JP5149104B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
従来、使い捨ておむつとしては、テープファスナー等の締結手段を用いた展開型の使い捨ておむつが主流であったが、近年、パンツ型使い捨ておむつが上市されている。このパンツ型使い捨ておむつは、立位の状態においても装着及び離脱が容易という特長を有している。例えば特許文献1には、使用状態においてウエスト開口部及び左右のレッグ開口部が形成され、そのウエスト開口縁から該レッグ開口部の開口始端に至る長さ範囲の胴周り部と、該胴周り部に隣接し該レッグ開口部を形成する長さ範囲の股部とに、周方向に沿って弾性部材が配されているパンツ型使い捨ておむつが記載されている。特許文献1に記載のパンツ型使い捨ておむつによれば、前記弾性部材が所定位置に配されているため見栄えが良く、且つ良好な着用感及びフィット感が得られるとされている。
しかし、特許文献1に記載のパンツ型使い捨ておむつは、レッグ開口縁に沿って弾性部材が配されておらず、いわゆるレッグギャザーを具備していないため、着用者の脚周りに対するフィット性に乏しく、レッグ開口縁と着用者の大腿部との間に隙間が生じ、該隙間から排泄液が漏れるおそれがある。
ところで、使い捨ておむつ等の吸収性物品におけるレッグギャザーは、該吸収性物品の展開状態において該吸収性物品を長手方向中心線によって前身頃と後身頃とに二分したときに、通常、前身頃に位置するレッグ開口部の始端近傍から後身頃の股下部に亘って伸長状態で配置された前部レッグ弾性部材と、該後身頃に位置するレッグ開口部の始端近傍から該前身頃の股下部に亘って伸長状態で配置された後部レッグ弾性部材とによって形成されており、レッグ開口縁の略全周に亘って存している(例えば特許文献2参照)。このように、前身頃から後身頃に亘る前部レッグ弾性部材と後身頃から前身頃に亘る後部レッグ弾性部材とをレッグ開口縁の近傍に該レッグ開口縁に沿って配してレッグギャザーを形成することにより、レッグ開口縁全体が着用者の鼠けい部よりも大腿部側に位置する脚周りにフィットし、これによりレッグ開口部からの漏れが効果的に防止される。
しかし、特許文献2に記載の如きおむつ、即ちレッグ開口縁の全周にレッグギャザー形成用のレッグ弾性部材が配されているおむつは、特に着用者の排尿部と対向する部位と肌との間に隙間が生じやすく、そのため漏れ防止性の点で問題があった。また、このようなおむつは、着用時において本来鼠けい部よりも大腿部側に位置すべき前記前部レッグ弾性部材が、着用時に鼠けい部と重なるように位置しやすく、鼠けい部が前部レッグ弾性部材によって過度に締め付けられやすいため、鼠けい部にゴム跡が付いたり鼠けい部が赤く腫れたりするなど、着用感の点でも問題があった。
特開2002−272783号公報 特開2006−61680号公報
従って、本発明の目的は、肌に対するフィット性及び漏れ防止性に優れ、且つ肌に優しく着用感が良好な吸収性物品を提供することにある。
本発明は、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域、股下に配される股下領域、及び背側に配される背側領域を有し、該股下領域の両側縁が、それぞれ着用者の脚周りに沿うように凹状に湾曲してレッグ開口縁を形成している吸収性物品であって、前記吸収性物品の展開状態において、長手方向中心線によって前記股下領域を前記腹側領域寄りに位置する腹側股下領域と、前記背側領域寄りに位置する背側股下領域とに区分したときに、該背側領域と該背側股下領域との境界又はその近傍から該長手方向中心線を跨いで該腹側股下領域に亘るレッグ弾性部材が、幅方向中心線を挟んで左右両側それぞれに伸長状態で配されていると共に、前記腹側股下領域に股下弾性部材が、前記吸収性物品の幅方向に沿って伸長状態で配されており、前記レッグ弾性部材は、前記背側股下領域においては、前記レッグ開口縁の近傍に該レッグ開口縁に沿って配され、前記腹側股下領域においては、前記長手方向中心線から前記腹側領域に向かうにつれて該レッグ開口縁から徐々に離間するように、該レッグ開口縁の近傍から該腹側股下領域の幅方向中央部に亘って配されており、前記腹側股下領域に位置する前記レッグ弾性部材の長手方向先端が、前記股下弾性部材の配置領域又はその近傍に達しており、前記腹側領域と前記腹側股下領域との境界又はその近傍を始端として前記レッグ開口縁の近傍に該レッグ開口縁に沿って配され且つ前記股下弾性部材に達する弾性部材が配されていない吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、肌に対するフィット性に優れ、漏れを起こし難く、漏れに対して安心感が得られ、且つ肌に優しく着用感が良好である。
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の第1実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一実施形態を腹側から見たときの斜視図が示されている。図2には、図1に示すおむつを組み立てる前の状態の分解斜視図が示されている。図3には、図1に示すおむつにおける外包材の展開状態を示す肌当接面側(着用時に着用者の肌と対向する面側)の平面図が示されている。尚、おむつ(吸収性物品)の展開状態とは、第1実施形態の如きパンツ型使い捨ておむつにおいては、後述するサイドシール部Sが接合される前の状態をいい、テープファスナー等の締結手段を用いた展開型の使い捨ておむつにおいては、該締結手段によって腹側と背側とが締結されずに平面状に拡げられた状態をいう。
本実施形態の使い捨ておむつ1は、液透過性の表面シート2、撥水性又は防漏性の裏面シート3、及び両シート2,3間に介在配置された液保持性の吸収性コア4を有する実質的に縦長の吸収性本体10と、該吸収性本体10の裏面シート3側に配された外包材11とを備えている。
外包材11は、使い捨ておむつ1の長手方向の両側縁が、長手方向中央部において内方に括れた砂時計型の形状をしており、使い捨ておむつの輪郭を形成している。使い捨ておむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域A、股下に配される股下領域B、及び背側に配される背側領域Cを有している。股下領域Bの両側縁B1,B2は、それぞれ着用者の脚周りに沿うように凹状に湾曲してレッグ開口縁B1,B2を形成している。使い捨ておむつ1は、腹側領域Aの両側縁A1,A2と背側領域Cの両側縁C1,C2とが互いに接合されており、この接合によって、一対のサイドシール部S、ウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6が形成されている。この接合方法としては、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の接合方法が用いられる。レッグ開口部6は、レッグ開口縁B1(B2)によって画成されている。
表面シート2、裏面シート3及び吸収性コア4はそれぞれ矩形状であり、一体化されて縦長の吸収性本体10を形成している。表面シート2及び撥水性や防漏性の裏面シート3としては、従来この種のおむつに用いられている材料と同様のものを用いることができる。また吸収性コア4は、高吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成されており、ティッシュペーパー(図示せず)によって被覆されている。吸収性コア4としては、パルプ繊維等の繊維から成る繊維集合体又はこれに高吸収性ポリマーを保持させてなるもの等を好ましく用いることができる。繊維集合体は、不織布も含む概念である。高吸収性ポリマーを保持する形態としては、繊維集合体の繊維間に分散して保持されている形態、2層以上からなる繊維層の間にサンドイッチされている形態、高吸収性ポリマーからなる層と繊維集合体からなる層とが、蓄層された状態でティッシュペーパー等で包まれている状態等を用いることができる。
外包材11は、少なくとも二枚の不織布、即ち外層不織布12と該外層不織布12の内面側に配された内層不織布13とを有している。外層不織布12は使い捨ておむつ1の外面をなし、内層不織布13は外層不織布12の内側面に、ホットメルト粘着材等の接着剤によって接合されている。外層不織布12と内層不織布13は液の染み出し性を考慮すると、両方ともに撥水性であることが好ましい。
外包材11における長手方向の前後部には、前後部の前後端縁に沿って、複数のウエスト弾性部材51が、その幅方向に亘り配されている。各ウエスト弾性部材51は、外層不織布12と内層不織布13とによって伸張状態で挟持固定されている。各ウエスト弾性部材51は使い捨ておむつ1の腹側領域Aの両側縁A1,A2と背側領域Cの両側縁C1,C2とを互いに接合させてサイドシール部Sを形成したときに、両弾性部材51、51の端部同士が重なるように配されている。
外層不織布12は、外層不織布12と内層不織布13とによって各ウエスト弾性部材51,51を挟持固定する部位よりも更に延出する長さを有し、外層不織布12の内層不織布13から延出した部分が吸収性本体10側に折り返されている。外層不織布12の折り返した部分により、吸収性本体10の長手方向前後端部の肌当接面、即ち吸収性本体10の長手方向前後端部における表面シート2の肌当接面が被覆されている。
外包材11における左右両側の凹状に湾曲したレッグ開口縁B1,B2それぞれには、複数本(第1実施形態では3本)のレッグ弾性部材61が配されている。即ち、図3に示す如き使い捨ておむつ1の展開状態において、長手方向中心線(おむつ1を長手方向に二分する仮想直線)CL1によって股下領域Bを腹側領域A寄りに位置する腹側股下領域Baと、背側領域C寄りに位置する背側股下領域Bcとに区分したときに、背側領域Cと背側股下領域Bcとの境界又はその近傍から長手方向中心線CL1を跨いで腹側股下領域Baに亘るレッグ弾性部材61が、幅方向中心線CL2(おむつ1を幅方向に二分する仮想直線)を挟んで左右両側それぞれに伸長状態で配されている。左側に位置するレッグ弾性部材61と右側に位置するレッグ弾性部材61とは、幅方向中心線CL2を挟んで左右対称に配されている。
各レッグ弾性部材61は、図3に示すように、背側股下領域Bcにおいては、レッグ開口縁B1(B2)の近傍に該レッグ開口縁B1(B2)に沿って配され、腹側股下領域Baにおいては、長手方向中心線CL1から腹側領域Aに向かうにつれてレッグ開口縁B1(B2)から徐々に離間するように、該レッグ開口縁B1(B2)の近傍から腹側股下領域Baの幅方向中央部に亘って配されている。腹側股下領域Baにおいて各レッグ弾性部材61は、長手方向中心線CL1との交点を始点とし幅方向中心線CL2に対して傾斜するように配されている傾斜部と、該幅方向中心線CL2と直交する方向に延びる直交部とを有し、該傾斜部の存在によって、上述したようにレッグ弾性部材61がレッグ開口縁B1(B2)から徐々に離間するようになされている。各レッグ弾性部材61は、外層不織布12と内層不織布13との間に配されており、接着剤やヒートシール等の所定の接合手段によって、両不織布12、13に伸張状態で固定されている。
第1実施形態の使い捨ておむつ1の主たる特徴の一つは、上述したように背側股下領域Bcから腹側股下領域Baに亘ってレッグ弾性部材61が伸長状態で配されていると共に、該腹側股下領域Baに股下弾性部材71が、使い捨ておむつ1の幅方向に沿って伸長状態で配されている点にある。そして、第1実施形態の使い捨ておむつ1は、これら2種類の弾性部材61,71を具備している代わりに、「腹側領域Aと腹側股下領域Baとの境界又はその近傍を始端としてレッグ開口縁B1(B2)の近傍に該レッグ開口縁B1(B2)に沿って配され且つ股下弾性部材71に達する弾性部材」(以下、腹側レッグ弾性部材という)を具備していない。即ち、第1実施形態の使い捨ておむつ1においては、レッグ弾性部材61によって、長手方向中心線CL1よりも背側領域C寄りに位置するレッグ開口縁B1(B2)にはレッグギャザーが形成されるものの、前記腹側レッグ弾性部材を具備していないため、腹側領域Aと腹側股下領域Baとの境界又はその近傍から少なくとも股下弾性部材71の配置領域D(後述する)に亘って存する、長手方向中心線CL1よりも腹側領域A寄りに位置するレッグ開口縁B1(B2)にはレッグギャザーが形成されない。
このように、背側股下領域Bcから腹側股下領域Baにかけてのレッグ開口縁B1(B2)の近傍にレッグ弾性部材61を配し、且つ腹側股下領域Baから背側股下領域Bcにかけてのレッグ開口縁B1(B2)の近傍にはレッグ弾性部材(前記腹側レッグ弾性部材)を配さないことにより、レッグ弾性部材による応力のバランスをおむつ1の長手方向前後で故意に崩し、これによりおむつ1の特に股下から背側にかけての部位の幅方向中央部が、レッグ弾性部材61によって背側に引っ張られるようになる。おむつ1の着用時には、このレッグ弾性部材61による背側方向への引っ張り力によって、股下から背側にかけての部位の幅方向中央部を中心としておむつ1全体が背側に引っ張り上げられるようになり、これによりおむつ1の肌に対するフィット性が高まり、その結果おむつ1における着用者の排尿部との対向部位と肌との間に隙間を生じ難くなり、漏れの防止や着用者の漏れに対する不安感の解消が図られる。また、腹側股下領域Baには、前記腹側レッグ弾性部材が配されていない代わりに股下弾性部材71が配されているため、該領域Baの肌に対するフィット性は良好である。
また仮に、前記腹側レッグ弾性部材が配されていると、即ち、長手方向中心線CL1よりも腹側領域A寄りに位置するレッグ開口縁B1(B2)に沿って弾性部材が配されていると、通常おむつの着用者は前屈みの姿勢をとることが多く、尿等の体液を吸収した吸収性コア4の重みが身体の前側にかかりやすいことなどもあって、前記腹側レッグ弾性部材がおむつ着用時に着用者の鼠けい部と重なってこれを過度に締め付ける場合があり、その場合鼠けい部にゴム跡が付いたり鼠けい部が赤く腫れたりするなど、着用感の低下を招くおそれがあるが、第1実施形態のおむつ1は前記腹側レッグ弾性部材を具備していないため、このような不都合を起こすおそれがなく、着用感に優れている。
各レッグ弾性部材61は、図3に示すように、その一端(始端)61sが、背側領域Cの側縁C1(C2)における背側領域Cと背側股下領域Bcとの境界BLの近傍に位置し、他端61eは、腹側股下領域Baにおいて吸収性本体10(吸収性コア4)の長手方向左右両側縁の延長線よりもおむつ1の内方に位置しているが、幅方向中心線CL2に達する前に終端しており、幅方向中心線CL2を跨いでいない。従って、幅方向中心線CL2を挟んで左側に位置するレッグ弾性部材61と右側に位置するレッグ弾性部材61とは、腹側股下領域Baの幅方向中央部において繋がっていない。このように、レッグ弾性部材61が腹側股下領域Baの幅方向中央部において幅方向の左右に分離されていることにより、該幅方向中央部において分離されずに繋がっている場合に比して、おむつ着用時にレッグ弾性部材61の収縮による吸収性本体10(吸収性コア4)の縮み等の変形が抑制されるため、上述したレッグ弾性部材61によるおむつの引っ張り上げ効果が奏されやすくなり、フィット性や漏れ防止性を更に向上させることが可能となる。
斯かる効果を確実に奏させるようにする観点から、腹側股下領域Baにおいて幅方向中心線CL2を挟んで左側に位置するレッグ弾性部材61と右側に位置するレッグ弾性部材61との離間距離L1(図3参照)は、好ましくは10〜80mm、更に好ましくは20〜50mmである。
また、各レッグ弾性部材61の始端61sと境界BLとの離間距離は、好ましくは40mm以内、更に好ましくは20mm以内である。また、背側股下領域Bcにおいて各レッグ弾性部材61は、レッグ開口縁B1(B2)から30mm以内、特に20mm以内の領域に配されていることが好ましい。
また、腹側股下領域Baに位置するレッグ弾性部材61の長手方向先端〔他端(終端)61e〕は、おむつ1における着用者の排尿部と対向する排尿部対向部(図示せず)よりも腹側領域A寄りに存在していることが好ましい。より具体的には、腹側股下領域Baに位置するレッグ弾性部材61の長手方向先端〔他端(終端)61e〕と長手方向中心線CL1との間の最短距離L2(図3参照)は、腹側股下領域Baの幅方向中心線CL2に沿った長さ(即ち図3において符合Baが付されている矢印の長さ)を100としたときに42以上の範囲にあることが好ましく、42〜72の範囲にあることが更に好ましい。また特におむつ1がベビー用のLサイズおむつである場合、前記最短距離L2は60mm以上であることが好ましく、60〜100mmの範囲にあることが更に好ましい。ここで、「腹側股下領域に位置するレッグ弾性部材の長手方向先端」は、レッグ弾性部材61において腹側領域Aに最も近接している(長手方向中心線CL1から最も遠い)部位(以下、腹側最近接部位という)であり、第1実施形態のようにレッグ弾性部材61が複数本配されて複数の腹側最近接部位が存している場合は、該複数の腹側最近接部位のうち腹側領域Aに最も近接している(長手方向中心線CL1から最も遠い)ものを意味する。
このように、腹側股下領域Baに位置するレッグ弾性部材61の長手方向先端が排尿部対向部よりも腹側領域A寄りに存在している、あるいは前記最短距離L2を腹側股下領域Baの幅方向中心線CL2に沿った長さとの関係において前記範囲に設定する、あるいはベビー用のLサイズおむつにおいて前記最短距離L2を60mm以上とすることにより、レッグ弾性部材61が、背側股下領域Bcから長手方向中心線CL1を跨いで、腹側股下領域Baに位置する排尿部対向部まで存在するようになるため、上述したレッグ弾性部材61によるおむつの引っ張り上げ効果により、該排尿部対向部のフィット性が一層高まり、漏れの防止や着用者の漏れに対する不安感の解消がより効果的に図られる。
股下弾性部材71は、腹側股下領域Baにおいて外層不織布12と内層不織布13とによって、おむつ1の幅方向に沿って伸張状態で挟持固定されており、且つ図3に示すように、幅方向中心線CL2を挟んで幅方向の左右に分離された状態に配されている。第1実施形態では、幅方向中心線CL2を挟んで左側及び右側それぞれに股下弾性部材71が5本ずつ配されている。左側に位置する股下弾性部材71と右側に位置する股下弾性部材71とは、幅方向中心線CL2を挟んで左右対称に配されている。
各股下弾性部材71は、腹側股下領域Baにおける長手方向両側部に伸張状態で配されている一方、該腹側股下領域Baにおける幅方向中央部には実質的に配されていない。具体的には、各股下弾性部材71は、図3に示すように、腹側股下領域Baの左右両側縁(レッグ開口縁)B1,B2から、吸収性本体10(吸収性コア4)の長手方向左右両側縁の延長線の位置をやや超えるくらいまでの範囲に存しているが、吸収性本体10の一方の側縁の延長線と他方の側縁の延長線との間には、各延長線に近い僅かな部分しか存在していない。
幅方向中心線CL2を挟んで左側に位置する股下弾性部材71と右側に位置する股下弾性部材71との離間距離L3(図3参照)は、好ましくは20〜100mm、更に好ましくは40〜90mmである。前記距離L1と前記距離L3とは同じでも良く、異なっていても良い。両者が異なっている場合、距離L3の方が大きくても良く、あるいは距離L1の方が大きくても良い。
第1実施形態の使い捨ておむつ1においては、腹側股下領域Baに位置するレッグ弾性部材61の長手方向先端〔前記他端(終端)61e〕が、股下弾性部材71の配置領域D又はその近傍に達している。ここで、「腹側股下領域に位置するレッグ弾性部材の長手方向先端」は上述した通りであり、また、「股下弾性部材の配置領域」は、腹側領域Aに最も近接している(長手方向中心線CL1から最も遠い)股下弾性部材71と一致し且つおむつ1を幅方向に横断する仮想直線P(図3参照)と、腹側領域Aから最も遠い(長手方向中心線CL1に最も近接している)股下弾性部材71と一致し且つおむつ1を幅方向に横断する仮想直線Q(図3参照)とによって挟まれた領域を意味し、股下弾性部材71が1本の場合は、該1本の股下弾性部材71と一致し且つおむつ1を幅方向に横断する1本の仮想直線R(図示せず)そのものを意味する。
このように、レッグ弾性部材61の長手方向先端(他端61e)が股下弾性部材71の配置領域D又はその近傍に達していることにより、特に股下領域Bの肌へのフィット性が高まり、漏れの防止や着用者の漏れに対する不安感の解消が図られる。レッグ弾性部材61の長手方向先端(他端61e)は、配置領域Dにおける股下弾性部材71と重なっていても良い。また、「レッグ弾性部材61の長手方向先端(他端61e)が配置領域Dの近傍に達している」とは、配置領域Dに達しておらず該配置領域Dよりも長手方向中心線CL1寄りの位置で終端している、レッグ弾性部材61の長手方向先端と、前記仮想直線Qとの間の最短距離が、概ね20mm以内の場合を意味する。
股下弾性部材71の配置領域Dの幅方向中心線CL2に沿った長さ(即ち図3において前記仮想直線Pと前記仮想直線Qとの間の距離)は、腹側股下領域Baの幅方向中心線CL2に沿った長さ(即ち図3において符合Baが付されている矢印の長さ)を100としたときに10〜50の範囲、特に10〜30の範囲にあることが、着用感の良さと排尿部との隙間の抑制効果を兼ね備えている点で好ましい。
第1実施形態の使い捨ておむつ1で用いられる弾性部材51,61,71をはじめとする各種弾性部材としては、従来この種のおむつに用いられている材料と同様のものを用いることができ、糸ゴム、平ゴム、フィルムタイプのゴム等を用いることができる。
以上の構成を有する第1実施形態の使い捨ておむつ1は、通常のパンツ型使い捨ておむつと同様に使用することができ、肌に対するフィット性に優れ、漏れを起こし難く、漏れに対して安心感が得られ、且つ肌に優しく着用感が良好である。また第1実施形態の使い捨ておむつ1は、レッグ開口縁の全周にレッグギャザーを形成する従来の吸収性物品に比してレッグ弾性部材の配置形態が簡略化されているため、高性能でありながらも製造コストを低く抑えることができる。第1実施形態の使い捨ておむつ1は、特に2〜3歳の高月齢児用の使い捨ておむつとして好適である。
図4には、本発明の吸収性物品の第2実施形態が示されている。第2実施形態については、上述した第1実施形態の使い捨ておむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態のおむつ1についての説明が適宜適用される。
第2実施形態の使い捨ておむつは、腹側領域A及び背側領域Cそれぞれにおけるウエスト弾性部材51の配置領域と股下領域Bとの間に、該使い捨ておむつの幅方向に延びる胴周り弾性部材81が複数本配されている点で、第1実施形態と異なる。胴周り弾性部材81は、腹側領域A及び背側領域Cそれぞれにおいて、幅方向中心線CL2を挟んで幅方向の左右に分離された状態に配されている。左側に位置する胴周り弾性部材81と右側に位置する胴周り弾性部材81とは、幅方向中心線CL2を挟んで左右対称に配されている。各胴周り弾性部材81は、外層不織布12と内層不織布13とによって、おむつ1の幅方向に沿って伸張状態で挟持固定されている。
胴周り弾性部材81は、腹側領域A及び背側領域Cそれぞれにおける長手方向両側部に伸張状態で配されている一方、腹側領域A及び背側領域Cそれぞれにおける幅方向中央部には実質的に配されていない。具体的には、各胴周り弾性部材81は、おむつの左右両側縁(即ち外包材11の左右両側縁)A1,A2(C1,C2)から、吸収性本体10(吸収性コア4)の左右両側縁の延長線の位置をやや超えるくらいまでの範囲に存しているが、吸収性コア4の一方の側縁の延長線と他方の側縁の延長線との間には、各延長線に近い僅かな部分しか存在していない。幅方向中心線CL2を挟んで左側に位置する胴周り弾性部材81と右側に位置する胴周り弾性部材81との離間距離は、股下弾性部材71についての前記離間距離L3と同じ範囲に設定することができる。
第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果を奏する。第2実施形態の使い捨ておむつは、特に1〜2歳半くらいの幼児用の使い捨ておむつとして好適である。
本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態の使い捨ておむつ1においては外包材11を外層及び内層不織布12,13から構成したが、外包材の材料はこれに限られず、例えば不織布と撥水性シートの積層であっても良い。更には、前記実施形態の使い捨ておむつ1においてはおむつの輪郭を画成する外包材11と、その上に載置される吸収性本体10とからおむつ1が構成されていたが、これに代えて、表面シート及び裏面シートによっておむつの輪郭を画成させ、両シート間に吸収性コアを介在配置しても良い。
また、本発明の吸収性物品の適用例の一つとしてパンツ型使い捨ておむつを挙げたが、テープファスナー等の締結手段を用いた展開型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、軽失禁ライナー等にも適用できる。
図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを示す腹側の斜視図である。 図2は、図1に示すおむつを組み立てる前の状態を示す分解斜視図である。 図3は、図1に示す外包材の展開状態を示す肌当接面側の平面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の第2実施形態の図3相当図である。
符号の説明
1 吸収性物品(パンツ型使い捨ておむつ)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収性コア
5 ウエスト開口部
6 レッグ開口部
10 吸収性本体
51 ウエスト弾性部材
61 レッグ弾性部材
71 股下弾性部材
81 胴周り弾性部材
A 腹側領域
B 股下領域
Ba 腹側股下領域
Bc 背側股下領域
B1,B2 レッグ開口縁
C 背側領域
D 股下弾性部材の配置領域
CL1 長手方向中心線
CL2 幅方向中心線

Claims (4)

  1. 着用時に着用者の腹側に配される腹側領域、股下に配される股下領域、及び背側に配される背側領域を有し、該股下領域の両側縁が、それぞれ着用者の脚周りに沿うように凹状に湾曲してレッグ開口縁を形成している吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の展開状態において、長手方向中心線によって前記股下領域を前記腹側領域寄りに位置する腹側股下領域と、前記背側領域寄りに位置する背側股下領域とに区分したときに、該背側領域と該背側股下領域との境界又はその近傍から該長手方向中心線を跨いで該腹側股下領域に亘るレッグ弾性部材が、幅方向中心線を挟んで左右両側それぞれに伸長状態で配されていると共に、前記腹側股下領域に股下弾性部材が、前記吸収性物品の幅方向に沿って伸長状態で配されており、
    前記レッグ弾性部材は、前記背側股下領域においては、前記レッグ開口縁の近傍に該レッグ開口縁に沿って配され、前記腹側股下領域においては、前記長手方向中心線から前記腹側領域に向かうにつれて該レッグ開口縁から徐々に離間するように、該レッグ開口縁の近傍から該腹側股下領域の幅方向中央部に亘って配されており、
    前記腹側股下領域に位置する前記レッグ弾性部材の長手方向先端が、前記股下弾性部材の配置領域又はその近傍に達しており、
    前記腹側領域と前記腹側股下領域との境界又はその近傍を始端として前記レッグ開口縁の近傍に該レッグ開口縁に沿って配され且つ前記股下弾性部材に達する弾性部材が配されていない吸収性物品。
  2. 前記幅方向中心線を挟んで左側に位置する前記レッグ弾性部材と右側に位置する前記レッグ弾性部材とは、前記腹側股下領域の幅方向中央部において繋がっていない請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記腹側股下領域に位置する前記レッグ弾性部材の長手方向先端が、着用者の排尿部と対向する排尿部対向部よりも前記腹側領域寄りに存在している請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記股下弾性部材の配置領域の前記幅方向中心線に沿った長さが、前記腹側股下領域の該幅方向中心線に沿った長さを100としたときに10〜50の範囲にある請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
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