JP4056770B2 - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体酸化物形燃料電池システムに関し、より具体的には断熱容器内に、固体酸化物形燃料電池スタックとともに、予備改質器及び熱交換器を備えてなる固体酸化物形燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cells:以下適宜SOFCと略称する)は、固体電解質として酸化物イオン(O2−)導電体を用いる点に特徴を有するもので、固体電解質を挟んで燃料極と空気極(又は酸素極、以下適宜空気極と指称する)の両電極を配置して構成される。その運転時に、燃料極側に燃料を供給し、空気極側に空気、酸素富化空気、酸素等の酸化剤を供給して電気化学反応を起こさせることにより電力が取り出される。
【0003】
図1は、SOFCの単電池における固体電解質(=固体酸化物電解質)、燃料極、空気極の配置関係及びその作動原理を説明する図である。単電池は固体酸化物電解質を挟んで燃料極及び空気極が配置されて構成される。空気極に導入される空気は空気極で酸化物イオン(O2−)となり、固体酸化物電解質を通って燃料極に至る。ここで、燃料極に導入される燃料と反応して電子を放出し、電気と水等の反応生成物を生成する。空気極での利用済み空気は空気極オフガスとして排出され、燃料極での利用済み燃料は燃料極オフガスとして排出されるが、本明細書では、空気極オフガスを排気空気、燃料極オフガスを排気燃料と指称している。
【0004】
図2〜3は平板方式のSOFCの態様例を模式的に示した図である。SOFCには円筒方式や一体積層方式などもあるが、原理的には平板方式の場合と同じである。図2は自立膜式の場合、図3は支持膜式の場合である。図2〜3では単電池の場合を示しているが、単電池1個の電圧は低いため、通常、単電池を複数層積層して構成される。なお、単電池を複数層積層した構造体を本明細書及び図面中固体酸化物形燃料電池スタック(=SOFCスタック)、あるいは単にスタックと指称している。また、図2〜3にはその一部の使用材料を示しているが、これは一例として示したものである。
【0005】
図2のとおり、自立膜式の場合、単電池の上に順次シール材、セパレータが配置され、単電池の下に順次セパレータ、シール材、セパレータが配置され、これらが密に積層されて構成される。自立膜式においては、固体酸化物電解質膜自体でその構造を保持するようになっている。このため固体酸化物電解質膜はその膜厚自体を厚くする必要があり、その厚さは通常100μm程度と厚く構成される。また、その作動温度は800〜1000℃程度、通常1000℃程度と高く、システム内に1000℃を超える高温場が形成される。このため、その構成材料が高価な耐熱合金やセラミックスに制限され、セラミックスの場合はスタック内温度差に起因して割れが生じるなどの問題があり、また、断熱容器に収容する場合、その断熱材が厚くなり、SOFCシステムとして大型化してしまう。
【0006】
一方、図3のとおり、支持膜式の場合には、単電池はスペーサの枠内に保持され、その上部に順次接合材、セル支持体、スペーサ、セパレータが配置される。単電池の下部にも順次接合材、セル支持体、スペーサ、セパレータが配置されるが、図3ではそれらの部材の記載は省略している。支持膜式においては、固体酸化物電解質膜として例えばLaGaO系やジルコニア系などの材料を用いてその膜厚を例えば10μm程度というように薄くし、これを膜厚の厚い燃料極で支持するように構成されている。
【0007】
本発明者らは、このような支持膜式SOFCについて特に注目し、開発を進めており、これまで幾つかの成果を得ている(特願2001−176739等)。支持膜式においては、固体酸化物電解質膜の膜厚を薄く構成できることなどから、前記自立膜式の場合に比べてより低温で運転でき、650〜850℃程度の範囲、例えば750℃程度というような低温運転ができる。このため、その構成材料として例えばステンレス鋼などの安価な材料の使用を可能とし、また小型化が可能であるなどの諸利点を有する。
【0008】
ところで、SOFCでは、水素はもちろん、メタンもCOも燃料となるが、都市ガスやLPガスなどを用いる場合、それらは改質して用いられる。炭化水素の改質法には水蒸気改質法や部分燃焼法があり、その改質に水蒸気改質法を適用する場合、その燃料極上で内部改質するのが一般的である。しかし、燃料にメタン以外の炭化水素、すなわちエタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数C以上の炭化水素が含まれていると、SOFCへの配管や燃料極で炭素を生成し、これが電気化学反応を阻害して電池性能を劣化させてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
これらの問題は、長期間、繰り返し作動して使用するSOFCにおいて致命的となるが、都市ガス、LPガス、天然ガス、灯油、あるいはガソリンなどの燃料にはメタン以外の炭化水素、すなわちC以上の炭化水素が含まれている。例えば都市ガス13Aでは、その一例として、メタン88.5%に加え、エタン4.6%、プロパン5.4%、ブタン1.5%(%はvol%、以下同じ)程度であり、主成分であるメタンに加え、炭素数C〜Cの炭化水素が約11.5%も含まれている。このため、これらをSOFCの燃料とするには、それら炭化水素を改質し、C以上の炭化水素を除去しておく必要がある。
【0010】
水蒸気改質法や部分燃焼法は、炭化水素を水素を主成分とする改質ガスに変える技術であり、炭化水素が例えばメタンである場合の水蒸気改質反応は、式:CH+HO=3H+COで示される。ところが、SOFCにおいては、水素はもちろん、メタンも一酸化炭素も燃料となるため、SOFCへ導入する燃料はC以上の炭化水素が除去されていればよく、水素を主成分とする改質ガスにまで改質する必要はない。
【0011】
このため、SOFC用燃料の改質は、該燃料からエタン、プロパン等のC以上の炭化水素が消失し除去されていれば足りるので、炭化水素をすべて水素に変える必要はなく、予備改質器のみが用いられる。予備改質器においては、C以上の炭化水素がメタン、水素、一酸化炭素などに変えられ、その結果としてC以上の炭化水素が除去される。本発明者らは、このような事情、問題点に鑑み、本発明と相前後して、SOFCスタックに導入する燃料からC以上の炭化水素が除去された予備改質ガスを生成させるための固体酸化物形燃料電池用予備改質器を開発している。
【0012】
一方、支持膜式SOFCの運転温度は850℃程度以下ではあるが、なお高温であるので、SOFCスタック、予備改質器からの熱損失を可及的に少なくする必要があり、このためこれらを断熱容器に収めることが考えられる。加えて、その運転時に、そのような一定の温度に保持する必要があることから、SOFCに導入する空気及び燃料を加熱して供給することが望まれる。
【0013】
本発明者らは、SOFCシステム、特に支持膜式のSOFCシステムにおける以上のような事情に鑑み、本発明と相前後して、固体酸化物形燃料電池に導入する空気、燃料、あるいはその両者を最高到達温度を抑えて加熱し、SOFCスタックを含め、それらの機器構成材料として安価な材料の使用を可能とし、且つ、小型化を可能とした固体酸化物形燃料電池用触媒燃焼一体型熱交換器を開発している。
【0014】
本発明においては、SOFCシステムとともに、上記固体酸化物形燃料電池用予備改質器及び固体酸化物形燃料電池用触媒燃焼一体型熱交換器を併せて使用し、両装置の利点を合わせて有し、且つ、システムとして熱損失を可及的に無くしてなる固体酸化物形燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、断熱容器内に、固体酸化物形燃料電池スタックと、燃料からC以上の炭化水素を除去するための予備改質器と、該燃料電池スタックに導入する空気及び燃料のうちの一方または両方を加熱する触媒燃焼一体型熱交換器を配置してなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システムを提供する。ここで「断熱容器内に」とはそれら機器を断熱材で被う場合を含む意味である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池システムは、断熱容器内に、固体酸化物形燃料電池スタック(=SOFCスタック)を配置するとともに、SOFCスタックに導入する燃料からC以上の炭化水素を除去するための予備改質器を配置し、且つ、SOFCスタックに導入する空気及び燃料のうちのいずれか一方または両方を加熱する触媒燃焼一体型熱交換器を備えて構成される。
【0017】
《本発明で用いる予備改質器》
本発明で用いる予備改質器は、固体酸化物形燃料電池に導入する燃料からC以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成させるための予備改質器である。これにより、SOFCスタックに導入する燃料からエタンその他のC以上の炭化水素を除去し、SOFCシステムにおける発電を長期にわたり安定して継続することができる。本予備改質器では、加熱が必要な場合と必要でない場合があるが、加熱が必要な場合、加熱源としてSOFCスタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方または両方、あるいは両者の燃焼ガスを利用する。
【0018】
予備改質器には、水蒸気改質法による場合は予備改質触媒が充填され、部分燃焼改質法による場合は酸化触媒が充填される。水蒸気改質法による場合の改質触媒としては、燃料からC以上の炭化水素を消失させ、除去し得る触媒であれば特に限定はなく、例えばNi系触媒(例えばアルミナにNiを担持した触媒)、Ru系触媒(例えばアルミナにRuを担持した触媒)などを挙げることができる。
【0019】
燃料としては、都市ガス、LPガス、天然ガス等の気体燃料や灯油、ガソリン、アルコール類等の液体燃料が用いられる。本予備改質器でこれらを改質すると、生成予備改質ガス中にはメタン、水素、一酸化炭素のほか、二酸化炭素、水蒸気等が含まれているが、エタンその他、C以上の炭化水素が除去されているので、SOFCスタックに至るまでの配管や燃料電池の燃料極への炭素の析出が防止される。
【0020】
予備改質器が水蒸気改質法による予備改質器の場合は、改質に必要な加熱源として、SOFCスタックからの排気酸化剤、排気燃料、あるいはその両方を利用する。その加熱源として排気燃料を排気酸化剤で排気燃料を燃焼させた燃焼ガスを用いてもよい。予備改質器の運転時における改質触媒層の温度は300〜600℃程度の範囲であるのが好ましく、また、S/C比は、特に限定はないが、1.5〜6.0の範囲であるのが好ましい。
【0021】
水蒸気改質法による予備改質器においては、通常、改質反応を促進するために加熱が必要であるが、その加熱量は燃料中のC以上の炭化水素の量如何により左右される。メタンの水素、一酸化炭素、二酸化炭素への変換反応は吸熱反応であるのに対して、C以上の炭化水素のメタンへの変換反応は発熱反応であり、このため、LPガスなどのようにC以上の炭化水素が多い場合には、全体として発熱反応になる。
【0022】
すなわち、水蒸気改質法による予備改質器においては、改質する燃料が例えば都市ガスの場合、都市ガス中のC以上の炭化水素は、LPガスなどに比べれば少ないため、C以上の炭化水素がメタンへ変換されることによる発熱量よりも、メタンが水素、一酸化炭素、二酸化炭素へ変換されることによる吸熱量が支配的になり、全体では吸熱となるのに対して、LPガスなどのようにC以上の炭化水素が多い場合には、全体として発熱になる。このため、予備改質する燃料中のC以上の炭化水素量に応じて、加熱源による加熱を不要とするか、あるいは減らすことができる。
【0023】
一方、予備改質器が部分燃焼改質法による予備改質器の場合は、部分酸化反応を利用するため、通常、加熱は必要としないが、補助的に加熱するようにしてもよい。部分燃焼改質法による場合、空気比λ(燃料を完全燃焼させる上で理論的に必要な最小限の空気量に対する実際に供給する乾き空気の量)を1未満として運転される。予備改質器に充填する酸化触媒としては、燃料を部分的に酸化させ得る触媒であれば特に限定はなく、例えば白金、パラジウム等の貴金属触媒などが用いられる。貴金属触媒はアルミナ等の担体に担持した形で用いられる。
【0024】
図4〜7は、水蒸気改質法による予備改質器の態様例を説明する図である。図4〜5の態様では、改質触媒を充填した予備改質器に、燃料とともに水を供給し、両者を反応させてC以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成させる。加熱源として、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方、または両方を利用する。その加熱源として、排気燃料を排気空気で燃焼させた燃焼ガスを利用することもできる。図5はこの場合の態様を示している。
【0025】
排気空気及び排気燃料の温度は、SOFCスタックの温度と同程度に高く、また両者の燃焼ガスはさらに高い温度となるので、予備改質に必要な熱を賄うことができる。予備改質器に供給する水は、予め加熱して水蒸気として供給してもよく、予備改質器内で加熱して水蒸気としてもよい。このうち、水を予め加熱して水蒸気として供給する場合、燃料についても予め加熱して予熱し、両者の混合ガスを予備改質器に導入するようにしてもよい。
【0026】
図6は、同じく予備改質器が水蒸気改質法による場合であるが、加熱源として、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料のうちの一方または両方、あるいは排気燃料を排気空気で燃焼させた燃焼ガスを利用するとともに、SOFCスタックからの排気燃料の一部をリサイクルさせ、これを予備改質器に供給する燃料に混合することで加熱する態様である。この場合、排気燃料にはSOFCスタックで生成した水蒸気が含まれているので、予備改質用の水蒸気源としても利用される。
【0027】
図6のように排気燃料の一部をリサイクルさせる態様では、排気燃料の温度はSOFCスタックの温度と同程度に高く、加えて排気燃料にはSOFCスタックで生成した水蒸気が含まれているので、リサイクル排気燃料だけで予備改質器で必要な熱量及び水蒸気量を賄うこともできる。この場合、排気燃料のリサイクル率を増やすことで、予備改質に必要な熱量及水蒸気量を調整することができ、別途加熱源は必要としない。図7はこの場合の態様を示している。
【0028】
図8〜9は部分燃焼改質法による予備改質器の態様例を説明する図である。酸化触媒を充填した予備改質器に、燃料とともに酸化剤を供給し、両者を反応させてC以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成させる。部分燃焼改質法による場合には、基本的に燃焼反応であるので、温度が上昇する。このため、加熱源により加熱してもよいが、加熱は必須でない。酸化剤としては、空気のほか、酸素富化空気や酸素も用いられる。
【0029】
図8(a)は加熱をしない場合、図8(b)は加熱をする場合の態様を示している。図8(b)の態様での加熱源としては、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料の一方、またはその両方を利用する。その加熱源として排気燃料を排気空気で燃焼させた燃焼ガスを利用してもよい。
【0030】
図9は、SOFCスタックからの排気空気をリサイクルし、予備改質器で改質する燃料に混合して利用する態様である。これにより部分燃焼用の酸素として排気空気中の酸素を利用する。この場合、排気空気のリサイクル率を増やすことで新たな空気の供給を不要とすることもできる。
【0031】
以上のとおり、本予備改質器では、加熱が必要な場合と必要でない場合があるが、加熱が必要な場合、その加熱源としてSOFCスタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方または両方、あるいは排気空気及び排気燃料の燃焼ガスを利用する。このため、本予備改質器を、断熱容器内に配置されたSOFCスタックの近傍で、且つ、同断熱容器内に併置することにより、それらの熱をより効率的且つ容易に利用することができる。
【0032】
《本発明で用いる触媒燃焼一体型熱交換器》
本発明で用いる触媒燃焼一体型熱交換器は、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源とする第1熱交換器と、SOFCからの排気燃料を排気空気で燃焼させる触媒燃焼層と、第2熱交換器とにより構成され、SOFCに導入する空気及び燃料のいずれか一方または両方を加熱するようにしてなることを特徴とする。触媒燃焼層には燃焼触媒が充填、配置され、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスは第1熱交換器での加熱源として用いられる。
【0033】
加えて、SOFCからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方または両方を第2熱交換器の加熱源として用いる。SOFCからの排気空気、排気燃料は、第2熱交換器において、それぞれ、その全部とは限らず、その一部を利用するようにしてもよい。本触媒燃焼一体型熱交換器は、SOFCスタックの近傍に配置され、予備改質器と共に断熱材で被うか、断熱容器内に収容して用いられる。
【0034】
燃料としては、都市ガス、LPガス、天然ガス等のガス燃料のほか、灯油、ガソリン、アルコール類等の液体燃料も使用される。空気としては、空気のほか、酸素富化空気や酸素なども用いられるが、本明細書ではそれらを含めて空気と指称している。燃料、空気は、本熱交換器において、SOFCに導入するその全部とは限らず、それぞれその一部を加熱するようにしてもよい。
【0035】
次に、本熱交換器における第1熱交換器及び第2熱交換器への各流体の流通の仕方については、下記(1)〜(2)の態様で行うことができる。
(1)SOFCスタックに導入する空気及び燃料のいずれか一方または両方を、まず第1熱交換器において、触媒燃焼層でSOFCスタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて生成した燃焼ガスにより予熱する。次いで、第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気、排気燃料のうちいずれか一方、または両方により加熱してSOFCスタックに供給するように構成する。
【0036】
(2)SOFCスタックに導入する空気及び燃料のいずれか一方または両方を、上記(1)の態様とは逆に、まず第2熱交換器で予熱した後、第1熱交換器で加熱する。すなわち、SOFCに導入する空気及び燃料のいずれか一方または両方を、まず第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方または両方により予熱し、次いで、第1熱交換器において、触媒燃焼層でSOFCスタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて生成した燃焼ガスにより加熱してSOFCスタックに供給するように構成する。
【0037】
図10〜17は本発明に係る触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様例を説明する図である。図10〜13はSOFCスタックに導入する空気、燃料を第1熱交換器で予熱した後、第2熱交換器で加熱してSOFCスタックに供給する場合、図14〜17はSOFCスタックに導入する空気、燃料を第2熱交換器で予熱した後、第1熱交換器で加熱してSOFCスタックに供給する場合である。
【0038】
図10〜17では、第1熱交換器と触媒燃焼層と第2熱交換器が、順次、下部から上部に配置されているが、これらの位置関係は、例えば、▲1▼それらの上下関係を図5〜17とは逆に配置する、▲2▼触媒燃焼層の側部に第1熱交換器と第2熱交換器を配置するなど、触媒燃焼層を中心に適宜の配置とすることができる。また、これら第1熱交換器、第2熱交換器としては多管式、コイル式、平板式、二重管式など適宜選定して使用される。
【0039】
図10の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気又は燃料を、まず第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスにより間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第2熱交換器において、排気空気又は排気燃料と間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0040】
図11の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気又は燃料を、まず第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスにより間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第2熱交換器において、排気空気及び排気燃料の両方と間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0041】
図12の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気及び燃料を、まず第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスにより間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第2熱交換器において、排気空気又は排気燃料と間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0042】
図13の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気及び燃料を、まず第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスにより間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第2熱交換器において、排気空気及び排気燃料と間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0043】
以上の図10〜13の態様においては、第2熱交換器で用いる加熱源はSOFCスタックからの排気空気又は排気燃料、あるいはその両方であるので、その温度はSOFCスタックの運転温度と同等の温度であり、この加熱源で加熱される空気、燃料はSOFCスタックの運転温度に近い温度でSOFCスタックに導入される。
【0044】
図14の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気又は燃料を、まず第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気又は排気燃料と間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスと間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。第1熱交換器での加熱源は触媒燃焼層で生成した燃焼ガスであるので、この加熱源で加熱された空気又は燃料はSOFCスタックの運転温度に近い温度でSOFCスタックに導入される。この点、図15〜17の態様においても同様である。
【0045】
図15の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気又は燃料を、まず第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料と間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスと間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0046】
図16の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気及び燃料を、まず第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気又は排気燃料と間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスと間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0047】
図17の態様の場合、SOFCスタックに導入する空気及び燃料を、まず第2熱交換器において、SOFCスタックからの排気空気及び排気燃料と間接的に熱交換させて予熱する。次いで、第1熱交換器において、触媒燃焼層で生成した燃焼ガスと間接的に熱交換させて加熱した後、SOFCスタックに導入するように構成される。
【0048】
触媒燃焼層に充填する燃焼触媒としては、SOFCスタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させ得る触媒であれば特に限定はなく、例えば白金、パラジウム等の貴金属触媒などが用いられ、貴金属触媒はアルミナ等の担体に担持した形で用いられる。また、触媒燃焼層における空間速度については特に限定はないが、好ましくは1000〜60000h−1の範囲とすることができる。
【0049】
本発明に係る触媒燃焼一体型熱交換器によれば、SOFCからの排気燃料を排気空気により触媒燃焼層で燃焼させ、その燃焼熱を利用してSOFCスタックに導入する燃料、空気、あるいはその両方を加熱することにより、SOFCスタックの運転時における最高到達温度を820℃程度以下に抑えることができる。これにより、触媒燃焼一体型熱交換器自体はもちろん、SOFCスタック、予備改質器、配管等の構成材料として、自立膜式SOFCのような高価な材料を必要とせず、例えばステンレス鋼などの安価な材料が使用できる。また、これらを収容する断熱容器の断熱材を薄くでき、且つ、SOFCシステム全体としての小型化を可能とすることができる。
【0050】
本発明の触媒燃焼一体型熱交換器は、特に支持膜式SOFCに対して使用されるが、自立膜式SOFCについても、850℃程度以下で運転されるものであれば上記と同様にして適用できることはもちろんである。
【0051】
《本発明の固体酸化物形燃料電池システムの態様例》
本発明の固体酸化物形燃料電池システムは、以上で述べた予備改質器及び触媒燃焼一体型熱交換器をSOFCスタックとともに、これら機器相互を結ぶ配管等を含めて断熱容器内に収容し組み込むことで構成される。断熱容器を構成する断熱材としては、ガラスウールやスラグウール、各種耐火物その他適宜の材料が用いられる。図18〜21はこの態様例を示す図である。
【0052】
図18は、SOFCスタック、予備改質器及び触媒燃焼一体型熱交換器を組み込んだ態様である。断熱容器内に、順次上部から下部へ、SOFCスタック、触媒燃焼一体型熱交換器(第1熱交換器、触媒燃焼層、第2熱交換器からなる)及び予備改質器が組み込まれている。SOFCスタックからの排気燃料及び排気空気を触媒燃焼層で燃焼させた燃焼ガスを燃料の予熱に利用した後、予備改質器の加熱源として使用する。なお、燃料に硫黄化合物が含まれていると、SOFCの燃料極を被毒するため、脱硫器で脱硫した後、予備改質器に供給されが、燃料に硫黄化合物を含まないか、既に除去されている場合には脱硫器は必要でない。この点図19〜21でも同じである。
【0053】
図19は、SOFCスタックからの排気燃料の一部を燃料としてリサイクルさせる場合である。SOFCスタックからの排気燃料の一部を分岐させて予備改質器に供給する燃料に混合して再利用する。残余の排気燃料は、触媒燃焼層で排気空気により燃焼させ、生成燃焼ガスにより、予備改質器で改質された燃料を予熱(加熱)する。生成燃焼ガスは空気の予熱に用いてもよく、図19はこの場合を示している。ここで予熱された空気は、第2熱交換器でさらに加熱されSOFCスタックに供給される。
【0054】
図20は、SOFCスタックに導入する燃料をスタックの周囲(周り)で加熱する場合である。予備改質器で予備改質された燃料は、触媒燃焼層からの燃焼ガスで予熱された後、スタックの周囲で加熱され、スタックに供給される。この場合、燃料は予備改質器を出た後、触媒燃焼一体型熱交換器を経ずにスタックの周囲に供給してもよい。この点図21の場合も同様である。スタックの周りでの加熱は、(1)燃料をスタック及び断熱容器間のスペースに流通させる、(2)燃料をスタック及び断熱容器間のスペースに管状導管を配置して流通させるなど適宜の手法で実施される。空気は、触媒燃焼層からの燃焼ガスで予熱された後、排気空気で加熱され、スタックに供給される。燃料に代えて、空気をスタックの周りで加熱するようにしてもよい。この場合、空気は空気ブロワから直接スタックの周囲に供給してもよい。この点図21の場合も同様である。
【0055】
図21は、SOFCスタックに導入する燃料をスタックの周囲(周り)で加熱する点では図20の態様と同様であるが、SOFCスタックからの排気燃料の一部を燃料としてリサイクルさせる場合である。SOFCスタックからの排気燃料の一部を分岐させて予備改質器に供給する燃料に混合して再利用する。残余の排気燃料は、触媒燃焼層で排気空気により燃焼させ、生成燃焼ガスにより、予備改質器で改質された燃料を予熱(加熱)する。生成燃焼ガスは空気の加熱に用いてもよい。
【0056】
断熱容内でのSOFCスタック、予備改質器及び触媒燃焼一体型熱交換器の配置関係は、図18〜21の態様とは限らず、例えば、(1)SOFCスタックを下部に配置し、順次、その上に触媒燃焼一体型熱交換器及び予備改質器を配置する、(2)SOFCスタックを中央部に置き、その下に触媒燃焼一体型熱交換器を、その上に予備改質器を配置する、(3)SOFCスタックを中央部に置き、その下に予備改質器を、その上に触媒燃焼一体型熱交換器を配置する、など適宜の配置を採ることができる。また、触媒燃焼一体型熱交換器自体についても、第1熱交換器をSOFCスタック側に配置するなど適宜の配置とすることができる。
【0057】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれらに限定されないことはもちろんである。なお、関連する図において、各流体の配管には適宜弁等が配置され、また各必要箇所に温度検出用センサを配置したが、図ではその記載は省略している。
【0058】
《実施例1》
本実施例では図22に示す予備改質器と図23〜24に示す燃焼触媒一体型熱交換器を組み合わせて用いた。図24は図23中A−A線断面図である。
予備改質器は、横断面円形で多重円筒状の予備改質器で、図22のとおり、中央部に管状の熱交換器(水加熱器)を配置し、これを囲んで改質触媒を充填し、改質触媒層を構成している。SOFCスタックからのオフガス(SOFC排ガス)が管状水加熱器の水管外周を流通して管内を流通する水を加熱し、SOFC排ガス排出管から排出される。本例では、改質触媒としてNi/Al〔アルミナにNiを担持したもの:球状(平均直径≒2mm)〕に対してLaを5mol%添加した触媒を用いた。NiとAlの比率は重量比で50:50である。
【0059】
燃料は、その導入管から導入され、混合部で管状水加熱器で生成した水蒸気と混合して改質触媒層に導入される。ここで燃料中のC以上の炭化水素が改質され、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、C炭化水素であるメタンに変換される。これによりC以上の炭化水素が除去され、SOFCの燃料としてSOFCの燃料極に供給される。以上の構造を有する予備改質器を、配管を含めて、すべてSUS310Sを用いて作製した。
【0060】
本予備改質器における他の試験条件は、燃料=都市ガス13A(脱硫済み)、燃料利用率=80%、酸化剤=空気、酸化剤利用率=30%、S/C比=2.0、空間速度(水蒸気込み)=3000h−1とした。各箇所のガスの成分、組成及び流量(NLM=Normal Liter per Mimute)を表1に示している。
【0061】
【表 1】
Figure 0004056770
【0062】
触媒燃焼一体型熱交換器は、図23のとおり、中央下部に第1熱交換器、中央上部に第2熱交換器が配置されている。両熱交換器は、SOFCスタックに導入する空気を間接熱交換により加熱するもので、チューブプレートとコルゲートフィンを交互に積み重ねたプレートフィン型の熱交換器である。第1熱交換器の側部には触媒燃焼層が配置され、第2熱交換器の側部には触媒燃焼層と混合部が配置され、触媒燃焼層と混合部の間にはバッフル(多孔板)が配置されている。
【0063】
SOFCスタックからの排気燃料と排気空気が混合部で混合され、第2熱交換器側部の触媒燃焼層に導入される。SOFCスタックからの排気空気は、第2熱交換器の側部(混合部と相対する側)に設けたヘッダから第2熱交換器に導入され、第2熱交換器において、第1熱交換器で加熱(予熱)された空気をさらに加熱した後、混合部に導入される。ここで排気空気自体の温度は低下する。
【0064】
混合部で混合された混合ガスは、第2熱交換器側部の触媒燃焼層で燃焼した後、さらに第1熱交換器側部の触媒燃焼層で燃焼し、第1熱交換器に導入される。触媒燃焼層と第1熱交換器の間にはバッフル(多孔板)が配置されている。燃焼ガスは第1熱交換器で空気を間接的に加熱し、燃焼排ガス出口ヘッダを経て排出される。第1熱交換器で加熱された空気は、第2熱交換器でさらに加熱され、SOFCスタックの空気極に導入され、発電に供される。
【0065】
以上の構造を有する触媒燃焼一体型熱交換器をすべてステンレス鋼:SUS310Sを用いて構成し、触媒燃焼層に、燃焼触媒としてPd/Al触媒〔アルミナにPdを担持した触媒、Pd=0.5重量%、球状(平均直径≒2mm)〕を充填した。
本熱交換器における他の試験条件は以下のとおりである。燃料=都市ガス13A(脱硫済み)。燃料利用率=80%。酸化剤=空気。酸化剤利用率=30%。S/C比=2.0。触媒燃焼層での空間速度(水蒸気込み)=30000h−1。試験条件のうち、関係ガスの組成、流量(NLM=Normal Literper Mimute)、温度等の条件は表2のとおりである。
【0066】
【表 2】
Figure 0004056770
【0067】
こうして構成した予備改質器及び触媒燃焼一体型熱交換器を支持膜式SOFCスタック実機とともに、図20のように断熱材としてガラスウールを配した断熱容器に収容した。予備改質器を経た燃料は、スタックの周りのスペース、すなわちスタック外壁と断熱容器の内壁をSUS310Sで構成し、その間に流通させて加熱し、SOFCスタックの燃料極に供給するようにした。こうして構成したSOFCシステムを用いて試験を実施した。
【0068】
図25は本試験における予備改質器についての結果を示す図である。横軸は時間、左縦軸はガス濃度、右縦軸は予備改質器からの予備改質ガス出口(改質触媒層出口部)におけるその温度である。予備改質器の出口の予備改質ガスの温度は試験開始当初から395℃であり、200時間超経過してもほぼ一定で変化していない。
【0069】
CHの濃度ついては、試験開始時以降、測定時ごとに多少の上下変動があるだけで、ほぼ53%の水準を維持している。Hの濃度ついても、試験開始時以降、測定時ごとに多少の上下変動があるだけで、ほぼ30%の水準を維持している。COの濃度は、試験開始当初から14.6%で220時間超経過しても変わらず、CO、C〜Cの成分は、試験開始当初から殆ど含まれていない。
【0070】
試験後の改質触媒層中の触媒について炭素(C)分析を行った。その結果、炭素(C)は検出されなかった。また、生成予備改質ガスを700℃に昇温してSOFCスタックに供給したが、配管や電極に炭素(C)は析出しなかった。このように、本発明によれば、エタン以上の炭化水素、すなわちC以上の炭化水素がきわめて有効に除去され、これら炭化水素による炭素析出、すなわちスタックへ導入する以前の配管やSOFCの燃料極での炭素析出を無くすることができる。
【0071】
本試験における触媒燃焼一体型熱交換器における結果につては、SOFCスタックからの排気空気を、第1熱交換器でSOFCスタックに導入する空気と熱交換して温度を下げ、混合部で排気燃料と混合して燃焼触媒層で燃焼させた。この燃焼により最高820℃まで温度が上昇した。この最高温度は触媒燃焼層と第1熱交換器の間のバッフル部で観察された。こうして、構成機器の最高到達温度を820℃に抑えることができた。室温で供給した空気は703℃まで加温された。本試験を連続して220時間続けたが、これらの温度に実質上変化はなかった。
【0072】
《実施例2》
実施例1で用いた触媒燃焼一体型熱交換器に、SOFCスタックに導入する空気に代えて、SOFCスタックに導入する燃料を導入した以外は、実施例1と同様にして試験した。その結果、予備改質器及び触媒燃焼一体型熱交換器ともに実施例1と同様の効果が得られた。
【0073】
《実施例3》
本実施例では、実施例1で用いた図22の予備改質器に代えて、図26に示す予備改質器を用い、SOFCスタック、触媒燃焼一体型熱交換器とともに、図21のように組み込んだ。予備改質器において、排気燃料の60%(燃料リサイクル率=60%)をリサイクルさせて燃料に混入し、SOFCスタックの燃料として再利用するように構成した。スタックからの排気燃料のうち、残余の40%を排気空気で燃焼させ、その燃焼ガスを用いた。これら以外は実施例1と同様にして実施した。各ガスの成分、組成及び流量を表3に示しているが、リサイクル燃料(=再循環ガス)の流量以外は表1、表2と同じである。
【0074】
【表 3】
Figure 0004056770
【0075】
図27は本試験における予備改質器について結果を示す図で、横軸、左縦軸、右縦軸は図25の場合と同じである。図27のとおり、燃焼ガス、すなわちSOFCスタックからの排気燃料のうち残余の40%を排気空気で燃焼させて生成した燃焼ガスの温度は530℃であり、240時間超経過してもほぼ一定で変化していない。
【0076】
CHの濃度については、試験開始以降、多少の上下変動があるだけで、ほぼ27%の水準を維持している。Hの濃度についても、試験開始以降、測定時ごとに多少の上下変動があるだけで、ほぼ52%の水準を維持している。COの濃度は試験開始当初から19%程度で240時間超経過しても変わらず、さらに、COの濃度については、試験当初から5%程度で、240時間超経過しても殆ど変化はない。特に、C、C、n−C10、i−C10等のC以上の成分については、試験開始時以降検出されなかった。このように、本発明によれば、エタン以上、すなわちC以上の炭化水素がきわめて有効に除去され、これら炭化水素による炭素析出、すなわちスタックへ導入する以前の配管やSOFCの燃料極での炭素析出を無くすることができる。
【0077】
本試験における触媒燃焼一体型熱交換器における結果につていは、この試験でも実施例1と同様の結果が得られた。こうして、機器の最高温度を820℃に抑えることができた。本試験を連続して240時間余続けたが、これらの温度に実質上変化はなかった。
【0078】
【発明の効果】
本発明に係るSOFCシステムによれば、スタックに導入する燃料からエタン以上、すなわちC以上の炭化水素がきわめて有効に除去され、C以上の炭化水素による炭素析出、すなわちスタックへ導入する以前の配管やSOFCの燃料極での炭素析出を無くすることができる。これによりSOFCシステムにおける発電を長期にわたり安定して行うことができる。
【0079】
本システムで用いる予備改質器は300〜600℃程度という温度範囲で作動し、また本システムで用いる触媒燃焼一体型熱交換器によれば、最高到達温度を抑えることができることから、SOFCシステム全体として低温運転ができる。これにより、システム構成機器の構成材料として安価な材料の使用を可能とし、且つ、システム全体として小型化を図ることができる。また、システム全体として低温運転ができることから、SOFCシステムでも、特に運転温度が850℃程度以下である支持膜式SOFCシステムとして構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SOFCの単電池における固体酸化物電解質、燃料極、空気極の配置関係及びその作動原理を説明する図
【図2】平板方式のSOFCの構造を模式的に示した図(自立膜式)
【図3】平板方式のSOFCの構造を模式的に示した図(支持膜式)
【図4】水蒸気改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図5】水蒸気改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図6】水蒸気改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図7】水蒸気改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図8】部分燃焼改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図9】部分燃焼改質法による予備改質器の態様を説明する図
【図10】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図11】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図12】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図13】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図14】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図15】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図16】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図17】触媒燃焼一体型熱交換器の構成態様を説明する図
【図18】SOFCシステムの態様例を示す図
【図19】SOFCシステムの態様例を示す図
【図20】SOFCシステムの態様例を示す図
【図21】SOFCシステムの態様例を示す図
【図22】実施例1〜2のSOFCシステムで用いた予備改質器を示す図
【図23】実施例1〜2のSOFCシステムで用いた燃焼触媒一体型熱交換器を示す図
【図24】図23のA−A線断面図
【図25】実施例1における予備改質器についての結果を示す図
【図26】実施例3のSOFCシステムで用いた予備改質器を示す図
【図27】実施例3における予備改質器についての結果を示す図

Claims (26)

  1. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気を、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気を、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 請求項又はに記載の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、前記燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを、前記燃料電池スタックの周囲で加熱した後、前記燃料電池スタックに導入することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する予備改質ガスを、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する予備改質ガスを、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により加熱して燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 請求項又はに記載の固体酸化物形燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックに導入する空気を、前記燃料電池スタックの周囲で加熱した後、前記燃料電池スタックに導入することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気及び予備改質ガスを、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気及び予備改質ガスを、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で予熱した後、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により加熱して燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  9. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換 器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気を、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  10. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気を、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  11. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する予備改質ガスを、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  12. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する予備改質ガスを、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  13. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気及び予備改質ガスを、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のいずれか一方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  14. 断熱容器内に、
    (a)燃料からC2以上の炭化水素を除去した予備改質ガスを生成する予備改質器と、
    (b)前記予備改質器により生成した予備改質ガスと空気を導入して発電する固体酸化物形燃料電池スタックと、
    (c)第1熱交換器と前記燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させて燃焼ガスを生成する触媒燃焼層と第2熱交換器とにより構成された触媒燃焼層一体型熱交換器と、
    を有する固体酸化物形燃料電池システムであって、
    (d)前記燃料電池スタックに導入する空気及び予備改質ガスを、前記第2熱交換器において前記燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料の両方との熱交換により予熱した後、前記触媒燃焼層で生成した燃焼ガスを熱源として前記第1熱交換器で加熱して前記燃料電池スタックに供給するようにしてなる
    ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  15. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、加熱源として燃料電池スタックからの排気空気を利用して前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  16. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、加熱源として燃料電池スタックからの排気燃料を利用して前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  17. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、加熱源として燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料を利用して前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  18. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、加熱源として燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させた燃焼ガスを利用して前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  19. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、水を予め加熱して水蒸気にするとともに前記燃料を予め加熱して予熱し、両者の混合ガスを予備改質器に導入することにより前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  20. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、燃料電池スタックからの排気燃料の一部をリサイクルして前記燃料に混合して反応させることにより前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  21. 前記予備改質器が、改質触媒を充填した水蒸気改質法による予備改質器であり、且つ、加熱源を用いることなく、改質反応による熱を利用して前記燃料からC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  22. 前記予備改質器が、酸化触媒を充填した部分燃焼改質法による予備改質器であり、前記燃料を空気で部分燃焼させることによりC2以上の炭化水素を消失させるようにしてなる予備改質器であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  23. 請求項22の予備改質器において、該予備改質器を補助的に加熱するようにし、且つ、その加熱源として燃料電池スタックからの排気空気及び排気燃料のうちのいずれか一方または両方を利用するようにしてなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  24. 請求項22の予備改質器において、該予備改質器を補助的に加熱するようにし、且つ、その加熱源として燃料電池スタックからの排気燃料を排気空気で燃焼させた燃焼ガスを利用するようにしてなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  25. 前記燃料が都市ガス、LPガス、天然ガス、LPガス、ガソリン又はアルコール類である請求項1〜22のいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池システム。
  26. 前記固体酸化物形燃料電池が、固体酸化物電解質膜を膜厚の厚い燃料極で支持する支持膜式の固体酸化物形燃料電池である請求項1〜24のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
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