形成する工程と、
長尺の外側シート体上の幅方向両側部にこの長尺の外側シート体の長手方向に向かって長尺の背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を複数本並列にそれぞれ配設し固着する工程と、
前記長尺の外側シート体上に前記背側腰回り用弾性部材および腹側腰回り用弾性部材を挟んで長尺の内側シート体を重ね合せて配設し結合した長尺の外層シート構成材を形成する工程と、
この外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、
この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分と外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、
この外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程
とを含むことを特徴とする使い捨て吸収性物品の製造方法。 - 外層シート構成材の一方面の幅方向一側部に、この外層シート構成材の長手方向に近接して並列する一組の背側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設け、前記外層シート構成材の他方面の幅方向他側部にこの外層シート構成材の長手方向に近接して並列に設けた前記背側結合部材に係脱自在の一組の腹側結合部材を前記吸収性物品本体部の幅方向寸法と略同じ間隔をもって外層シート構成材に設ける工程と、
この長尺の外層シート構成材上に、前記吸収性物品本体部の長手方向を外層シート構成材の幅方向に向けてこの吸収性物品本体部を配設し、前記吸収性物品本体部の脚回り部の、少なくとも不透液性裏面シートの吸収体の幅方向両側縁部より外方に延出した部分の外層シート構成材との重ね合せ部を除いて、前記吸収性物品本体部の股下回り部において前記吸収体の配設された部分の不透液性裏面シートを外層シート構成材上に結合する工程と、
前記外層シート構成材を前記少なくとも一組の背側結合部の間と前記少なくとも一組の腹側結合部の間を結ぶ線上で幅方向に切断し、外層シートと背側結合部と腹側結合部とを有し、かつ背側腰回り部、両側部に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次一体的に形成し、少なくとも前記吸収体を股下回り部に配設した吸収性物品体を形成する工程と
のいずれかの工程の後に、外層シート構成材または外層シートの股下回り部の両側部を切断して脚回り部を形成する工程を備えている
ことを特徴とする請求項１０記載の使い捨て吸収性物品の製造方法。
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